JP3856423B2 - 水素発生装置の起動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガス、LPG、ガソリン、ナフサ、灯油またはメタノールなどの炭化水素系物質を主原料とし、燃料電池などの水素利用機器に水素を供給するために水素リッチガスを生成する水素発生装置の起動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、脱化石燃料の有力候補として水素エネルギーが注目されているが、その生成コスト、貯蔵および運搬などの点において様々な問題があるため、水素エネルギーは、一般的、特に民生用としてはほとんど利用されていない。
水素エネルギーの利用を早期に実現するためには、既存の産業インフラストラクチャを利用し、必要なところで必要なだけ水素を生成することが有力な手段となる。例えば、中小規模のオンサイト型燃料電池には都市ガスを原料として用い、また、燃料電池自動車にはメタノールを原料として用い、触媒反応を利用した水蒸気改質方法、部分酸化方法または両者を組み合わせたオートサーマル方法などで水素を生成することが考えられる。
【0003】
しかし、改質反応は高温で進行するため、水素以外の副生成物として一酸化炭素(CO)や二酸化炭素が生成される。したがって、生成した水素リッチガスを燃料電池に供給するとき、特に高分子型燃料電池においては、副生成物であるCOが燃料電池の電極を被毒してその性能を著しく劣化させるため、水素中に含有されるCOのの濃度を極力低くしておかなければならない。
これに対し、水素発生装置において、改質反応を行う改質部、その下流側に変成反応を行う変成部、さらにその下流にCO除去を行う浄化部を設置し、各部の温度を触媒が良好な活性を有する温度に設定することにより、水素中のCO濃度を数十ppm以下にすることができ、燃料電池への供給を可能としている。
ここで、水素発生装置からの水素リッチガス中のCO濃度を数十ppm以下にするには、改質部、変成部および浄化部が充分機能を発揮する温度(例えば、改質部:700℃、変成部:300℃、浄化部:200℃)としなければならない。所定の温度に昇温するためには、最も温度を高くしなければならない改質部近傍にバーナを設置し、変成部や浄化部は、改質部でバーナにより加熱された高温ガスを流すことで昇温させている。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
しかし、改質部、変成部および浄化部には触媒が充填されているため、熱容量が大きく、水素発生装置全体を昇温させて安定した温度状態とするためには、ある程度の時間が必要とされる。したがって、その間は、水素発生装置が作る生成ガスには数十ppm以上のCOがあり、これを燃料電池にはそのまま供給できずこのガスは排気するしかなかった。
また、起動時の水素発生装置から送出されるガスをバーナに戻して燃料として利用する場合には、原料供給部から改質部に原料を供給し始めた瞬間に、水素発生装置内に存在しているガスが押し出されてバーナから噴出する。
ここで、水素発生装置内には、前回の運転終了時に供給したN2、または運転停止時に周囲より流れ込んだ空気が存在している。そのため、原料を改質部に供給することより、押されたこれらの不可燃性ガスを瞬間的にバーナに供給すると、バーナに形成されている火炎に外乱を与えて火炎が不安定になったり、時には火炎が吹き消えてしまう可能性があった。
【0005】
さらに、改質触媒が活性を有する温度となれば改質部に水を供給して改質反応を行わせるが、このときの水の供給により生じた水素の体積は、改質部に供給される原料の体積の数倍であるため、水素が生成された瞬間に水素発生装置内のガスが数倍の流量で押し出されることになる。
そうすると、水素発生装置内のガスは大部分が可燃性ガスであるため、バーナにはそれまでの数倍量の可燃性ガスが急に供給されることになり、極端な空気不足の状態となる。そのため、バーナの燃焼状態が不安定となり、時には失火する可能性を有する。
また、改質触媒の温度が高くなると触媒の反応性が高くなって水素生成量が多くなる。この場合にも、バーナへと押し出される可燃性ガスの量がさらに多くなるため、上記と同様の理由により空気不足の状態となり得る。
したがって、本発明の目的は上述のような問題点を解決することにあり、起動時に水素発生装置から流出するガスを有効に利用しながら安定した起動を実現するもので、操作性および利便性に優れる水素発生装置の起動方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような問題点を解消すべく、本発明は、原料供給部と、水供給部と、加熱用燃料供給部および空気供給部を有するバーナとを具備する改質部、前記改質部からの改質ガスを変成するための変成部、および前記変成部からの変成ガスを浄化するための浄化部を有し、水素リッチガスを生成する水素発生装置において、起動時に、前記水素発生装置から送出されるガスを前記バーナに導く流路を構成し、前記ガスと前記燃料供給部からの燃料とにより前記バーナに火炎を形成した後、前記原料供給部から前記バーナの火炎が失火しない程度の少ない量の原料を前記改質部に供給することにより起動することを特徴とする水素発生装置の起動方法を提供する。
さらに、本発明は、原料供給部と、水供給部と、加熱用燃料供給部および空気供給部を有するバーナとを具備する改質部、前記改質部からの改質ガスを変成するための変成部、および前記変成部からの変成ガスを浄化するための浄化部を有し、水素リッチガスを生成する水素発生装置において、起動時に、前記水素発生装置から送出されるガスを前記バーナに導く流路を構成し、前記ガスと前記燃料供給部からの燃料とにより前記バーナに火炎を形成した後、前記燃料供給部および前記空気供給部から前記バーナへの燃料供給量および空気供給量を増加させ、その後、前記原料供給部から前記改質部に原料を供給することを特徴とする水素発生装置の起動方法も提供する。
【0007】
上記起動方法においては、前記原料供給部から前記改質部に原料を供給した後、前記原料供給部より供給された原料が可燃ガスとなって前記バーナに到達する前に、前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させ、前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させた後、前記原料供給部から前記改質部への原料供給量を増加させるのが有効である。
また、前記原料供給部から前記改質部に原料を供給した後、前記原料供給部より供給された原料が可燃ガスとなって前記バーナに到達する前に、前記原料供給部から前記改質部への原料供給量と前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させるのも有効である。
【0008】
さらに上記起動方法においては、前記改質部に含まれる改質触媒の温度が所定値になったときに前記水供給部から前記改質部への水の供給を開始し、前記改質触媒温度の増加に応じて前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させるのが有効である。
この場合、前記水供給部から水の供給を開始するとき、水の供給量を初めは少なく、その後徐々に増加させるのが有効である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は上記問題点を解決するために、起動時には水素発生装置からの流出ガスを燃料供給部に供給してバーナでの燃料として使用する構成をとり、可燃性ガスである水素発生装置からのガスを有効に利用するものである。
その構成においてバーナの燃焼の安定性を高めるため、バーナに供給される原料の量を少なくしたり、原料が供給される前に燃料供給量と燃焼空気量を増加させるものである。
また、水供給後には水素発生量に対応した量の燃焼空気を供給するため、改質部温度に応じて空気量を制御することとなり、さらに、水供給時の水素発生装置からバーナへの可燃ガス量の極端な増加を抑えるため、水の供給量を徐々に増加させる。
【0010】
ここで、本発明の起動方法を用いることのできる水素発生装置の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る起動方法を実施するための水素発生装置の概略構成図である。まず、この水素発生装置内のガスの流路の構成を説明する。
図1に示すように、この水素発生装置においては、原料供給部1および水供給部2が、内部に改質触媒(図示せず。)を充填した改質部3に接続されている。
原料供給部1により供給された原料は改質部3において改質され、そこから流出した改質ガスは変成触媒(図示せず。)を充填した変成部4に流入する。
さらに変成部4において変成された変成ガスは、CO除去触媒(図示せず。)を充填した浄化部5に流入する。
そして、浄化部5において浄化された浄化ガスは、三方バルブ6を通り、一方において水素発生装置からの水素リッチガスとして例えば燃料電池7に供給され、また、他方において可燃ガスとして改質部3の近傍に設置されたバーナ8中に導かれる。
【0011】
つぎに、バーナ8には燃焼用燃料を供給する燃料供給部9と燃焼用空気を供給する空気供給部10が設置されており、バーナ8における燃焼ガスは改質部3に設けられた排気口11から排気される。
ここで、原料供給部1および燃料供給部9から供給される原料および燃料は、例えば天然ガス(都市ガス)、LPGなどの気体状炭化水素燃料、またはガソリン、灯油、メタノールなどの液体状炭化水素系燃料である。
ただし、液体状燃料を用いるときには、燃料気化部が必要となるが、改質部3やバーナ8からの伝導熱や燃焼排気ガス中の顕熱などを利用して燃料を気化させる構成することも可能である。
【0012】
また、原料供給部1、燃料供給部9および空気供給部10の流量を調整する方法としては、ポンプもしくはファンなどを利用して流量を制御する方法、ポンプもしくはファンなどの下流側にバルブなどの流量調整器を設置して流量を制御する方法などがあげられる。
図1においては、かかる流量調整手段を図示してはいないが、それぞれの供給部は流量調節手段を具備しているものとし、矢印は原料物質、反応物質および燃料物質などの流れの方向を示している。
さらに、改質部3には内部に充填された改質触媒の温度を測る温度検知器12が設置され、検出した温度に応じて空気供給部10や水供給部2により空気供給量や水供給量を制御できる構成となっている。温度検知器12としては、例えば熱電対または高温型サーミスタなどを用いることができる。
以下に、図1に示す水素発生装置を用いて、本発明に係る水素発生装置の起動方法を実施する場合について説明する。
【0013】
《実施の形態1》
まず、水素発生装置の起動時に浄化部5からの流出(可燃性)ガスをバーナ8に供給する構成とするために、三方バルブ6により流路がバーナ8側につながるようにしておく。
そして、バーナ8に空気供給部10から燃焼用空気を供給した状態で、点火装置(図示せず。)で点火動作を行いながら、燃料供給部9より燃料を供給してバーナ8に火炎を形成する。このとき、安全性の面から、確実にかつ瞬間的に火炎が形成されるように燃料供給量および空気供給量を制御する必要がある。この点火時の制御は、当業者であればバーナ8の構成に応じて適宜行うことができる。
ついで、火炎の安定状態を確認した後、改質部3に原料供給部1より原料を供給する。このとき、非常に少ない量の原料を改質部3に供給することを第1の特徴とする。
【0014】
原料を改質部3に供給した瞬間、その流量に応じて水素発生装置内部にあるガスは押し出され、バルブ6を経てバーナ8から噴出する。
ここで、水素発生装置停止時には、水素発生装置内部に可燃性ガス(水素や炭化水素系ガス)が残留するのを防ぐため、N2ガスを供給して内部を置換するのが一般的である。したがって、起動直後の水素発生装置内部には前回の運転停止時に供給したN2ガスや運転停止中に周囲より流れ込んだ空気が存在している。すなわち、原料供給開始時にバーナ8より噴出するガスはN2ガスや空気である。
そのため、限られた条件下で火炎を形成する点火時においては、この噴出ガス量が多いとバーナ8に形成されている火炎に、不可燃性ガスを供給することになるため、燃焼が不安定となり失火しやすくなる。
そこで、改質部3に対する原料の供給量を少なくすることによってバーナ8の火炎に対する外乱の量を少なくし、バーナ8の燃焼の安定化を図るのである。
【0015】
《実施の形態2》
ここでは、上記実施の形態1とほぼ同様の操作を行うことによって水素発生装置を起動するが、以下の点で異なる操作を行う。
まず、図1に示す水素発生装置において、実施の形態1と同様にバーナ8の火炎の安定状態を確認した後、バーナ8への燃料供給部9からの燃料供給量と空気供給部10からの空気供給量を増加させる。
ついで、原料供給部1から改質部3に原料を供給する。
このように、原料を改質部3に供給する前にバーナ8に供給される燃料と空気の量を増加させておけば、原料が改質部3に供給されて水素発生装置から押し出された残留(不可燃性)ガスがバーナ8から噴出しても、火炎に対する外乱としての影響が小さくなる。したがって、改質部3への原料の供給量を少なくすることなくバーナ8の火炎の安定性を確保することができる。
【0016】
《実施の形態3》
ここでは、上記実施の形態1および実施の形態2とほぼ同様の操作を行うことによって水素発生装置を起動するが、以下の点で異なる操作を行う。
本実施の形態は、図1に示す水素発生装置において、実施の形態1または実施の形態2と同様にして原料供給部1から改質部3に原料を供給しはじめた後、所定時間が経過してから空気供給部10からバーナ8に供給する空気量を増加させることに特徴を有する。
ここで、「所定時間」とは、原料供給部1から改質部3に供給された原料が、改質部3、変成部4および浄化部5を経て、可燃性ガスとなってバーナ8に到達するまでの時間より少し短い時間のことである。
このように、原料が可燃性ガスとしてバーナ8に到達する前に、バーナ8における燃焼に寄与する空気量を増やしておけば、可燃性ガスである原料がバーナに供給されても、空気不足による燃焼の不安定さを引き起こすことなく安定した燃焼状態を維持することができる。ただし、増加させる空気量を多くしすぎると形成されている火炎が希薄状態となり不安定になるので、安定に燃焼する範囲内で空気供給量を増加する必要がある。
【0017】
《実施の形態4》
ここでは、上記実施の形態1および実施の形態2とほぼ同様の操作を行うことによって水素発生装置を起動するが、以下の点で異なる操作を行う。
本実施の形態は、図1に示す水素発生装置において、実施の形態1または実施の形態2と同様にして原料供給部1から改質部3に原料を供給しはじめた後、所定時間が経過してから、原料供給部1から改質部3への原料供給量と空気供給部10からバーナ8への空気供給量を増加させることに特徴を有する。
ここで、「所定時間」とは、上記と同様に、原料供給部1から改質部3に供給された原料が、改質部3、変成部4および浄化部5を経て、可燃性ガスとなってバーナ8に到達するまでの時間より少し短い時間のことである。
【0018】
燃料供給部9からの燃料により形成された火炎に対して、原料供給部1からの原料供給量の割合が小さいときには、実施の形態3に示したように空気供給部10からの空気量を増加させなくてもバーナ8の火炎状態の安定性が確保される。
さらに、その状態で、改質部3への原料供給量とバーナ8への空気供給量を増加させると、バーナ8に形成される火炎の安定状態を保ったまま改質部3の燃焼量(加熱量)を大きくすることができ、改質部3の温度上昇を速くすることができる。
また、改質部3で加熱された原料は、変成部4および浄化部5を通過するので、原料供給量の増加により変成部4と浄化部5への伝熱量を増やすことができ、変成部4と浄化部5の温度上昇も速くすることができる。
よって、本実施の形態によれば、水素発生装置の起動時間を短くすることができる。上述の操作は、実施の形態3におけるように原料を供給した後、所定時間経過してから空気供給量を増加させ、バーナ8の火炎の安定性を確保した後に原料供給部1から改質部3への原料供給量を増加しても同様の効果が得られる。
【0019】
《実施の形態5》
ここでは、図1に示す水素発生装置において、温度検知器12で改質部3中に設置される改質触媒の温度をモニターし、改質触媒の温度が所定値になれば水供給部2から改質部3に水を供給し始め、その後改質触媒の温度に応じて空気供給部10からの空気量を変化させることを特徴としている。
ここで、水素発生装置の起動直後から改質部3への水の供給を始めると、水は改質部3では一旦蒸発したとしても、温度の低い変成部4や浄化部5で結露し、流路などを閉塞してしまう可能性がある。また、高温状態となった改質触媒に炭化水素系原料を供給すると、熱分解や重合により炭素やタール状の残さが析出する可能性がある。また、低級炭化水素の場合には、一般に500〜600℃以上となれば炭素やタール状残さが析出しやすくなる。
よって、改質触媒がそれらの間の温度(300〜400℃)で水を供給し始めれば、結露水や炭素、タール状物質による流路閉塞を防止することができる。
【0020】
さらに、改質触媒の温度が上昇するにつれ改質反応が促進され、供給した炭化水素系原料から水素への転換率が高くなる。改質反応において1モルの炭化水素は数モルの水素に転換されるため、改質反応が起これば原料ガスは数倍の体積に膨張することになる。
したがって、改質触媒の温度が上昇して転換率が高くなっていくと、原料供給量に対して生成した水素量が大幅に増加していくことになり、生成した多量の水素は変成部4に供給される。そのため、変成部4や浄化部5に貯まっている炭化水素原料や生成された水素などの可燃性ガスが、その流量を増加させながらバーナ8から噴出することになる。
そこで、この転換率を改質触媒温度で予測し、バーナ8から噴出される可燃性ガス量に対応した空気を空気供給部10から供給すれば、噴出する可燃性ガス量増加による空気量不足を引き起こすこともなく、燃焼ガス特性が良好な状態で安定した燃焼を維持することができる。
【0021】
また、上記動作において、水を供給し始めるときの水量を初めは少なくして、その後徐々に増加させるようにすれば、水を供給した直後に生成される水素量を極力少なくすることができる。
したがって、水供給によるバーナ8からの噴出ガス量の急激な増加をできるだけ抑え、燃焼の不安定性を引き起こす要因を小さくすることができ、燃焼の安定性を充分確保することができる。
【0022】
【発明の効果】
上記のように、本発明の水素発生装置の起動方法は、起動時には水素発生装置からの流出ガスを燃料供給部に供給してバーナでの燃料として使用することで、起動時の水素発生装置からの流出ガスを有効利用するものである。
また、原料供給開始時の原料供給量を少なくしたり、原料の供給開始前に燃料供給量と燃焼空気量を増加させることで、原料供給開始時における燃焼の安定性を確保するものである。
さらに、水供給後、改質触媒温度によって水素生成量が換わることより、改質触媒温度に応じて供給空気量を制御することで、バーナでの安定燃焼を実現するものである。
したがって、本発明によれば、水素発生装置において短時間で効率の高い起動を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素発生装置の起動方法を実施するための水素発生装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 原料供給部
2 水供給部
3 改質部
4 変成部
5 浄化部
6 三方バルブ
7 燃料電池
8 バーナ
9 燃料供給部
10 空気供給部
11 排気口
12 温度検知部
Claims (6)
- 原料供給部と、水供給部と、加熱用燃料供給部および空気供給部を有するバーナとを具備する改質部、前記改質部からの改質ガスを変成するための変成部、および前記変成部からの変成ガスを浄化するための浄化部を有し、水素リッチガスを生成する水素発生装置において、
起動時に、前記水素発生装置から送出されるガスを前記バーナに導く流路を構成し、前記空気供給部からの空気と前記燃料供給部からの燃料とにより前記バーナに火炎を形成した後、前記原料供給部から前記バーナの火炎が失火しない程度の少ない量の原料を前記改質部に供給することを特徴とする水素発生装置の起動方法。 - 原料供給部と、水供給部と、加熱用燃料供給部および空気供給部を有するバーナとを具備する改質部、前記改質部からの改質ガスを変成するための変成部、および前記変成部からの変成ガスを浄化するための浄化部を有し、水素リッチガスを生成する水素発生装置において、
起動時に、前記水素発生装置から送出されるガスを前記バーナに導く流路を構成し、前記空気供給部からの空気と前記燃料供給部からの燃料とにより前記バーナに火炎を形成した後、前記燃料供給部および前記空気供給部から前記バーナへの燃料供給量および空気供給量を増加させ、その後、前記原料供給部から前記改質部に原料を供給することを特徴とする水素発生装置の起動方法。 - 前記原料供給部から前記改質部に原料を供給した後、前記原料供給部より供給された原料が可燃性ガスとなって前記バーナに到達する前に、前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させ、前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させた後、前記原料供給部から前記改質部への原料供給量を増加させることを特徴とする請求項1または2記載の水素発生装置の起動方法。
- 前記原料供給部から前記改質部に原料を供給した後、前記原料供給部より供給された原料が可燃性ガスとなって前記バーナに到達する前に、前記原料供給部から前記改質部への原料供給量と前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させることを特徴とする請求項1または2記載の水素発生装置の起動方法。
- 前記改質部に含まれる改質触媒の温度が所定値になったときに、前記水供給部から前記改質部への水の供給を開始し、前記改質触媒温度の増加に応じて前記空気供給部から前記バーナへの空気供給量を増加させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素発生装置の起動方法。
- 前記水供給部から水の供給を開始するとき、水の供給量を初めは少なく、その後徐々に増加させることを特徴とする請求項5記載の水素発生装置の起動方法。
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