JP3855421B2 - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタグ付き用紙に必要なデータを印字するための印字装置および印字方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷された用紙を印刷装置から出力する際にそれらの間に適宜仕分けのための用紙を挿入しておくと、仕分けを容易に行うことができる。そこで、従来から印刷装置で印刷物を作成する際に印刷物の論理的な切れ目の位置に仕分けのための用紙を挿入することが提案されている。
【0003】
例えば特開平4−217550号公報では、色紙を供給する供給口を予め選択させておき、1つの印刷ジョブが終了するたびに色紙を挿入するようにしている。
【0004】
また、このような仕分けを色紙を使用せずに簡易に行うようにした装置も実用化されている。特開平5−224842号公報に開示されているこの装置では、排出トレイに用紙の排出位置を用紙の搬送方向と直角方向にずらす機構を使用している。そして、印刷物の論理的な切れ目の位置で用紙の排出位置をずらすようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このうちの前者の特開平4−217550号公報に記載された従来技術では、色紙を使用する関係で論理的な仕切りが細かくなると、色紙の使用する割合が多くなり、それぞれの色紙で区切られた領域を視覚的に認識しづらくなるという問題があった。
【0006】
また、後者の特開平5−224842号公報に記載された従来技術では、排出トレイに用紙の排出される位置を用紙搬送方向にずらせる特別な機構が必要とされる。したがって、このような機構を備えていない印刷装置では用紙の仕分けを行うことができないという問題があった。
【0007】
更に、これらの従来の技術では印刷物をファイルに閉じて保存するときに、例えばA4サイズの用紙だけの印刷物のように同一の定型サイズの用紙だけで印刷物が構成されている場合、仕分け用紙だけでは仕分けの場所や仕分けの内容がわかりにくいといった問題があった。そこで、仕分けのために挿入された用紙に、仕分けの内容を記入したタグ付き用紙を貼り付けるといった作業が要求されることになり、作業者の負担を増加させるといった問題があった。
【0008】
そこで本発明の目的は、仕分けを行う個所に予めタグ付き用紙を挿入し、しかもこの挿入されたタグ付き用紙のタグの部分に仕分けのための必要なデータが印字されるようにした印字装置および印字方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイと、(ロ)このタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙のタグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力手段と、(ハ)タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出されたタグ付き用紙のタグの位置を検出するタグ位置検出手段と、(ニ)このタグ位置検出手段が検出したタグの位置が所望の位置であるかどうかを判別するタグ位置適否判別手段と、(ホ)このタグ位置適否判別手段によって判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されたときそのタグの部分にタグデータを印字するタグデータ印字手段と、(へ)タグ位置適否判別手段によって判別されたタグの位置が所望の位置でないと判別されたときそのタグ付き用紙にタグデータを印字することなく排出するタグ付き用紙パージ制御手段と、(ト)このタグ付き用紙パージ制御手段がタグ付き用紙にタグデータを印字することなく排出するときタグ付き用紙給紙トレイから次のタグ付き用紙を送り出すタグ付き用紙再供給手段とを印刷装置に具備させる。
【0012】
すなわち請求項1記載の発明では、タグ付き用紙を搬送路に供給するタグ付き用紙給紙トレイを印刷装置に具備させ、このタグ付き用紙を搬送路に供給するタグ付き用紙給紙トレイに、タグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容できるようにしている。また、通常の用紙に印刷する印刷データとは別のタグデータを入力するようにしている。そして、タグ位置検出手段によってタグ付き用紙のタグの位置を検出することでその用紙の種類を判別し、タグ位置適否判別手段がその種類の適否を判別して、判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されたときにのみそのタグの部分にタグデータを印字するようにしている。これにより、印刷装置はタグ付き用紙給紙トレイから適宜タグ付き用紙を送り出してタグに印刷して排出することで、通常の用紙に対する仕分けを行うことが可能になる。しかも、タグには必要なデータが印字されるので仕分けに便利となる。更に、タグが順に所望の位置となるようにタグ付き用紙給紙トレイに複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容しておけば、通常はそのまま順にタグに印字が行われるが、ジャムが生じたような場合でタグ付き用紙の順番が狂ったような場合でも、所望の種類のタグ付き用紙が搬送路上に送り出されるまでタグに対する印字が中止され、適正な印字が確保されることになる。このような制御を行うと、タグ位置適否判別手段によってタグの位置が所望の位置でないと判別されたタグ付き用紙の処遇が問題となるが、これについてはタグ付き用紙パージ制御手段がこれを印字することなく、例えばパージトレイに排出するようにしている。
【0019】
請求項2記載の発明では、(イ)矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイと、(ロ)このタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙のタグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力手段と、(ハ)タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出されたタグ付き用紙のタグの位置を検出するタグ位置検出手段と、(ニ)搬送路上でタグ付き用紙のジャムを検出するタグ付き用紙ジャム検出手段と、(ホ)このタグ付き用紙ジャム検出手段によってタグ付き用紙のジャムが検出されたときジャムの除去後にタグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいはタグ位置検出手段が所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙をタグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行う表示手段と、(へ)この表示手段の表示内容に応答があったとき、その応答内容に応じたタグ付き用紙に対してタグ位置検出手段によって検出されたタグの位置に合わせてタグデータを印字するタグデータ印字手段とを印刷装置に具備させる。
【0020】
すなわち請求項2記載の発明では、タグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序でタグ付き用紙給紙トレイに収容したときのジャムに対する措置を扱っている。このように複数種類のタグ付き用紙が給紙トレイにセットされている状態で、タグ付き用紙にジャムが発生すると、そのタグ付き用紙に代わるものとして使用されるタグ付き用紙がジャムの発生したタグ付き用紙とまったく同一のものである必要があるかをオペレータに問い合わせることは重要であるし、同一種類のタグ付き用紙を使用するとした場合に、その用紙を印刷装置が自動的に探し出すかあるいはオペレータが用意するかについてもオペレータの意志を反映した方がよい場合が多い。そこで請求項2記載の発明では、タグ付き用紙のジャムが検出されたときジャムの除去後にタグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいはタグ位置検出手段が所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙をタグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行う表示手段を用意している。そして、この表示を見てオペレータが応答したときにその応答内容に応じたタグ付き用紙のタグに印字を行うようにしている。
【0021】
例えばオペレータの応答がタグ付き用紙の種類を問わないとするものであれば、タグ付き用紙給紙トレイから次に送り出されるタグ付き用紙を無条件で使用してこれに印字を行えばよい。また、オペレータの応答が印刷装置で勝手に同一種類のタグ付き用紙を探すようにというものであれば、そのタグ付き用紙がタグ付き用紙給紙トレイから搬送路に送り出されるまで順にタグ付き用紙を送り出してはパージトレイ等に排出することになる。また、オペレータが該当のタグ付き用紙を給紙トレイあるいは手差しトレイにセットする場合には、それぞれによる給紙も可能にすることができる。
【0022】
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の印刷装置でタグデータ印字手段は、入力データを解析してタグ付き用紙に対してタグの両面に印字を行うか片面のみに印字を行うかを判別する印字面解析手段を具備することを特徴としている。
【0023】
すなわち請求項3記載の発明では、タグ付き用紙のタグの片面に印字するか両面に印字するかの解析を行わせて、所望の印字形態を取り得るようにしたものである。両面に印字する際には、必要に応じてフォントの回転や位置替えを行うことになる。
請求項記載の発明では、(イ)矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の、タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力ステップと、(ロ)タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出された後における、このタグデータ入力ステップで入力したタグデータの印字の対象となるタグ付き用紙のタグの位置を検出するタグ位置検出ステップと、(ハ)このタグ位置検出ステップで検出したタグの位置が所望の位置であるかどうかを判別するタグ位置適否判別ステップと、(ニ)このタグ位置適否判別ステップで判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されるとそのタグの部分にタグデータを印字し、所望の位置でないと判別されるとそのタグ付き用紙にタグデータを印字することなく排出するタグデータ印字ステップと、(ホ)このタグデータ印字ステップでタグ付き用紙にタグデータを印字することなく排出された場合には、タグ付き用紙給紙トレイから次のタグ付き用紙を送り出すタグ付き用紙再供給ステップとを印刷方法に具備させる。
請求項記載の発明では、(イ)矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の、タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力ステップと、(ロ)タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出された後における、このタグデータ入力ステップで入力したタグデータの印字の対象となるタグ付き用紙のタグの位置を検出するタグ位置検出ステップと、(ハ)搬送路上でタグ付き用紙のジャムが検出されると、ジャムの除去後にタグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいはタグ位置検出ステップで所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙をタグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行う表示ステップと、(ニ)この表示ステップによる表示内容に応答があったとき、その応答内容に応じたタグ付き用紙に対してタグ位置検出ステップで検出されたタグの位置に合わせてタグデータを印字するタグデータ印字ステップとを印刷方法に具備させる。
請求項記載の発明では、請求項4または請求項5記載の印刷方法で、タグデータ印字ステップは、入力データを解析してタグ付き用紙に対してタグの両面に印字を行うか片面のみに印字を行うかを判別する印字面解析ステップを具備することを特徴としている。
すなわち、請求項4、請求項5、請求項6記載の各発明は、請求項1ないし請求項3記載の各発明と同一の原理をそれぞれ方法として表わしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0026】
(1)印刷装置の概要
【0027】
図1は本発明の一実施例における印刷装置の概要を表わしたものである。この印刷装置は、比較的大型のプリンタ装置であり、装置本体11は図示しないケーブルを介してローカルエリアネットワーク(図示せず)に接続されている。また、この装置本体の外部には、印字された用紙の通常の排出用のトレイとしての排紙トレイ12と、パージ制御の際に強制的に排出される用紙のためのパージトレイ13とが取り付けられている。ここで、パージ制御とは、例えば紙詰まり(ジャム)が発生した場合にジャムの原因となった用紙を取り除いた際の搬送路に残っている用紙を強制的に排出する場合のように、排紙トレイに排出されるべきでない用紙を排出するためのトレイである。本実施例では、このようにジャムが発生した場合の用紙をこのパージトレイに排出するとともに、所定の場合にはタグ付き用紙のうちで、タグの位置が印字対象とする用紙として不適確なものについてもこのパージトレイに排出するようになっている。これについては後に具体的に説明する。
【0028】
装置本体11内には、タグ付き用紙以外の用紙としての普通の形状の用紙(以下普通紙という。)を収容する第1および第2の給紙トレイ14、15が配置されている。また、第1の給紙トレイの図で右側に隣接した位置には第3の給紙トレイ16が配置されている。この第3の給紙トレイ16には普通紙を収容することもできるが、所定の場合にはここに着色された用紙(以下色紙という。)を収容するようになっている。第3の給紙トレイ16の下には第4の給紙トレイ17が配置されている。この第4の給紙トレイ17には普通紙あるいは色紙を収容することもできるが、所定の場合にはここにタグ付き用紙を収容するようになっている。本実施例では、普通紙の仕分けにバラエティを持たせる意味もあって、第3の給紙トレイ16に色紙を収容し、第4の給紙トレイ17にはタグ付き用紙を収容するようになっている。もっとも印刷システムによっては、第1および第2の給紙トレイ14、15に色紙やタグ付き用紙を収容するようにしてもよいことは当然である。なお、本実施例で「用紙」と表現するときは、普通紙、色紙およびタグ付き用紙を総称しているものとする。
【0029】
装置本体11における第3および第4の給紙トレイ16、17と排紙トレイ12の間の空間には、その上部に画像記録部18が、また下部には用紙反転部19がそれぞれ配置されている。画像記録部18には感光体ドラム21が配置されており、図示しない露光部によって画像情報をドラム表面に露光され、静電潜像を形成するようになっている。形成された静電潜像は、同じく図示しない現像装置によって現像され、同じく図示しない定着装置によって熱的に定着されることになる。
【0030】
一方、画像記録部18の下に配置された用紙反転部19は、用紙反転用ロール対23を備えている。そして、搬送されてきた普通紙、色紙、タグ付き用紙のいずれかからなる用紙を用紙反転用ロール対23で途中まで図で上方に搬送し、この後これを反対方向に搬送するとともに画像記録部18方向から進入した用紙を図で左方向に排出することで、図で破線で示した搬送路24における用紙の上下面を反転させるようになっている。
【0031】
この図1に示した印刷装置における印字動作の概要を示すと次のようになる。まず、第1または第2の給紙トレイ14、15にセットされている普通紙の給紙が行われる場合について説明する。この場合、送り出された普通紙は矢印31方向に搬送路24を搬送され、装置本体の底部で矢印34方向に進路を変えて搬送される。そして、画像記録部18に到達してその一方の面(感光体ドラム21に面した面)に画像情報を印字される。片面印刷の場合には定着後のその普通紙は排紙トレイ12に排出されることになる。
【0032】
これに対して両面印刷が行われる場合には、画像記録部18を出た片面が印字済みの普通紙は矢印33方向に搬送されて用紙反転部19に搬入される。そして用紙反転用ロール対23を用いた普通紙の反転動作が行われた後、用紙反転部19から排出されて矢印34方向に搬送路24を搬送される。この後は第1または第2の給紙トレイ14、15から送り出された場合と同様の経路で搬送が行われ、再び画像記録部18に送り込まれて最初に印字された面と反対側の面に画像情報の印字が行われることになる。両面印字後の普通紙は排紙トレイ12に排出されることになる。
【0033】
第3の給紙トレイ16あるいは第4の給紙トレイ17から送り出される色紙あるいはタグ付き用紙は矢印35方向に搬送された後、矢印34方向に向きを変えて搬送される点を除けば、先の普通紙についての画像情報の印字および用紙の排出動作とまったく同じである。また、以上の説明では排紙トレイ12に排出される場合を説明したが、本来必要な印字以外の目的で搬送路24を搬送する用紙についてはこれをパージトレイ13に排出することにして、印字が正規に終了した用紙の排出場所との区別を図っている。
【0034】
ところで本実施例の印刷装置では、第1〜第4の給紙トレイ14〜17あるいは用紙反転部19を通過した用紙が印字のための画像記録部18に搬入されるまでの共通の経路上にタグ検出センサ36を配置している。このタグ検出センサ36は搬送路24上を搬送されるタグ付き用紙におけるタグの位置やそのサイズを検出するためのものである。
【0035】
(2)タグ付き用紙について
【0036】
図2は本実施例の印刷装置で使用するタグ付き用紙の一例とタグ検出センサの配置関係を説明するためのものである。タグ付き用紙41とは、矩形をした通常の用紙(普通紙)の一辺にタグ42が付けられたような形状の用紙をいう。タグ42は必ずしも矩形である必要はなく、例えば半円状あるいは三角形の形状で突出したようなものであってもよい。また、タグ42は矩形に裁断した用紙の端に別の用紙として貼り付けたものであってもよいし、図2で示したようなタグ42が予め付いた形状になるように用紙を裁断することで実現してもよい。
【0037】
タグ付き用紙41が図2に示した用紙搬送方向43に搬送路上を搬送されるものとする。タグ検出センサ36は、用紙搬送方向43に対して直交する形で配置され、かつ最大サイズの用紙の幅方向にタグが配置されていることを想定してタグ付き用紙の幅方向よりもタグの高さの2倍以上の長さを有する1次元イメージセンサである。もっとも2次元画像の光学系が備わっている場合には、2次元イメージセンサを使用することもできるし、縮小光学系が備えられている場合には1次元イメージセンサあるいは2次元イメージセンサを縮小率に応じたサイズのものにすることができる。
【0038】
タグ付き用紙41が用紙搬送方向43に搬送されるとき、タグ検出センサ36が所定の周期でそれぞれの光電変換素子の検出結果を読み出すと、これによってタグ42の位置や幅および高さが判別されることになる。この判別については後に詳しく説明する。
【0039】
図3は、本実施例の印刷装置で使用するタグ付き用紙の種類を1つの用紙サイズについて表わしたものである。タグ付き用紙41は、タグ42の位置に応じて第1のタイプのタグ付き用紙411から第6のタイプのタグ付き用紙416までの6種類に分けられている。ただし、タグ付き用紙41の表裏がまったく同一色で無地のものであれば、第1のタイプのタグ付き用紙411を第6のタイプのタグ付き用紙416として共用することができ、同様に第2のタイプのタグ付き用紙412を第5のタイプのタグ付き用紙415として、第3のタイプのタグ付き用紙413を第4のタイプのタグ付き用紙414として共用することができる。したがって、本実施例では各々のサイズについて用紙の幅方向について3種類ずつのタグ付き用紙を備えれば、これらの半分を反転して使用することで6種類のタグ付き用紙として使用することができる。用紙の搬送方向にタグを有する場合にも同様である。
【0040】
図3に示した各タグ付き用紙は、実施例の印刷装置で使用するために用意された用紙である。これ以外の用紙をタグ付き用紙として使用することはもちろん自由であるが、その場合にはタグ検出センサ36の検出精度との関係でタグ42への印字が理想的な状態で行われない場合が発生しうることになる。
【0041】
図4は、タグ付き用紙とそれらのタグを検出するセンサ部分の関係を表わしたものである。この図で左半分には給紙トレイから送り出された第1面のタグ付き用紙41Aを示しており、右半分には両面印字時における第2のタグ付き用紙41Bを示している。これらは共に同一の用紙搬送方向43に搬送される場合であり、便宜上、第1〜第6のタイプのタグ付き用紙411〜416を重ねたように示しているが、実際には1枚ずつで用紙の搬送が行われることが前提である。タグ検出センサ36は、この図の左端で示したように、それぞれのタグ付き用紙411〜416におけるタグの位置に対応したセンサ部分361〜366が排他的に検出されることになる。したがって、その検出された位置に応じて用紙サイズを単純に判別することができることになる。
【0042】
なお、本実施例では第1面のタグ付き用紙41Aと第2面のタグ付き用紙41Bを同一方向に搬送したときのそれぞれのタグの配置も示すことになっている。このようにこれらのタグ付き用紙41A、41Bは同一のタイプのもの(たとえば第1のタグ付き用紙411)同士が、それらの表裏に関係せずに同一のセンサ部分で検出されることになる。すなわち、予め決められたタグ付き用紙しか使用しない印刷装置であれば、タグ付き用紙41の搬送方向と直交する幅方向に予めタグの種類だけのセンサを配置しておくだけで、すべてのタグの検出が可能になることになる。
【0043】
図5は、第1のタイプのタグ付き用紙を例にとって各センサ部分の検出出力の時間的な変化を表わしたものである。ここで同図(a)は、図4に示した第1のタイプのタグ付き用紙411の検出出力を示しており、同図(b)は第2のタイプのタグ付き用紙412の検出出力を示している。以下同様である。このように、タグ42の検出がタグ付き用紙41の本体部分の検出よりも後であれば第1面の検出が行われたことになり、先であれば第2面の検出が行われたことになる。また、図4に示した各センサ部分361〜366の出力の差分をとり、長さが1つだけ長いものがあればそれはタグ付き用紙であり、どのセンサ部分が長いかを判別することで、図3に示した6種類のタグ付き用紙411〜416のいずれであるかを判別することができることになる。図5では同図(a)に示す検出出力が他のものよりも長くなっているので、第1のタイプのタグ付き用紙411であると判別することができる。
【0044】
(3)印刷装置の回路構成
【0045】
図6は、本実施例の印刷装置の回路構成の概要を表わしたものである。この印刷装置は、装置内の各部を制御するためのCPU(中央処理装置)51を備えている。CPU51は、データバス等のバス52を通じて装置内の各部と接続されている。このうちROM53は、印刷装置の各部を制御するプログラムや、フォント等の所定の固定的なデータを格納したリード・オンリ・メモリである。装置によってはこのようなデータを磁気ディスク等の記憶媒体に格納しておくこともできる。作業用メモリ54は、プログラムの実行に必要な一時的なデータを格納するランダム・アクセス・メモリによって構成されている。もっとも、作業用メモリの一部は前記した磁気ディスク等の外部記憶媒体に割り当てることも可能である。
【0046】
画像記録部制御部55は、図1に示した画像記録部18の制御を行う部分であり、感光体ドラム21の周囲の機械的あるいは電気的な制御を行うだけでなく、受信したプリントデータを基にしてイメージデータを展開し、図示しないレーザを使用して感光体ドラム21にレーザビームを走査する制御を行うようになっている。給紙トレイ制御部56は図1に示した第1〜第4の給紙トレイ14〜17のそれぞれの給紙のための制御を行うようになっている。操作パネル58は、各種キーと表示部(共に図示せず)からなり、オペレータの手入力による意志を反映させたり、オペレータに必要な情報を表示するようになっている。
【0047】
タグ検出センサ36は、図2に示したタグ付き用紙41のタグ42を検出するもので、この検出結果に基づいてタグ42の位置に必要な情報が印字されることになる。通信制御部59は、通信ケーブル61を接続している。通信ケーブル61は例えばローカルエリアネットワークに接続されており、図示しないホストコンピュータから印字データの供給を受けるようになっている。搬送系制御部62は、図1に示した搬送路24における用紙の搬送のための図示しない各種ロールの駆動やジャムの検出のための各種センサの制御を行うようになっている。
【0048】
(4)タグ印刷の準備
【0049】
本実施例の印刷装置でタグを使用して仕分けを行いながら印刷を行う場合、すなわちタグ印刷を行うとき、オペレータは次の操作を行うようになっている。
(a)タグ印刷指定時の動作を登録する。
(b)この登録に併せて、入力データを作成する。ここで入力データとは、タグ付き用紙41に印刷するデータと、普通紙に対する通常の印刷のためのデータの双方を含んでいる。
(c)タグ付き用紙41の印字動作時にジャムが発生した場合の動作を登録する。
(d)タグ付き用紙41のタグ42に印字する際の印字の方向や文字の方向を登録する。
(e)タグ付き用紙41の裏面に印字するとき、タグ42の用紙本体に対する方向と文字の方向が一致した場合または180度ずれた場合の動作を登録する。
【0050】
(4−a)タグ印刷指定時の動作の登録
【0051】
まず、タグ印刷指定時の動作の登録について具体的に説明する。タグ付き用紙41を使用して印刷を行うとき、オペレータは次の4通りのモードを選択することができる。この選択は、図6に示した操作パネル58の前記した表示部の表示内容に従ってオペレータがキーを操作することによって行うことになる。
(イ)色紙を挿入する。
第3の給紙トレイ16に収容した色紙をタグ付き用紙41と共に使用して仕分けし印刷を行うモードである。
(ロ)タグ42の部分には印刷しないが、第4の給紙トレイ17はタグ付き用紙41をセットして、これを仕分けのために使用する。後で必要な場合にはタグ42に手書きを行う場合である。
(ハ)タグ付き用紙41のタグ42の両面に印刷を行う。
(ニ)タグ付き用紙41のタグ42の片面に印刷を行う。
【0052】
図7は、これらのモード指定によって作成されるタグ印刷指定データとこれらのモードの関係を表わしたものである。タグ印刷指定データが“report”とあるときには、(イ)の色紙挿入モードである。“reportn”の場合には(ロ)のタグ付き用紙41のみを挿入してこれに印字を行わないモードである。“reportd”の場合には(ハ)のタグ付き用紙41のタグ42の両面に印刷を行うモードである。“reports”の場合には、(ニ)のタグ付き用紙41のタグ42の片面に印刷を行うモードである。
【0053】
図8は、ある印刷における入力データの構成を表わしたものである。入力データ71は、タグ印刷指定データ72と、それに続く各ページごとの印字データ73からなるデータ列の繰り返しによって構成されている。ここでタグ印刷指定データ72は、単に図7で説明した各モードを指定するだけでなく、タグ付き用紙41のタグ42の部分に印字を行う場合には、その印字内容の指定も行うようになっている。
【0054】
例えば図8(a)では、タグ印刷指定データ72が“reportdAEF”となっており、このうちの“AEF”の部分がタグ42に印字する印字データとなっている。従って、両面印刷の第1面でタグ42に“AEF”と印字され、この例ではこれに続いて例えば3ページ分の印刷が普通紙の第1面に対して行われた後、第2面でタグ42に同様に“AEF”と印字され、続いて3ページの普通紙の第2面(裏面)に印字が行われる。
【0055】
同図(b)では、タグ印刷指定データ72が“reportdEFA”となっている。従って、ここでは両面印刷の第1面でタグ42に“EFA”と印字され、これに続いて所定ページ分の印刷が普通紙の第1面に対して行われた後、第2面でタグ42に同様に“EFA”と印字され、続いて前記した普通紙の第2面(裏面)に対して印字が行われることになる。
【0056】
同図(c)の入力データの構成の段階で、色紙が挿入される。そして、所定ページの印刷が普通紙に対して行われることになる。次の同図(d)の入力データの構成の段階で、タグ付き用紙41にタグ片面印刷が行われる。この場合には、タグ42に“FAE”と印字される。そして、これに続いて所定ページの印刷が普通紙に対して行われる。同図(e)の入力データの構成の段階で、タグ付き用紙41の挿入が行われるが、このタグ42の部分には印字が行われない。そして、これに続いて所定ページの印刷が普通紙に対して行われる。同図(d)の段階で再びタグ付き用紙41に対する両面印刷の指定が行われる。この例の場合には、タグ42の第1面および第2面に“HFE”と印字が行われることになる。
【0057】
(4−b)入力データの作成
【0058】
オペレータあるいはユーザは、印字データのどのページの間にタグ付き用紙41を挿入すべきかを考えて入力データの作成を行う。このようにして作成された入力データの一例が図8のようになる。ここでは、図8の(a)〜(f)に示すような一連のデータが入力データとして作成されたものとして、以下の説明を行う。
【0059】
(4−c)印字動作時にジャムが発生した場合についてのタグ付き用紙の動作の登録
オペレータは、タグ付き用紙41がジャムしたときの動作の指定を次の3種類のモードの中から選択することができる。この登録動作も、図6に示した操作パネル58の操作によって行われる。
【0060】
(イ)ジャムを除去した後、タグ付き用紙41の印字動作はそのまま継続するモード。
本実施例の印刷装置では、図1で説明したように第4の給紙トレイ17のみにタグ付き用紙41を収容することを前提としている。このため、図3に示したように複数種類のタグ付き用紙41を1つのトレイに収容しなければならない場合が生じている。そこで本実施例の印刷装置では、第4の給紙トレイ17に図3で示した第1〜第6のタグ付き用紙411〜416を順に重ねてセットしておくようにしている。
【0061】
図9は、カセットトレイに収容されている状態のタグ付き用紙を表わしたものである。図3で示した第1〜第6のタグ付き用紙411〜416が順に1枚ずつ繰り返し積層されて第4の給紙トレイ17にセットされている。従って、ジャムを除去した後、タグ付き用紙41の印字動作をそのまま継続するモードでは、タグ42の配置の順序が必ずしも一定せず、ジャムによって除去した1または複数のタグ付き用紙41について欠番が生じることになる。しかしながら、このモードでは例えば第2のタグ付き用紙412がジャムをして搬送路24(図1)から除去されても、続行する第3のタグ付き用紙413等をそのまま使用することができ、第3のタグ付き用紙413から第1のタグ付き用紙411までの連続する5枚のタグ付き用紙41をパージトレイ13に排出する必要がない。従って、印字作業を迅速に行うことができ、またタグ付き用紙41に無駄を生じさせないという利点がある。
【0062】
(ロ)タグ付き用紙を使用するモードであることを表示して、タグ付き用紙41の選択や対処についてオペレータの指示を待つモード。
このモードでは、ジャムを除去した後に装置をいったん停止させてオペレータの指示を待つ。例えば第2のタグ付き用紙412がジャムをして搬送路24(図1)から除去された場合には、「同じタグ付き用紙を第4の給紙トレイにセットしてください。」という指示を行うことで、特定のタグ付き用紙41が欠番を生じるのを防止することができる。なお、追加するタグ付き用紙41は、印刷装置に手差しトレイが備えられている場合には、そこから供給するように指示することもできる。もちろん、このモードでオペレータが(イ)で説明したように第1〜第6のタグ付き用紙411〜416の規則正しい使用を「無視」させるように指示することもできるし、次の(ハ)で説明するように規則正しい使用を「強制」させるようにすることもできる。
【0063】
(ハ)ジャムによって除去されたのと同じタイプのタグ付き用紙41が搬送されてくるまで、それまでのタグ付き用紙41をパージトレイ13(図1)に排出するモード。
このモードでは、ジャムによって除去したタグ付き用紙41のタグの位置を記憶しておいて、第4の給紙トレイ17から送り出されるタグ付き用紙41をタグ検出センサ36が検出した結果、同一のタイプのタグ付き用紙41として検出されるまでそれらをパージトレイ13に排出する。従って、オペレータが特定のタグ付き用紙41を給紙トレイに再セットする必要なく、第1〜第6のタグ付き用紙411〜416を正規の順序で普通紙の間に挿入していくことができる。ただし、印刷装置自体がこのような制御を行うので、正確である反面、タグ付き用紙41に無駄を生じるという問題がある。
【0064】
以下の説明では、特に断らない限りオペレータが(ロ)のオペレータの指示を待つモードが選択されたものとする。
【0065】
(4−d)タグに印字する際の印字の方向や文字の方向の登録
【0066】
図3に示した各種のタグ付き用紙411〜416は、用紙本体の右端からタグが突出しているが、すでに説明したようにタグ付き用紙41には上端、下端あるいは左端からタグが突出しているものもありうる。また、普通紙に対する印字の向きやファイリングの向きによってタグ42に対する印字の方向や文字の方向は各種の態様を採りうることになる。そこで、本実施例の印刷装置では、タグ42に対する印字方向を縦か横か、また文字の方向を0度、90度、180度、270度にそれぞれ指定できるようにしている。
【0067】
図10は、タグの印字方向と文字の回転方向を選択するための印字方向文字方向テーブルの一部を表わしたものである。印字方向文字方向テーブル40には、印字方向が縦の場合と横の場合のそれぞれについて、文字の回転方向が0度、90度、180度および270度の場合の組み合わせが格納されている。オペレータは選択番号“1”から“8”のいずれかを選択して、これらのうちの所望の組み合わせを読み出すことができる。
【0068】
図11〜図14は、タグの位置に印字される文字の回転方向をそれぞれ示したものである。これらの図でタグ42の左端は、矩形の用紙本体の右端部分を示すものである。これらの図のうち、図11は文字“A”、“E”および“F”を縦方向に0度の回転を行って印字した場合を表わしている。これは、図10の選択番号“1”に相当する。図12〜図14も縦方向の印字を示しており、それぞれ時計方向に90度、180度あるいは270度回転しており、それぞれ選択番号“2”、“3”あるいは“4”に相当する。
【0069】
図15〜図18では、タグ42の位置に横方向に印字を行っている。これらはそれぞれ時計方向に0度、90度、180度あるいは270度の回転を行っており、それぞれ選択番号“5”、“6”、“7”あるいは“8”に相当するものである。
【0070】
オペレータが操作パネル58(図6)を操作してタグの印字方向と文字の回転方向を選択すると、その内容が他の登録の場合と同様に図6に示した作業用メモリ54の所定の領域に登録される。なお、指定された文字のフォントの回転については、すでに確立された技術を使用することができるので、この点の説明は省略する。
【0071】
(4−e)タグ付き用紙の裏面に印字するとき、タグの用紙本体に対する方向と文字の方向が一致した場合または180度ずれた場合の動作の登録
【0072】
ここでは、裏面の印字時に、タグ42の用紙に対する方向と文字の方向が一致した場合と180度ずれた場合の措置を登録する。登録内容としては(イ)そのまま印刷を行うとする場合と、(ロ)イメージを180回転させて印刷を行うとする場合のいずれかである。オペレータは、図6に示した操作パネル58を用いてこの登録を行う。本実施例ではオペレータが、イメージを180回転させて印刷を行うことを指定したものとして説明を行う。
【0073】
オペレータが以上の(a)〜(e)の操作を行ったら、印字データが通信制御部59を介して図示しないホストコンピュータから送られてくる。すでに通信データが送られてきて作業用メモリ54に格納されている場合、オペレータは以上の設定を行った後に印字するファイルを指定することになる。もちろん、オペレータは図6に示していない入力デバイスを使用してフロッピディスクあるいはテープ装置等の着脱自在の記憶媒体から印字データの取り込みを行うことも可能である。
【0074】
(5)印刷処理の流れ
【0075】
図19は、本実施例の印刷装置でタグを使用して仕分けを行いながら印刷を行う(以下タグ印刷という。)場合の処理の流れの概要を表わしたものである。図6に示したCPU51は、オペレータがタグ印刷の指示を行ったら(ステップS101:Y)、前記した(a)〜(e)の操作による必要な設定がすべて終了しているかどうかのチェックを行う(ステップS102)。そして、設定の全部または一部が未了の場合には(N)、必要な設定を要求する(ステップS103)。
【0076】
これに対してステップS103で設定がすべて終了していると判別された場合には(Y)、前記したようにローカルエリアネットワーク等の手段を介して印字データの入力あるいは読み込みを行う(ステップS104)。そして、最初のタグ印刷指定データ72(図8)についてその分析を行う(ステップS105)。そしてこれを基にしてタグ付き用紙41および普通紙ならびに所定の場合には色紙を使用して指定された印刷作業を実行する(ステップS106)。この後、CPU51は次のタグ印刷指定データ72が存在するかどうかをチェックする(ステップS107)。次のタグ印刷指定データ72が存在すれば、その分析を行って(ステップS105)、それについての同様の印刷作業を実行する(ステップS106)。このようにして次のタグ印刷指定データ72が存在しなくなるまで、印刷作業が続行する。次のタグ印刷指定データ72が存在しなくなったら(ステップS107:N)、一連のタグ印刷が終了することになる(エンド)。
【0077】
ところで、CPU51は入力された印字データについて、レコード単位で処理を行うようになっている。そして、ステップS105のタグ印刷指定データ72の分析では、すべてのレコードの先頭と、図7に示したタグ印刷指定データ72を格納したROMテーブル(ROM53内に存在)上のこれらのデータと比較を行う。そして、例えばレコードの先頭のタグ印刷指定データ72が“reportdAEF”となっていれば、図7のテーブルと参照した結果として「タグ両面印刷」であると判別し、図1に示した第4の給紙トレイ17からタグ付き用紙41の給紙を行わせる。
【0078】
第4の給紙トレイ17から送り出されたタグ付き用紙41は、搬送路24上に配置されたタグ検出センサ36によって検出される。そして、図5で説明したような原理によって図3に示した第1〜第6のタイプのタグ付き用紙411〜416のいずれであるかの判別が行われる。本実施例の印刷装置で使用するタグ付き用紙41のタグ42の位置およびサイズは予め印刷装置側で登録されている。従って、タグ付き用紙41のタイプが判別できれば対応するデータを読み出すことができる。
【0079】
図20は、本実施例でその使用を指定している専用のタグ付き用紙のタグの部分のサイズを表わしたものである。タグ付き用紙41のタグ42の部分は、この図に示したように高さ(図で横方向の長さ)が80ドット分であり、幅(図で縦方向)が160ドット分となっている。このようなサイズについての情報と、タグ42がどの位置に存在するという情報(以下タグ情報という。)とが、図6に示した作業用メモリ54の所定の領域に格納されるようになっている。
【0080】
これら格納されたタグ情報は、タグ付き用紙41の第1面(表面)の印字の際ばかりでなく、第2面(裏面へ)の印字の際にも使用される。ただし、本実施例の印刷装置で搬送の構造上、タグ付き用紙41の搬送方向を軸方向とする位置情報は第1面と第2面で相違することになる。
【0081】
図21は、画像の形成の最大領域に対する第1面と第2面の画像情報の形成領域およびタグ情報の形成領域を示したものである。図で実線で示した矩形領域81は、図1に示した感光体ドラム21が形成し得る最大画像サイズを示しており、これは本実施例のページメモリ(図示せず)のサイズとほぼ一致している。図で中央に示した矩形のタグ付き用紙本体部分82に対して、第1面における画像位置83を斜線で示すと、逆方向の斜線で示した第2面における画像位置84は、画像位置83と対称の位置に存在する。従って、これらの画像位置83、84の差Lは、タグ付き用紙本体部分82の搬送方向24(図1)の長さに、タグ42の高さ(搬送方向24における長さ)を加算した値と等しくなる。従って、タグ付き用紙41の第2面のタグ42の部分に印字を行うときには、第1面の印字位置から差Lだけ搬送方向24に位置をずらして印字を行うことが必要になる。このようにして印字するタグ42のサイズが定まったら、印字に使用するフォントの決定を行う。
【0082】
図22は、この印刷装置に用意されているフォント情報テーブルを表わしたものである。フォント情報テーブル91は、フォントの名前(フォント名)と、それぞれらの縦、横および面積を表わしたデータから構成されている。例えば「4040.FNT」というフォント92は、縦および横のサイズがそれぞれ40ドットとなっており、1600ドットで各フォントが構成されている。また、例えば「6464.FNT」というフォント93は、縦および横のサイズがそれぞれ64ドットとなっており、4096ドットで各フォントが構成されている。
【0083】
このフォント情報テーブル91と、図10で示した印字方向文字方向テーブル40から、使用するフォントの決定を行う。すなわち、まず印字方向文字方向テーブル40における印字方向と文字の回転方向を設定し、図20に示したタグ42のサイズに対して、これに印字される“AEF”の3文字のイメージが縦横に対して何倍になるかを判別する。ここでは、印字方向が「縦」であり、文字の回転方向が「90度」なので、タグ42に印字されるイメージのサイズは次の式で表わすことができる。
縦のサイズ=フォントの横のサイズ×3
横のサイズ=フォントの縦のサイズ×3 ……(1)
【0084】
この計算式を、図22で示したフォント情報テーブル91に登録されたすべてのフォントに当てはめ、これらのフォントを使用したときにイメージがタグ42に収まるかどうかの判別を行う。この例の場合には、次のような判断が個々に行われることになる。
▲1▼「4040.FNT」の場合
(縦サイズ)=40×3=120、(横サイズ)=40×1=40
したがって、この場合には図20で示したタグ42のサイズに収まる。
▲2▼「4840.FNT」の場合
(縦サイズ)=40×3=120、(横サイズ)=48×1=48
したがって、この場合にも図20で示したタグ42のサイズに収まる。
▲3▼「4848.FNT」の場合
(縦サイズ)=48×3=144、(横サイズ)=48×1=48
したがって、この場合にも図20で示したタグ42のサイズに収まる。
▲4▼「6464.FNT」の場合
(縦サイズ)=64×3=192、(横サイズ)=64×1=64
したがって、この場合には図20で示したタグ42のサイズに縦方向で収まらないことになる。
【0085】
本実施例では、読みよさを考えて、タグ42にできるだけ大きな文字を印字するようにしている。したがって、タグ42に印字できるフォントのうちの最大のフォントである「4848.FNT」が選択されることになる。なお、本実施例の印刷装置は各フォントをビットマップ形式で用意しており、例えばアウトラインフォントのようにフォントの拡大または縮小を自在に行うことのできるデータ形式を採用していない。したがって、このようにフォントごとの比較が必要となる。フォントを拡大または縮小できるデータ形式で格納している場合には、タグ42のサイズに収まる最大サイズまで文字の拡大あるいは縮小を行うようにしてもよいことは当然である。
【0086】
以上のようにしてタグ42の大きさとこのタグ42に印字するイメージの大きさが決まったら、タグ42に対するイメージの位置を決定する。本実施例の印刷装置では、タグ42に対する印刷イメージは、その中心がタグ42の中心と一致するようにしている。タグ42に対するイメージの位置と、タグ42の位置情報とによって、タグ付き用紙41のどの位置にタグ42のイメージを印刷するかが分かる(図21参照)。従って、これに合わせて1ページ分のイメージを作成し、図1に示した画像記録部18でこの結果得られたトナー像をタグ付き用紙41に転写する。なお、本実施例でページメモリは、タグ付き用紙41のタグ42の部分も考慮したやや広い範囲のメモリ領域を有しているので、タグ42の部分の画像が欠落するおそれはない。
【0087】
もちろん、タグ42の部分の画像を専用に記憶する記憶領域をページメモリ以外の領域に用意しておくことも可能である。この場合には、画像記録部18の図示しないレーザビーム変調器は、ページメモリに書き込まれた画像情報とタグ42用に用意された記憶領域に格納された画像情報とを、各走査ラインごとにシームレスに繋ぎあわせるように読み出した結果得られた画像信号を用いてレーザビームの変調を行うことになる。
【0088】
(6)裏面印刷の処理
【0089】
以上説明したようにしてタグ付き用紙41の片面に対する印字が終了したら、CPU51はこれに対する両面印刷が予定されているので、この用紙を排紙トレイ12に排出することなく用紙反転部19(図1)に送り込む。そして、タグ付き用紙41の表裏を反転させた後、再び画像記録部18に送り込む。このタグ付き用紙41の裏面(第2面)に対する印字作業では、タグ42の大きさおよびその位置に関する情報として、表面(第1面)の印刷のために得た情報をそのまま流用する。ただし、本実施例の印刷装置の構造上、図21に示したように、用紙搬送方向の位置情報はその前後が入れ替わる形となる。したがって、第2面の印刷時には印字の開始位置が搬送方向に距離Lだけずれることになる。
【0090】
図23は、イメージの回転の要否を判別するためのイメージ回転指定情報を表わしたものである。ユーザインターフェースによって作成されたこの情報を使用して、CPU51(図6)は印字の際にイメージが回転するかどうかの判別を行う。ここで符号“0”および“1”は、イメージの回転を不要とする、あるいは必要とすることを示す指示情報である。タグ付き用紙41について第2面の印字を行う場合に、イメージを回転させるかどうかの判別はこのイメージ回転指定情報を参照することによって行われる。
【0091】
図24は、イメージ回転識別テーブルを表わしたものである。イメージ回転識別テーブル101は、それぞれの印刷装置の特性を反映したイメージの回転を実現するための内部テーブルであり、図23に示したイメージ回転指定情報と共にCPU51が参照を行う。本実施例の印刷装置では、その構造上、タグ42がタグ付き用紙41の搬送方向に伸びる形で突出しているとき、第1面と第2面を印刷するときにタグ42の方向が逆になる。例えば、第1面で用紙の搬送方向に対して後ろ側にタグ42が付いていたとすると、第2面では用紙の前の側にタグ42が付くことになる。したがって、用紙の搬送方向に対してタグ42が前後する場合にのみ、タグ付き用紙41に対するタグ印刷指定データ(図7)の文字の方向を参照する。なお、本実施例の印刷装置の場合、タグ42が搬送路24における搬送方向と直交する方向に突出する形で付いている場合には、タグ42の部分のイメージが回転することはない。
【0092】
図25は、図23の指示情報が“0”の「回転指定なし」の場合における第1面(同図(a))と、第2面(同図(b))の印字状態を示したものである。また、図26は、図23の指示情報が“1”の「回転指定あり」の場合における第1面(同図(a))と、第2面(同図(b))の印字状態を示したものである。本実施例ではタグ42が搬送路24における搬送方向と平行な方向に突出する形で付いているので、タグ42の部分のイメージが第1面と第2面とでは180度回転することになる。従って、所定の場合には、タグ42のイメージを180度回転しておいて印刷処理を行うことになる。このとき、第1面の印字時に保存したタグ42の位置情報を基にして再度タグ42の位置およびサイズを認識することも可能であるが、予め第2面になったときのタグ42の位置を計算しておいて印字処理を行うことも有効である。
【0093】
タグ付き用紙41に対する印字の処理が行われたら、これに続く入力データに従って普通紙に対する印字作業が所定のページにわたり続行することはもちろんである。また、このように図8の(a)におけるタグ印刷指定データ72の“reportdAEF”についての処理が終了したら、前記したように次の図8の(b)におけるタグ印刷指定データ72である“reportdEFA”の処理が行われる。そして、更に次の図8の(c)におけるタグ印刷指定データ72である“report”の段階で、図1に示した第3の給紙トレイ16から色紙が送り出され、必要に応じてこれに対する印字が行われた後、排紙トレイ12にこれが排出されることになる。以下同様にして本実施例のタグ印刷が行われていくことになる。なお、色紙を単に普通紙のページ間に挿入するような場合や、図8の(d)におけるタグ印刷指定データ72である“reports”のように片面印刷が行われる場合には、該当する用紙は画像記録部18を1回通過した段階で排紙トレイ12に排出されることになる。
【0094】
(7)タグ付き用紙についてのジャム発生時の処理
【0095】
次にタグ付き用紙41の印字処理時にジャムが発生した場合について説明を行う。まず、本実施例の印刷装置におけるジャムの処理についての一般原則を説明する。普通紙のように通常の用紙に対してジャムが発生した場合には、印刷装置内部の図示しないセンサがこれを検知する。CPU51はこの場合、直ちに搬送路24の搬送動作を停止させ、オペレータにジャムの発生した用紙を除去させるように指示する。オペレータがジャムの原因となった用紙(原因用紙)を除去して装置本体11の図示しない電源を投入すると、CPU51は搬送路24上に存在するその他の用紙を搬送して、これらをパージトレイ13上に排出する。ジャムが発生したときにオペレータが原因用紙以外の用紙まで除去する場合があるので、この場合には更に残りの用紙が搬送路24上に残存しているかどうかを装置が判別して、存在していればこれを同様にパージトレイ13上に排出することになる。
【0096】
このようなパージ制御についての一般原則を使用するだけでは、本実施例のタグ付き用紙41で印字を行う場合に不都合が発生する。すなわち、本実施例ではタグ42の位置が互いに異なる複数のタグ付き用紙41を第4の給紙トレイ17にいっしょに格納している。そして、図9で説明したようにこれらのタグ付き用紙41を規則正しい順序で積層することで、第1〜第6のタイプのタグ付き用紙411〜416を順に選択して搬送路24に1枚ずつ送り出すようにしている。従って、仮に第1のタイプのタグ付き用紙411についてジャムが発生した場合、次に送り出されるタグ付き用紙41は、第1のタイプのものではなく、第2のタイプのタグ付き用紙412となる。
【0097】
そこで本実施例の印刷装置では、このようにタグ付き用紙41についてジャムが発生した場合に対処するためのジャム時動作テーブルを用意しており、これに従って最適の処理が行われるようにしている。
【0098】
図27は、このジャム時動作テーブルの内容の一例を表わしたものである。ジャム時動作テーブル111には、タグ付き用紙41のジャムが発生した場合の処置を予め登録してある。ここで動作“0”は、タグ付き用紙41のジャムを特別のジャムと見ずに、通常の普通紙あるいは色紙と同様の処理を継続することを意味し、動作“1”は、ジャムが発生したことをオペレータに知らせて指示を待つことを意味する。また、動作“2”は同じタイプのタグ付き用紙41が到来するまでパージ制御を行うことを意味する。
【0099】
図28は、タグ付き用紙のジャムに対する制御の概要を表わしたものである。ジャムが発生すると(ステップS201:Y)、図6に示したCPU51はタグ付き用紙41についてのジャムであるかどうかの判別を行う(ステップS202)。タグ付き用紙41についてのジャムではない場合(N)、すなわち普通紙や色紙についてのジャムの場合には、通常のジャム処理を行う(ステップS203)。
【0100】
これに対して、タグ付き用紙41のジャムである場合には(ステップS202:Y)、ジャム時動作テーブル111が参照される(ステップS204)。そして、これが前記した動作“0”の場合には(ステップS204:Y)、ステップS203に進んで通常のジャム処理が実行される。これに対して、動作“1”が指示されている場合には(ステップS206:Y)、操作パネル58(図6)にメッセージの表示を行う(ステップS207)。例えば「タグ付き用紙をプリント中にジャムが発生しました。給紙トレイにタグ付き用紙を1枚戻してください。“1”を入力すると、給紙トレイにセットされた最初のタグ付き用紙に印刷します。“2”を入力すると、同一タイプのタグ付き用紙が見つかるまで、パージトレイにタグ付き用紙を順次排出します。」というようなメッセージが表示される。この場合には、オペレータが入力する数字に応じて該当するジャム処理が行われることになる(ステップS208)。
【0101】
一方、ステップS206で動作“2”が指示されている場合には(N)、タグ検出センサ36が同一タイプのタグ付き用紙41を検出するまで、第4の給紙トレイ17から次々とタグ付き用紙41が搬送路24に送り出され、同一タイプのタグ付き用紙41以外のタグ付き用紙41はそのまま印字を行うことなくパージトレイ13に排出されることになる。そして、同一タイプのタグ付き用紙41が検出された段階でその用紙に対して印字処理が行われ、最終的に排紙トレイ12に排出されることになる(ステップS209)。
【0102】
なお、以上説明した実施例ではタグ付き用紙のタグを矩形のものとして説明したが、半円状あるいは台形状等のタイプの形状であってもよい。この場合、タグ検出センサはその形状の認識も行うことになる。このようなタグ検出センサは、通常の1次元イメージセンサあるいは2次元イメージセンサによって構成することができることはもちろんである。もっとも、タグ付き用紙が印刷装置それぞれについて規格化されて用意されている場合には、その用紙のタグの位置やサイズあるいは形状を予め定めた複数の点を検出することで簡単に判別することができる。従って、このような場合には、1次元イメージセンサのような高価なセンサを必ずしも必要とせず、複数の光センサをそれぞれ所定位置に配置するだけで可能な場合もある。
【0103】
更に実施例では1次元イメージセンサのような光センサでタグ付き用紙のタグの位置などを判別することにしたが、前記したような規格化されたタグ付き用紙を使用する場合には、これに透明または不透明なインクで印刷したバーコード等の情報を読み取って、タグ付き用紙の種類を判別することも可能である。
【0104】
また、実施例ではタグ付き用紙を1種類の給紙トレイに配置したが、これを複数の給紙トレイに割り振って配置するようにしてもよい。これにより、給紙トレイを選別するだけでタグ付き用紙のタグの位置を特定することができる場合も生じる。更に、タグの位置が異なる複数種類のタグ付き用紙を同一の給紙トレイに配置した場合でも、複数の給紙トレイを使用することで1つの給紙トレイに収容するタグ付き用紙の種類を減少させることができ、ジャムが発生したような場合に所望のタグ付き用紙を送り出す給紙トレイを選択することができる。これにより、パージトレイに排出するタグ付き用紙の枚数を減少させることができることになる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1または請求項4記載発明によれば、タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出されたタグ付き用紙について、搬送路上でタグの位置を検出できるようにした。このため、複数種類のタグ付き用紙を搬送路上に送出してもこれらを特定し、タグの位置にタグデータを正確に印字することができる。また、タグの位置の検出を例えば1次元イメージセンサや2次元イメージセンサで行うようにすれば、各種のタグ位置に対応してこれらを認識し正確な印字が可能になる。更に、タグ付き用紙給紙トレイに、タグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容できるようにし、タグの位置を検出することでその用紙の種類を判別し、その種類の適否を判別して、判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されたときにのみそのタグの部分にタグデータを印字するようにした。従って、タグが順に所望の位置となるようにタグ付き用紙給紙トレイに複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容しておけば、通常はそのまま順にタグに印字が行われ、効率的な印刷作業を実現することができる。また、ジャムが生じたような場合でタグ付き用紙の順番が狂ったような場合でも、所望の種類のタグ付き用紙が搬送路上に送り出されるまでタグに対する印字が中止され、適正な印字が確保されることになる。
【0110】
また請求項2または請求項5記載の発明によれば、タグ付き用紙のジャムが検出されたときジャムの除去後にタグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいは所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙をタグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行うことにした。これにより、オペレータの意志を反映したタグ印刷を行うことができ、時間、費用、手間等の諸条件の中から事務環境にもっとも適切な対処を実現することができる。
【0111】
更に請求項3または請求項6記載の発明では、請求項1または請求項2記載の印刷装置または請求項4または請求項5記載の印刷方法で、入力データを解析してタグ付き用紙に対してタグの両面に印字を行うか片面のみに印字を行うかを判別することにしたので、所望の印字形態に木目細かく対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における印刷装置の概要を表わした概略構成図である。
【図2】 本実施例の印刷装置で使用するタグ付き用紙の一例とタグ検出センサの配置関係を示した平面図である。
【図3】 本実施例の印刷装置で使用するタグ付き用紙の種類を1つの用紙サイズについて表わした各種平面図である。
【図4】 タグ付き用紙とそれらのタグを検出するセンサ部分の関係を表わした説明図である。
【図5】 第1のタイプのタグ付き用紙を例にとって各センサ部分の検出出力の時間的な変化を表わした説明図である。
【図6】 本実施例の印刷装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図7】 モード指定によって作成されるタグ印刷指定データとこれらのモードの関係を表わした説明図である。
【図8】 各モードにおける入力データの構成を表わしたものである。
【図9】 本実施例でカセットトレイに収容されている状態のタグ付き用紙を表わした斜視図である。
【図10】 本実施例で使用する印字方向文字テーブルの要部を表わした説明図である。
【図11】 タグに文字“A”、“E”および“F”を縦方向に0度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図12】 タグに文字“A”、“E”および“F”を縦方向に90度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図13】 タグに文字“A”、“E”および“F”を縦方向に180度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図14】 タグに文字“A”、“E”および“F”を縦方向に270度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図15】 タグに文字“A”、“E”および“F”を横方向に0度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図16】 タグに文字“A”、“E”および“F”を横方向に90度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図17】 タグに文字“A”、“E”および“F”を横方向に180度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図18】 タグに文字“A”、“E”および“F”を横方向に270度の回転を行って印字した場合を表わした平面図である。
【図19】 本実施例の印刷装置でタグ印刷の処理の流れの概要を表わした流れ図である。
【図20】 本実施例で使用される専用のタグ付き用紙のタグの部分のサイズを表わした平面図である。
【図21】 画像の形成の最大領域に対する第1面と第2面の画像情報の形成領域およびタグ情報の形成領域を示した説明図である。
【図22】 印刷装置に用意されているフォント情報テーブルを表わした説明図である。
【図23】 イメージの回転の要否を判別するためのイメージ回転指定情報を表わした説明図である。
【図24】 本実施例のイメージ回転識別テーブルを表わした説明図である。
【図25】 図23の指示情報が“0”の「回転指定なし」の場合における第1面と、第2面の印字状態を示した平面図である。
【図26】 図23の指示情報が“1”の「回転指定あり」の場合における第1面と、第2面の印字状態を示した平面図である。
【図27】 ジャム時動作テーブルの内容の一例を表わした説明図である。
【図28】 タグ付き用紙のジャムに対する制御の概要を表わした流れ図である。
【符号の説明】
11…装置本体、12…給紙トレイ、13…パージトレイ、14…第1の給紙トレイ(普通紙収容)、15…第2の給紙トレイ(普通紙収容)、16…第3の給紙トレイ(色紙収容)、17…第4の給紙トレイ(タグ付き用紙収容)、18…画像記録部、19…用紙反転部、36…タグ検出センサ、40…印字方向文字方向テーブル、41…タグ付き用紙、42…タグ、71…入力データ、91…フォント情報テーブル、101…イメージ回転識別テーブル、111…ジャム時動作テーブル

Claims (6)

  1. 矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイと、
    このタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の前記タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力手段と、
    前記タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出されたタグ付き用紙の前記タグの位置を検出するタグ位置検出手段と、
    このタグ位置検出手段が検出したタグの位置が所望の位置であるかどうかを判別するタグ位置適否判別手段と、
    このタグ位置適否判別手段によって判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されたときそのタグの部分に前記タグデータを印字するタグデータ印字手段と、
    前記タグ位置適否判別手段によって判別されたタグの位置が所望の位置でないと判別されたときそのタグ付き用紙に前記タグデータを印字することなく排出するタグ付き用紙パージ制御手段と、
    このタグ付き用紙パージ制御手段がタグ付き用紙に前記タグデータを印字することなく排出するとき前記タグ付き用紙給紙トレイから次のタグ付き用紙を送り出すタグ付き用紙再供給手段
    とを具備することを特徴とする印刷装置。
  2. 矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイと、
    このタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の前記タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力手段と、
    前記タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出されたタグ付き用紙の前記タグの位置を検出するタグ位置検出手段と、
    搬送路上で前記タグ付き用紙のジャムを検出するタグ付き用紙ジャム検出手段と、
    このタグ付き用紙ジャム検出手段によってタグ付き用紙のジャムが検出されたときジャムの除去後に前記タグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいは前記タグ位置検出手段が所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙を前記タグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行う表示手段と、
    この表示手段の表示内容に応答があったとき、その応答内容に応じたタグ付き用紙に対して前記タグ位置検出手段によって検出されたタグの位置に合わせて前記タグデータを印字するタグデータ印字手段
    とを具備することを特徴とする印刷装置。
  3. 前記タグデータ印字手段は、入力データを解析してタグ付き用紙に対してタグの両面に印字を行うか片面のみに印字を行うかを判別する印字面解析手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の印刷装置。
  4. 矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の、タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力ステップと、
    前記タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出された後における、このタグデータ入力ステップで入力したタグデータの印字の対象となるタグ付き用紙の前記タグの位置を検出するタグ位置検出ステップと、
    このタグ位置検出ステップで検出したタグの位置が所望の位置であるかどうかを判別するタグ位置適否判別ステップと、
    このタグ位置適否判別ステップで判別されたタグの位置が所望の位置であると判別されるとそのタグの部分に前記タグデータを印字し、所望の位置でないと判別されるとそのタグ付き用紙に前記タグデータを印字することなく排出するタグデータ印字ステップと、
    このタグデータ印字ステップでタグ付き用紙に前記タグデータを印字することなく排出された場合には、前記タグ付き用紙給紙トレイから次のタグ付き用紙を送り出すタグ付き用紙再供給ステップ
    とを具備することを特徴とする印刷方法。
  5. 矩形状の用紙の一辺からタグが突出した形状を有しかつタグの位置がそれぞれ異なる複数のタグ付き用紙を予め定めた順序で収容するタグ付き用紙給紙トレイに収容されたタグ付き用紙の、タグの部分に印字するタグデータを入力するタグデータ入力ステップと、
    前記タグ付き用紙給紙トレイから搬送路上に送り出された後における、このタグデータ入力ステップで入力したタグデータの印字の対象となるタグ付き用紙の前記タグの位置を検出するタグ位置検出ステップと、
    搬送路上で前記タグ付き用紙のジャムが検出されると、ジャムの除去後に前記タグ付き用紙給紙トレイに収容された次のタグ付き用紙を搬送路上に送り出してこれにタグデータを印字するか、新たにタグ付き用紙がセットされるのを待ってこれにタグデータを印字するか、あるいは前記タグ位置検出ステップで所望のタグ付き用紙の搬送されたことを検出するまで搬送路上にタグ付き用紙を前記タグ付き用紙給紙トレイから次々と送り出して所望のタグ付き用紙が検出されたときこれにタグデータを印字するかのいずれか2以上の処置を問う表示を行う表示ステップと、
    この表示ステップによる表示内容に応答があったとき、その応答内容に応じたタグ付き用紙に対して前記タグ位置検出ステップで検出されたタグの位置に合わせて前記タグデータを印字するタグデータ印字ステップ
    とを具備することを特徴とする印刷方法。
  6. 前記タグデータ印字ステップは、入力データを解析してタグ付き用紙に対してタグの両面に印字を行うか片面のみに印字を行うかを判別する印字面解析ステップを具備することを特徴とする請求項4または請求項5記載の印刷方法。
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