JP3849535B2 - 記録装置の連続紙搬送方法及び記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にバックアウト搬送時における記録装置の連続紙搬送方法、及びこの搬送方法を実施する記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置には、記録ヘッドをプラテンの軸方向に走行させる間に、この記録ヘッドにおける複数の記録ワイヤをインクリボンを介して、上記プラテンの前方周面に位置するシートに打ち付け、このシートに画像を記録するドットインパクトプリンタがある。
【0003】
このようなプリンタでは、記録ヘッドはキャリッジに搭載されて、このキャリッジと共に走行される。この記録ヘッドの前方に配設される図示しないインクリボンをシートから保護し、且つプラテンとの間でシートの搬送経路を形成するために、キャリッジにリボンマスクホルダが設置されている。
【0004】
シートには連続紙がある。この連続紙をプリンタにローディングする際には、まずキャリッジを走行させて、リボンマスクホルダが、紙幅の異なる全ての種類の連続紙に当接可能となる位置に、当該リボンマスクホルダを位置づける。次に、連続紙の先端側をプッシュトラクタユニットに装着する。その後、このプッシュトラクタユニットの動作によって、連続紙の先端をリボンマスクホルダに突き当てて上方向(排出ユニット側)に案内させ、この先端を排出ユニットへ導くことにより、連続紙のローディングを完了している。
【0005】
また、連続紙を排出ユニットからプッシュトラクタユニット側へ逆搬送させるバックアウト搬送時にも、リボンマスクホルダは、上述のローディング時の位置に位置づけられている。そして、このときのバックアウト搬送時における制御は、制御装置によって図5に示すようになされる。
【0006】
つまり、プリンタの制御装置は、例えばイジェクトボタンが操作された時に、バックアウト搬送を実行すべく最大バックアウト量nを読み込む(S100)。この最大バックアウト量nは、プラテン、プッシュトラクタユニット、排出ユニットを駆動させる駆動モータ(PFモータ:パルスモータ)のパルス数を用いて規定されたものである。
【0007】
次に、制御装置は、プッシュトラクタユニットとプラテンとの間のシート搬送経路に配置されたシート検出センサが、連続紙の先端を検出したか否かを判定する(S101)。
【0008】
制御装置は、シート検出センサが連続紙の先端を検出して紙無しを判定した時に、上記駆動モータ(PFモータ)を所定パルス(qパルス)だけ逆転させる(S102)。これにより、連続紙は、その先端がシート検出センサの設置位置からプッシュトラクタの前方端位置(トラクタパーク位置)まで移動するよう逆搬送される。
【0009】
また、制御装置は、ステップS101で、シート検出センサが連続紙の先端を検出せず、紙有りと判定した時には、リボンマスクホルダを前述のローディング時の位置に位置づけるべくキャリッジを走行(移動)させる(S103)。
【0010】
次に、制御装置は、上記駆動モータ(PFモータ)を1パルス逆転させて、連続紙のバックアウト搬送を実施し、最大バックアウト量nを1パルス分減算する(S104)。
【0011】
その後、制御装置は、上記シート検出センサが連続紙の先端を検出しているか否かを判定する(S105)。
【0012】
制御装置は、シート検出センサが連続紙の先端を検出して紙無しを判定した時に、ステップS102へ移行して、このステップS102によるバックアウト搬送を実行し、また、シート検出センサが連続紙の先端を検出せず、紙有りと判定した時に、最大バックアウト量nが正であるか否かを判定する(S106)。
【0013】
制御装置は、ステップS106において、n>0の時にステップS104〜106を再度実行させてバックアウト搬送を実施し、n≦0の時に、これ以上のバックアウト搬送を停止させるために警告を出力する(S107)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のバックアウト搬送時にも、ステップS103に示すように、リボンマスクホルダをローディング時の位置、つまり紙幅の異なる全ての種類の連続紙にリボンマスクホルダが当接可能な位置に当該リボンマスクホルダを位置づけると、次のような不具合が生ずる恐れがある。
【0015】
つまり、排出ユニットの排出ローラは、排出すべき連続紙に張力を付与するためにプッシュトラクタユニットよりも増速されている。この増速は、バックアウト搬送時においても同様である。このため、このバックアウト搬送時に排出ローラにより連続紙がプリンタ内に過剰に引き込まれて、排出ローラとプッシュトラクタユニットとの間に連続紙がたるんだ状態となってしまう。特に、紙幅の狭い連続紙をバックアウト搬送した場合には、リボンマスクホルダに保持されていない部分の連続紙のたるみが甚だしくなり、このたるみの影響で連続紙がトラクタ位置から紙幅方向にずれてしまう。この紙幅の狭い連続紙が長い距離バックアウト搬送されると、上述のずれによって連続紙がプッシュトラクタユニットから外れてしまう恐れがある。
【0016】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、連続紙のバックアウト搬送時に、この連続紙がトラクタから外れることを防止できる記録装置の連続紙搬送方法及び記録装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、トラクタから搬出される連続紙を、キャリッジに設置されたリボンマスクホルダとプラテンとの間に形成される紙経路内を通って排出ユニット側へ搬送する記録装置の連続紙搬送方法において、
上記排出ユニットの搬出ローラが上記連続紙を引き出して排出可能な状態で、上記連続紙の先端を上記トラックの前方端位置まで移動させるべく上記排出ユニットから上記トラクタ側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙を、上記トラクタから上記排出ユニット側へ正搬送させる動作を含み、上記連続紙のバックアウト搬送時には、最小幅の上記連続紙に対してリボンマスクホルダがほぼ均等に押え力を作用する位置にキャリッジを移動させることを特徴とするものである。
【0019】
請求項2に記載の発明は、トラクタから搬出される連続紙を、キャリッジに設置されたリボンマスクホルダとプラテンとの間に形成される紙経路内を通って排出ユニット側へ搬送し、この連続紙に、上記キャリッジに搭載された記録ヘッドが記録動作を実施することにより画像を記録する記録装置において、上記連続紙の搬送及び上記記録ヘッドの記録動作を制御する制御装置は、上記排出ユニットの搬出ローラが上記連続紙を引き出して排出可能な状態で、上記連続紙の先端を上記トラックの前方端位置まで移動させるべく上記排出ユニットから上記トラクタ側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙を、上記トラクタから上記排出ユニット側へ正搬送させる動作を含み、上記制御装置は、連続紙のバックアウト搬送時に、最小幅の上記連続紙に対してリボンマスクホルダがほぼ均等に押え力を作用する位置にキャリッジを移動させるよう制御することを特徴とするものである。
【0021】
請求項1または2に記載の発明には、次の作用がある。
【0022】
上記排出ユニットの排出ローラが上記連続紙を引き出して排出可能な状態で、連続紙の先端をトラックの前方端位置まで移動させるべく、連続紙を、排出ユニットからトラクタ側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙を、トラクタから排出ユニット側へ正搬送させる動作を含ませることから、上記バックアウト搬送において、排出ユニットの搬送速度がトラクタよりも大きな場合に紙経路内で生ずる紙幅の狭い連続紙のたるみを、バックアウト搬送過程の途中でなされる上記正搬送動作によって取り除き、その累積を回避できる。この結果、連続紙のバックアウト搬送時に、上記たるみから生ずる紙幅の狭い連続紙の紙幅方向のずれを防止できるので、この連続紙がトラクタから外れることを防止できる。
【0024】
また、連続紙のバックアウト搬送時に、最小幅の連続紙に対してリボンマスクホルダがほぼ均等に作用する位置にキャリッジを移動させることから、このリボンマスクホルダが紙幅の狭い連続紙のたるみを抑制できるので、バックアウト搬送過程の途中に実施される連続紙の正搬送動作と相俟って、上記連続紙のたるみから生ずる紙幅方向のずれを極めて低減できる。この結果、この紙幅の狭い連続紙がトラクタから外れる現象を確実に防止できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示し、連続紙のバックアウト搬送状態を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体の側断面図である。
【0027】
これらの図に示す記録装置としてのプリンタ10は、記録ヘッド18の多数の記録ワイヤ(不図示)を、インクリボン31を介してシートSに打ち付けてドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷するドットインパクトプリンタである。ここで、シートSは、単票紙や連続紙などの普通紙の他に、通帳や葉書、封筒などがある。特に、上記単票紙は単票複写紙を含み、連続紙は連続複写紙を含む。
【0028】
上記プリンタ10は、図1に示すように、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド34(図2)と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆う図示しないアッパーケース及びロアケースと、を有して構成される。
【0029】
上記プリンタ本体11は、本体フレームとしてのベースフレーム14、シート案内フレーム15(図2)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及び従動ローラ25(図2)を備えたシート搬送機構部23と、を有して構成される。
【0030】
ベースフレーム14及びシート案内フレーム15は、図2に示すようにほぼ平行配置され、これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両端に上記左サイドフレーム16、右サイドフレーム17がそれぞれ立設して固定される。これらの左サイドフレーム16と右サイドフレーム17間に、図1に示すように、キャリッジガイド軸24が架け渡されて回動可能に枢支され、プラテン21が架け渡されて回転自在に配設されている。シート案内22は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット12、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しないトラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けられている。
【0031】
図1及び図2に示すプッシュトラクタユニット12は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ送り出し、シート供給ガイド34は、シートSとしての単票紙を1枚ずつ(単票複写紙の場合には1綴りずつ)シート搬送機構部23へ供給する。また、排出ユニット13は、連続紙または単票紙をシート搬送機構部23からプリンタ10外へ引き出すものである。
【0032】
つまり、図2に示すように、プッシュトラクタユニット12のトラクタベルト26の回転により、このトラクタベルト26のピン27の作用で、連続紙は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内され、このシート案内22とプラテン21との間に形成されるシート搬送経路28を経てプラテン21の前方へ向かい、矢印α方向に送給される。このプッシュトラクタユニット12の非動作時に、シート供給ガイド34から単票紙が1枚ずつ(または1綴りずつ)、シート搬送経路28を経てプラテン21の前方へ供給可能とされる。また、排出ユニット13の排出ローラ29の回転により、後述のごとく、記録ヘッド18により文字等が記録された連続紙または単票紙は、シート搬送機構部23のプラテン21から矢印β方向に引き出される。これにより、連続紙または単票紙は、キャリッジ19の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0033】
図1に示す前記キャリッジ19は、キャリッジガイド軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録ヘッド18を搭載する。キャリッジガイド軸24がプラテン21と平行に配置されることから、キャリッジ19は、これらのプラテン21及びキャリッジガイド軸24の軸方向と一致する主走査方向に移動(走行)可能に設けられる。
【0034】
図示しないキャリッジ駆動モータの正転または逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト30(図2)を介しキャリッジガイド軸24に案内されて、主走査方向における図1の左向きまたは右向きに走行される。
【0035】
前記記録ヘッド18は多数の記録ワイヤを備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方にインクリボン31が位置する。記録ヘッド18はキャリッジ19と共に主走査方向に走行する間に、記録ワイヤを突出動作させてインクリボン31に打ち当て、インクリボン31のインクを、プラテン21とインクリボン31との間に搬送されるシートS(連続紙または単票紙)に付着させて、このシートSに文字を含む画像を記録する。
【0036】
記録ヘッド18によるこの記録動作は、キャリッジ19が主走査方向左向きまたは右向きに走行する間に、記録ヘッド18の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シートSが連続紙の場合には、図2に示すシート搬送機構部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、従動ローラ25及び排出ユニット13がそれぞれシートSを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
【0037】
尚、図2に示す符号32は、ベースフレーム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23内へシートSを供給するためのボトムシート供給口である。
【0038】
また、プラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13の駆動によるシートSの搬送制御と、キャリッジ19及び記録ヘッド18の記録ワイヤによる記録動作の制御は、制御装置としての制御基板部33(図2)により実施される。この制御基板部33は、例えばプリンタ本体11の後方におけるシート案内フレーム15の下方に配置される。
【0039】
ところで、記録ヘッド18を搭載したキャリッジ19には、プラテン21との間でシート搬送経路41を形成し、且つこのシート搬送経路41内のシートSからインクリボン31を保護するリボンマスクホルダ40が設置されている。
【0040】
このリボンマスクホルダ40は、シートSとしての連続紙SRをプリンタ10へ給紙するローディング時には、制御基板部33がキャリッジ19の走行を制御することによって、図3に示すように、このプリンタ10にて使用される紙幅の異なる全ての種類の連続紙SRに当接可能な位置(ローディング位置)に位置づけられる。連続紙SRのローディング時に、リボンマスクホルダ40が上記ローディング位置に位置づけられることによって、プッシュトラクタユニット12への連続紙SRの装着後、このプッシュトラクタユニット12の動作により、このプッシュトラクタユニット12からプラテン21へ向かって搬送された連続紙SRの先端は、リボンマスクホルダ40に突き当たって上方(排出ユニット13側)へ案内され、プラテン21とリボンマスクホルダ40との間のシート搬送経路41を通って、排出ユニット13の排出ローラ29へ導かれる。これにより、連続紙SRのローディングが完了する。
【0041】
リボンマスクホルダ40は、連続紙SRを排出ユニット13からプッシュトラクタユニット12へ逆搬送させるバックアウト搬送時には、制御基板部33がキャリッジ19の走行を制御することによって、図1に示すように、このプリンタ10にて使用される最小紙幅の連続紙SRに対しキャリッジ19がその紙幅のほぼ中央位置に位置づけられることにより、その最小紙幅の連続紙SRにほぼ均等に押え力を作用する位置(バックアウト搬送位置)に位置づけられる。
【0042】
紙幅の異なる全ての連続紙SRは、プリンタ10の左側を基準にして、記録動作を含む通常の搬送時にプッシュトラクタユニット12、シート搬送経路28、41、排出ユニット13へと順次搬送され、また、上述のバックアウト搬送時には排出ユニット13、シート搬送経路41、28、プッシュトラクタユニット12へと順次搬送される。排出ユニット13の排出ローラ29は、プッシュトラクタユニット12よりも増速され、張力を付与した状態で連続紙SRを引き出し排出するが、バックアウト搬送時にも、プッシュトラクタユニット12よりも増速されている。このため、このバックアウト搬送時に、排出ユニット13とプッシュトラクタユニット12との間のシート搬送経路41内等に連続紙SRがたるむ傾向となる。
【0043】
特に、紙幅の狭い連続紙SRでは、上記たるみの傾向が著しくなるが、このとき上述のように、リボンマスクホルダ40が、最小紙幅の連続紙SRに対しほぼ均等に押え力を作用するようにバックアウト搬送位置に位置づけられるので、このリボンマスクホルダ40が紙幅の狭い連続紙SRに作用する押え力によって、この連続紙SRのたるみが抑制される。この結果、この紙幅の狭い連続紙SRがプッシュトラクタユニット12位置から紙幅方向へずれてしまうことが防止される。
【0044】
また、制御基板部33は、連続紙SRを排出ユニット13からプッシュトラクタユニット12側へ逆搬送させる上述のバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙SRを、プッシュトラクタユニット12から排出ユニット13側へ正搬送させる動作を含ませるようプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13を制御する。
【0045】
つまり、図4に示すように、操作パネル上の例えばイジェクトボタンが操作された時、制御基板部33は、バックアウト搬送を実行すべく、最大バックアウト量Nを読み込み(S1)、引き続き1回目のバックアウト量Mを読み込む(S2)。
【0046】
上記最大バックアウト量Nは、プラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13を駆動させる駆動モータ(PFモータ:パルスモータ)の制御パルス数を用いて規定されたものである。また、上記1回目のバックアウト量Mは、最大バックアウト量Nをほぼ1/2したものであり、M≧N/2である。
【0047】
次に、制御基板部33は、図2に示すプッシュトラクタユニット12とプラテン21との間のシート搬送経路28に配設されたシート検出センサ42が、連続紙SRの先端を検出したか否かを判定する(S3)。
【0048】
制御基板部33は、シート検出センサ42が連続紙の先端を検出して紙無しを判定した時に、上記駆動モータ(PFモータ)を所定パルス(Qパルス)だけ逆転させる(S4)。これにより、連続紙SRは、その先端が、シート検出センサ42の設置位置からプッシュトラクタユニット12の前方端位置43(トラクタパーク位置)まで移動するように逆搬送される。
【0049】
また、制御基板部33は、ステップS3でシート検出センサ42が連続紙SRの先端を検出せず、紙有りを判定した時には、リボンマスクホルダ40をバックアウト搬送位置に位置づけるべくキャリッジ19を走行(移動)させる(S5)。
【0050】
次に、制御基板部33は、上記駆動モータ(PFモータ)を1パルス逆転させて、連続紙SRのバックアウト搬送を実施し、最大バックアウト量N及び1回目のバックアウト量Mをそれぞれ1パルス分減算する(S6)。
【0051】
その後、制御基板部33は、シート検出センサ42が連続紙SRの先端を検出しているか否かを判定する(S7)。
【0052】
制御基板部33は、シート検出センサ42が連続紙の先端を検出して紙無しを判定した時に、ステップS4へ移行して、このステップS4によるバックアウト搬送を実行し、また、シート検出センサ42が連続紙SRの先端を検出せず、紙有りを判定した時に、1回目のバックアウト量Mが正であるか否かを判定する(S8)。
【0053】
制御基板部33は、ステップS8において、M>0の時にステップS6〜S8を再度実行させてバックアウト搬送を実施する。
また、M≦0の時(つまり1回目のバックアウト搬送終了後)には、制御基板部33は、リボンマスクホルダ40をローディング位置に位置づけるべくキャリッジ19を走行(移動)させる(S9)。
制御基板部33は、その後、上記駆動モータ(PFモータ)を所定パルス(Pパルス)だけ正転させて、連続紙SRを正搬送させる(S10)。この連続紙SRの正搬送によって、1回目のバックアウト搬送によりシート搬送経路41内に生じた連続紙SRのたるみが取り除かれ、その蓄積が回避される。
【0054】
上記ステップS9において、連続紙SRの正搬送時にリボンマスクホルダ40をローディング位置に位置づけるのは次の理由による。つまり、正搬送への切換時には、連続紙SRの先端がどの位置にあるか分からないため、連続紙SRの正搬送時にこの連続紙SRが排出ユニット13に突出して紙ジャム(紙詰まり)を生じるおそれがある。このとき、リボンマスクホルダ40をローディング位置に位置づければ、連続紙SRの先端を排出ユニット13へ良好に案内でき、上記紙ジャムの発生を防止できるからである。
【0055】
また、上記ステップS10において、連続紙SRの正搬送によって、バックアウト搬送時にシート搬送経路41内に生じた連続紙SRのたるみを取り除くことができる理由を次に述べる。
【0056】
バックアウト搬送の場合、連続紙SRがたるむスペースとしては排出ローラ29から補助板50までのシート搬送経路41内という比較的短い距離であり、排出ローラ29はたるんだ連続紙SRから反力を受ける。この反力に打ち勝った分がたるみとしてシート搬送経路41内に残り、それ以外は排出ローラ29と連続紙SRとの滑りとなる。一方、連続紙SRを正搬送に切り換えた場合、切換直後には、連続紙SRの反力も作用しているので、トラクタ12に対する排出ローラ29の増速率にほぼ近い紙送りが行われ、連続紙SRがピンと張られる。その後、排出ローラ29と連続紙SRとの滑りが始まる。このバックアウト搬送から正搬送に切換られた直後の排出ローラ29とトラクタ12との搬送量(紙送り量)の違いにより、連続紙SRのたるみが取り除かれるのである。
【0057】
制御基板部33は、上記駆動モータ(PFモータ)をPパルス正転させた時に、最大バックアウト量NをPパルス分増加させ(S11)、この駆動モータの正転後、リボンマスクホルダ40を再びバックアウト搬送位置に位置づけるべく、キャリッジ19を走行(移動)させる(S12)。
【0058】
次に、制御基板部33は、上記駆動モータ(PFモータ)を1パルス分逆転させて、連続紙SRの2回目のバックアウト搬送を実行し、最大バックアウト量Nを1パルス分減算する(S13)。
【0059】
その後、制御基板部33は、シート検出センサ42が連続紙SRの先端を検出しているか否かを再度判定する(S14)。
【0060】
制御基板部33は、シート検出センサ42が連続紙の先端を検出して紙無しを判定した時に、ステップS4へ移行して、このステップS4によるバックアウト搬送を実行し、また、シート検出センサ42が連続紙SRの先端を検出せず、紙有りを判定した時には、最大バックアウト量Nが正であるか否かを判定する(S15)。
【0061】
制御基板部33は、ステップS15において、N>0の時にステップS13〜S15を再度実行させてバックアウト搬送を実施し、N≦0の時に、これ以上のバックアウト搬送を停止させるために警告を出力する(S16)。
【0062】
上述のように構成されたことから、上記実施の形態によれば、次の効果▲1▼及び▲2▼を奏する。
【0063】
▲1▼制御基板部33は、連続紙SRを、排出ユニット13からプッシュトラクタユニット12側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙SRを、プッシュトラクタユニット12から排出ユニット13側へ正搬送させる動作を含ませることから、連続紙SRのバックアウト搬送時において、排出ユニット13の搬送速度がプッシュトラクタユニット12よりも大きな場合にシート搬送経路41内で生ずる紙幅の狭い連続紙SRのたるみを、バックアウト搬送過程の途中でなされる上記正搬送動作によって取り除き、その累積を回避できる。この結果、連続紙SRのバックアウト搬送時に、上記たるみから生ずる紙幅の狭い連続紙SRの紙幅方向のずれを防止できるので、この連続紙SRがプッシュトラクタユニット12から外れることを防止できる。
【0064】
▲2▼制御基板部33は、連続紙SRのバックアウト搬送時に、最小幅の連続紙SRに対してリボンマスクホルダ40がほぼ均等に作用する位置にキャリッジ19を移動させることから、このリボンマスクホルダ40が紙幅の狭い連続紙SRのたるみを抑制できるので、バックアウト搬送過程の途中に実施される連続紙SRの正搬送動作と相俟って、連続紙SRのたるみから生ずる紙幅方向のずれを極めて低減できる。この結果、この紙幅の狭い連続紙SRがプッシュトラクタユニット12から外れる現象を確実に防止できる。
【0065】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
例えば、上記実施の形態では、連続紙SRのバックアウト搬送時に、リボンマスクホルダ40がバックアウト搬送位置に位置づけられるものを述べたが、リボンマスクホルダ40をローディング位置に位置づけるよう制御基板部33がキャリッジ19を制御してもよい。
【0067】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明に係る記録装置の連続紙搬送方法によれば、連続紙のバックアウト搬送時に、この連続紙がトラクタから外れることを防止できる。
【0068】
請求項2に記載の発明に係る記録装置によれば、連続紙のバックアウト搬送時に、この連続紙がトラクタから外れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示し、連続紙のバックアウト搬送状態を示す斜視図である。
【図2】図1のプリンタ本体の側断面図である。
【図3】図1のプリンタ本体における連続紙のローディング状態を示す斜視図である。
【図4】本実施の形態における連続紙のバックアウト搬送時における制御を示すフローチャートである。
【図5】従来技術における連続紙のバックアウト搬送時の制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 プリンタ(記録装置)
12 プッシュトラクタユニット
13 排出ユニット
18 記録ヘッド
19 キャリッジ
21 プラテン
40 リボンマスクホルダ
41 シート搬送経路(紙経路)
42 シート検出センサ
SR 連続紙
Claims (2)
- トラクタから搬出される連続紙を、キャリッジに設置されたリボンマスクホルダとプラテンとの間に形成される紙経路内を通って排出ユニット側へ搬送する記録装置の連続紙搬送方法において、
上記排出ユニットの搬出ローラが上記連続紙を引き出して排出可能な状態で、上記連続紙の先端を上記トラックの前方端位置まで移動させるべく上記排出ユニットから上記トラクタ側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙を、上記トラクタから上記排出ユニット側へ正搬送させる動作を含み、上記連続紙のバックアウト搬送時には、最小幅の上記連続紙に対してリボンマスクホルダがほぼ均等に押え力を作用する位置にキャリッジを移動させることを特徴とする記録装置の連続紙搬送方法。 - トラクタから搬出される連続紙を、キャリッジに設置されたリボンマスクホルダとプラテンとの間に形成される紙経路内を通って排出ユニット側へ搬送し、この連続紙に、上記キャリッジに搭載された記録ヘッドが記録動作を実施することにより画像を記録する記録装置において、
上記連続紙の搬送及び上記記録ヘッドの記録動作を制御する制御装置は、
上記排出ユニットの搬出ローラが上記連続紙を引き出して排出可能な状態で、上記連続紙の先端を上記トラックの前方端位置まで移動させるべく上記排出ユニットから上記トラクタ側へ逆搬送させるバックアウト搬送過程の途中に、この連続紙を、上記トラクタから上記排出ユニット側へ正搬送させる動作を含み、上記制御装置は、連続紙のバックアウト搬送時に、最小幅の上記連続紙に対してリボンマスクホルダがほぼ均等に押え力を作用する位置にキャリッジを移動させるよう制御することを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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