JP3852925B2 - コネクタブラケット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタブラケットに係り、例えば車輛等のスペースが限定された領域に、曲げ剛性の大きなワイヤハーネスと、曲げ剛性の小さなワイヤハーネスとを無理なく配索できるコネクタブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車輛等におけるワイヤハーネスの配索は、車体等の取付部に固定したコネクタブラケットに、各種機器に接続されたコネクタハウジングを装着して行われている。
これによって、各種コネクタを集中配置し、メンテナンス等の容易化が図られる。
【0003】
コネクタブラケットに装着されたコネクタハウジングからは、ワイヤハーネスが導出され、コネクタブラケットの裏側で略直角に曲げられて配索されている。本明細書においては、以後、コネクタブラケットからワイヤハーネスが導出される側を裏側、コネクタを着脱する側を表側と定義して説明する。
【0004】
これは、コネクタブラケットの裏側には、他の機器が配設されたり、車体の隔壁等が配置されていることが多く、コネクタを脱着する方向の距離が短いため、コネクタハウジングから導出されたワイヤハーネスを直線状態のままで配索することが困難であることによる。
【0005】
従来のコネクタブラケットは、ワイヤハーネスが導出される側の面(裏面)が平面となっている。
従って、コネクタブラケットの裏面に設けられるワイヤハーネス配索スペースは、ワイヤハーネスの種類に関係なく一定のスペース(距離)となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、車輛に搭載される機器が多様化され、高電流を要する機器も搭載される傾向が強くなっている。これに伴なって、高電流用ワイヤハーネスの配索が要望されるが、通常、高電流用ワイヤハーネスは、直径が太く、曲げ剛性が大きくなる傾向がある。
【0007】
高電流用ワイヤハーネスが接続されたコネクタハウジングを、従来のコネクタブラケットに装着すると、コネクタブラケットの裏側の狭い空間内で高電流用ワイヤハーネスを無理に略直角に屈曲させて配索することになる。
曲げ剛性の大きな高電流用ワイヤハーネスを小さな曲率半径で屈曲させると、無理な力がコネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に作用し、コネクタハウジングが曲がった状態で取り付き、コネクタの脱着に支承が生じる場合があった、
また、極端な場合には、コネクタブラケットの装着部が損傷する等の不具合があった。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲げ剛性の大きなワイヤハーネスを無理なく装着できるコネクタブラケットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、電線の先端に固着された接続端子が挿入されたコネクタハウジングを装着して配置するコネクタブラケットであって、大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置するとともに、前記ワイヤハーネスが導出される側に段差を設け前記ワイヤハーネスの導出可能長さを前記高剛性ワイヤハーネス配置域の方が前記低剛性ワイヤハーネス配置域よりも長くなるように設定し、前記高剛性ワイヤハーネスを前記低剛性ワイヤハーネスの曲率半径よりも大きな曲率半径で屈曲させて配索可能としたことを特徴としている。
【0010】
このように構成されたコネクタブラケットにおいては、大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置したので、高電流用ワイヤハーネスと低電流用ワイヤハーネスを一箇所に集中して配置することができる。
【0011】
また、コネクタブラケットの裏面において、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域に段差を設け、高剛性ワイヤハーネス配置域のワイヤハーネスの導出可能長さを長くしたので、高剛性ワイヤハーネスを大きな曲率半径で屈曲させて配索することが可能となる。
【0012】
このコネクタブラケットにおいては、従来のような、ワイヤハーネスの剛性の大きさに関係なく、一定の曲率半径でワイヤハーネスを屈曲させなければ配索できないという問題を解消できることになる。
【0013】
従って、ワイヤハーネスの曲げ剛性の大きさに応じて、高剛性ワイヤハーネスは大きな曲率半径で、また低剛性ワイヤハーネスは小さな曲率半径で屈曲させ、ワイヤハーネスを無理に屈曲させることなく配索することができる。
これによって、大きな力がコネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に作用してコネクタハウジングが曲がって取り付いたり、極端な場合にはコネクタブラケットの装着部が損傷するという従来の問題を解消できることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るコネクタブラケットの斜視図、図2はコネクタブラケットに装着され略直角に屈曲されて配索されたワイヤハーネスの状態を示す平面図である。
【0015】
図1に示すように、本発明に係る実施形態のコネクタブラケット1は、高剛性ワイヤハーネス配置域2と、低剛性ワイヤハーネス配置域3とが区分けされ、合成樹脂により一体成形されて製作されている。
高剛性ワイヤハーネス配置域2と低剛性ワイヤハーネス配置域3とは、コネクタブラケット1の裏側1Aにおいてワイヤハーネスの導出方向に段差Hが設けられている。
【0016】
具体的には、低剛性ワイヤハーネス配置域3の裏面3aと、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aとの間に、段差Hが形成されている。
図2に示すように、低剛性ワイヤハーネス配置域3は、裏面3aを取付部4に当接させて固定されるようになっており、このとき高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aは、取付部4から段差Hだけ離間して配置されることになる。
【0017】
図1に示すように、高剛性ワイヤハーネス配置域2は、例えば電流容量の大きなワイヤハーネス等の大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネス5が接続されたコネクタハウジング6を装着して配置するためのものであって、外周に略矩形の壁2bが設けられた角パイプ状に成形されている。
角パイプの内部は、リブ2cによって仕切られるとともに、コネクタハウジング6を固定するための係止機構2dが設けられている。そして、角パイプ内にコネクタハウジング6を挿入し、係止機構2dに係合させて装着、固定するようになっている。
【0018】
低剛性ワイヤハーネス配置域3は、例えば電流容量の比較的小さなワイヤハーネス等の小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネス8が接続されたコネクタハウジング9を装着して配置するためのものであって、高剛性ワイヤハーネス配置域2と同様に、外周に略矩形の壁3bが設けられた角パイプ状に成形されている。
角パイプの内部は、リブ3cによって仕切られるとともに、コネクタハウジング9を固定するための係止機構3dが設けられている。
【0019】
高剛性ワイヤハーネス配置域2の壁2bの一側面は、ワイヤハーネスの導出方向に延設されて連結部2eが形成されている。壁3bの一側面は、連結部2eに連続して形成されており、低剛性ワイヤハーネス配置域3の裏面3aと、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aとの間に、段差Hが設けられている。
そして、角パイプ内にコネクタハウジング9を挿入し、係止機構3dに係合させて装着、固定するようになっている。
【0020】
図2に示すように、コネクタブラケット1に装着されたコネクタハウジング6からは、高剛性ワイヤハーネス5が後方に導出され、大きな曲率半径R1で略直角に曲げられ、車輛の各部に配置された、例えば大電流で作動する機器に接続されている。
また、コネクタハウジング9からは、同様に低剛性ワイヤハーネス8が後方に導出され、小さな曲率半径R2で略直角に曲げられ、車輛の各部に配置された、例えば比較的小電流で作動する機器に接続されている。
【0021】
なお、図に示したコネクタブラケット1は、裏側だけでなく表側にも段差が形成されたものとして説明したが、高剛性ワイヤハーネス配置域2と低剛性ワイヤハーネス配置域3の表面側を同一面となるように形成してもよい。
この場合にはすべてのコネクタハウジング6,9を同一面上に配置することができ、コネクタの脱着が容易となる利点がある。
【0022】
前述したコネクタブラケット1によれば、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏側1Aには、大きな配索スペースが確保されているので、高剛性ワイヤハーネス5を大きな曲率半径R1で屈曲させて配索することができ、無理な力が発生することはない。
【0023】
また、誤って高剛性ワイヤハーネス配置域2に低剛性ワイヤハーネス8を配置すると、コネクタブラケット1の裏側1Aに大きな空間が残る。逆に低剛性ワイヤハーネス配置域3に高剛性ワイヤハーネス5が配置されると、狭い空間内で高剛性ワイヤハーネス5を屈曲させることが困難となる。
従って、ワイヤハーネス5,8の組付け中に、誤組付を容易に検出することができ、誤った配索を確実に防止することができる。
【0024】
なお、本発明のコネクタブラケットは、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した各実施形態では、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域とが一体成形されたものとして説明したが,夫々を別体として製作し、必要に応じて組付けて段差を形成するようにしてもよい。
【0025】
その他、前述した実施形態において例示した接続端子、電線、コネクタハウジング、高剛性ワイヤハーネス、高剛性ワイヤハーネス配置域、低剛性ワイヤハーネス、低剛性ワイヤハーネス配置域、段差等の材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置したので、高電流用ワイヤハーネスと低電流用ワイヤハーネスを一箇所に集中配置することができ、メンテナンス等を容易に行うことができる。
また、コネクタブラケットの裏面において、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域との間に段差を設けて、高剛性ワイヤハーネス配置域のワイヤハーネスの導出可能長さを長くしたので、高剛性ワイヤハーネスを大きな曲率半径で屈曲させて配索することができる。
【0027】
従って、従来のようなワイヤハーネスの剛性の大きさに関係なく、一定の曲率半径でワイヤハーネスを屈曲させなければならないという問題を解消できる。また、ワイヤハーネスの曲げ剛性の大きさに応じて、高剛性ワイヤハーネスは大きな曲率半径で、また低剛性ワイヤハーネスは小さな曲率半径で屈曲させることができ、ワイヤハーネスを無理なく屈曲させて配索することができる。これによって、コネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に大きな力が作用することがなくなり、コネクタハウジングが曲がって取り付いたり、コネクタブラケットの装着部の損傷が防止できる。
また、コネクタブラケット裏側のワイヤハーネスの屈曲状態から、高剛性ワイヤハーネスと低剛性ワイヤハーネスとの誤組付を容易に検出することが可能となり、誤組付を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のコネクタブラケットおよびコネクタハウジングを裏側から見た斜視図である。
【図2】コネクタブラケットに装着され略直角に屈曲されて配索されたワイヤハーネスの状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 コネクタブラケット
2 高剛性ワイヤハーネス配置域
3 低剛性ワイヤハーネス配置域
6,9 コネクタハウジング
5 高剛性ワイヤハーネス
8 低剛性ワイヤハーネス
R1,R2 曲率半径
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタブラケットに係り、例えば車輛等のスペースが限定された領域に、曲げ剛性の大きなワイヤハーネスと、曲げ剛性の小さなワイヤハーネスとを無理なく配索できるコネクタブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車輛等におけるワイヤハーネスの配索は、車体等の取付部に固定したコネクタブラケットに、各種機器に接続されたコネクタハウジングを装着して行われている。
これによって、各種コネクタを集中配置し、メンテナンス等の容易化が図られる。
【0003】
コネクタブラケットに装着されたコネクタハウジングからは、ワイヤハーネスが導出され、コネクタブラケットの裏側で略直角に曲げられて配索されている。本明細書においては、以後、コネクタブラケットからワイヤハーネスが導出される側を裏側、コネクタを着脱する側を表側と定義して説明する。
【0004】
これは、コネクタブラケットの裏側には、他の機器が配設されたり、車体の隔壁等が配置されていることが多く、コネクタを脱着する方向の距離が短いため、コネクタハウジングから導出されたワイヤハーネスを直線状態のままで配索することが困難であることによる。
【0005】
従来のコネクタブラケットは、ワイヤハーネスが導出される側の面(裏面)が平面となっている。
従って、コネクタブラケットの裏面に設けられるワイヤハーネス配索スペースは、ワイヤハーネスの種類に関係なく一定のスペース(距離)となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、車輛に搭載される機器が多様化され、高電流を要する機器も搭載される傾向が強くなっている。これに伴なって、高電流用ワイヤハーネスの配索が要望されるが、通常、高電流用ワイヤハーネスは、直径が太く、曲げ剛性が大きくなる傾向がある。
【0007】
高電流用ワイヤハーネスが接続されたコネクタハウジングを、従来のコネクタブラケットに装着すると、コネクタブラケットの裏側の狭い空間内で高電流用ワイヤハーネスを無理に略直角に屈曲させて配索することになる。
曲げ剛性の大きな高電流用ワイヤハーネスを小さな曲率半径で屈曲させると、無理な力がコネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に作用し、コネクタハウジングが曲がった状態で取り付き、コネクタの脱着に支承が生じる場合があった、
また、極端な場合には、コネクタブラケットの装着部が損傷する等の不具合があった。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲げ剛性の大きなワイヤハーネスを無理なく装着できるコネクタブラケットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、電線の先端に固着された接続端子が挿入されたコネクタハウジングを装着して配置するコネクタブラケットであって、大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置するとともに、前記ワイヤハーネスが導出される側に段差を設け前記ワイヤハーネスの導出可能長さを前記高剛性ワイヤハーネス配置域の方が前記低剛性ワイヤハーネス配置域よりも長くなるように設定し、前記高剛性ワイヤハーネスを前記低剛性ワイヤハーネスの曲率半径よりも大きな曲率半径で屈曲させて配索可能としたことを特徴としている。
【0010】
このように構成されたコネクタブラケットにおいては、大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置したので、高電流用ワイヤハーネスと低電流用ワイヤハーネスを一箇所に集中して配置することができる。
【0011】
また、コネクタブラケットの裏面において、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域に段差を設け、高剛性ワイヤハーネス配置域のワイヤハーネスの導出可能長さを長くしたので、高剛性ワイヤハーネスを大きな曲率半径で屈曲させて配索することが可能となる。
【0012】
このコネクタブラケットにおいては、従来のような、ワイヤハーネスの剛性の大きさに関係なく、一定の曲率半径でワイヤハーネスを屈曲させなければ配索できないという問題を解消できることになる。
【0013】
従って、ワイヤハーネスの曲げ剛性の大きさに応じて、高剛性ワイヤハーネスは大きな曲率半径で、また低剛性ワイヤハーネスは小さな曲率半径で屈曲させ、ワイヤハーネスを無理に屈曲させることなく配索することができる。
これによって、大きな力がコネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に作用してコネクタハウジングが曲がって取り付いたり、極端な場合にはコネクタブラケットの装着部が損傷するという従来の問題を解消できることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るコネクタブラケットの斜視図、図2はコネクタブラケットに装着され略直角に屈曲されて配索されたワイヤハーネスの状態を示す平面図である。
【0015】
図1に示すように、本発明に係る実施形態のコネクタブラケット1は、高剛性ワイヤハーネス配置域2と、低剛性ワイヤハーネス配置域3とが区分けされ、合成樹脂により一体成形されて製作されている。
高剛性ワイヤハーネス配置域2と低剛性ワイヤハーネス配置域3とは、コネクタブラケット1の裏側1Aにおいてワイヤハーネスの導出方向に段差Hが設けられている。
【0016】
具体的には、低剛性ワイヤハーネス配置域3の裏面3aと、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aとの間に、段差Hが形成されている。
図2に示すように、低剛性ワイヤハーネス配置域3は、裏面3aを取付部4に当接させて固定されるようになっており、このとき高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aは、取付部4から段差Hだけ離間して配置されることになる。
【0017】
図1に示すように、高剛性ワイヤハーネス配置域2は、例えば電流容量の大きなワイヤハーネス等の大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネス5が接続されたコネクタハウジング6を装着して配置するためのものであって、外周に略矩形の壁2bが設けられた角パイプ状に成形されている。
角パイプの内部は、リブ2cによって仕切られるとともに、コネクタハウジング6を固定するための係止機構2dが設けられている。そして、角パイプ内にコネクタハウジング6を挿入し、係止機構2dに係合させて装着、固定するようになっている。
【0018】
低剛性ワイヤハーネス配置域3は、例えば電流容量の比較的小さなワイヤハーネス等の小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネス8が接続されたコネクタハウジング9を装着して配置するためのものであって、高剛性ワイヤハーネス配置域2と同様に、外周に略矩形の壁3bが設けられた角パイプ状に成形されている。
角パイプの内部は、リブ3cによって仕切られるとともに、コネクタハウジング9を固定するための係止機構3dが設けられている。
【0019】
高剛性ワイヤハーネス配置域2の壁2bの一側面は、ワイヤハーネスの導出方向に延設されて連結部2eが形成されている。壁3bの一側面は、連結部2eに連続して形成されており、低剛性ワイヤハーネス配置域3の裏面3aと、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏面2aとの間に、段差Hが設けられている。
そして、角パイプ内にコネクタハウジング9を挿入し、係止機構3dに係合させて装着、固定するようになっている。
【0020】
図2に示すように、コネクタブラケット1に装着されたコネクタハウジング6からは、高剛性ワイヤハーネス5が後方に導出され、大きな曲率半径R1で略直角に曲げられ、車輛の各部に配置された、例えば大電流で作動する機器に接続されている。
また、コネクタハウジング9からは、同様に低剛性ワイヤハーネス8が後方に導出され、小さな曲率半径R2で略直角に曲げられ、車輛の各部に配置された、例えば比較的小電流で作動する機器に接続されている。
【0021】
なお、図に示したコネクタブラケット1は、裏側だけでなく表側にも段差が形成されたものとして説明したが、高剛性ワイヤハーネス配置域2と低剛性ワイヤハーネス配置域3の表面側を同一面となるように形成してもよい。
この場合にはすべてのコネクタハウジング6,9を同一面上に配置することができ、コネクタの脱着が容易となる利点がある。
【0022】
前述したコネクタブラケット1によれば、高剛性ワイヤハーネス配置域2の裏側1Aには、大きな配索スペースが確保されているので、高剛性ワイヤハーネス5を大きな曲率半径R1で屈曲させて配索することができ、無理な力が発生することはない。
【0023】
また、誤って高剛性ワイヤハーネス配置域2に低剛性ワイヤハーネス8を配置すると、コネクタブラケット1の裏側1Aに大きな空間が残る。逆に低剛性ワイヤハーネス配置域3に高剛性ワイヤハーネス5が配置されると、狭い空間内で高剛性ワイヤハーネス5を屈曲させることが困難となる。
従って、ワイヤハーネス5,8の組付け中に、誤組付を容易に検出することができ、誤った配索を確実に防止することができる。
【0024】
なお、本発明のコネクタブラケットは、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した各実施形態では、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域とが一体成形されたものとして説明したが,夫々を別体として製作し、必要に応じて組付けて段差を形成するようにしてもよい。
【0025】
その他、前述した実施形態において例示した接続端子、電線、コネクタハウジング、高剛性ワイヤハーネス、高剛性ワイヤハーネス配置域、低剛性ワイヤハーネス、低剛性ワイヤハーネス配置域、段差等の材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置したので、高電流用ワイヤハーネスと低電流用ワイヤハーネスを一箇所に集中配置することができ、メンテナンス等を容易に行うことができる。
また、コネクタブラケットの裏面において、高剛性ワイヤハーネス配置域と低剛性ワイヤハーネス配置域との間に段差を設けて、高剛性ワイヤハーネス配置域のワイヤハーネスの導出可能長さを長くしたので、高剛性ワイヤハーネスを大きな曲率半径で屈曲させて配索することができる。
【0027】
従って、従来のようなワイヤハーネスの剛性の大きさに関係なく、一定の曲率半径でワイヤハーネスを屈曲させなければならないという問題を解消できる。また、ワイヤハーネスの曲げ剛性の大きさに応じて、高剛性ワイヤハーネスは大きな曲率半径で、また低剛性ワイヤハーネスは小さな曲率半径で屈曲させることができ、ワイヤハーネスを無理なく屈曲させて配索することができる。これによって、コネクタハウジングとコネクタブラケットの装着部に大きな力が作用することがなくなり、コネクタハウジングが曲がって取り付いたり、コネクタブラケットの装着部の損傷が防止できる。
また、コネクタブラケット裏側のワイヤハーネスの屈曲状態から、高剛性ワイヤハーネスと低剛性ワイヤハーネスとの誤組付を容易に検出することが可能となり、誤組付を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のコネクタブラケットおよびコネクタハウジングを裏側から見た斜視図である。
【図2】コネクタブラケットに装着され略直角に屈曲されて配索されたワイヤハーネスの状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 コネクタブラケット
2 高剛性ワイヤハーネス配置域
3 低剛性ワイヤハーネス配置域
6,9 コネクタハウジング
5 高剛性ワイヤハーネス
8 低剛性ワイヤハーネス
R1,R2 曲率半径
Claims (1)
- 電線の先端に固着された接続端子が挿入されたコネクタハウジングを装着して配置するコネクタブラケットであって、
大きな曲げ剛性を有する高剛性ワイヤハーネスを配置する高剛性ワイヤハーネス配置域と、小さな曲げ剛性を有する低剛性ワイヤハーネスを配置する低剛性ワイヤハーネス配置域とを区分けして配置するとともに、前記ワイヤハーネスが導出される側に段差を設け前記ワイヤハーネスの導出可能長さを前記高剛性ワイヤハーネス配置域の方が前記低剛性ワイヤハーネス配置域よりも長くなるように設定し、
前記高剛性ワイヤハーネスを前記低剛性ワイヤハーネスの曲率半径よりも大きな曲率半径で屈曲させて配索可能としたことを特徴とするコネクタブラケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204301A JP3852925B2 (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コネクタブラケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204301A JP3852925B2 (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コネクタブラケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004048930A JP2004048930A (ja) | 2004-02-12 |
JP3852925B2 true JP3852925B2 (ja) | 2006-12-06 |
Family
ID=31709941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002204301A Expired - Fee Related JP3852925B2 (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コネクタブラケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3852925B2 (ja) |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002204301A patent/JP3852925B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004048930A (ja) | 2004-02-12 |
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