JP3850463B2 - ミョウバンブロックの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は多結晶のミョウバンブロックの製造方法に関し、更に詳細にはミョウバンを溶解した熱溶液を成型容器に注入して冷却する多結晶のミョウバンブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミョウバンは、制汗剤として知られており、特に腋等にミョウバンを塗布すると、腋等の臭気を防止できることが知られている。この現象は、皮膚に対するミョウバンの収斂作用によって汗の分泌が抑制され、悪臭の発生源である分泌物の分解が結果的に抑制されるためである。
この様に、皮膚に塗布するミョウバンは、一般的に、液状、クリーム状、或いは粉状で使用されており、必要に応じてミョウバンに対し安定な他の成分が混合されることがある。
【0003】
しかし、従来の液状、クリーム状、或いは粉状のミョウバンは、運搬や保存等のために容器に密封することを必要とし、使用のために一旦容器を開封した場合には、その保存性が問題となる。
更に、一般的に、粉体の取扱性は液体等に比較して劣るため、粉状のミョウバンの一定量を計量し容器に封入する計量・封入作業は、液状又はクリーム状のミョウバンに比較して困難である。他方、液状又はクリーム状のミョウバンは、皮膚に塗布した直後にはサラットした使用感が得られない。
この様に、従来の液状、クリーム状、或いは粉状のミョウバンでは、良好な使用感と改善された取扱性及び長期保存性とを併有することは困難であった。このため、従来の液状、クリーム状、或いは粉状のミョウバンの問題点を解消すべく、単結晶又は多結晶のブロック状のミョウバン製品(以下、ミョウバンブロックと称することがある)が市販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる市販されているミョウバンブロックによれば、皮膚に塗布した直後の使用感、及びその取扱性は、従来の液状、クリーム状、或いは粉状のミョウバンよりも向上されている。
しかしながら、市販されている単結晶のミョウバンブロックには、透明感を呈し且つ溶解速度も良好であるものの、運搬中の衝撃や使用中に誤って落下させたりすると、ひび割れや破損が発生し易いものがある。このため、かかるミョウバンブロックの運搬や使用には、格別の注意を必要とする。
一方、運搬中の衝撃や使用中に誤って落下させても破損等が発生し難い多結晶のミョウバンブロックも市販されているが、かかるミョウバンブロックは透明感に欠け且つ溶解速度も遅いため、外観が劣り且つ充分な制汗効果を発揮し得ないものである。
【0005】
また、ミョウバン溶液から結晶を析出することによってミョウバンブロックを工業的に製造せんとすると、ミョウバンの熱溶液から結晶を析出させて成長させる方法が適しているが、得られたミョウバンブロックは保存中に風解すると共に、ひび割れ等が発生し易いことが判明した。
そこで、本発明の目的は、耐衝撃性、溶解速度及び保存性が良好な多結晶のミョウバンブロックを容易に得ることができる多結晶のミョウバンブロックの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記目的を達成すべく検討した結果、成形容器に注入したミョウバンの熱溶液の開放面を固形ワックスの融液によってシールし、前記熱溶液を冷却することによって、溶解速度、耐衝撃性、及び保存性が共に良好な多結晶のミョウバンブロックを得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ミョウバンを溶解した熱溶液を冷却して多結晶のミョウバンブロックを製造する際に、該熱溶液として、ミョウバンの融点以上に加熱して溶解したミョウバンの熱溶液であって、硫酸アルミニウムカリウム [AlK(SO 4 ) 2 ・ 12H 2 O] が酸化アルミニウムに換算して10.35〜10.75重量%含有している熱溶液を用い、前記熱溶液を成形容器に注入した後、前記成形容器内の熱溶液の開放面からの水分の蒸発を防止できるように、前記開放面を液体又は固体を用いてシールしつつ、前記熱溶液を冷却して、結晶水がアルミニウム1モル当り12モルのミョウバン結晶を、構成する粒子と粒子との境界に沿って微細孔が存在すると共に、見掛け密度が1.6 g/cm 3 以上の多結晶のミョウバンブロックに成長させることを特徴とする多結晶のミョウバンブロックの製造方法にある。
【0007】
かかる本発明において、成形容器内の熱溶液の開放面を、前記熱溶液に対して熱的、化学的に安定で且つ前記熱溶液よりも低比重の液体で前記開放面を覆うことによってシールできる。
また、固体としてのフィルム、ラップ又は融点50℃以上の固形ワックスによって前記開放面を覆ってシールし、或いは成形容器の開放口内に蓋を挿入して、前記成形容器の熱溶液の開放面を密閉し且つ加圧状態としてもシールできる。
【0008】
【作用】
本発明に係る製造方法によれば、ミョウバンの融点以上に加熱された熱溶液を成形容器に注入した後、成形容器内の熱溶液の開放面からの水分の蒸発を防止できるように、前記開放面を固体又は液体を用いてシールしつつ、前記熱溶液を冷却するため、熱溶液の冷却時の水分の蒸発を可及的に少なくできる結果、得られる多結晶のミョウバンブロックを形成するミョウバン結晶を、結晶水がアルミニウム1モル当り12モルの安定な結晶とすることができ、保存時の風解することなく安定性に優れた多結晶のミョウバンブロックを得ることができる。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る製造方法で得られたミョウバンブロックは、ミョウバンを溶解した熱溶液を成形容器に注入し冷却して得られたミョウバンブロックであり、実質的に透明なミョウバンブロックが好ましい。白濁して透明性に欠けるミョウバンブロックは、その外観が低下して化粧品等に適しない傾向にあるからである。
ここで言う「実質的に透明」とは、ミョウバンブロックが透明感を呈することをいい、透明感があれば着色されたミョウバンブロックであってもよい。
かかるミョウバンブロックを形成するミョウバン結晶は、結晶水がアルミニウム1モル当り12モル(以下、単に12水塩と称することがある)のミョウバン結晶であることが必要である。結晶水が12水塩であるミョウバン結晶は最も安定して存在し得るため、ミョウバンブロックの長期保存が可能となる。得られたミョウバンブロックの結晶が12水塩であるか否かは示差熱分析で容易に判定可能である。ミョウバン結晶が12水塩である場合、示差熱分析によって12水塩特有のピークが観測されるためである。
この様なミョウバン結晶から成るミョウバンブロックには、多結晶型と実質的に単結晶型とが存在する。
尚、ミョウバンブロックを形成するミョウバンとしては、硫酸アルミニウムカリウム[AlK(SO4)2・12H2O] が好適である。
【0010】
かかるミョウバンブロックのうち、多結晶型のミョウバンブロックにおいては、内部に微細孔が存在すると共に、密度が1.6g/cm3 以上であることが必要である。内部に微細孔が実質的に存在しない多結晶のミョウバンブロックでは、溶解速度が遅いため、ミョウバンの皮膚に対する収斂作用を充分に奏することができない。
かかる微細孔は、図1及び図2のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真において黒く見えるものであり、白っぽく見える粒子と粒子との境界(粒界)に沿って存在する。
また、ミヨウバンブロックの密度が1.6g/cm3 未満の場合は、ミョウバンブロックが脆くなる。
尚、ミヨウバンブロックの粒子構造は、高密度となるほど緻密となって、内部に微細孔が存在し難くなるため、密度の上限を1.75g/cm3 程度とすることが好ましい。
【0011】
この様な、ミョウバンブロック中に界面活性剤を含有させることによって、後述する様に、ミョウバン溶液に添加したミョウバン粒子の凝集を防止して均一構造のミョウバンブロックとすることができる。特に、界面活性剤として、塩化ベンゼトニウムを使用することによって、殺菌効果をミョウバンブロックに付加することができる。
尚、その他の配合剤、例えば着色剤や香料を配合してもよいことは勿論のことである。
【0012】
一方、実質的に単結晶型のミョウバンブロックにおいては、ミョウバンブロックの主たるミョウバン結晶を形成する金属以外に、アルカリ金属が100ppm以上(好ましくは400以上、特に好ましくは430ppm以上)配合されていることが大切である。かかるアルカリ金属が含有されていることによって、後述する様に、ミョウバン溶液から結晶を析出させる際に、特定方向への結晶成長が選択的に促されるため、耐衝撃性及び溶解速度が共に良好な実質的に単結晶のミョウバンブロックを得ることができる。このアルカリ金属の配合量が100ppm未満である場合には、特定方向への結晶成長を選択的に促すことができ難くなる。
ここで、ミョウバンブロックを主として形成するミョウバン結晶が硫酸アルミニウムカリウム又は硫酸アルミニウムアンモニウムの12水塩である場合、ミョウバンブロック中に配合されるアルカリ金属としてはナトリウム又はカリウムが好適である。
【0013】
また、ミョウバンブロックを主として形成するミョウバン結晶が硫酸アルミニウムカリウムであって、特定方向への結晶成長を選択的に促すためのアルカリ金属としてナトリウムを配合したように、ミョウバン結晶を形成する金属と特定方向への結晶成長を選択的に促すアルカリ金属とが異種である場合には、特定方向への結晶成長を選択的に促すためのアルカリ金属量は原子吸光光度法等によって容易に測定できる。
他方、ミョウバンブロックを主として形成するミョウバン結晶が硫酸アルミニウムカリウムであって、特定方向への結晶成長を選択的に促すためのアルカリ金属としてカリウムを配合したように、ミョウバン結晶を形成する金属と特定方向への結晶成長を選択的に促すアルカリ金属とが同種である場合には、ミョウバンブロック中の全アルカリ金属量からミョウバン結晶を形成するアルカリ金属量を除いた残余のアルカリ金属量が特定方向への結晶成長を選択的に促すためのアルカリ金属量である。
かかるアルカリ金属の配合量の上限は、アルカリ金属の種類によって異なる傾向がある。例えば、アルカリ金属がナトリウムの場合には、配合量が2000ppmを越えるとき、ミョウバンブロックの強度が低下する傾向がある。このため、アルカリ金属としてナトリウムを使用する場合には、ナトリウムの上限を2000ppm(特に1740ppm)とすることが好ましい。
これに対し、アルカリ金属としてカリウムを使用とする場合には、ミョウバンブロックの強度が低下する傾向は、カリウムの配合量が1.85重量%を越えたときに見られる。
尚、かかる実質的に単結晶のミョウバンブロックにおいても、殺菌剤、着色剤、及び/又は香料を添加してもよいことは勿論のことである。
【0014】
この様な、多結晶型又は単結晶型のミョウバンブロックは、高さ81cmから自由落下させたとき、床に衝突したミョウバンブロックの落下前のミョウバンブロックに対する重量損失が2重量%以下であることが大切である。
床に衝突したミョウバンブロックの重量損失が2重量%を越える場合には、ミョウバンブロックの耐衝撃性が劣るため、運搬中の衝撃や使用中に誤って落下させた際に、ミョウバンブロックが損傷され易い。このため、ミョウバンブロックを商業的な運搬等に供することが困難である。
【0015】
これまで述べてきたミョウバンブロックは、ミョウバンの熱溶液を成形容器に注入した後、この熱溶液の開放面をシールして開放面からの水分の蒸発を防止しつつ、ミョウバンの熱溶液を冷却してミョウバン結晶をブロック状に成長させることによって得られる。
本発明において使用するミョウバンの熱溶液としては、一旦ミョウバンの融点以上に加熱され、酸化アルミニウムに換算して10.35〜10.75重量%のアルミニウム成分が含有されている溶液を用いる。ミョウバンの熱溶液において、酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.75重量%を越える場合、得られたミョウバンブロックが風解され易い傾向にあり、酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.35重量%未満の場合、冷却が完了した溶液中に溶解されたミョウバンが多く残り易い傾向にある。
尚、本発明においては、ミョウバンとして、硫酸アルミニウムカリウムの12水塩を好適に使用できる。
【0016】
かかるミョウバンの熱溶液を成形容器に注入して冷却する際に、熱溶液の開放面からの水分の蒸発を防止することによって、ミョウバン結晶を12水塩と安定な結晶とすることができ、保存時の風解することなく安定性に優れたミョウバンブロックを得ることができる。
ここで、ミョウバンの熱溶液の開放面をシールすることなく冷却した場合には、水分の蒸発に伴い熱溶液中にミョウバンの濃度変化を生じ、析出したミョウバン結晶中の結晶水は12モル未満となる。結晶水が12モル未満のミョウバン結晶は、空気中の水分を吸収して安定な12水塩に移行するため、得られたミョウバンブロックは、その保存中に、空気中の水分を吸湿して風解すると共にひび割れが生じ易くなる。
【0017】
本発明において、成形容器に注入したミョウバンの熱溶液の開放面をシールするには、液体又は固体によって開放面を覆うことによって行うことができる。
ここで、開放面のシールに使用する液体としては、ミョウバンの熱溶液に対して、熱的、化学的に安定で且つ比重が1.6以下(ミョウバンの熱溶液よりも低比重)の液体、例えはメチルポリシロキサン等のシリコーンオイルを好適に使用できる。得られたミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真を図1に示す。
また、固体としては、フィルム又はラップを使用して熱溶液の開放面を覆ってもよく、このフィルム又はラップに代えて、融点が50℃以上(好ましくは50〜75℃)の固形ワックスも使用できる。
かかる融点の固形ワックスは、融液として熱溶液に添加され、熱溶液中に液状であるが、ミョウバン結晶の成長時期には、固形となって熱溶液の開放面をシールすることができる。このため、常温で固形ワックスであっても、融点が50℃未満の固形ワックスでは、得られたミョウバンブロック中に取り込まれ易い傾向にある。
尚、かかる固形ワックスとしては、例えばパラフィンワックス、蜜ロウ、或いは木ロウ等を挙げることができ、パラフィンワックスは、JIS−K−2235、化粧品原料基準、或いは日本薬局方で規定されているものを使用できる。
【0018】
本発明において採用し得る、熱溶液の開放面をシールする他の手段としては、ゴム栓等の蓋を成形容器の開放口内に挿入することによって、熱溶液の開放面を密閉し且つ加圧状態とする手段も採用できる。かかる手段を採用することによって、開放面を液体や固体でシールする場合に比較して、ミョウバンブロック中にシール剤の混入防止等を考慮することも要しない。
この様に、ミョウバンの熱溶液の開放面をシールしつつ、熱溶液を冷却して得られたミョウバンブロックは、その表層に空隙ができる場合がある。
この場合には、得られたミョウバンブロックの表層を研磨するか、或いはミョウバンブロックの表層に追加したミョウバンの熱溶液の開放面をシールして冷却することによって、空隙を消滅できる。
この様にして得られたミョウバンブロックは、図2のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真に示す様に、多結晶であって、内部に微細孔が多数存在する。
【0019】
これまで述べてきたミョウバンブロックの製造方法では、長期保存性及び溶解速度が良好なミョウバンブロックを得ることができるが、耐衝撃性が不足する場合がある。この様な場合には、ミョウバンを溶解した熱溶液にミョウバン粒子を添加してスラリー化した後、熱溶液の開放面をシールして冷却することによって、耐衝撃性及び溶解速度が共に良好で且つ長期保存が可能なミョウバンブロックを得ることができる。
ここで、ミョウバンの熱溶液にミョウバン粒子を添加する場合には、得られるミョウバンブロックの結晶が12水塩となるように調整する。
また、熱溶液の開放面のシールは、前述した様に、液体又は固体で開放面を覆うこと、或いはゴム栓等の蓋を成形容器の開放口内に挿入して、熱溶液の開放面を密閉し且つ加圧状態とすることによって行うことができる。
更に、熱溶液に添加したミョウバン粒子の凝集を防止すべく、界面活性剤を添加することが好ましい。特に、界面活性剤として塩化ベンゼトニウムを使用することによって、得られたミョウバンブロックに殺菌効果を付加できる。
【0020】
この様にして得られたミョウバンブロックは、図2のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真に示す様に、多結晶で且つ耐衝撃性が良好である。しかも、図2のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真に示す様に、粒子と粒子との境界(粒界)に沿って微細孔が存在するため、ミョウバンブロックの見掛け密度も1.6〜1.75程度であり、溶解速度も良好である。
このため、熱溶液に添加した着色剤や香料、或いは殺菌剤等は、得られたミョウバンブロックの粒界に存在することができ、着色等の効果を持続させることができる。これら着色剤等は、水又はプロピレングリコール等の溶媒に溶解させて熱溶液に添加することができる。
【0021】
また、耐衝撃性及び溶解速度が共に良好で且つ長期保存が可能なミョウバンブロックは、主として溶解されたミョウバンとは異種のアルカリ金属化合物が0.05〜4重量%(好ましくは0.1〜4重量%)添加されたミョウバンの熱溶液を成形容器に注入した後、この熱溶液の開放面をシールしつつ、冷却することによっても得ることができる。
かかるアルカリ金属化合物としては、硫酸アルミニウムカリウムを主たるミョウバンとして使用した場合、硫酸ナトリウム等のアルカリ金属塩及び/又はその複塩(例えば硫酸アルミニウムナトリウム)、或いはカリウムの塩化物、炭酸塩、及び/又は硫酸塩等を好適に使用できる。
これらアルカリ化合物のうちで、硫酸アルミニウムナトリウムは、ナトリウムミョウバンであるが、潮解性を有するために常態ではミョウバン結晶を形成し難いものである。
かかるアルカリ金属化合物は、溶解するミョウバン中に予め配合されていてもよく、ミョウバンを溶解した熱溶液に添加してもよい。
この様に、特定のアルカリ金属化合物が所定量添加されたミョウバンの熱溶液を、その開放面をシールしつつ冷却することによって、シール面や成形容器の側面等からの結晶の成長が抑制され、成形容器の底面から垂直方向への結晶成長が選択的に促される結果、多方向からの結晶成長に因る境界層が生じることがなく、耐衝撃性及び溶解速度が共に良好な実質的に単結晶のミョウバンブロックを得ることができる。
【0022】
ここで、かかるアルカリ金属化合物の添加量が0.05重量%未満の場合には、特定方向への結晶成長を促す効果が不充分となる傾向があり、4重量%を越える場合には、得られるミョウバンブロックの強度が低下する傾向がある。
また、この方法においては、融点が50〜75℃の固形ワックスによって開放面をシールすることが好ましい。
尚、アルカリ金属化合物の熱溶液への添加は、熱溶液を成形容器に移送する配管の途中に供給してもよい。
【0023】
【実施例】
先ず、本実施例において、ミョウバンブロックの見掛け密度、溶解速度、及び耐衝撃性の測定方法を説明する。
(1)見掛け密度ミョウバンブロックのサンプルの重量、及びこのサンプルを20℃の水中に浸漬して体積を測定して見掛け密度を算出した。
(2)溶解速度ミョウバンブロックのサンプルを20℃水中に10分間静置した後、サンプルの重量減少及び見かけの表面積から溶解速度を算出した。
(3)耐衝撃性ミョウバンブロックのサンプルを高さ81cmから自由落下させたとき、床に衝突したサンプルの落下前のサンプルに対する重量損失を測定した。重量損失が少ない程、耐衝撃性が良好であることを表す。
尚、測定値は、3回繰り返して行った平均値を示す。
【0024】
実施例1
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.70重量%)100gを成形容器に注入した後、メチルポリシロキサンを10cc添加し熱溶液の開放面をシールして約2時間放冷した。
次いで、ミョウバンブロックを成形容器から取り出した後、メチルポリシロキサンとの接触面を研磨し、実質的に透明なミョウバンブロックを得た。
比較として、メチルポリシロキサンを添加しなかった他は、同様にしてミョウバンブロックを得た。
これら各々のミョウバンブロックを水に漬けた後、取り出して室温で1か月放置したところ、メチルポリシロキサンを添加して冷却して得た本実施例のミョウバンブロックは、その外観に変化が見られなかったが、メチルポリシロキサンが無添加の比較例のミョウバンブロックは、その表面に白色粉状物が発生して風解していた。
【0025】
実施例2
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.60重量%)50gを成形容器に注入した後、メチルポリシロキサンを5cc添加し熱溶液の開放面をシールして約1時間放冷した。
得られたミョウバンブロックの表面には空隙が存在しているため、成形容器から取り出すことなく、同濃度のミョウバンの熱溶液を20g加えて放冷したところ、ミョウバンブロックの表面の空隙はほとんど見られず、最初の空隙には結晶が成長し充填されており、実質的に透明なミョウバンブロックを得た。
次いで、成形容器から取り出したミョウバンブロックを水に漬けた後、取り出して室温で1か月放置したところ、その外観に変化は見られなかった。
また、このミョウバンブロックの見かけ密度は1.74g/cm3 であり、溶解速度は3.29×10-3g/min ・cm2 であった。
更に、得られたミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真を図1に示す。この図1から明らかな様に、得られたミョウバンブロックは、多結晶で且つ内部に微細孔が多数存在する。
【0026】
実施例3
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分が10.52重量%)80gに、粒径が42mesh以下の硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)4.8gを加え、3分間攪拌することによって、熱溶液はスラリー化した。
次いで、スラリー化したミョウバンの熱溶液を注入した成形容器の開放口にゴム栓で蓋をすることによって、熱溶液を密閉し加圧状態とした。この加圧状態を保持し放冷して透明なミョウバンブロックを得た。
得られたミョウバンブロックの見かけ密度は1.66g/cm3 であり、溶解速度は2.51×10-3g/min ・cm2 であった。更に、得られたミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真を図2に示す。この図2から明らかな様に、得られたミョウバンブロックは、多結晶で且つ微細孔が粒界に多数存在する。
かかる本実施例のミョウバンブロックと同様に、多結晶であることが顕微鏡観察等から判明している市販品のミョウバンブロックの見掛け密度は1.73g/cm3 であり、溶解速度は2.29×10-3g/min ・cm2 であった。
この様に、本実施例のミョウバンブロックは、内部に微細孔が存在し、市販品よりも低密度であるため、溶解速度が良好である。
尚、この多結晶の市販品は、白濁して透明感を欠くものである。
【0027】
実施例4
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分が10.70重量%)60gに、粒径が12〜20meshの硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)6gと界面活性剤としての塩化ベンゼトニウム0.06gとを混合したものを添加し、3分間攪拌することによって、熱溶液はスラリー化した。
次いで、スラリー化したミョウバンの熱溶液を注入した成形容器の開放口にゴム栓で蓋をすることによって、熱溶液を密閉し加圧状態とした。この加圧状態を保持し放冷して透明なミョウバンブロックを得た。
得られたミョウバンブロックの剪断強度(厚み換算値)は104.9kg/cm3であり、耐衝撃性を示す重量損失は0.6%であった。
これに対して市販品の剪断強度(厚み換算値)は、単結晶のミョウバンブロック(市販品A)は14.7kg/cm3であり、多結晶のミョウバンブロック(市販品B)は50.9〜114.8kg/cm3であった。
また、ミョウバンブロックの耐衝撃性を示す重量損失は、市販品Aが21.9%であり、市販品Bは2.2%であった。
この様に、本実施例で得られたミョウバンブロックは、高強度であって、耐衝撃性が市販品よりも優れているものである。
尚、市販品の結晶形態は、顕微鏡観察によって判断した。
【0028】
実施例5
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.70重量%)80gに、粒径が42mesh以下の硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)40gと、食用黄(食用黄色4号10%、デキストリン90%)0.1gを水50gに溶かした着色液の数滴とを添加し混合し、熱溶液をスラリー化した。
次いで、スラリー化した熱溶液を成形容器に移した後、成形容器の開放口にゴム栓で蓋をすることによって、熱溶液を密閉し加圧状態とした。この加圧状態を保持し放冷してミョウバンブロックを得た。
得られたミョウバンブロックは、内部まで均一に淡い黄色であり、実質的に透明感を呈するものであった。このミョウバンブロックを研磨してから水に漬けた後、白色紙で拭き取っても白色紙の着色は認められなかった。
【0029】
実施例6
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が含有量10.70重量%)80gに、粒径が12から20meshの硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)35gとメントール0.04gとを添加して混合し、熱溶液をスラリー化した。
次いで、スラリー化した熱溶液を成形容器に注入し、成形容器の開放口にゴム栓で蓋をすることによって、熱溶液を密閉し加圧状態とした。この加圧状態を保持し放冷してミョウバンブロックを得た。得られたミョウバンブロックは特異の爽快な匂いを有するものであった。
【0030】
実施例7
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.70重量%)100gを成形容器に注入した後、融点が58〜60℃のパラフィンワックス10gを添加し熱溶液の開放面をシールして放冷した。
次いで、ミョウバンブロックを成形容器から取り出した後、表層にできた空隙を研磨して実質的に透明なミョウバンブロックを得た。
比較として、パラフィンワックスを添加しなかった他は、同様にしてミョウバンブロックを得た。
これら各々のミョウバンブロックを水に漬けた後、取り出して室温で1か月のあいだ放置したところ、パラフィンワックスを添加して冷却して得た本実施例のミョウバンブロックは、その外観に変化が見られなかったが、パラフィンワックスが無添加の比較例のミョウバンブロックは、その表面に白色粉状物が発生し風解していた。
【0031】
参考例
硫酸アルミニウムカリウム(カリウムミョウバン)の熱溶液(酸化アルミニウムに換算したアルミニウム成分の含有量が10.70重量%)100gに、硫酸ナトリム(無水)0.2gを添加溶解させた後、成形容器に注入した。その後、融点が58〜60℃のパラフィンワックス10gを添加し、熱溶液の開放面をシールして放冷した。
得られたミョウバンブロックは、透明であって、原子吸光光度法によって測定したナトリウムの含有量は430ppmであった。また、このミョウバンブロックは、顕微鏡観察から実質的に単結晶のものであることが判った。
この様に、実質的に単結晶のミョウバンブロックが得られる理由は、ナトリウムが存在することによって、パラフィンワックスとの接触面及び成形容器の側面からの結晶成長が抑制され、成形容器の底面から垂直方向への結晶成長が選択的に促されることにあるものと考えられる。
尚、単結晶のミョウバンブロック(市販品A)中のナトリウムの含有量は0.6ppmであり、多結晶のミョウバンブロック(市販品B)中のナトリウムの含有量は40ppmであった。
【0032】
参考例
硫酸アルミニウムカリウムの12水塩(カリウムミョウバン)300g、硫酸アルミニウムナトリウムの12水塩(ナトリウムミョウバン)4.5g、及びイオン交換水100gを混合して各ミョウバンを溶解した後、加熱濃縮して熱溶液306.5gを得た。この熱溶液を成形容器に注入した後、熱溶液に融点が68〜70℃のパラフィンワックスの溶融液20gを添加してから冷却した。
得られたミョウバンブロックは、透明で且つ実質的に単結晶であり、その見掛け密度は1.75g/cm3 、溶解速度は2.58×10-3g/min ・cm2 であった。
また、本参考例で得られたミョウバンブロック、市販品A、及び市販品Bの各々のX線回折測定(対陰極:Cu)を行ったところ、本参考例で得られたミョウバンブロックは、下記の表1に示す様に、市販品A及び市販品Bと異なるところに強いX線回折線を持っていることが判明した。
【表1】
尚、原子吸光光度法によって測定したナトリウムの含有量は440ppmであった。
【0033】
参考例
硫酸アルミニウムカリウムの12水塩(カリウムミョウバン)150g、硫酸アルミニウムナトリウムの12水塩(ナトリウムミョウバン)6g、及びイオン交換水50gを混合して各ミョウバンを溶解した後、加熱濃縮して熱溶液157.1gを得た。この熱溶液を成形容器に注入した後、蜜ロウ溶融液10gを添加してから冷却した。
得られたミョウバンブロックは、透明で且つ実質的に単結晶であり、耐衝撃性を示す重量損失は1.76%であった。
尚、原子吸光光度法によって測定したナトリウムの含有量は1760ppmであった。
【0034】
参考例
硫酸アルミニウムカリウムの12水塩(カリウムミョウバン)300g、炭酸カリウム(無水)0.3g、及びイオン交換水100gを混合して各ミョウバンを溶解した後、加熱濃縮して熱溶液302.0gを得た。この熱溶液を成形容器に注入した後、熱溶液に融点68〜70℃のパラフィンワックスの溶融液20gを添加してから冷却した。
得られたミョウバンブロックは、透明で且つ実質的に単結晶であり、その見掛け密度は1.74g/cm3 、溶解速度は2.39×10-3g/min ・cm2 、及び耐衝撃性を示す重量損失は1.0%であった。
また、このミョウバンブロック中のカリウム量は、原子吸光光度法によって測定したところ、8.28重量%であった。カリウムミョウバンを形成するカリウム量は8.25重量%であるため、カリウムミョウバンを形成するカリウムを除去した残余のカリウム量は、0.03重量%(300ppm)である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、耐衝撃性、溶解速度、及び保存性が良好なため、使用勝手が良好で且つ制汗効果を充分奏し得る多結晶のミョウバンブロックを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2で得られた多結晶のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真である。
【図2】 実施例3で得られた多結晶のミョウバンブロックの粒子構造を示す倍率50倍の顕微鏡写真である。
Claims (4)
- ミョウバンを溶解した熱溶液を冷却して多結晶のミョウバンブロックを製造する際に、
該熱溶液として、ミョウバンの融点以上に加熱して溶解したミョウバンの熱溶液であって、硫酸アルミニウムカリウム [AlK(SO 4 ) 2 ・ 12H 2 O] が酸化アルミニウムに換算して10.35〜10.75重量%含有している熱溶液を用い、
前記熱溶液を成形容器に注入した後、前記成形容器内の熱溶液の開放面からの水分の蒸発を防止できるように、前記開放面を液体又は固体を用いてシールしつつ、
前記熱溶液を冷却して、結晶水がアルミニウム1モル当り12モルのミョウバン結晶を、構成する粒子と粒子との境界に沿って微細孔が存在すると共に、見掛け密度が1.6 g/cm 3 以上の多結晶のミョウバンブロックに成長させることを特徴とする多結晶のミョウバンブロックの製造方法。 - 成形容器内の熱溶液の開放面を、前記熱溶液に対して熱的、化学的に安定で且つ前記熱溶液よりも低比重の液体で前記開放面を覆ってシールする請求項1記載の多結晶のミョウバンブロックの製造方法。
- 成形容器内の熱溶液の開放面を、固体としてのフィルム、ラップ又は融点50℃以上の固形ワックスによって前記開放面を覆ってシールする請求項1記載の多結晶のミョウバンブロックの製造方法。
- 成形容器の開放口内に蓋を挿入して、前記成形容器の熱溶液の開放面を密閉し且つ加圧状態としてシールする請求項1記載の多結晶のミョウバンブロックの製造方法。
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JP (1) | JP3850463B2 (ja) |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP15227495A patent/JP3850463B2/ja not_active Expired - Lifetime
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