JP3849497B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱媒を循環させて室内の空気調和を行う空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の空気調和装置は特開昭63−238339号公報に記載されているようなものが一般的であった。この暖房装置は図12に示すように、フィン1に熱伝導性の良好なパネル2を貼り付け、送風機3を設けた構成となっていた。高温の熱媒は熱媒管4に流入し、熱媒管4を加熱し、フィン1に伝わってフィン1周りの空気を加熱する。送風手段3によって空気が吸入され、強制対流によって温風が室内に吹出すとともに、パネル2から輻射エネルギーが放射する構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の空気調和装置では、フィン1に熱伝導性の良いパネル2を貼り付けただけの構成であるため、熱媒の熱をパネル2へ効率よく伝導することができずパネル2の温度は上昇しにくく、パネル2表面から十分な輻射エネルギーが放射できなという課題があった。さらに、パネル2表面に輻射率を向上させる工夫がない。すなわち輻射量を十分確保するには、パネル2とフィン1を大きくする必要があり、装置が大型化、重量増加するという課題があった。
【0004】
本発明は上記課題を解決するため、室内側に輻射を発生させる面を樹脂でモールドしたフィンと熱媒管で一体的に構成し、小型・軽量で輻射と対流を発生する空気調和装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、ボイラー等から送られた高温の熱媒を水平方向に設けた熱媒管に送り込み、熱媒管と伝熱関係を持つように一体的に構成したフィン体の一端が樹脂によりモールドされ室内側に面を構成し、一方の他端に送風路を設けたことで空気を効率よく加熱し、送風手段によりフィンに送られた室内空気を加熱して温風として吹出口から吹出すとともに、フィンの一端から樹脂に伝わった熱は樹脂の面から室内側に効率よく輻射エネルギーを発生し、遠赤外線等を放射するよう構成したものである。
【0006】
本発明によれば、室内空気はフィンの間を強制的に流れる間に熱交換され、室内側に面した樹脂の面からは室内側に輻射エネルギーを発生する。フィンの枚数を増やすことにより、大能力を確保しつつ装置を小型化、薄型化する事ができる。また、送風手段によって強制循環流を発生することができるため、放熱能力を任意制御することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1における空気調和装置は、熱媒を流す熱媒管をフィン部に貫通させ、前記熱媒管と前記フィン部を一体としたフィン体と、前記フィン体の一端が樹脂によりモールドされ室内側面を構成するとともに、前記フィン体の他端に送風路を設けた筐体と、前記筐体に設けた吸込口より送風手段で吸込んだ空気を吹き出す吹出口とからなる。
【0008】
上記構成によって熱媒の熱が熱媒管とフィン部を加熱し、送風手段により吸い込まれた室内空気をフィン体で加熱して温風として吹出口から吹き出すとともに、フィン体の一端が樹脂によりモールドされ室内側に面し効率よく輻射エネルギーを発生させ室内に遠赤外線等を放射する。この時、フィン部の枚数と熱媒管の本数を増やすことにより、大能力を確保しつつ装置を小型化する事ができる。また、送風手段によって強制循環流を発生することができるため、放熱能力を任意制御することが可能となる。
【0009】
本発明の請求項2による空気調和装置は、フィン体の両端を樹脂でモールドする構成とした。これにより、空気調和装置を部屋の中央側へ配置することで装置の両側面から輻射暖房が可能となる。
【0010】
本発明の請求項3による空気調和装置は、樹脂でモールドしたフィン体の端部に折曲部を設けた。これにより、フィンからの熱を効率よく樹脂に伝導でき、樹脂の面が高温になることで輻射量を増加することができる。
【0011】
本発明の請求項4における空気調和装置は、室内側面は光透過率0.1以上で1以下の材質を使用し、フィン体の室内面側の反対面側に発光体を設け、前記発行体を制御する制御器を備えた。これにより、樹脂温度が上昇し輻射が多量に発生するときに発光体を発光させることにより光が樹脂を透過して視覚的な暖房感向上効果を発揮する。
【0012】
本発明の請求項5による空気調和装置は、制御器は1/fゆらぎ制御で樹脂の面に図柄を描写する制御を行う。これにより、樹脂温度が上昇し輻射が多量に発生するときに例えば炎の図柄を描写するように制御すると、火にあたるような感覚と視覚的な暖房感向上効果を発揮する。
【0013】
本発明の請求項6による空気調和装置は、樹脂は温度変色樹脂で構成される。
【0014】
上記構成によって室内側に面した樹脂表面の温度が上昇すると赤色等に変色することで輻射熱が発生している効果を視覚的に訴えることができる。
【0015】
本発明の請求項7による空気調和装置は、樹脂に熱伝導率の高い金属粉体を含有したものである。
【0016】
上記構成によってフィンからの熱を効率よく樹脂に伝導でき、樹脂表面が高温になることで輻射量を増加することができる。
【0017】
本発明の請求項8による空気調和装置は、樹脂に熱伝導率の高い金属繊維を室内側面と略平行方向に含有したものである。
【0018】
上記構成によってフィンからの熱を横方向に効率よく樹脂に伝導でき、樹脂表面が高温になることで輻射量を増加することができる。
【0019】
本発明の請求項9による空気調和装置は、樹脂に遠赤外線を効率よく放射する輻射率が0.8以上で1以下の高輻射率粉体を含有したものである。
【0020】
上記構成によってフィンから伝わる熱により高輻射率粉体から効率よく輻射を発生するものである。
【0021】
本発明の請求項10による空気調和装置は、樹脂に遠赤外線を効率よく放射する輻射率が0.8以上で1以下の高輻射率繊維を室内側面と略平行方向に含有したものである。
【0022】
上記構成によってフィンから伝わる熱により高輻射率繊維から効率よく輻射を発生するものである。
【0023】
本発明の請求項11による空気調和装置は樹脂に含有した粉体または繊維を室内側面と反対側面で密度勾配を設けた。
【0024】
上記構成によって、より室内側面の密度を高くして輻射効率を上げることが出来る。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0026】
(実施例1)
図1は本発明実施例1の空気調和装置の斜視図であり、図2は熱交換器の拡大断面図である。
【0027】
図1、2において、ボイラー等から送られた温水等の高温の熱媒は流入口10から熱媒管11に送られ流出口12を通ってボイラー等に戻される。フィン13の一端14が樹脂15でモールドされ室内側に面16を構成し、樹脂にはエポキシを使用し輻射率を向上させている。一方、複数枚のフィン13の他端17までを送風路18に設け、熱媒管11を拡管することでフィン13と伝熱関係を持つように取り付けられている。また筐体20は樹脂表面16が室内に面するように構成し、筐体下部20Aに設けた吹出口21には吹出方向を変えるルーバー22が設置されている。また筐体上部20Bに設けた吸込口23が設けられ、吸込口23と吹出口21の間に送風路18が設けられ、フィン13が存在する。そして送風手段24によって室内空気はフィン13と強制対流熱交換し、吹出口21から温風を吹き出す構成となっている。
【0028】
以上のように構成した空気調和装置において、熱媒管11はフィン13を複数段貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱し樹脂表面16の温度を上昇させる。送風手段24により吸込口23から送風路18に入った室内空気はフィン13により加熱され温風とし吹出口21から吹き出すとともに、樹脂表面16も約65℃になるので、樹脂表面16が輻射面となり室内側に輻射エネルギーを発生し、遠赤外線を放射できる。
【0029】
また、フィン13の枚数を増やすことにより、大能力を確保しつつ装置を小型化することができる。このとき、熱媒管11を通る熱媒は流入口10から流入し流出口12から流出する。送風手段24によって吸込口23から室内空気が流入し熱媒管11の段方向パスと対向するように熱交換し吹出口21から室内側へ温風が吹き出す。すなわち、空気の流れと水の流れを対向流とすることで強制循環による熱交換能力を向上するとともに、送風手段24の送風量を制御し放熱能力を任意制御することで室内負荷に応じた暖房が可能となる。さらに、吹出口20から吹き出す温風が下から吹き出すため、温度ムラの少ない立ち上がりを実現できる。
【0030】
なお、本実施例ではエポキシ樹脂を使用した例を示したが、アクリルやポリエステルのような樹脂材料を使用しても同様な効果を発揮できる。
【0031】
(実施例2)
図3は本発明実施例2における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0032】
図において、実施例1の構成と異なるとこは、フィン13の他端14を折曲部25で折り曲げて樹脂15でモールドした点である。
【0033】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。熱媒管11はフィン13を貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13の一端14に伝熱する。このとき、フィン13の一端14は折曲部25で折り曲げられているため、フィン間ピッチの中間においても樹脂15の表面16までの距離を短くすることができる。そのため、樹脂表面の温度は均一かつ高温な輻射面となり室内側に大きな輻射エネルギーを発生させる。このとき、熱媒管11を通る熱媒は流入口10から流入し流出口12から流出する。送風手段24によって吸込口23から室内空気が流入し熱媒管11の段方向パスと対向するように熱交換し吹出口21から室内側へ温風が吹き出す。すなわち、空気の流れと水の流れを対向流とすることで強制循環による熱交換能力を向上するとともに、送風手段24の送風量を制御し放熱能力を任意制御することで室内負荷に応じた暖房が可能となる。さらに、吹出口21から吹き出す温風が下から吹き出すため、温度ムラの少ない立ち上がりを実現できる。
【0034】
なお、ここでは折り曲げた断面はL字形状となっているが、T字形状に形成して同様の効果を得ることとしてもよい。
【0035】
(実施例3)
図4は本発明実施例3における空気調和装置の熱交換器の斜視図である。
【0036】
図4において、実施例1の構成と異なるとこは、フィン13の他端17側にも樹脂15をモールドし、室内の中央付近に空気調和装置を配置した点である。
【0037】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。熱媒管11はフィン13を貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13の一端14と他端17に伝熱する。このとき、フィン13の一端14と他端17は樹脂によりモールドされており両面の樹脂15の表面16を加熱し室内側に2倍の輻射エネルギーを発生させる。このとき、熱媒管11を通る熱媒は流入口10から流入し流出口12から流出する。送風手段24によって吸込口23から室内空気が流入し熱媒管11の段方向パスと対向するように熱交換し吹出口21から室内側へ温風が吹き出す。すなわち、空気の流れと水の流れを対向流とすることで強制循環による熱交換能力を向上するとともに、送風手段24の送風量を制御し放熱能力を任意制御することで室内負荷に応じた暖房が可能となる。さらに、吹出口21から吹き出す温風が下から吹き出すため、温度ムラの少ない立ち上がりを実現できる。
【0038】
ここで、フィン13の端部が真っ直ぐな構成で説明したが、端部を折り曲げて折曲部を設けた構成とすることで、さらに大きな輻射エネルギーを室内側に発生することができる。
【0039】
(実施例4)
図5は本発明実施例4の空気調和装置の熱交換器拡大断面図である。
【0040】
図5において、実施例1の構成と異なるとこは、フィン13の他端17側に発光体である赤色LED26を複数個設け、光透過率0.1以上で1以下の樹脂15の表面16がある一定温度を超えた時に赤色LED26を発光させる制御器27を設けた点である。
【0041】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン13の温度を上昇させる。フィン13から樹脂15へ伝熱することで表面16から輻射エネルギーを発生する。このとき、表面16の温度がたとえば50℃を越え輻射感を感じ始めるタイミングで制御器27の制御により赤色LEDを点灯する。樹脂が光透過率0.1以上で1以下であるため赤色LEDの光は樹脂15を透過して室内側へ赤い色の光を発光するため暖かく感じる効果を発揮することができる。
【0042】
(実施例5)
図6は本発明実施例4の空気調和装置の熱交換器拡大断面図である。
【0043】
図6において、実施例4の構成と異なるとこは、フィン13の他端17側に設けた赤色LED26を表面16がある一定温度を超えた時に1/fゆらぎ制御アルゴリズム28に基づき発光させる制御器27を設けた点である。
【0044】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン13の温度を上昇させる。フィン13から樹脂15へ伝熱することで表面16から輻射エネルギーを発生する。このとき、表面16の温度がたとえば50℃を越え輻射感を感じ始めるタイミングで制御器27の制御の1/fゆらぎ制御アルゴリズム28に基づき赤色LEDを炎29が燃えているかの様に点灯する。樹脂が光透過率0.1以上で1以下であるため赤色LEDの光は樹脂15を透過して室内側へ赤い色の光を発光するため火にあたるように暖かく感じると共に癒しの効果を発揮することができる。
【0045】
なお、ここでは炎29の図柄を点灯するような制御を行ったが、使用者の好みの図柄を表示したり、フラクタル図や自然描写図を表示するような構成としてもよい。
【0046】
(実施例6)
図7は本発明実施例6における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0047】
図7において、実施例1の構成と異なるとこは、樹脂15にフィン13の温度により変色する温度変色樹脂30を設けた点である。
【0048】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。
【0049】
熱媒管11はフィンを貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン温度を上昇させる。フィン13から樹脂15に伝熱し樹脂15に温度変色樹脂30を用いることで表面16の温度がたとえば約60℃のときは白色から黄色に変色し、65℃のときは黄色から橙色に変色し、70℃のときは橙色から赤色に変色させる。すなわち、輻射量が増えるにつれて暖色系の色合いを濃くすることで視覚的に暖かく感じる効果を発揮することができる。
【0050】
(実施例7)
図8は本発明実施例7における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0051】
図8において、実施例1の構成と異なるとこは、樹脂15に熱伝導率の高い金属粉体であるアルミニウム粉31を含有した点である。
【0052】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。
【0053】
熱媒管11はフィンを貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン温度を上昇させる。フィン13から樹脂15に伝熱し樹脂15に含有されたアルミニウム粉31により表面16の温度がたとえば約75℃になるので、表面16が輻射面となり室内側に輻射エネルギーを多量に発生させる。すなわち快適な温熱環境を実現できるものである。
【0054】
このとき、熱伝導率の高い金属粉体31としてアルミニウムの金属粉体を含有した例について説明したが、銅や鉄等の他の金属粉体31を含有しても同様の効果を発揮するものである。
【0055】
(実施例8)
図9は本発明実施例8における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0056】
図9において、実施例1の構成と異なるとこは、樹脂15に熱伝導率の高い金属繊維であるアルミニウム繊維32をフィン13列と略交差する方向に含有した点である。
【0057】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。
【0058】
熱媒管11はフィンを貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン温度を上昇させる。フィン13から樹脂15に伝熱し樹脂15に含有されたアルミニウム繊維32により表面16の横方向にも効率よく伝熱し、表面16の温度がたとえば約75℃になるので、表面16が輻射面となり室内側に輻射エネルギーを多量に発生させる。すなわち快適な温熱環境を実現できるものである。
【0059】
このとき、金属繊維32としてアルミニウム繊維を含有した例について説明したが、銅や鉄等の多の金属繊維32を含有しても同様の効果を発揮するものである。
【0060】
(実施例9)
図10は本発明実施例9における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0061】
図10において、実施例1の構成と異なるとこは、樹脂15に輻射率が0.8以上で1以下の高輻射率粉体であるセラミック粉33を含有した点である。
【0062】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。
【0063】
熱媒管11はフィンを貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン温度を上昇させる。フィン13から樹脂15に伝熱し樹脂15に含有されたセラミック粉33により室内側に輻射エネルギーを多量に発生させる。すなわち快適な温熱環境を実現できるものである。
【0064】
ここで高輻射率粉体としてセラミック粉を樹脂に含有した例を説明したが、カーボン粉のような他の高輻射率粉体を含有させても同様の効果を発揮できる。
【0065】
(実施例10)
図11は本発明実施例10における空気調和装置の熱交換器の拡大断面図である。
【0066】
図11において、実施例1の構成と異なるとこは、樹脂15に輻射率が0.8以上で1以下の高輻射率繊維であるセラミック繊維34をフィン13列と交差する方向に含有した点である。
【0067】
以上のように構成した空気調和装置において、以下その動作、作用を説明する。
【0068】
熱媒管11はフィンを貫通し拡管により密着されるため良好な伝熱関係を保持できる。これにより、80℃に加熱された熱媒の熱が熱媒管11からフィン13に伝熱しフィン温度を上昇させる。フィン13から樹脂15に伝熱し樹脂15に含有されたセラミック繊維34により室内側に輻射エネルギーを多量に発生させる。すなわち快適な温熱環境を実現できるものである。
【0069】
ここで高輻射率繊維としてセラミック繊維を樹脂に含有した例を説明したが、カーボン繊維のような他の高輻射率繊維を含有させても同様の効果を発揮できる。
【0070】
なお、本実施例に示してきたような樹脂に含有させる粉体や繊維は、室内側となる輻射暖房を行いたい側面から反対の側面に密度勾配をつくり含有させるように構成してもよい。これにより、樹脂内の伝熱効率をよくし、より快適な輻射暖房を行える。
【0071】
このように、樹脂に様々な材料を用いて加工することで輻射と同様に多様な機能を発揮させることができる。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の空気調和装置によれば次のような効果が得られる。
【0073】
フィンの一端が樹脂によりモールドされ室内側に面し効率よく輻射エネルギーを発生させ室内に遠赤外線等を輻射するとともに、送風手段によって強制循環流を発生することができるため、放熱能力を任意制御することが可能となり、快適な室内温熱環境を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における空気調和装置の斜視図
【図2】同空気調和装置の熱交換器拡大断面図
【図3】本発明の実施例2における熱交換器の拡大断面図
【図4】本発明の実施例3における熱交換器の斜視図
【図5】本発明の実施例4における熱交換器の拡大断面図
【図6】本発明の実施例5における熱交換器の斜視図
【図7】本発明の実施例6における熱交換器の斜視図
【図8】本発明の実施例7における熱交換器の拡大断面図
【図9】本発明の実施例8における熱交換器の拡大断面図
【図10】本発明の実施例9における熱交換器の拡大断面図
【図11】本発明の実施例10における熱交換器の拡大断面図
【図12】従来の暖房装置の構成図
【符号の説明】
11 熱媒管
13 フィン
14 一端
15 樹脂
16 表面
17 他端
18 送風路
20A 筐体下部
20B 筐体上部
20C 筐体側部
21 吹出口
23 吸込口
24 送風手段
25 折曲部
26 発光体
27 制御器
28 1/fゆらぎ制御アルゴリズム
29 炎(疑似)
30 温度変色樹脂
31 金属粉体
32 金属繊維
33 高輻射率粉体
34 高輻射率繊維
Claims (11)
- 熱媒を流す熱媒管をフィン部に貫通させ、前記熱媒管と前記フィン部とを一体としたフィン体と、前記フィン体の一端が樹脂によりモールドされ室内側面を構成するとともに、前記フィン体の他端に送風路を設けた筐体と、前記筐体に設けた吸込口より送風手段で吸い込んだ空気を吹き出す吹出口とからなる空気調和装置。
- フィン体の両端を樹脂によりモールドした請求項1記載の空気調和装置。
- 樹脂によりモールドされたフィンの端部に折曲部を設けた請求項1または2記載の空気調和装置。
- 室内側面は光透過率0.1以上で1以下の樹脂により構成し、前記室内面側の反対面側に発光体を設け、前記発光体を制御する制御器を備えた請求項1〜3のいずれか1項記載の空気調和装置。
- 制御器は1/fゆらぎ制御アルゴリズムで樹脂表面に図柄を描写する制御を行う請求項4記載の空気調和装置。
- 樹脂はフィンの温度により変色する温度変色樹脂からなる請求項1〜5のいずれか1項記載の空気調和装置。
- 樹脂は熱伝導率の高い金属粉体を含有してなる請求項1〜6のいずれか1項記載の空気調和装置。
- 樹脂は熱伝導率の高い金属繊維を室内側面と略平行方向になるよう含有してなる請求項1〜7のいずれか1項記載の空気調和装置。\
- 樹脂は遠赤外線放射率が0.8以上で1以下の高輻射粉体を含有してなる請求項1〜8のいずれか1項記載の空気調和装置。
- 樹脂は遠赤外線放射率が0.8以上で1以下の高輻射率繊維を室内側面と略平行方向になるよう含有してなる請求項1〜9のいずれか1項記載の空気調和装置。
- 樹脂に含有した粉体または繊維は室内側面と反対側面で密度勾配を設けたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項記載の空気調査装置。
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JP2003148759A (ja) | 2003-05-21 |
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