JP3850750B2 - 双方向通信器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを用いた双方向通信器に関するものである。詳細には、双方向通信器を構成する部品の配置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを用いた双方向通信器では、送信回路および受信回路で発生する各電磁ノイズが互いに相手回路に影響を及ぼし、良好な双方向通信の妨げとなる場合がある。特に、双方向通信器の小型化を図る場合には、送信回路と受信回路との距離が近くなり、上記電磁ノイズの相互干渉の影響がさらに大きくなる。
【0003】
そこで、双方向通信器の小型化を図り、同時に相手回路への電磁ノイズの影響を防止するため、特開平11−345987号公報には、図8に示すとおり、送信回路と受信回路とを別々の基板、つまり送信回路基板24と受信回路基板25とに形成し、この送信回路基板24と受信回路基板25との間に電磁遮蔽板である金属遮蔽板28を設けた双方向通信器20が開示されている。
【0004】
具体的には、発光素子と受光素子とを備える送受信部23の基板に対して、上記送信回路基板24および受信回路基板25を略直角に配して、この送信回路基板24と受信回路基板25との間の間隔を狭めて双方向通信器20の小型化を図り、同時に、上記金属遮蔽板28により送信回路と受信回路とを空間的および電気的に分離して上記電磁ノイズの影響を防止している。
【0005】
ここで、上記金属遮蔽板28は、筐体29の側面、底面、もしくは、上面の少なくとも一面と一体に形成され、あるいは、上記送信回路基板24と受信回路基板25との延長上に、それぞれグランド層を形成するフレキシブル基板(図示せず)を延設して、このフレキシブル基板を送信回路基板24と受信回路基板25との間に折り込むことにより形成されている。
【0006】
また、特開2001−296457号公報にも、図9に示すとおり、送信回路基板34と受信回路基板35とを対向させて配置し、双方向通信器30の小型化を図るとともに、送信回路基板34と受信回路基板35との間に電磁遮蔽板である金属遮蔽板37を設けて上記電磁ノイズの影響を防止する双方向通信器30が開示されている。
【0007】
ここで、上記金属遮蔽板37は、筐体38内の金属遮蔽板保持部材39により、この金属遮蔽板保持部材39に沿うように固定されている。また、上記金属遮蔽板37には、接地用端子(図示せず)が設けられており、この端子によって金属遮蔽板37が接地されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の双方向通信器20では、上記金属遮蔽板28を、筐体29の側面、底面、もしくは、上面の少なくとも一面と一体に形成する場合には、筐体29の形状を特殊な形状にする必要がある。
【0009】
また、上記フレキシブル基板を送信回路基板24と受信回路基板25との間に折り込むことにより金属遮蔽板28を形成する場合には、上述したとおり、フレキシブル基板を送信回路基板24および受信回路基板25から延設しなければならず、複雑な構成となる。
【0010】
さらに、上記双方向通信器20では、金属遮蔽板28と送信回路基板24および受信回路基板25との接触を避けるため、上記金属遮蔽板28と送信回路基板24および受信回路基板25との間隔を一定距離以上に保つ必要がある。このため、送信回路基板24および受信回路基板25を保持する部材が新たに必要となる。または、筐体29自体を送信回路基板24および受信回路基板25を保持するような構造とする必要がある。
【0011】
それゆえ、送信回路基板24と受信回路基板25との間隔を狭めようとしても、金属遮蔽板28との間隔の確保、および、上記回路基板(24・25)を保持する部材の設置のため、双方向通信器20の小型化には限界がある。
【0012】
一方、上記従来の双方向通信器30では、上述したとおり、金属遮蔽板37を固定するための金属遮蔽板保持部材39が必要となり、部品点数の増加が避けられない。
【0013】
また、金属遮蔽板37と受信回路基板35との間隔も、金属遮蔽板37と受信回路基板35との接触を避けるため、一定間隔以上にする必要がある。
【0014】
それゆえ、送信回路基板34と受信回路基板35との間隔を狭めようとしても、金属遮蔽板37との間隔の確保、および、金属遮蔽板保持部材39の設置のため、双方向通信器30の小型には限界がある。
【0015】
以上のように、従来の双方向通信器(20・30)では、小型化に限界があり、かつ、新たな部材や複雑な構成を必要とするため、部品点数およびコストが増加するという問題点を有する。
【0016】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、送信回路基板および受信回路基板で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の双方向通信器は、上記の課題を解決するために、電気信号を光信号に変換して出射する発光素子と、前記発光素子に電気信号を供給する送信回路基板と、入射した光信号を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子から出力された電気信号を処理する受信回路基板と、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導くとともに、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く光学部品とを備えている双方向通信器において、前記送信回路基板と前記受信回路基板とが対向して配置されており、少なくとも前記光学部品が、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置され、前記光学部品には、前記送信回路基板と前記受信回路基板との電気的な相互干渉を防止する電磁遮蔽層が形成されており、前記光学部品には溝部が形成され、前記電磁遮蔽層が、前記送信回路基板および前記受信回路基板と対向する、前記溝部内の面に形成されていることを特徴としている。
【0018】
双方向通信器を小型化するために、送信回路基板と受信回路基板とを近接した状態にて配置すると、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズが相互に干渉するようになり、各回路基板に対して悪影響を及ぼすことになる。このため送信回路基板と受信回路基板とを近接した状態で配置した従来の双方向通信器では、上記電磁ノイズの影響を防ぐため送信回路基板と受信回路基板との間に電磁遮蔽板を設けている。この場合、電磁遮蔽板が必要となり、また、この電磁遮蔽板を保持する構成も必要となる。さらに、上記電磁遮蔽板と送信回路基板および受信回路基板との間隔は、上記電磁遮蔽板と送信回路基板および受信回路基板との接触を避けるため、一定距離以上に保つ必要がある。このため、送信回路基板と受信回路基板との間隔を十分に狭くすることができない。
【0019】
そこで、本発明の構成では、光ファイバと発光素子および受光素子との間で光を伝送する光学部品を、対向する送信回路基板と受信回路基板との間に配置している。これにより、送信回路基板と受信回路基板との間の空間によって送信回路基板と受信回路基板との電磁遮蔽を行ない、かつ、上記空間に光学部品を配置してこの空間を有効に利用しながらも、送信回路基板と受信回路基板との間隔をある程度に保つことが可能となる。
【0020】
それゆえ、電磁遮蔽板を備えることなく、かつ、電磁遮蔽板を保持する構成も必要とせずに、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。
【0021】
また、光ファイバと発光素子および受光素子との間で光を伝送する光学部品が、送信回路基板と受信回路基板との間に配置されているため、送信回路基板および受信回路基板と上記光学部品とが光ファイバの延伸方向に並んで配置されている従来の双方向通信器と比較して、光ファイバの延伸方向における双方向通信器の長さを短くすることができる。
【0022】
したがって、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器を提供することが可能となる。
【0023】
また、上記の発明によれば、送信回路基板と受信回路基板との間に配置されている光学部品に電磁遮蔽層が設けられている。
【0024】
したがって、上記の効果に加えて、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、より一層防止することが可能となるとともに、送信回路基板と受信回路基板との間隔を狭くした場合にも対応可能となる。
【0025】
さらには、上記の発明によれば、電磁遮蔽層は、送信回路基板および受信回路基板と対向する面に形成されている。
【0026】
したがって、上記の効果に加えて、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、さらに効率良く防止することが可能となる。
【0027】
また、電磁遮蔽層は、光学部品における溝部内の面に形成されているため、送信回路基板と受信回路基板と接触するおそれがなく、送信回路基板および受信回路基板と電磁遮蔽層との間隔を十分に狭くすることができる。それゆえ、双方向通信器の小型化が可能となる。
【0028】
本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記発光素子と前記受光素子とが、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されていることを特徴としている。
【0029】
本発明の構成では、光ファイバへ光信号を発信する発光素子と光信号を受信する受光素子とを、対向する送信回路基板と受信回路基板との間に配置している。これにより、送信回路基板と受信回路基板との間の空間によって送信回路基板と受信回路基板との電磁遮蔽を行ない、かつ、上記空間に発光素子と受光素子とを配置してこの空間を有効に利用しながらも、送信回路基板と受信回路基板との間隔をある程度に保つことが可能となる。
【0030】
それゆえ、電磁遮蔽板を備えることなく、かつ、電磁遮蔽板を保持する構成も必要とせずに、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。
【0031】
また、発光素子と受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との間に配置されているため、送信回路基板と発光素子とが、および、受信回路基板と受光素子とが光ファイバの延伸方向に並んで配置されている従来の双方向通信器と比較して、光ファイバの延伸方向における双方向通信器の長さを短くすることができる。
【0032】
したがって、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器を提供することが可能となる。
【0033】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、更に、光ファイバを保持するレセプタクルを備え、前記レセプタクルが、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されていることを特徴としている。
【0034】
上記の発明によれば、発光素子と受光素子とに加え、さらにレセプタクルが、送信回路基板と受信回路基板との間に配置されている。
【0035】
したがって、上記の効果に加えて、光ファイバの延伸方向における双方向通信器の長さを更に短くすることが可能となる。
【0036】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、上記レセプタクルが、上記送信回路基板および上記受信回路基板を保持する保持手段を有することを特徴としている。
【0037】
上記の発明によれば、光ファイバを保持するレセプタクルが、同時に、送信回路基板と受信回路基板とを保持している。
【0038】
したがって、上記の効果に加えて、送信回路基板および受信回路基板を安定して保持することができ、双方向通信器の耐久性を向上させることが可能となる。
【0039】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記光学部品は、前記電磁遮蔽層として、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導く機能と、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く機能との少なくとも一方の機能を有するミラー部を更に備えることを特徴としている。
【0040】
上記の発明によれば、電磁遮蔽層は、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止するためだけに設けられた専用の遮蔽層ではなく、同時に、光ファイバと発光素子および/または受光素子との間における光の伝達の機能をも発揮するミラーである。
【0041】
つまり、電磁遮蔽層は、発光素子から発信された光信号を反射させて光信号の向きを変更し、光ファイバに集光させる機能、および/または、光ファイバから出射された光信号を反射させて光信号の向きを変更し、受光素子に集光させる機能をも有している。
【0042】
したがって、上記の効果に加えて、電磁遮蔽層が光信号を反射させて集光する機能を同時に有することにより、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、より簡易な構成で防止することが可能となる。
【0043】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記ミラー部は、金属膜を蒸着することにより構成され、溝部の内壁にも金属膜が蒸着されており、溝部の内壁の金属膜は、ミラー部の金属膜の蒸着と同時に蒸着することにより形成されていることを特徴としている。
【0044】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記発光素子と前記受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との対向方向において重合しないようにずれた位置に配置されていることを特徴としている。
【0045】
上記の発明によれば、発光素子と受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との対向方向において重合しない。
【0046】
それゆえ、発光素子と受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との対向方向において重合する配置と比較して、送信回路基板と受信回路基板との間隔を狭めることが可能となる。
【0047】
一方、送信回路基板と受信回路基板との間隔を狭めると、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉が問題となるが、前記の電磁遮蔽層により、前記電磁ノイズの相互干渉を防止することができる。
【0048】
したがって、上記の効果に加えて、光ファイバの延伸方向と垂直な方向、つまり、送信回路基板と受信回路基板との積層方向における双方向通信器の長さを短くすることが可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0050】
本実施の形態の双方向通信器1は、図1(a)〜(d)に示すとおり、送信用光ファイバ2a、受信用光ファイバ2b、レセプタクル3、送信部4、受信部5、光学部品6、送信回路基板7、受信回路基板8、送信用リードフレーム端子9a、受信用リードフレーム端子9b、および、基板保持部(保持手段)14とを備えている。
【0051】
上記レセプタクル3は、上記送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bを保持するための部品であり、プラスチックで成型されている。
【0052】
上記送信部4は、送信用光ファイバ2aに対し光信号を発信する発光素子を備えている。また、上記送信部4の発光素子は、レセプタクル3により保持されている箇所における送信用光ファイバ2aの長手方向(以下、送信用光ファイバ2aの延伸方向という)に光を発するように設置されている。
【0053】
上記受信部5は、受信用光ファイバ2bからの光信号を受信する受光素子を備えている。また、上記受信部5の受光素子も、レセプタクル3により保持されている箇所における受信用光ファイバ2bの長手方向(以下、受信用光ファイバ2bの延伸方向という)からの光を受信するように設置されている。
【0054】
上記光学部品6は、上記発光素子から発せられた送信光を送信用光ファイバ2aに結合させるとともに、受信用光ファイバ2bから出射した受信光を高い効率で上記受光素子に結合させることが可能な光学部品である。
【0055】
なお、従来の双方向通信器20・30において上記光学部品6に対応する部品は、送受信部23、送信部32、および、受信部33に内蔵されている。つまり、従来の双方向通信器20の送受信部23にはプリズムが、双方向通信器30の送信部32および受信部33にはレンズといった光学部品が組み込まれた構成となっている。つまり、本実施の形態においては、送信部4および受信部5は、上記光学部品6の機能を有する部材を省いた構成としている。
【0056】
また、上記光学部品6は、アクリルやポリメチルメタクリレート等の光透過性に優れたプラスチックを用いて成型されている。それゆえ、安価に製造することができるものである。
【0057】
さらに、この光学部品6には、送信光または受信光を集光させるレンズ(図示せず)が備えられている。
【0058】
また、上記光学部品6は、より詳細には、図1(d)に示すとおり、レセプタクル3、送信部4、および、受信部5を保持する構成としている。
【0059】
上記送信回路基板7は、発光素子に供給する電気信号を生成する集積回路を組み込んだ基板である。また、上記受信回路基板8は、受光素子から供給される電気信号を処理する集積回路を組み込んだ基板である。なお、上記送信回路基板7と受信回路基板8とは、信号入出力端子(図示せず)により、それぞれ外部の機器と接続されている。
【0060】
ここで、上記送信部4と送信回路基板7とは、リードフレーム端子9aにより接続され、上記受信部5と受信回路基板8とは、リードフレーム端子9bにより接続されている。これにより、送信回路基板7の電気信号が送信部4に伝えられ、受信部5からの電気信号が受信回路基板8に伝えられる。
【0061】
以上のように、本実施の形態の双方向通信器1では、送信回路基板7で生成された電気信号が送信部4において光信号に変換され、この光信号が光学部品6を介して送信用光ファイバ2aに伝送されることにより送信が行なわれる。また、受信用光ファイバ2bから出射された光信号は、光学部品6を介して受信部5に入り、この受信部5で光信号から電気信号に変換され、その後、受信回路基板8で電気信号を処理することにより受信が行なわれる。
【0062】
次に、本発明の特徴となる送信回路基板7と受信回路基板8との双方向通信器1内での基板配置について説明する。
【0063】
上記双方向通信器1では、上記送信回路基板7および受信回路基板8が、図1(a)に示すとおり、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向と同じ方向に積層されている。つまり、上記送信回路基板7、送信用光ファイバ2a、受信用光ファイバ2b、受信用回路基板8が、この順に並んでいる。
【0064】
また、上記送信回路基板7および受信回路基板8は、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6を両側から挟むように配されている。
【0065】
さらに、レセプタクル3と、光学部品6と、送信部4および受信部5とが、送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向と平行な方向に沿って、この順に配されている。
【0066】
ここで、上記送信用リードフレーム端子9aは、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向に伸びており、上記送信部4と送信回路基板7との間を最短距離で接続するように、送信部4と送信回路基板7とのそれぞれに半田にて接続されている。また、同様に、上記受信用リードフレーム端子9bは、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向に伸びており、上記受信部5と受信回路基板8との間を最短距離で接続するように、受信部5と受信回路基板8とのそれぞれに半田にて接続されている。
【0067】
また、上記送信回路基板7および受信回路基板8は、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bだけではなく、レセプタクル3に設けられた突起部である基板保持部14によっても保持されている。つまり、上記送信回路基板7および受信回路基板8に基板保持部14をはめ込むための穴を予め設けておき、この穴に基板保持部14をはめ込むことにより、上記送信回路基板7および受信回路基板8が保持される。
【0068】
このように送信回路基板7および受信回路基板8をレセプタクル3の基板保持部14にて保持することにより、双方向通信器1の耐久性を向上させることができる。特に、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bにおける他の機器との接続部に加わる力、つまり送信部4、送信回路基板7、受信部5、および、受信回路基板8との接続部に加わる力を低減することができ、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bの損傷を防止することができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態の双方向通信器1は、レセプタクル3、送信部4、受信部5、光学部品6、送信回路基板7、および、受信回路基板8が互いに機械的に干渉しない構成、つまり位置関係において相互に干渉しない構成を有している。
【0070】
さらに、本実施の形態の双方向通信器1では、上述したとおり、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6を挟むような配置としているため、上記送信回路基板7と受信回路基板8との間の距離をある程度大きくすることができる。その結果、本実施の形態の双方向通信器1では、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。
【0071】
また、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6を挟むような配置としているため、送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向における双方向通信器1の長さを、従来の双方向通信器(20・30)と比較して、約半分程度の長さとすることが可能となる。
【0072】
さらに、上記したとおり、本実施の形態の双方向通信器1では、上記送信回路基板7と受信回路基板8とを保持するための新たな部材も必要としない。また、双方向通信器1は、上記したとおり、光学部品6がレセプタクル3、送信部4、および、受信部5を保持する構成としているため、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6を保持する筐体を必要としない。それゆえ、低コストかつ小型化が可能となる。
【0073】
以上のように、双方向通信器1を上記の構成とすることにより、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器が得られる。
【0074】
なお、本実施の形態の双方向通信器1においては、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6を挟むような配置としたが、必ずしもこれに限定されず、例えば、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、少なくとも光学部品6を挟むような配置とすることもできる。また、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、少なくとも送信部4および受信部5を挟むような配置とすることもできる。
【0075】
上記の構成でも、送信回路基板7と受信回路基板8との距離を一定以上に保つことにより、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。また、少なくとも、光学部品、あるいは、送信部4および受信部5を挟む構成としているため、双方向通信器1における送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2b方向の長さを従来の双方向通信器(20・30)よりも短くすることもでき、小型化が可能となる。
【0076】
また、上記送信用リードフレーム端子9aも、上記のような配置に特に限定されるものではなく、送信部4と送信回路基板7とを必ずしも最短距離で接続する必要はない。同様に、上記受信用リードフレーム端子9bも、受信部5と受信回路基板8とを必ずしも最短距離で接続する必要はない。
【0077】
さらに、送信部4と受信部5との配置も、上記のような配置に限定されるものではなく、例えば、送信部4および/または受信部5を、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを同時に含む平面に積層するように、かつ、光学部品6の上部あるいは下部となるように、送信回路基板7と受信回路基板8との間に配置してもよい。この場合には、上記光学部品6に送信光および/または受信光を反射させるミラーが必要となる。このミラーには、アルミ(Al)または金(Au)などの光反射率の高い金属膜を蒸着し、かつ、反射面における光の損失を無視することができる全反射するミラーを用いればよい。
【0078】
なお、光学部品を上記レンズと上記ミラーとを設ける構成とするか、あるいは、上記レンズを2つ設ける構成とするか、あるいは、上記ミラーを2つ設ける構成とするかは、送信用光ファイバ2aの直径および発光素子の直径と、受信用光ファイバ2bの直径および受光素子の直径とに応じて適宜選択すればよい。
【0079】
例えば、送信用光ファイバ2aの直径および発光素子の直径が小さく、かつ、受信用光ファイバ2bの直径および受光素子の直径が大きい場合には、発光素子からの光を集光する手段としてレンズを、受光素子に光を集光する手段としてミラーを用いる方が、双方向通信器1の小型化を図る上で好ましい。
【0080】
また、双方向通信器1の他の変形例として、図2(a)〜(c)に示すとおり、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を変更した双方向通信器1’があげられる。この双方向通信器1’では、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを同時に含む平面を挟むように、上記送信回路基板7および受信回路基板8を積層させている。この構成でも、双方向通信器1と同様な効果が得られる。
【0081】
なお、上記の実施の形態においては、2本の光ファイバ、つまり送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを用いた双方向通信器1、1’を例として示したが、1本の光ファイバのみを有する双方向通信器あるいは3本以上の光ファイバを有する双方向通信器においても適用することが可能である。
【0082】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図3〜図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0083】
本実施の形態の双方向通信器1’’は、図3(a)〜(c)に示すとおり、送信用光ファイバ2a、受信用光ファイバ2b、レセプタクル3、送信部4、受信部5、光学部品6’、送信回路基板7、受信回路基板8、送信用リードフレーム端子9a、受信用リードフレーム端子9b、および、基板保持部(保持手段)14とを備えている。
【0084】
上記光学部品6’は、図4に示すとおり、レンズ10、ミラー11(ミラー部)、および、溝12(溝部)を備えている。
【0085】
上記レンズ10は、送信部からの光信号を集光し、送信用光ファイバ2aに光信号を伝送するものである。
【0086】
上記ミラー11は、受信用光ファイバ2bから伝送されてきた受信光を反射し、受信部5の受光素子に集光させるものである。また、上記ミラー11は、アルミ(Al)または金(Au)などの光反射率の高い金属膜(以下、ミラー部金属膜という)を蒸着することにより構成されている。さらに、上記ミラー11は、曲面形状を有しており、かつ、反射面における光の損失を無視することができる全反射ミラーである。また、上記ミラー部金属膜は、接地されている。
【0087】
上記溝12は、送信回路基板7および受信回路基板8に平行となるように、上記ミラー11の外側、つまり受信回路基板8側に設けられている。なお、上記溝12の位置は、これに限らず、上記ミラー11の内側、つまり送信回路基板7側に設けても構わない。
【0088】
また、上記ミラー部金属膜の蒸着と同時に、溝12の内壁にも金属膜(以下、溝部金属膜という)を蒸着することとする。
【0089】
なお、上記光学部品6’の金属膜が蒸着された以外の部分は、アクリルやポリメチルメタクリレート等の光透過性に優れたプラスチックを用いて成型されている。
【0090】
次に、送信回路基板7と受信回路基板8との双方向通信機器1’’内での基板配置について説明する。
【0091】
上記双方向通信器1’’では、上記送信回路基板7および受信回路基板8が、図3(a)に示すとおり、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向と同じ方向に積層されている。つまり、上記送信回路基板7、送信用光ファイバ2a、受信用光ファイバ2b、受信用回路基板8が、この順に並んでいる。
【0092】
また、上記送信回路基板7および受信回路基板8は、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6’を両側から挟むように配されている。
【0093】
さらに、レセプタクル3と、光学部品6’および受信部5と、送信部4とが、送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向と平行な方向に沿って、この順に配されている。なお、送信部4と受信部5との配置関係については後述する。
【0094】
ここで、上記送信用リードフレーム端子9aは、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向に伸びており、上記送信部4と送信回路基板7との間を最短距離で接続するように、送信部4と送信回路基板7とのそれぞれに半田にて接続されている。また、同様に、上記受信用リードフレーム端子9bは、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向に伸びており、上記受信部5と受信回路基板8との間を最短距離で接続するように、受信部5と受信回路基板8とのそれぞれに半田にて接続されている。
【0095】
また、上記送信回路基板7および受信回路基板8は、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bだけではなく、レセプタクル3から突起した基板保持部14によっても保持されている。つまり、上記送信回路基板7および受信回路基板8に基板保持部14をはめ込むための穴を予め設けておき、この穴に基板保持部14をはめ込むことにより、上記送信回路基板7および受信回路基板8が保持される。
【0096】
このように送信回路基板7および受信回路基板8を基板保持部14にて保持することにより、双方向通信器1’’の耐久性を向上させることができる。特に、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bにおける他の機器との接続部に加わる力、つまり送信部4、送信回路基板7、受信部5、および、受信回路基板8との接続部に加わる力を低減することができ、上記送信用リードフレーム端子9aおよび受信用リードフレーム端子9bの損傷を防止することができる。
【0097】
次に、上記送信部4と受信部5との配置について説明する。
【0098】
上記実施の形態1においては、送信部4と受信部5とは、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの積層方向にそって、互いに積層するように配置した構成である。
【0099】
しかし、本実施の形態においては、図3(a)〜(c)に示すとおり、送信部4と受信部5とを積層して配置せずに、受信部5を送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを含む平面に平行となるように配置する。つまり、送信部4から発信する送信光と、受信部5へ入射する受信光とが直交するように受信部5を配置する。
【0100】
また、光学部品6’と送信部4との配置領域を分ける平面を空間分離面13とすると、受信部5を光学部品6’側に配置する。つまり、送信部4と受信部5とが、送信回路基板7と受信回路基板8との対向方向において重合しないようにずれた位置に配置する。
【0101】
以上により、送信部4の配置は、上記実施の形態1と同様としながらも、受信部5の配置が実施の形態1における配置と異なるため、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの間隔を狭めることが可能になる。
【0102】
以下に、図5又は図6を用いて、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの間隔を狭めることができる理由を説明する。
【0103】
上記実施の形態1の双方向通信器1では、図5に示すとおり、送信部4と受信部5とが並列している。そのため、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの間隔は、少なくとも送信部4の発光素子と受信部5の受光素子との間隔以上が必要となる。
【0104】
一方、本実施の形態の双方向通信器1’’では、図6に示すとおり、送信部4と受信部5とが上記空間分離面13の互いに異なる側に配置されている。したがって、送信部4の発光素子から送信用光ファイバ2aへの光の伝送が受信部5によって妨げられない範囲内において、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの間隔を狭めることが可能となる。
【0105】
また、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの間隔を狭めることにより、送信回路基板7と受信回路基板8との間隔を狭めることができる。さらにレセプタクル3の小型化も可能となる。
【0106】
ところで、送信回路基板7と受信回路基板8との間隔を狭めると、送信回路基板7と受信回路基板8との電磁干渉が問題となる。しかし、本実施の形態の双方向通信器1’’では、上述したとおり、光学部品6’内にミラー部金属膜(電磁遮蔽層)と溝部金属膜(電磁遮蔽層)が設けられている。さらに、ミラー部金属膜は接地されている。それゆえ、このミラー部金属膜と溝部金属膜とが電磁遮蔽の機能を発揮することとなり、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止できる構成となっている。
【0107】
以上のように、本実施の形態の双方向通信器1’’は、レセプタクル3、送信部4、受信部5、光学部品6’、送信回路基板7、および、受信回路基板8が互いに機械的に干渉しない、つまり位置関係において相互に干渉しない構成を有している。
【0108】
さらに、本実施の形態の双方向通信器1’’では、上述したとおり、光学部品6’内にミラー部金属膜と溝部金属膜とを設けているため、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能である。
【0109】
また、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6’を挟むような配置としているため、送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向における双方向通信器1’’の長さを、従来の双方向通信器(20・30)と比較して、約半分程度の長さとすることが可能となる。さらに、上述したとおり、送信回路基板7と受信回路基板8との間隔も狭めることができるため、双方向通信器1’’の幅、つまり送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向と垂直な方向の長さを短くすることができる。
【0110】
さらに、上記したとおり、本実施の形態の双方向通信器1’’では、上記送信回路基板7と受信回路基板8とを保持するための新たな部材も必要としない。また、双方向通信器1’’は、上記したとおり、光学部品6’がレセプタクル3、送信部4、受信部5を保持する構成としているため、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6’を保持する筐体を必要としない。それゆえ、低コストかつ小型化が可能となる。
【0111】
以上のように、双方向通信器1’’を上記の構成とすることにより、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器が得られる。
【0112】
なお、本実施の形態の双方向通信器1’’においては、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を、レセプタクル3、送信部4、受信部5、および、光学部品6’を挟むような配置としたが、必ずしもこれに限定されず、例えば、送信回路基板7および受信回路基板8の配置を少なくとも光学部品6’を挟むような配置とすることも可能である。
【0113】
上記の構成でも、送信回路基板7と受信回路基板8との距離を一定以上に保つことにより、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。また、少なくとも光学部品6’を挟む構成としているため、双方向通信器1’’における送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2b方向の長さを従来の双方向通信器(20・30)よりも短くすることができ、小型化が可能となる。
【0114】
また、上記送信用リードフレーム端子9aも、上記のような配置に特に限定されるものではなく、送信部4と送信回路基板7とを必ずしも最短距離で接続する必要はない。同様に、上記受信用リードフレーム端子9bも、受信部5と受信回路基板8とを必ずしも最短距離で接続する必要はない。
【0115】
さらに、送信部4と受信部5との配置も、上記のような配置に限定されるものではなく、例えば、送信部4からの発信光をミラーで反射させて送信用光ファイバ2aに伝送し、かつ、受信用光ファイバ2bからの出射光をレンズで集光して受信部5に伝送する構成としてもよい。
【0116】
また、送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを同時に含む平面を挟むように、上記送信回路基板7および受信回路基板8を積層させてもよい。この構成でも、双方向通信器1’’と同様な効果が得られる。
【0117】
また、本実施の形態においては、光学部品6’の溝12に、さらに溝部金属膜を設けて電磁遮蔽を行なう構成であるが、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を上記ミラー部金属膜のみで十分に防止できる場合には、溝12および溝部金属膜を特に設ける必要はない。
【0118】
一方、図7に示すとおり、ミラー11の代わりにレンズ10’を設けた光学部品6’’を用いることにより、小型化を図ることも可能である。つまり、光学部品6’にレンズ10とレンズ10’を設ける構成とする。
【0119】
また、上記レンズ10’を設けたことに伴い、発光素子と受光素子とが、それぞれ送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとの延伸方向に向くように送信部4と受信部5とを配置する。
【0120】
さらに、送信部4と受信部5とを送信用光ファイバ2aおよび受信用光ファイバ2bの延伸方向にずらす。つまり、空間分離面13により送信部4と受信部5とが空間配置的に分離される構成とする。
【0121】
ところで、上記の構成では、送信光の一部が、光学部品6’’内や送信用光ファイバ2aの端面で反射されて内乱光となり、この内乱光が受光素子5に結合してノイズとなる可能性がある。そこで、溝12を、送信回路基板7および受信回路基板8と平行になるように、レンズ10とレンズ10’との間に設け、さらに上記溝12に溝部金属膜を形成する。以上により、上記溝部金属膜を設けた構成では、上記内乱光が受光素子に結合してノイズとなることを防止できるとともに、送信回路基板7と受信回路基板8との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止することが可能となる。
【0122】
また、上記光学部品6’および光学部品6’’では、レンズ10とミラー11とを備えた構成、および、レンズ10とレンズ10’とを備えた構成について説明したが、これに限定されず、ミラー11ともう一つの他のミラーとを備えた構成としてもよい。
【0123】
なお、上記の実施の形態においては、2本の光ファイバ、つまり送信用光ファイバ2aと受信用光ファイバ2bとを用いた双方向通信器1を例として示したが、1本の光ファイバのみを有する双方向通信器あるいは3本以上の光ファイバを有する双方向通信器においても適用することが可能である。
【0124】
【発明の効果】
本発明の双方向通信器は、以上のように、前記送信回路基板と前記受信回路基板とが対向して配置されており、少なくとも前記光学部品が、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されているものである。
【0125】
それゆえ、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0126】
本発明の双方向通信器は、以上のように、前記送信回路基板と前記受信回路基板とが対向して配置されており、少なくとも前記発光素子と前記受光素子とが、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されているものである。
【0127】
それゆえ、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を防止し、新たな保持部材や複雑な構成を必要としない低コストかつ小型化が可能な双方向通信器を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0128】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、光ファイバを保持するレセプタクルと、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導くとともに、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く光学部品とを備え、前記レセプタクルと前記光学部品とが、さらに、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されているものである。
【0129】
それゆえ、上記の効果に加えて、光ファイバの延伸方向における双方向通信器の長さを更に短くすることが可能となるという効果を奏する。
【0130】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、上記レセプタクルが、上記送信回路基板および上記受信回路基板を保持する保持手段を有するものである。
【0131】
それゆえ、上記の効果に加えて、送信回路基板および受信回路基板を安定して保持することができ、双方向通信器の耐久性を向上させることが可能となるという効果を奏する。
【0132】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、上記光学部品に、上記送信回路基板と上記受信回路基板との電気的な相互干渉を防止する電磁遮蔽層が形成されているものである。
【0133】
それゆえ、上記の効果に加えて、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、より一層に防止することが可能となるとともに、送信回路基板と受信回路基板との間隔を狭くした場合にも対応可能となるという効果を奏する。
【0134】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記電磁遮蔽層は、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導く機能と、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く機能との少なくとも一方の機能を有するミラー部であるものである。
【0135】
それゆえ、上記の効果に加えて、電磁遮蔽層が光信号を反射させて集光する機能を同時に有することにより、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、より簡易な構成で防止することが可能となるという効果を奏する。
【0136】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記光学部品には溝部が形成され、前記電磁遮蔽層が、前記送信回路基板および前記受信回路基板と対向する、前記溝部内の面に形成されているものである。
【0137】
それゆえ、上記の効果に加えて、送信回路基板と受信回路基板との間で発生する各電磁ノイズの相互干渉を、さらに効率良く防止することができる。また、送信回路基板および受信回路基板と電磁遮蔽層との間隔を十分に狭くすることができ、双方向通信器の小型化が可能となるという効果を奏する。
【0138】
また、本発明の双方向通信器は、上記の双方向通信器において、前記発光素子と前記受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との対向方向において重合しないようにずれた位置に配置されているものである。
【0139】
それゆえ、上記の効果に加えて、光ファイバの延伸方向と垂直な方向、つまり、送信回路基板と受信回路基板との積層方向における双方向通信器の長さを短くすることが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の一実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す上面図であり、(b)は上記一実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す正面図であり、(c)は上記一実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す側面図であり、(d)は上記一実施の形態にかかる双方向通信器の構成の一部を示す上面図である。
【図2】 (a)は本発明の一実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す上面図であり、(b)は上記一実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す正面図であり、(c)は上記一実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す側面図である。
【図3】 (a)は本発明の他の実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す上面図であり、(b)は上記他の実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す正面図であり、(c)は上記他の実施の形態にかかる双方向通信器の構成を示す側面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態にかかる双方向通信器の光学部品を示す拡大図である。
【図5】 本発明の一実施の形態にかかる双方向通信器の概略構成を示す上面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態にかかる双方向通信器の概略構成を示す上面図である。
【図7】 (a)は本発明の他の実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す上面図であり、(b)は上記他の実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す正面図であり、(c)は上記他の実施の形態にかかる双方向通信器の他の構成を示す側面図である。
【図8】 従来の双方向通信器の構成を示す断面図である。
【図9】 従来の他の双方向通信器の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1’、1’’ 双方向通信器
2a 送信用光ファイバ(光ファイバ)
2b 受信用光ファイバ(光ファイバ)
3 レセプタクル
4 送信部(発光素子)
5 受信部(受光素子)
6、6’、6’’ 光学部品
7 送信回路基板
8 受信回路基板
9a 送信用リードフレーム端子
9b 受信用リードフレーム端子
10、10’ レンズ
11 ミラー(電磁遮蔽層、ミラー部)
12 溝(電磁遮蔽層、溝部)
13 空間分離面
14 基板保持部(保持手段)
20、30 双方向通信器
21 光ファイバ
22、31 レセプタクル
23 送受信部
24、34 送信回路基板
25、35 受信回路基板
26、36 電子部品
27 信号入出力端子
28、37 金属遮蔽板
29、38 筐体
32 送信部
33 受信部
39 金属遮蔽板保持部材

Claims (7)

  1. 電気信号を光信号に変換して出射する発光素子と、前記発光素子に電気信号を供給する送信回路基板と、入射した光信号を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子から出力された電気信号を処理する受信回路基板と、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導くとともに、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く光学部品とを備えている双方向通信器において、
    前記送信回路基板と前記受信回路基板とが対向して配置されており、
    少なくとも前記光学部品が、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置され
    前記光学部品には、前記送信回路基板と前記受信回路基板との電気的な相互干渉を防止する電磁遮蔽層が形成されており、
    前記光学部品には溝部が形成され、
    前記電磁遮蔽層が、前記送信回路基板および前記受信回路基板と対向する、前記溝部内の面に形成されていることを特徴とする双方向通信器。
  2. 前記発光素子と前記受光素子とが、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されていることを特徴とする請求項1記載の双方向通信器。
  3. 更に、光ファイバを保持するレセプタクルを備え、
    前記レセプタクルが、前記送信回路基板と前記受信回路基板との間に配置されていることを特徴とする請求項1記載の双方向通信器。
  4. 前記レセプタクルが、前記送信回路基板および前記受信回路基板を保持する保持手段を有することを特徴とする請求項3記載の双方向通信器。
  5. 前記光学部品は、前記電磁遮蔽層として、前記発光素子から出射された光信号を光ファイバに導く機能と、光ファイバにより伝送されて来た光信号を前記受光素子に導く機能との少なくとも一方の機能を有するミラー部を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の双方向通信器。
  6. 前記ミラー部は、金属膜を蒸着することにより構成され、溝部の内壁にも金属膜が蒸着されており、
    溝部の内壁の金属膜は、ミラー部の金属膜の蒸着と同時に蒸着することにより形成されていることを特徴とする請求項5に記載の双方向通信器。
  7. 前記発光素子と前記受光素子とが、送信回路基板と受信回路基板との対向方向において重合しないようにずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の双方向通信器。
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