JP3850587B2 - 水素吸蔵合金を利用した熱利用システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素吸蔵合金の水素の吸蔵と放出とを繰り返して行わせ、水素の放出時に生じる吸熱作用、あるいは水素の吸蔵時に生じる放熱作用を利用して冷熱出力を得る水素吸蔵合金を利用した熱利用システムに関する。
【0002】
【発明の背景】
水素吸蔵合金を利用した熱利用システムとして、本願発明者は、特願平10−204079号、特願平10−359467号で出願したように、水素吸蔵合金を封入する容器と、この容器に触れる熱媒体を流す熱媒体通路とを回転移動させ、容器の外周部分(あるいは内周部分)に配置した熱媒体切替手段によって熱媒体通路に給排される熱媒体を切り替える技術を提案した。つまり、これらの技術は、回転する容器の外周側(あるいは内周側)において熱媒体の切り替えを行うものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、本願発明者は、2重管によって容器を製造する手段を提案する。これは、一対のプレートによって容器を構成するこれまでの技術に比較して、少量の製造の容易性において優位であると思われる。
その2重管よりなる容器を回転軸の周囲に配置し、内管内に熱媒体通路を構成する場合、熱媒体通路の出入口が軸方向に向いた状態で、回転軸の周囲を回転することになる。
しかし、熱媒体の出入口が軸方向に向いて回転するのに対処できる熱媒体切替手段は存在しなかったため、2重管の容器を回転させる熱交換ユニットの実現が困難であった。
また、従来の熱媒体切替手段は、回転する容器の外周側(あるいは内周側)から熱媒体の切り替えを行うものであったため、熱媒体切替手段の構成が立体的で複雑になり、熱媒体切替手段の製造性が悪い不具合を備えていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、熱媒体切替手段の製造性に優れ、且つ熱媒体通路の出入口が軸方向に向いて回転しても、熱媒体通路に熱媒体の種類を切り替えて給排できる水素吸蔵合金を利用した熱利用システムの提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の手段〕
水素吸蔵合金を利用した熱利用システムは、
水素吸蔵合金の水素の放出時の吸熱、あるいは水素の吸蔵時の放熱を利用したものであって、
同一平衡水素圧で水素平衡温度が異なる複数種類の水素吸蔵合金をそれぞれ封入し、水素通路で連通された複数の容器と、
この複数の容器に触れて熱媒体を流す複数の熱媒体通路と、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路を回転移動させ、前記複数の熱媒体通路に給排する熱媒体の種類を変更する分配収集器と、を備え、
この分配収集器は、固定配置された固定盤と、この固定盤に対応配置され、前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路と一体に回転する回転盤とからなり、
前記回転盤の前記固定盤側の面には、前記複数の熱媒体通路とそれぞれ連通する出入口が貫通して設けられ、
前記固定盤の前記回転盤側の面には、外部から供給される熱媒体を前記出入口に供給する、あるいは前記出入口から排出される熱媒体を受けて外部へ導くための複数の熱媒体溝が設けられたことを特徴とする。
【0006】
〔請求項2の手段〕
請求項1の水素吸蔵合金を利用した熱利用システムにおいて、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路は、直線状に設けられるとともに回転軸に対して平行に配置され、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路の端部に分配収集器が設けられたことを特徴とする。
【0007】
【発明の作用および効果】
〔請求項1の作用および効果〕
固定盤に対して回転盤を回転させることにより、固定盤に設けられた熱媒体溝と、回転盤に設けられた出入口との接続状態が切り替わり、固定盤の外部から熱媒体溝に供給される熱媒体を出入口に切り替えて供給する、あるいは出入口から排出される熱媒体を熱媒体溝が切り替わって受けて、固定盤の外部へ排出することができる。
このため、熱媒体通路の出入口が軸方向に向いて回転しても、熱媒体通路に熱媒体の種類を切り替えて給排できる。
また、熱媒体切替手段を構成する固定盤と回転盤とは、ともに平面的で立体度が低いため、切削加工や金型による成形が容易に行うことができ、製造性に優れる。
【0008】
〔請求項2の作用および効果〕
容器とともに熱媒体通路が直線状に設けられて回転軸に対して平行に回転する場合であっても、容器および熱媒体通路の端部に分配収集器を配置することで対処できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、実施例および変形例に基づき説明する。
〔実施例の構成〕
この実施例は、水素吸蔵合金を利用した熱利用システムを室内空調用の冷房に適用したもので、この冷房装置1を図1〜図9を用いて説明する。なお、本実施例の冷房装置1は、多段サイクルの一例として2段サイクルを用いたものである。
【0010】
冷房装置1の概略構成を図8を用いて説明する。冷房装置1は、水素吸蔵合金を用いた熱交換ユニット2と、水素吸蔵合金を加熱する加熱水(加熱用の熱媒体に相当する、本実施例では水)を作り出す燃焼装置3と、水素吸蔵合金を冷却させる放熱水(放熱用の熱媒体に相当する、本実施例では水)を放熱によって冷却する放熱水冷却手段4と、水素吸蔵合金の水素放出作用によって生じた吸熱によって冷却された冷熱出力水(冷熱出力用の熱媒体に相当する、本実施例では水)で室内を空調する室内空調機5と、搭載された各電気機能部品を制御する制御装置6とから構成される。
【0011】
なお、熱交換ユニット2、燃焼装置3、放熱水冷却手段4および制御装置6は、室外機7として室外に設置されるもので、室内には室内空調機5が配置される。また、本実施例に示す冷房装置1は、1つの室外機7に対して、複数の室内空調機5が接続可能な所謂マルチエアコンである。
【0012】
(熱交換ユニット2の説明)
熱交換ユニット2は、水素吸蔵合金と複数の熱媒体との熱交換を行う熱交換器8と、この熱交換器8の両端部にそれぞれ配置された第1、第2分配収集器9、10とから構成される。この第1、第2分配収集器9、10によって第1、第2、第3容器S1 、S2 、S3 (後述する)に触れる熱媒体の種類を変更する熱媒体変更手段が構成される。
なお、本実施例に示す熱交換器8は回転軸を中心に回転駆動されて第1、第2、第3容器S1 、S2 、S3 に触れる熱媒体の種類が変更されるものであるが、図8では便宜上、回転軸が垂直方向に配置された図を示す。
【0013】
この実施例に示す熱交換器8は、図1、図2に示すようなセルSを、図4に示すように6つ用いて構成される。各セルSはそれぞれ同一のもので、3つの2重管よりなるセルパートSPを接合した構造を採用している。
1つのセルパートSPは、径の大きな外管Koと径の小さな内管Kiとを組み合わせたもので、外管Koおよび内管Kiはともに、ステンレスあるいは銅など、水素透過の無い金属よりなる。外管Koと内管Kiによって水素吸蔵合金を封入する第1〜第3容器S1 〜S3 が構成され、内管Kiの内側に熱媒体通路11が形成される。外管Koおよび内管Kiはともに直管であり、第1〜第3容器S1 〜S3 および熱媒体通路11は一方向に延びる直線状に設けられ、回転軸に対して平行に配置される。
【0014】
また、水素吸蔵合金が封入される外管Koと内管Kiの間には、図5に示すように、内管Kiに伝わった熱媒体の熱を効率良く水素吸蔵合金に伝達するとともに、水素吸蔵合金に生じる熱を効率良く内管Kiに伝えるための伝熱フィンFが配置されている。
この伝熱フィンFは、銅やアルミニウムなど熱伝導性に優れた金属の薄板を波状に曲折したコルゲートフィンで、その山谷が管長に沿って配置されるとともに、外管Koと内管Kiの間において巻き付けられた状態で配置されたものである。これによって、2重管内における伝熱フィンFの配置割合が高まる。
また、少なくとも伝熱フィンFの内周端は全て、内管Kiにろう付けされるもので、伝熱フィンFと内管Kiの伝熱、つまり伝熱フィンFに触れる水素吸蔵合金と内管Ki内を流れる熱媒体との伝熱の向上が図られている。なお、この実施例における伝熱フィンFは、2重管内に配置された状態で、内側のフィンピッチと外側のフィンピッチがほぼ同じになるように設けられている。
【0015】
一方、セルパートSPの両端には、水素封止用のキャップKcが接合されている。このキャップKcには、隣接するセルパートSPのキャップKcとの間で水素移動を行うとともに、水素充填を行うための小孔Kaが設けられている。この小孔Kaには、図1に示すように、容器間における水素移動用の水素通路S4 、もしくは閉塞蓋Kbが組み付けられるものである。
これら、外管Ko、内管Ki、伝熱フィンF、キャップKcおよび水素通路S4 は、組み付けられた後に、真空ろう付けや溶接等の接合方法により接合したものである。
【0016】
なお、各セルSは、図2および図5に示すように、各セルパートSPの配置が軸方向から見て略く字形に配置され、結果的に熱交換器の回転軸の周囲に各セルパートSPが巻き付けられるように配置されている。これによって、熱交換器8の占めるスペースが小さくなり、結果的に熱交換ユニット2が配置される室外機7を小型化できる。
【0017】
セルSを構成する3つのセルパートSPのうち、第1のセルパートSPは高温合金HMが封入された第1容器S1 であり、第2のセルパートSPは第1容器S1 内に水素通路S4 を介して連通し、中温合金MMが封入された第2容器S2 であり、第3のセルパートSPは第2容器S2 内に水素通路S4 を介して連通し、低温合金LMが封入された第3容器S3 である。
【0018】
水素吸蔵合金は、水素平衡圧力が異なる3種を用いたもので、第1容器S1 内に封入される高温合金HMは同一平衡水素圧で水素平衡温度が最も高い高温度水素吸蔵合金の粉末であり、第2容器S2 内に封入される中温合金MMは中温度水素吸蔵合金の粉末であり、第3容器S3 内に封入される低温合金LMは同一平衡水素圧で水素平衡温度が最も低い低温度水素吸蔵合金の粉末である。
この関係を図9のPT冷凍サイクル線図を用いて説明すると、水素吸蔵合金の特性が、相対的に高温側(図示左側)にあるのが高温合金HM、低温側にあるのが低温合金LM、両者の中間にあるのが中温合金MMである。
なお、粉末状の各合金HM、MM、LMは、第1〜第3容器S1 〜S3 の内部に充填され、真空引きを行い、活性化処理を施し、水素を高圧充填した後、合金充填用の小孔Kaを閉塞蓋Kbで封止して封入されるものである。
【0019】
6つのセルSは、一端が第1分配収集器9の第1回転盤9aに挿入され、他端が第2分配収集器10の第2回転盤10aに挿入され、第1、第2回転盤9a、10aとともに回転するように設けられている。
6つのセルSおよび第1、第2回転盤9a、10aは、図2に示すように、第1分配収集器9の第1固定盤9bと、第2分配収集器10の第2固定盤10bとの間において回転可能に設けられている。これら回転体は、支持フレーム12に固定された電動モータ13によって直接または間接的に回転駆動されるもので、この実施例では第1回転盤9aの周囲に形成されたギヤ9cと電動モータ13のギヤ13aとの噛合により、電動モータ13によって連続的に回転駆動されるものである。
【0020】
第1、第2分配収集器9、10の構成を図1、図2、図3を用いて説明する。なお、図3は第1、第2固定盤9b、10bに形成された第1、第2熱媒体溝M1 、M2 を一方向から見た透視図である。
第1、第2分配収集器9、10は、第1〜第3容器S1 〜S3 に触れる熱媒体を切り換えて供給するもので、第1回転盤9aが第1固定盤9bに対して回転することで、第1固定盤9bに形成された複数の第1熱媒体溝M1 と、第1回転盤9aを貫通して設けられた各セルパートSPの内管Kiと連通する第1出入口M1 ’との接続状態が切り替わるものである。同様に、第2回転盤10aが第2固定盤10bに対して回転することで、第2固定盤10bに形成された複数の第2熱媒体溝M2 と、第2回転盤10aを貫通して設けられた各セルパートSPの内管Kiと連通する第2出入口M2 ’との接続状態が切り替わるものである。これらの切り替わりによって、第1〜第3容器S1 〜S3 に触れる熱媒体が切り替えられ、各セルSの第1〜第3容器S1 〜S3 が水素駆動部α→第1冷熱出力部β→第2冷熱出力部γに移行する(図6参照)。
なお、第1、第2回転盤9a、10aおよび第1、第2固定盤9b、10bは、金属製あるいは樹脂製のもので、円盤材料を切削して形成される。あるいは射出成型等の金型によって成形されるものである。
【0021】
また、第1、第2固定盤9b、10bの外面には、図1に示すように、第1、第2出入口M1 ’、M2 ’に連通して熱媒体を給排する配管接続部材Hが設けられており、第1、第2固定盤9b、10bの外面に接続された配管によって第1、第2出入口M1 ’、M2 ’に熱媒体が給排される。
ここで、複数の第1容器S1 は回転軸の中心側を回転するものであり、複数の第3容器S3 は回転軸の外周側を回転するものであり、複数の第2容器S2 は第1、第3容器S1 、S3 の中間を回転するものである。
【0022】
なお、第1、第2固定盤9b、10bのそれぞれの第1、第2熱媒体溝M1 、M2 の周囲は、図1に示すようにシール材Cによって囲まれており、第1、第2回転盤9a、10aのシール材当接面はフッ素フィルム等の低摩擦材をコーティングするなどの摩擦低減手段が施されている。
また、図2に示すように、第1回転盤9aと6つのセルSと第2回転盤10aを挟む第1固定盤9bと第2固定盤10bは、1本のボルトBとナットNによって軸方向に適度に締めつけられる。また、第1、第2固定盤9b、10bの周囲は、第1、第2回転盤9a、10aとの隙間を一定に保持するための広がり防止手段(図示しない)が複数取り付けられている。この広がり防止手段は、例えばベアリングを用いたもので、第1、第2固定盤9b、10bのそれぞれの周囲に等間隔で3つづつ配置されている。これらボルトBとナットNの締めつけ、および複数の広がり防止手段とによって、シール材Cの圧縮代を一定に保ち、第1、第2分配収集器9、10における熱媒体の洩れの発生を防いでいる。
なお、第1、第2回転盤9a、10aのセルS側の面には、広がり防止手段が接する部分に金属リング(図示しない)が埋込固定されるものである。
【0023】
次に、図6の概略図を用いて水素駆動部α、第1冷熱出力部β、第2冷熱出力部γを説明する。
水素駆動部αは第1容器S1 内の水素、および第2容器S2 内に残されている水素の一部を第3容器S3 内に移動させる部位である。
第1冷熱出力部βは第3容器S3 内に移動した水素を第2容器S2 に移動させる部位である。
第2冷熱出力部γは第2容器S2 内の水素および第3容器S3 内に残されている水素の一部を第1容器S1 に移動させる部位である。
なお、水素駆動部α、第1冷熱出力部β、第2冷熱出力部γは、略120°間隔に設けられたもので、上述のように、第1、第2固定盤9b、10bに形成された第1、第2熱媒体溝M1 、M2 の連通範囲によって区画されている。
【0024】
水素駆動部αは、第1容器S1 と接触する加熱水(例えば80℃ほど)が供給される第1加熱域α1 、第2容器S2 と接触する昇圧水(例えば58℃ほど)が供給される第2加熱補助域α2 、第3容器S3 と接触する放熱水(例えば28℃ほど)が供給される第3放熱域α3 を備える。
第1冷熱出力部βは、第1容器S1 と接触する昇圧水(例えば58℃ほど)が供給される第1水素移動制限域β1 、第2容器S2 と接触する放熱水(例えば28℃ほど)が供給される第2放熱域β2 、第3容器S3 と接触する冷熱出力水(例えば13℃ほど)が供給される第3冷熱出力域β3 を備える。
第2冷熱出力部γは、第1容器S1 と接触する放熱水(例えば28℃ほど)が供給される第1放熱域γ1 、第2容器S2 と接触する冷熱出力水(例えば13℃ほど)が供給される第2冷熱出力域γ2 、第3容器S3 と接触する冷熱出力水(例えば13℃ほど)が供給される第3冷熱出力補助域γ3 を備える。
【0025】
そして、電動モータの作動により、第1、第2回転盤9a、10aが第1、第2固定盤9b、10bに対して回転することにより、各第1容器S1 が第1加熱域α1 →第1水素移動制限域β1 →第1放熱域γ1 を繰り返し、各第2容器S2 が第2加熱補助域α2 →第2放熱域β2 →第2冷熱出力域γ2 を繰り返し、各第3容器S3 が第3放熱域α3 →第3冷熱出力域β3 →第3冷熱出力補助域γ3 を繰り返す。
【0026】
(燃焼装置3の説明)
本実施例の燃焼装置3は、燃料であるガスを燃焼して熱を発生させ、発生した熱によって加熱水を加熱するガス燃焼装置を用いたもので、ガスの燃焼を行うガスバーナ16、このガスバーナ16へガスの供給を行うガス量調節弁17およびガス開閉弁18を備えたガス供給回路19、ガスバーナ16へ燃焼用の空気を供給する燃焼ファン20、ガスの燃焼熱と加熱水とを熱交換する熱交換器21等から構成される。
そして、ガスバーナ16のガス燃焼で得られた熱で、加熱水を例えば80℃程に加熱し、加熱された加熱水を加熱水循環ポンプP1 を備えた加熱水循環路22を介して第1加熱域α1 に供給するものである。
【0027】
第2加熱補助域α2 と第1水素移動制限域β1 とに昇圧水を供給する昇圧水供給路15は、図7に示すように、加熱水循環路22から分岐したもので、オリフィス15Aによって流速を下げ、第1水素移動制限域β1 の昇圧水の温度を例えば58℃程(第1容器S1 内において高温合金HMが水素の吸蔵および放出を行わない温度)にするとともに、第2加熱補助域α2 の昇圧水の温度を例えば58℃程(第2容器S2 の内部を水素放出圧より高くして、中温合金MMが水素の放出を行う温度)にするものである。
【0028】
(室内空調機5の説明)
室内空調機5は、上述のように室内に配置されるもので、内部に室内熱交換器23、この室内熱交換器23に供給される冷熱出力水と室内空気とを強制的に熱交換し、熱交換後の空気を室内に吹き出させるための室内ファン24を備える。室内熱交換器23には、第3冷熱出力域β3 および第2冷熱出力域γ2 から供給される冷熱出力水を循環させる冷熱出力水循環路25が接続され、この冷熱出力水循環路25の途中(室外機7内)には、冷熱出力水を循環させる冷熱出力水ポンプP2 が設けられている。
【0029】
(放熱水冷却手段4の説明)
放熱水冷却手段4は、水冷開放型の冷却塔であり、この放熱水冷却手段4によって冷却された放熱水は、放熱水循環ポンプP3 を備えた放熱水循環路26によって第3放熱域α3 、第2放熱域β2 、第1放熱域γ1 に供給される。
放熱水冷却手段4は、第3放熱域α3 、第2放熱域β2 、第1放熱域γ1 を通過した放熱水を、上方から下方へ流し、流れている間に外気と熱交換して放熱するとともに、流れている間に一部蒸発させて、蒸発時に流れている放熱水から気化熱を奪い、流れている放熱水を冷却するものである。また、この放熱水冷却手段4は、図示しない放熱ファンを備え、この放熱ファンの生じる空気流によって放熱水の蒸発および冷却を促進するように設けられている。
なお、この実施例では、放熱水冷却手段4として水冷開放型の冷却塔を示すが、放熱水(放熱用の熱媒体)が空気に触れずに熱交換する水冷密閉型あるいは空冷密閉型の冷却手段を用いても良い。
【0030】
ここで、上記に示す加熱水循環路22、冷熱出力水循環路25および放熱水循環路26は、それぞれシスターンT1 、T2 、T3 を備えており、シスターンT1 、T2 、T3 内の水位が所定水位以下に低下すると、それぞれに設けられた給水バルブT4 、T5 、T6 が開き、給水管27から供給される水道水をシスターンT1 、T2 、T3 内に補充するように設けられている。
また、熱交換ユニット2の下部にはドレンパンPが配置され、熱交換ユニット2に発生したドレン水を排水管28から排水するように設けられている。なお、放熱水冷却手段4で溢れた水も、排水管28から排水するように設けられている。
【0031】
(制御装置6の説明)
制御装置6は、室内空調機5に設けられたコントローラからの操作指示や、複数設けられた各センサの入力信号に応じて、上述の加熱水循環ポンプP1 、冷熱出力水ポンプP2 、放熱水循環ポンプP3 、給水バルブT4 、T5 、T6 、放熱水冷却手段4の放熱ファンなどの電気機能部品、電動モータ13および燃焼装置3の電気機能部品(図示しない点火装置、ガス量調節弁17、ガス開閉弁18、燃焼ファン20等)を制御するとともに、室内空調機5に室内ファン24の作動指示を与えるものである。
【0032】
(冷房運転の作動説明)
上記の冷房装置1による冷房運転の作動を、図9のPT冷凍サイクル線図を参照して説明する。
冷房運転が室内空調機5のコントローラによって指示されると、制御装置6によって、燃焼装置3、回転駆動手段、放熱ファンおよび加熱水循環ポンプP1 、冷熱出力水ポンプP2 、放熱水循環ポンプP3 が作動するとともに、冷房が指示された室内空調機5の室内ファン24をONする。
【0033】
回転駆動手段によって、熱交換器8が連続的に回転移動する。これによって、多数の合金容器が、水素駆動部α→第1冷熱出力部β→第2冷熱出力部γの順で移動する。
つまり、各第1容器S1 が第1加熱域α1 →第1水素移動制限域β1 →第1放熱域γ1 の順で移動し、各第2容器S2 が第2加熱補助域α2 →第2放熱域β2 →第2冷熱出力域γ2 の順で移動し、各第3容器S3 が第3放熱域α3 →第3冷熱出力域β3 →第3冷熱出力補助域γ3 の順で移動する。
【0034】
水素駆動部αへ移行すると、第1容器S1 が加熱水に触れ、第2容器S2 が昇圧水に触れ、第3容器S3 が放熱水に触れる。
第1容器S1 が加熱水(80℃)に触れることにより、第1容器S1 の内圧が上昇し、高温合金HMが水素を放出する。
第2容器S2 が昇圧水(58℃)に触れることにより、第2容器S2 の内圧が上昇し、中温合金MMが水素を放出する。
第3容器S3 が放熱水(28℃)に触れることにより、第3容器S3 の内圧が下がり、低温合金LMが水素を吸蔵する。
【0035】
このように、第1容器S1 が第1加熱域α1 で加熱水に触れ、第2容器S2 が第2加熱補助域α2 で昇圧水に触れ、第3容器S3 が第3放熱域α3 の放熱水に触れることにより、第1容器S1 内が80℃:1.0MPa、第2容器S2 内が58℃:1.0MPa、第3容器S3 内が28℃:0.9MPaとなり、第1容器S1 の高温合金HMが水素を放出(図9の▲1▼)するとともに、第2容器S2 の中温合金MMも少量の水素を放出(図9の▲1▼’)し、第3容器S3 の低温合金LMは高温、中温合金HM、MMから放出された水素を吸蔵する(図9の▲2▼)。
そして、水素駆動部αを通過すると、その後第1冷熱出力部βへ移動する。
【0036】
第1冷熱出力部βへ移行すると、第1容器S1 が昇圧水に触れ、第2容器S2 が放熱水に触れ、第3容器S3 が冷熱出力水に触れる。
第1容器S1 が昇圧水(58℃)に触れることにより、第1容器S1 の内圧が高温合金HMが水素の吸蔵および放出を行わない圧力に設定される。
第2容器S2 が放熱水(28℃)に触れることにより、第2容器S2 の内圧が下がり、中温合金MMが水素を吸蔵し、第3容器S3 の低温合金LMが水素を放出する。
低温合金LMが水素を放出するため、第3容器S3 内で吸熱が生じ、第3容器S3 に触れた冷熱出力水が例えば7℃に冷やされる。なお、低温合金LMは、冷熱出力水が13℃くらいでは、第3容器S3 の内圧が第2容器S2 の内圧より高くなるように設けられている。
【0037】
このように、第1容器S1 が第1水素移動制限域β1 で昇圧水に触れ、第2容器S2 が第2放熱域β2 で放熱水に触れ、第3容器S3 が第3冷熱出力域β3 の冷熱出力水に触れることにより、第1容器S1 内が58℃:0.5MPa、第2容器S2 内が28℃:0.4MPa、第3容器S3 内が13℃:0.5MPaとなり、第3容器S3 の低温合金LMが水素を放出(図9の▲3▼)し、第2容器S2 の中温合金MMが水素を吸蔵(図9の▲4▼)する。第3容器S3 の低温合金LMが水素を放出する際、吸熱作用により第3容器S3 に触れる冷熱出力水から熱を奪い冷熱出力水の温度を低下させる。なお、第1容器S1 は、昇圧水に触れて高温合金HMは水素の吸蔵および放出は行わない。
そして、第1冷熱出力部βを通過すると、その後第2冷熱出力部γへ移動する。
【0038】
第2冷熱出力部γへ移行すると、第1容器S1 が放熱水に触れ、第2容器S2 および第3容器S3 が冷熱出力水に触れる。
第1容器S1 が放熱水(28℃)に触れることにより、第1容器S1 の内圧が下がり、高温合金HMが水素を吸蔵する。
中温合金MMおよび低温合金LMが水素を放出するため、第2容器S2 および第3容器S3 内で吸熱が生じ、第2容器S2 および第3容器S3 に触れた冷熱出力水が例えば7℃に冷やされる。なお、中温合金MMも、冷熱出力水が13℃くらいでは、第2容器S2 の内圧が第1容器S1 の内圧より高くなるように設けられている。
【0039】
このように、第1容器S1 が第1放熱域γ1 で放熱水に触れ、第2容器S2 が第2冷熱出力域γ2 で冷熱出力水に触れ、第3容器S3 が第3冷熱出力補助域γ3 の冷熱出力水に触れることにより、第1容器S1 内が28℃:0.1MPa、第2容器S2 内が13℃:0.2MPa、第3容器S3 内が13℃:0.5MPaとなり、第2容器S2 の中温合金MMが水素を放出(図9の▲5▼)するとともに、第3容器S3 の低温合金LMも水素を放出(図9の▲3▼’)し、第1容器S1 の高温合金HMが水素を吸蔵する(図9の▲6▼)。第2容器S2 の中温合金MMおよび第3容器S3 の低温合金LMが水素を放出する際、吸熱作用により第2容器S2 および第3容器S3 に触れる冷熱出力水から熱を奪い冷熱出力水の温度を低下させる。
そして、第2冷熱出力部γを通過すると、その後水素駆動部αへ移動する。
【0040】
なお、熱交換ユニット2の第3冷熱出力域β3 、第2冷熱出力域γ2 および第3冷熱出力補助域γ3 で熱を奪われた低温の冷熱出力水は、冷熱出力水循環路25を介して室内空調機5の室内熱交換器23に供給されて、室内に吹き出される空気と熱交換されて室内を冷房する。
【0041】
〔実施例の効果〕
上記の実施例で示したように、第1、第2固定盤9b、10bに対して第1、第2回転盤9a、10aを回転させることにより、第1、第2固定盤9b、10bに設けられた第1、第2熱媒体溝M1 、M2 と、第1、第2回転盤9a、10aに設けられた第1、第2出入口M1 ’、M2 ’との接続状態が切り替わり、第1、第2固定盤9b、10bの外部から第1、第2熱媒体溝M1 、M2 に供給される熱媒体を第1、第2出入口M1 ’、M2 ’に切り替えて供給する、あるいは第1、第2出入口M1 ’、M2 ’から排出される熱媒体を第1、第2熱媒体溝M1 、M2 が切り替わって受けて、第1、第2固定盤9b、10bの外部へ排出することができる。
【0042】
このため、直線状に設けられた熱媒体通路11の第1、第2出入口M1 ’、M2 ’が軸方向に向いて回転しても、熱媒体通路11に熱媒体の種類を切り替えて給排できる。このため、外管Koおよび内管Kiによる2重管によって水素吸蔵合金を封入する第1〜第3容器S1 〜S3 を構成するとともに、内管Kiの内側に熱媒体通路11を形成し、これらを回転させて熱媒体を切り替える熱交換ユニット2の実用が可能になる。
また、熱媒体切替手段を構成する第1、第2回転盤9a、10aおよび第1、第2固定盤9b、10bは、ともに平面的で立体度が低いため、切削加工や金型による成形が容易に行うことができ、製造性に優れる。
さらに、第1、第2回転盤9a、10aの間に複数のセルSを挟む構造を採用するため、セルSの組付け作業や交換等のメンテナンス作業が容易になる。
【0043】
〔変形例〕
上記の実施例では、2重管よりなるセルパートSPを直線状に設けて熱媒体が一方向に流れる例を示したが、一端側でUターンして設け、熱媒体通路11への入口と出口を同一側に設けても良い。この場合は、1つの熱交換ユニット2において1対の回転盤と固定盤とで済む。
具体的な例を図10、図11を用いて説明する。図10に示すように、セルパートSPの内管Kiを一端側でUターンして設け、内管Kiの入口M1 a’と出口M1 b’を同一側に設ける。そして、第2分配収集器10を廃止するとともに、図11に示すように、第1分配収集器9に内管Kiの入口M1 a’、出口M1 b’に対応した熱媒体溝M1 a、M1 bを設けたものである。
なお、図11における熱媒体溝M1 内のハッチング側が流入側の熱媒体溝M1 aを示し、白抜き側が流出側の熱媒体溝M1 bを示す。また、図10における符号M3 は、第1固定盤9bの反セルパートSP側において熱媒体溝M1 bから熱媒体溝M1 aへの連通溝である。この場合、第1固定盤9bを、内側(セルパートSP側)の内側固定盤9b1 と、外側(反セルパートSP側)の外側固定盤9b2 の2つに分け、内側固定盤9b1 の外側に連通溝M3 を形成し、外側固定盤9b2 によって外側から閉塞して設けると良い。
上記の変形例では、図12に示すように直列的に熱媒体を流すことが可能になる。
【0044】
上記の実施例では、水素吸蔵合金を収容する容器および熱媒体通路11を構成するセルパートSPを直管を用いて構成したが、偏平な容器や熱媒体通路11等、他の断面形状のセルパートSPによって構成しても良い。
また、上記の実施例では容器の内部に熱媒体通路11を1本貫通させる例を示したが、1つの容器に対して2本以上の複数の熱媒体通路11を貫通させても良い。
さらに、外側に水素吸蔵合金を収容する容器を配置し、その内側を熱媒体が流れる構成を採用したが、逆に内側に水素吸蔵合金を収容する容器を配置し、その外側を熱媒体が流れる構成を採用しても良い。
【0045】
上記の実施例では、冷房専用の装置を例に示したが、冷暖房装置に適用しても良い。具体的な一例を示すと、燃焼装置3で加熱された加熱水を室内空調機5の室内熱交換器23に導いて室内暖房を行うように設けても良い。また、燃焼装置3で加熱された加熱水を床暖房マット、浴室乾燥機などに接続し、加熱水の供給によって床暖房、浴室暖房などを行うように設けても良い。
【0046】
上記の実施例では、水素駆動部αにおいて、昇圧水によって容器(第2容器S2 )内を水素放出圧より高く保つようにして、その容器の水素吸蔵合金(中温合金MM)から水素を放出させた例を示したが、水素駆動部αにおいて昇圧水の触れる容器の水素吸蔵合金(中温合金MM)から水素の放出禁止を行うようにしても良い。
上記の実施例では、第2冷熱出力部γにおいて、冷熱出力水によって容器(第3容器S3 )内を水素放出圧より高く保つようにして、その容器の水素吸蔵合金(低温合金LM)から水素を放出させた例を示したが、第2冷熱出力部γにおいて冷熱出力水の触れる容器の水素吸蔵合金(低温合金LM)から水素の放出禁止を行うようにしても良い。
【0047】
上記の実施例では、熱交換器8を回転駆動手段によって連続的に回転させた例を示したが、熱交換器8を間欠的に回転移動させても良い。
上記の実施例では熱交換器8の回転軸(第1、第2分配収集器9、10)を水平に配置した例を示したが、垂直に配置したり、斜めに配置しても良い。また、第1容器S1 、第2容器S2 、第3容器S3 の配置順序を変形しても良い。
上記の実施例では、熱交換ユニット2の一例として、2段サイクルを用いた例を示したが、1段サイクルや、3段サイクル以上としても良い。
【0048】
上記の実施例では、1つの室外機7に複数の室内空調機5が接続可能なマルチエアコンを示したが、1つの室外機7に1つの室内空調機5が接続されるエアコンに本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、熱交換ユニット2によって得られた冷熱出力用の熱媒体(実施例中では冷熱出力水)で室内を冷房する例を示したが、冷熱出力用の熱媒体で冷蔵運転や冷凍運転に用いるなど、本発明を他の冷却装置として用いても良い。
上記の実施例では、1つの熱交換ユニット2(1つの第1、第2分配収集器9、10と1つの熱交換器8によって構成されるユニット)を用いた例を示したが、複数の熱交換ユニット2を搭載して冷却能力を増大させ、ビル用空調システムなど大きな冷却能力が要求される冷却装置に用いても良い。
【0049】
上記の実施例では、加熱用の熱媒体(実施例中では加熱水)を加熱する加熱手段として、ガスを燃焼するガス燃焼装置を用いたが、石油を燃焼する石油燃焼装置など、他の燃焼装置を用いても良いし、内燃機関の排熱によって加熱用の熱媒体を加熱する加熱手段、ボイラーによる蒸気、電気ヒータを用いた加熱手段など、他の加熱手段を用いても良い。なお、内燃機関の排熱を利用する際は、車両用に用いることもできる。
上記の実施例では、各熱媒体の一例として、水道水を用いたが、不凍液やオイルなど他の液体の熱媒体を用いても良いし、空気など気体の熱媒体を用いても良い。
【0050】
上記の実施例では、水素吸蔵合金が水素を放出する際の吸熱作用により冷熱出力を得る冷却装置を例に示したが、水素吸蔵合金が水素を吸蔵する際の放熱作用により温熱出力を得る加熱装置(例えば暖房装置など)に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】セルの断面図である(実施例)。
【図2】熱交換ユニットの分解斜視図である(実施例)。
【図3】第1、第2熱媒体溝を示す図である(実施例)。
【図4】熱交換器の横断面図である(実施例)。
【図5】セルの横断面図である(実施例)。
【図6】熱媒体と水素移動との関係を示す作動説明図である(実施例)。
【図7】各容器に対する熱媒体の流れを示す説明図である(実施例)。
【図8】冷房装置の概略構成図である(実施例)。
【図9】PT冷凍サイクル線図である(実施例)。
【図10】第1分配収集器の要部断面図である(変形例)。
【図11】第1、第2熱媒体溝を示す図である(変形例)。
【図12】各容器に対する熱媒体の流れを示す説明図である(変形例)。
【符号の説明】
HM 高温合金(高温水素吸蔵合金)
MM 中温合金(中温水素吸蔵合金)
LM 低温合金(低温水素吸蔵合金)
S1 第1容器
S2 第2容器
S3 第3容器
S4 水素通路
M1 第1熱媒体溝
M2 第2熱媒体溝
M1 ’ 第1出入口
M2 ’ 第2出入口
9 第1分配収集器
9a 第1回転盤
9b 第1固定盤
10 第2分配収集器
10a 第2回転盤
10b 第2固定盤
11 熱媒体通路
Claims (2)
- 水素吸蔵合金の水素の放出時の吸熱、あるいは水素の吸蔵時の放熱を利用した水素吸蔵合金を利用した熱利用システムであって、
同一平衡水素圧で水素平衡温度が異なる複数種類の水素吸蔵合金をそれぞれ封入し、水素通路で連通された複数の容器と、
この複数の容器に触れて熱媒体を流す複数の熱媒体通路と、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路を回転移動させ、前記複数の熱媒体通路に給排する熱媒体の種類を変更する分配収集器と、を備え、
この分配収集器は、固定配置された固定盤と、この固定盤に対応配置され、前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路と一体に回転する回転盤とからなり、
前記回転盤の前記固定盤側の面には、前記複数の熱媒体通路とそれぞれ連通する出入口が貫通して設けられ、
前記固定盤の前記回転盤側の面には、外部から供給される熱媒体を前記出入口に供給する、あるいは前記出入口から排出される熱媒体を受けて外部へ導くための複数の熱媒体溝が設けられたことを特徴とする水素吸蔵合金を利用した熱利用システム。 - 請求項1の水素吸蔵合金を利用した熱利用システムにおいて、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路は、直線状に設けられるとともに回転軸に対して平行に配置され、
前記複数の容器および前記複数の熱媒体通路の端部に分配収集器が設けられたことを特徴とする水素吸蔵合金を利用した熱利用システム。
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