JP3848881B2 - 非接触式トークンの管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式トークンを用いて列車に乗車する改札処理システムの非接触式トークンの管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、特願2001−307547号等において、非接触式トークン(以下、「トークン」という。)を用いた改札処理システムを提案している。この改札処理システムは、利用者(旅客)が列車(電車)に乗車するときにトークン発行機で所定の情報(トークンデータ)の記録されているトークンを購入し、その購入したトークンを非接触式自動改札機のアンテナに軽くタッチし、又はそのアンテナにかざすと(以下、タッチで説明する。)、非接触式自動改札機とトークンとの間でデータ授受が行われて入場が許可されて列車に乗車することができる。そして、降車駅に設置されている非接触式自動改札機の投入口にトークンが投入されると、その投入されたトークンと非接触式自動改札機との間でデータ授受が行われて出場が許可される。なお、乗越し等において精算処理が必要なとき、トークンは、精算機を用いて精算処理を行った後に非接触式自動改札機の投入口に投入される。非接触式自動改札機の投入口に投入されて回収されたトークンは、再びトークン発行機にセットされて再利用(再使用)される。
【0003】
上記提案に係る改札処理システムは、トークンが回収されて繰返し利用されるので、資源の有効活用を図ることができるなどの特長を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案に係る改札処理システムで用いられるトークンは、所定の寿命が決められているので、その寿命が到来したトークンを改札処理システムから回収して新しいトークンを補給する必要がある。このため、補給用としてどの程度のトークン数が必要かを予想し、その予想に基づいて補給用トークンを用意しておく必要がある。なお、トークンの寿命は、トークンの利用期間及び利用回数により予め決められている。すなわち、トークンは、トークンの利用開始時から所定期間(例えば7年〜10年)経過すると、又は、トークンの利用回数が所定回数(例えば1万回)に達すると、トークンに記録されているデータの読取り、又はトークンに対するデータの書込みにミスが生じる可能性が高くなるので、トークンの利用期間及び利用回数に基づく寿命が予め決められている。なお、トークンの利用開始は、トークンの製造から利用開始までの期間がトークンの利用できる期間に比べて極めて短時間であるので、本発明では、トークンの製造時とトークンの利用開始時とを同一に扱っている。
【0005】
また、トークンを用いた改札処理システムにおいては、システム全体におけるトークンの利用状態である流動率を把握しておかないと、システム内において利用されないトークンが大量に発生して結果的に過剰設備になったり、逆に、システム内においてトークン数が不足すると改札処理システムの運用に支障を来すこととなる。このため、改札処理システム内のトークンの利用状態である流通率や1日の利用トークン数を適確に把握しておく必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述の要望に応えるためになされたものであって、トークンの寿命を予測して改札処理システムにおいて補給用として用意しておかなければならないトークン数を予想できるようにするとともに、その改札処理システム内におけるトークンの利用状態を適確に把握して改札処理システムを効率よく運用することのできるトークンの管理システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るトークンの管理システムは、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、トークン発行機から発行されたトークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収されたトークンをそのトークン発行機にセットしてトークンを再利用するトークンを用いた改札処理システムにおけるトークンの管理システムであって、前記トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンが最初に発行された発行日、又はそのトークンが前記トークン発行機から発行される毎にそのトークンに書込まれる所定のデータの書込回数を抽出する抽出手段と、抽出された発行日又は書込回数及び予め決められたトークンが最初に発行された発行日からの経過によるそのトークンの寿命、又は予め決められたトークンに対する書込回数によるそのトークンの寿命に基づいてそのトークンが今後利用できる寿命を予測する寿命予測手段と、前記トークンを用いた改札処理システム内における全トークン数に対する予測された寿命毎の割合を算出する算出手段と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明に係るトークンの管理システムは、上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、トークン発行機から発行されたトークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収されたトークンをそのトークン発行機にセットしてトークンを再利用するトークンを用いた改札処理システムにおけるトークンの管理システムであって、前記トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンの所定の利用日を抽出する抽出手段と、抽出された所定の利用日の数及びトークンを用いた改札処理システム内における全トークン数に基づいてその所定の利用日におけるトークンの流通率を算出する流通率算出手段と、を有することを特徴としている。
【0009】
本発明に係るトークンの管理システムは、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、トークン発行機から発行されたトークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収されたトークンをそのトークン発行機にセットしてトークンを再利用するトークンを用いた改札処理システムにおけるトークンの管理システムであって、前記トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンが前記非接触式自動改札機で回収されたそのトークンの数を抽出して現在流通しているトークン数を把握する把握手段と、を有することを特徴としている。
また、本発明の請求項4に記載のトークン管理システムは、非接触式トークンが、コイン状又はカード状であることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、一実施の形態に係るトークンの管理システムを適用した改札処理システムの概略構成図である。ここでは、図面を簡略化するために、また、説明を簡単にするために、路線図は、甲駅及び乙駅の2駅を有する簡易なものとして示されている。
【0011】
各駅(甲駅及び乙駅)には、非接触式自動改札機(以下、「自動改札機」という。)G,G、トークン発行機a,a及び精算機b,bがそれぞれ設置されている。
【0012】
トークン発行機aは、所定の金銭(金銭をプリペイドカード等のカード類で支払う場合も含む。)が投入されると、自動改札機Gを用いて入場可能なコイン状トークンTが発行されるように構成されている。すなわち、このトークン発行機aは、タッチパネル等からなる口座釦群の中から所定の口座釦が押下され、かつ、その押下された口座釦の金額を満たす金銭が投入されると、所定のトークンデータの書込まれたトークンTが発行されるように構成されている。なお、トークンTは、コイン状としたが、カード状とすることもできる。
【0013】
精算機bは、本出願人に係る特許第2839393号に示されるように、図示しないが、非接触式定期券からなる非接触券やトークンT(以下、トークンのみで説明する。)と交信する交信部と、その交信部を介して入力したそのトークンTに記録されているデータを基に演算処理して不足料金を算出する不足料金算出部と、その不足料金算出手段で算出された不足料金を表示する表示部と、その表示部に表示された料金(プリペイドカード等のカード類も含む。)が投入されたときに交信部を介してそのトークンTに精算済データを書込む書込部とから構成されている。したがって、この精算機bは、周知の磁気券用の精算機のように、精算原券を内部に回収する必要がなく、また、新たな精算券を発行することなくトークンTを自動改札機Gで使用できる特長を有している。
【0014】
自動改札機Gは、図示しないが、入口側の筐体の上面に自動改札機Gが出場用として用いられたときのトークンTを投入するための投入口と、自動改札機Gが入場用として用いられたときのトークンT(改札処理システムで非接触券も用いられるときは、その非接触券も含む。)と交信するためのアンテナが設けられている。投入口には、投入されたトークンTと交信するためのアンテナが設けられているとともに、その投入されたトークンTを自動改札機G内に回収する回収ボックスが設けられている。
【0015】
また、この自動改札機Gには、図示しないが、筐体の改札通路の入口側には、自動改札機Gの使用状態、つまり、改札通路を通過できるか否かを利用者に表示するための表示部、その改札通路への利用者の進入又は改札通路からの退出、あるいは、通過を検知するための人間検知器、利用者に対して音声により所定の案内をアナウンスするためのスピーカ、及び利用者に対して文字により所定の案内を行うための表示画面等が設けられている。
【0016】
なお、上述のトークン発行機a及び精算機bは、利用者操作型であるが、係員窓口に設置される係員操作型であってもよい。係員操作型のトークン発行機は、係員に所定の金額の金銭を支払うことによって所定のトークンが発行される。また、係員操作型の精算機は、係員に所定の精算料金を支払うことによって精算処理される。通常、駅(甲駅,乙駅)には、このような係員操作型のトークン発行機及び精算機も設置されているが、図1では省略されている。したがって、本発明のトークン発行機及び精算機には、係員操作型のトークン発行機及び精算機も含まれている。
【0017】
図1中、c1 ,c2 は、各駅(甲駅,乙駅)にそれぞれ設置されている駅務機器(トークン発行機a,精算機b,自動改札機G)を管理制御する駅務機器制御装置、いわゆる駅制であって、マイクロコンピュータを中心に構成されている。これら駅制c1 ,c2 は、通信回線L,Lを介して鉄道会社の本社等の所定の中央(図示の例では本社)に設けられているホストコンピュータHに接続されている。このホストコンピュータHは、本発明の各手段を担うもので、その図示しないメモリには、後述するトークン毎のデータベースが設けられている。
【0018】
図2は、上述のトークン発行機a、精算機b又は自動改札機Gからなるトークン処理機の制御器1及びトークンTの電気的構成を示すブロック図である。制御器1側から説明すると、この制御器1の制御部2は、メモリ3に記憶されているシステムプログラム及びワーキングデータを用いて演算処理を行って、トークン処理機を統括的に制御できるように構成されている。そして、この制御部2には、図示しないI/Oユニットを介して処理ユニット4が接続されている。この処理ユニット4には、トークン処理機が自動改札機Gの場合は、ドアを駆動制御するドア駆動ユニット、表示画面の表示内容を駆動制御する表示画面駆動ユニット、スピーカを駆動制御する音声ドライバ、人間検知器の検知信号を入力するためのセンサアンプ等が含まれる。トークン処理機がトークン発行機aの場合の処理ユニット4には、トークン発行ユニット、金銭処理ユニット等が含まれ、また、トークン処理機が精算機の場合の処理ユニット4には、金銭処理ユニット等が含まれる。
【0019】
リーダライタRには、トークンTと交信を行うためのアンテナAが接続されている。このアンテナAは、トークンTとデータ授受を行う機能と、トークンTに電力を供給するための機能とを有している。
【0020】
トークンTは、無線通信機能を有する周知のICカードからなる非接触券と同様に、アンテナ10と、通信制御部11と、CPU12と、メモリ13と、自動改札機Gからの電力波をアンテナ10を介して受信し、トークンTの駆動電力を生成する電力生成回路14とを有している。メモリ13には、CPU12の演算処理用のシステムプログラムデータ、トークンTのID(識別情報)及びトークンTが乗車券として用いられるのに必要な運賃データや区数データ等の所定のデータが記録されている。
【0021】
図3は、ホストコンピュータHのメモリに設けられているトークンT用のデータベースのデータフォーマットFの一例である。このデータフォーマットFは、上記図1に示される改札処理システム内に存在する全トークンTに対して作成される。このデータフォーマットFの記憶部m1 には、トークンTの固有の識別データ(以下、IDで説明する。)が記憶され、記憶部m2 には、トークンTが改札処理システム内で流通状態にあるが、又は紛失しているかを示す状態情報が記憶される。
【0022】
データフォーマットFの記憶部m3 には、トークンTが改札処理システム内で最初にトークン発行機aから発行された初回(最初)の日時情報が記憶され、記憶部m4 には、その初回の利用駅(発行駅)のコードが記憶され、記憶部m5 には、トークン発行機の種別(利用者操作型のトークン発行機か係員操作型のトークン発行機かの種別)の情報が記憶され、記憶部m6 には、トークン発行機aの号数情報(機械の番号の情報)が記憶され、記憶部m7 には、初回発行のトークンTの種別情報(例えば、片道用の普通トークン、又は往復用の往復トークン等の種別)が記憶される。これら記憶部m3 〜m7 は、トークンTの初回発行情報を記憶するために用いられる。
【0023】
データフォーマットFの記憶部m8 には、トークン発行機aから発行されるときに書込まれた発行駅や発行日等の所定のデータの書込回数の情報が記憶される。このデータの書込回数は、トークンTの利用回数と一致するものである。記憶部m9 には、トークンTの価値情報、すなわち、そのトークンTで乗車することのできる区間情報や距離情報、あるいは乗車料金情報等の価値情報が記憶される。
【0024】
データフォーマットFの記憶部m10には、トークンTが自動改札機Gで使用されたときの最終の利用日時情報が記憶され、記憶部m11には、その最終利用時の駅コードが記憶され、記憶部m12には、その最終利用時の機種(自動改札機又は精算機の種別)の情報が記憶され、記憶部m13には、最終利用時の機器の号数情報(機械の番号情報)が記憶され、記憶部m14には、最終利用時の処理状態の区分情報、すなわち、トークンTの最終処理状態が「発行状態」にあるか「入場状態」にあるか、又は「出場状態」にあるかの状態情報が記憶される。ここで、トークンTが出場状態にあるときとは、トークンTが自動改札機Gに回収されている状態、又は、その回収されたトークンTがトークン発行機aにセットされている状態を示している。そして、記憶部m15には、最終利用時の種別情報(普通トークン、往復トークン…)が記憶される。なお、このデータフォーマットFは所定の容量(64バイト)を有しており、残りの部分は、将来の運用改善のための予備として用意されている。
【0025】
以下、上記構成からなる改札処理システムのトークンの管理システムの制御動作について説明する。
【0026】
今、図1に示される改札処理システムにおいて、各駅(甲駅,乙駅)のトークン発行機a,aに所定枚数のトークンTがそれぞれセットされて運用が開始されたとする。なお、実際の改札処理システムの全体に投入されるトークン数は、駅数も多数存在し、また、トークン発行機も多数存在するので膨大となるが、ここでは、本発明の理解を容易にするために、運用開始における全改札処理システムに投入されるトークン数を1000個とし、甲駅及び乙駅のトークン発行機a,aには、それぞれ500個ずつセットされたとする。すなわち、改札処理システム全体で流通可能なトークン在庫数は1000個である。この在庫数は、運用開始に当って本社のホストコンピュータに入力される。
【0027】
甲駅のトークン発行機aからID=「0001」のトークンTが発行されると、トークン発行機aから1枚のトークンTが発行される毎にその1件明細のデータが駅制c1 及び通信回線Lを介して本社のホストコンピュータHに送信される。本社のホストコンピュータHでは、甲駅から受信したトークン発行に伴う1件明細データに基づいて、上記図3に示されるデータフォーマットFのうちの記憶部m1 〜m9 及び記憶部m14に対する書込みが上述した内容で行われる。なお、記憶部m8 の書込回数は、今回が最初の書込みであるから「1」が書込まれ、また、記憶部m14には「発行」が書込まれる。
【0028】
上述のデータフォーマットFは、甲駅又は乙駅のトークン発行機aからトークンTが発行される毎に作成される。つまり、最終的には、改札処理システム内の全トークン数である1000個のデータフォーマットFが作成されることとなる。
【0029】
甲駅のトークン発行機aから発行されたID=「0001」のトークンTが甲駅の自動改札機Gにタッチされて入場が行われると、その入場に伴う1件明細データが駅制c1 及び通信回線Lを介して本社のホストコンピュータHに送信される。本社のホストコンピュータHでは、甲駅から入場に伴う1件明細データを受信すると、上記図3に示されるID=「0001」のトークンTのデータフォーマットFの記憶部m10〜m15に上述した内容で書込みが行われる。なお、記憶部m14には、「入場」が書込まれる。
【0030】
ID=「0001」のトークンTを所持した利用者が乙駅で下車してそのトークンTを自動改札機Gの投入口に投入すると、その出場に伴う1件明細データが乙駅の駅制c1 及び通信回線Lを介して本社のホストコンピュータHに送信される。本社のホストコンピュータHでは、乙駅から出場に伴う1件明細データを受信すると、上記図3に示されるID=「0001」のトークンTのデータフォーマットFの記憶部m10〜m15に上述した内容で書込みが行われる。なお、記憶部m14には、「出場」が書込まれる。
【0031】
乙駅の自動改札機Gに投入されて回収されたID=「0001」のトークンTは、乙駅のトークン発行機aにセットされて再利用される。そして、その再利用により発行されたときも、上述と同様にしてデータフォーマットの内容が更新される。
【0032】
本社のホストコンピュータHでは、作成されたデータフォーマットFを用いて、定期的に、例えば、1日の列車運行終了後に所定の計算が行われる。その一つとして、データフォーマットFの記憶部m3 の初回発行日時のデータ及び記憶部m8 の書込回数のデータを用いて寿命予測の計算が行われる。トークンTの寿命は、初回発行日から所定時間(例えば10年)又は書込回数が所定回数(例えば1万回)として予め決められていて、ホストコンピュータHに入力されている。
【0033】
図1の例では、改札処理システムへの初回のトークン投入を一度に1000個行ったので、10年後に1000個のトークンTが同時に寿命が到来するので、発明の説明として適当でないので、書込回数1万回をトークンTの寿命として説明する。なお、実際の改札処理システムでは、一度に大量のトークンの寿命が到来しないように投入トークン数を分割して改札処理システム内に投入される。
【0034】
図4は、ホストコンピュータHで予測されたトークン寿命帳票であり、図示しないがホストコンピュータHの表示画面でも同様の内容を見ることができる。このトークン寿命帳票において、「寿命設定50%以上のトークン数」とは、改札処理システム内の全トークンTのデータフォーマットF中の書込回数が5千回 (寿命時間の場合は5年)以上可能なトークンTの総数であり、図4の例では500個である。この500個は、改札処理システム内の全体トークン数1000個に対する割合は50%(500/1000×100)である。また、「寿命設定95%以上のトークン数」とは、改札処理システム内の全トークンTのデータフォーマットF中の書込回数が500回(寿命時間の場合は6か月)以上可能なトークンTの総数であり、図4の例では100個であり、この100個に対する改札処理システム内の全トークン数1000個に対する割合は10%(100/1000×100)である。
【0035】
図4のトークン寿命帳票において、「寿命オーバーのトークン数」とは、改札処理システム内の全トークンTのデータフォーマットF中の書込回数が1万回 (寿命時間の場合は10年)に達したものの総数で、図4の例では100個であり、この100個に対する改札処理システム内の全トークン数1000個に対する割合は10%(10/1000×100)である。このように寿命の到来したトークンTは、自動改札機Gに投入された際、再利用の回収箱と別の回収箱に回収されて廃棄処分される。そして、廃棄処分に見合う分の新たなトークンT(以下、このような新たに投入されるトークンを「生トークン」という。)が改札処理システム内に投入される。
【0036】
上述のトークン寿命予測によって、改札処理システムとしてどの程度の生トークン数を用意しておけば改札処理システムでトークン不足を起こすことなく運用できるかを予想することが可能となる。図4のトークン寿命帳票に示されるようなトークン寿命予測であれば、例えば、寿命設定90%以上から寿命オーバーまでの300枚の生トークン数を用意しておけば改札処理システムを支障なく運用できることが予測できる。また、このトークン寿命予測から必要以上の生トークンを用意することは無駄であることも分かる。
【0037】
上述の例では、トークン寿命としてトークンTの初回発行年月日(トークンTの製造年月日も含む。)からの寿命時間と、トークンTがトークン発行機aから発行される際の所定のデータの書込回数との2つを用いたがいずれか一方とすることができる。しかし、このように2つの基準を用い、寿命の短い方をそのトークンTの寿命とすると、よりトークンTへのデータの書込エラーや読取エラーを防止して改札処理システムを円滑に運用することが可能となる。
【0038】
また、上述のトークン寿命予測から、トークンの寿命時間で所定の書込回数となるように改札処理システム内のトークン数を調整することも可能となる。すなわち、上述の例では、寿命時間が10年で書込回数が1万回であるから、トークンの利用開始から10年目で1万回の書込回数となるように改札処理システム内のトークン数を調整すれば、トークンTの有効活用を図ることができる。
【0039】
改札処理システム内の適切なトークン数は、上述のように、寿命時間と書込回数とが同時に到来することが理想である。これに対し、例えば、利用開始から5年で書込回数が1万回に達するトークンTの割合が大きい場合、改札処理システム内でトークン数が不足気味であることを意味し、逆に、利用開始から10年で書込回数が1万回未満のトークンTの割合が大きければ、改札処理システム内でトークン数が過剰であることを意味している。
【0040】
本社のホストコンピュータHでは、所定の日における流通率を算出することも可能である。すなわち、ホストコンピュータHは、改札処理システムの一日の終了時に、図3に示されるデータフォーマットFの記憶部m10の日の当日におけるトークン数からその当日における改札処理システム内のトークン数に対する流通率を求めることができる。流通率を求める当日が2002.2.1であれば、記憶部m10の最終利用日が2002.2.1のトークン数を求め、これを全トークン数で割れば流通率を求めることができる。例えば、最終利用日が2002.2.1のトークンTが500個で、改札処理システム内の全トークン数が1000個であれば、流通率は50%(500/1000×100)である。この流通率によっても、改札処理システム内のトークン数の過不足を判断することができる。
【0041】
ホストコンピュータHは、現在、改札処理システム内で流通しているトークン数を把握することができる。このことは、改札処理システム内から紛失してしまったトークン数を求めることにも通じる。すなわち、この改札処理システムでは、1日の運用終了時には、記憶部m14の内容は全て「出場」になっているとともに、記憶部m2 の内容は「流通」でなければならない。しかし、大量のトークンTが運用される改札処理システムでは、トークンTを購入したまま入場しない場合や、入場したが自動改札機Gで回収されないままになっているものが出てくる。この場合は、記憶部m14の内容は、「発行」又は「入場」のままになっている。したがって、改札処理システムの1日の運用終了時に記憶部m14の内容が「発行」又は「入場」のままになっているトークンは紛失とみなすことができる。すなわち、改札処理システム内の全トークン数から「出場」のトークン数を減算したトークン数は、「発行」又は「入場」のままの紛失したトークン数と見なすことができる。また、このように「発行」又は「入場」のままのトークンTの記憶部m2 の内容は「紛失」に書換えられる。紛失トークン数が明らかになると、改札処理システムへの生トークンの補給を効率よく行うことができるとともに、紛失防止の対策も講じることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のトークンの管理システムは、トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンが最初に発行された発行日、又はそのトークンが前記トークン発行機から発行される毎にそのトークンに書込まれる所定のデータの書込回数を抽出する抽出手段と、抽出された発行日又は書込回数及び予め決められたトークンが最初に発行された発行日からの経過によるそのトークンの寿命、又は予め決められたトークンに対する書込回数によるそのトークンの寿命に基づいてそのトークンが今後利用できる寿命を予測する寿命予測手段と、前記トークンを用いた改札処理システム内における全トークン数に対する予測された寿命毎の割合を算出する算出手段とを有してなるので、トークンの寿命を効果的に予測することができ、その予測に基づいて補給用の生トークンを用意することが可能となるとともに、改札処理システム内におけるトークン寿命の割合を算出してトークンの利用状態を把握することが可能となる。
【0043】
本発明の請求項2に記載のトークンの管理システムは、トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンの所定の利用日を抽出する抽出手段と、抽出された所定の利用日の数及びトークンを用いた改札処理システム内における全トークン数に基づいてその所定の利用日におけるトークンの流通率を算出する流通率算出手段とを有するので、改札処理システム内のトークンの流通率を算出して改札処理システム内のトークン数量の適否を判断することができる。
【0044】
本発明の請求項3に記載のトークンの管理システムは、トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、読取られたデータ中から前記トークンが前記非接触式自動改札機で回収されたそのトークンの数を抽出して現在流通しているトークン数を把握する把握手段とを有するので、結果的に紛失したトークン数を把握することができ、その紛失数に見合う生トークンを補給することができるとともに、紛失原因の対策を講じることが可能となる。
本発明の請求項4に記載のトークンの管理システムは、非接触式トークンが、コイン状又はカード状であるので、トークンがコイン状を呈していても、又はカード状を呈していても効率よく処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るトークン管理システムを用いた改札処理システムの概略構成図である。
【図2】トークン処理機の制御器及びトークンの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】ホストコンピュータのメモリ内のデータフォーマットの一例である。
【図4】トークン寿命帳票の一例である。
【符号の説明】
T トークン(非接触式トークン)
G 非接触式自動改札機(自動改札機)
a トークン発行機
b 精算機
F データフォーマット
m1 〜m15 記憶部
Claims (4)
- トークン発行機から発行された非接触式トークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収された非接触式トークンをそのトークン発行機にセットして非接触式トークンを再利用する非接触式トークンを用いた改札処理システムにおける非接触式トークンの管理システムであって、
前記非接触式トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、
読取られたデータ中から前記非接触式トークンが最初に発行された発行日、又はその非接触式トークンが前記トークン発行機から発行される毎にその非接触式トークンに書込まれる所定のデータの書込回数を抽出する抽出手段と、
抽出された発行日又は書込回数及び予め決められた非接触式トークンが最初に発行された発行日からの経過によるその非接触式トークンの寿命、又は予め決められた非接触式トークンに対する書込回数によるその非接触式トークンの寿命に基づいてその非接触式トークンが今後利用できる寿命を予測する寿命予測手段と、
前記非接触式トークンを用いた改札処理システム内における全非接触式トークン数に対する予測された寿命毎の割合を算出する算出手段と、
を有することを特徴とする非接触式トークンの管理システム。 - トークン発行機から発行された非接触式トークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収された非接触式トークンをそのトークン発行機にセットして非接触式トークンを再利用する非接触式トークンを用いた改札処理システムにおける非接触式トークンの管理システムであって、
前記非接触式トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、
読取られたデータ中から前記非接触式トークンの所定の利用日を抽出する抽出手段と、 抽出された所定の利用日の数及び非接触式トークンを用いた改札処理システム内における全非接触式トークン数に基づいてその所定の利用日における非接触式トークンの流通率を算出する流通率算出手段と、
を有することを特徴とする非接触式トークンの管理システム。 - トークン発行機から発行された非接触式トークンを用いて非接触式自動改札機を介して入場し、その非接触式自動改札機に投入して出場し、その非接触式自動改札機で回収された非接触式トークンをそのトークン発行機にセットして非接触式トークンを再利用する非接触式トークンを用いた改札処理システムにおける非接触式トークンの管理システムであって、
前記非接触式トークンに記録されているデータを読取る読取手段と、
読取られたデータ中から前記非接触式トークンが前記非接触式自動改札機で回収されたその非接触式トークンの数を抽出して現在流通している非接触式トークン数を把握する把握手段と、
を有することを特徴とする非接触式トークンの管理システム。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の非接触式トークンの管理システムにおいて、非接触式トークンは、コイン状又はカード状であることを特徴とする非接触式トークンの管理システム。
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