JP3854206B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上面の一部に接触検知センサ部(以下、センサ部ともいう)が設けられている半導体素子をセンサ部が露出するようにして搭載した半導体装置の需要が増加してきている。このような半導体装置は、個人認証や個人識別のための指紋検知装置、バイオセンサ装置等に用いられるようになってきている。
【0003】
従来の指紋検知装置等に用いられる半導体装置の断面図を図5に示す。図5において、101はガラスエポキシ樹脂、セラミックス等からなる基板、102は封止樹脂、104は半導体素子、105は半導体素子104の上面のセンサ部、106は半導体素子104上面に配置された電極、107は基板101上面に配設された電極パッド、108はボンディングワイヤ、109は接着剤である。
【0004】
そして、この半導体装置においては、基板101の上面の中央部に半導体素子104を接着剤109を用いて接合する。次に、半導体素子104の上面の電極106と基板101の上面の電極パッド107とをボンディングワイヤ108を用いて電気的に接続する。その後、電極106、ボンディングワイヤ108、電極パッド107を覆うように、かつ半導体素子104の上面のセンサ部105が露出するように、封止樹脂102を用いて部分的に封止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の半導体装置においては、外部電気回路基板等(不図示)に200〜240℃の融点を有するハンダを用いて実装する際に、ハンダ付けに伴う温度上昇により、シリコンから成る半導体素子104(線熱膨張係数3.5×10−6/℃)と封止樹脂102(線熱膨張係数約15×10−6/℃程度)との接合界面110に、それらの線熱膨張係数の違いによるせん断応力が発生し剥離が生じることにより、剥離した部位から水分が侵入する。その結果、ボンディングワイヤ108に接続された半導体素子104上の電極106が腐食し、半導体素子104内部や半導体素子104周囲の電気回路が正常に作動しなくなるという問題点があった。
【0006】
また、半導体素子104の上面のセンサ部105が露出するように構成された半導体装置の場合、センサ部105を取り囲むように封止樹脂102を用いて半導体素子104を部分的に封止するため、被測定物に付着していたごみや埃がセンサ部105に残留しやすくなり、測定に誤りが発生し易いという問題点があった。
【0007】
従って、本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、半導体装置を外部電気回路基板等にハンダ付けする際に、半導体素子の上面および基板の上面に設けられた接合材や封止材と半導体素子の上面との間の接合界面、および接合材や封止材と基板の上面との間の接合界面に、剥離等が発生しない半導体装置を提供することにある。また、半導体素子上面のセンサ部が露出するように構成された半導体装置の場合、センサ部にごみや埃が残留せず、測定に誤りが発生し難いものとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、シリコンからなるとともに線熱膨張係数が3.5×10 −6 / ℃であり、上面に接触検知センサ部を有する半導体素子と、アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10 −6 / ℃であり、上面に前記半導体素子が搭載された基板と、アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10−6 / ℃であり、前記半導体素子の上面および前記基板の上面に、30乃至250℃における線熱膨張係数が3×10 −6 / ℃乃至14×10 −6 / ℃である接合材を介して接合された蓋体とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の半導体装置は、前記半導体素子が前記基板の上面に形成された凹部内に配置されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体装置について以下に詳細に説明する。図1(a)は、本発明の半導体装置について実施の形態の一例を示す平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図、図2(a)は、本発明の半導体装置について実施の形態の他の例を示す平面図、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。
【0011】
図1、図2における半導体装置は、上面に電極パッド7および半導体素子搭載部1aが設けられた基板1と、上面にセンサ部5および電極6が形成され、電極6が電極パッド7に隣接するようにして下面が半導体素子搭載部1aに接着されて搭載されるとともに電極6が電極パッド7に導電性接続線を介して接続された、シリコンからなる半導体素子4と、センサ部5が露出するとともに電極6および導電性接続線ならびに電極パッド7の上方を覆うようにして半導体素子4の上面および基板1の上面に接合材2を介して接合された蓋体3とを具備し、接合材2は30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃である。
【0012】
本発明の基板1および蓋体3は、線熱膨張係数が5×10 −6 /℃程度のアルミナ(Al2O3)質焼結体(セラミックス)からなる。基板1と蓋体3とが同じ材料からなることにより、熱膨張係数差による熱応力の発生を低減できる。
【0013】
特に、基板1は、線熱膨張係数が5×10−6/℃程度と小さいアルミナを主成分としたセラミックスからなることにより、外部電気回路基板等に実装される際の熱で膨張し、半導体素子4にストレスを与えにくくなる。
【0014】
基板1は、上面に半導体素子搭載部1aと電極パッド7が設けられている。この電極パッド7は配線導体の一端に形成されたものであり、その配線導体は基板1の上面の外周部に延びており、他端に外部電気回路等に接続される別の電極パッドが形成されている。電極パッド7は、半導体素子4の上面の電極6とボンディングワイヤ8を介して電気的に接続される。
【0015】
半導体素子4は、その上面にセンサ部5および入出力用の電極6が設けられており、個人認証や個人識別を行なう指紋検知装置、バイオセンサ等に用いられる。このセンサ部5は、感圧センサ、指紋検知センサなどの接触検知型のものであって、被測定物が半導体素子4上面のセンサ部5に接触することによって、その接触部の形状や凹凸パターンの情報を得るといったものである。より具体的には、センサ部5は、例えば電気抵抗の変化を検知する多数の微小な電極や圧力の変化を検知する多数の微小な圧電素子がマトリックス(行列)状に配置された構成を有するものである。
【0016】
半導体素子4は、その下面が基板1の上面の半導体素子搭載部1aに接着剤9を介して接着されて搭載される。接着剤9は、エポキシ樹脂、低融点ガラス、Au−Siロウ材、Au−Snロウ材等から成る。その後、半導体素子4の上面の電極6と基板1の上面の電極パッド7とを、Al,Au,Cu等の電気伝導率が良好な金属から成るボンディングワイヤ8を用いて電気的に接続する。
【0017】
線状のボンディングワイヤ8の場合、その直径は15〜100μmが好ましい。15μm未満では、ボンディングする際にボンディングワイヤ8が蛇行しやすくなり、隣接するボンディングワイヤ8同士が接触し電気的なショートが発生し易くなる。100μmより大きくなると、ボンディングする際にボンディングワイヤ8を切断することが困難となる。
【0018】
また、リボン状のボンディングワイヤ8の場合、その厚さは10〜50μmで幅が100〜500μmであることが好ましい。厚さが10μm未満または幅が100μm未満では、ボンディングワイヤ8として強度(腰)が弱くなり、所望のループを形成することが困難になる。また、厚さが50μmを超えたり幅が500μmを超えると、ボンディングする際にボンディングワイヤ8を切断することが困難となる。
【0019】
また、半導体装置の小型化およびファインピッチボンディングという観点から、直径が25〜32μmの線状のボンディングワイヤ8がより好ましい。
【0020】
本発明の蓋体3は、キャップ状とされており、その下端面にプリント法やディスペンス法を用いて接合材2を配置し、接合材2を加熱して焼き付けることにより接合される。即ち、この接合材2は、鉛硼酸系の低融点のガラス(融点430〜500℃程度)にコーディエライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)系化合物、チタン酸錫(SnTO3)系化合物等から成る無機材料のフィラーを添加して成り、フィラーの添加量を調整することにより線熱膨張係数を調整することができる。
【0021】
この接合材2は、必ずしもガラスである必要はなく、30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃であれば樹脂材料であっても構わない。
【0022】
接合材2の線熱膨張係数が3×10−6/℃より小さくなると、蓋体3と接合材2との線熱膨張係数差が大きくなり、ハンダ付け等の加熱時に蓋体3と接合材2との接合界面が剥離し易くなる。また、接合材2の線熱膨張係数が14×10−6/℃より大きくなると、半導体素子4と接合材2との線熱膨張係数差が大きくなり、半導体素子4と接合材2との接合界面がハンダ実装の際の高温によって剥離し易くなる。
【0023】
図1、2における半導体装置は、センサ部5が露出するとともに電極6および導電性接続線ならびに電極パッド7の上方を覆うようにして半導体素子4の上面から基板1の上面にかけて接合材2を介して蓋体3が接合されている。そして、蓋体3は、基板1に金属クリップや治工具等を用いて固定され、その状態で電気炉に入れてヒーターブロック等を用いて半導体装置を加熱することにより、接合材2が溶解し、基板1、半導体素子4および蓋体3が接合される。このとき、蓋体3の内部は気密封止される。
【0024】
本発明において、図2に示すように、基板1はその上面に半導体素子搭載部1aが底面に形成された凹部が設けられており、半導体素子4は凹部に収容されるとともに下面が半導体素子搭載部1aに接着されて搭載されていることが好ましい。これにより、半導体素子4の上面の電極6と基板1の上面の電極パッド7とを電気的に接続するボンディングワイヤ等の導電性接続線の長さを短くできる。その結果、導電性接続線で伝送される高周波信号等の電気信号の伝送損失が小さい、電気特性の良好な半導体装置となる。また、半導体素子4の上面と基板1の上面とを略面一にすることができるため、蓋体3による封止を容易にすることができる。
【0025】
凹部の深さは、半導体素子4の厚さと接着剤9の厚さの和と略同じであることが好ましい。これにより、半導体素子4の上面の外周部に形成された電極6と基板1の上面の電極パッド7とを電気的に接続するボンディングワイヤ8の長さを最も短くできる。その結果、電気信号の伝送損失の小さい電気特性の良好な半導体装置となる。また、半導体素子4の上面と基板1の上面とを略面一にすることができるため、蓋体3の封止を容易に行なうことができる。
【0026】
また、図3に示す半導体装置は、上面に電極パッド7および半導体素子搭載部1aが設けられた基板1と、上面にセンサ部5および電極6が形成され、電極6が電極パッド7に隣接するようにして下面が半導体素子搭載部1aに接着されて搭載されるとともに電極6が電極パッド7に導電性接続線を介して接続された半導体素子4と、センサ部5が露出するとともに電極6および導電性接続線ならびに電極パッド7を覆うようにして半導体素子4の上面から基板1の上面にかけて設けられた封止材12とを具備し、封止材12は30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃である。
【0027】
この封止材12は、鉛硼酸系の低融点のガラス(融点430〜500℃程度)にコーディエライト系化合物、チタン酸錫系化合物等から成る無機材料のフィラーを添加して成り、フィラーの添加量を調整することにより線熱膨張係数を調整することができる。
【0028】
この封止材12は、必ずしもガラスである必要はなく、30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃であれば樹脂材料であっても構わない。
【0029】
また封止材12は、ディスペンス法により電極6およびボンディングワイヤ8ならびに電極パッド7を覆うように配置し、加熱して焼き付けることにより設けられる。
【0030】
封止材12の線熱膨張係数が3×10−6/℃未満では、基板1と封止材12との線熱膨張係数差が大きくなり、ハンダ付け時等に高温にさらされた際に基板1と封止材12との接合界面が剥離し易くなる。また、封止材12の線熱膨張係数が14×10−6/℃を超えると、半導体素子4と封止材12との線熱膨張係数差が大きくなり、半導体素子4と封止材12との接合界面が、ハンダ実装の際の高温によって剥離し易くなる。
【0031】
図3の半導体装置において、図4に示すように、基板1はその上面に半導体素子搭載部1aが底面に形成された凹部が設けられており、半導体素子4は凹部に収容されるとともに下面が半導体素子搭載部1aに接着されて搭載されていることが好ましい。これにより、半導体素子4の上面の電極6と基板1の上面の電極パッド7とを電気的に接続するボンディングワイヤ等の導電性接続線の長さを短くできる。その結果、導電性接続線で伝送される高周波信号等の電気信号の伝送損失が小さい、電気特性の良好な半導体装置となる。また、半導体素子4の上面と基板1の上面とを略面一にすることができるため、封止材12を設けることが容易になる。
【0032】
かくして、本発明の半導体装置は、外部電気回路基板等にハンダ付け等して実装する際に急激な温度変化が生じた場合においても、蓋体と半導体素子との接合界面、蓋体と基板との接合界面、また封止材と半導体素子との接合界面、封止材と基板との接合界面において、剥離が発生しない高信頼性の半導体装置となる。
【0033】
【実施例】
本発明の半導体装置の実施例について以下に説明する。
【0034】
(実施例1)図1の半導体装置を以下のように構成した。縦12mm×横50mm×厚さ2.0mmの外形寸法のアルミナセラミックスからなる長方形の基板1の半導体素子搭載部1aに、上面にセンサ部5を有する、縦5.0mm×横30.0mm×厚さ0.3mmの外形寸法の長方形の半導体素子4を鉛硼酸系ガラス(低融点ガラス)から成る接着剤9を介して搭載した。次に、半導体素子4の上面の電極6と基板1の上面の電極パッド7とを線径が30μmの線状のAuから成るボンディングワイヤ8を用いて電気的に接続した。
【0035】
基板1と同じ材料であるアルミナセラミックスを用いてキャップ状の蓋体3を作製し、蓋体3の下端面に鉛硼酸系ガラスから成る接合材2をプリント法によって配置した。この接合材2は、コーディエライト系化合物から成るフィラーの添加量を調整し、熱膨張係数が30〜250℃において2.0×10−6/℃のもの(サンプルA)、3.0×10−6/℃のもの(サンプルB)、6.0×10−6/℃のもの(サンプルC)、9.0×10−6/℃のもの(サンプルD)、11.0×10−6/℃のもの(サンプルE)、14.0×10−6/℃のもの(サンプルF)、15.0×10−6/℃のもの(サンプルG)を各10個ずつ準備した。
【0036】
その後、7種の接合材2(サンプルA〜G)がそれぞれ配置された7種(各10個)の蓋体3を電気炉に入れて、接合材2を蓋体3に焼き付けた。それらの蓋体3を、半導体素子4の電極6と基板1の電極パッド7とがボンディングワイヤ8で接続された基板1上に、電極6およびボンディングワイヤ8ならびに電極パッド7を覆うようにして配置した。
そして、蓋体3を基板1に金属クリップで固定し、これを電気炉に入れて加熱し、接合材2を430℃程度に加熱し溶かして蓋体3を接合した。
【0037】
このようにして作製した半導体装置を、ガラスエポキシ樹脂から成る外部電気回路基板にSn37−Pb63ハンダを用いて接続した後、蓋体3の内部の封止性をHeリーク試験法およびグロスリーク試験法(Mil−STD−883Method 1014.9)により確認した。その結果、サンプルB〜Fについては問題なかったが、サンプルAでは、10個すべてに蓋体3と接合材2との間で剥がれが生じ、電極6と電極パッド7とをボンディングワイヤ8で接続した部位の気密性が破れて、その信頼性に影響を及ぼすことが確認された。また、サンプルGでは、10個すべてに半導体素子4と接合材2との接合界面に剥離が生じ、電極6と電極パッド7とをボンディングワイヤ8で接続した部位の気密性が破れて、その信頼性に影響を及ぼすことが確認された。
【0038】
上記の結果より、接合材2の30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃の範囲内において、半導体装置の外部電気回路基板等への実装時におけるハンダ付けに伴う温度上昇による熱膨張が発生した場合でも、半導体素子4と接合材2との間の接合界面の剥離が発生しない高信頼性の半導体装置が得られることがわかった。
【0039】
(実施例2)図3の半導体装置を以下のように構成した。
縦12mm×横50mm×厚さ2.0mmの外形寸法のアルミナセラミックスからなる長方形の基板1の半導体素子搭載部1aに、上面にセンサ部5を有する、縦5.0mm×横30.0mm×厚さ0.3mmの外形寸法の長方形の半導体素子4を鉛硼酸系ガラス(低融点ガラス)から成る接着剤9を介して搭載した。次に、半導体素子4の上面の電極6と基板1の上面の電極パッド7とを線径が30μmの線状のAuから成るボンディングワイヤ8を用いて電気的に接続した。
【0040】
鉛硼酸系ガラスから成る封止材12は、コーディエライト系化合物から成るフィラーの添加量を調整し、熱膨張係数が30〜250℃において2.0×10−6/℃のもの(サンプルA1)、3.0×10−6/℃のもの(サンプルB1)、6.0×10−6/℃のもの(サンプルC1)、9.0×10−6/℃のもの(サンプルD1)、11.0×10−6/℃のもの(サンプルE1)、14.0×10−6/℃のもの(サンプルF1)、15.0×10−6/℃のもの(サンプルG1)を各10個ずつ準備した。
【0041】
その後、封止材12(サンプルA1〜G1)を、半導体素子4の電極6と基板1の電極パッド7とがボンディングワイヤ8で接続された基板1上に、電極6およびボンディングワイヤ8ならびに電極パッド7が覆うようにして配置した。そして、封止材2を430℃程度に加熱し溶融させて封止を行った。
【0042】
このようにして作製した半導体装置を、ガラスエポキシ樹脂から成る外部電気回路基板にSn37−Pb63ハンダを用いて接続した後、封止材12の封止性をHeリーク試験法およびグロスリーク試験法(Mil−STD−883Method 1014.9)により確認した。その結果、サンプルB1〜F1については問題なかったが、サンプルA1では、10個すべてに基板1と封止材2との間で剥がれが生じ、電極6と電極パッド7とをボンディングワイヤ8で接続した部位の気密性が破れて、その信頼性に影響を及ぼすことが確認された。また、サンプルGでは、10個すべてに半導体素子4と封止材12との接合界面に剥離が生じ、電極6と電極パッド7とをボンディングワイヤ8で接続した部位の気密性が破れて、その信頼性に影響を及ぼすことが確認された。
【0043】
上記の結果より、封止材12の30〜250℃における線熱膨張係数が3×10−6〜14×10−6/℃の範囲内において、半導体装置の外部電気回路基板等への実装時におけるハンダ付けに伴う温度上昇による熱膨張が発生した場合でも、半導体素子4と接合材2との間の接合界面の剥離が発生しない高信頼性の半導体装置が得られることがわかった。
【0044】
【発明の効果】
本発明の半導体装置は、シリコンからなるとともに線熱膨張係数が3.5×10−6/℃であり、上面に接触検知センサ部を有する半導体素子と、アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10−6/℃であり、上面に半導体素子が搭載された基板と、アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10−6/℃であり、半導体素子の上面および基板の上面に、30乃至250℃における線熱膨張係数が3×10−6/℃乃至14×10−6/℃である接合材を介して接合された蓋体とを有することにより、蓋体を接合する接合材の線熱膨張係数がシリコンから成る半導体素子の線熱膨張係数に近くなるため、ハンダ付け等の加熱を行う組み立て工程で急激な温度変化が発生しても、半導体素子と接合材との接合界面および基板と接合材との接合界面で剥離が発生しない高信頼性のものとなる。
【0045】
本発明の半導体装置は、半導体素子が基板の上面に形成された凹部内に配置されていることにより、半導体素子の上面の電極と基板の上面の電極パッドとを電気的に接続するボンディングワイヤ等の導電性接続線の長さを短くできる。その結果、導電性接続線で伝送される高周波信号等の電気信号の伝送損失が小さい、電気特性の良好な半導体装置となる。また、半導体素子の上面と基板の上面とを略面一にすることができるため、蓋体による封止を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置について実施の形態の一例を示し、(a)は半導体装置の平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図2】 本発明の半導体装置について実施の形態の他の例を示し、(a)は半導体装置の平面図、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。
【図3】 本発明の半導体装置について実施の形態の他の例を示し、(a)は半導体装置の平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図4】 本発明の半導体装置について実施の形態の他の例を示し、(a)は半導体装置の平面図、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。
【図5】 従来の半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1:基板
1a:半導体素子搭載部
2:接合材
3:蓋体
4:半導体素子
5:接触検知センサ部
6:電極
7:電極パッド
8:ボンディングワイヤ
Claims (2)
- シリコンからなるとともに線熱膨張係数が3.5×10 −6 / ℃であり、上面に接触検知センサ部を有する半導体素子と、
アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10 −6 / ℃であり、上面に前記半導体素子が搭載された基板と、
アルミナ質焼結体からなるとともに線熱膨張係数が5×10 −6 / ℃であり、前記半導体素子の上面および前記基板の上面に、30乃至250℃における線熱膨張係数が3×10 −6 / ℃乃至14×10 −6 / ℃である接合材を介して接合された蓋体とを有することを特徴とする半導体装置。 - 前記半導体素子は、前記基板の上面に形成された凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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