JP3855531B2 - Silicon wafer with polysilicon layer and method for manufacturing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法(以下、CZ法という。)により作られ、半導体集積回路を製造するために用いられるシリコンウェーハ及びその製造方法に関する。更に詳しくは裏面にポリシリコン層を有するポリシリコン層付きシリコンウェーハ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路を製造する工程において、歩留りを低下させる原因として酸化誘起積層欠陥(Oxidation Induced Stacking Fault、以下、OSFという。)の核となる酸素析出物の微小欠陥や、結晶に起因したパーティクル(Crystal Originated Particle、以下、COPという。)や、或いは侵入型転位(Interstitial-type Large Dislocation、以下、L/Dという。)の存在が挙げられている。OSFは、結晶成長時にその核となる微小欠陥が導入され、半導体デバイスを製造する際の酸化工程等で顕在化し、作製したデバイスのリーク電流の増加等の不良原因になる。また鏡面研磨後のシリコンウェーハをアンモニアと過酸化水素の混合液で洗浄すると、ウェーハ表面にピットが形成され、このウェーハをパーティクルカウンタで測定すると、ピットも本来のパーティクルとともにパーティクルとして検出される。上記ピットは結晶に起因したものであり、本来のパーティクルと区別するために、COPと称される。このウェーハ表面のピットであるCOPは電気的特性、例えば酸化膜の経時絶縁破壊特性(Time Dependent dielectric Breakdown、TDDB)、酸化膜耐圧特性(Time Zero Dielectric Breakdown、TZDB)等を劣化させる原因となる。またCOPがウェーハ表面に存在するとデバイスの配線工程において段差を生じ、この段差は断線の原因となって、製品の歩留りを低くする。
L/Dは、転位クラスタとも呼ばれたり、或いはこの欠陥を生じたシリコンウェーハをフッ酸を主成分とする選択エッチング液に浸漬するとピットを生じることから転位ピットとも呼ばれる。
【0003】
以上のことから、半導体集積回路を製造するために用いられるシリコンウェーハからOSF、COP及びL/Dを減少させることが必要となっている。
【0004】
このOSF及び転位クラスタ(L/D)を生じない無欠陥のシリコン単結晶製造方法が特開平8−330316号公報に開示されている。この方法は、シリコンウェーハの状態で熱酸化処理をした際にリング状に発生するOSFがウェーハ中心部で消滅し、かつウェーハ全面から転位クラスタ(L/D)が排除されるように低速でシリコン単結晶を育成する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの方法で無欠陥のシリコン単結晶を製造するためのシリコン単結晶の引上げ速度の範囲及び軸方向の結晶内温度勾配の範囲はそれぞれ比較的狭く、引上げるシリコン単結晶の径が大きくなるに従って、無欠陥のシリコン単結晶を製造することが困難になり、引上げ速度の変動などにより、ウェーハにしたときにOSFがリング状でなくウェーハ中心部にまとまって顕在化する場合も生じる。このOSFは前述したように接合リーク特性を悪化させるため、改善を求められていた。
【0006】
本発明の目的は、従来のOSF顕在化熱処理を行ったときにOSFがリング状でなくウェーハ中心部にまとまって顕在化するようなウェーハであっても、この熱酸化によるOSFの発生をなくし、かつCOPフリーであるポリシリコン層付きシリコンウェーハ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、ウェーハのすべての面において酸素析出が均一に行われ、ウェーハ周縁部及びウェーハ中心部との間でばらつきのない均一なゲッタリング効果が得られるポリシリコン層付きシリコンウェーハ及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ウェーハ面内で結晶に起因したパーティクル(COP)も侵入型転位(L/D)も発生していない酸素濃度が1.2×1018atoms/cm3以下(旧ASTM)のシリコンウェーハであって、酸素雰囲気下、1000℃±30℃の温度で2〜5時間熱処理し、引続き1130℃±30℃の温度で1〜16時間熱処理するとウェーハ中心部にOSFが顕在化するシリコンウェーハの裏面に厚さ1.3±0.3μmのポリシリコン層が形成されたことを特徴とするポリシリコン層付きシリコンウェーハである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るシリコンウェーハの裏面に670℃±30℃の温度でポリシリコン層を化学的気相堆積(以下、CVDという。)法により厚さ1.3±0.3μmに形成することを特徴とするポリシリコン層付きシリコンウェーハの製造方法である。
請求項1に係るシリコンウェーハはその中心部にOSFが現れる条件でCZ法により作られるウェーハであって、その中心部では酸素析出核を比較的多く有し、それ以外の部分では酸素析出核を殆ど有しない。またその中心部以外ではCOPフリーである。請求項2に係る方法でこのシリコンウェーハの裏面にポリシリコン層を形成すると、CVDの過程でウェーハ全面に酸素析出物が形成される。この結果、ウェーハのすべての面において酸素析出が均一に行われ、ウェーハ中心部及びそれ以外の部分との間でばらつきのない均一なゲッタリング効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコンウェーハは、CZ法によりホットゾーン炉内のシリコン融液からインゴットをボロンコフ(Voronkov)の理論に基づいた所定の引上げ速度プロファイルで引上げた後、このインゴットをスライスして作製される。
一般的に、CZ法によりホットゾーン炉内のシリコン融液からシリコン単結晶のインゴットを引上げたときには、シリコン単結晶における欠陥として、点欠陥(point defect)と点欠陥の凝集体(agglomerates:三次元欠陥)が発生する。点欠陥は空孔型点欠陥と格子間シリコン型点欠陥という二つの一般的な形態がある。空孔型点欠陥は一つのシリコン原子がシリコン結晶格子で正常的な位置の一つから離脱したものである。このような空孔が空孔型点欠陥になる。一方、原子がシリコン結晶の格子点以外の位置(インタースチシャルサイト)で発見されるとこれが格子間シリコン点欠陥になる。
【0009】
点欠陥は一般的にシリコン融液(溶融シリコン)とインゴット(固状シリコン)の間の接触面で形成される。しかし、インゴットを継続的に引上げることによって接触面であった部分は引上げとともに冷却し始める。冷却の間、空孔型点欠陥又は格子間シリコン型点欠陥は拡散により互いに合併して、空孔型点欠陥の凝集体(vacancy agglomerates)又は格子間シリコン型点欠陥の凝集体(interstitial agglomerates)が形成される。言い換えれば、凝集体は点欠陥の合併に起因して発生する三次元構造である。
空孔型点欠陥の凝集体は前述したCOPの他に、LSTD(Laser Scattering Tomograph Defects)又はFPD(Flow Pattern Defects)と呼ばれる欠陥を含み、格子間シリコン型点欠陥の凝集体は前述したL/Dと呼ばれる欠陥を含む。FPDとは、インゴットをスライスして作製されたシリコンウェーハを30分間セコ(Secco)エッチング液で化学エッチングしたときに現れる特異なフローパターンを呈する痕跡の源であり、LSTDとは、シリコン単結晶内に赤外線を照射したときにシリコンとは異なる屈折率を有し散乱光を発生する源である。
【0010】
ボロンコフの理論は、欠陥の数が少ない高純度インゴットを成長させるために、インゴットの引上げ速度をV(mm/分)、ホットゾーン構造でインゴット−シリコン融液の接触面の温度勾配をG(℃/mm)とするときに、V/G(mm2/分・℃)を制御することである。この理論では、図1に示すように、V/Gは関数として空孔濃度及び格子間シリコン濃度を図式的に表現し、ウェーハで空孔/格子間シリコン領域の境界がV/Gによって決定されることを説明している。より詳しくは、V/G比が臨界点以上では空孔型点欠陥が支配的に存在するインゴットが形成される反面、V/G比が臨界点以下では格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在するインゴットが形成される。
【0011】
本発明の所定の引上げ速度プロファイルは、インゴットがホットゾーン炉内のシリコン溶融物から引上げられる時、温度勾配に対する引上げ速度の比(V/G)が格子間シリコン型点欠陥の凝集体の発生を防止する第1臨界比((V/G)1)以上であって、空孔型点欠陥の凝集体をインゴットの中央にある空孔型点欠陥が支配的に存在する領域内に制限する第2臨界比((V/G)2)以下に維持されるように決められる。
【0012】
この引上げ速度のプロファイルは、実験的に基準インゴットを軸方向にスライスすることで、実験的に基準インゴットをウェーハにスライスすることで、またはこれらの技術を組合わせることで、シミュレーションによって上記ボロンコフの理論に基づき決定される。即ち、この決定は、シミュレーションの後、インゴットの軸方向スライス及びスライスされたウェーハの確認を行い、更にシミュレーションを繰り返すことによりなされる。シミュレーションのために複数種類の引上げ速度が所定の範囲で決められ、複数個の基準インゴットが成長される。図2に示すように、シミュレーションのための引上げ速度プロファイルは1.2mm/分のような高い引上げ速度(a)から0.5mm/分の低い引上げ速度(c)及び再び高い引上げ速度(d)に調整される。上記低い引上げ速度は0.4mm/分又はそれ以下であることもあってもよく、引上げ速度(b)及び(d)での変化は線形的なものが望ましい。
【0013】
異なった速度で引上げられ複数個の基準インゴットは各別に軸方向にスライスされる。最適のV/Gが軸方向のスライス、ウェーハの確認及びシミュレーションの結果の相関関係から決定され、続いて最適な引上げ速度プロファイルが決定され、そのプロファイルでインゴットが製造される。実際の引上げ速度プロファイルは所望のインゴットの直径、使用される特定のホットゾーン炉及びシリコン融液の品質等を含めてこれに限定されない多くの変数に依存する。
【0014】
引上げ速度を徐々に低下させてV/Gを連続的に低下させたときのインゴットの断面図を描いてみると、図3に示される事実が分かる。図3には、インゴット内での空孔型点欠陥が支配的に存在する豊富領域が[V]、格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在する領域が[I]、及び空孔型点欠陥の凝集体及び格子間シリコン型点欠陥の凝集体が存在しないパーフェクト領域が[P]としてそれぞれ示される。図3に示すように、インゴットの軸方向位置P1は、中央に空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を含む。位置P2は位置P1に比べて中央に小さい空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を含む。位置P4は格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在するリング領域及び中央のパーフェクト領域を含む。また位置P3は中央に空孔型点欠陥もなく、縁部分に格子間シリコン型点欠陥もないので全てパーフェクト領域である。
【0015】
図3から明らかなように、位置P1に対応したウェーハW1は、中央に空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を含む。位置P2に対応したウェーハW2は、ウェーハW1に比べて中央に小さい面積で空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を含む。位置P4に対応したウェーハW4は、格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在するリング及び中央のパーフェクト領域を含む。また位置P3に対応したウェーハW3は中央に空孔型点欠陥もないし、縁部分に格子間シリコン型点欠陥もないので全てパーフェクト領域である。
【0016】
この空孔型点欠陥が支配的に存在する領域のパーフェクト領域に接する僅かな領域は、ウェーハ面内でCOPもL/Dも発生していない領域である。しかしこのシリコンウェーハに対して、従来のOSF顕在化熱処理に従った、酸素雰囲気下、1000℃±30℃の温度で2〜5時間熱処理し、引続き1130℃±30℃の温度で1〜16時間熱処理すると、OSFを生じる。図4に示すように、ウェーハW1ではウェーハの半径の1/2付近にOSFリングが発生する。このOSFリングで囲まれた空孔型点欠陥が支配的に存在する領域はCOPが出現する傾向がある。これに対して、ウェーハW2ではOSFはリング状にならずに、ウェーハの中心部にのみ発生する。本発明で用いられるシリコンウェーハは、このウェーハW2である。即ち、本発明のシリコンウェーハW2は、図5に示すようにOSFがリング状でなく、中心部にのみ顕在化するように選定して決められた引上げ速度プロファイルで成長したインゴットをスライスして作製される。図6はその平面図である。このシリコンウェーハW2ではOSFがリング状を形成しないため、COPフリーである。またL/Dの発生もない。
【0017】
本発明のシリコンウェーハは、更にウェーハ中の酸素濃度が制御される。CZ法において、ホットゾーン炉内に供給するアルゴンの流量、シリコン溶融物を貯える石英るつぼの回転速度、ホットゾーン炉内の圧力等を変えることにより、ウェーハ中の酸素濃度が制御される。ウェーハ内部の酸素濃度を1.2×1018atoms/cm3以下(旧ASTM)に制御される。この酸素濃度にするためには例えばアルゴンの流量を80〜150リットル/分、シリコン溶融物を貯える石英るつぼの回転速度を4〜9rpm、ホットゾーン炉内の圧力を15〜60Torrになるように制御する。本発明のシリコンウェーハがその酸素濃度を1.2×1018atoms/cm3以下(旧ASTM)にするのは、酸素析出核の析出過多を防止するためである。
【0018】
上記条件で引上げられたインゴットをスライスして作製されたシリコンウェーハの表面には、CVD法により例えばSiH4を用いて670℃±30℃の温度でポリシリコン層が厚さ1.3±0.3μmで形成される。ポリシリコン層の厚さが1.0μm未満ではポリシリコン層による効果に乏しく、1.6μmを超えると生産性が低下する不具合を生じる。ポリシリコン層形成前にはウェーハ面内で酸素濃度が均一であっても、ウェーハ中心部で酸素析出が起こり易く、それ以外の部分で酸素析出がしにくかったものが、ポリシリコン層を形成することにより、ウェーハ面内での酸素析出状況が均一化する。
これにより、半導体デバイス工程で上記ポリシリコン層付きシリコンウェーハを熱処理したときに、ウェーハ中に酸素析出物の核が存在していても、この核は成長しなくなり、従来のOSF顕在化の熱処理を行っても、OSFが発生しなくなる。
【0019】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに説明する。
<実施例>
図3に示した位置P2に対応する領域をインゴット全長にわたって育成するようにインゴットを引上げた。このときインゴット中の酸素濃度を制御するため、アルゴンの流量を約110リットル/分、シリコン溶融物を貯える石英るつぼの回転速度を約5〜10rpm、ホットゾーン炉内の圧力を約60Torrに維持した。こうして引上げられたインゴットからスライスされたシリコンウェーハをラッピングし、面取り加工を施した後、化学エッチング処理によりウェーハ表面のダメージを除去し、ウェーハ裏面にCVD法により、SiH4を用いて680℃で1.5μmの厚さでポリシリコン層を形成した。その後、鏡面研磨することにより、直径8インチ、厚さ725μmのシリコンウェーハを用意した。
<比較例>
ポリシリコン層を形成しない以外は、実施例1と同じシリコンウェーハを比較例とした。
【0020】
<比較評価>
実施例のシリコンウェーハと比較例のシリコンウェーハを半導体デバイス工程にの熱処理に模した第1熱処理を行った。即ち、これらのウェーハを酸素雰囲気下、800℃の温度で4時間熱処理し、引続き1000℃の温度で16時間熱処理した。これらの実施例と比較例のウェーハ中心部から周縁部にかけてのウェーハ表面の酸素濃度をフーリエ変換赤外分光(FT−IR)により測定した。熱処理前後の酸素濃度差である△[Oi]を図7に示す。
実施例の別のシリコンウェーハと比較例の別のシリコンウェーハを半導体デバイス工程にの熱処理に模した第2熱処理を行った。即ち、これらのウェーハを酸素雰囲気下、700℃の温度で8時間熱処理し、引続き1000℃の温度で12時間熱処理した。これらの実施例と比較例のウェーハ中心部から周縁部にかけてのウェーハ表面の酸素濃度をFT−IRにより測定した。熱処理前後の酸素濃度差である△[Oi]を図8に示す。
【0021】
図7及び図8に示すように、ウェーハ中心部から40mm程度までの間で、比較例のシリコンウェーハの熱処理前後の酸素濃度差△[Oi]は大きく変動するのに対して、実施例のシリコンウェーハの熱処理前後の酸素濃度差△[Oi]はウェーハ中心部から90mm程度までの間でゆるやかに減少するだけで、ウェーハ面内で均一であった。
【0022】
また実施例の更に別のシリコンウェーハと比較例の更に別のシリコンウェーハについて、1000℃の温度で4時間熱処理し、引続き1130℃の温度で3時間熱処理(パイロジェニック酸化処理)して、目視によりOSFが顕在化しているか否か調べた。その結果、比較例のシリコンウェーハがウェーハ中心部に白濁したOSFが出現した。これに対して、実施例のシリコンウェーハはウェーハ面内でOSFは出現しなかった。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ウェーハ面内でCOPもL/Dも発生せず、しかも従来のOSF顕在化熱処理を行うと、ウェーハ中心部にOSFが顕在化するようなシリコンウェーハに対して、このウェーハの裏面にポリシリコン層を形成すると、COPフリーである上、半導体デバイス工程の熱処理によるOSFの発生を無くすることができる。またウェーハのすべての面において酸素析出が均一に行われ、ウェーハ周縁部及びウェーハ中心部との間でばらつきのない均一なゲッタリング効果が得られる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボロンコフの理論を基づいた、V/G比が臨界点以上では空孔豊富インゴットが形成され、V/G比が臨界点以下では格子間シリコン豊富インゴットが形成されることを示す図。
【図2】所望の引上げ速度プロファイルを決定するための引上げ速度の変化を示す特性図。
【図3】本発明による基準インゴットの空孔豊富領域、格子間シリコン豊富領域及びパーフェクト領域を示すX線トモグラフィの概略図。
【図4】図3の位置P1に対応するシリコンウェーハW1にOSFリングが出現する状況を示す図。
【図5】図3の位置P1に対応するインゴットの軸中心を通って軸方向にスライスした断面図。
【図6】図3の位置P2に対応するシリコンウェーハW2の中心部にOSFが出現する状況を示す図。
【図7】実施例及び比較例の各シリコンウェーハについて半導体デバイス工程の熱処理に模した第1熱処理の前後におけるウェーハ面内の△[Oi]の状況を示す図。
【図8】実施例及び比較例の各シリコンウェーハについて半導体デバイス工程の熱処理に模した第2熱処理の前後におけるウェーハ面内の△[Oi]の状況を示す図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a silicon wafer manufactured by the Czochralski method (hereinafter referred to as CZ method) and used for manufacturing a semiconductor integrated circuit, and a manufacturing method thereof. More specifically, the present invention relates to a silicon wafer with a polysilicon layer having a polysilicon layer on the back surface and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the process of manufacturing a semiconductor integrated circuit, as a cause of lowering yield, micro defects of oxygen precipitates that are the core of oxidation-induced stacking faults (hereinafter referred to as OSF) and particles caused by crystals (Crystal Originated Particle, hereinafter referred to as COP) or the presence of interstitial-type large dislocation (hereinafter referred to as L / D). OSF is introduced with a micro defect that becomes a nucleus during crystal growth, and becomes apparent in an oxidation process or the like when manufacturing a semiconductor device, and causes a defect such as an increase in leakage current of the manufactured device. When the mirror-polished silicon wafer is washed with a mixture of ammonia and hydrogen peroxide, pits are formed on the wafer surface. When this wafer is measured with a particle counter, the pits are detected as particles together with the original particles. The pits are caused by crystals and are called COPs to distinguish them from the original particles. COPs that are pits on the surface of the wafer cause deterioration of electrical characteristics such as oxide dielectric breakdown characteristics (Time Dependent dielectric Breakdown (TDDB), oxide breakdown voltage characteristics (Time Zero Dielectric Breakdown, TZDB). Further, if COP is present on the wafer surface, a step is produced in the device wiring process, and this step causes disconnection and lowers the product yield.
L / D is also referred to as a dislocation cluster, or it is also referred to as a dislocation pit because a pit is generated when a silicon wafer having such a defect is immersed in a selective etching solution containing hydrofluoric acid as a main component.
[0003]
From the above, it is necessary to reduce OSF, COP, and L / D from a silicon wafer used for manufacturing a semiconductor integrated circuit.
[0004]
JP-A-8-330316 discloses a defect-free silicon single crystal manufacturing method that does not generate OSF and dislocation clusters (L / D). This method uses silicon at low speed so that the OSF generated in a ring shape when thermally oxidized in the state of a silicon wafer disappears at the center of the wafer and dislocation clusters (L / D) are eliminated from the entire wafer surface. This is a method for growing a single crystal.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the range of the pulling rate of the silicon single crystal and the range of the temperature gradient in the axial direction for producing a defect-free silicon single crystal by this method are relatively narrow, respectively, and the diameter of the pulling silicon single crystal increases. In addition, it becomes difficult to produce a defect-free silicon single crystal, and due to fluctuations in pulling speed, the OSF may be manifested in the center of the wafer instead of in a ring shape. Since the OSF deteriorates the junction leakage characteristics as described above, it has been demanded to be improved.
[0006]
The object of the present invention is to eliminate the generation of OSF due to this thermal oxidation even if the OSF is not formed in a ring shape when the conventional OSF revealing heat treatment is performed but the wafer is manifested in the center of the wafer. Another object of the present invention is to provide a silicon wafer with a polysilicon layer that is COP-free and a method for manufacturing the same.
Another object of the present invention is to provide a silicon wafer with a polysilicon layer in which oxygen precipitation is uniformly performed on all surfaces of the wafer, and a uniform gettering effect is obtained with no variation between the wafer peripheral portion and the wafer central portion. And a manufacturing method thereof.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the oxygen concentration at which no particles (COP) or interstitial dislocations (L / D) are generated in the wafer plane is 1.2 × 10 18 atoms / cm 3 or less (formerly An ASTM) silicon wafer that is heat-treated for 2 to 5 hours at a temperature of 1000 ° C. ± 30 ° C. in an oxygen atmosphere and subsequently heat-treated at a temperature of 1130 ° C. ± 30 ° C. for 1 to 16 hours. A silicon wafer with a polysilicon layer, wherein a polysilicon layer having a thickness of 1.3 ± 0.3 μm is formed on the back surface of the silicon wafer to be formed.
According to a second aspect of the present invention, a polysilicon layer is formed on the back surface of the silicon wafer according to the first aspect at a temperature of 670 ° C. ± 30 ° C. by a chemical vapor deposition (hereinafter referred to as CVD) method with a thickness of 1.3 ± It is a manufacturing method of the silicon wafer with a polysilicon layer characterized by forming in 0.3 micrometer.
The silicon wafer according to claim 1 is a wafer made by the CZ method under the condition that OSF appears at the center thereof, and has a relatively large number of oxygen precipitation nuclei at the center, and oxygen precipitation nuclei at other portions. Almost no. Moreover, it is COP free except for the central part. When a polysilicon layer is formed on the back surface of the silicon wafer by the method according to
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The silicon wafer of the present invention is produced by slicing an ingot from a silicon melt in a hot zone furnace with a predetermined pulling speed profile based on the Boronkov theory by the CZ method.
In general, when a silicon single crystal ingot is pulled from a silicon melt in a hot zone furnace by the CZ method, point defects and agglomerates (agglomerates: three-dimensional) Defect) occurs. There are two general forms of point defects: vacancy-type point defects and interstitial silicon-type point defects. A vacancy-type point defect is one in which one silicon atom leaves one of the normal positions in the silicon crystal lattice. Such holes become hole-type point defects. On the other hand, when an atom is found at a position (interstitial site) other than the lattice point of the silicon crystal, this becomes an interstitial silicon point defect.
[0009]
Point defects are generally formed at the contact surface between a silicon melt (molten silicon) and an ingot (solid silicon). However, by continuously pulling up the ingot, the portion that was the contact surface begins to cool as it is pulled up. During cooling, vacancy point defects or interstitial silicon point defects merge with each other by diffusion to form vacancy agglomerates or interstitial agglomerates. Is formed. In other words, the aggregate is a three-dimensional structure generated due to the merge of point defects.
The agglomerates of vacancy-type point defects include defects called LSTD (Laser Scattering Tomograph Defects) or FPD (Flow Pattern Defects) in addition to the above-mentioned COP. It contains a defect called D. FPD is a source of traces that show a unique flow pattern that appears when a silicon wafer produced by slicing an ingot is chemically etched with a Secco etchant for 30 minutes. This is a source having a refractive index different from that of silicon when irradiated with infrared rays.
[0010]
Boronkov's theory is that in order to grow a high-purity ingot with a small number of defects, the ingot pulling speed is V (mm / min), and the temperature gradient at the contact surface of the ingot-silicon melt is G (° C. in a hot zone structure. / Mm), V / G (mm 2 / min · ° C.) is controlled. In this theory, as shown in FIG. 1, V / G graphically represents the vacancy concentration and interstitial silicon concentration as a function, and the boundary of the vacancy / interstitial silicon region on the wafer is determined by V / G. Explain that. More specifically, when the V / G ratio is equal to or higher than the critical point, an ingot in which vacant point defects exist predominantly is formed. On the other hand, when the V / G ratio is lower than the critical point, interstitial silicon type point defects are dominant. An existing ingot is formed.
[0011]
The predetermined pulling rate profile of the present invention shows that when the ingot is pulled from the silicon melt in the hot zone furnace, the ratio of the pulling rate to the temperature gradient (V / G) indicates the formation of agglomerates of interstitial silicon type point defects. The first critical ratio to be prevented ((V / G) 1 ) or higher, and the agglomeration of vacancy-type point defects is limited to a region where the vacancy-type point defects in the center of the ingot are dominantly present. It is determined so as to be maintained below the two critical ratio ((V / G) 2 ).
[0012]
This pull-up speed profile can be determined by simulation of Boronkov's theory by slicing the reference ingot experimentally, by slicing the reference ingot experimentally to the wafer, or by combining these techniques. To be determined. That is, this determination is made by checking the axial slice of the ingot and the sliced wafer after the simulation, and further repeating the simulation. For the simulation, a plurality of types of pulling speeds are determined within a predetermined range, and a plurality of reference ingots are grown. As shown in FIG. 2, the pulling speed profile for the simulation is from a high pulling speed (a) such as 1.2 mm / min to a low pulling speed (c) of 0.5 mm / min and again a high pulling speed (d). Adjusted to The low pulling speed may be 0.4 mm / min or less, and the change in pulling speeds (b) and (d) is preferably linear.
[0013]
A plurality of reference ingots, pulled at different speeds, are each sliced axially. The optimal V / G is determined from the correlation between the axial slice, wafer verification and simulation results, and then the optimal pulling speed profile is determined and the ingot is manufactured with that profile. The actual pull rate profile will depend on many variables including, but not limited to, the desired ingot diameter, the particular hot zone furnace used and the quality of the silicon melt.
[0014]
Drawing the cross-sectional view of the ingot when V / G is continuously reduced by gradually reducing the pulling speed, the fact shown in FIG. 3 can be seen. FIG. 3 shows a rich region [V] in which vacancy type point defects exist predominantly in the ingot, [I], a region in which interstitial silicon type point defects exist predominantly, and vacancy type points. A perfect region where no defect agglomerates and interstitial silicon-type point defect agglomerates exist is indicated as [P]. As shown in FIG. 3, the axial position P 1 of the ingot includes a region where a vacancy-type point defect exists predominantly in the center. The position P 2 includes a region in which a small hole-type point defect exists predominantly in the center as compared with the position P 1 . The position P 4 includes a ring region in which an interstitial silicon type point defect is dominantly present and a central perfect region. Further, the position P 3 is a perfect region because there is no hole type point defect in the center and no interstitial silicon type point defect in the edge portion.
[0015]
As is apparent from FIG. 3, the wafer W 1 corresponding to the position P 1 includes a region where a vacancy-type point defect exists predominantly in the center. The wafer W 2 corresponding to the position P 2 includes a region where a vacancy-type point defect exists predominantly in a small area in the center as compared with the wafer W 1 . The wafer W 4 corresponding to the position P 4 includes a ring in which interstitial silicon type point defects exist predominantly and a central perfect region. Further, the wafer W 3 corresponding to the position P 3 is completely a perfect region because there is no hole type point defect in the center and no interstitial silicon type point defect in the edge portion.
[0016]
A slight region in contact with the perfect region of the region where the vacancy-type point defects exist predominantly is a region where neither COP nor L / D occurs in the wafer surface. However, this silicon wafer was heat-treated in an oxygen atmosphere at a temperature of 1000 ° C. ± 30 ° C. for 2 to 5 hours in accordance with a conventional OSF clarification heat treatment, and subsequently at a temperature of 1130 ° C. ± 30 ° C. for 1 to 16 hours. When heat-treated, OSF is generated. As shown in FIG. 4, OSF ring is generated in the vicinity of half the radius of the wafer W 1 in the wafer. COP tends to appear in the region where the vacancy-type point defects surrounded by the OSF ring are dominant. On the other hand, in the wafer W 2 , the OSF is not formed in a ring shape but is generated only in the center portion of the wafer. Silicon wafers used in the present invention is the wafer W 2. That is, the silicon wafer W 2 of the present invention is obtained by slicing an ingot grown with a pulling speed profile selected and determined so that the OSF is not ring-shaped as shown in FIG. Produced. FIG. 6 is a plan view thereof. The silicon wafer W 2 is COP free because the OSF does not form a ring shape. There is no occurrence of L / D.
[0017]
In the silicon wafer of the present invention, the oxygen concentration in the wafer is further controlled. In the CZ method, the oxygen concentration in the wafer is controlled by changing the flow rate of argon supplied into the hot zone furnace, the rotation speed of the quartz crucible for storing the silicon melt, the pressure in the hot zone furnace, and the like. The oxygen concentration inside the wafer is controlled to 1.2 × 10 18 atoms / cm 3 or less (former ASTM). In order to achieve this oxygen concentration, for example, the flow rate of argon is controlled to 80 to 150 liters / minute, the rotation speed of the quartz crucible for storing the silicon melt is 4 to 9 rpm, and the pressure in the hot zone furnace is 15 to 60 Torr. To do. The reason why the silicon wafer of the present invention has an oxygen concentration of 1.2 × 10 18 atoms / cm 3 or less (former ASTM) is to prevent excessive precipitation of oxygen precipitation nuclei.
[0018]
On the surface of the silicon wafer produced by slicing the ingot pulled up under the above conditions, the polysilicon layer has a thickness of 1.3 ± 0.00 mm at a temperature of 670 ° C. ± 30 ° C. by using, for example, SiH 4 by the CVD method. It is formed with 3 μm. When the thickness of the polysilicon layer is less than 1.0 μm, the effect of the polysilicon layer is poor, and when it exceeds 1.6 μm, the productivity is lowered. Even before the polysilicon layer is formed, even if the oxygen concentration is uniform within the wafer surface, oxygen precipitation is likely to occur at the center of the wafer and oxygen precipitation is difficult to occur at other portions, forming a polysilicon layer. As a result, the state of oxygen precipitation in the wafer surface becomes uniform.
As a result, when the silicon wafer with a polysilicon layer is heat-treated in the semiconductor device process, even if oxygen precipitate nuclei exist in the wafer, these nuclei do not grow, and the conventional heat treatment for OSF manifestation is performed. Even if it goes, OSF does not occur.
[0019]
【Example】
Next, examples of the present invention will be described together with comparative examples.
<Example>
The ingot was pulled up so that the region corresponding to the position P 2 shown in FIG. 3 was grown over the entire length of the ingot. At this time, in order to control the oxygen concentration in the ingot, the flow rate of argon was maintained at about 110 liters / minute, the rotation speed of the quartz crucible for storing the silicon melt was maintained at about 5-10 rpm, and the pressure in the hot zone furnace was maintained at about 60 Torr. . The silicon wafer sliced from the ingot pulled up in this way is lapped and chamfered, and then the wafer surface damage is removed by chemical etching, and the wafer back surface is CVD-processed using SiH 4 at 680 ° C. for 1 A polysilicon layer was formed with a thickness of 5 μm. Then, a silicon wafer having a diameter of 8 inches and a thickness of 725 μm was prepared by mirror polishing.
<Comparative example>
The same silicon wafer as that of Example 1 was used as a comparative example, except that no polysilicon layer was formed.
[0020]
<Comparison evaluation>
The silicon wafer of the example and the silicon wafer of the comparative example were subjected to a first heat treatment imitating the heat treatment in the semiconductor device process. That is, these wafers were heat-treated at a temperature of 800 ° C. for 4 hours under an oxygen atmosphere, and subsequently heat-treated at a temperature of 1000 ° C. for 16 hours. In these examples and comparative examples, the oxygen concentration on the wafer surface from the center to the periphery of the wafer was measured by Fourier transform infrared spectroscopy (FT-IR). FIG. 7 shows Δ [Oi], which is the difference in oxygen concentration before and after the heat treatment.
The second heat treatment imitating the heat treatment in the semiconductor device process was performed on another silicon wafer of the example and another silicon wafer of the comparative example. That is, these wafers were heat-treated in an oxygen atmosphere at a temperature of 700 ° C. for 8 hours, and subsequently heat-treated at a temperature of 1000 ° C. for 12 hours. In these examples and comparative examples, the oxygen concentration on the wafer surface from the wafer center to the periphery was measured by FT-IR. FIG. 8 shows Δ [Oi], which is the difference in oxygen concentration before and after the heat treatment.
[0021]
As shown in FIGS. 7 and 8, the oxygen concentration difference Δ [Oi] before and after the heat treatment of the silicon wafer of the comparative example greatly varies between about 40 mm from the center of the wafer, whereas the silicon of the example The oxygen concentration difference Δ [Oi] before and after the heat treatment of the wafer was only gradually reduced between about 90 mm from the center of the wafer and was uniform within the wafer surface.
[0022]
Further, another silicon wafer of the example and another silicon wafer of the comparative example were heat-treated at a temperature of 1000 ° C. for 4 hours and subsequently heat-treated at a temperature of 1130 ° C. for 3 hours (pyrogenic oxidation treatment). It was investigated whether OSF was actualized. As a result, an OSF in which the silicon wafer of the comparative example was clouded at the center of the wafer appeared. On the other hand, OSF did not appear in the wafer surface of the silicon wafer of the example.
[0023]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a silicon wafer in which neither COP nor L / D occurs in the wafer surface, and OSF reveals OSF in the center of the wafer when the conventional OSF reveal heat treatment is performed. On the other hand, if a polysilicon layer is formed on the back surface of this wafer, it is COP free and OSF generation due to heat treatment in the semiconductor device process can be eliminated. Further, oxygen precipitation is uniformly performed on all surfaces of the wafer, and there is a feature that a uniform gettering effect with no variation between the wafer peripheral portion and the wafer central portion can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing that a void-rich ingot is formed when the V / G ratio is higher than a critical point, and an interstitial silicon-rich ingot is formed when the V / G ratio is lower than the critical point, based on the Boronkov theory. .
FIG. 2 is a characteristic diagram showing a change in pulling speed for determining a desired pulling speed profile.
FIG. 3 is a schematic view of an X-ray tomography showing a vacancy-rich region, an interstitial silicon-rich region, and a perfect region of a reference ingot according to the present invention.
4 is a diagram showing a situation in which an OSF ring appears on a silicon wafer W 1 corresponding to a position P 1 in FIG. 3;
FIG. 5 is a cross-sectional view obtained by slicing in the axial direction through the axial center of the ingot corresponding to the position P 1 in FIG. 3;
6 is a diagram showing a situation in which OSF appears at the center of the silicon wafer W 2 corresponding to the position P 2 in FIG. 3;
FIG. 7 is a view showing the state of Δ [Oi] in the wafer surface before and after the first heat treatment imitating the heat treatment in the semiconductor device process for each silicon wafer of Examples and Comparative Examples.
FIG. 8 is a diagram showing the state of Δ [Oi] in the wafer surface before and after the second heat treatment imitating the heat treatment in the semiconductor device process for each silicon wafer of Examples and Comparative Examples.
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