JP3854863B2 - 情報通信端末の機能制御方法、端末制御装置及び情報通信端末 - Google Patents

情報通信端末の機能制御方法、端末制御装置及び情報通信端末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御データを送受信するための制御データ送受信機能と情報通信端末間で通信するための情報通信機能とその他の付加価値的機能とを有する携帯電話機等の情報通信端末における付加価値的機能を制御する情報通信端末の機能制御方法、該方法に用いる端末制御装置及び情報通信端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機等の情報通信端末としては、通信ネットワーク上のサーバ装置との間で制御データを送受信するための制御データ送受信機能や電話等の情報通信機能のほかに、付加価値的機能を備えたものが知られている。例えば、インターネット上の情報提供サイトや携帯電話通信事業者等が管理運営する情報提供システム等から、画像データ、音声データ、プログラムデータ等のコンテンツデータをダウンロードして情報通信端末内に保存し、これらのデータを情報通信端末上で表示したり起動したりして利用する付加価値的機能を有するものが知られている。
このようにインターネット等からダウンロードして情報通信端末内に保存した端末保存データ(コンテンツデータ)の中には、著作権で保護されたものがある。特に、有料でダウンロードされた画像データ、音楽データ、ゲームなどのプログラムデータ等の多くは著作権で保護されたものである。このように著作権で保護された端末保存データは無断で複製したり第三者へ譲渡したりすることができず、基本的にデータをダウンロードした利用者の情報通信端末での使用に制限されている。
また、上記端末保存データ(コンテンツデータ)の中には、情報通信端末の利用者とコンテンツを提供する業者との間の使用契約により、端末保存データを無断で複製したり第三者へ譲渡したりすることができない場合もある。
【0003】
また、近年においては、カメラ等の撮像機能や録音機能等の付加価値的機能を有する携帯電話機等の情報通信端末も使用されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記携帯電話機等の情報通信端末は、機種変更、故障、不具合発生等により新しい情報通信端末に交換したり、利用者からの解約申出や利用料金不納などにより情報通信端末の使用を停止したりする場合がある。このような情報通信端末の交換や使用停止を行った場合、上記インターネット等からダウンロードして保存した端末保存データ(コンテンツデータ)が、交換前の古い情報通信端末や使用を停止した情報通信端末にそのまま残った状態になり、著作権上あるいはコンテンツの業者との使用契約上、問題になるときがあった。
また、上記電話等の情報通信機能が利用できない状態になった交換前の古い情報通信端末や使用を停止した情報通信端末が、上記端末保存データ(コンテンツデータ)の表示、再生及び実行等を行なう機能、上記カメラ等の撮像機能、録音機能等を利用できる状態で流通するのを阻止したい場合があった。
【0005】
本発明は以上の背景のもとでなされたものであり、その目的は、情報通信端末の付加価値的機能の不正な利用を阻止することができる情報通信端末の機能制御方法、端末制御装置及び情報通信端末を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、制御データを送受信するための制御データ送受信機能と情報通信端末間で通信するための情報通信機能とその他の付加価値的機能とを有する情報通信端末における該付加価値的機能を制御する情報通信端末の機能制御方法であって、端末制御装置が、該付加価値的機能を制御するための機能制御データとして用いられる、該情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を、通信回線を介して該情報通信端末に送信し、該情報通信端末が、該機能制御データとして用いられる該位置登録応答に基づいて、該位置登録応答がない状態が一定時間継続したとき、又は該位置登録要求を拒否する位置登録応答を所定回数受信したときに、該情報通信端末における該付加価値的機能を制限し、その制限の後、該位置登録要求を受け付ける位置登録応答を受信したときに該付加価値的機能を有効にし、該端末制御装置が、該付加価値的機能の制限の有無を切り換えた該情報通信端末から通信回線を介して、その付加価値的機能の制限の有無を切り換えた旨の情報を含む機能制御応答データ受信し、その機能制御応答データに基づいて該利用者管理情報を変更することを特徴とするものである
求項の発明は、制御データを送受信する制御データ送受信機能と情報通信端末間で通信する情報通信機能とその他の付加価値的機能とを有する情報通信端末であって、該付加価値的機能を利用するための付加価値的機能利用手段と、該付加価値的機能を制御するための機能制御データとして用いられる、該情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を、通信回線を介して端末制御装置から受信する機能制御データ受信手段と、該機能制御データとして用いられる該位置登録応答に基づいて、該位置登録要求に対する位置登録応答がない状態が一定時間継続したときに、又は予め設定した複数回数の位置登録要求に対して連続して位置登録応答がなかったときに、該付加価値的機能を制限し、その制限の後、該位置登録要求を受け付ける位置登録応答を受信したときに該付加価値的機能を有効にするように該付加価値的機能利用手段を制御する機能制御手段と、該付加価値的機能の制限の有無を切り換えた後、その付加価値的機能の制限の有無を切り換えた旨を含む機能制御応答データを、通信回線を介して該端末制御装置に送信する機能応答データ送信手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
ここで、上記「情報通信端末」には、制御データ送受信機能及び情報通信機能以外の付加価値的機能を有するPDC(Personal Digital Cellular)方式、GSM(Global System for Mobile Communication)方式、TIA(Telecommunications Industry Association)方式等の携帯電話機、IMT(International Mobile Telecommunications)−2000で標準化された携帯電話機、PHS(Personal Handyphone Service)、自動車電話等の電話機のほか、携帯電話モジュールを付加した情報通信端末も含まれる。また、この「情報通信端末」は、上記付加価値的機能を有していれば、上記携帯電話機などの移動型の情報通信端末でいいし、固定電話機などの固定型の情報通信端末であってもよい。
また、上記「付加価値的機能」には、画像、音楽、アプリケーションプログラム等のコンテンツを利用するための機能のほか、撮像機能や録音機能も含まれる。
また、上記コンテンツの利用には、静止画や動画等の画像のコンテンツを情報通信端末の表示部に表示したり、音楽等の音情報のコンテンツを情報通信端末から出力したり、JAVA(登録商標)等の言語で開発されたゲーム、待受画面等のプログラムのコンテンツを起動したりすることが含まれる。また、これらのコンテンツを、情報通信端末の本体から該本体に装着された記録媒体に出力することも含まれる。ここで、上記「記録媒体」としては、SDメモリーカード、CF(コンパクトフラッシュ:登録商標)メモリーカード、スマートメディア、メモリースティック、MMC(マルチメディアカード)が挙げられる。
【0011】
請求項1の情報通信端末の機能制御方法、及び請求項3の情報通信端末を有するシステムでは、付加価値的機能を制御するための機能制御データとして用いられる、情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を、通信回線を介して情報通信端末に送信する。この機能制御データとしての位置登録応答に基づいて、位置登録要求に対する位置登録応答がない状態が一定時間継続したときに、又は予め設定した複数回数の位置登録要求に対して連続して位置登録応答がなかったときに、情報通信端末における付加価値的機能を制限することにより、情報通信端末の付加価値的機能の不正な利用がされようとする場合に、情報通信端末の付加価値的機能を無効にすることができる。
しかも、上記機能制御データに基づいて付加価値的機能の制限の有無の切り換えた後、その付加価値的機能の制限の有無の切り換えた旨の機能制御応答データを、情報通信端末から端末制御装置へ送信している。この機能制御応答データに基づいて、情報通信端末における付加価値的機能の制限の有無を確認し、情報通信端末の機種変更や利用契約解除等の利用者管理情報を更新することができる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の情報通信端末の機能制御方法において、上記情報通信端末で利用可能なコンテンツの識別情報に基づいて、該コンテンツの利用制限の有無を切り換えることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項の情報通信端末において、通信回線を介して上記端末制御装置に、該情報通信端末で利用可能なコンテンツの識別情報を送信するコンテンツ識別情報送信手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項2の情報通信端末の機能制御方法及び請求項の情報通信端末を有するシステムでは、情報通信端末で利用可能なコンテンツを識別する識別情報とに基づいて、コンテンツの利用が不正なものかどうかを判定し、各コンテンツごとに利用制限を制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
〔実施形態1〕
本発明の第1の実施形態に係る情報通信端末の機能制御方法は、情報通信端末としての携帯電話機を機種変更や利用契約解除等の理由で携帯電話機の情報通信機能としての通話機能の利用を停止したときに、有料でダウンロードした待ち受け画面等の画像データ、着信メロディ等の音楽データ、ゲームソフトなどのJAVA(登録商標)プログラムデータなどの著作権や契約で保護されているコンテンツの利用を遠隔的に制御する方法である。
この機能制御方法では、携帯電話機からの位置登録要求に対する応答の有無又は該応答の内容に基づいて、制御データ送受信機能及び情報通信機能以外の上記コンテンツを利用する付加価値的機能の制限の有無を切り換えている。この携帯電話機からの位置登録要求は、携帯電話機の電源を入れたタイミングや、電源が入った状態で一定時間ごとのタイミングに行なわれる。
【0015】
図2及び図3はそれぞれ、本機能制御方法に用いられる端末制御装置50の概略構成図及び機能ブロック図である。端末制御装置50は、携帯電話通信網内の基地局や交換機等の構成要素に付随するようにあるいは独立に設けられ、通信事業者5によって管理運営されている。この端末制御装置50は、図2に示すように、システムバス100、CPU101、RAM102やROM103等からなる内部記憶装置、ハードディスクドライブ(HDD)や光ディスクドライブ等からなる外部記憶装置104、マウスやキーボード等からなる入力装置105、ディスプレイやプリンタ等からなる出力装置106、及び携帯電話通信網を介して各利用者の携帯電話機と通信するための携帯電話用通信装置107を備えている。CPU101やRAM102等の構成要素はお互いに、システムバス100を介して、データやプログラムの命令等のやり取りを行っている。この端末制御装置50を所定の手順に従って動作させるためのプログラムはROM103や外部記憶装置104に記憶されており、必要に応じてCPU101やRAM102上の作業エリアに呼び出されて実行される。
また、上記端末制御装置50は、専用の制御装置として構成してもいいし、汎用のコンピュータシステムを用いて構成してもよい。また、端末制御装置50は、1台のコンピュータで構成してもいいし、複数の機能をそれぞれ受け持つ複数台のコンピュータをネットワークで結んで構成してもよい。
【0016】
上記端末制御装置50は、図2に示したハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、図3に示す情報記憶手段501、位置登録応答データ送信手段502及び位置登録要求データ受信手段503の各機能を実現している。
上記情報記憶手段501は、上記端末制御装置50のハードディスク等からなる外部記憶装置104を用いて構成されており、携帯電話機を所有している利用者を管理するための利用者管理情報を記憶している。この利用者管理情報は、各利用者について、端末識別情報としての携帯電話番号や、コンテンツ供給業者との契約状況、機種変更情報等が関連付けられて登録されている。
上記位置登録応答データ送信手段502は、上記端末制御装置50のCPU101、RAM102、携帯電話通信網用通信装置107等により構成され、情報記憶手段501に記憶されている利用者管理情報に基づいて、位置登録応答のデータを携帯電話通信網を介して携帯電話機に送信する機能を有している。この位置登録応答のデータは、上記コンテンツの表示等の付加価値的機能の制限の有無を切り換えるときにも用いられる。
また、上記位置登録要求データ受信手段503は、上記端末制御装置50のCPU101、RAM102、携帯電話通信網用通信装置107等により構成され、携帯電話通信網を介して携帯電話機から送信されてきた位置登録要求のデータを受信する機能を有している。
【0017】
図4及び図5はそれぞれ、本機能制御方法で制御される携帯電話機10の概略構成図及び機能ブロック図である。
この携帯電話機10は、図4に示すように、システムバス200、CPU201、RAM202やROM203等からなる内部記憶装置、マイクや各種入力ボタン等からなる入力装置204、液晶ディスプレイ(LCD)やスピーカ等からなる出力装置205、メモリーカードに対するデータ書込及びデータ読出を行うメモリーカードドライブ装置206、携帯電話通信網40を介して他の携帯電話機や上記端末制御装置50と通信するための携帯電話用通信装置207を備えている。CPU201やRAM202等の構成要素はお互いに、システムバス200を介して、データやプログラムの命令等のやり取りを行っている。この携帯電話機10、30を所定の手順に従って動作させるためのプログラムはROM203に記憶されており、必要に応じてCPU201やRAM202上の作業エリアに呼び出されて実行される。
【0018】
上記メモリーカードとしては例えばSDメモリーカードを使用することができる。また、このSDメモリーカード以外にも、CF(コンパクトフラッシュ:登録商標)メモリーカード、スマートメディア、メモリースティック、MMC(マルチメディアカード)等を使用することができる。
【0019】
本携帯電話機10は、図4に示したハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、図5に示す通話用情報通信手段601、位置登録要求データ送信手段602、位置登録応答データ受信手段603、付加価値的機能利用手段としてのコンテンツデータ記憶手段604及びコンテンツ利用手段605、並びに機能制御手段606の各機能を実現している。
上記通話用情報通信手段601は、上記CPU201、RAM202、入力装置204におけるマイク、出力装置205におけるスピーカ、携帯電話通信網用通信装置207等により構成され、他の携帯電話機との間で通話する情報通信機能を実現するためのものである。
上記位置登録要求データ送信手段602は、上記CPU201、RAM202、携帯電話通信網用通信装置207等により構成され、携帯電話機10からの位置登録要求のデータを携帯電話通信網を介して端末制御装置50に送信する機能を有している。
上記位置登録応答データ受信手段603は、上記CPU201、RAM202、携帯電話通信網用通信装置207等により構成され、上記位置登録要求のデータを送信してきた携帯電話機からの位置登録要求を受け付けるか否かに関する位置登録応答のデータを携帯電話通信網を介して上記端末制御装置50から受信する機能を有している。
上記コンテンツデータ記憶手段604は、CPU201、RAM202、メモリーカードドライブ装置206等により構成され、インターネット上の情報提供サイトや携帯電話通信事業者等が管理運営する情報提供システム等から待ち受け画面等の画像データ、着信メロディ等の音楽データ、ゲームソフトなどのJAVA(登録商標)プログラムデータなどのコンテンツデータを記憶している。
また、上記コンテンツ利用手段605は、CPU201、RAM202、入力装置204、出力装置205等により構成され、上記コンテンツデータ記憶手段604に記憶されているコンテンツデータを読み出して、出力装置205におけるLCD上に上記画像のコンテンツを表示したり、上記音楽のコンテンツをスピーカから流したり、入力装置204におけるボタンに対する利用者の操作内容に応じてゲームソフトなどのプログラムのコンテンツを利用したりする機能を有している。また、携帯電話機10の本体内に保存されているコンテンツのデータを上記メモリーカードドライブ装置206に装着されているメモリーカードに出力して記録する機能も有している。
上記機能制御手段606は、CPU201、RAM202等により構成され、上記端末制御装置50から受信した位置登録応答データに基づいて、上記コンテンツを表示、実行、保存等の付加価値的機能の制限の有無を切り換えるように上記コンテンツ利用手段605を制御する機能を有している。
ここで、機能制御手段606は、上記付加価値的機能の制限の有無を切り換えるために、コンテンツ利用手段605を制御してもいいし、コンテンツデータ記憶手段604に記憶されているコンテンツデータを修正してコンテンツデータ記憶手段604からの読み出し制限を制御するようにしてもよい。
【0020】
図1は、本実施形態における携帯電話機からの位置登録要求を利用した携帯電話機の機能制御方法の手順の流れを示すシーケンス図である。また、図6は携帯電話機10での処理を示すフローチャートである。
携帯電話機の電源投入時、電源投入後の一定時間ごと、携帯電話機の利用者登録エリアを変更した時等の所定のタイミングに、携帯電話機10から基地局などに設けられた端末制御装置50に対して、携帯電話機10の現在位置の登録を要求するための位置登録要求のデータが送信される(ステップ1)。
上記位置登録要求のデータを受信した端末制御装置50は、上記位置登録要求のデータを送信してきた携帯電話機10の利用者の正当性を確認するために、認証要求のデータを携帯電話機10に送信する(ステップ2)。この認証要求に対する応答を通知するために、携帯電話機10は、認証応答のデータを端末制御装置50に送信する(ステップ3)。
上記認証応答のデータを受信した端末制御装置50は、端末管理情報又は利用者管理情報を参照し、上記認証応答のデータを送信してきた携帯電話機10に関して機種変更や利用契約解除などにより位置登録の受け付けを拒否すべきか、それとも通常の利用を認めるべく位置登録を受け付けるかについて判断する。そして、その判断結果に基づいて、位置登録要求を受け付ける場合は位置登録応答(位置登録受付)のデータを携帯電話機10に送信する。一方、位置登録要求を拒否する場合は、位置登録応答のデータ自体を送信しなかったり、位置登録要求を拒否する位置登録応答(位置登録拒否)のデータ携帯電話機10に送信したりする。
携帯電話機10では、位置登録要求に対する位置登録応答の有無又は位置登録応答の内容に基づいて、位置登録要求が拒否されたか否かが判断される(ステップ4)。ここで、位置登録要求が拒否されたときは、上記コンテンツの利用制限を行なうように制御する(ステップ5)。
一方、上記位置登録要求に対する応答の判断において(ステップ4)、位置登録要求が受け付けられたときは、上記コンテンツの利用制限を行なわない。
【0021】
以上、本実施形態によれば、機種変更や利用契約解除等の理由で使用停止状態になった携帯電話機上で、著作権や業者との契約で利用が制限されている画像、音楽、プログラム等のコンテンツが不正に利用されようとする場合に、そのコンテンツを利用する機能を制限することができる。
特に、本実施形態によれば、携帯電話機からの位置登録要求に対する応答を利用しているので、個別の機能制御データを送る必要がなくなり、機能制御のためのトラフィックの増加を防止することができ、制御手順も簡易になる。
【0022】
なお、本実施形態では、図7に示すように、上記位置登録要求が受け付けられたときに、コンテンツの利用制限中であるかを判断し(ステップ6)、コンテンツの利用制限中であるときにはコンテンツの利用制限を解除し(ステップ7)、再びコンテンツを利用できるように制御してもよい。
【0023】
また、本実施形態においては、図8に示すように、上記位置登録要求に対して端末制御装置50からの応答なしの状態が一定時間継続しているかどうかを判断し(ステップ6)、一定時間継続して応答がない場合に携帯電話機の通話機能停止を伴う携帯電話機の機種変更や利用契約解除がなされていると判断し、上記コンテンツを利用する機能を制限するようにしてもよい(ステップ7)。この場合は、機種変更で使用不可となった携帯電話機や利用契約解除がなされている携帯電話機が、通信環境が不十分である地域(圏外)に存在していると誤認された状態で、上記コンテンツが不正利用されるのを防止することができる。
なお、通常使用が可能な携帯電話機が通信環境が不十分である地域(圏外)に長時間存在する場合があることを考慮し、図8のように一定時間継続して応答がないことによってコンテンツを利用する機能を制限した後、携帯電話機が位置登録応答のデータを受けたときに付加価値的機能を有効にするように制御する。
また、図8の例では、携帯電話機からの位置登録要求に対して端末制御装置50からの応答なしの状態が一定時間継続しているかどうかを判断しているが、あらかじめ設定した複数回数の位置登録要求に対して連続して応答がないかどうかを判断するようにしてもよい。この場合は、所定回数の位置登録要求に対して連続して応答がないときに、携帯電話機の通話機能停止を伴う携帯電話機の機種変更や利用契約解除がなされていると判断し、上記コンテンツを利用する機能を制限する。
【0024】
また、本実施形態においては、携帯電話機からの位置登録要求が、あらかじめ設定された所定回数連続して拒否されたときに、上記コンテンツを利用する機能を制限するようにしてもよい。この場合は、上記位置登録要求が拒否されたか否かに関する判断の精度が高まり、上記コンテンツを利用する機能の誤制御を防止することができる。
例えば、図9に示すように、位置登録が拒否されたときは、カウンタiをカウントアップしていく(ステップ5)。そして、位置登録拒否が予め設定されているN回連続して行われたとき、上記コンテンツの利用制限を行なうように制御する(ステップ6、7)。一方、位置登録要求が受け付けられたときは、上記カウンタiをリセットする(ステップ8)。そして、コンテンツの利用制限中のときは、コンテンツの利用制限を解除する(ステップ9、10)。
【0025】
また、本実施形態では、コンテンツを利用する機能の制限の有無を切り換えるように制御しているが、本実施形態における機能制御方法は、後述の第2の実施形態におけるカメラを用いた撮像機能や録音機能等の他の付加価値的機能の制限の有無を切り換えるように制御する場合にも適用できるものである。
【0026】
〔実施形態2〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る携帯電話機の機能制御方法について説明する。本実施形態では、制限対象の機能が携帯電話機に付加価値的に設けられたカメラを用いた撮像機能(カメラ機能)である。また、本実施形態では、端末制御装置から携帯電話機に機能制御データが送信されたときに、携帯電話機から端末制御装置側に上記機能制御データに対する応答データを送り返している。
【0027】
図10は、本実施形態の機能制御方法に用いられる端末制御装置50の機能ブロック図である。なお、この端末制御装置50のハードウェア構成としては、上記第1の実施形態で示した図2の構成と同様なものを用いることができる。
本端末制御装置50は、図2に示したハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、第1の実施形態における情報記憶手段501のほか、機能制御データ送信手段504及び機能制御応答データ受信手段505の各機能を実現している。
上記機能制御データ送信手段504は、上記端末制御装置50のCPU101、RAM102、携帯電話用通信装置107等により構成され、上記情報記憶手段501に記憶されている利用者管理情報に基づき、任意のタイミングで、上記付加価値的機能を制御するための機能制御データを携帯電話通信網を介して携帯電話機に送信する機能を有している。
上記機能制御応答データ受信手段505は、上記端末制御装置50のCPU101、RAM102、携帯電話用通信装置107等により構成され、上記機能制御データに基づいて上記付加価値的機能の制限の有無の切り換えを行なった旨の応答データを、携帯電話機から携帯電話通信網を介して受信する機能を有している。
【0028】
図11は、本機能制御方法で制御される携帯電話機10の機能ブロック図である。なお、この携帯電話機10のハードウェア構成としては、撮像手段としてのCMOS型のカメラを備えている点を除いて、上記第1の実施形態で示した図4の構成と同様なものを用いることができる。上記CMOS型のカメラに代えてCCD型のカメラを設けてもよく、またカメラは携帯電話本体と一体構成したものでもいいし、携帯電話本体から分離可能なものでもよい。
本携帯電話機10は、図4に示したハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、上記第1の実施形態における通話用情報通信手段601及び機能制御手段602のほか、機能制御応答データ送信手段608及び付加価値的機能利用手段の各機能を実現している。本実施形態の付加価値的機能利用手段は、撮像手段609と画像データ記憶手段610とで構成されている
上記機能制御応答データ送信手段608は、上記携帯電話機10のCPU201、RAM202、携帯電話通信網用通信装置207等により構成され、機能制御データに基づいて上記付加価値的機能の制限の有無の切り換えを行なった旨の、機能制御データに対する応答データを、通信回線を介して上記端末制御装置50に送信する機能を有している。
上記撮像手段609は、上記携帯電話機10のCPU201、RAM202、カメラ等により構成され、利用者が所定のボタンを操作したタイミングで周辺の風景や人物などを撮像して静止画として取り込む機能を有している。
また、上記画像データ記憶手段610は、上記携帯電話機10のカメラCPU201、RAM202、メモリーカード206などにより構成され、上記撮像手段609で取り込んだ画像データを記憶する機能を有している。
【0029】
図12は、本実施形態の機能制御方法において携帯電話機の付加価値的機能であるカメラ機能を制限する場合のシーケンス図である。
本実施形態では、任意のタイミングで、端末制御装置50から携帯電話機10に、上記携帯電話機10のカメラ機能を制限(OFF)するための機能制御データ(カメラ機能OFFデータ)を送信する。この機能制御データを受信した携帯電話機では、受信した機能制御データに基づいて携帯電話機のカメラ機能を停止する処理が実行される。その後、カメラ機能を停止した携帯電話機から端末制御装置50に、上記カメラ機能を停止した旨の情報を含む機能制御応答データ(カメラ機能OFF Rspデータ)が送信される。この機能制御応答データに基づいて、端末制御装置50の情報記憶手段501に記憶されている利用者管理情報が変更される。
たとえば、携帯電話機10の機種変更を行なう場合、機種変更前の古い携帯電話機に対して機能制御データを送信し、カメラ機能を停止する。このようにカメラ機能が停止した後に、携帯電話機10から機能制御応答データを送信する。端末制御装置50では、受信した機能制御応答データに基づいて、該当する利用者の利用者管理情報における端末情報を古い携帯電話機から新しい携帯電話機の情報に切り換える。これにより、カメラ機能が有効になった状態で古い携帯電話機が流通するのを確実に阻止することができる。
【0030】
図13は、本実施形態の機能制御方法において携帯電話機の付加価値的機能であるカメラ機能の制限を解除して再びカメラ機能を使えるようにする場合のシーケンス図である。
図13に示すように、カメラ機能の制限を解除する場合は、任意のタイミングで、端末制御装置50から携帯電話機10に、上記携帯電話機10のカメラ機能の制限を解除するための機能制御データ(カメラ機能ONデータ)を送信する。この機能制御データを受信した携帯電話機では、受信した機能制御データに基づいて携帯電話機のカメラ機能を有効にする処理が実行され、カメラ機能が使用可能な状態になる。その後、カメラ機能が有効になった携帯電話機から端末制御装置50に、上記カメラ機能を有効にした旨の情報を含む機能制御応答データ(カメラ機能ON Rspデータ)が送信される。この機能制御応答データに基づいて、端末制御装置50の情報記憶手段501に記憶されている利用者管理情報が変更される。
【0031】
以上、本実施形態によれば、機種変更や利用契約解除等の理由で通常の電話機能が使用停止状態になった携帯電話機上でカメラ機能を不正に使用するのを制限することができ、カメラ機能が有効になった状態で携帯電話機がデジタルカメラとして流通するのを阻止することができる。
特に、本実施形態では、携帯電話機の機種変更の場合、上記カメラ機能を制限(停止)をした後に端末制御装置側で機種変更の処理を行なうので、機種変更後の古い携帯電話機がデジタルカメラとして流通するのを確実に阻止することができる。
【0032】
なお、上記第2の実施形態では、制御対象となっている機能がいわゆるカメラ機能であるが、制御対象の付加価値的機能は、ゲーム等のアプリケーションプログラムを実行する機能、録音機能、音楽再生機能、動画再生機能などであってもよい。この場合は、機種変更や利用契約解除等の理由で通常の電話機能が使用停止状態になった携帯電話機上でアプリケーションプログラムを実行する機能等を不正に使用するのを制限することができ、アプリケーションプログラムを実行する機能などが有効になった状態で携帯電話機がゲーム機、録音装置、ヘッドフォンステレオ(オーディオ再生装置)、ビデオ再生装置等として流通するのを阻止することができる。
【0033】
また、本実施形態においては、携帯電話機10で利用しようとしているコンテンツの識別情報と利用者管理情報とに基づいて、端末制御装置50から携帯電話機10に機能制御データを送信し、上記コンテンツを利用する機能の制限の有無を切り換えるようにしてもよい。
例えば、上記端末制御装置50の情報記憶手段501に、利用者管理情報の一部として各利用者のコンテンツの使用許諾に関する情報を記憶させておく。そして、携帯電話機10から端末制御装置50に、携帯電話機に保存されて利用されようとしているコンテンツの識別情報を送信する。このコンテンツの識別情報を受信した端末制御装置50では、コンテンツの識別情報と利用者管理情報とに基づいて、携帯電話機10におけるコンテンツの利用が正当なものか否かを判断する。ここで、コンテンツの利用が不正なものの場合に端末制御装置50から携帯電話機10に機能制御データを送信し、そのコンテンツの利用を制限する。
以上のようにコンテンツの識別情報と利用者管理情報とに基づいて携帯電話機10に機能制御データを送信し、コンテンツの利用を制限することにより、例えば使用許諾を受けていない画像、音楽、プログラム等のコンテンツをメモリーカードに複製して保存し、そのメモリーカードを携帯電話に装着してコンテンツを不正に利用するのを阻止することができる。また、他の機器での使用許諾を受けていない画像、音楽、プログラム等のコンテンツを携帯電話機本体からメモリーカードに複製して保存するのを阻止することもできる。特に、利用しようとしているコンテンツの識別情報に基づいてコンテンツの利用を制限しているので、使用許諾を受けていないコンテンツなどの特定のコンテンツのみについて選択的に利用を制限することができる。
【0034】
また、上記各実施形態では、情報通信端末が携帯電話機の場合について説明したが、本発明は、上記コンテンツを利用する機能等の付加価値的機能を有しているものであれば、PHS、自動車電話、携帯型のパソコン、固定電話機などの他の情報通信端末の場合についても適用でき、同様な効果が得られるものである。
【0035】
【発明の効果】
請求項1乃至の発明によれば、情報通信端末の付加価値的機能の不正な利用がされようとする場合に、その付加価値的機能を無効にすることができるので、情報通信端末の付加価値的機能の不正な利用を阻止することができる。また、情報通信端末の付加価値的機能を制御するための機能制御データとして、情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を用いているので、機能制御のための通信回線のトラフィックの増加を防止することができ、制御手順も簡易になる。しかも、情報通信端末から受信した機能制御応答データに基づいて、情報通信端末における付加価値的機能の制限の有無を確認し、情報通信端末の機種変更や利用契約解除等の利用者管理情報を更新することができるという優れた効果がある。
特に、請求項2及びの発明によれば、利用者が不正に入手したコンテンツを情報通信端末上で利用するのを各コンテンツごとに選択的に阻止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機能制御方法の手順を示すシーケンス図。
【図2】同機能制御方法に用いられる端末制御装置の概略構成図。
【図3】同端末制御装置の機能ブロック図。
【図4】同機能制御方法で制御される携帯電話機の概略構成図。
【図5】同携帯電話機の機能ブロック図。
【図6】同携帯電話機における制御のフローチャート。
【図7】変形例に係る携帯電話機における制御のフローチャート。
【図8】他の変形例に係る携帯電話機における制御のフローチャート。
【図9】さらに他の変形例に係る携帯電話機における制御のフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る機能制御方法に用いられる端末制御装置の機能ブロック図。
【図11】同機能制御方法で制御される携帯電話機の機能ブロック図。
【図12】同機能制御方法において携帯電話機の付加価値的機能であるカメラ機能を制限する場合のシーケンス図。
【図13】同機能制御方法において携帯電話機の付加価値的機能であるカメラ機能の制限を解除して再びカメラ機能を使えるようにする場合のシーケンス図。
【符号の説明】
10 携帯電話機
50 端末制御装置
100 システムバス
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 外部記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 携帯電話通信網用通信装置
200 システムバス
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 入力装置
205 出力装置
206 メモリーカードドライブ装置
207 携帯電話通信網用通信装置
501 情報記憶手段
502 位置登録要求データ受信手段
503 位置登録応答データ送信手段(機能制御データ送信手段)
504 機能制御データ送信手段
505 機能制御応答データ受信手段
601 通話用情報通信手段
602 位置登録要求データ送信手段
603 位置登録応答データ受信手段(機能制御データ受信手段)
604 コンテンツデータ記憶手段
605 コンテンツ利用手段
606 機能制御手段
607 機能制御データ受信手段
608 機能制御応答データ送信手段
609 撮像手段
610 画像データ記憶手段

Claims (4)

  1. 制御データを送受信するための制御データ送受信機能と情報通信端末間で通信するための情報通信機能とその他の付加価値的機能とを有する情報通信端末における該付加価値的機能を制御する情報通信端末の機能制御方法であって、
    端末制御装置が、該付加価値的機能を制御するための機能制御データとして用いられる、該情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を、通信回線を介して該情報通信端末に送信し、
    該情報通信端末が、該機能制御データとして用いられる該位置登録応答に基づいて、該位置登録要求に対する位置登録応答がない状態が一定時間継続したときに、又は予め設定した複数回数の位置登録要求に対して連続して位置登録応答がなかったときに、該情報通信端末における該付加価値的機能を制限し、その制限の後、該位置登録要求を受け付ける位置登録応答を受信したときに該付加価値的機能を有効にし、
    該端末制御装置が、該付加価値的機能の制限の有無を切り換えた該情報通信端末から通信回線を介して、その付加価値的機能の制限の有無を切り換えた旨の情報を含む機能制御応答データ受信することを特徴とする情報通信端末の機能制御方法。
  2. 請求項1の情報通信端末の機能制御方法において、
    上記情報通信端末で利用可能なコンテンツの識別情報に基づいて、該コンテンツの利用制限の有無を切り換えることを特徴とする情報通信端末の機能制御方法。
  3. 制御データを送受信する制御データ送受信機能と情報通信端末間で通信する情報通信機能とその他の付加価値的機能とを有する情報通信端末であって、
    該付加価値的機能を利用するための付加価値的機能利用手段と、
    該付加価値的機能を制御するための機能制御データとして用いられる、該情報通信端末からの位置登録要求に対する位置登録応答を、通信回線を介して端末制御装置から受信する機能制御データ受信手段と、
    該機能制御データとして用いられる該位置登録応答に基づいて、該位置登録要求に対する位置登録応答がない状態が一定時間継続したときに、又は予め設定した複数回数の位置登録要求に対して連続して位置登録応答がなかったときに、該付加価値的機能を制限し、その制限の後、該位置登録要求を受け付ける位置登録応答を受信したときに該付加価値的機能を有効にするように該付加価値的機能利用手段を制御する機能制御手段と、
    該付加価値的機能の制限の有無を切り換えた後、その付加価値的機能の制限の有無を切り換えた旨を含む機能制御応答データを、通信回線を介して該端末制御装置に送信する機能応答データ送信手段とを備えたことを特徴とする情報通信端末。
  4. 請求項の情報通信端末において、
    通信回線を介して上記端末制御装置に、該情報通信端末で利用可能なコンテンツの識別情報を送信するコンテンツ識別情報送信手段を備えたことを特徴とする情報通信端末。
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