JP3850727B2 - 改修屋根及びその改修工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根改修工事において、既設スレート屋根をそのままにするとともに、仮設足場,安全ネット張り等の段取施工を最小限とし、ひいては工期を短くすることができる改修屋根及びその改修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
屋根の改修において、会社,工場,駐車場等では、撤去時に粉塵等が立ち込めたり、取り外した屋根板材等の部品が落下したり、また、雨天の場合には設備、製品,自動車等に保護のためテント,天幕,カバー等の架設家屋を設営しなければならない。さらに、最悪の場合には会社、工場等の操業及び使用を一時,中断することもあり、その間に生じる物的,金銭的な損失,損害は極めて甚大である。このため、最近では改修屋根の葺成において、既設スレート屋根はなるべく、そのまま残して、該既設スレート屋根上に新たなる屋根を施工することが一般的となっている。
【0003】
このように、老朽化した既設スレート屋根に新設屋根板を葺成する場合には、以下の点に注意を要するものである。すなわち、改修時には、既設スレート屋根は、すでに劣化してもろくなって、比較的簡単に割れやすくなっている。このような既設スレート屋根の上に作業員が載って作業を行おうとすると、スレートが簡単に割れ、作業員にとっては極めて危険な作業環境である。また、建築物の内部で作業を行っている作業員も、落下物が当たる危険性がある。
【0004】
したがって、高所での既設スレート屋根の改修工事は、作業員が既設スレート上に載っても落下しないように、十分な安全対策が講じられなければ工事に着手することができない。この為、既設スレート屋根上に工事用足場を作り、或いはネット張りを行い、且つ既設スレート屋根上を歩行するためにの歩行床(板)が必要である。その歩行床(板)は、図21(A),(B)に示すように、既設スレート屋根の突出したボルト軸を利用して設置し、その設置された歩行床(板)上にネット張りが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、既設スレート屋根を残したままの状態で新設屋根を葺成する場合には既設スレート屋根の母屋,胴縁等の構造材及び既設スレート屋根を固定しているフックボルトをなるべく利用している。まず、新設屋根の施工にあたり、仮設足場を組む場合の問題点として、改修工事業者とは別に専門業者がその施工に当たるものであった。そのため、仮設足場を施工する間は本来の新設屋根の改修工事は行うことができず、その分長い工期を必要とせざるを得なくなる。
【0006】
このような仮設足場は極めて専門技術が必要で、改修工事業者が行うには余りにも負担がかかるものである。また、作業者は足場から20〜40cm下にある既設スレート屋根に向い作業することになり、その作業性は非常に劣る。仮設足場を施工及び改修工事を行っている間は、既設スレート屋根上に作業員が載ってしまうこともあり、スレートが割れて建築物内に落下する危険性も十分にあるので、このような危険性を防止するためにも室内側にも防護策が必要となる。次に、ネットを張る場合の問題点としては、前述の仮設足場の施工と同様に改修工事業者とは別の専門業者が行うことになり、前述した仮設足場の施工とネット張り作業により、屋根改修工事の工期は、さらに長くなるものであった。
【0007】
改修工事において、作業員は、たとえネットがあるとはいえ、スレート上に載ることは極めて危険であるため、ネット上の流れ方向及びその直角方向に歩行床(板)の設置が必要である。そして、その部分の工事が終了すると、設置していた歩行床(板)を取り外し、また次の工事場所に歩行床(板)を設置する必要がある。また、ネット張り作業中又は改修工事中に、スレートに作業員の足が載り、スレートが割れて落下するのを防止するため、建築物の室内側にも防護策が必要となり、この工事もまた、専門業者を必要とする。本発明の目的は、既設スレート屋根の改修工事を行うにおいて、屋根改修工事業者以外の仮設足場及びネット張り等の段取施工を最小限に抑え、屋根改修工事に迅速に着工することができひいては工期を短くすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、その発明を、断面波形状の既設スレート屋根と、固定用膨出条と,該固定用膨出条の幅方向の少なくとも一方に一段低位置に形成された略平坦状の載置部とからなる通し下地材と、該通し下地材上に葺成される新設屋根とからなり、前記通し下地材の長手方向が前記既設スレート屋根の各弧状山形部の長手方向に直交され、且つ前記載置部が各弧状山形部に載置されるとともに,前記固定用膨出条が前記弧状山形部から突出するフックボルト位置に配置されて、前記フックボルトを介して固定され、前記通し下地材上に新設屋根が葺成されてなる改修屋根及びその改修工法としたことにより、屋根改修工事において既設スレート屋根をそのままにするとともに、仮設足場,安全ネット張り等の段取施工を最小限とし、ひいては工期を短くすることができ、上記課題を解決したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、改修屋根の構造を説明する。図1乃至図4は、本発明における改修屋根の構造を示している。その既設スレート屋根Aは、スレート等でその断面形状が、略サインカーブ状の波形に形成されており、実際には複数のスレート屋根材A1 ,A1 ,…より構成されている。ここで、前記既設スレート屋根Aは、その高さ方向の中央より上方側を弧状山形部1とし、また下方側を弧状谷部2と称する。その既設スレート屋根Aは、図2,図3等に示すように、弧状谷部2箇所が母屋等の構造材4上に固定されたフックボルト5,5,…にて固定されている。
【0010】
前記構造材4は、具体的には、アングル鋼等の断面略L字形状の形鋼材が使用されているが、その他にリップ溝形鋼等も使用されることもある。そして、フックボルト5は、図4,図9(B)等に示すように、ほぼJ字形状であり、ボルト軸部5a,フック部5b及び既設ナット5cから構成されている。そして、アングル形鋼等とした構造材4の下縁箇所に前記フック部5bが引掛けられ、ボルト軸部5aの軸上端箇所が前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部を貫通し、該弧状山形部1の頂部側から前記既設ナット5cにより締め付けられて、前記スレート屋根材A1 が構造材4に固定される。
【0011】
次に、通し下地材Bは、図1乃至図5等に示すように、前記既設スレート屋根Aの上方に新設屋根Cを葺成するための支持部材としての役目をなす。その通し下地材Bは、長手方向に沿って長尺となる部材であり、載置部6と固定用膨出条7とから構成されている。その載置部6と固定用膨出条7は、図10に示すように、通し下地材Bの幅方向に沿って連続して形成されたものである。その載置部6は、固定用膨出条7に対して一段,低位置となるように形成されている。その載置部6は、ほぼ平坦状に形成されたものであり、後述する新設屋根Cの葺成作業を行う場合に、足の踏み台となり、作業通路としての役目をなす。前記載置部6と固定用膨出条7とは、平行に並設され、前記載置部6と固定用膨出条7との境は段状となっている。
【0012】
そして、その固定用膨出条7の幅方向両側から前記載置部6,6が形成されている。その固定用膨出条7は、前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部から突出するフックボルト5のボルト軸部5aを締め付ける既設ナット5cを収納する部位である。すなわち、前記既設ナット5cが弧状山形部1の頂部に装着されていても、前記既設ナット5cを固定用膨出条7が収納するようにしていることにより、図3,図9(B)等に示すように、前記載置部6,6は、弧状山形部1の頂部に当接するようにして載置される。
【0013】
また、その載置部6は、前記固定用膨出条7の幅方向の一方側にのみ形成されることもある。すなわち、前記固定用膨出条7と載置部6とは、一つずつ形成されたタイプも存在する。さらにまた、前記載置部6は、その幅方向の寸法が前述したように歩行可能としており、その幅も歩行に適した幅で50mmから1m程度が好適である。しかし、必ずしもこの寸法に限定されるものではなく、現場の既設スレート屋根Aの状況に応じて寸法は、適宜に設定されればよい。
【0014】
その固定用膨出条7は、具体的には平坦状の載置部6から上向き凸形状に膨出する断面ほぼ門形状に形成されたものである。さらに、前記固定用膨出条7からは、一段と高くなるように支持凸条7aが形成されることもある。該支持凸条7aは、図1,図3,図5及び図15等に示すように、新設屋根Cを構成するための受金具18が装着される部位となる。そして、前記載置部6と固定用膨出条7と支持凸条7aとによって、図11に示すように、その断面がほぼ階段状となっている。該支持凸条7aには、受金具18の挿入片18b1 が挿入されるための装着孔7a1 が形成されている。該装着孔7a1 は、受金具18のタイプによって形成されない場合も存在する。
【0015】
また、前記通し下地材Bの幅方向両端、すなわち両載置部6,6の外端には立上り側片6a,6aが形成されている。該立上り側片6a,6aの上端にはさらに内方に向かって水平状の屈曲端縁6a1 ,6a1 が形成されている(図11参照)。該立上り側片6a,6aには、後述する渡し板材10の幅方向端部の係止端縁10bが係止することができるようになっている。前記立上り側片6a,6aも種々の形状が存在する。
【0016】
その通し下地材Bの固定用膨出条7には、その長手方向に沿って適宜の間隔をおいて、複数の固定用貫通孔7b,7b,…が形成されている(図10参照)。該固定用貫通孔7b,7b,…は、前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部から突出した前記フックボルト5のボルト軸部5aが貫通する部位である。該固定用貫通孔7b,7b,…は、そのボルト軸部5aの直径よりも多少大きめに形成され、通し下地材Bが既設スレート屋根A上に載置された状態で、通し下地材Bの載置される位置の微調整ができるようになっている。
【0017】
具体的な寸法としては、既設スレート屋根Aのフックボルト5のボルト軸部5aが通常8mm程度の場合に、前記固定用貫通孔7bの直径は、30mm程度とする。また、通し下地材Bとフックボルト5とを締め付けるための既設ナット5cとの間には、図9(A),(B)に示すように、補強部材8が装着される。該補強部材8は、板厚が前記通し下地材Bに比較して、厚く形成され、変形しにくいものである。補強部材8は、座金としても役目もなしている。すなわち、前記固定用貫通孔7bの孔径より大きく形成され、通し下地材Bを既設スレート屋根Aに固定するための固定用ナット5dの座りを安定させるものである。
【0018】
その補強部材8は、図9(B),図10,図11等に示すように、前記通し下地材Bの載置部6と固定用膨出条7の箇所における断面形状に合わせて形成され、面板部8aの一端側に、前記固定用膨出条7と載置部6との垂直面に当接可能な垂下片8b1 が形成され、また他端側に垂直片8b2 が形成されている。また、前記面板部8aには、前記フックボルト5のボルト軸部5aが貫通するための締付孔8a1 が形成されている。
【0019】
その通し下地材Bは、その長手方向が前記既設スレート屋根Aの各弧状山形部1の長手方向とが直交(ほぼ直交も含む)するようにして、既設スレート屋根Aの複数の弧状山形部1,1,…に亘り載置される。このようにして、複数の通し下地材B,B,…は、前記既設スレート屋根A上に並設される。通し下地材Bは、既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部から突出してフックボルト5のボルト軸部5aを使用して、固定用ナット5dによって締め付けられ固定される。このとき前述したように、前記補強部材8が通し下地材Bと固定用ナット5dとの間に配置される。なお、前記通し下地材Bには、固定用膨出条7に、支持凸条7aが形成されないこともある。
【0020】
次に、渡し板材10は、図8,図12,図15等に示すように、前記既設スレート屋根A上に並設された通し下地材B,B,…の隣接する箇所に橋渡し状に配置されるものである。その渡し板材10は、図12(A),(B)に示すように、渡し主板10aの幅方向両側に前記通し下地材Bの幅方向端部に係止する係止端縁10b,10bが形成されている。
【0021】
また、前記渡し主板10aのほぼ中央箇所には、偏平膨出条10a1 が形成され、該偏平膨出条10a1 により、前記渡し主板10aが補強される。前記係止端縁10bの形状は、断面ほぼ門形状であり、前記通し下地材Bの立上り側片6a,6aに被さるようにして係止される。その係止端縁10bの外端縁10b1 は、ほぼ門形状となるコ字形状に形成されてもよいが、さらに内方側(前記偏平膨出条10a1 形成側)に向かって僅かに傾斜している方がより一層好適である。この係止端縁10bの形状は、その他にも種々存在し、前記通し下地材Bの立上り側片6aとの形状と一致するように形成されている。具体的には、馳折りタイプ,嵌合タイプ,差込みタイプ等の種々の形状が存在する。
【0022】
また、その渡し板材10は、前記隣接する通し下地材B,B間を長手方向に沿って移動自在となっている。すなわち、前記通し下地材B上に施工される新設屋根Cの葺成方向に新設屋根板C1 が施工方向とともに、移動することができる。そして、新設屋根Cの葺成作業の最終位置で、その渡し板材10が隣接する両通し下地材B,Bから取り外される。すなわち、新設屋根Cの葺成完了時には、渡し板材10は、改修屋根に存在しない。しかし、この渡し板材10が新設屋根Cの葺成完了とともに取り外されず、そのまま新設屋根Cとともに残されることもある。
【0023】
次に、新設屋根Cは、複数の新設屋根板C1 から構成されており、該新設屋根板C1 には、種々のタイプが存在する。まずその第1タイプは、折板タイプとしたものである。まず、折板屋根板とした新設屋根板C1 には、図1,図2,図3,図5等に示すように、隣接する新設屋根板C1 ,C1 の山形部11同士を重合して、連結する重合タイプとしたものである。その山形部11,11同士の重合箇所は、前記受金具18により支持される。該受金具18は、図13に示すように、台形状の山形支持部18aの下端に基部18bが形成され、該基部18bからほぼ垂下状に挿入片18b1 が形成されている。
【0024】
前記挿入片18b1 の両側には、図13に示すように、水平片18b2 が形成されている。該水平片18b2 は、図3に示すように、前記固定用膨出条7の支持凸条7aの頂部に載置される。なお、前記挿入片18b1 及び水平片18b2 は、前記基部18bに筋状の切れ目を入れて垂下状に折曲形成されたものを挿入片18b1 とし、そのまま水平状に残したものを水平片18b2 とするものである。また、前記支持凸条7aが形成されない場合には、前記受金具18の水平片18b2 は、固定用膨出条7上に載置される。その挿入片18b1 は、前記通し下地材Bに形成された装着孔7a1 に挿入される。その挿入片18b1 と装着孔7a1 とは、圧入状態としたり、或いは接着剤が使用されて固着されることもある。
【0025】
また、前記受金具18は、前記通し下地材Bの支持凸条7aに固着するために固定ボルト19が使用されることもある。該固定ボルト19は、受金具18に新設屋根板C1 ,C1 を固着する役目もなしており、図3に示すように、前記ボルト軸部19bの先端が錐先19b1 となり、該錐先19b1 の次に主螺子部19b2 が形成されている。また該主螺子部19b2 のボルト頭部19a寄りには副螺子部19b3 が形成されている。そして、前記主螺子部19b2 と前記副螺子部19b3 との間には、非螺子形成部19b4 が形成されている。この固定ボルト19は、まず重合された山形部11,11(重合されていない場合には一つの山形部11)の頂部から錐先19b1 により前記受金具18の頂部に形成された貫通孔18a1 を貫通し、次に主螺子部19b2 が両山形部11,11の頂部を通過し、さらに前記錐先19b1 が(固定用膨出条7に形成された)支持凸条7aに食い込む。この錐先19b1 が支持凸条7aに食い込み始めたときには、前記非螺子形成部19b4 が受金具18の貫通孔18a1 箇所を通過しており、重合する山形部11,11や受金具18に対して、ボルト軸部19bは容易に空転することができ、ほとんど抵抗なく食い込んでゆくことができる。
【0026】
その錐先19b1 が前記通し下地材Bの支持凸条7aの表面に達したときに支持凸条7aの表面を破り、その支持凸条7aから下方に向かってバリが形成され、該バリに主螺子部19b2 が螺合し、固定ボルト19が固着され、受金具18及び新設屋根板C1 が通し下地材B上に施工される。そして、前記主螺子部19b2 が支持凸条7aにある程度螺合したときには、前記副螺子部19b3 が前記両山形部11,11に貫通された孔に螺合し、両山形部11,11が受金具18に固定されることになる。
【0027】
次に、新設屋根板C1 が馳締部タイプとされたものでは、図16(A),(B)に示すように、隣接する新設屋根板C1 ,C1 の山形部11,11に下馳部11b1 と上馳部11b2 とがそれぞれ形成され、隣接する新設屋根板C1 ,C1 同士が前記下馳部11b1 と上馳部11b2 との馳締により連結される。また、下馳部11b1 と上馳部11b2 との馳締部と前記受金具18とは、該受金具18に固着される馳締用吊子12aを介して連結される。
【0028】
次に、新設屋根板C1 が嵌合タイプのものでは、図17(A),(B)に示すように、隣接する新設屋根板C1 ,C1 の山形部11,11同士の連結に嵌合キャップ材11dが使用されるものである。嵌合キャップ材11dには、幅方向両側に嵌合突起条11d1 ,11d1 が形成されている。両新設屋根板C1 ,C1 ,…の対向する嵌合屈曲部11c,11c間には、嵌合用吊子12bが配置され、該嵌合用吊子12bにて、両嵌合屈曲部11c,11cが受金具18に固定される。そして、隣接する新設屋根板C1 ,C1 の両山形部11,11の頂部には、嵌合屈曲部11c,11cが形成され、該嵌合屈曲部11c,11cに前記嵌合キャップ材11dの嵌合突起条11d1 ,11d1 が嵌合するようにして被せられ、嵌合タイプの折板屋根が構成される。
【0029】
次に、前記新設屋根Cは、図18(A),(B)等に示すように、フラット状屋根タイプとしたものである。この構成では、フラット状屋根材13と、ガッタ14と、固定部材15と、フラットキャップ材16と、から構成されるものである。前記フラット状屋根材13は、フラット状面板13aと、該フラット状面板13aの幅方向両側端部に形成された嵌合側部13b,13bから形成されている。前記ガッタ14は、樋形状をなしており、長手方向に長尺に形成されたものである。前記固定部材15は、金属帯板が適宜に屈曲形成され、押え部15aと設置部15cとからなり、前記押え部15aは、前記ガッタ14を前記通し下地材B上に押さえつけるようにして固定する部位である。前記固定部材15の設置部15cは、前記通し下地材B上に載置される部位である。前記押え部15aには、下向き傾斜状の嵌合片15bが形成されている。前記フラットキャップ材16は、フラット頂部16aの幅方向両側端からほぼ折り返し状に屈曲されて嵌合脚片16b,16bが形成されたものである。
【0030】
まず、ガッタ14の幅方向両側端箇所が二つの固定部材15,15の押え部15a,15aによって押さえられるようにして、前記通し下地材B上に設置部15c,15cを介して固定される。このとき、図19に示すように、前記設置部15cに形成された貫通孔に前記通し下地材Bから突出したフックボルト5のボルト軸部5aが貫通し、該ボルト軸部5aに前記固定用ナット5dが締付けられて、固定部材15が通し下地材B上に固定される。また、前記ガッタ14の幅方向両側を固定する両固定部材15,15のそれぞれの嵌合片15b,15bは、前記ガッタ14内部で対向した状態となっている。次に前記ガッタ14内に前記隣接するフラット状屋根材13,13の両嵌合側部13b,13bが対向するようにして入り込み、該嵌合側部13b,13bが前記ガッタ14内で対向する両嵌合片15b,15bに嵌合固定される。
【0031】
次いで、隣接するフラット状屋根材13,13の対向する嵌合側部13b,13b間にフラットキャップ材16の嵌合脚片16b,16bが嵌合されてフラット状屋根が施工される。なお、前記固定部材15は、前記既設スレート屋根Aのフックボルト5を介して通し下地材Bに固定されたものであるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、特に図示しないが別の新たなボルト,ドリルビス等の固着具や溶接手段等にて、固定部材15を通し下地材B上に固着しても構わない。
【0032】
次に、前記新設屋根Cは、図20(A),(B)に示すように、瓦棒葺タイプとしたものである。このタイプは、溝板20,瓦棒吊子21及び瓦棒キャップ22とから構成されている。その瓦棒吊子21は、前記通し下地材Bの固定用膨出条7上に前記フックボルト5のボルト軸部5a及び固定用ナット5dにて固着され、前記瓦棒吊子21の幅方向両側に前記溝板20,20が配置され、該溝板20,20と瓦棒キャップ22が前記瓦棒キャップ22に馳締されて瓦棒葺屋根が施工される。
【0033】
【作用】
次に、改修屋根の施工方法について、図6乃至図8及び図15等に基づいて説明する。まず、図6(A),図7(A)に示すように、既設スレート屋根Aの弧状山形部1の長手方向に、通し下地材Bの長手方向を直交させ、該通し下地材Bの固定用膨出条7を前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部箇所から突出するフックボルト5のボルト軸部5aの位置に合わせるとともに前記固定用膨出条7よりも一段低い位置に形成した載置部6を弧状山形部1の頂部に載置する。このとき、弧状山形部1の頂部の既設ナット5cが前記固定用膨出条7の裏面側内に納まる(図11参照)。
【0034】
次に、図6(B),図7(B),図15に示すように、前記フックボルト5,5,…のボルト軸部5a,5a,…を固定用膨出条7の固定用貫通孔7b,7b,…に貫通させ、固定用ナット5d,5d,…で締付固定し、既設スレート屋根A上に通し下地材B,B,…を複数並設する。このとき、前記固定用膨出条7の表面に補強部材8を配置し、該補強部材8とともに前記フックボルト5にて固定することもある。そして、通し下地材Bの固定用膨出条7に複数の受金具18,18,…を装着してゆく。
【0035】
次に、図6(C),図7(C)に示すように、並設した通し下地材B,B,…上に新設屋根Cを葺成する。なお、図8(A),(B)に示すように、前記隣接する通し下地材B,B間には、渡し板材10を配置し、前記通し下地材Bの長手方向に沿って移動自在とし、新設屋根Cの葺成方向にしたがって、前記渡し板材10を移動させることができる。前記通し下地材Bの載置部6,6は、図14に示すように、作業員の歩行用通路として利用する等、種々の作業ができる。また前記渡し板材10は、道具のストックヤード(置き場)として利用できる。これらにより、作業効率を向上させることができる。
【0036】
なお、既設スレート屋根Aに勾配が設けられている場合には、新設屋根Cにも勾配が生じるが、このような場合に、前記通し下地材Bは、その固定用膨出条7に形成された支持凸条7aが常時、勾配の水上側寄りとなるように既設スレート屋根A上に設置される〔図9(B)参照〕。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記支持凸条7aが水下側寄りとなるように既設スレート屋根A上に設置されてもかまわない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1の発明は、断面波形状の既設スレート屋根Aと、固定用膨出条7と,該固定用膨出条7の幅方向の少なくとも一方に一段低位置に形成された略平坦状の載置部6,6とからなる通し下地材Bと、隣接する通し下地材B,B間の対向する幅方向端縁間に係止される渡し板材10と、前記通し下地材B上に葺成される新設屋根Cとからなり、前記通し下地材Bの長手方向が前記既設スレート屋根Aの各弧状山形部1の長手方向に直交され、且つ前記載置部6,6が各弧状山形部1に載置されるとともに,前記固定用膨出条7が前記弧状山形部1から突出するフックボルト5位置に配置されて、前記フックボルト5を介して固定され、前記通し下地材B上に新設屋根Cが葺成されてなり、隣接する通し下地材B,B間の対向する幅方向端縁間には渡し板材10が係止されて配置されてなることを特徴とする改修屋根としたことにより、足場、ネット等を必要とせずに、既設スレート屋根Aに新設屋根Cを葺成することができるし、また、その葺成作業も極めて迅速にでき作業効率を向上させることができ、且つ特別な熟練を要することがない。
【0038】
上記効果を詳述すると、通し下地材Bが、既設スレート屋根A上に配置されるものであるが、このとき通し下地材Bが足場の代用となる。特に、載置部6,6は、前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1の頂部に当接している状態なので、この載置部6,6は、安定しており、通路として使用することができ、新設屋根Cを施工する場合に作業員の安全を確保し、作業効率を向上させている。そして、通し下地材Bは、ほぼ広い板状に形成されており、安定した状態のものにできる。
【0039】
このように、本発明では、通し下地材Bが単に新設屋根Cの支持部としての役目をなすのみではなく、さらに施工時における仮設足場,ネット張り等の役目をなすものである。したがって、仮設足場,ネット張り等の専門業者を必要とせず、また仮設足場及びネット張り等の段取施工を全く不要にすることができるか、或いは最小限にすることができ、ひいては、迅速に屋根改修工事を行うことができ、ひいては工期を短くすることができる。また、通し下地材Bは、既設スレート屋根Aを構成するフックボルト5を利用して装着するものであり、該フックボルト5の箇所では、通常,構造材4が位置している。これによって、通し下地材Bは、前記構造材4に間接的に支持されることになり、前記通し下地材Bは、極めて強固に支持されることになり、ひいては新設屋根Cも極めて強固且つ耐久性のあるものにできる。
【0040】
さらに、前述の構成において、隣接する通し下地材B,B間には、対向する幅方向端縁間に係止される渡し板材10が配置されてなる改修屋根としたことにより、新設屋根Cの施工時においては、前記渡し板材10が作業員のための作業用通路としたり、或いは道具のストックヤード(置き場所)にすることができる。すなわち、渡し板材10を両通し下地材B,Bに長手方向に移動自在に載置することで、両通し下地材B,B間を往来する場合に作業員の安全を確保したり、或いは道具類の落下をその渡し板材10にて受け止め、既設スレート屋根Aを損傷することを防止できる。
【0041】
さらに、その渡し板材10を両通し下地材B,Bの長手方向に沿って移動自在であるため、新設屋根板C1 ,C1 を葺成作業にともなって移動させることで、作業の安全を図り、且つ作業効率を向上させることができる。また、渡し板材10を設けることにより、既設スレート屋根A上の不安定な空きスペースも少なくすることができる。また、渡し板材10を改修屋根の施工後にも残しておくことで、既設スレート屋根Aと新設屋根Cとともに3層屋根構造とすることができ、防音,断熱効果を発揮することができるものである。この3層屋根構造とする場合には、前記渡し板材10は、両通し下地材B,B間に沿ってほぼ全面的に塞ぐ状態としておく。
【0042】
請求項2の発明は、請求項1において、前記固定用膨出条7に前記フックボルト5が貫通する部位の表面には板片状の補強部材8が配置され、該補強部材8は、前記フックボルト5にて前記固定用膨出条7に固定されてなる改修屋根としたことにより、フックボルト5は、補強部材8を介して固定用膨出条7を既設スレート屋根A上に固定するので、前記補強部材8により前記固定用膨出条7の表面に面接触状態で補強することができ、より一層,強固なる固定にすることができる。また、前記補強部材8は、比較的肉厚とすることで、通し下地材Bの肉厚が薄いものであっても、フックボルト5と既設ナット5cによる締付箇所に変形や歪みが生じにくいものにすることができる。
【0043】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記新設屋根Cは山形部が所定間隔に連続する折板屋根とし、前記固定用膨出条7には長手方向に沿って、前記新設屋根Cの受金具18が装着される断面ほぼ門形状の支持凸条7aが形成されてなる改修屋根としたことにより、該支持凸条7aが固定用膨出条7の他の面よりも一段高くなっているので、その支持凸条7aに受金具18が装着されることにより、通し下地材Bの他の部分から突出したフックボルト5や既設ナット5c等の他の部位に干渉されることなく、新設屋根板C1 ,C1 ,…を安定した状態で受金具18に取り付けてゆくことができ、ひいては良好な葺成作業にすることができる。このように通し下地材Bの固定用膨出条7に支持凸条7aが形成されることにより、新設屋根Cが折板屋根の施工において極めて好適なものにすることができる。
【0044】
請求項4の発明は、請求項3において、前記受金具18の脚部下端より挿入片18b1 が形成され、前記支持凸条7aの適宜の位置には、前記挿入片が挿入片される装着孔7a1 が形成されてなる改修屋根としたことにより、受金具18の装着が極めて簡単にでき、新設屋根Cを折板屋根としたときの施工効率を極めて良好にすることができる。
【0045】
請求項5の発明は、請求項1又は2において、前記新設屋根Cは、フラット状屋根材13,13と、幅方向に隣接する前記フラット状屋根材13,13の幅方向端部が対向しつつ入り込むガッタ14と、該ガッタ14を通し下地材B上に固定するとともに隣接する前記フラット状屋根材13,13の幅方向端部をガッタ14内で嵌合固定する固定部材15と、前記隣接するフラット状屋根材13,13の対向する幅方向端部間に嵌合されるフラットキャップ材16とからなるフラット状屋根としてなる改修屋根としたことにより、新設屋根Cをフラット屋根とした場合においても好適なものにできる。すなわち、前記ガッタ14を固定する固定部材15は、前記通し下地材Bから突出した既設スレート屋根Aのフックボルト5を利用して固定することが可能であり、その施工性を極めて良好にすることができる。特に、前記通し下地材Bは、固定用膨出条7の上端が平坦状に形成されたものが使用されることで、フラット屋根の下地として、極めて好適なものである。
【0046】
請求項6の発明は、請求項1又は2において、前記新設屋根Cは、瓦棒吊子21と,該瓦棒吊子21の幅方向両側に馳折形成される瓦棒キャップ22と溝板20からなる瓦棒葺屋根とし、前記瓦棒吊子21は前記通し下地材Bを貫通するフックボルト5を介して固定されてなる改修屋根としたことにより、新設屋根Cを瓦棒屋根とした場合においても好適なものにできる。すなわち、前記瓦棒吊子21は、前記通し下地材Bから突出した既設スレート屋根Aのフックボルト5を利用して固定することができ、その施工性を極めて良好にすることができる。また、前述した効果と同様に通し下地材Bは、固定用膨出条7の上端が平坦状に形成されることで、瓦棒屋根の下地として好適である。
【0047】
請求項7の発明は、既設スレート屋根Aの弧状山形の長手方向に通し下地材Bの長手方向を直交させ、該通し下地材Bの固定用膨出条7を前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1箇所から突出するフックボルト5の突出部位置に合わせるとともに前記固定用膨出条7よりも一段低い位置に形成した載置部6を弧状山形部1に載置して前記フックボルト5を固定用膨出条7に貫通させて締付固定し、前記通し下地材Bを複数並設し、隣接する通し下地材B,B間に該通し下地材Bの長手方向に沿って移動自在な渡し板材10を設け、次に並設した通し下地材B,B,…上に新設屋根Cを葺成すると共に該新設屋根Cの葺成方向にしたがって、前記渡し板材10を移動してなる改修屋根の改修工法としたことにより、特別な熟練技術を要することがなく、また足場、ネット張り等を必要とせずに、既設スレート屋根Aに新設屋根Cを葺成することができる。またその作業も簡易且つ迅速にでき、作業効率を向上させることができる。
【0048】
さらに、前述の構成において、前記隣接する通し下地材B,B間に該通し下地材Bの長手方向に沿って移動自在な渡し板材10を設け、新設屋根Cの葺成方向にしたがって、前記渡し板材10を移動させてなる改修屋根の改修工法としたことにより、渡し板材10を新設屋根Cの葺成方向とともに、移動させることで、葺成作業をより一層効率的にできる。すなわち、新設屋根Cの葺成方向に伴って、渡し板材10が移動できるので、その渡し板材10を介して隣接する通し下地材B,B間を往来でき、またその渡し板材10上に道具等を置いておくことができるので、葺成作業を効率的にすることができるとともに、作業員の安全性の確保、及び道具類等の落下防止ができるものである。
【0049】
請求項8の発明は、既設スレート屋根Aの弧状山形部1の長手方向に通し下地材Bの長手方向を直交させ、該通し下地材Bの固定用膨出条7を前記既設スレート屋根Aの弧状山形部1箇所から突出するフックボルト5の突出部位置に合わせて載置し、前記固定用膨出条7の表面に補強部材8を配置し、該補強部材8とともに前記フックボルト5にて固定し、前記通し下地材Bを複数並設し、隣接する通し下地材B,B間に該通し下地材Bの長手方向に沿って移動自在な渡し板材10を設け、次に並設した通し下地材B,B,…上に新設屋根Cを葺成すると共に該新設屋根Cの葺成方向にしたがって、前記渡し板材10を移動してなる改修屋根の改修工法としたことにより、通し下地材Bを既設スレート屋根Aに固着するのに、補強部材8を介してフックボルト5に締付固定するので、そのフックボルト5による締付箇所には変形,歪等が生じにくくなり、施工精度を良好にすることができ、ひいては、通し下地材Bの装着がより一層強固にできる。
【0050】
請求項9の発明は、請求項7又は8において、前記通し下地材Bの長手方向には、受金具18を所定間隔に配置し、該受金具18に折板屋根板材を葺成してなる改修屋根の改修工法としたことにより、新設屋根Cを折板屋根とした場合に好適であり、折板屋根の葺成を極めて効率的に行うことができる。また、通し下地材Bは、弧状山形部1箇所から突出するフックボルト5によって、既設スレート屋根A上に極めて強固に固定することができ、ひいては受金具18が強固に支持されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において新設屋根の一部を外して通し下地材,受金具及び渡し板材等が見えるようにして構造を示した斜視図
【図2】 改修屋根の内部側から軒先側方向における断面略示図
【図3】 改修屋根の内部側から軒先側方向における要部拡大断面図
【図4】 本発明の縦断側面略示図
【図5】 改修屋根の内部側から軒先側方向における要部拡大斜視図
【図6】 (A)は既設スレート屋根上に通し下地材を装着している施工図
(B)は通し下地材に受金具を装着している施工図
(C)は通し下地材上に新設屋根を葺成している施工図
【図7】 (A)は既設スレート屋根上に通し下地材を装着している施工斜視図
(B)は通し下地材に受金具を装着した施工斜視図
(C)は通し下地材上に新設屋根を葺成している施工斜視図
【図8】 (A)は隣接する通し下地材間に渡し板材が設置される斜視図
(B)は通し下地材間に設置された渡し板材が通し下地材の長手方向に摺動自在としていることを示す斜視図
【図9】 (A)は既設スレート屋根に通し下地材が固定されている構造を示す斜視図
(B)は既設スレート屋根に通し下地材が固定されている構造を示す縦断側面図
【図10】 既設スレート屋根上に通し下地材が補強部材とともに装着されようとする分解斜視図
【図11】 既設スレート屋根上に通し下地材が補強部材とともに装着されようとする分解縦断側面図
【図12】 (A)は渡し板材の斜視図
(B)は渡し板材の断面略示図
【図13】 挿入片を設けた受金具と該受金具が装着される通し下地材との分離した状態の斜視図
【図14】 通し下地材上を作業員が歩行自在な状態を示す略示図
【図15】 既設スレート屋根上に装着された隣接する通し下地材間に渡し板材が装着された状態の斜視図
【図16】 (A)は新設屋根を馳締タイプとした改修屋根の内部側から軒先側方向における断面略示図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図17】 (A)は新設屋根を嵌合タイプとした改修屋根の内部側から軒先側方向における断面略示図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図18】 (A)は新設屋根をフラット状タイプとした改修屋根の内部側から軒先側方向における断面略示図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図19】 嵌合タイプの新設屋根の工程図
【図20】 (A)は新設屋根を瓦棒タイプとした改修屋根の内部側から軒先側方向における断面略示図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図21】 (A)は従来の施工工法であり既設スレート屋根上に設置された工事用足場にネット張りが行われている工程の略示斜視図
(B)はさらにネット上に工事用足場が設置されている工程の略示斜視図
【符号の説明】
A…既設スレート屋根
B…通し下地材
C…新設屋根
1…弧状山形部
5…フックボルト
6…載置部
7…固定用膨出条
7a…支持凸条
7a1 …装着孔
8…補強部材
10…渡し板材
18…受金具

Claims (9)

  1. 断面波形状の既設スレート屋根と、固定用膨出条と,該固定用膨出条の幅方向の少なくとも一方に一段低位置に形成された略平坦状の載置部とからなる通し下地材と、隣接する通し下地材間の対向する幅方向端縁間に係止される渡し板材と、前記通し下地材上に葺成される新設屋根とからなり、前記通し下地材の長手方向が前記既設スレート屋根の各弧状山形部の長手方向に直交され、且つ前記載置部が各弧状山形部に載置されるとともに,前記固定用膨出条が前記弧状山形部から突出するフックボルト位置に配置されて、前記フックボルトを介して固定され、前記通し下地材上に新設屋根が葺成されてなり、隣接する通し下地材間の対向する幅方向端縁間には渡し板材が係止されて配置されてなることを特徴とする改修屋根。
  2. 請求項1において、前記固定用膨出条に前記フックボルトが貫通する部位の表面には板片状の補強部材が配置され、該補強部材は、前記フックボルトにて前記固定用膨出条に固定されてなることを特徴とする改修屋根。
  3. 請求項1又は2において、前記新設屋根は山形部が所定間隔に連続する折板屋根とし、前記固定用膨出条には長手方向に沿って、前記新設屋根の受金具が装着される断面ほぼ門形状の支持凸条が形成されてなることを特徴とする改修屋根。
  4. 請求項3において、前記受金具の脚部下端より挿入片が形成され、前記支持凸条の適宜の位置には、前記挿入片が挿入片される装着孔が形成されてなることを特徴とする改修屋根。
  5. 請求項1,2又は3において、前記新設屋根は、フラット状屋根材と、幅方向に隣接する前記フラット状屋根材の幅方向端部が対向しつつ入り込むガッタと、該ガッタを通し下地材上に固定するとともに隣接する前記フラット状屋根材の幅方向端部をガッタ内で嵌合固定する固定部材と、前記隣接するフラット状屋根材の対向する幅方向端部間に嵌合されるフラットキャップ材とからなるフラット状屋根としてなることを特徴とする改修屋根。
  6. 請求項1,2又は3において、前記新設屋根は、瓦棒吊子と,該瓦棒吊子の幅方向両側に馳折形成される瓦棒キャップと溝板からなる瓦棒葺屋根とし、前記瓦棒吊子は前記通し下地材を貫通するフックボルトを介して固定されてなることを特徴とする改修屋根。
  7. 既設スレート屋根の弧状山形の長手方向に通し下地材の長手方向を直交させ、該通し下地材の固定用膨出条を前記既設スレート屋根の弧状山形部箇所から突出するフックボルトの突出部位置に合わせるとともに前記固定用膨出条よりも一段低い位置に形成した載置部を弧状山形部に載置して前記フックボルトを固定用膨出条に貫通させて締付固定し、前記通し下地材を複数並設し、隣接する通し下地材間に該通し下地材の長手方向に沿って移動自在な渡し板材を設け、次に並設した通し下地材上に新設屋根を葺成すると共に該新設屋根の葺成方向にしたがって、前記渡し板材を移動してなることを特徴とする改修屋根の改修工法。
  8. 既設スレート屋根の弧状山形部の長手方向に通し下地材の長手方向を直交させ、該通し下地材の固定用膨出条を前記既設スレート屋根の弧状山形部箇所から突出するフックボルトの突出部位置に合わせて載置し、前記固定用膨出条の表面に補強部材を配置し、該補強部材とともに前記フックボルトにて固定し、前記通し下地材を複数並設し、隣接する通し下地材間に該通し下地材の長手方向に沿って移動自在な渡し板材を設け、次に並設した通し下地材上に新設屋根を葺成すると共に該新設屋根の葺成方向にしたがって、前記渡し板材を移動してなることを特徴とする改修屋根の改修工法。
  9. 請求項7又は8において、前記通し下地材の長手方向には、受金具を所定間隔に配置し、該受金具に折板屋根板材を葺成してなることを特徴とする改修屋根の改修工法。
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