JP4302623B2 - 光コネクタ、光送受信装置 - Google Patents

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本発明は、光ファイバの先端部に取り付けられ、回路基板上に直接または間接的に実装した光入出端に対面して設置されて、光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタ及び光送受信装置に関する。
現在、光ラン(LAN)システム等で用いられている光トランシーバは、一般にモジュール化した光トランシーバが用いられるが、この種の光トランシーバの構造は、トランシーバケース内部の回路基板上に、半導体レーザ等の発光素子、あるいはフォトダイオード等の光チップモジュール(光入出端となる光素子)の光軸を回路基板の方向に沿わせて取り付け、これら光素子が搭載された回路基板あるいはリードフレームの端部に光コネクタを取り付けて、外部の光ファイバと接続する方式が一般に用いられている(例えば特許文献1)。
ここで用いられる光コネクタのフェルールとしては、周知の単心(例えばMU形、SC形)光フェルール、多心(例えばMT形、MINI−MT形)光フェルールが用いられており、いずれのフェルールを用いた光トランシーバも既に規格化されている。しかしながら、近時、光電複合回路、光電気混載基板の要求が高まるにつれ、このような基板方向を光軸とする接続方式の光トランシーバは、光コネクタの取付位置に各種制約があるため、光接続経路や回路基板設計の自由度が制限されてしまい、さらに、基板の小型化ができないという問題が生じている。
また、基板に形成された光導波路と、基板上に設置した光電変換素子とを光接続する光接続構造においては、前記光導波路の中心軸線に対して30〜60度傾斜させた鏡面を光導波路に対面する位置に設け、この鏡面によって、光導波路の入出射光の光軸を光電変換素子に向ける技術が提案されている(例えば特許文献2)。
特開平6−273641号公報 特開平11−183761号公報
ところで、近年、光素子を回路基板に表面実装してモジュール化した光トランシーバが注目されている。この場合、光素子の光軸方向は回路基板と垂直である。このため、回路基板と平行に導かれる光ファイバを光素子と光接続するには、光ファイバの入出射光の光軸方向を、この表面実装型光トランシーバの光素子側に向けることが必要になる。
しかしながら、光ファイバ先端に組み立てる光コネクタについては、回路基板と平行に導かれる光ファイバと表面実装型光トランシーバの光素子との光接続を実現する実用的な構造のものは、これまで提供されていない状況にある。また、この光コネクタとしては、光ファイバの入出射光の光軸方向を光素子に向ける光軸変更を精度良く実現できること、光コネクタと配線パターン等との干渉回避のための小型化、といった要求に応え得る適切な構造が求められる。
本発明の目的は、光線路を構成する光ファイバと基板上に直接または間接的に実装された光素子との間の光接続を可能にする光コネクタとして、光ファイバの入出射光の光軸方向を精度よく光素子に向けることが可能であり、また、小形化が容易であり、基板上における設置スペースが小さくて済む光コネクタ及び光送受信装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
請求項1記載の発明は、光ファイバの先端部に取り付けられ、基板上に直接または間接的に実装した光入出端に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体を有し、前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面と、前記コネクタ本体の側面に開口する光ファイバ挿入用開口部を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面を有する光軸変更用凹所とを具備し、前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成され、前記光軸変更用凹所には、該光軸変更用凹所の前記装着面に開口する凹所開口部からの距離が互いに異なる複数の前記光軸変更用反射面が、前記凹所開口部から遠いものほど前記装着面に対する傾斜角度が大きくかつ前記壁部寄りとなるように位置をずらして形成されており、位置決め部によって位置決めされる光ファイバは、該光ファイバを位置決めする位置決め部の段の装着面からの距離が遠いものほど、対面される光軸変更用反射面が前記凹所開口部から遠い所に位置するものになっていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、光ファイバの先端部に取り付けられ、基板上に直接または間接的に実装した光入出端に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体を有し、前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面と、前記コネクタ本体の側面に開口する光ファイバ挿入用開口部を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面を有する光軸変更用凹所とを具備し、前記光軸変更用反射面は、前記光軸変更用凹所の該光軸変更用凹所を介して前記位置決め部が形成されている壁部と対面する内面に前記装着面に対して傾斜して形成されており、前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光コネクタにおいて、多段に設けられた位置決め部の段の内の1以上が、位置決めする光ファイバの光軸の前記装着面に対する傾斜角度が同じ位置決め部を複数横並びに配列した構造になっていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の光コネクタにおいて、前記光ファイバ保持用中空部に多心光ファイバテープ心線が収納され、1本の多心光ファイバテープ心線の端末に口出しされた複数本の裸光ファイバが、一つの段を構成する複数の位置決め部に位置決めされていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタにおいて、前記コネクタ本体の光軸変更用凹所のコネクタ幅方向両側にはそれぞれ、前記基板側にあけた位置決め用ピン穴に嵌合する位置決めピン、あるいは、基板側に突設された位置決めピンが嵌合される位置決め用ピン穴が設けられていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、基板に実装された光入出端と、光ファイバの先端に取り付けられ、前記基板上に前記光入出端に対面させて設置されることで、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタとを有することを特徴とする光送受信装置を提供する。
本発明によれば、光ファイバを位置決めする位置決め部と光軸変更用反射面とがブロック状のコネクタ本体に設けられており、光ファイバ先端と光軸変更用反射面との相互位置関係が高精度に固定されるので、光ファイバの入出射光の光軸を光入出端側に向ける光軸変更を精度よく実現することができる。これにより、光ファイバと光入出端との間の光接続の損失を低減することができる。
特に、本発明では、コネクタ本体に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成した各段の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部を、位置決めする光ファイバを前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成した構成によって、光コネクタに取り付けられる全ての光ファイバの先端を装着面の近くに集中的に配置(詳細には、光軸変更用凹所の装着面における開口部である凹所開口部に接近させて集中配置すること)することができる。これにより、光軸変更用反射面を介して当該光ファイバと光入出端との間を接続する光路の光路長が無用に長くなることを防止できることから、低損失を実現できる、といった利点がある。また、光路長の短縮は、隣り合う光路間の混信防止に有利であることから、混信によるノイズ低減(あるいはノイズ発生の回避)を実現できる。したがい、光コネクタに取り付けられた複数の光ファイバと光入出端との間に光軸変更用反射面経由で形成される各光路が狭い領域に高密度に存在する場合でも、ノイズの少ない良好な通信品質の確保等を実現できるといった利点がある。
また、位置決め部と光軸変更用反射面とがブロック状のコネクタ本体に設けられているので、容易に小形化を実現でき、また、回路基板(基板の一例)に形成されている配線パターン等との干渉回避も容易である。特に、装着面からの距離が異なるように段積み状態にした複数本の光ファイバを光入出端に対して一括して光接続できる構成は、基板上の光コネクタの設置数の減少に極めて有利であり、基板や、回路基板における配線パターンの設計自由度を向上できるといった利点がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る光コネクタ1のコネクタ本体2を裏返して見た斜視図、図2は同平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図3においてコネクタ本体2の位置決め用ピン穴14に位置決めピン13を嵌め込んだ状態のB−B断面図であり2つの位置決め段の光ファイバ穴を示す図、図5は図3においてコネクタ本体2の位置決め用ピン穴14に位置決めピン13を嵌め込んだ状態のC−C断面図であり2つの位置決め段の誘い溝を模式的に示す図、図6は図2においてコネクタ本体2に光ファィバテープ心線を挿入した状態の図、図7は上記のコネクタ本体2を用いて構成した光コネクタ1の使用状態で示した断面図、図8は図7の要部拡大図である。
この実施形態の光コネクタ1は、図7および図8に示すように、光線路を構成する光ファイバ3と、光信号を送受信する光トランシーバ4の光素子5とを光接続するためのものである。光トランシーバ4は、光線路に接続される電子機器の内部の回路基板6に実装されている。光素子5とは、発光素子または受光素子の両者を含めていう。前記発光素子としていわゆる面発光型レーザダイオード(VCSEL:Vertical Cavity Surface-Emitting Laser)等の発光素子を用いることができ、受光素子としてフォトダイオード等の受光素子を用いることができる。
光トランシーバ4は例えば、光素子5(光電変換機能を有する素子)がマウント41上に形成されたチップ状又はアレイ状の小片である。光トランシーバにおいて、発光素子または受光素子は、光信号が出射し又は入射する光入出端である。
なお、回路基板は、本発明に係る基板の一例として機能するものである。回路基板との記載箇所は、本発明に係る「基板」と読み替えることが可能である。本発明に係る基板は、光トランシーバ4等の光入出端が実装される部材のことを指し、回路基板に限定されるものではなく、例えば、台状の小片等であっても良い。この点、前記マウント41も、本発明に係る基板として機能し得る。また、本発明に係る光入出端としては、発光素子または受光素子である光素子に限定されず、例えば、回路基板に引き込んで固定した光ファイバの端末等であっても良い。
前記光コネクタ1は、前記光素子5に対面して設置される直方体ブロック状をなす例えばエポキシ樹脂等の合成樹脂製のコネクタ本体2が主たる構造である。コネクタ本体2は、合成樹脂による一体成形品であることが好ましいが、これに限定されず、複数の部品によって組み立てた組み立て品であっても良い。
コネクタ本体2の図1、図3、図4、図5における上面が光トランシーバ4に対面する装着面2aとなり、図7、図8のように、光コネクタ1は装着面2aをマウント41に接合させるようにして光トランシーバ4に装着される。このコネクタ本体2は、光トランシーバ4とほぼ同じか、若干小さい程度のサイズであり、トランシーバ本体4から外側に大きく張り出すことが無く、小型化できるためスペースを占めない。
コネクタ本体2は、基板面6a(以下、回路基板面とも言う)に沿って導かれる光ファイバ3の被覆部3bを保持するための光ファイバ保持用中空部8と、光ファイバ3の先端付近(具体的には、光ファイバ3の先端に口出しした裸光ファイバ3a)を挿通固定する光ファイバ穴9と、この光ファイバ穴9の出口前方に形成されて光ファイバ3の入出射光の光軸を前記光素子5に向ける光軸変更用反射面10が内面に形成されている光軸変更用凹所11とを有している。なお、図4、図5では、光ファイバ穴9を誇張して大きく図示している。
前記光ファイバ穴9は、裸光ファイバ3aを光軸変更用反射面10(詳細には、光軸変更用反射面10の複数の反射面10a、10bの内のいずれか)に対して所望の角度となるように高精度に位置決め(調心)する位置決め部として機能するものであり、光ファイバ保持用中空部8と光軸変更用凹所11との間の壁部7に形成されている。壁部7は、光軸変更用凹所11を介して、光軸変更用反射面10と対面する位置に形成されている。
この実施形態の光コネクタ1は具体的には光ファイバテープ心線用のものであり、上述の光ファイバ3は多心の光ファイバテープ心線である。図6〜図8において、符号3aは光ファイバテープ心線3の端末に口出しされた裸光ファイバである。光ファイバ穴9は、裸光ファイバ3aを位置決めする微細孔である。
前記壁部7には、光ファイバ穴9を複数横並びに配列した位置決め段9A、9B(本発明に係る「段」)が、装着面2aからの距離が互いに異なるようにして多段(ここでは2段)に形成されている。1つの位置決め段には、位置決めする光ファイバ3(詳細には裸光ファイバ3a)の光軸(入出射光の光軸)の前記装着面2aに対する傾斜角度が同じ光ファイバ穴9が複数横並びに配列されている。
図示例の光コネクタ1では、2段の位置決め段9A、9Bの内、装着面2aに近い側の位置決め段9A(以下、第1位置決め段とも言う)の光ファイバ穴9は装着面2aに平行に延在しており、この第1位置決め段9Aよりも装着面2aから遠い第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9は、光ファイバ保持用中空部8側から光軸変更用凹所11側に行くにしたがって装着面2aからの距離が近くなるように装着面2aに対して傾斜されている。
ここで、光ファイバ穴9によって位置決めされる裸光ファイバ3aの光軸についての傾斜角度αは、換言すれば、光ファイバ穴9が裸光ファイバ3aを調心する調心軸線の装着面2aに対する傾斜角度であり、光ファイバ穴9の中心軸線の装着面2aに対する傾斜角度によって決まる。以下、光ファイバ穴9の中心軸線の装着面2aに対する傾斜角度を、光ファイバ穴9の傾斜角度、とも言う。また、図8中、第1位置決め段9Aの光ファイバ穴9の傾斜角度をα1、第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9の傾斜角度をα2で示す。
コネクタ本体2に形成する位置決め段の数は、3段以上であっても良い。
コネクタ本体2に多段に形成される位置決め段の内、全ての位置決め段の光ファイバ穴9、あるいは、装着面2aに最も近い段を除く各位置決め段の光ファイバ穴9は、位置決めする裸光ファイバ3aを、前記光軸変更用凹所11から光ファイバ保持用中空部8側に行くにしたがって前記装着面2aからの距離が増大するように傾斜支持できるように、装着面2aに対して傾斜させて形成される。装着面2aに最も近い位置決め段の光ファイバ穴9は装着面2aと平行(光ファイバ穴9の傾斜角度α1が0度)であってもよく、この場合は、装着面2aに最も近い位置決め段を除く各位置決め段の光ファイバ穴9を、光ファイバ(裸光ファイバ3a)を装着面2aに対して傾斜支持できるように傾斜させて形成する。ここで、光ファイバ穴9の傾斜角度は、装着面2aから遠い位置決め段の光ファイバ穴9ほど大きくなるようにする。
図8に例示したように、この実施形態の光コネクタ1では、第1位置決め段9Aの光ファイバ穴9は装着面2aに平行であるため傾斜角度α1が0度であり、第1位置決め段9Aに比べて装着面2aから遠い位置決め段9Bの方が光ファイバ穴9の前記装着面2aに対する傾斜角度が大きく、各位置決め段9A、9Bの光ファイバ穴9の傾斜角度α1、α2について、α1<α2の関係が成り立っている。
上述のように、装着面2aから遠い位置決め段の光ファイバ穴9ほど光ファイバ穴9の傾斜角度が大きい構成であれば、各位置決め段の光ファイバ穴9によって支持される光ファイバ3(詳細には裸光ファイバ3a)の先端を、装着面2aから近いところに集中的に配置することができる。
この実施形態の光コネクタ1は、2本の光ファイバテープ心線3の先端に組み立てられるものであり、2段の位置決め段9A、9Bの1段に1本の光ファイバテープ心線3を対応させ、光ファイバテープ心線である光ファイバ3端末の複数本の裸光ファイバ3aを1段の位置決め段の複数の光ファイバ穴9に挿入して位置決めし、固定する。
また、各位置決め段9A、9Bは、裸光ファイバ3aを光ファイバ保持用中空部8側から各光ファイバ穴9に導くための複数の誘い溝12を光ファイバ保持用中空部8側に有する。誘い溝12は、各光ファイバ穴9に連続するようにして形成されており、2段の位置決め段9A、9Bに対応して、2段に形成されている。誘い溝12は、裸光ファイバ3aの調心精度が光ファイバ穴9に比べてやや低く形成されている。光ファイバ保持用中空部8に挿入した光ファイバ3(ここでは具体的には光ファイバテープ心線)の端末に口出ししておいた裸光ファイバ3aを誘い溝12に載せ、光ファイバ3を壁部7方向に押し込んでいくと、裸光ファイバ3aを円滑に光ファイバ穴9に挿入できる。
誘い溝12は、V溝が好適であるが(図5ではV溝を例示)、これに限らず、例えば丸溝(断面半円状の溝)やU溝等であっても良い。
図8に示すように、光軸変更用反射面10は、装着面2aに対する傾斜角度が異なる2つの反射面10a、10bによって構成されている。図示例では、光軸変更用反射面10は、装着面2aに対する傾斜角度θ1(換言すれば、光コネクタ1を光トランシーバ4に対して設置したときの、基板6の基板面6a及びマウント41の上面41aに対する傾斜角度)が45°である第1反射面10aと、この第1反射面10aよりも装着面2aに対する傾斜角度θ2が大きい第2反射面10bとによって構成されている。また、第2反射面10bは、第1反射面10aの装着面2aとは逆側(光軸変更用凹所11の装着面2aに開口した凹所開口部11aから遠い側)の端部から、装着面2aから見て光軸変更用凹所11の奥側(装着面2aから窪んだ形状の光軸変更用凹所11の奥行き方向奥側)に向かって延出するように形成されており、光軸変更用凹所11内における形成位置が、第1反射面10aに比べて壁部7側にずらされている。
なお、第1反射面10aと第2反射面10bとの間には、反射面として機能しない部分が存在していても良い。但し、第2反射面10bが、第1反射面10aの装着面2aとは逆側(凹所開口部11aから遠い側)の端部から、装着面2aから見て光軸変更用凹所11の奥側(装着面2aから窪んだ形状の光軸変更用凹所11の奥行き方向奥側)に向かって延出するように形成されている構成であれば、光軸変更用反射面10を形成する光軸変更用凹所11の傾斜壁面の形成精度(樹脂成形による成形精度及び/又は加工精度)や、この傾斜壁面に形成される複数の反射面10a、10bの形成精度の確保も容易であるといった利点がある。
第1、第2反射面10a、10bは、光コネクタ1をトランシーバ本体4上に設置したときに、トランシーバ本体4上の光素子5の上方に配置されて光素子5の発光面又は受光面と対面されることで、光ファイバ3(詳細には裸光ファイバ3a)の先端からの出射光を屈曲させて光素子5に照射したり、光素子5からの出射光を屈曲させて光ファイバ3に入射させる。光コネクタ1は、コネクタ本体2の光軸変更用凹所11の左右両側に装着面2aに開口させて穿設された位置決め用ピン穴14と、光トランシーバ4(具体的にはマウント41)にマウント41の上面41aに開口させて穿設された位置決め用ピン穴4a(図7参照)とに嵌合させて光コネクタ1とマウント41との間に架け渡した位置決めピン13によって、第1、第2反射面10a、10bが光素子5の発光面又は受光面と対面するように高精度に位置決めされる。
光コネクタ1を光トランシーバ4の光素子5に対して位置決めピン13を用いて位置決めする構造(位置決め構造)の具体例としては、例えば、図4、図6に示すように、位置決めピン13の長手方向一端側を位置決め用ピン穴14に嵌合させて固定し、前記位置決めピン13の長手方向他端側を装着面2aから突出させた構造の光コネクタ1を組み立てておき、この光コネクタ1では、位置決めピン13の長手方向他端側の装着面2aから突出させた部分を、光トランシーバ4側の位置決め用ピン穴4aに押し込んで嵌合させ、装着面2aをマウント41の上面41aに当接させることにより、光コネクタ1の光素子5に対する位置決めを達成できるようにした構造を採用できる。一方、光トランシーバ4側の位置決め用ピン穴4aに嵌合して固定しておいた位置決めピン13のマウント41の上面41aに突出させた部分に、光コネクタ1の位置決め用ピン穴14(位置決めピン13を挿入していない、空の状態の位置決め用ピン穴)を押し込み嵌合させる構造も採用可能である。位置決めピンとしては、例えば、ステンレス等の金属製ピンを採用する。
なお、本発明において光コネクタ1と光トランシーバ4との位置決めを実現する構成としては、光コネクタ1のコネクタ本体2や光トランシーバ4のマウント41とは別体の位置決めピンをコネクタ本体2又はマウント41に予め固定しておいて、光コネクタ1と光トランシーバ4との位置決めに利用する構成に限定されず、例えば、位置決めピンを埋設するようにして樹脂製のコネクタ本体2をインサート成形した光コネクタ1の採用等も可能である。
また、光トランシーバ4側の位置決め用ピン穴としては、マウント41に穿設したものに限定されず、例えば、光トランシーバ4が基板6に埋め込むようにして実装されている場合には基板6自体に位置決め用ピン穴を穿設したり、基板6上に実装したマウント41の周囲に、基板6上に突設された台状の突部や基板6上に固定された台状部材等によって、光コネクタ1が当接される受け座が設けられている場合は、この受け座に位置決め用ピン穴を穿設することも可能である。
図8に示すように、2つの反射面10a、10b(光軸変更用反射面)の内、第1反射面10aは、第1位置決め段9Aの光ファイバ穴9に位置決めされた裸光ファイバ3aと光素子5との間の光路を形成するものであり、第2反射面10bは、第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9に位置決めされた裸光ファイバ3aと光素子5との間の光路を形成するものである。図示例では、位置決めピン13によって光素子5に対する位置決め精度を確保して光コネクタ1を光トランシーバ4に装着したとき、第1位置決め段9Aの光ファイバ穴9に位置決めされた裸光ファイバ3aの先端面と光素子5との間の光路H1(第1反射面10a経由で形成される光路)、及び、第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9に位置決めされた裸光ファイバ3aの先端面と光素子5との間の光路H2(第2反射面10b経由で形成される光路)は、第1、第2反射面10a、10bと光素子5との間に位置する部分が互いに平行であり、しかも、装着面2aに対して垂直になっている。但し、本発明はこれに限定されず、光路H1、H2の内の第1、第2反射面10a、10bと光素子5との間に位置する部分は装着面2aに対して垂直以外の角度に傾斜されていても良く、また、装着面2aに対する傾斜角度が光路H1、H2によって異なっていても良い。
なお、光軸変更用反射面10は、光軸変更用凹所11の傾斜壁面に金属蒸着等により形成することができるが、成膜済みのチップを傾斜壁面に組み込む構成とすることもでき、その他、反射面を形成する手段は任意である。
第1反射面10aの傾斜角度は裸光ファイバ3aの光軸方向に対して45°の傾斜角が適切であるが、必ずしも45°に限定されない。要するに、光ファイバ3から出射した光が光素子5に入るような反射、またはその逆の経路の反射が可能な角度であればよい。
光トランシーバ4の光素子5は1部品であっても良いが、複数の光路H1、H2のそれぞれに対応させて設けられた別々のものであってもよい。例えば、2本の光路H1、H2の一方に対応する光素子を発光素子及び受光素子のいずれか一方とし、2本の光路H1、H2の他方に対応する光素子として発光素子及び受光素子の他方を用いる構成とすることも可能である。
光ファイバ保持用中空部8は、コネクタ本体2の側面2bにおいてコネクタ本体2の光トランシーバ4に対する装着面2aと平行(回路基板面6aと平行)な向きに開口する光ファイバ挿入用開口部8aと、回路基板面6aと直交する向きに開口(図示例は装着面2a側に開口)する接着剤充填用開口部8bとが連通する中空部である。各位置決め段9A、9Bの光ファイバ穴9に裸光ファイバ3aを挿入して固定した光ファイバ3は、光ファイバ保持用中空部8内に緩やかな湾曲を確保(あるいは、直線的に引き通す)して、光伝送特性に影響を与えるような急激な曲げを生じないようにして収納され、光ファイバ挿入用開口部8aからコネクタ本体2の外に延出している。光ファイバ挿入用開口部8aに通された複数本の光ファイバ3は、光ファイバ挿入用開口部8aに嵌め込まれたブーツ19に収納されて、一括保持されている。ブーツ19は、ゴム等で形成された柔軟性のスリーブ状部材であり、光ファイバ挿入用開口部8a付近にて光ファイバ3を光伝送特性に影響するような急激な曲げが与えられないように保護する機能を果たす。光ファイバ挿入用開口部8aに通された複数本の光ファイバ3は、積層状態でブーツ19に収納される。
上述のコネクタ本体2に光ファイバ3(光ファイバテープ心線)を取り付ける場合、光ファイバ3端末の被覆を除去して裸光ファイバ3aを露出させ、この光ファイバ3を、裸光ファイバ3aを露出させた端末側から光ファイバ挿入用開口部8aに挿入し、光ファイバ3端末に露出させた裸光ファイバ3aを誘い溝12に入れ、この裸光ファイバ3aを誘い溝12にガイドさせつつ光ファイバ穴9に押し込むようして挿入する。裸光ファイバ3aは光ファイバ穴9の出口から光軸変更用凹所11に僅かに突出させる。この場合、誘い溝12が窓(接着剤充填用開口部8b)から見えるので、裸光ファイバ3aの先端近傍が誘い溝12に乗っかるのが分かり、各裸光ファイバ3aがそれぞれ目的とする各誘い溝12にガイドされていることが目視で確認できる。誘い溝12は、2段の位置決め段9A、9Bに対応して2段になっているが、位置決め段9A用の誘い溝12に比べて接着剤充填用開口部8bから遠い位置決め段9B用の誘い溝12は、位置決め段9A用の誘い溝12よりも光ファイバ挿入用開口部8a側に突出しており、接着剤充填用開口部8bから光ファイバ保持用中空部8を見たときに、2段の位置決め段9A、9Bに対応して2段になっている誘い溝12をいずれも目視することが可能である。このため、第2位置決め段9Bの光ファイバ穴9への裸光ファイバ3aの挿入作業を第1位置決め段9Aについての作業よりも先行して行うことで、光ファイバ3端末に露出させた裸光ファイバ3aの位置決め段9B用の誘い溝12への挿入、位置決め段9Bの光ファイバ穴9への押し込みの作業性を確保できる。
次いで、光ファイバ保持用中空部8に接着剤16を充填して裸光ファイバ3aを光ファイバ3の被覆部とともにコネクタ本体2に固定する。さらに、光軸変更用凹所11に透明な接着剤17を充填し、その上から透明な例えば樹脂板あるいはガラス板といった透明板18を被せ固定する。透明板18を配置する部分は、光軸変更用凹所11を囲むように浅いガラス配置用凹所15を設けており、透明板18は、コネクタ本体2の装着面2aから突出せず、また、光素子5に直接当接しない。
透明な接着剤17および透明板18は、光損失等の悪影響の生じない光学特性のものを用いるが、特定の波長の光に対して透明な光学特性を有する接着剤あるいはガラスを用いることができる。接着剤17や透明板18により、塵埃の進入等による光軸変更用反射面10の汚れを防止できる。以上により、光ファイバ3の先端に光コネクタ1が組み立てられる。
図7、図8は上述の光コネクタ1の使用状態を示すもので、コネクタ本体2の図1、図3、図4、図5における上面が光トランシーバ4に対面する装着面2aであり、図7、図8のように、光コネクク1を裏返して、コネクタ本体2に固定しておいた位置決めピン13の装着面2aから突出された部分を位置決め用ピン穴14に嵌入させると、光コネクタ1の光トランシーバ4に対する位置決めが行なわれ、これにより光軸変更用反射面10の位置が光トランシーバ4の光素子5に対して正しく位置決めされ、各位置決め段9A、9Bの光ファイバ穴9に位置決めされた裸光ファイバ3aの入出射光の光軸方向(正確には裸光ファイバ3aの先端面の光軸方向)が光トランシーバ4の光素子5との光接続の光路H1、H2を形成するように正しく変更される。これにより、裸光ファイバ3aの先端面から出射した光が光軸変更用反射面10a、10bで反射して光トランシーバ4の受光素子(光素子5)に正しく入射し、あるいは、発光素子(光素子5)から出射された光が光軸変更用反射面10a、10bで反射して裸光ファイバ3aの端面に正しく入射するようになり、光ファイバ3の裸光ファイバ3aと光素子5とが光接続される。このとき、光コネクタ1と光トランシーバ4とによって光送受信装置が構成される。
このように、本発明のコネクク1は、光ファイバ穴9と光軸変更用反射面10とがブロック状の一体部品(コネクタ本体2)上に設けられており、光ファイバ3の光軸と光軸変更用反射面10との相互位置関係が高精度に固定されているので光ファイバ3の各裸光ファイバ3aと光素子5との間の光接続の損失を低減することができる。
また、本発明に係る光コネクタ1では、装着面2aからの距離が異なるように多段に形成されている位置決め段9A、9Bが、装着面2aから遠い側に位置する位置決め段ほど、位置決めする裸光ファイバ3aの入出射光の光軸の装着面2aに対する傾斜角度が大きい構造であるため、各位置決め段9A、9Bに位置決めされる裸光ファイバ3aの先端を互いに接近させて狭い範囲に集中的に設置できる。このため、コネクタ本体2に多段に形成された位置決め段の内、装着面2aから遠い側の位置決め段の光ファイバ穴9に位置決めされる裸光ファイバ3aについても、その先端位置を凹所開口部11aから近い所に設置でき、先端の設置位置を光素子5に近付けることができ、光軸変更用反射面10経由で形成される光素子5との間の光路の光路長を短くできるといった利点がある。光路長の短縮により、損失低減、通信品質の向上(雑音の低減など)等の効果が得られる。
本発明に係る光コネクタ1では、複数の位置決め段に位置決めされる裸光ファイバ3aの先端の装着面2aからの距離の違い(配列ピッチ)を、光ファイバ保持用中空部8に複数本重ね合わせた状態で収納される光ファイバテープ心線である光ファイバ3の配列ピッチよりも狭くすることができる。例えば、光ファイバ3として、被覆部3bの厚さが400μm程度の光ファイバテープ心線を採用した場合でも、位置決め段9Aに位置決めされる裸光ファイバ3aの先端と位置決め段9Bに位置決めされる裸光ファイバ3aの先端との間隔(装着面2aからの距離の違い)を100μm以下にすることが可能である。この結果、この光コネクタ1では、第2位置決め段9Bによって位置決めされる裸光ファイバ3aの先端位置を装着面2aに接近させることが容易である。つまり、この光コネクタ1では、装着面2aに最も近い第1位置決め段9A以外の位置決め段(第1位置決め段9Aよりも装着面2aから遠い位置決め段)の光ファイバ穴9によって位置決めされる裸光ファイバ3aの先端位置を装着面2aに接近させることが容易であり、光軸変更用反射面10経由で光素子5との間に形成される光路の長さ(光路長)の短縮を容易に実現できる。
また、図7では、位置決め段が2段の光コネクタ1を例示したが、前述したように、コネクタ本体には3段以上の位置決め段を形成してもよく、この場合でも、全ての位置決め部に位置決めされる裸光ファイバ3aの先端を装着面2aの近くに集中的に配置できるため、本発明に係る光コネクタ1では、多心化(対応心数の増大)に有利であると言える。
なお、光軸変更用反射面の数は、位置決め段に対応させるため、位置決め段の数が多くなれば光軸変更用反射面の数も多くする。
本発明では、コネクタ本体に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成した複数段の位置決め段の内、全ての位置決め段、あるいは、装着面に最も近い段を除く各位置決め段の位置決め部は、光ファイバ(裸光ファイバ3a)を装着面に対して傾斜支持できるものである。装着面に最も近い位置決め段の位置決め部は、光ファイバを装着面と平行に支持するものであってもよく、この場合は、装着面に最も近い位置決め段を除く各位置決め段の位置決め部を、光ファイバ(裸光ファイバ3a)を装着面に対して傾斜支持できるように形成する。ここで、位置決め部によって傾斜支持される光ファイバの装着面に対する傾斜は、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大する傾斜であり、しかも、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるようにする。これにより、各位置決め段の位置決め部によって支持される光ファイバの先端を、装着面から近いところに集中的に配置することができる。
また、本発明の光コネクタ1は、いわば、光ファイバ間の光接続を行う光コネクタフェルールに光軸変更用反射面を一体に設けた如き構成であって、容易に小形化を実現でき、また、回路基板6の配線パターン等との干渉回避も容易である。しかも、複数本(ここでは2本)の光ファイバテープ心線の先端に組み立てられ、複数本の光ファイバテープ心線の光素子5に対する一括接続を実現できるため、例えば、1本の光ファイバテープ心線の先端に組み立てられた光コネクタを、回路基板等の基板の複数箇所に実装された光トランシーバ4の光素子5に対して接続する構成とした場合に比べて、大幅な省スペース化、高密度化を実現できることは言うまでも無い。
本発明において、光ファイバ保持用中空部は、実施形態のような光ファイバ保持用中空部8に限らず、例えば、コネクタ本体2の装着面2aと反対側に開口する中空部であってもよいし、また、回路基板面6aと直交する向きの開口部を持たない中空部であってもよいし、単なる凹所状の中空部であってもよい。要するに、光ファイバ3の被覆部を保持できるものであればよい。
また、本発明において光コネクタに取り付ける光ファイバとしては、実施形態のように光ファイバテープ心線である場合に限定されない。本発明に係る光コネクタは、複数本の単心の光ファイバ3(光ファイバ心線、光ファイバ素線等。但し、裸光ファイバを被覆する被覆部を有するもの)の取り付けにも適用できる。光ファイバ3自体の構成についても、UV線である場合に限らず、各種構成が採用可能である。
また、上述の実施形態のように位置決めピンを、光トランシーバ4にあけた位置決め用ピン穴に嵌入させただけでは、十分な固定が得られない場合は、回路基板6にも位置決め用ピン穴をあけて、位置決めピンを光トランシーバ4および回路基板6の両方の位置決め用ピン穴に嵌入させる固定手段、あるいは、例えばステンレス板等の金属板を折り曲げて形成したコネクタホルダを別に回路基板側に取り付けて、このコネクタホルダが光コネクク1を抱え込むように保持する固定手段、その他の固定手段を採用することができる。
また、実施形態では、回路基板6にモジュール化した光トランシーバ4を実装した場合であるが、回路基板6上に光トランシーバ機能を実現するための光素子および各種デバイス、部品を設けた場合にも適用できる。この場合には、光コネクタ1を保持する固定手段を回路基板6上に直接設けて、光コネクタ1を回路基板6上の光素子に対面させる。
また、回路基板上に直接または間接的に設ける光入出端としては、光素子に限定されず、例えば、光ファイバの端部を回路基板6に引き込んで固定したもの等、各種構成を採用可能である。
裸光ファイバを位置決めするための位置決め部としては、コネクタ本体の構成部材に貫通させて穿設した光ファイバ穴(丸孔等、断面形状には限定は無い)に限定されず、各種構成が採用可能である。例えば、コネクタ本体を複数の部材によって組み立てた組み立て品とし、コネクタ本体の構成部材の内、隣り合う対を構成する部材の間に挿入される光ファイバ(裸光ファイバ)を、前記隣り合う対を構成する部材の一方又は両方に形成しておいた位置決め溝によって高精度に位置決め(調心)する構成等も採用可能である。また、位置決め部における光ファイバ穴や位置決め溝といった光ファイバの調心手段が形成されている部材と、光ファイバ保持用中空部から前記調心手段に光ファイバ(裸光ファイバ)を導く誘導手段(誘い溝等)が形成されている部材とが別々になっている構成も採用可能である。
前述の実施形態では、位置決め段毎に、1つの位置決め段を構成する複数の位置決め部(光ファイバ穴)が位置決めする光ファイバの入出射光の光軸の装着面に対する傾斜角度を揃えた構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、位置決めする光ファイバの入出射光の光軸の装着面に対する傾斜角度が互いに異なる複数の位置決め部を有し、これら位置決め部によって位置決めされる光ファイバが、それぞれ、光軸変更用凹所の複数の光軸変更用反射面のいずれかに対面されて、光入出端との間に光軸変更用反射面を介して光接続される光路を形成するようになっていれば良く、必ずしも、位置決め段を有する構成に限定されない。
なお、いずれの実施形態においても、接着剤は、完全に透明な接着剤のみに限定されない。半透明であっても、光ファイバを通る光を許容範囲の透過率で透過させる接着剤であれば使用可能である。
また、図2などにおいて、幅方向の一端側に位置する1または複数の光ファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を送信用、他端側に位置する1または複数の光ファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を受信用とし、さらに、幅方向の中央部に位置する1または複数のファイバ(図示例では裸光ファイバ3a)を使用しない構成としてもよい。この場合、中央部に使用しないファイバが存在する分、幅方向一端側に位置する光ファイバと光入出端(光素子5)との間の光路と、幅方向他端側に位置する光ファイバと光入出端(光素子5)との間の光路との間の距離が大きくなるため、散乱光による混信等の問題をより低減できる。
位置決めピンは、光コネクタと基板とを位置決めする突出部材の総称である。この位置決めピンは、好ましくは、前述の実施形態に例示したように、メタル製の丸棒ピンが用いられるが、これには限定されない。例えば、樹脂製の光コネクタに一体成形によって形成された突起、あるいは、樹脂製の基板に一体成形によって形成された突起であっても良い。光コネクタ側あるいは基板側から、相手側に向かって突出して光コネクタと基板とを位置決めする機能を果たすものであれば、本発明における位置決めピンに相当するということができる。例えば、光コネクタに突設された突出部が相手側(基板)と嵌合して、基板と光コネクタとの間を位置決めする機能を果たすのであれば、前記光コネクタに突設された突出部は本発明に係る「位置決めピン」と称することができる。また、基板側に突設された突出部が、これが光コネクタ側の凹所(嵌合部)と嵌合することで、基板と光コネクタとの間を位置決めする機能を果たすのであれば、本発明における「位置決めピン」と称することができる。位置決めピンは、前述したように、好ましくは断面円形の丸棒ピンであるが、断面形状が、例えば、楕円形、長方形、正方形などであっても良い。また、断面形状は、中空状であっても良い。また、位置決めピンの本数は、好ましくは2本であるが、位置決め精度の向上等の目的のため、2本以外の本数(1本又は3本以上)であっても構わない。
一方、本明細書における「ピン穴(位置決め用ピン穴)」は、位置決めピンが嵌合される部分の総称であり、丸棒ピンに対応する丸孔であるピン穴に限定されるものでは無い。位置決めピンが嵌合されることで、この位置決めピンを高精度に位置決めして、基板と光コネクタとの間を位置決めする機能を果たすものであれば、これを、本発明に係るピン穴と称することができる。
本発明の一実施形態の光コネクタにおけるコネクタ本体の斜視図(ただし裏返して見た図)である。 図1のコネクタ本体の平面図である。 図2のA−A断面図である。 図3において位置決めピン穴に位置決めピンを嵌入させた状態のB−B断面図である。 図3において位置決めピン穴に位置決めピンを嵌入させた状態のC−C断面図である。 図2においてコネクタ本体に光ファイバを挿入した状態の図である。 上述のコネクタ本体を用いて構成した本発明の一実施形態の光コネクタの使用状態で示した断面図である。(図3を上下反転した状態となる)。 図7の要部の拡大図である。
符号の説明
1…光コネクタ、2…コネクタ本体、2a…装着面、2b…側面、3…光ファイバ、3a…光ファイバ(裸光ファイバ)、3b…被覆部、4…光トランシーバ、41…基板(マウント)、41a…基板面(上面)、4a…位置決め用ピン穴、5…光素子、6…基板(回路基板)、6a…基板面、7…壁部、8…光ファイバ保持用中空部、8a…光ファイバ挿入用開口部、9…位置決め部(光ファイバ穴)、9A、9B…位置決め段、10…光軸変更用反射面、10a…光軸変更用反射面(第1反射面)、10b…光軸変更用反射面(第2反射面)、11…光軸変更用凹所、11a…凹所開口部、13…位置決めピン、14…位置決め用ピン穴。

Claims (6)

  1. 光ファイバ(3)の先端部に取り付けられ、基板(6、41)上に直接または間接的に実装した光入出端(5)に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、
    前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体(2)を有し、
    前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面(6a、41a)に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面(2a)と、前記コネクタ本体の側面(2b)に開口する光ファイバ挿入用開口部(8a)を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部(8)と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部(9)と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面(10,10a、10b)を有する光軸変更用凹所(11)とを具備し、
    前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部(7)に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、
    各段(9A、9B)の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成され、前記光軸変更用凹所には、該光軸変更用凹所の前記装着面に開口する凹所開口部(11a)からの距離が互いに異なる複数の前記光軸変更用反射面が、前記凹所開口部から遠いものほど前記装着面に対する傾斜角度が大きくかつ前記壁部寄りとなるように位置をずらして形成されており、位置決め部によって位置決めされる光ファイバは、該光ファイバを位置決めする位置決め部の段の装着面からの距離が遠いものほど、対面される光軸変更用反射面が前記凹所開口部から遠い所に位置するものになっていることを特徴とする光コネクタ(1)。
  2. 光ファイバ(3)の先端部に取り付けられ、基板(6、41)上に直接または間接的に実装した光入出端(5)に対面して設置されて、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する光コネクタであって、
    前記光入出端に対面して前記基板上に設置されるブロック状のコネクタ本体(2)を有し、
    前記コネクタ本体は、該コネクタ本体を前記光入出端に対面させて設置したときに前記基板の基板面(6a、41a)に接合させるようにして前記基板面に対向配置される装着面(2a)と、前記コネクタ本体の側面(2b)に開口する光ファイバ挿入用開口部(8a)を有し基板面に沿って導かれる光ファイバの被覆部を保持するための光ファイバ保持用中空部(8)と、前記光ファイバの先端部を位置決めする位置決め部(9)と、この位置決め部に位置決めされた光ファイバの先端が対面され前記光ファイバ先端と前記光入出端との間の光路を形成する光軸変更用反射面(10,10a、10b)を有する光軸変更用凹所(11)とを具備し、
    前記光軸変更用反射面は、前記光軸変更用凹所の該光軸変更用凹所を介して前記位置決め部が形成されている壁部(7)と対面する内面に前記装着面に対して傾斜して形成されており
    前記位置決め部は、前記コネクタ本体において前記光軸変更用凹所を介して前記光軸変更用反射面と対面する側の壁部(7)に、装着面からの距離が互いに異なるようにして多段に形成され、
    各段(9A、9B)の位置決め部の内、全ての段の位置決め部、あるいは、装着面に最も近い段を除く各段の位置決め部は、位置決めする光ファイバを、前記光軸変更用凹所から光ファイバ保持用中空部側に行くにしたがって前記装着面からの距離が増大するように装着面に対して傾斜支持し、かつ、装着面から遠い段の位置決め部ほど、傾斜支持した光ファイバの装着面に対する傾斜角度が大きくなるように形成されていることを特徴とする光コネクタ(1)。
  3. 多段に設けられた位置決め部の段の内の1以上が、位置決めする光ファイバの光軸の前記装着面に対する傾斜角度が同じ位置決め部を複数横並びに配列した構造になっていることを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタ。
  4. 前記光ファイバ保持用中空部に多心光ファイバテープ心線が収納され、1本の多心光ファイバテープ心線の端末に口出しされた複数本の裸光ファイバが、一つの段を構成する複数の位置決め部に位置決めされていることを特徴とする請求項3記載の光コネクタ。
  5. 前記コネクタ本体の光軸変更用凹所のコネクタ幅方向両側にはそれぞれ、前記基板側にあけた位置決め用ピン穴(4a)に嵌合する位置決めピン(13)、あるいは、基板側に突設された位置決めピンが嵌合される位置決め用ピン穴(14)が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光コネクタ。
  6. 基板(6、41)に実装された光入出端と、光ファイバの先端に取り付けられ、前記基板上に前記光入出端(5)に対面させて設置されることで、前記光ファイバと光入出端との間を光接続する請求項1〜5のいずれかに記載の光コネクタとを有することを特徴とする光送受信装置。
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