JP3850169B2 - 電子線装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、オートフォーカス手段を備えた電子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子線装置、とりわけ電子プローブを試料面上で走査して試料から発生する2次粒子を検出し、試料表面形状の観察、組成分析、状態分析などを行う電子線装置においては、試料表面の上下位置に対応して電子プローブを集束するレンズ系の焦点距離を調整し、電子プローブが試料面上で最も細くなるようにして微少域の観察や分析を行っている。このレンズ系の焦点合わせの操作を自動的に行うため、電子線装置においては、様々な種類の自動焦点合わせ手段(以下、オートフォーカス手段という)が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のオートフォーカス手段を備えた電子線装置においては、通常フォーカスを探査する範囲は固定されていて、観察倍率Mに対しても一定にされており、観察倍率Mや試料の形状に応じてフォーカスを探査する範囲(レンズ系の焦点距離の可変範囲、作動距離の探査範囲)を変えたり、フォーカス合わせに要する時間tを変える機能を有していない。
【0004】
このように、従来の電子線装置におけるオートフォーカス手段においては、観察倍率Mに応じたフォーカス探査範囲の変更が出来ないため、次のような問題点があった。
(1)観察倍率Mが低い場合には、予め設定されているフォーカス探査範囲が限られていて最適な範囲より狭いため、どこが真の合焦位置か認識できず、フォーカス探査に失敗するケースが多い。
(2)観察倍率Mが高い場合には、予め設定されているフォーカス探査範囲が最適範囲より広いため、短時間にフォーカス探査を行おうとすると、レンズ系の応答速度を超えた探査速度を使用することになり、この応答速度を補正する複雑なアルゴリズムを必要とする。
(3)平面度のよいウェーハのような試料や電子プローブマイクロアナライザでよく用いられる研磨面をもつ試料では、基準位置に対してフォーカス探査範囲は少なくてすみ、短時間で合焦が可能であるにもかかわらず、予めフォーカス合わせ時間はセットされているため、試料面が粗い場合と同じフォーカス時間を必要としていた。
(4)また、ステージの位置情報を基にしてフォーカス開始点を決める装置があるが、凹凸が複雑な試料では、ステージの位置情報と1:1には対応せず、本来の合焦位置がフォーカス可変範囲外にあるケースが多いという問題点があった。
【0005】
本発明は、従来の観察倍率などに応じてフォーカス探査範囲やフォーカス探査時間を変える機能を備えていない電子線装置における上記問題点を解消するためになされたもので、請求項1に係る発明は、観察倍率が低い場合においては確実に合焦位置を認識することができ、また観察倍率が高い場合においても応答速度の補正なしに短時間にフォーカス探査を行えるようにした電子線装置を提供することを目的とする。請求項2に係る発明は、試料表面の位置が基準位置に対して余り変化しない電子線装置において、低い観察倍率では短時間のフォーカス探査が可能であり、また高い観察倍率でも確実なフォーカス合わせが行えるようにすることを目的とする。請求項3に係る発明は、低い倍率では短いフォーカス探査時間内で広いフォーカス探査範囲が得られ、また高い観察倍率では最低必要なフォーカス探査範囲が得られると共に、確実なフォーカス合わせが可能な電子線装置を提供することを目的とする。
【0006】
また請求項4に係る発明は、最短時間で出来るだけ広い範囲のフォーカス探査を行うことが可能な電子線装置を提供することを目的とする。請求項5に係る発明は、より広範囲な試料表面位置の範囲に対して、適切なフォーカス探査範囲と確実なフォーカス合わせができるようにした電子線装置を提供することを目的とする。請求項6に係る発明は、高角度で傾斜した試料の場合でも低い観察倍率で広いフォーカス探査範囲に対して、目的とする領域のフォーカスを確実に合わせることが可能な電子線装置を提供することを目的とする。請求項7に係る発明は、対物レンズ絞りの絞り径に応じてフォーカス探査動作を効率よく実行できるようにした電子線装置を提供することを目的とする。請求項8に係る発明は、電子プローブのプローブ電流又は開き角に応じてフォーカス探査動作を効率よく実行できるようにした電子線装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、当該速度Sに予め指定したフォーカス探査時間tを掛け合わせることにより当該励磁電流の可変範囲ΔIを求め、当該可変範囲ΔIに対応してフォーカス探査範囲ΔWDを求め、これによりフォーカス探査時間tが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査範囲ΔWDを連動して変える機能を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
このように、オートフォーカス手段が、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、当該速度Sに予め指定したフォーカス探査時間tを掛け合わせることにより当該励磁電流の可変範囲ΔIを求め、当該可変範囲ΔIに対応してフォーカス探査範囲ΔWDを求め、これによりフォーカス探査時間tが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査範囲ΔWDを連動して変える機能を備えることにより、観察倍率に応じて、予め定められた又は指定されたフォーカス探査時間内においてフォーカス探査範囲を変える機能をもたせ、観察倍率が低いときは広いフォーカス探査範囲を得ることができ、確実に合焦位置を認識することが可能となり、観察倍率が高い場合においては応答速度の補正なしに短時間にフォーカス探査を行うことができる。また、観察倍率が高いときに、フォーカス位置がフォーカス探査開始位置から大きく離れていてフォーカス探査範囲にない場合であっても、一旦低い倍率でフォーカス探査を行うことにより、おおよそのフォーカス位置が得られるため、次のフォーカス探査開始位置は高倍の観察倍率におけるフォーカス探査範囲とすることが可能となる。
【0009】
請求項2に係る発明は、対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、予め設定したフォーカス探査範囲ΔWDに対応する当該励磁電流の可変範囲ΔIに基づき且つ当該速度Sに反比例して算出されるフォーカス探査時間tを求め、これによりフォーカス探査範囲ΔWDが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とするものである。
【0010】
このように、オートフォーカス手段が、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、予め設定したフォーカス探査範囲ΔWDに対応する当該励磁電流の可変範囲ΔIに基づき且つ当該速度Sに反比例して算出されるフォーカス探査時間tを求め、これによりフォーカス探査範囲ΔWDが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査時間tを変える機能を備えることにより、観察倍率に応じて予め定められている又は指定されたフォーカス探査時間内でフォーカス探査時間を変える機能をもたせ、試料表面の位置が基準位置に対してあまり変化しない電子顕微鏡、電子プローブマイクロアナライザ、走査型オージェ電子分光装置などにおいて、低い観察倍率では短時間のフォーカス探査が可能になり、また高い観察倍率でも必要なフォーカス探査範囲で確実にフォーカス合わせを行うことができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、予め指定されている所定の観察倍率M W 未満の観察倍率Mが設定されたときは、その設定観察倍率Mに応じて指定されているフォーカス探査時間t内においてフォーカス探査範囲ΔWDを変え、予め指定されている所定の観察倍率M W 以上の観察倍率Mが設定されたときは、その設定観察倍率Mに応じて指定されているフォーカス探査範囲ΔWD内においてフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
このように、オートフォーカス手段に、予め指定されている所定の観察倍率M W 未満の観察倍率Mの場合にはフォーカス探査範囲を変え、所定の観察倍率M W 以上の観察倍率Mの場合にはフォーカス探査時間を変える機能をもたせることにより、低い観察倍率では短いフォーカス探査時間内で広いフォーカス探査範囲が得られ、また高い観察倍率では最低必要なフォーカス探査範囲が得られると共に、確実にフォーカスを合わせることが可能となる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置において、前記設定される観察倍率Mに応じて変えられるフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tは、設定される観察倍率Mに対する人の目の分解能rの1/10〜10倍に対応して求められることを特徴とするものである。このように構成することにより、フォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tは、設定される観察倍率Mに対応してフォーカスのずれが認識されない範囲に設定されることになり、最短時間で出来るだけ広い範囲のフォーカス探査を行うことが可能となる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、前記試料が載置された試料ステージの上下方向の位置情報を基にして、フォーカス探査開始位置を決める機能を備えていることを特徴とするものである。このように構成することにより、より広範な試料表面位置の範囲に対して、適切なフォーカス探査範囲と確実なフォーカス合わせが可能となる。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に係る電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mの観察視野の全領域に対し、フォーカス合わせの状態を判断する領域を制限する機能を備えていることを特徴とするものである。このように構成することにより、試料を高角度で傾斜させた場合でも、低い観察倍率で広いフォーカス探査範囲に対して、目的とする領域のフォーカスを確実に合わせることが可能となる。
【0016】
請求項7に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置において、対物レンズ絞りにより絞られ且つ前記対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された前記試料から発生する2次粒子を前記検出器が検出し、前記オートフォーカス手段は、前記対物レンズ絞りの絞り径の大きさに応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とするものである。このように、オートフォーカス手段に、対物レンズ絞りの絞り径の大きさに応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能をもたせることにより、対物レンズ絞りの絞り径が変更されたときにも、最適な条件で効率よくフォーカス探査を実行することが可能となる。
【0017】
請求項8に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置において、対物レンズ絞りにより絞られ且つ前記対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された前記試料から発生する2次粒子を前記検出器が検出し、前記オートフォーカス手段は、前記電子プローブのプローブ電流又は開き角に応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とするものである。このように、オートフォーカス手段に、電子プローブのプローブ電流又はこれに対応して変化する開き角に応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能をもたせることにより、電子プローブのプローブ電流又は開き角が変更されたときにも、最適な条件で効率よくフォーカス探査を実行することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、実施の形態について説明する。まず、実施の形態に先立ち本発明の原理について説明する。
【0019】
電子線装置の電子プローブを集束するレンズ系において、高速でオートフォーカスを実施しようとすると、レンズ系の焦点距離を指定したときから実際に指定された焦点距離になるまでの間の時間、すなわち応答時間τ〔s〕が無視できなくなる。この応答時間は、例えば電気回路の応答速度から始まり、レンズコイルのインダクタンスL、レンズ系の導体部分を流れる渦電流の効果、レンズの磁性体の応答速度等によって固有の値をとる。次において述べる本発明の原理の内容は、複雑なアルゴリズムを必要とせず、観察倍率Mに応じて、この時定数τが許す限りの最短時間tで、できるだけ広範囲のフォーカス探査を行えるような構成とすることを目的としている。
【0020】
電子線装置において、その時点で設定されている観察倍率をM,人間の目の分解能をr(約0.2mm と言われている。但し実際には、目的に応じて目の分解能rの1/10〜10倍としても実質的な問題は生じない場合がある。)とすると、図1に示すように試料面上でフォーカスのずれが認識できない許容電子プローブ径はr/Mとなる。つまり、このプローブ径までぼけは認識されない。したがって、電子プローブの開き角(半頂角)をαとすると、作動距離の幅δW は次式(1)で表される。
δW =(r/M)/2α ・・・・・・・・・・(1)
作動距離の幅δW がこの範囲であれば、フォーカスのずれが認識できない。実際は、図1において点線で示す反対側にδW ずれている場合もぼけを認識できないから、この両者間の範囲を1ステップの探査範囲として合焦動作を行わせることができる。なお、図1において、一点鎖線は合焦位置の電子プローブを示しており、1は試料を示している。
【0021】
例えば、フォーカス探査を行うレンズが対物レンズ(又は対物レンズの補助を行うレンズ)の場合、対物レンズ系としての物体距離をa,像距離をbとすると、その時点で設定されている対物レンズの焦点距離fは、次式(2)で表される。
f=ab/(a+b) ・・・・・・・・・・・(2)
したがって、この焦点距離でフォーカスが正確に合っているとすると、次式(3)で表される焦点距離f1 になっても、その時点で設定されている観察倍率Mでは、フォーカスのずれは認識できない。
f1 =a(b+δW )/{a+(b+δW )} ・・・・・・・・(3)
したがって、例えば対物レンズが電磁レンズ型の場合、この焦点距離f,f1 に対応する励磁電流をそれぞれI,I1 〔A〕とすると、次式(4)で示すそれらの差分δIの範囲内で励磁電流がずれても、フォーカスのずれは認識できないことになる。
δI=|I1 −I| ・・・・・・・・・・・・(4)
【0022】
次に、焦点距離の調整のため対物レンズの励磁電流を調整した場合、図2の実線で示すように応答の遅れにより、一点鎖線で示す理想的な磁場の応答から遅れて磁場が変化する。レンズの応答の遅れ時間をτ〔s〕とすると、この応答遅れ時間τの間に変化する対物レンズの励磁電流が、前記励磁電流の差分±δI程度又はそれ以下であれば、すなわち全体として2δI以下であれば、応答の遅れの補正は必要ないことがわかる。すなわち、励磁電流の変化の速度Sは、次式(5)で示される程度か、又はそれ以下にすればよい。
S=2δI/τ〔A/s〕 ・・・・・・・・・(5)
したがって、フォーカス探査時間をt〔s〕に設定すると、フォーカス探査範囲に対応する励磁電流の可変範囲ΔIを次式(6)で示す値又はそれ以下に設定すれば、応答の遅れの補正なしに合焦位置を検出できることになる。
ΔI=St〔A〕 ・・・・・・・・・・・・・(6)
この励磁電流の可変範囲ΔIに対応して、対物レンズの焦点距離の可変範囲Δfが定まり、また焦点距離の可変範囲Δfから合焦位置の作動距離の可変範囲ΔWDが定まる。
【0023】
このようにして作動距離の可変範囲を設定することにより、観察倍率Mが低い場合にはフォーカス探査範囲ΔWDを観察倍率Mの低下と共に広くとることができ、しかもオートフォーカスの実行を開始した任意の観察倍率Mにおいて、フォーカスのずれは認識されない。したがって、与えられた観察倍率Mとフォーカス探査時間tに対し、このフォーカス探査範囲ΔWDは最適な値と言える。
【0024】
次に、本発明の上記原理を、より実際的なケースについて説明する。フォーカス探査時間をtとすると、フォーカス探査を開始する時点における対物レンズの励磁電流I0 より励磁電流が大きい領域の探査時間tA と励磁電流I0 より励磁電流が小さい領域の探査時間tB に対し、次式(7)が成立する。
t=tA +tB ・・・・・・・・・・・・・・(7)
このフォーカス探査時間tに対応したフォーカス探査範囲ΔWDは、次式(8)で表される。
ΔWD=ΔWDA +ΔWDB ・・・・・・・・(8)
通常は、次式(9)が成立するものとしてフォーカス探査が行われる。
tA ≒tB ,ΔWDA ≒ΔWDB ・・・・・・(9)
但し、対物レンズに近い方への変化は、対物レンズと試料との配置関係から限られるため、観察倍率Mがある倍率以下の場合には、次式(10)で表される態様としてフォーカス探査を行ってもよい。
tA <tB ,ΔWDA <ΔWDB ・・・・・・(10)
【0025】
次に、本発明に係る電子線装置におけるオートフォーカス手段の具体的な実施の形態を図3に基づいて説明する。図3において、11は電子線源から射出される電子プローブ、12は電子プローブ11に対する上下段の偏向器、13は電子プローブ11の偏向量を制御するための偏向器制御部、14は電子プローブ11を細く集束するための磁界型の対物レンズ、15は対物レンズ14の励磁を制御するための対物レンズ制御部、16は電子プローブ11の照射された試料17から放出される2次粒子(例えば2次電子)を検出するための2次粒子検出器、18は2次粒子検出器16からの検出信号を処理する信号処理部で、最もフォーカスの合った状態を検出する機能を備えている。信号処理部18は信号線19を介して2次粒子検出器16と接続されているが、上記機能を実行させるために2次粒子検出器16と信号処理部18とは直接接続されていてもよい。20は操作表示・制御部で、各制御部13,15及び信号処理部18は信号線19を介して操作表示・制御部20と接続されていて、該操作表示・制御部20の制御プログラムによって各制御部及び信号処理部が制御されるようになっている。また、21は試料ステージで、該試料ステージ21は試料ステージ駆動部22によって制御されるようになっている。そして、試料ステージ21の位置の認識は試料ステージ駆動部22でなされるが、認識位置の表示や移動命令は操作表示・制御部20からなされるようになっている。
【0026】
次に、このように構成されている実施の形態における動作の概要を、図4のフローチャートに基づいて説明する。操作表示・制御部20からオートフォーカスの実行の指示がなされると、電子線装置においてその時点で設定されている観察倍率M,作動距離WD0 ,必要に応じてその他の条件(電子プローブの開き角αや加速電圧等)が、自動的にオートフォーカスを実行するための制御プログラムに読み込まれる(自動読み込みステップ31)。一方、必要に応じて予め指定しておいたオプションの条件、例えばオートフォーカス探査開始を、その時点で設定されている作動距離WD0 を中心に行うか、あるいは試料ステージのZ位置の認識値Z0 を中心に行うかなどを指定するオートフォーカスAFmode,オートフォーカスのフォーカス探査に要する所要時間t,及びその他の条件(例えばフォーカス探査範囲の固定値など)も同時に読み込まれる(オプション指定ステップ32)。
【0027】
これらの読み込まれた条件値に対して、フォーカス探査範囲ΔWD(これは探査範囲を作動距離に換算したもの)及びフォーカス探査開始位置Wdiが、上記説明した原理に基づいて自動的に設定される(ステップ33)。そして、これらの設定後は従来の適当なフォーカス探査法(特に応答の遅れ補正を必要としない方法など)を利用してフォーカス探査が実行される(ステップ34)。
【0028】
次に、上記動作について更に詳細に説明すると、設定された観察倍率Mと予め指定されていたフォーカス探査時間tに応じて、操作表示・制御部20は上記原理に基づいてフォーカス探査範囲ΔWDA ,ΔWDB を決定する。フォーカス探査開始位置WDi は、例えばその時点で設定されている作動距離WD0 を中心に行う。このフォーカス探査範囲ΔWDA ,ΔWDB は対物レンズの励磁電流に換算して、それぞれΔIA ,ΔIB であったとすると、前記原理の説明において述べた対物レンズの応答の時定数τで決まるフォーカス探査速度Sを超えないようにして、信号処理部18は偏向器制御部13及び対物レンズ制御部15を制御し、フォーカス探査を行う。
【0029】
このようにしてフォーカス探査を行うことにより、試料表面がある基準位置を中心にしてあまり変化しない装置(例えば電子顕微鏡、電子プローブマイクロアナライザ、走査型オージェ電子分光装置など)では、高い観察倍率でも短時間で実用的に十分なフォーカス探査範囲をカバーすることができる。また試料表面が基準位置に対して大幅に変化している場合でも、一旦観察倍率Mを下げてフォーカス探査を行えば、高い観察倍率Mで必要とするフォーカス探査範囲に入れることができるなどの利点が得られる。
【0030】
上記実施の形態に関する動作説明においては、図5に示すように、フォーカス探査時間tを一定にして、観察倍率Mに応じてフォーカス探査範囲ΔWDを連動して変えるようにした態様(フォーカス探査時間固定モード)について主に述べてきた。しかしながら、フォーカス探査範囲がある程度限定されている場合には、図6に示すように、予め設定したフォーカス探査範囲は変えないで、与えられた観察倍率Mに対して、フォーカス探査時間tを連動して変えるようにしてもよい(フォーカス探査範囲固定モード)。このようなフォーカス制御モードとすることにより、任意の観察倍率Mに対してぼけが認識されない範囲で常に最短の時間でフォーカス合わせが可能となる。
【0031】
上記実施の形態及びその変形例においては、観察倍率Mに対してフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tのいずれか一方を連動して変えるようにした態様について説明を行ったが、これらの態様を組み合わせた態様(ハイブリッドモード)でフォーカス合わせを行うようにしてもよい。例えば、図7に示すように設定された観察倍率Mがある観察倍率MW 未満(M<MW )の領域の場合には、フォーカス探査時間tを短い時間(例えば1秒以下)に固定し、観察倍率Mに対してフォーカス探査範囲を連動して変化させ、MW ≦Mの領域の場合には、最低必要なフォーカス探査範囲(例えばΔWD=±1mm)を固定して、観察倍率Mに対してフォーカス探査時間tを連動して変えるようにしてもよい。なお、図7において実線は観察倍率Mとフォーカス探査範囲ΔWDとの関係、点線は観察倍率Mとフォーカス探査時間tとの関係を示している。
【0032】
また、本発明は、従来から用いられている試料ステージのZ位置の情報を基にフォーカス探査を開始するモードと組み合わせて用いることができることは明らかである。例えば、大形の試料を傾斜させて観察するためには、作動距離を大きくする必要があるが、試料の表面が平面の場合などのように、試料の表面位置と試料ステージのZ位置(上下位置)とが単純な位置関係にあれば、図8に示すように、試料ステージ41のZ位置を基にしてフォーカス探査の開始位置Wdiを決めた方が、むやみにフォーカス探査範囲を広げる必要がないので、短時間で確実にフォーカス探査が可能になる。なお図8において、点線は試料ステージ41の位置がZ1 の場合のフォーカス探査開始位置Wdi=f(Z1 )を示しており、実線は試料ステージ41の位置がZ2 の場合のフォーカス探査開始位置Wdi=f(Z2 )を示している。
【0033】
しかし、試料表面は必ずしも平面ではないため、特に高角度の傾斜では僅かな凹凸でもZ方向には大きな差になって現れるため(図9参照)、試料ステージのZ位置を基としたフォーカス探査の開始位置Wdiが適切な開始位置にならない場合がある。このような場合は、フォーカス探査範囲ΔWDを観察倍率Mに応じて変えられるようにすることにより、例えば観察倍率Mを少し下げることにより、探査範囲がずっと広がるので、必要以上に探査範囲に制限を加える必要がなくなり、操作性が向上する。
【0034】
また、試料を傾斜したり視野内で特定の領域を指定してフォーカス探査を行う場合には、その時点で設定されている観察倍率Mの通常の視野に対して、図9において実線で示すように視野を制限してフォーカス探査を行う方が、目的とする領域に確実にフォーカスを合わせることができる。このような制限された視野を利用し、且つ観察倍率Mに応じてフォーカス探査範囲ΔWDが変わるようにしておけば、観察倍率Mを低くしたときに発生しやすい現象、つまり本来必要としていない場所でフォーカスが合ってしまうことを避けることができ、目的とする視野内で適切なフォーカス探査範囲が設定されるので、フォーカス探査範囲を必要以上に制限する必要がなくなる。
【0035】
また、電子線装置においては、図10に示すように対物レンズ絞り51の径の大きさにより、電子プローブ52の広がり(開き角α)が変化する。つまり絞り径が大きいと実線で示すように広がりが大きく、絞り径が小さいと点線で示すように広がりが小さい。したがって、対物レンズ53により試料54の表面に焦点を合わせて電子プローブを照射させるためには、広がりの大きい電子プローブの方がより急角度で絞り込む必要がある。よって、同じフォーカス探査範囲ΔWDに対するプローブ径は広がりの大きい電子プローブの方が大きく、つまりぼけが大きい。したがって、プローブ幅を、同じ認識できない程度のぼけ幅とするには、絞り径の大きさに対応させてフォーカス探査範囲ΔWD変えたり、あるいはそれに対応してフォーカス探査時間tを変える必要があり、それによりフォーカス探査を効率よく実行することができる。
【0036】
また、電子線装置において、電子プローブのプローブ電流は、図11に示すようにコンデンサレンズの結像点55が対物レンズ絞り51に近い位置に形成されているときは大きく、プローブ開き角αが大きくなる。一方、対物レンズ絞り51から遠い位置に形成されているときは小さく、プローブ開き角αは小さくなる。したがって、対物レンズ絞りの絞り径の大きさを変える場合と同様に、電子プローブのプローブ電流又は開き角αの大きさに応じて、フォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変えることにより、フォーカス探査を効率よく実行することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、設定される観察倍率が低いときは広いフォーカス探査範囲を得ることができ、確実に合焦位置を認識することが可能となり、観察倍率が高い場合においては応答速度の補正なしに短時間にフォーカス探査を行うことができる。また請求項2に係る発明によれば、試料表面の位置が基準位置に対してあまり変化しない電子線装置においては、低い観察倍率では短時間のフォーカス探査が可能になり、また高い観察倍率でも必要なフォーカス探査範囲で確実にフォーカス合わせを行うことができる。また請求項3に係る発明によれば、低い観察倍率では短時間のフォーカス探査時間内で広いフォーカス探査範囲が得られ、また高い観察倍率では最低必要なフォーカス探査範囲が得られると共に、確実にフォーカス合わせを行うことができる。また請求項4に係る発明によれば、フォーカス探査範囲又はフォーカス探査時間は、設定される観察倍率に対応してフォーカスのずれが認識されない範囲に設定されることになり、最短時間でできるだけ広い範囲のフォーカス探査を行うことが可能となる。また請求項5に係る発明によれば、より広範な試料表面位置の範囲に対して、適切なフォーカス探査範囲と確実なフォーカス合わせが可能となる。また請求項6に係る発明によれば、試料を高角度で傾斜させた場合でも、低い観察倍率で広いフォーカス探査範囲に対して、目的とする領域のフォーカスを確実に合わせることが可能となる。また請求項7に係る発明によれば、対物レンズ絞りの絞り径が変更された場合にも、最適な条件で効率よくフォーカス探査を実行することができる。また請求項8に係る発明によれば、電子プローブのプローブ電流又は開き角が変更された場合にも、最適な条件で効率よくフォーカス探査を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子線装置における電子プローブのフォーカスのずれが認識できない範囲を説明するための説明図である。
【図2】 電子線装置における対物レンズの応答遅れを考慮した場合における、フォーカスずれが認識できない範囲に対応する励磁電流の許容幅を示す図である。
【図3】 本発明に係る電子線装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】 図3に示した実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 フォーカス探査時間を固定したモードにおける観察倍率とフォーカス探査範囲との関係を示す図である。
【図6】 フォーカス探査範囲を固定したモードにおける観察倍率とフォーカス探査時間との関係を示す図である。
【図7】 所定の観察倍率未満の場合にはフォーカス探査時間固定モードで、所定の観察倍率以上の場合にはフォーカス探査範囲固定モードでフォーカス探査を行うとき(ハイブリッドモード)の、観察倍率とフォーカス探査範囲又はフォーカス探査時間との関係を示す図である。
【図8】 フォーカス探査開始位置を試料ステージのZ位置に対応させた場合の態様を示す図である。
【図9】 制限視野モードにおけるフォーカス探査態様を示す図である。
【図10】 対物レンズ絞りの絞り径を変化させた場合のフォーカス探査態様を示す図である。
【図11】 電子プローブのプローブ電流又は開き角を変化させた場合のフォーカス探査態様を示す図である。
【符号の説明】
1 試料
11 電子プローブ
12 偏向器
13 偏向器制御部
14 対物レンズ
15 対物レンズ制御部
16 2次粒子検出器
17 試料
18 信号処理部
19 信号ライン
20 操作表示・制御部
21 試料ステージ
22 試料ステージ制御部
41 試料ステージ
51 対物レンズ絞り
52 電子プローブ
53 対物レンズ
54 試料
Claims (8)
- 対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、当該速度Sに予め指定したフォーカス探査時間tを掛け合わせることにより当該励磁電流の可変範囲ΔIを求め、当該可変範囲ΔIに対応してフォーカス探査範囲ΔWDを求め、これによりフォーカス探査時間tが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査範囲ΔWDを連動して変える機能を備えていることを特徴とする電子線装置。
- 対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mに応じて算出されるフォーカスのずれが認識されない作動距離の幅δWを求め、当該幅δWに基づいて算出される前記対物レンズの励磁電流の差分δIを求め、当該差分δIに基づき且つ前記対物レンズの応答時間τに反比例して算出される当該励磁電流の変化の速度Sを求め、予め設定したフォーカス探査範囲ΔWDに対応する当該励磁電流の可変範囲ΔIに基づき且つ当該速度Sに反比例して算出されるフォーカス探査時間tを求め、これによりフォーカス探査範囲ΔWDが一定のときに観察倍率Mに応じてフォーカス探査時間tを連動して変える機能を備えていることを特徴とする電子線装置。
- 対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された試料から発生する2次粒子を検出する検出器と、該検出器で検出された2次粒子検出信号に基づいて試料面上に照射される電子プローブの径を自動的に最小値に設定するオートフォーカス手段と、前記2次粒子検出信号に基づく試料像を表示する手段とを備えた電子線装置において、前記オートフォーカス手段は、予め指定されている所定の観察倍率MW未満の観察倍率Mが設定されたときは、その設定観察倍率Mに応じて指定されているフォーカス探査時間t内においてフォーカス探査範囲ΔWDを変え、予め指定されている所定の観察倍率MW以上の観察倍率Mが設定されたときは、その設定観察倍率Mに応じて指定されているフォーカス探査範囲ΔWD内においてフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とする電子線装置。
- 前記設定される観察倍率Mに応じて変えられるフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tは、設定される観察倍率Mに対する人の目の分解能rの1/10〜10倍に対応して求められることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置。
- 前記オートフォーカス手段は、前記試料が載置された試料ステージの上下方向の位置情報を基にして、フォーカス探査開始位置を決める機能を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に係る電子線装置。
- 前記オートフォーカス手段は、設定された観察倍率Mの観察視野の全領域に対し、フォーカス合わせの状態を判断する領域を制限する機能を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に係る電子線装置。
- 対物レンズ絞りにより絞られ且つ前記対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された前記試料から発生する2次粒子を前記検出器が検出し、前記オートフォーカス手段は、前記対物レンズ絞りの絞り径の大きさに応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置。
- 対物レンズ絞りにより絞られ且つ前記対物レンズにより細く集束された電子プローブが照射された前記試料から発生する2次粒子を前記検出器が検出し、前記オートフォーカス手段は、前記電子プローブのプローブ電流又は開き角に応じてフォーカス探査範囲ΔWD又はフォーカス探査時間tを変える機能を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係る電子線装置。
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