JP2002038657A - 屋根葺き替え工法とそれに用いる葺き替え部材 - Google Patents

屋根葺き替え工法とそれに用いる葺き替え部材

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JP2002038657A
JP2002038657A JP2000220210A JP2000220210A JP2002038657A JP 2002038657 A JP2002038657 A JP 2002038657A JP 2000220210 A JP2000220210 A JP 2000220210A JP 2000220210 A JP2000220210 A JP 2000220210A JP 2002038657 A JP2002038657 A JP 2002038657A
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Masaaki Mimura
正明 三村
Kazuyoshi Hachiman
一義 八幡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経年劣化した既設波板形状屋根の上を歩くこ
となく、安全に新設屋根材を重ね葺きすることができる
と共に、横方向の下地材を無くしたことにより、経済性
と施工の効率性を高めた。 【解決手段】 予め設置した2本の下地材8の間に新設
屋根材3を掛けわたす作業を1ステップの作業とし、前
の1ステップ作業で設置した新設屋根材3を足場とし
て、次の1ステップ作業を行い、前記作業を屋根の一方
の妻面10から他方の妻面10aにかけて順に繰り返す
ことで、既設屋根材1の上を歩くことなく新設の新設屋
根材3を葺くことを特徴とする屋根葺き替え工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化したスレー
ト、鉄板などの波形状屋根の葺き替え工法とそれに用い
る屋根材や、支持金物などの葺き替え部材に関する。
【0002】
【従来の技術】スレート、鉄板などの波形状屋根(およ
びその他一般の屋根)にあっては、屋根勾配に直交する
方向に配置された母屋間を構造的に有利な屋根断面形状
にすることにより、自重や雪、風などの荷重に対して、
その荷重を母屋へと効率的に伝達する構造とされてい
る。従って、屋根の流れる方向(縦方向という)と屋根
材を支持する下地材(母屋という)の方向とは直交して
設けられている。なお、母屋の流れている方向を横方向
という。
【0003】このようなスレート、鉄板などの老朽化し
た波形状屋根(既設屋根という)の葺き替え工法として
は、既設屋根を母屋から取り外して新設屋根と取り替え
る方法と、既設屋根の上に新たに新設屋根を設置する方
法がある。本発明は後者の方法を対象とする。
【0004】さらに、既設屋根の上に新設屋根を葺き重
ねる方法に関しては、既設屋根材の母屋を利用して、
新たな母屋を設置することなく新設屋根を葺き重ねる方
法と、既設屋根材の上に、既設母屋と平行に新たな母
屋を横方向に配置し、この新たな母屋を利用してその上
に新設屋根材を葺き重ねる方法の2通りがある。
【0005】前記の既設屋根材の母屋を利用する場合
についても、次の(1)〜(3)の方法がある。
【0006】(1)ダイレクト工法と称されるもので、
これも数種類の工法に分かれ、第1は、既設波板と波ピ
ッチが一致する屋根材を上から葺き、既設波板を既設母
屋に固定するために設けた既存のフックボルトを利用す
る工法、例えば、既存のフックボルトの上にフッククラ
ンプを取付けてボルトを長くする工法である。第2は、
別場所に新たにフックボルトを設置する工法例えば、新
しいタイトフレームを既存のフックボルトと接続させ、
新屋根材はそのタイトフレームにビス止めする工法など
である。前述の工法では、既存のフックボルトの頭部を
切断し、隣の山に新たなボルトを打ち込むことがある。
【0007】(2)特開平5−33429号には、改修
用折板屋根材の施工法が開示されている。この施工法
は、既設母屋の上部に上側タイトフレームと下側タイト
フレームを相対移動可能に設けてなるタイトフレームを
構成する工法である。したがって、既設母屋の上部に固
定する下側タイトフレームに対して、新設屋根材を固定
する上側タイトフレームを適切にずらして取り付けるこ
とにより、既設屋根の山、谷が変形・変位していても、
前記タイトフレームの山部を水勾配の流れ方向に等ピッ
チで固定して新設屋根材を外観よく葺くことができるも
のである。
【0008】(3)特開平8−135100号には、波
板状屋根材の重層葺き工法用の取付金具が開示されてい
る。これは金属板を略山形形状に折曲げて形成した1つ
の取付金具の頂部に切り溝を入れて、既設屋根材の取付
け部と新設屋根材の取付け部を上段と下段に分け、下段
には、下向きに取付けられたネジ部を利用して既設の波
形状の屋根を取付け、上段には、上向きに取付けられた
ネジ部を利用して新設の同形状の屋根材を取付けるもの
である。
【0009】しかし、前記(1)〜(3)いずれの場合
にも、新設屋根材の葺き替え施工中に、既設の屋根の上
を歩くことを余儀なくされ、既設屋根材が経年劣化して
いる場合に、作業中の墜落などの非常な危険が伴うとい
う重大な欠点がある。
【0010】前記の既設の屋根材の上に新たに母屋を
設置して葺き替えする方法としては、例えば、特願平1
0−212796号の屋根葺き替え工法がある。
【0011】この特願平10−212796号の工法
は、屋根面に縦・横の下地材を組み、その上に屋根材を
葺いていく工法である。この工法の場合、新設の屋根材
を施工するに際して、屋根面に縦・横に組んだ下地材の
上を歩いていくならば、既設屋根材の上を歩くことがな
く、安全性が確保される。しかし、この工法では、下地
材の部材点数が多くなるという問題があり、経済性と施
工の効率性に難点がある。
【0012】屋根葺き替えの従来工法に内在する前記の
問題点のほかに、経年劣化した屋根材特有の問題とし
て、波形状屋根の山部分から既設母屋へとフックボルト
を挿通することで、屋根を母屋へ固定する構造にあって
は、その山部分も経年劣化のためボルトのワッシャーの
圧力に耐えられない場合があり、その場合、ワッシャー
と既設母屋との間に大きな空間があるために上下方向に
緩みが生じ、十分な固定度が安定的に確保されないとい
う問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、新設屋
根材を既設屋根材の上に葺き重ねる工法には、既設屋根
材の母屋を利用する工法と、既設屋根材の上に新たに下
地材(母屋)を縦・横方向に配置する工法があった。前
者の場合は、作業時に既設屋根材の上を歩くことにな
り、既設屋根材が経年劣化していた場合の作業中の墜落
などの危険性がある。また後者の場合は、作業時に新設
の下地材の上を歩くことで安全性は確保されるが、縦・
横の下地材の部材点数が多くなって、経済性と施工効率
性に難点があるという問題があった。
【0014】本発明は、新設屋根材を既設屋根材の上に
葺き重ねる工法において、新たな下地材を用いて新設屋
根材を施工することで、既設屋根材の上を歩くことなく
作業できるようにして、既設屋根材の経年劣化による作
業中の墜落などの危険性を除去し、安全性を確保する。
しかも、新たに用いる前記下地材の使用点数を可及的に
少なく抑えることで、経済性と施工の効率性に優れた新
規な屋根葺き替え工法を提供することを目的とする。
【0015】
【問題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は次のように構成する。
【0016】第1の発明は、既設の波板状の屋根に新設
の屋根材を葺き重ねるにあたって、既設屋根の上に屋根
勾配と平行な方向の下地材を配置して、その下地材の上
に新たな屋根を葺く屋根葺き替え工法を特徴とする。
【0017】第2の発明は、第1発明に記載の屋根葺き
替え工法において、支持金物を介して既設屋根材に予め
設置した2本の下地材の間に新設屋根材を掛けわたす作
業を1作業ステップとし、その1ステップ作業で設置し
た新設屋根材を足場として、次の1ステップ作業を行
い、前記1ステップ作業を屋根の一方の妻側から他方の
妻側にかけて順次繰り返すことで、既設屋根材の上を歩
くことなく新設の屋根材を葺くことを特徴とする。
【0018】第3の発明は、第2発明に記載の、既設の
母屋と新設の下地材の間を結合するために用いる支持金
物であって、当該支持金物は、所定の幅と長さを有する
金属帯板を既設の屋根形状に合わせて折曲させた形状、
または既設の屋根材に接するよう折曲させた形状であっ
て、その複数の谷部で既設母屋と緊結することを特徴と
する。
【0019】第4の発明は、第3発明に記載の支持金物
であって、当該支持金物は、新たな屋根材を固定するた
めの下地となる下地材を、屋根勾配に平行な方向に連続
して架設できるような支持部を具備していることを特徴
とする。
【0020】第5の発明は、第1〜第4の発明の屋根材
であって、当該屋根材は、前記屋根勾配に平行に配置さ
れた下地材の間に落とし込まれ、その下地材の上面にド
リルビス等の取付け材で固定するためのフランジ部を有
する屋根材であることを特徴とする。
【0021】
【作用】従来の屋根葺き替え工法の発想では、既設母屋
と平行に横方向に新設の母屋が必要であり、既設屋根の
経年劣化による安全性確保の見地から既設の母屋を利用
しないとなると、まず、既設屋根の直ぐ上に縦方向に下
地材を設置し、この縦方向の下地材に支持されるように
横方向に母屋を設置するという、施工が複雑にして、か
つ部材点数が多くなりがちであったが、本発明では、こ
の従来工法に変えて、屋根に縦方向の下地材を所定間隔
で設置し、この下地材だけで新設の屋根材を支持すると
いう新しい発想を導入することで、横方向の母屋材を不
要とし、使用材料の低減による経済性、施工の効率性を
向上している。
【0022】また、本発明を実施するに際しての作業の
安全性と、施工の効率性は、予め設置した2本の下地材
の間に新設屋根材を掛けわたす作業を1作業ステップと
し、その1ステップ作業で設置した新設屋根材を足場と
して、次の1ステップ作業を行い、前記作業を屋根の一
方の妻側から他方の妻側にかけて順に繰り返すことで、
既設屋根材の上を歩くことなく新設の屋根材を葺くとい
う、新規な作業工程を実施することで円滑に解決されて
いる。
【0023】さらに、下地材は既設屋根材に固着される
支持金物を介して、当該既設屋根材に固定され、新設の
屋根材は、2本の縦方向の下地材の間に落とし込まれた
うえ、屋根材のフランジ部が2本の下地材で支持される
ように構成されていることで、新設屋根材の形状の簡潔
性が図られている。
【0024】
【発明の実施の形態】次にこの発明を図示の実施形態に
基づいて詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明に係る葺き替え施工法を実
施している斜視図、つまり、既設屋根材(波型屋根)1
の上に縦方向に設置の下地材8を介して、新設屋根材3
を施工している葺き替え施工初期の状態の斜視図、図2
は葺き替え施工の終了状態の斜視図、図3〜図9は、前
記葺き替えの細部の施工ステップと葺き替え部材を示す
図である。
【0026】図に示されるように、波板形状の既設屋根
材1が配設された建物5において、当該建物5の隅柱の
上端に渡って架設された溝形鋼製の母屋(下地材)4と
屋根上端の棟木との間に、屋根勾配に沿って山6と谷7
が流れるように波板形状の既設屋根材1が配設されてい
る。
【0027】波形状の既設屋根材1の上に、可及的に少
ない下地材を用いて新設屋根材3を重ね葺きする本発明
では、既設屋根材1の上に屋根勾配と平行な方向の下地
材8を配置して、その下地材8の上に新設屋根材3を設
置する。
【0028】前記新設屋根材3設置は、建物5の一方の
妻面10に足場9を組みこの足場9を利用して、一方の
妻面10から他方の妻面10aにかけて、支持金物11
を介して既設屋根材1に予め設置した2本の下地材8、
8の間に、新設屋根材3を掛けわたす作業を1作業ステ
ップとし、その1ステップ作業で設置した新設屋根材3
を足場として、次の1ステップ作業を行う。
【0029】つまり、前記足場となる新設屋根材3に乗
って支持金物11を新設屋根材3の母屋4に取付けると
共に、この支持金物11を介して次の一本の下地材8を
設置し、この下地材8と、前ステップで架設した新設屋
根材3を支持する他方の下地材8との間に次の新設屋根
材3を掛け渡す。
【0030】前記1ステップ作業を屋根の一方の妻面1
0から他方の妻面10aにかけて順次繰り返すことで、
既設屋根材1の上を一歩も歩くことなく新設の屋根材3
を図2のように屋根全体に渡り葺くものである。
【0031】下地材8には、母屋4と同じ断面形状の溝
形鋼が用いられているが、この下地材8の断面形状は図
示例以外のものでも構わない。下地材8の断面寸法及び
設置高さは、既設のフックボルトの波、山からの突出寸
法と屋根材の必要深さから算出している。また下地材8
の配置間隔は、既設屋根材の波2つ分の間隔をあけて設
置するもので、寸法的には例えば、略390mm間隔程
度に設けられる。
【0032】下地材8は、支持金物11によって母屋4
に固着される。この支持金物11は、新設屋根材3を固
定するための下地となる下地材8を屋根勾配に平行な方
向に連続して架設し、当該支持金物11を介して母屋4
に固着できるようにするものであって、複数種類を構成
できるが、図示例では、図5、図6に示す支持金物11
aと、図7、図8に示す支持金物11bの2種類を図示
している。
【0033】図5、図6に示す支持金物11aは、金物
本体12と、この金物本体12に固着される断面L形の
支持部材13とから構成されている。金物本体12は、
所定の幅(例えば、3cm〜5cm幅)と所定の長さを
有する金属帯板を、既設屋根材1の山6と谷7に合わせ
て折曲させた形状、すなわち、両端と中間に3つの谷7
aを有し、この谷7aの間に2つの山6aを有した構成
とされている。
【0034】断面L形の支持部材13は、その水平部1
3aの両端を金物本体12の中間の山6aの両傾斜部に
溶接することで、金物本体12に固着されている。
【0035】支持金物11aに下地材8を固着するに際
しては、当該下地材8の下側のフランジ8aを支持部材
13の水平部13aの上面に当てがい、その当接部にド
リルビス15を打設して両部材を固着する。さらに、下
地材8のウェブ8bの背面に支持部材13の起立部13
bを当てがい、その当接部にドリルビス15aを打設し
て、両部材を固着する。このように、直角2方向の複数
個所でドリルビス15、15a等を打設することで、支
持金物11aに対し、下地材8の捻れを極力防止するよ
うにしっかりと緊結できる。
【0036】支持金物11aの母屋4に対する固定に
は、金物本体12の両端の谷7aと既設屋根材1の谷7
の重なり部を貫通してドリルビス15cを母屋4に打設
する。これにより、既設屋根材1の山部にドリルビスを
打設する場合のように各部材間に隙間が生ぜず、支持金
物11aをしっかりと母屋4に固着できる。
【0037】図7〜図9に示す支持金物11bは、金物
本体12aと、この金物本体12aに固着される断面I
形の支持部材13cとから構成されている。金物本体1
2aは、図5、図6の構成と若干相異しており、所定の
幅(例えば、3cm〜5cm幅)と所定の長さを有する
金属帯板を、波形の既設屋根材1の一つ離れて位置する
谷7に合致する2つの谷部7aを両端に有する構成であ
って、両端の谷部7aがフラット状山部6bで連なった
構成とされている。
【0038】断面I形の支持部材13cは、その下端を
フラット状山部6bの中間部上面に溶接することで、金
物本体12aに固着されている。なお、断面I形の支持
部材13cの下端を少し折曲げ、この折曲げ部を介して
構成しフラット状山部6bの上面に固着してもよい。
(ただし、図示省略する)
【0039】支持金物11bに下地材8を固着するに
は、当該下地材8の下側のフランジ8aをフラット状山
部6bの上面に当てがい、その当接部にドリルビス、ボ
ルト等の固定具(以下ドリルビスと略称する)15を打
設して両部材を固着する。さらに、下地材8のウェブ8
bの背面に支持部材13bの側面を当てがい、その当接
部にドリルビス15aを打設して、両部材を固着する。
このように、直角2方向からドリルビス15、15aを
打設することで、比較的薄い金属板で構成される支持金
物11aに対し、下地材8が撓むことなくしっかりと緊
結できる。
【0040】支持金物11bの母屋4に対する固定に
は、金物本体12aの両端の谷7aと既設屋根材1の谷
7の重なり部を貫通してドリルビス15cを母屋4に打
設する。これにより、既設屋根材1の山部にドリルビス
を打設する場合のように各部材間に隙間が生ぜず、支持
金物11aをしっかりと母屋4に緊結できる。
【0041】前述のように各支持金物11には、鉛直ま
たは折曲した下地材8の取付け部を設けることにより、
当該下地材8を容易に緊結できるようにすると共に、直
角2辺で下地材8を支えることができるようにすること
により、下地材8の捻れを防止している。
【0042】なお、図5、図6における支持部材13の
起立部13bを省略して、その水平部13aに下地材8
の下部フランジ8aを当てがい、この当接部をドリルビ
ス15で固着すること、また、図7〜図9における支持
部材13cを省略して、フラット状山部6bの上面に当
てがい、その当接部にドリルビス15を打設して両部材
を固着することもできる。
【0043】新設屋根材3は、所定の距離(例えば、3
90mm程度)離れて平行に配設される2本の下地材8
の間に架設され、連続的に支えられる大きさのものを1
単位部材として、その2本の下地材8間に安定に支持さ
れる程度の断面形状として構成される。すなわち、新設
屋根材3は屋根勾配に平行に配置された下地材8の間に
落とし込まれるもので、所定幅を有し、中間部にフラッ
ト谷部3aを有し、両端部にフラット山部(フランジ
部)3bを有し、フラット山部3bの端部には折曲げ垂
下部3cを有している。また、新設屋根材3は、軒先か
ら棟まで伸長する長さに構成されている。
【0044】前記新設屋根材3は、図1〜図2、図5、
図9などに示されるように両端のフラット山部3bが、
平行に配設される2本の下地材8の上部のフランジ部8
cに支持され、かつ先行して配設される新設屋根材3の
一方のフラット山部3bと、後続して配設される新設屋
根材3の他方のフラット山部3bが重なり合って配設さ
れる。また、この重合部を貫通してドリルビス15dを
下地材8の上フランジ部8cに打設することにより、複
数の新設屋根材3がそれぞれ複数の下地材8に堅牢に固
着される。このようにして、複数の新設屋根材3が下地
材8を介して一部重合しながら横方向に配設されて屋根
全体に葺かれる。
【0045】前記のように新設屋根材3は、既設屋根材
1の波板状の形状に合わせて折曲させ、または既設屋根
材1に接触する形状に折曲することで、複数の谷部7a
を持つ支持金物11によって既存母屋4と緊結されてい
る。そして、支持金物11は谷7aと既設屋根材1の谷
7で母屋4に固定されるために、既設屋根材1の経年劣
化が起こっていても、既設母屋4との間には隙間が無
く、安定的な固定度が確保される。
【0046】
【実施形態の作用】本発明によると、次の(1)〜
(6)のステップを繰返すことで、新設屋根材3と下地
材8、および支持金物11を用いて、既設屋根材1の上
を一歩も歩かずに、新設屋根材3を葺き重ねることがで
きる。図4および、他の図を参照して説明する。
【0047】(1)建物5の一方の妻面10に足場9
(図1に示す)を設置し、その足場9に乗った状態で、
妻面10に一番近い位置に支持金物11を既設屋根材1
の上から既存母屋4へ設置し、縦方向の最初の下地材8
をその支持金物11を使って設置する。
【0048】(2)妻面10の足場9と、前のステップ
で設置された下地材8を使って、その支持金物11から
桁方向の所定寸法だけ離れた位置に、同じく支持金物1
1を設置し、縦方向の下地材8をその支持金物11に設
置する。
【0049】(3)妻面10の足場9に乗った状態で、
その2本の下地材8の間に落とし込むように新設屋根材
3を設置し、下地材8の上部フランジ面8cに新設屋根
材3のフラット山部3bを載せる。
【0050】(4)妻面10側の下地材8と新設屋根材
3のフラット山部3bをドリルビス15d等で緊結す
る。
【0051】(5)次に、前のステップで設置した新設
屋根材3の上に乗り、同じく所定寸法だけ離れた位置に
支持金物11を設置し、縦方向の下地材8を設置する。
【0052】(6)前記の第(3)ステップ〜第(5)
ステップを屋根の一方の妻面10から他方の妻面10a
にかけて順次繰り返すことにより、既設屋根材1の上を
一歩も歩くことなく、屋根面全体に新設屋根材3を重ね
葺きできる。
【0053】
【発明の効果】以上説明した本発明によると、次の効果
を有している。
【0054】従来の屋根葺き替え工法の発想では、既設
母屋と平行に横方向に新設の母屋が必要であり、既設屋
根の経年劣化による安全性確保の見地から既設の母屋を
利用しないとなると、まず、既設屋根の直ぐ上に縦方向
に下地材を設置し、この縦方向の下地材に支持されるよ
うに横方向に母屋を設置するという、施工が複雑にし
て、かつ部材点数が多くなりがちであったが、本発明で
は、この従来工法に変えて、屋根に縦方向の下地材を所
定間隔で設置し、この下地材だけで新設の屋根材を支持
するという新しい発想を導入することで、横方向の母屋
材が不要であり、下地材の使用点数の低減による経済性
と施工の効率性が向上できる。
【0055】また、本発明において、作業の安全性と、
施工の効率性は、支持金物を用いて予め設置した2本の
下地材の間に新設屋根材を掛けわたす作業を1作業ステ
ップとし、その1ステップ作業で設置した新設屋根材を
足場として、次の1ステップ作業を行い、前記のステッ
プを屋根の一方の妻側から他方の妻側にかけて順に繰り
返すことで、既設屋根材の上を歩くことなく新設の屋根
材を葺くという、新規な作業ステップを実施することで
円滑に解決されている。
【0056】さらに、本発明では、下地材は既設屋根材
に固着される支持金物を介して、当該既設屋根材に固定
すると共に、新設の屋根材は、2本の縦方向の下地材の
間に落とし込んだうえ、屋根材のフランジ部が2本の下
地材で支持されるように構成することで、新設屋根材の
形状の簡潔性が図られているので、低コストで容易に製
作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る葺き替え施工法を実施している途
中の斜視図である。
【図2】本発明の葺き替え施工の終了状態の斜視図であ
る。
【図3】本発明に係る葺き替え施工法における既設母屋
と既設屋根材と下地材と新設屋根材の関連構成を示す説
明斜視図である。
【図4】(A)、(B)、(C)、(D)は、本発明に
係る葺き替え施工法における施工ステップを示す斜視図
である。
【図5】本発明における既設母屋と既設屋根材と支持金
物と下地材と新設屋根材の関連構成を示す側面図であ
る。
【図6】図5と同じ第1実施形態に係る支持金物と下地
材の連結関係を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態に係る支持金物と下地材の連結関
係を示す斜視図である。
【図8】第2実施形態に係る支持金物と既設屋根材と下
地材の連結関係を示す斜視図である。
【図9】第2実施形態に係る支持金物と既設屋根材と下
地材の連結構造を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 既設屋根材 3 新設屋根材 4 母屋 5 建物 6 山 6a 山 7 谷 7a 谷 8 下地材 9 足場 10 妻面 10a 妻面 11 支持金物 12 金物本体 12a 金物本体 13 支持部材 15 ドリルビス 15a ドリルビス 15b ドリルビス 15c ドリルビス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の波板状の屋根に新設の屋根材を葺
    き重ねるにあたって、既設屋根の上に屋根勾配と平行な
    方向の下地材を配置して、その下地材の上に新たな屋根
    を葺く屋根葺き替え工法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の屋根葺き替え工法にお
    いて、支持金物を介して既設屋根材に予め設置した2本
    の下地材の間に新設屋根材を掛けわたす作業を1作業ス
    テップとし、その1ステップ作業で設置した新設屋根材
    を足場として、次の1ステップ作業を行い、前記1ステ
    ップ作業を屋根の一方の妻側から他方の妻側にかけて順
    次繰り返すことで、既設屋根材の上を歩くことなく新設
    の屋根材を葺くことを特徴とする屋根葺き替え工法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の既設の母屋と新設の下
    地材の間を結合するために用いる支持金物であって、当
    該支持金物は、所定の幅と長さを有する金属帯板を既設
    の屋根形状に合わせて折曲させた形状、または既設の屋
    根材に接するよう折曲させた形状であって、その複数の
    谷部で既設母屋と緊結することを特徴とする支持金物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の支持金物であって、当
    該支持金物は、新たな屋根材を固定するための下地とな
    る下地材を、屋根勾配に平行な方向に連続して架設でき
    るような支持部を具備していることを特徴とする支持金
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の新設
    屋根材であって、当該新設屋根材は、前記屋根勾配に平
    行に配置された下地材の間に落とし込まれ、その下地材
    の上面にドリルビス等の取付け材で固定するためのフラ
    ンジ部を有する屋根材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266887A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Gantan Beauty Ind Co Ltd 建築物の屋根構造及び屋根の施工方法
JP2008266888A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Gantan Beauty Ind Co Ltd 葺き材の固定構造及び葺き材の施工方法
JP2013227840A (ja) * 2012-03-28 2013-11-07 Ever Shuei:Kk 波板の固定用部材及び固定方法
JP2017160643A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 日鉄住金鋼板株式会社 二重折板屋根構造およびこれが備える補強具

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