JP3854558B2 - 踏切障害物検知装置及び踏切障害物検知方法 - Google Patents

踏切障害物検知装置及び踏切障害物検知方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、踏切内及び踏切遮断時の遮断棒の近傍に存在する自動車や歩行者等の障害物を検知する踏切障害物検知装置及び踏切障害物検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、例えば特許文献1に記載された従来の踏切障害物検知装置を構成するレーダ装置の配置図であり、図9は、従来の踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図である。図8において、符号101は踏切内に、レーダビーム(レーダ送信波)を送信し、その反射波を受信するレーダ送受信手段、102はX方からY方の軌道103を進行する列車、104はY方からX方の軌道105を進行する列車、106は軌道103、105に設けられた踏切、107は踏切106内に進入している障害物をそれぞれ示している。
【0003】
また、図9において、符号108はレーダ送受信手段101からの出力信号を入力するレーダ処理手段、109はレーダ処理手段108の出力信号を入力する警報処理手段、109aは警報処理手段109から出力される警報信号、110は警報信号109aを受けて、踏切106に近づく列車102または104に対して停止情報を出力する出力手段、111は列車102または104が踏切106の踏切制御区間に進入した際に警報処理手段109に出力される列車検知信号をそれぞれ示している。
【0004】
レーダ送受信手段101は複数区間で下りの列車102が進行する軌道103と、上りの列車104が進行する軌道105とに設けられた踏切106の外側に設置されている。そして、レーダ送受信手段101はミリ波やサブミリ波の連続した電磁波を、例えばFM(Frequency Modulation)変調してレーダ送信波を生成し、そのレーダ送信波を水平面で旋回させながら踏切106全体に送信して、踏切106内で反射した反射波を受信する。レーダ処理手段108はレーダ送受信手段101が受信した反射波の情報から踏切断面画像を得、画像処理して障害物107を認識する。
【0005】
警報処理手段109は、例えば列車102が踏切106に近づき、列車検知信号111が入力されているときに、レーダ処理手段108からの出力情報により、その障害物107の大きさから判別し、認識している障害物107が自動車か、歩行者や自転車等かを識別する。識別の結果、障害物107が自動車のとき、列車102が踏切制御区間に入り、踏切警報が開始されてから所定の時間が経過しても障害物107としての自動車を検知している場合に、警報処理手段109は、警報信号109aを出力手段110に出力する。出力手段110は、その警報信号109aを踏切警報装置(図示せず)に送って、特殊信号発光器(図示せず)を発光させて列車102に停止情報を伝達して列車102を停止させる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−130412号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の踏切障害物検知装置は以上のように構成されており、レーダ送受信手段から送信されるレーダビームが所定の広がり角をもっているために、遮断棒で踏切が遮断された場合に、遮断棒の近傍では障害物が踏切内に入っているのか、入っていないかの判別を精度良く行うことが困難であった。それは、例えば踏切を遮断する遮断棒の近傍に、遮断棒に対して平行となるようにレーダビームを送信しても、そのレーダビームは遮断棒から踏切の外側にも送信されてしまい、踏切の遮断棒のすぐ外側に人や自動車が待機している場合に、その影響が反射波に現れてしまうためである。
【0008】
この発明は、以上のような問題点を解消するためになされたもので、遮断棒近傍の障害物を精度良く判別することができる踏切障害物検知装置及び踏切障害物検知方法を提供することを目的としたものである。
0009
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる踏切障害物検知装置は、列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するレーダ送受信手段、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するレーダ処理手段、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合、上記遮断棒近傍に第二のレーダ送信波を送信して第二の反射波を受信する遮断棒近傍用レーダ送受信手段、上記第二の反射波の情報から上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断する進入物検出手段、上記レーダ処理手段及び上記進入物検出手段の出力信号を受け、上記踏切内の上記障害物を認識した場合に警報信号を出力する警報処理手段を備え、上記遮断棒近傍用レーダ送受信手段は、上記第二のレーダ送信波を上記遮断棒の近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射 波を含む上記第二の反射波を受信するものである。
0010
また、この発明に係わる踏切障害物検知方法は、列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するステップ、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するステップ、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合に、上記遮断棒近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って第二のレーダ送信波を送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む第二の反射波を受信するステップ、上記第二の反射波の情報から、上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断するステップ、上記踏切内に上記障害物を認識した場合に警報信号を出力するステップを含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1ないし図7はこの発明の実施の形態1の説明に必要な図であり、図1は踏切障害物検知装置の配置図、図2は踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図、図3は遮断棒近傍でのレーダビーム(レーダ送信波)の送信状態を示す斜視図、図4は踏切障害物検知方法を示すフロー図、図5は踏切内の障害物及び基準反射体に関する距離関係を示す配置図、図6は遮断棒近傍に送信されるレーダビームの反射波の受信レベルを示す図である。また図7は遮断棒近傍用レーダ送受信手段とそれに関連する各構成要素の配置に関する配置図をそれぞれ示している。
【0012】
図1及び図2において、符号11は複線区間で下りの列車12がX方からY方へ進行する軌道、13は複線区間で上りの列車14がY方からX方へ進行する軌道、15は両軌道11、13の設けられた踏切、16は遮断棒で、列車12、14が踏切15に接近するとき自動車や歩行者等の通行を遮断する。17a、17bは踏切15内の自動車や歩行者等の障害物、18は踏切15の近傍に設置されたレーダ送受信手段で、ミリ波やサブミリ波の電磁波の連続波を例えばFM変調してレーダ送信波(第一のレーダ送信波に相当する。またはレーダビーム。)を生成して、そのレーダ送信波を踏切15の遮断時の遮断棒16の高さ程度の水平面で旋回させながら遮断棒16の内側で踏切15全体に送信し、その反射波(第一の反射波に相当する。)を受信する。レーダ送信波の旋回角度を符号18rで示す。
【0013】
19はレーダ処理手段で、レーダ送受信手段18で受信された反射波の情報から踏切断面画像を得、画像処理して踏切15内の障害物17aを認識して、後述の警報処理手段23に踏切内障害物検知信号19aを送るとともに、遮断棒16の近傍に障害物17bを検出した場合には、後述の遮断棒近傍用レーダ送受信手段20を起動させる起動信号19bを出力する。なお、レーダ処理手段19では、レーダビームの送出角度と距離から、障害物17aまたは17bの位置を把握し、それらが遮断棒16の近傍に位置するかどうかを判断している。
【0014】
20は起動信号19bにより起動される遮断棒近傍用レーダ送受信手段であり、レーダ送信波(第二のレーダ送信波に相当する。またはレーダビーム。)を生成して、そのレーダ送信波を固定の広がり角を持つように狭く絞って遮断棒16の近傍に遮断棒16とほぼ平行に送信する(レーダビームが送出される高さは遮断棒16の高さ程度)とともに、その反射波(第二の反射波に相当する。)を受信する。20aは、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20から送出されるレーダビームを、遮断棒の他端側で反射させる基準反射体である。
図3に遮断棒近傍でのレーダビームの送出状態を示すように、遮断棒16の一端側から遮断棒16の近傍に遮断棒16とほぼ平行に、狭く絞った固定の広がり角を持つレーダビーム30を送信し、それとともに、遮断棒16の他端側の基準反射体20aで反射したレーダビーム30(反射波)を受信するように配置されている。
【0015】
21は進入物検出手段で、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20で送受信されたレーダビームが、障害物17bにより遮られたとき、その障害物17bまでの距離の測定値と、基準反射体20aからの受信レベルの変化量(減少量)から、障害物17bがどれぐらい踏切15内に進入したか(進入の度合い)、踏切15の障害物となり得る配置かを判断し、限界距離を超えて障害物17bが進入しているときは、障害物17bが踏切15内に存在すると判断して遮断棒近傍進入物検知信号21aを出力する。
【0016】
22は列車検知信号で、例えば列車12が軌道11の所定の区間(踏切警報区間)に進入すると、列車が入ってきたことが検出されて出力される。この列車検知信号22は、例えば、踏切が遮断棒によって遮断される場合に出力されるように設定することができる。23は警報処理手段で、列車検知信号22が入力されている場合に、踏切内障害物検知信号19a及び遮断棒近傍侵入物検知信号21aを受け、障害物17bが認識されたときに、後述の出力手段24に警報信号23aを出力する。24は出力手段で、警報信号23aを受けて、その信号(警報信号23a)を踏切警報装置(図示せず)に送る。踏切警報装置(図示せず)は、例えば信号発光器を発光させて列車12に停止情報を伝達して列車12を停止させる。
【0017】
次に、踏切障害物検知装置の動作について、図4の踏切障害物検知方法を示すフロー図を参照して説明する。既に説明したように、列車12がX方からY方へ進行して来て踏切警報区間に入ると列車検知信号22が警報処理手段23へ入力されるとともに、遮断棒16が下りて踏切15が遮断される。この状態で、レーダ送受信手段18が起動し、レーダ送信波を旋回させて踏切15全体に送信し、その反射波を受信する(S1)。そして、レーダ処理手段19は受信された反射波から踏切15内に障害物17aを検知したかどうかを判断し(S2)、障害物17aを検知したとき、踏切内障害物検知信号19aを出力する(S3)。
【0018】
次に、レーダ処理手段19で障害物17aが遮断棒16の近傍かどうかを判断し(S4)、遮断棒16の近傍には位置しないと判断したら、次に警報処理手段23で列車検知信号22が入力されているかをどうかを判断する(S9)、警報処理手段23は列車検知信号22が入力されているときに、踏切内障害物検知信号19aが入力されると、踏切15内に障害物17aを認識したと判断し、警報信号23aを出力する(S10)。警報信号23aを受ける出力手段24は、その信号を例えば踏切警報装置(図示せず)に送る。踏切警報装置(図示せず)は信号発光器を発光させ、列車12に停止情報を伝達して列車12を停止させる。
【0019】
一方、障害物17bが遮断棒16の近傍に存在する場合は、次のような処理になる。まず、上記の場合と同様に、レーダ送受信手段18から遮断棒16の近傍に、遮断棒16とほぼ平行に送信されたレーダビームによりレーダ処理手段19が障害物17bを検出し(S2)、障害物検知信号19aが出力される(S3)。次に、障害物17bは遮断棒16の近傍に位置すると判別され(S4)、レーダ処理手段19から起動信号19bを出力し(S5)、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20を起動させる(S6)。遮断棒近傍用レーダ送受信手段20は遮断棒16とほぼ平行に送出したレーダビームの反射波を受信して、その情報を進入物検出手段21に送る。
【0020】
進入物検出手段21は遮断棒近傍用レーダ送受信手段20で送受信されたレーダビームが、障害物17bにより遮られたとき、その障害物17bまでの測定距離と、基準反射体20aからの受信レベルの変化量(減少量)から進入物(踏切内に進入した障害物)がどれくらい進入したかを判断し、限界距離を超えて進入物が進入し、その進入物を検知している時間が一定以上となったときに障害物17bが踏切15内に存在すると判断し(S7)、遮断棒近傍障害物検知信号21aを出力する(S8)。踏切への進入の限界距離は、踏切の大きさなどの諸条件に応じて設定できる。警報処理手段23は列車検知信号22が入力されているときに、踏切内障害物検知信号19a及び遮断棒近傍侵入物検知信号21aを受けて、踏切15内に障害物17bを認識したら警報信号23aを出力する(S10)。そして、警報信号23aにより、例えば踏切警報装置(図示せず)を介して列車12に危険を報知する。
【0021】
次に、障害物の検知方法について、図5及び図6を参照して説明する。遮断棒16の近傍に位置する障害物17bが遮断棒16の位置より踏切15内に進入したとき、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20は、送出されたレーダビーム30の基準反射体20aでの反射波を受信するとともに、進入した障害物17bからの反射波も受信する。ここで、図5に示すように、障害物17bが踏切15内に進入した距離X、その障害物17bにより、レーダビーム30が遮られ、長さZの基準反射体20aが隠される長さY、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20のレーダ送出口からの障害物17bまでの、また基準反射体20aまでの距離をそれぞれRx、Ryとすると、これらの間には次の関係が成り立つ。
X=(Rx/Ry)Y・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(1)
【0022】
また、図6に示すように、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20の受信レベルに関しては、進入物(ここでは障害物17bに相当する。)によりレーダビーム30が遮られ、基準反射体20aが隠されることにより、基準反射体20aからの受信レベルが減少する。基準反射体20aが隠されていないときの、長さZの基準反射体20aからの受信レベルVz、基準反射体20aが隠されたときの基準反射体20aからの受信レベルの減少量Vyとすると、基準反射体20aの長さZ及び進入物により隠された長さYとの間には、次の関係が成り立つ。
Y=(Vy/Vz)Z・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(2)
【0023】
式(1)及び式(2)より、進入物の進入距離Xは次のようになる。
X=(Rx/Ry)(Vy/Vz)Z・・・・・・・・・・・・式(3)
ここで、基準反射体20aは予め決まったものを決まった距離に設置できるので、Ry、Zは事前に設定可能である。また、進入物がなく、隠される部分がない場合の基準反射体20aからの受信レベルVzも事前に測定可能である。さらに、レーダ送出口から進入物までの距離Rx、基準反射体20aが隠されるときの基準反射体20aの受信レベルの減少量Vyは、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20による反射波の測定から、その値が得られる。従って、進入物の進入距離Xが求まることになる。
【0024】
図7に、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20とそれに関連する各構成要素の配置及び寸法を例示する。遮断棒近傍用レーダ送受信手段20のレーダ送受信口から遮断棒16の一端までの距離(l1)が7m、踏切15の長さに相当する遮断棒16の長さ(l2)が14mであるとすると、レーダビーム30の広がり角度20rが3.3度、基準反射体20aの長さが60cmであると、遮断棒16からの踏切5内への20cmまでの障害物17bの進入について、その進入状態を遮断棒近傍用レーダ送受信手段20によって精度良く検出することができる。
【0025】
以上のように、遮断棒16の近傍に障害物17bを検知したときに、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20を起動させて、遮断棒16の近傍に限った範囲の障害物検知を行うことで、障害物17bの位置や踏切15内への進入の度合いをより詳しく検出できるため、遮断棒16の近傍の障害物17bを精度良く判別することができる。
【0026】
また、遮断棒近傍用レーダ送受信手段は、第二のレーダ送信波を遮断棒の近傍に、遮断棒と平行になるように、遮断棒の一端側から他端側に向って送信し、遮断棒の他端側に、その反射面が遮断棒に対して直角をなすように踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む第二の反射波を受信するため、第二の反射波の情報から、障害物の踏切内への進入の度合いを精度良く判別することができる。
【0027】
また、進入物検出手段21は、障害物17bの踏切15内への進入の度合いを検出し、その障害物17bが限界距離を超えて踏切15内に進入している場合に、障害物17bが踏切15内に存在すると判断するため、踏切15の大きさなどの諸条件に応じて踏切内への進入の限界距離を設定することができ、その限界距離を考慮して、障害物17bの踏切内での存在を精度良く判別することができる。
【0028】
また、レーダ処理手段19が遮断棒16の近傍に障害物17bを検知したときに遮断棒近傍用レーダ送受信手段20を起動させることにより、レーダビーム発生部(図示せず)を常時動作させなくてもよいので、レーダビーム発生部の寿命を長くすることができる。
【0029】
さらに、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20から送出されるレーダビーム30が、固定の広がり角を持つように、さらに、その広がり角を狭く絞るようにすることで、遮断棒近傍に限った範囲での障害物検出を精度良く行うことが可能となる。
また、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20から送出するレーダビーム30は、図1にその送信状態を示したように、踏切遮断時の遮断棒16とほぼ同じ高さに、遮断棒16と平行となるように、遮断棒16に沿う線上を基準として、送信することを例示したが、遮断棒16から平行に例えば10cm程度ずらせた線上を基準として、障害物の判別を行うことも可能である。
【0030】
なお、基準反射体20aとしては、普通の金属板を用いる他、レーダビームに対して再帰性のあるリフレクタを用いることができる。
また、図1に、遮断棒16が軌道11側のみに配置されたものを示したが、軌道13側や両軌道11、13側に遮断棒16、遮断棒近傍用レーダ送受信手段20及び進入物検出手段21を配置しても同様の効果を期待できることは言うまでもない。
【0031】
また、電磁波の連続波をFM変調してレーダ送信波を生成する場合について説明したが、パルス変調、スペクトル拡散(SS)変調等の変調方式を採用しても同様の効果を期待することができる。
【0032】
また、レーダ送受信手段18によりレーダ送信波を水平面で旋回させながら送信するものについて説明したが、予め複数のレーダビームを水平面内で送信できるように準備しておき、切り替えながら順次送信するようにしても同様の効果を期待することができる。この場合は、複数のレーダビームの内、1つのレーダビームを遮断棒近傍用レーダ送受信手段20として使用してもよい。
【0033】
さらに、レーダ送信波の反射波から得られる踏切断面画像を画像処理して障害物を認識するものについて説明したが、反射波の受信レベルのしきい値を設定しておき、しきい値を超えたかどうかで障害物を認識するようにしても同様の効果を期待することができる。
0034
【発明の効果】
この発明の踏切障害物検知装置によれば、列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するレーダ送受信手段、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するレーダ処理手段、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合、上記遮断棒近傍に第二のレーダ送信波を送信して第二の反射波を受信する遮断棒近傍用レーダ送受信手段、上記第二の反射波の情報から上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断する進入物検出手段、上記レーダ処理手段及び上記進入物検出手段の出力信号を受け、上記踏切内の上記障害物を認識した場合に警報信号を出力する警報処理手段を備え、上記遮断棒近傍用レーダ送受信手段は、上記第二のレーダ送信波を上記遮断棒の近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む上記第二の反射波を受信するため、遮断棒の近傍の障害物が踏切内に存在するのか、踏切外に存在するのかを精度良く判別することができる。
0035
また、この発明による踏切障害物検知方法は、列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するステップ、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するステップ、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合、上記遮断棒近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って第二のレーダ送信波を送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む第二の反射波を受信するステップ、上記第二の反射波の情報から、上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断するステップ、上記踏切内に上記障害物を認識した場合に警報信号を出力するステップを含むため、遮断棒の近傍の障害物が踏切内に存在するのか、踏切外に存在するのかを精度良く判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の踏切障害物検知装置の配置図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の遮断棒近傍でのレーダビームの送信状態を示す斜視図である。
【図4】 この発明の踏切障害物検知方法を示すフロー図である。
【図5】 この発明の踏切障害物検知装置を用いる踏切内の障害物及び基準反射体に関する距離関係を示す配置図である。
【図6】 この発明のレーダビームの反射波の受信レベルを示す図である。
【図7】 この発明の遮断棒近傍用レーダ送受信手段とそれに関連する各構成要素の配置図である。
【図8】 従来の踏切障害物検知装置の構成を示す配置図である。
【図9】 従来の踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11、13 軌道 12、14 列車
15 踏切 16 遮断棒
17a、17b 障害物 18 レーダ送受信手段
18r 旋回角度 19 レーダ処理手段
19a 踏切内障害物検知信号 20 遮断棒近傍用レーダ送受信手段
20a 基準反射体 20r 広がり角度
21 進入物検出手段 21a 遮断棒近傍進入物検知信号
22 列車検知信号 23 警報処理手段
23a 警報信号 24 出力手段
30レーダビーム。

Claims (4)

  1. 列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するレーダ送受信手段、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するレーダ処理手段、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合、上記遮断棒近傍に第二のレーダ送信波を送信して第二の反射波を受信する遮断棒近傍用レーダ送受信手段、上記第二の反射波の情報から上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断する進入物検出手段、上記レーダ処理手段及び上記進入物検出手段の出力信号を受け、上記踏切内の上記障害物を認識した場合に警報信号を出力する警報処理手段を備え、上記遮断棒近傍用レーダ送受信手段は、上記第二のレーダ送信波を上記遮断棒の近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む上記第二の反射波を受信することを特徴とする踏切障害物検知装置。
  2. 上記進入物検出手段は、上記障害物の上記踏切内への進入の度合いを検出し、上記障害物が限界距離を超えて上記踏切内に進入している場合に、上記障害物が上記踏切内に存在すると判断することを特徴とする請求項1記載の踏切障害物検知装置。
  3. 上記第二のレーダ送信波は、上記踏切を遮断している上記遮断棒に対して平行となるように送信された、固定の広がり角を持つレーダビームであることを特徴とする請求項記載の踏切障害物検知装置。
  4. 列車が踏切に接近して警報区間に入った場合に、遮断棒で遮断された上記踏切内に第一のレーダ送信波を送信して第一の反射波を受信するステップ、上記第一の反射波の情報から上記踏切内の障害物を検知するとともに、その障害物が上記遮断棒近傍に位置するかどうかを判断するステップ、上記障害物が上記遮断棒近傍に位置すると判断された場合に、上記遮断棒近傍に、上記遮断棒と平行になるように、上記遮断棒の一端側から他端側に向って第二のレーダ送信波を送信し、上記遮断棒の他端側に、その反射面が上記遮断棒に対して直角をなすように上記踏切内に配置された基準反射体からの反射波を含む第二の反射波を受信するステップ、上記第二の反射波の情報から、上記障害物が上記踏切内に進入しているかどうかを判断するステップ、上記踏切内に上記障害物を認識した場合に警報信号を出力するステップを含むことを特徴とする踏切障害物検知方法。
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