JP3855509B2 - 車両用シートにおけるフックの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートにおけるフックの取付構造に係り、特に、シートバックに取付けるブラケットやビス等を廃止でき、部品点数を削減できると共に、取付作業性を向上させることができる車両用シートにおけるフックの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、乗用車の後席乗員が所持する荷物類は、後部座席、あるいはリヤパーセルシェルフ等に載置されるが、コンビニの袋等の袋状のものは、後部座席やリヤパーセルシェルフに載置した場合、走行中の急停車、急ハンドル等により、袋が後部座席やリヤパーセルシェルフから落下したり、袋内の荷物類がフロアに散乱する等の不具合があるため、従来では、図15に示すように、フロント側の車両用シート1のシートバック1aの背面側にコンビニの袋等を係止させるためのフック2が設けられており、袋状の物を確実に保持でき、非常に使い勝手がよいものである。
【0003】
このフック2は、図16に示すように、通常時はベース3内に収容されて室内側に突出せず、使用時にフック2の下端2aを手前側に引き出せるように軸2bを中心に回動可能に取付けられている。前記フック2並びにベース3は、図17に示すように、シートバック1aにおけるシートバックフレーム1bにブラケット4を固定しておき、このブラケット4にビス5を介してフック2を備えたベース3を取付固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、車両用シート1のシートバック1aの背面側にフック2を取付ける場合、シートバックフレーム1bにブラケット4を固定し、フック2を備えたベース3をビス5により前記ブラケット4に固定する必要があるため、ブラケット4やビス5等の部品点数が多く、且つ取付作業も面倒であるという問題点があった。
【0005】
更に、ベース3廻りの車両用シート1のトリムカバー1cは、ベース3により単に押さえられているため、トリムカバー1cが脱落しやすく、室内美観の著しい低下を招くという不具合も指摘されている。
【0006】
本発明の目的は、車両用シートのシートバック背面側に取付けられるフックの取付構造において、従来のブラケット並びにビスを廃止して部品点数を削減できると共に、ワンタッチでの取付けが可能となり、作業性を向上でき、しかも、フック部周辺のトリムカバーの抜け落ちも防止でき、良好な意匠性を長期に亘り維持することができる車両用シートにおけるフックの取付構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述せる課題に鑑みてなされたもので、本発明の請求項1に記載の車両用シートにおけるフックの取付構造は、車両用シートのシートバック背面側に取付けられるフックの取付構造において、シートバックフレームの背面側に角孔が形成され、反対側に丸孔が形成されて貫通孔が形成され、シートバックパッドの前記シートバックフレームの貫通孔の角孔と対向する位置に取付角孔が設けられ、前記シートバックパッドの取付角孔と対向する位置のトリムカバーにスリットが形成され、前記フックの取付構造は取付ケースとフックケースとを有し、前記取付ケースは前記シートバックパッドの取付角孔内に嵌挿されてシートバックフレームの貫通孔に係止され、シートバックフレームの貫通孔、及びシートバックパッドの背面側に上記貫通孔と連通する取付角孔内に嵌挿され、挿入端側に二股状でシートバックフレームの丸孔と係止する外周が円弧状をなす係止爪を持つ二股状の係止片を備え、前記フックケースは前記取付ケース内にトリムカバーを介して嵌着され、正面側にフック、背面側に丸型挿入ロッドを備え、前記フックケースを取付ケース間に嵌着した際、フックケースの丸型挿入ロッドが取付ケースの二股状の係止片間に挿入され、該係止片を外方に拡開させてシートバックフレームの丸孔にシートケースが係止固定されることを特徴とする。
【0008】
従って、請求項1に記載の発明によれば、フックの取付部材として、取付ケースとフックケースとの2ピース体を使用すると共に、車両用シートのシートバックフレームの貫通孔並びにシートバックパッドに設けた取付角孔内に取付ケースを収容した状態で、トリムカバーを介して取付ケース内にフックケースを差し込んで取付ケースとフックケースとを固定すれば、簡単に車両用シートの背面側にフックを取付けることができ、従来のブラケット並びにビスを廃止することができ、取付作業についても取付ケースに対してフックケースをワンタッチで取付けることができ、簡単な取付作業で済む。
【0009】
更に、シートバックフレームの丸孔に対して、取付ケースの係止片は、その外周の係止爪は円弧状に形成されているため、係止爪の爪部接触面積が多く確保でき、取付ケースとシートバックフレームとの間の取付強度を強化することができる。
【0010】
更に、取付ケースに対してフックケースを取付けた状態では、フックケースの挿入端側の丸型挿入ロッドが係止片間に挿入させるが、取付ケース内にフックケースの丸型挿入ロッドの挿入を円滑に行なうことができる。
【0011】
本発明の請求項2に記載の車両用シートにおけるフックの取付構造は、前記取付ケースとフックケースには夫々中空ケースが形成され、前記取付ケースの中空ケース内にフックケースの中空ケースが嵌合し得るようになされ、前記取付ケースとフックケースの中空ケースには円盤状のフランジが夫々形成され、前記取付ケースに形成される円盤状のフランジと、フックケースに形成される円盤状フランジとの間でトリムカバーを挟持すると共に、両フランジ間にトリムカバーの抜け止め手段が施されていることを特徴とする。
【0012】
ここで、取付ケース並びにフックケースの双方のフランジ間に設けられるトリムカバーの抜け止め手段としては、双方のフランジの対向面のうち、少なくとも一方側面に相手側に向く複数の突起を形成し、この突起によりトリムカバーを保持するようにしてもよく、この突起としては、ピン形状やエンボス凸条でもよく、前記ピンに対しては、相手側のフランジに係止孔を設ければ、更に効果があり、また、細長凸条に対しては相手側のフランジには凹溝が形成されるのが好ましい。
【0013】
更に、各フランジの対向面の少なくとも一方側に粗面加工が施されていてもよく、また、一方側のフランジに係止片、他方側のフランジに係止孔を設定してもよく、更に、一方側のフランジにピンを形成した場合、トリムカバーに係止孔を設けるようにしてもよい。
【0014】
従って、請求項2に記載の発明によれば、取付ケースのフランジとフックケースのフランジとの間でトリムカバーを挟持すると共に、各フランジ間にトリムカバーの抜け止め手段が施されているため、トリムカバーが引っ張られても、フックケースのフランジ外周縁からトリムカバーの端末が外れることがない。
【0015】
本願の請求項3に記載の発明は、前記取付ケースの中空ケース内に係止爪が形成され、前記フックケースの中空ケースに係止部が形成され、前記フックケースの係止部が取付ケースの係止爪に係止されるようになされ、前記取付ケースとフックケースとの係合を解除するために、フックケースの中空ケースの内部には、ドライバーの先端を係止部に案内するテーパーが施され、前記取付ケースの係止爪を弾性変形させて係止爪と係止部との係合状態を解除し得るようになされていることを特徴とする。
【0016】
従って、請求項3に記載の発明によれば、フックケースの内部にドライバーを挿入すれば、ドライバーの先端はテーパーによりフックケースと取付ケースとの係止部に案内され、前記取付ケースの係止爪を弾性変形させて係止爪と係止部との係合状態を解除し得るため、フックケースと取付ケースとの係合状態を簡単に解除できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造の実施形態について、図面を参照して詳述する。
図1は本発明に係るフックの取付構造を適用してフックを取付けた車両用シートのシートバックを示す斜視図、図2,図3は本発明に係るフックの取付構造を示す各断面図、図4は本発明に係るフックの取付構造に使用する2ピース体からなる取付ケースとフックケースとを示す斜視図、図5乃至図6は取付ケース並びにフックケースの取付作業手順を示す各説明図、図7はフックケースと取付ケースとの係合解除の操作を示す説明図である。
また、図8乃至図14は本発明に係るフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の各態様を示す取付ケースとフックケースとを示す各斜視図である。
【0018】
図1において、符号10は、フロント側の車両用シートであり、この車両用シート10は、フロント側の乗員が着座するシートクッション11に対して乗員の背もたれ機能を有するシートバック12が適切なリクライニング角度を保てるようにリクライニング機構(図示せず)を介して取付けられており、このシートバック12の背面側には、後席乗員が例えばコンビニの袋P等を手軽に係止できるように、フック20が取付けられている。
【0019】
まず、フック20を取付けるシートバック12側の構成について図2を基に説明すると、シートバック12は、シートバックフレーム13をシートバックパッド14により被覆し、更にその外表面をトリムカバー15により被包した構成であり、フック20を取付けるために、シートバックフレーム13には、図5及び図6で示す貫通孔(背面側の角孔131、反対側の丸孔132で示す)が設けられており、シートバックパッド14に取付角孔141が開設され、トリムカバー15には、十字状のスリット151が開設されている。
【0020】
次に、フック20を構成する取付ケース30とフックケース40との構成について、図2及び図4を基に説明すると、本実施形態では、取付ケース30は、ポリアセタール樹脂の射出成形体から構成され、中空ケース31の一端側に外周一対の係止片32が二股状に設けられており、この係止片32の係止爪321は外周が円弧状をなし、夫々外方に向くように形成され、この係止片32は、左右方向に拡開収縮できる可撓性を備えている。
【0021】
また、この中空ケース31の反対側には、円盤状のフランジ33が設けられ、中空ケース31の内部には、フックケース40を係止する係止爪311が設けられている。
【0022】
一方、フックケース40は、ポリアミド樹脂の射出成形体から構成されており、中空ケース41の一端側には、丸型挿入ロッド42が突設形成されていると共に、他端側には円盤状のフランジ43が形成されている。この中空ケース41内にはフック20が収容されており、このフック20は、軸44により回動可能に支持され図示はしないが、付勢バネによりこのフック20は常時中空ケース41内へ収容される方向に付勢されて使用時には、この付勢バネに対してフック20を手前側に引き出して使用する。
【0023】
更に、このフックケース40は、取付ケース30とフックケース40との確実な固定を図るように、取付ケース30の中空ケース31内にフックケース40の中空ケース41を嵌合できるように各中空ケース31,41の寸法設定がなされていると共に、図2から明らかなように、フックケース40と取付ケース30との間には、取付ケース30の係止爪311とフックケース40の係止部411が係着することにより、取付ケース30とフックケース40との確実な固定がなされるようになっている。
【0024】
次いで、図5及び図6を基にフック20の取付構造について説明する。
まず、取付ケース30をシートバックフレーム13並びにシートバックパッド14に固定するが、シートバックフレーム13には、背面側並びに正面側に夫々角孔131,丸孔132が開設されており、シートバックパッド14については取付角孔141が開設されている。
【0025】
従って、シートバックフレーム13をシートバックパッド14で覆った後、取付ケース30の中空ケース31をシートバックパッド14の取付角孔141からシートバックフレーム13の角孔131,丸孔132に嵌め込み、図3(a)に示すように、取付ケース30の係止片32がシートバックフレーム13の正面側の丸孔132に係止爪321が係止した状態となる。
【0026】
その後、シートバックフレーム13、シートバックパッド14に装着した取付ケース30の表面側からトリムカバー15を被せ、トリムカバー15に形成されている十字状のスリット151を通してフックケース40を取付ケース30の中空ケース31内に嵌着する。
【0027】
フックケース40を所定位置まで押し込んだ時、図3(b)に示すように、二股状の係止片32,32間にフックケース40の丸型挿入ロッド42が挿入され、係止片32は外側に向けて拡開し、各係止爪321がシートバックフレーム13の丸孔132縁部に確実に係止した状態でロックされると共に、図2に示すように、取付ケース30の係止爪311に対してフックケース40の係止部411が係止することにより、取付ケース30に対してフックケース40が確実に固定される。
【0028】
この時、係止爪321の外周は円弧状であり、丸孔132縁部と係止爪321との接触面が多く確保でき、強固に取付ケース30を固定できると共に、フックケース40を挿入する際、丸型挿入ロッド42は軸廻りに若干回動してもよく、フックケース40の挿入作業性を向上させることができる。
【0029】
従って、本発明に係るフック20の取付構造によれば、シートバックフレーム13に角孔131,丸孔132を設けるだけで従来のブラケットを廃止することができると共に、取付ケース30とフックケース40とを嵌着固定するだけで、従来のビスも廃止することができ、ブラケット並びにビス等の部品を削減でき、コストダウンを図れると共に、取付ケース30に対してフックケース40をワンタッチで取付けることができ、取付作業も簡素化でき、作業性を著しく向上させることができるものである。
【0030】
加えて、フック20をシートバック12から取外すには、取付ケース30に対してフックケース40を取外せばよいが、本実施形態では、フックケース40の中空ケース41の内面にテーパー412が形成されているため、図7に示すように、フック20を手前側に回動させた後、ドライバーdを挿入し、このテーパー412に沿ってドライバーdの先端を挿入していけば、係止爪311を点線位置まで弾性変形させ、この係止爪311と係止部411との係合状態を簡単に解除させることができ、その係合解除状態でフックケース40、次に取付ケース30を取外すことができ、フック20の取外し作業を簡単に行なうことができる。
【0031】
更に、図2に示すように、トリムカバー15は、取付ケース30のフランジ33とフックケース40のフランジ43との間で挟持されているが、図8乃至図14は、取付ケース30のフランジ33とフックケース40のフランジ43との間に設けられるトリムカバー15の抜け止め手段の各バリエーションが示されている。
【0032】
まず、図8に示すように、取付ケース30のフランジ33の内面にピン形状の突起50が複数個突設されており、フックケース40においてもフランジ43の内面に複数個の突起51が突設されており、取付ケース30にフックケース40を嵌着固定して、両フランジ33,43間でトリムカバー15を挟持する際、両突起50,51の先端によりトリムカバー15が押圧保持されることにより、トリムカバー15の保持強度が強化でき、トリムカバー15の抜け落ちを確実に防止でき、トリムカバー15がフックケース40の周縁から外部に離脱することがなく、外観意匠性を良好に長期に亘り維持できる。尚、前記突起50,51は一方側のみに形成しても効果がある。
【0033】
次いで、図9に示すように、取付ケース30並びにフックケース40の各フランジ33,43の対向面のうち、一方側、この場合はフックケース40に突起51を突設し、他方側の取付ケース30のフランジ33には対応する係止孔52を形成すれば、係止孔52内に突起51を嵌着した際、トリムカバー15も同時に嵌り込み、同様にトリムカバー15の強固な保持が期待できる。
【0034】
更に、図10に示すように、フックケース40のフランジ43の内面側にエンボス凸条53を突設する一方、他方側の取付ケース30のフランジ33の内面側に凹溝54を設けておけば、取付ケース30内にフックケース40を嵌着固定した時、両フランジ33,43間でトリムカバー15が挟持され、特に、凹溝54内にエンボス凸条53が嵌まり込む際、同時にトリムカバー15も嵌まり込むため、トリムカバー15の強固な保持が行なえる。
【0035】
尚、前記突起51、係止孔52の組み合わせ、並びにエンボス凸条53と凹溝54の組み合わせについては、形成するフランジ33,43を逆にしてもよい。
【0036】
次いで、図11は取付ケース30のフランジ33並びにフックケース40のフランジ43の対向面に粗面55加工を施したもので、両フランジ33,43でトリムカバー15を挟持する際、粗面55からの抵抗により、トリムカバー15の抜け落ちが有効に防止できる。
【0037】
この他にも、図12に示すように、一方側のフランジ43の内面に、係止爪56を設け、他方側のフランジ33に係止孔57を開設し、係止爪56と係止孔57との係着部にトリムカバー15を同時に挟み付けて、トリムカバー15を保持するようにしてもよい。
【0038】
図13に示すように、一方側のフランジ43の内面に係止用凸部58を設け、他方側のフランジ33の内面に薄い爪59を設けてトリムカバー15の強固な保持を行なってもよい。
【0039】
更に、図14に示すように、一方側のフランジ33にピン60を突設し、このピン60と対応するトリムカバー15の開口152廻りに係止孔61を開設し、ピン60と係止孔61との係着構造により、トリムカバー15の保持を強固に行なってもよい。
【0040】
このように、取付ケース30のフランジ33とフックケース40のフランジ43との間にトリムカバー15を挟持すると共に、両フランジ33,43間に上述した種々のトリムカバー15の抜け落ち防止手段を施せば、フック20取付部のトリムカバー15にシワが生じたり脱落したりすることがなく、美麗な外観を長期に亘り維持することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明した通り、請求項1に記載の発明によれば、シートバックフレームの背面側に角孔が形成され、反対側に丸孔が形成されて貫通孔が形成され、シートバックパッドの前記シートバックフレームの貫通孔の角孔と対向する位置に取付角孔が設けられ、前記シートバックパッドの取付角孔と対向する位置のトリムカバーにスリットが形成され、前記フックの取付構造は取付ケースとフックケースとを有し、前記取付ケースは前記シートバックパッドの取付角孔内に嵌挿されてシートバックフレームの貫通孔に係止され、シートバックフレームの貫通孔、及びシートバックパッドの背面側に上記貫通孔と連通する取付角孔内に嵌挿され、挿入端側に二股状でシートバックフレームの丸孔と係止する外周が円弧状をなす係止爪を持つ二股状の係止片を備え、前記フックケースは前記取付ケース内にトリムカバーを介して嵌着され、正面側にフック、背面側に丸型挿入ロッドを備え、前記フックケースを取付ケース間に嵌着した際、フックケースの丸型挿入ロッドが取付ケースの二股状の係止片間に挿入され、該係止片を外方に拡開させてシートバックフレームの丸孔にシートケースが係止固定されるので、シートバックの背面側からシートバックフレームとシートバックパッドに取付ケースを固定し、トリムカバーを被包した上からフックを備えたフックケースを取付ケース内に嵌着固定すれば、シートバックの背面側に簡単にフックを取付けることができ、従来のブラケットやビスを廃止でき、部品点数の削減が図れると共に、ワンタッチで簡単に取付けることができ、取付作業性も向上するものである。
【0042】
更に、シートバックフレームの丸孔内に取付ケースに設けた外周円弧状の係止爪を係着するため、爪の接触面積が多く確保でき、取付ケースをシートバック側に強固に固定できると共に、フックケースの丸型挿入ロッドは、取付ケースの係止片内にスムーズに挿入することができ、組付け作業性を向上させることができるものである。
【0043】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記取付ケースとフックケースには夫々中空ケースが形成され、前記取付ケースの中空ケース内にフックケースの中空ケースが嵌合し得るようになされ、前記取付ケースとフックケースの中空ケースには円盤状のフランジが夫々形成されているので、取付ケースのフランジとフックケースのフランジ間でトリムカバーを挟持固定すると共に、両フランジ間にトリムカバーの抜け落ちを規制する抜け止め手段が設けられているため、フック取付部近傍のトリムカバーにシワが生じたりトリムカバーの端末が離脱することがなく、フック取付部の外観を長期に亘り美麗に維持できるものである。
【0044】
更に、請求項3に記載の発明によれば、前記取付ケースの中空ケース内に係止爪が形成され、前記フックケースの中空ケースに係止部が形成され、前記フックケースの係止部が取付ケースの係止爪に係止されるようになされ、前記取付ケースとフックケースとの係合を解除するために、フックケースの中空ケースの内部には、ドライバーの先端を係止部に案内するテーパーが施され、前記取付ケースの係止爪を弾性変形させて係止爪と係止部との係合状態を解除し得るようになされているので、ドライバーを挿入すれば、このテーパーを通じて取付ケースとフックケースとの係合を簡単に解除することができるため、フックの取外し作業が簡単に行なえ、メンテナンスが容易に行なえるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造を適用した車両用シートを背面側から見た斜視図。
【図2】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造の実施の形態を示す断面図。
【図3】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造を示すもので、(a)はフックケース取付前の状態を示す断面図、(b)はフックケース取付後の状態を示す断面図。
【図4】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造に使用する取付ケースとフックケースとを示す斜視図。
【図5】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造をシートバックの正面側から見た説明図。
【図6】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造における取付ケースとフックケースとの取付作業手順を示す説明図。
【図7】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるフックケース、取付ケースの取外し作業を示す説明図。
【図8】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図9】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図10】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図11】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図12】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図13】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施形態を示す説明図。
【図14】 本発明に係る車両用シートにおけるフックの取付構造におけるトリムカバーの抜け止め手段の実施の形態を示す説明図。
【図15】 従来の車両用シートに設けられるフックの正面図。
【図16】 図15中XVI −XVI 線断面図。
【図17】 従来のフックの取付構造の説明図。
【符号の説明】
10 車両用シート
12 シートバック
13 シートバックフレーム
131 角孔
132 丸孔
14 シートバックパッド
141 取付角孔
15 トリムカバー
151 スリット
20 フック
30 取付ケース
31 中空ケース
32 係止片
321 係止爪
33 フランジ
40 フックケース
41 中空ケース
42 角型挿入ロッド
43 フランジ
311 係止爪
411 係止部
412 テーパー
50 突起
51 突起
52 係止孔
Claims (3)
- 車両用シートのシートバック背面側に取付けられるフックの取付構造において、
シートバックフレームの背面側に角孔が形成され、反対側に丸孔が形成されて貫通孔が形成され、シートバックパッドの前記シートバックフレームの貫通孔の角孔と対向する位置に取付角孔が設けられ、前記シートバックパッドの取付角孔と対向する位置のトリムカバーにスリットが形成され、前記フックの取付構造は取付ケースとフックケースとを有し、前記取付ケースは前記シートバックパッドの取付角孔内に嵌挿されてシートバックフレームの貫通孔に係止され、シートバックフレームの貫通孔、及びシートバックパッドの背面側に上記貫通孔と連通する取付角孔内に嵌挿され、挿入端側に二股状でシートバックフレームの丸孔と係止する外周が円弧状をなす係止爪を持つ二股状の係止片を備え、前記フックケースは前記取付ケース内にトリムカバーを介して嵌着され、正面側にフック、背面側に丸型挿入ロッドを備え、前記フックケースを取付ケース間に嵌着した際、フックケースの丸型挿入ロッドが取付ケースの二股状の係止片間に挿入され、該係止片を外方に拡開させてシートバックフレームの丸孔にシートケースが係止固定されることを特徴とする車両用シートにおけるフックの取付構造。 - 前記取付ケースとフックケースには夫々中空ケースが形成され、前記取付ケースの中空ケース内にフックケースの中空ケースが嵌合し得るようになされ、前記取付ケースとフックケースの中空ケースには円盤状のフランジが夫々形成され、前記取付ケースに形成される円盤状のフランジと、フックケースに形成される円盤状フランジとの間でトリムカバーを挟持すると共に、両フランジ間にトリムカバーの抜け止め手段が施されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートにおけるフックの取付構造。
- 前記取付ケースの中空ケース内に係止爪が形成され、前記フックケースの中空ケースに係止部が形成され、前記フックケースの係止部が取付ケースの係止爪に係止されるようになされ、前記取付ケースとフックケースとの係合を解除するために、フックケースの中空ケースの内部には、ドライバーの先端を係止部に案内するテーパーが施され、前記取付ケースの係止爪を弾性変形させて係止爪と係止部との係合状態を解除し得るようになされていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートにおけるフックの取付構造。
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