JP3855132B2 - ローリングピストン型圧縮機 - Google Patents

ローリングピストン型圧縮機 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はローリングピストン型圧縮機に係り、特に冷凍機や空気調和機の冷凍サイクル用として用いるのに好適なローリングピストン型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のローリングピストン型圧縮機は、例えば、実開平3−129794号公報に記載されているように、ローラをシリンダの内部で公転運動させるために、モータで直接駆動されるクランクシャフトを用いており、そのクランクシャフトのクランクピン部とローラとの回転摺動部、及びモータ軸受けの回転摺動部に、ローラ外周面に作用する圧縮気体の圧力により大きな荷重が加わる構造であった。また、ローラとベーンとは完全に別体となっており、シリンダに設けられたベーンスロットに滑動可能に組み込まれたベーンの先端円弧部を、背圧やバネ力により、ローラの円筒外周に線接触により押しつけて気密を維持する構造であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術では、まず、クランクピン部や軸受部のように、摺動速度の大きい回転摺動部に大きな荷重が加わるので、機械摩擦損失が大きく圧縮機の効率を低下させる原因となり、また、過酷な運転状態においては、摺動条件が厳しくなり、摩耗、焼き付きが発生して圧縮機の信頼性も低下させるという問題があった。更に、上記従来の技術では、ベーンの先端円弧部がローラの円筒外周に線接触により押しつけられるので、局部的な面圧が非常に高く、やはり、過酷な運転状態においては、摩耗、焼き付きが発生して圧縮機の信頼性を低下させるという問題があった。
【0004】
本発明の第1の目的は、ローリングピストン型圧縮機において、ローラに公転運動を与えるための駆動手段各部で発生する機械摩擦損失を低減して、圧縮機の効率を向上させると同時に、それらの駆動手段各部の摺動条件を緩和して圧縮機の信頼性を向上させることである。また、本発明の第2の目的は、ローリングピストン型圧縮機において、ベーン先端とローラ外周とが線接触しながら摺動するのを避け、過酷な摺動部を無くして圧縮機の信頼性を向上させることである。
【0005】
上記第1の目的を達成するために、本発明のローリングピストン型圧縮機は、シリンダと、該シリンダの内周方向へ公転運動を行うローラと、前記シリンダに同軸に回転自在に支持された主ロータ部材と該主ロータ部材に同軸に連設された副ロータ部材とを有してモータのロータ部を形成してなる回転部材と、前記シリンダの軸心上に支点を置いて前記シリンダ内から前記回転部材の内部に延在するてこ部材とを備え、前記てこ部材は、前記シリンダ側の一端部に前記ローラが設けられ、前記回転部材側の他端部が前記回転部材の軸心から半径方向へ偏位した位置で該回転部材に連結されてなり、前記回転部材の回転に応じて、前記一端部側が前記シリンダの内周方向への円錐運動を行うものとし、前記てこ部材の前記他端部と前記支点との間の距離は、前記一端部と前記支点との間の距離よりも大きいことを特徴とする。
【0006】
そして、上記第1の目的は、ローラに公転運動を与える駆動手段として、従来のクランクシャフトに代え、てこ部材を固定部材によりシリンダの円筒状内周面の中心軸上の点を中心として球面対偶により支持し、ローラをてこ部材により前記球面対偶中心とは別の点を中心として球面対偶により支持し、前記シリンダの円筒状内周面の中心軸廻りに回転する回転部材により、その回転軸から偏位した位置で、前記てこ部材を前記2つの球面対偶中心を結んだ軸線を相対的な回転軸として回転支持して構成される駆動手段を採用し、更に、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記てこ部材の前記回転部材による回転支持部までの距離を、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記ローラの前記てこ部材による球面対偶支持中心までの距離より大きくすることにより達成される。ここでの固定部材は、シリンダの円筒状内周面の一端部を閉塞する第1のサイドプレートである。
【0007】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明のローリングピストン型圧縮機は、前記ローラと、前記シリンダの内部を複数の空間に仕切るベーンとを一体化したものである。
【0008】
そして、上記第2の目的は、ベーンとローラとを、ベーンの平行な2平面とローラの円筒状外周面の中心軸とが互いに平行となる状態で、結合もしくは一体成形し、更にベーンを、シリンダの円筒状内周面の中心軸に平行なシリンダ上の一軸線廻りの揺動運動と、前記一軸線を含む平面内での進退運動とが可能なように、シリンダにより支持する構造とすることにより達成される。
【0009】
【作用】
上記第1の目的を達成する第1の構成によれば、従来のクランクシャフトに代えて、てこ部材に円錐形状の軌跡を描く運動をさせることにより、ローラに公転運動を与え、てこの原理を利用した摺動運動の低減、および摺動速度の低減を行うことが可能となる。
【0010】
そして、上記第1の目的を達成する第2の構成によれば、てこ部材は、固定部材との球面対偶中心がシリンダの円筒状内周面の中心軸上に拘束され、回転部材による回転支持部が、シリンダの円筒状内周面の中心軸廻りに公転運動をする。したがって、てこ部材とローラとの球面対偶中心も、シリンダの円筒状内周面の中心軸廻りに公転運動をしてローラに公転運動を与えることができる。
【0011】
てこ部材には、ローラより圧縮気体の圧力による大きな荷重がローラとの球面対偶部に加わるが、てこ部材は、一方で固定部材との球面対偶部と、回転部材との回転対偶部とにより支持される。今、てこ部材のローラとの球面対偶部を荷重点、固定部材との球面対偶部を支点、回転部材との回転対偶部を力点とすると、支点から荷重点までの距離にたいして、支点から力点までの距離を大きくしてあるので、てこの原理により、力点である回転部材との回転対偶部に加わる荷重の大きさは、荷重点であるローラとの球面対偶部に加わる荷重の大きさに対して小さくなる。また、これにより、回転部材の回転を支持する軸受部に加わる荷重の大きさも小さくなる。
【0012】
てこ部材との間で荷重を及ぼし合う部材であるローラ、固定部材、回転部材のうちで、固定部材は当然自転運動を行なわず、ローラも、ベーンとの摩擦抵抗等により一般的にはほとんど自転運動を行なわないが、回転部材のみは、シリンダの円筒状内周面の中心軸廻りに回転するので自転運動を行なう。ところで、自転運動を行なわない固定部材とローラのそれぞれと、てこ部材との間に作用する荷重の和は、自転運動を行なう回転部材との間に作用する荷重に比べて十分大きくなるので、摩擦力によりてこ部材を自転させまいとする回転抵抗トルクが、摩擦力により自転させようとする回転駆動トルクより大きくなり、結局、てこ部材は自転運動を行なわない。したがって、てこ部材は固定部材とローラに対しては、そのシリンダの円筒状内周面の中心軸に対する傾斜角を片振幅とする揺動摺動を行ない、回転部材に対してのみ相対的な回転摺動を行なう。
【0013】
以上の結果、ローラに公転運動を与える駆動手段において、てこ部材と回転部材との間の摺動部及び回転部材の軸受部では、回転摺動であるために摺動速度は大きいが、摺動荷重は低減され、てこ部材と固定部材との間の摺動部、及びてこ部材とローラとの間の摺動部では、摺動荷重は大きいが揺動摺動となることにより摺動速度が低減されるので、それらの摺動部における機械摩擦損失の総和が小さくなり、摺動条件が特に厳しい摺動部もなくなることにより、圧縮機の効率と信頼性の向上が図れる。
【0014】
上記第2の目的を達成する第1の構成によれば、ベーンとローラとを一体化することにより、従来の線接触による荷重支持に代えて、面接触による荷重支持を行うことができるので、機械摩耗損失の低減を図ることが可能となる。
【0015】
そして、上記第2の目的を達成する第2の構成によれば、ローラの中心が駆動手段により公転運動をしたとき、駆動手段が従来のクランクシャフトによる駆動手段である場合と、前記のてこ部材による駆動手段である場合のいずれの場合でも、ローラはその中心廻りに微小量だけ揺動して、結合もしくは一体成形されたベーンを、シリンダの円筒状内周面の中心軸と平行なシリンダ上の一軸線の方向に向けることが可能である。このとき、ベーンは、前記シリンダ上の一軸線に対して、その廻りに微小量だけ揺動しながら進退運動を繰り返す。ベーンの上記揺動運動と進退運動とが可能なように、シリンダがベーンを支持する構造とすることにより、ベーンとローラとを結合もしくは一体成形しても、ローラとシリンダとの間の空間をベーンによって仕切ることができ、ベーンとローラとが全く摺動を行なわず、それらの間で摩耗が発生しないローリングピストン型圧縮機を構成することが可能となる。したがって、信頼性の向上が図れる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明のいくつかの実施例を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施例のローリングピストン型圧縮機を示す側断面図で、図2は図1におけるI−I断面図、図3は第1の実施例における球面支持部材の斜視図、図4は圧縮機駆動用のモータを90度ずつ回転させた場合の図2における各部品の動きを説明した図、図5はベーンとローラを一体にしたときに発生する過剰拘束の説明図、図6は本発明の第2の実施例を示す図、図7は本発明の第3の実施例を示す図、図8は本発明の第4の実施例を示す図、図9は図8におけるII−II断面図である。
【0017】
図1ないし図4に示す本発明の第1の実施例において、シリンダ1には中央部に円筒状の穴部1aが形成されており、その両端部を閉塞するように第1プレート部材2と第2プレート部材3とがボルト4により固定されている。その際、第1プレート部材の中央部のボス部2aに形成された穴部2bの中心軸が、シリンダの円筒状の穴部1aの中心軸と同軸となるように固定されている。第1プレート部材2と第2プレート部材3が固定されたシリンダ1の外周部はチャンバ5に固定されている。チャンバ5には、また、圧縮機駆動用モータのステータ部6および第3プレート部材7が固定されている。第3プレート部材7の中央部にはボス部7aが形成されており、更に、その先端部に円筒状の穴部7bが形成されている。なお、上記円筒状の穴部7bの中心軸は、前記第1プレート部材の中央部の穴部2bの中心軸に対して同軸となっている。
【0018】
主ロータ部材8には、図1における左方向の端部にシャフト部8aが形成されており、また、外周部に永久磁石9が固定されている。主ロータ部材8には、更に、シャフト部8aの端面から図1における右方向の端面まで貫通した空洞10が形成されている。副ロータ部材11には、図1における右方向の端部にシャフト部11aが形成されており、また、図1における左方向の端面に開口する穴部11bがシャフト部11aの中心軸から半径方向に偏位して形成されている。穴部11bには、外周円筒面部と内周球面部を持つ球面支持部材12が挿入されており、球面支持部材12により外周球面部と内周円筒面部を持つ球面ブッシュ13が支持されて、いわゆる球面軸受を構成している。
【0019】
主ロータ部材8と副ロータ部材11とは、それらのシャフト部8a、11aが互いに同軸となるように、ボルト14により一体に結合されて圧縮機駆動用モータのロータ部15を形成している。ロータ部15は、その2つのシャフト部8a、11aが、それぞれ第1プレート部材の穴部2bと第3プレート部材の穴部7bとに、回転自在に嵌入されて両持ちの状態で軸受支持されている。なお、副ロータ部材のシャフト部11aの先端部に、キー16により一緒に回転するように装着されたスラストプレート17がスラスト軸受18に当接しており、圧縮機駆動用モータのステータ部6、ロータ部15のそれぞれのマグネットセンター19、20を互いに軸方向に偏位させて、ロータ部15に常に上記スラストプレート17とスラスト軸受18が当接する方向の磁気力が作用する構造となっているので、ロータ部15の軸方向位置はスラスト軸受18の軸方向位置により決定される。スラスト軸受18はその外周にネジが形成してあり、第3プレート部材7に対してネジ込まれて、その軸方向位置を調節しロックナット21により最終的に固定される。すなわち、ロータ部15の軸方向位置を調整することが可能である。
【0020】
てこ部材22には、一端に球面部22a、他端に円筒面部22b、更に、それらの中間にもう1つの球面部22cが形成されており、球面部22aの球心と球面部22cの球心とを結んだ軸線が、円筒面部22bの中心軸となっている。てこ部材22は、円筒面部22bが前記球面ブッシュ13の内周円筒面部に回転自在に嵌入されて軸受支持され、球面部22cが外周円筒面部と内周球面部を持ち、第1プレート部材の穴部2bに挿入固定された球面支持部材23により球面対偶で支持されている。てこ部材の球面部22aには、円筒状のローラ24が外周円筒面部と内周球面部を持ち、ローラ24の内周円筒面に挿入された球面支持部材25を介して球面対偶で支持されている。また、てこ部材22は、球面部22cの中心と円筒面部22bとの距離が、球面部22cの中心と球面部22aの中心との距離に比べて十分大きくなるように形成されている。
なお、図3に示すように、球面支持部材12、23、25は、いずれも半径方向に分割できる構造となっている。
【0021】
ローラ24の外周の1か所には、ベーン26が一体に溶接等の方法で固定されているが、その際に、ベーン26の平行な2平面が、ローラ24の中心軸と平行となるように固定されている。シリンダの円筒状内周面1aの外側には、円筒状内周面1aの中心軸と平行な中心軸を持つ円筒穴部1bが形成されており、この円筒穴部1bのシリンダ中心側とその反対側とは、それぞれシリンダ中央部の空間と円筒穴部1bの外側に設けた別の空間27とに連通している。ベーン26は円筒穴部1bと空間27とに挿入されているが、ベーン26と円筒穴部1bとの間には、ベーン26の平面部に滑動可能に当接する平面部と、円筒穴部1bの円筒面部に滑動可能に当接する円筒面部とを有する滑動部材28が、ベーン26をはさみ込んで組み込まれており、この結果、ベーン26は円筒穴部1bの中心軸方向進退運動と該中心軸廻りの揺動運動とが可能に、シリンダ1により支持されている。ベーン26のローラ24との結合部と反対側の先端部は空間27の中で運動しシリンダ1と干渉することは無い。
【0022】
以上の構成とすることにより、圧縮機駆動用モータのロータ部15が回転すると、円筒面部22bがロータ部15の回転軸から偏位した位置に支持され、球面部22cがこの回転軸上の点を中心として球面対偶支持されているてこ部材22の中心軸は、ロータ部15の回転軸に対して一定の傾斜角を持ち、上記球面対偶中心を頂点とする2つの円錐状の軌跡を描く。したがって、てこ部材の球面部22aの中心は円運動を行ない、球面部22aにより球面対偶支持されたローラ24に公転運動が与えられる。なお、ロータ部15はその軸方向位置を調節することが可能であるので、ロータ部15に装着され、てこ部材の円筒面部22bを支持する球面ブッシュ13の軸方向位置も調節することが可能であり、てこ部材22の中心軸のロータ部15の回転軸に対する傾斜角を調節することが可能となり、ローラ24の公転半径を調節することができる。すなわち、ローラ24の外周円筒面とシリンダの内周円筒面1aとの隙間量を調節できる構造となっている。
【0023】
図4は、圧縮機駆動用モータのロータ部15が90度ずつ回転したときのローラ24と、これに一体になったベーン26の運動を示した図であるが、ローラ24は一体となったベーン26が、常にシリンダの円筒穴部1bの中心線方向を向くように、てこ部材の球面部22aの中心廻りに図4の面内で若干の角度だけ揺動運動を行ないながらその中心が公転運動をする。ベーン26はシリンダの円筒穴部1bの中心軸方向の進退運動と該中心軸廻りの揺動運動を行なうが、ベーン26とシリンダの円筒穴部1bとの間の隙間のシールは、滑動部材28が挿入されることにより保たれる。したがって、シリンダ1、ローラ24、ベーン26および第1プレート部材2、第2プレート部材3とにより密閉空間である圧縮室が形成され、圧縮機駆動用モータのロータ部15の回転に伴い、図4のようにその容積の増減を繰り返す。
【0024】
チャンバ5の両端開口部には、第1サイドチャンバ29と第2サイドチャンバ30とが溶接され、全体として密閉容器を形成している。作動気体は吸入口31より圧縮機内に流入し、シリンダ1に形成された吸入通路1cを通過したのち、上記の圧縮室容積の増減により圧縮室内で吸入・圧縮され、第2プレート部材3に形成された吐出ポート(図示せず)から吐出弁32、吐出弁押さえ33を通過して吐き出される。その後、モータ室を通過して第2サイドチャンバ30に設けられた吐出口34から圧縮機外に流出する。
【0025】
ローラ24の外周に作用する圧縮気体の圧力によりてこ部材22の球面部22aに作用する荷重は、てこ部材22が球面部22cと円筒面部22bとにおいて、他の部品により拘束されることにより支持されるが、球面部22aの中心を荷重点、球面部22cの中心を支点、円筒面部22bを支持する球面ブッシュ13の中心を力点と考えれば、本実施例では支点と荷重点との距離に比べて支点と力点との距離が十分大きいため、てこの原理により、力点に作用する荷重の大きさは荷重点に作用する荷重の大きさに比べて大幅に低減される。
【0026】
球面ブッシュ13と球面支持部材12とを介して円筒面部22bとの間で荷重を及ぼしあうロータ部15が自転運動をするため、摩擦力によりてこ部材22に自転させようとする回転駆動トルクが作用するが、上記の理由で摩擦を発生させる荷重が大幅に小さいため、その回転駆動トルクは小さい。一方、球面支持部材25を介して球面部22aとの間で荷重を及ぼしあうローラ24は若干の搖動運動はするものの自転運動を行なわず、球面支持部材23を介して球面部22cとの間で荷重を及ぼしあう第1プレート部材2も自転運動を行なわないため、それらの部分における摩擦力により、てこ部材22に自転させまいとする回転抵抗トルクが作用するが、摩擦力を発生させる荷重が大きいためその回転抵抗トルクは大きい。
【0027】
したがって、てこ部材22は自転させまいとする回転抵抗トルクの方が大きくなるために自転運動を行なわず、ローラ24あるいは第1プレート部材2との連結部において直接摺動運動を行なう球面支持部材23、25に対しては搖動運動を行ない、ロータ部15との連結部において直接摺動運動を行なう球面ブッシュ13に対してのみ相対的な回転運動を行なう。すなわち、てこ部材22は比較的大きな荷重の作用する摺動部においては、非常に摺動速度の小さい搖動運動を行ない、比較的大きな速度で摺動する回転摺動部において作用する荷重は、上記のてこの原理により大幅に小さい。
【0028】
また、比較的大きな速度で摺動する回転摺動部としては、他に、ロータ部15の2つのシャフト部8a、11aと、それらをそれぞれ軸受支持する第1プレート部材の穴部2b、第3プレート部材の穴部7bとの間の摺動部があるが、それらの摺動部はてこ部材の円筒面部22bの球面ブッシュ13による回転支持部の両側にあり、上記てこ部材の円筒面部22bと球面ブッシュ13との間に作用する小さな荷重のロータ部回転軸に直角な面内成分を分担して支持することになるので、それらの回転摺動部において作用する荷重は、てこ部材の円筒面部22bと球面ブッシュ13との間に作用する小さな荷重に比べ更に小さい。すなわち、本実施例の構造によれば、ローラ24に公転運動を与えるための機構の各摺動部において、摺動速度と摺動荷重のいずれか一方を低減することができる。
【0029】
したがって、まず、本第1の実施例によれば、ローラ24に公転運動を与えるための機構における機械摩擦損失の低減と、摺動条件の緩和により圧縮機の効率と耐久性が向上するという効果がある。
【0030】
なお、本第1の実施例におけるローリングピストン型圧縮機では、ローラ24とベーン26とを一体とした構造を採用しているが、本第1の実施例においてローラ24に公転運動を与えている機構を用いれば、後述する第2の実施例(図6参照)のようにローラ35とベーン36が従来と同じく別体であっても上記の圧縮機の効率と耐久性の向上の効果は全く同様に得られる。
【0031】
次に、本第1の実施例によれば、第1プレート部材2の中央部のボス部2aに形成された共通の穴部2bにより、てこ部材22のてこ支点である球面部22cの球面対偶支持と力点である円筒面部22bを公転運動させるロータ15の回転支持を行なっているので、ロータ15の回転軸上に、てこ部材の球面部22cの球面対偶中心を正確に位置させることができ、てこ部材先端の球面部22aに連結されたローラ24の公転運動の軌跡を、正確な円運動にすることが容易になるという効果がある。
【0032】
次に、本第1の実施例によれば、てこ部材22の一部を圧縮機駆動用モータのロータ部15の内部に組み込む構造としているので、てこの効果を活用するためにてこ部材22の軸長が長くなっても、圧縮機全体の軸方向長さを増大する必要が無く、圧縮機のコンパクト性を犠牲にすることが無いという効果がある。
【0033】
次に、本実施例によれば、てこ部材22の傾斜角を変化させてローラ24の公転半径を変え、ローラ24の外周円筒面とシリンダ1の内周円筒面との隙間量を調節できる構造であるので、作動気体のシール性の向上により圧縮機の性能が向上するという効果がある。
【0034】
次に、本第1の実施例によれば、てこ部材22の傾斜角を変化させても、ロータ15が球面ブッシュ13を介し、てこ部材の円筒面部22bを回転支持しているので、その摺動部の片当たりの発生を防止できるという効果がある。
【0035】
次に、本第1の実施例によれば、てこ部材の球面部22a、22cおよび球面ブッシュ13は、それぞれ球面支持部材25、23、12を介して他の部材と球面対偶結合されているが、それらの球面支持部材の外周面が円筒形状であるので、他の部材に軸方向から容易に装着できるという効果がある。
【0036】
次に、本第1の実施例によれば、球面支持部材25、23、12は半径方向に分割できる構造であるので、それらの内周球面部にてこ部材の外周球面部22a、22cおよびブッシュ13の外周球面部を容易に組み込むことができるという効果がある。
【0037】
次に、本第1の実施例においては、ローラ24とベーン26とを一体にしているため、従来のローラとベーンとが別体の構造に比べて、ローラとベーンとが離脱するのを防止するために必要であった予圧バネ37と背圧が不要になるという効果がある。また、ローラとベーンとが別体の構造では、ベーン先端とローラ外周の接触部、ベーンとシリンダのスリット部との接触部が線接触、ないしそれに近い接触形態になるので、予圧バネと背圧およびベーンに直接作用する圧縮気体の圧力により、局部的な集中荷重が作用するのに対して、本第1の実施例の構造ではベーン26に直接作用する圧縮気体の圧力は、滑動部材28を介したシリンダの円筒穴部1bと、球面支持部材25を介したてこ部材の球面部22aとで支持することになり、全て面接触によって支持することができる。
【0038】
すなわち、ベーン26周りの摺動部の摺動面圧を従来構造に比べて低減し、耐久性を向上できるという効果がある。更に、図5に示すようにクランクシャフトによりローラに公転運動を与える駆動機構を用いたローリングピストン型圧縮機に本実施例のローラ24とベーン26とが一体となった構造を採用した場合、その一体部材のベーン進退運動方向の軸廻りの傾斜は、滑動部材28の平面部とローラを支持するクランクピン40の円筒面とに同時に拘束され、部品の加工精度の誤差等により、それらの2つの拘束部が同時に完全に密着することが困難であることから、必ずいずれかの場所に片当たりが発生して耐久性の低下や組立不能の問題が生ずるが、本第1の実施例の構造では、ローラ24とてこ部材の球面部22aとが球面対偶で連結されているため、ローラ24およびベーン26からなる一体部材において、ベーン26の進退運動方向の軸廻りの傾斜は、滑動部材28の平面部にのみ拘束され、過剰拘束による上記問題が発生しないという効果もある。
【0039】
以下に、本発明のいくつかの他の実施例を説明する。
図6は、本発明の第2の実施例を示すもので、シリンダの断面図である。本第2の実施例と上記第1の実施例とが相違するところは、第1の実施例におけるローリングピストン型圧縮機では、ローラ24とベーン26とを一体とした構造を採用しているが、本第2の実施例では、ローラ35とベーン36とを別体にし、予圧バネ37と背圧により、ローラ35とベーン36とが離脱するのを防止している。本第2の実施例においても、上記第1の実施例におけるローラ24に公転運動を与える機構を用いることにより、圧縮機の効率と耐久性の向上の効果は全く同様に得られる。
【0040】
図7は、本発明の第3の実施例を示すもので、従来のクランクシャフトによるローラの公転駆動機構を用い、ローラ42及びベーン26を一体にしたローリングピストン型圧縮機において、図に示すように、クランクピン40とローラ42の間に球面ブッシュ43を組み込んだ例である。本第3の実施例によれば、ベーン26周りの摺動部の摺動面圧が従来構造に比べて低減し、耐久性が向上するという効果を得ることができ、また、第1の実施例と同様に過剰拘束が生じないという効果を得ることができる。
【0041】
図8及び図9は、本発明の第4の実施例を示すもので、図8に示すように、滑動部材を2分割構造とし、ベーン26の平面部に、滑動可能に当接する平面部を持つ第1滑動部材46とシリンダの円筒穴部1bに滑動可能に当接する円筒面部を持つ第2滑動部材47とを、図9に示すように、第1滑動部材に対するベーン26の滑動方向と平行な軸廻りに、互いに滑動可能に当接させて組み込むことにより、上記の過剰拘束を避けることができるので、上記第1の実施例における一体のローラ24とベーン26を使用して、同様にベーン26周りの摺動部の摺動面圧が従来構造に比べて低減し、耐久性が向上するという効果を得ることができる。
【0042】
更に、これらの実施例の効果により、従来構造のローリングピストン型圧縮機では過酷であった摺動部の摺動条件が全て緩和されるので、各摺動部に乾燥摺動に適した摺動材や表面処理を採用することにより、広い運転条件範囲で潤滑油を必要としないオイルフリーローリングピストン型圧縮機を実用化することが可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、ローリングピストン型圧縮機において、機械摩擦損失の低減と摺動条件の緩和が可能であり、高効率で耐久性の高いローリングピストン型圧縮機を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例のローリングピストン型圧縮機の側断面図。
【図2】図2は図1におけるI−I断面図。
【図3】図3は本発明の第1の実施例における球面支持部材の斜視図。
【図4】図4は圧縮機駆動用のモータを90度ずつ回転させた場合の図2における各部品の動きを説明した図。
【図5】図5はベーンとローラを一体にしたときに発生する過剰拘束の説明図。
【図6】図6は本発明の第2の実施例を示す図。
【図7】図7は本発明の第3の実施例を示す図。
【図8】図8は本発明の第4の実施例を示す図。
【図9】図9は図8におけるII−II断面図。
【符号の説明】
1 シリンダ
1a 円筒状内周面
1b 円筒穴部
1c 吸入通路
2 第1プレート部材
2a ボス部
2b 穴部
3 第2プレート部材
4 ボルト
5 チャンバ
6 モータのステータ部
7 第3プレート部材
7a ボス部
7b 穴部
8 主ロータ部材
8a シャフト部
9 永久磁石
10 空洞
11 副ロータ部材
11a シャフト部
11b 穴部
12 球面支持部材
13 球面ブッシュ
14 ボルト
15 モータのロータ部
16 キー
17 スラストプレート
18 スラスト軸受
19 モータのステータ部のマグネットセンタ
20 モータのロータ部のマグネットセンタ
21 ロックナット
22 てこ部材
22a 球面部
22b 円筒面部
22c 球面部
23 球面支持部材
24 ローラ
25 球面支持部材
26 ベーン
27 空間
28 滑動部材
29 第1サイドチャンバ
30 第2サイドチャンバ
31 吸入口
32 吐出弁
33 吐出弁押さえ
34 吐出口
35 ローラ
36 ベーン
37 予圧バネ
38 背圧
39 シリンダ
40 クランクピン
41 シリンダ
42 ローラ
43 球面ブッシュ
44 第1プレート部材
45 第2プレート部材
46 第1滑動部材
47 第2滑動部材

Claims (8)

  1. シリンダと、該シリンダの内周方向へ公転運動を行うローラと、前記シリンダに同軸に回転自在に支持された主ロータ部材と該主ロータ部材に同軸に連設された副ロータ部材とを有してモータのロータ部を形成してなる回転部材と、前記シリンダの軸心上に支点を置いて前記シリンダ内から前記回転部材の内部に延在するてこ部材とを備え、
    前記てこ部材は、前記シリンダ側の一端部に前記ローラが設けられ、前記回転部材側の他端部が前記回転部材の軸心から半径方向へ偏位した位置で該回転部材に連結されてなり、前記回転部材の回転に応じて、前記一端部側が前記シリンダの内周方向への円錐運動を行うものとし、
    前記てこ部材の前記他端部と前記支点との間の距離は、前記一端部と前記支点との間の距離よりも大きいことを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  2. 前記ローラと、前記シリンダの内部を複数の空間に仕切るベーンとを一体化した請求項1記載のローリングピストン型圧縮機。
  3. 円筒状内周面を持つシリンダと、前記シリンダの円筒状内周面の両端部を閉塞する第1及び第2のサイドプレートと、前記シリンダと前記第1及び第2のサイドプレートとに囲まれた空間の中で、前記シリンダの円筒状内周面と常に微小な隙間を維持しながら公転運動をする円筒状外周面を有するローラと、前記ローラに公転運動を与える駆動手段と、前記シリンダの円筒状内周面と前記ローラの円筒状外周面と前記第1及び第2のサイドプレートとにより囲まれた密閉空間を、複数の密閉空間に仕切るベーンとを構成要素に有し、前記ローラの公転運動に伴い、前記複数の密閉空間のそれぞれの容積が変化することにより、気体の圧縮を行なうローリングピストン型圧縮機において、
    前記駆動手段は、前記シリンダの円筒状内周面の中心軸上の点を中心として、てこ部材を固定部材としての前記第1のサイドプレートによって球面対偶により支持し、前記球面対偶中心とは別の点を中心として、前記てこ部材により前記ローラを球面対偶により支持し、かつ前記シリンダの円筒状内周面の中心軸と同一軸心の回転部材の回転軸から半径方向へ偏位した位置で、前記てこ部材を前記回転部材により回転支持することにより構成されている駆動手段であり、前記てこ部材と回転部材とは、前記2つの球面対偶中心を結んだ軸線を相対的な回転軸として回転し、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記てこ部材の前記回転部材による回転支持部までの距離は、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記ローラの前記てこ部材による球面対偶支持中心までの距離よりも大きいものとし、
    前記シリンダと前記ローラとを一対だけ有し、前記てこ部材による前記ローラの球面対偶支持中心が、前記固定部材による前記てこ部材の球面対偶支持中心に対し、前記回転部材による前記てこ部材の回転支持部の反対側にあることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  4. 円筒状内周面を持つシリンダと、前記シリンダの円筒状内周面の両端部を閉塞する第1及び第2のサイドプレートと、前記シリンダと前記第1及び第2のサイドプレートとに囲まれた空間の中で、前記シリンダの円筒状内周面と常に微小な隙間を維持しながら公転運動をする円筒状外周面を有するローラと、前記ローラに公転運動を与える駆動手段と、前記シリンダの円筒状内周面と前記ローラの円筒状外周面と前記第1及び第2のサイドプレートとにより囲まれた密閉空間を、複数の密閉空間に仕切るベーンとを構成要素に有し、前記ローラの公転運動に伴い、前記複数の密閉空間のそれぞれの容積が変化することにより、気体の圧縮を行なうローリングピストン型圧縮機において、
    前記駆動手段は、前記シリンダの円筒状内周面の中心軸上の点を中心として、てこ部材を固定部材としての前記第1のサイドプレートによって球面対偶により支持し、前記球面対偶中心とは別の点を中心として、前記てこ部材により前記ローラを球面対偶により支持し、かつ前記シリンダの円筒状内周面の中心軸と同一軸心の回転部材の回転軸から半径方向へ偏位した位置で、前記てこ部材を前記回転部材により回転支持することにより構成されている駆動手段であり、前記てこ部材と回転部材とは、前記2つの球面対偶中心を結んだ軸線を相対的な回転軸として回転し、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記てこ部材の前記回転部材による回転支持部までの距離は、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記ローラの前記てこ部材による球面対偶支持中心までの距離よりも大きいものとし、
    前記てこ部材は、該てこ部材に設けた球状外周面に滑動可能に当接する球状内周面と、前記固定部材に設けた円筒状内周面に当接する円筒状外周面とを有する球面支持部材を介して、前記固定部材により球面対偶支持されているとともに、前記回転部材は、圧縮機駆動用モータのロータもしくは該ロータに一体に固定され、前記ロータは軸方向の2か所において軸受支持され、そのうちの1か所は、前記球面支持部材に当接する前記円筒状内周面と同軸に形成された前記固定部材の円筒面を軸受面とする軸受支持部であることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  5. 円筒状内周面を持つシリンダと、前記シリンダの円筒状内周面の両端部を閉塞する第1及び第2のサイドプレートと、前記シリンダと前記第1及び第2のサイドプレートとに囲まれた空間の中で、前記シリンダの円筒状内周面と常に微小な隙間を維持しながら公転運動をする円筒状外周面を有するローラと、前記ローラに公転運動を与える駆動手段と、前記シリンダの円筒状内周面と前記ローラの円筒状外周面と前記第1及び第2のサイドプレートとにより囲まれた密閉空間を、複数の密閉空間に仕切るベーンとを構成要素に有し、前記ローラの公転運動に伴い、前記複数の密閉空間のそれぞれの容積が変化することにより、気体の圧縮を行なうローリングピストン型圧縮機において、
    前記駆動手段は、前記シリンダの円筒状内周面の中心軸上の点を中心として、てこ部材を固定部材としての前記第1のサイドプレートによって球面対偶により支持し、前記球面対偶中心とは別の点を中心として、前記てこ部材により前記ローラを球面対偶により支持し、かつ前記シリンダの円筒状内周面の中心軸と同一軸心の回転部材の回転軸から半径方向へ偏位した位置で、前記てこ部材を前記回転部材により回転支持することにより構成されている駆動手段であり、前記てこ部材と回転部材とは、前記2つの球面対偶中心を結んだ軸線を相対的な回転軸として回転し、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記てこ部材の前記回転部材による回転支持部までの距離は、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記ローラの前記てこ部材による球面対偶支持中心までの距離よりも大きいものとし、
    前記回転部材は、圧縮機駆動用モータのロータもしくは該ロータに一体に固定された部材であり、
    前記圧縮機駆動用モータのロータは、内部に空間が設けられ、該空間に前記てこ部材の一部が挿入されている構造であることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  6. 請求項記載のローリングピストン型圧縮機において、
    前記圧縮機駆動用モータのロータは、軸方向の2か所において軸受支持され、それら2か所の軸受支持部の間に、前記回転部材による前記てこ部材の回転支持部があることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  7. 円筒状内周面を持つシリンダと、前記シリンダの円筒状内周面の両端部を閉塞する第1及び第2のサイドプレートと、前記シリンダと前記第1及び第2のサイドプレートとに囲まれた空間の中で、前記シリンダの円筒状内周面と常に微小な隙間を維持しながら公転運動をする円筒状外周面を有するローラと、前記ローラに公転運動を与える駆動手段と、前記シリンダの円筒状内周面と前記ローラの円筒状外周面と前記第1及び第2のサイドプレートとにより囲まれた密閉空間を、複数の密閉空間に仕切るベーンとを構成要素に有し、前記ローラの公転運動に伴い、前記複数の密閉空間のそれぞれの容積が変化することにより、気体の圧縮を行なうローリングピストン型圧縮機において、
    前記駆動手段は、前記シリンダの円筒状内周面の中心軸上の点を中心として、てこ部材を固定部材としての前記第1のサイドプレートによって球面対偶により支持し、前記球面対偶中心とは別の点を中心として、前記てこ部材により前記ローラを球面対偶により支持し、かつ前記シリンダの円筒状内周面の中心軸と同一軸心の回転部材の回転軸から半径方向へ偏位した位置で、前記てこ部材を前記回転部材により回転支持することにより構成さ れている駆動手段であり、前記てこ部材と回転部材とは、前記2つの球面対偶中心を結んだ軸線を相対的な回転軸として回転し、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記てこ部材の前記回転部材による回転支持部までの距離は、前記てこ部材の前記固定部材による球面対偶支持中心から、前記ローラの前記てこ部材による球面対偶支持中心までの距離よりも大きいものとし、
    前記回転部材は、圧縮機駆動用モータのロータもしくは該ロータに一体に固定された部材であり、
    前記圧縮機駆動用モータのロータは、軸方向の移動をスラスト軸受により規制され、該スラスト軸受による前記ロータの軸方向規制位置は、組立時に調整可能な構造であることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
  8. 請求項記載のローリングピストン型圧縮機において、
    前記圧縮機駆動用モータのロータは、軸方向の移動を1方向についてスラスト軸受により規制され、前記ロータと前記圧縮機駆動用モータのステータとのそれぞれのマグネットセンタを互いに軸方向にずらすことにより、前記ロータに前記スラスト軸受により移動を規制される方向の軸力を発生させる構造であることを特徴とするローリングピストン型圧縮機。
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