JP3848866B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば通信やレーダに用いられるアンテナ装置であって、特に直交する偏波を送受信するアンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は例えば特開平5−48323号公報に示された従来のアンテナ装置の斜視図である。図12は従来のアンテナ装置の正面図である。図12ではアレー時の構成がわかるよう、放射導波管の数を増やして示している。図11及び図12において、1は第1の放射導波管5の幅広側面に設けられた第1の放射スロットである。第1の放射スロット1から放射される放射電波は、第1の放射導波管5の管軸と平行な偏波面を有している。2は第2の放射導波管6の幅広側面に設けられた第2の放射スロットで、第1の放射スロット1とは直交する偏波を放射する。
【0003】
3は第1の放射スロット1が存在する第1の放射導波管5とそれに電波を送り込む第1の給電導波管7との間に形成された第1の給電スロット、4は第2の放射スロット2が存在する第2の放射導波管6とそれに電波を送り込む第2の給電導波管8との間に形成された第2の給電スロットである。
【0004】
5は第1の放射スロット1が形成された第1の放射導波管、6は第2の放射スロット2が形成された第1の放射導波管である。7は第1の放射導波管5に電波を送り込む第1の給電導波管、8は第2の放射導波管6に電波を送り込む第2の給電導波管である。9は導波管5,6の管軸である。d1は1つ置きに設けられた第1の放射導波管5の間隔または1つ置きに設けられた第2の放射導波管6の間隔、d2は隣接する第1の放射導波管5と第2の放射導波管6との間隔、d3は2つの第1の放射スロット1の間隔または2つの第2の放射スロット2の間隔である。13は第1の給電導波管7から第1の放射スロット1までの電波の経路、14は第2の給電導波管8から第2の放射スロット2までの電波の経路である。
【0005】
次に動作について説明する。電波の経路13に示すように第1の給電導波管7を伝搬する電波の一部は第1の給電スロット3を通じて第1の放射導波管5に進行する。残りの電波は第1の給電導波管7を直進し、さらに先にある第1の給電スロット3から第1の放射導波管5に進行する。進行した電波は第1の放射導波管5内を伝搬し、これに複数存在する第1の放射スロット1を励振する。第1の放射スロット1は管軸9に平行な向きの電流を切断する向きに配置してあるので、管軸9に平行な偏波面を有する電波を空中に放射する。
【0006】
一方、電波の経路14に示すように第2の給電導波管8を伝搬する電波も同様に第2の給電スロット4、第2の放射導波管6を介して第2の放射スロット2から放射される。第2の放射スロット2は管軸9に垂直な向きの電流を切断するよう、管軸9からずれた位置に、管軸9に平行に配置されているため、第1の放射スロット1とは直交する偏波面を有する電波を空中に放射する。以上の動作により、従来例のアンテナは、偏波面が直交する2種の電波を送信することができる。また、アンテナの可逆性から偏波面が直交する2種の電波を受信することができる。
【0007】
アレーアンテナでは、例えば正面方向にビームを形成する場合、全部の第1の放射スロット1を同相で励振する必要があり、第2の放射スロット2も同じである。したがって、第1の放射スロット1及び第2の放射スロット2は、第1の放射導波管5及び第2の放射導波管6上に、導波管の管内波長の間隔で配置する必要がある。
【0008】
一方、グレーティングローブを抑圧するために、第1の放射スロット1どうし、または第2の放射スロット2どうしの間隔d1,d3を自由空間の1波長以下にしなければならない。導波管の管内波長は一般に自由空間の波長より長くなるので、従来例では第1の放射導波管5及び第2の放射導波管6の内部に図示しない誘電体を充填し、管内波長を短縮してグレーティングローブを抑圧している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来例のアンテナは上述のように導波管の組み合わせで構成されている。そのため、同じように直交偏波を送受信する反射鏡アンテナに比べて、より薄形に構成できるという利点を有する。また、同じように平面形で直交偏波を送受信するアンテナとして、マイクロストリップアンテナとストリップ線路(またはマイクロストリップ線路)を組み合わせたアレーアンテナがあるが、これらは給電損失が大きく、特に周波数が高くなるほど、その傾向が顕著になる。導波管を使用する上述のアンテナは、損失の点でもマイクロストリップアレーアンテナに比べて大きな利点を有する。
【0010】
しかしながら、従来例のアンテナでは、直交偏波を形成するために、それぞれの偏波に対応する第1の放射導波管5及び第2の放射導波管6を交互に配置しなければならないという欠点があった。すなわち、1偏波のみを扱う同種のアンテナに比べて、放射導波管の数が倍になり、製造コストが増加するという問題があった。さらに、グレーティングローブ抑圧の観点から、放射導波管間隔d2を1/2自由空間波長以下にしなければならない(1偏波のみなら1自由空間波長以下で良い)。このことは、導波管の管幅が小さくなり、製造精度確保を困難にするという問題を発生していた。さらに、導波管間幅が小さくなると、導波管の管内波長はより大きくなるので、これを短縮するために誘電率の大きな誘電体を必要とするが、これは誘電体損失を増加させるという問題を発生していた。
【0011】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、直交する偏波を1つの放射導波管から放射させることで、放射導波管の数を減じ、アンテナ装置の製造コストを低減することを目的としている。
【0012】
また、放射導波管の管幅を大きくすることで製造精度の確保をより容易にすることを目的としている。
【0013】
また、給電導波管の配置を容易にし、アンテナ開口の大きさを小さくすることを目的としている。
【0014】
また、周波数が異なる2つの直交偏波を送受信するアンテナ装置を得ることを目的としている。
【0015】
また放射導波管内の誘電体の誘電率を低くする、または誘電体の体積を小さくすることで、アンテナの損失を低減することを目的としている。
【0016】
また、直交する2つの円偏波を送受信するアンテナ装置を得ることを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るアンテナ装置は、断面矩形を成し第1の幅広側面に複数の放射スロットが形成された方形導波管であって、第1の幅広側面に、導波管の管軸に垂直な第1の放射スロットと、導波管の管軸上に設けられ管軸に平行な第2の放射スロットとが形成され、第1の幅広側面に対向する第2の幅広側面の導波管の管軸上の、第1の幅広側面に形成された第2の放射スロットと対向する位置に、第2の放射スロットを励振するように管軸に平行な給電スロットが形成されている放射導波管を有する。
【0018】
また、第1の放射スロットと第2の放射スロットの長さが異なる。
【0021】
また、放射導波管が管軸と直角方向に複数配列されてアレーアンテナを構成している。
【0022】
また、放射導波管の内部に誘電体が充填されている。
【0023】
さらに、放射導波管の放射面から所定の距離離れた位置に、直線偏波−円偏波変換板が設けられている。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明のアンテナ装置の実施の形態1を示す斜視図である。図2は図1のアンテナ装置において、放射導波管の管軸と平行な偏波面を有する電波の放射を説明する説明図である。図3は図2のものと直交する偏波を放射する場合を説明する説明図である。図1において、15は放射導波管17に形成され放射導波管17の管軸と平行な偏波面を有する電波を放射する第1の放射スロット、16は同じく放射導波管17に形成され第1の放射スロット15とは直交する偏波面を有する電波を放射する第2の放射スロット、17は第1の放射スロット15及び第2の放射スロット16を備えた放射導波管、18は第2の放射スロット16を励振する給電スロット、19は第2の放射スロット16に電波を送り込む給電導波管、20は放射導波管17の管軸である。
【0025】
図2において、21は第1の放射スロット15を励振する場合の電波の経路、図3において、22は第2の放射スロット16を励振する場合の電波の経路である。
【0026】
次に本実施の形態の動作について説明する。図2の電波の経路21に示すように、放射導波管17の中を進行した電波は第1の放射スロット15を励振する。第1の放射スロット15は放射導波管17の管軸20に平行な電流を切断するように配置されているため、管軸20に平行な偏波面を有する電波を放射する。なお、放射導波管17に進行する電波は、放射導波管17の端から図示しない他の導波管等の給電手段で供給されている。
【0027】
一方、図3の電波の経路22に示すように、給電導波管19を伝搬する電波は給電スロット18を通じて、第2の放射スロット16を励振する。第2の放射スロット16は第1の放射スロット15と直交する偏波を放射する。
【0028】
第2の放射スロット16と給電スロット18は放射導波管17の管軸20上に、管軸20に平行に形成されている。放射導波管17内を伝搬する電波において、管軸20上には管軸20に平行な電流しか流れない。このためこの電流を切断する向きに配置されていない第2の放射スロット16と給電スロット18は、放射導波管17内を伝搬する電波とは結合しない。
【0029】
一方、給電スロット18を介して給電導波管19から放射導波管17内に進行した電波は、直上にある第2の放射スロット16を励振するが、上述と同じ理由により放射導波管17内を伝搬するモードとなり得ず、2つの直交する偏波のアイソレーションは保たれる。
【0030】
以上のように本発明の実施の形態1に示すアンテナ装置は、偏波面が直交する第1の放射スロット15及び第2の放射スロット16を同一の放射導波管17上に設けた構造であり、2つの直交偏波を送信し、かつ両者のアイソレーションを保つことができる。このため、従来例に比べて放射導波管の数が1/2になり製造コストを低減し得るという効果を有する。
【0031】
さらに、放射導波管17の幅が従来例に比べて大きくできるので、製造精度の確保が容易になるという効果を有する。
【0032】
尚、本実施の形態の放射導波管17を管軸20に対して直角方向に複数配列してアレーアンテナを構成することができる。このような構成とすることにより、放射導波管17の数が減らせる効果がより大きなものとなり、アンテナ装置の製造コストをさらに低減することができる。
【0033】
実施の形態2.
図4は本発明のアンテナ装置の実施の形態2を示す正面図である。図4において、図1に示した実施の形態1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図4において、23はクロススロット、24は放射導波管17の内部を伝搬する電波を励振する給電スロットである。また、25は給電スロット24を通じて、放射導波管17の内部を伝搬する電波を供給する給電導波管である。なお、本実施の形態と比較して説明を行うために、前述の実施の形態1において、放射導波管17の端に他の給電導波管を接続した例を図5に示す。図5において、26は放射導波管17の内部を伝搬する電波を励振する他の給電導波管、27は給電する電波の経路である。
【0034】
次に本実施の形態の動作を説明する。本実施の形態では、実施の形態1と異なり、図1の第1の放射スロット15及び第1の放射スロット16の代わりにクロススロット23を用いている。クロススロット23は、実施の形態1の第1の放射スロット15と第2の放射スロット16とを合わせた動作を行うものであり、放射導波管17中を伝搬する電波によって管軸20に垂直な部分が励振され、図1の第1の放射スロット15と同様の働きをする。
【0035】
一方、クロススロットの管軸20に平行な部分は、給電スロット18によって励振され、図1の第2の放射スロット16と同様の働きをする。2つの直交する偏波のアイソレーションが保たれるのは、実施の形態1と同じである。
【0036】
もう1点、本実施の形態が、実施の形態1と異なる点は、放射導波管17内を伝搬する電波が、給電導波管25から給電スロット24を通じて励振されることである。実施の形態1では、この電波は図5に示すように、放射導波管17の端に接続する給電導波管26によって、経路27のように供給される。これは次の理由による。
【0037】
実施の形態1では、直交する2つの偏波を放射するスロットが、第1の放射スロット15及び第2の放射スロット16に分離している。このため放射導波管17内を伝搬する電波を、図4のように放射導波管17の背面にある給電導波管25で給電すると、給電スロット24が、図5の第1の放射スロット15の直下に来てしまう。給電スロット18は、第2の放射スロット16を直接励振するが、給電スロット24は、放射導波管17内に伝搬する電波を励振するのが目的である。給電スロット24の直上に第1の放射スロット15が存在すると、この直上にある第1の放射スロット15のみが強く励振され、他の第1の放射スロット15の励振が弱くなる等、所望の励振分布を得るのが困難になる。このため、実施の形態1では、放射導波管17の端に他の給電手段を設けている。
【0038】
しかしながら、本実施の形態のように、クロススロット23を用いれば、給電スロット24の直上に放射スロットを配置せずにすむ。このため、放射導波管17内を伝搬する電波を、背面の給電導波管25で供給できる。そして、放射導波管17の端に給電手段を設けずに済むので、アンテナの開口面積をより小さくできるという効果を得ることができる。もちろん実施の形態1の効果も合わせ持っている。
【0039】
尚、本実施の形態の放射導波管17を管軸20に対して直角方向に複数配列してアレーアンテナを構成することができる。このような構成とすることにより、放射導波管17の数が減らせる効果がより大きなものとなり、アンテナ装置の製造コストをさらに低減することができる。
【0040】
実施の形態3.
図6は本発明のアンテナ装置の実施の形態3を示す正面図である。
本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の動作は、基本的に実施の形態1と同様である。ただし、第1の放射スロット15と第2の放射スロット16の長さが異なり、それぞれ異なる周波数で動作するようになっている。
【0041】
したがって、本実施の形態によれば、周波数が異なる2つの直交偏波を送受信できるという効果を有する。もちろん実施の形態1の効果も合わせ持っている。
【0042】
実施の形態4.
図7は本発明のアンテナ装置の実施の形態4を示す正面図である。
本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の動作は、基本的に実施の形態2と同様である。ただし、クロススロット23の導波管17の管軸20方向の長さと管軸20に直交する方向の長さが異なるものとされている。そして、2つの直交偏波が、それぞれ異なる周波数で動作するようになっている。
【0043】
したがって、本実施の形態によれば、周波数が異なる2つの直交偏波を送受信できるという効果を有する。もちろん実施の形態2の効果も合わせ持っている。
【0044】
実施の形態5.
図8及び図9は本発明のアンテナ装置の実施の形態5を示す部分断面図である。図8は放射導波管内全体に誘電体を充填したもの、図9は放射導波管内の一部に誘電体を充填したものを示す。図8及び図9において、28は放射導波管17内に充填された誘電体である。
【0045】
本実施の形態の動作について説明する。実施の形態1から4で示したアンテナ装置において各放射スロットを同相で励振し、かつグレーティングローブを抑圧する(同一偏波の放射スロット間隔を1自由空間波長以下にする)には、従来例で説明したとおり、放射導波管17内の波長を短縮しなければならない。そのために、本実施の形態においては放射導波管17内の全体または一部に誘電体28を充填する。前述のように、本発明のアンテナ装置は、従来例より放射導波管17の管幅が広くなるため、自由空間波長に比べた管内波長の増加率は小さくなる。このため、充填する誘電体28も、誘電率をより低くしたもので済み、また充填する体積も小さくすることができる。
【0046】
そして、本実施の形態の構成においては、誘電体損失がより小さいアンテナ装置を得るという効果を得ることができる。もちろん実施の形態1から4の効果も合わせ持つものである。
【0047】
実施の形態6.
図10は本発明のアンテナ装置の実施の形態6を示す部分断面図である。図10において、29は放射導波管17の放射面から所定の距離離れた位置に設けられた直線偏波−円偏波変換板としてのメアンダラインポラライザである。
【0048】
次に本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態は実施の形態1から5において、放射導波管17の上部にメアンダラインポラライザ29を配置している。メアンダラインポラライザ29に直線偏波を入射すると入射偏波面に応じて円偏波を発生する。入射する直線偏波が直交している場合は、それぞれに対応した2つの直交した円偏波(右旋円偏波と左旋円偏波)を発生する。
【0049】
このような構成の本実施の形態によれば、直交する2つの円偏波を送受信できるという効果を得ることができる。もちろん実施の形態1から5の効果も合わせ持つものである。
【0050】
以上の説明では、送信アンテナとして説明をした実施の形態もあったが、アンテナの可逆性から、受信アンテナとして用いても同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、以上の実施の形態では、2つの直交する偏波を送受信するアンテナとして説明したが、一方の偏波を送信専用、他方の偏波を受信専用に用いることもできる。
【0052】
また、以上の実施の形態では、2つの直交する偏波を送受信するアンテナとして説明したが、両方の偏波を、振幅差や位相差を設けて合成する手段を備えて、円偏波や楕円偏波、任意の偏波面を持つ直線偏波を合成することも可能である。
【0053】
また、上記では放射導波管内に誘電体を充填する例を示したが、波長の関係から給電導波管内に誘電体を充填してもかまわないことは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】
この発明に係るアンテナ装置は、断面矩形を成し第1の幅広側面に複数の放射スロットが形成された方形導波管であって、第1の幅広側面に、導波管の管軸に垂直な第1の放射スロットと、導波管の管軸上に設けられ管軸に平行な第2の放射スロットとが形成され、第1の幅広側面に対向する第2の幅広側面の導波管の管軸上の、第1の幅広側面に形成された第2の放射スロットと対向する位置に、第2の放射スロットを励振するように管軸に平行な給電スロットが形成されている放射導波管を有する。そのため、直交する偏波を1つの放射導波管から放射させることで、放射導波管の数を減じ、アンテナ装置の製造コストを低減することができる。また、放射導波管の幅を従来例に比べて大きくすることができ、製造精度の確保を容易なものとすることができる。
【0055】
また、第1の放射スロットと第2の放射スロットの長さが異なる。そのため、周波数が異なる2つの直交偏波を送受信できる。
【0056】
また、この発明に係るアンテナ装置は、断面矩形を成し第1の幅広側面に複数の放射スロットが形成された方形導波管であって、第1の幅広側面に、導波管の管軸上に設けられ導波管の管軸方向と管軸に直交する方向に延びるクロススロットが形成され、第1の幅広側面に対向する第2の幅広側面の導波管の管軸上のクロススロットと対向する位置に管軸に平行な給電スロットが形成されている放射導波管を有する。そのため、給電スロットの対向する位置に放射スロットを配置せずにすみ、放射導波管内を伝搬する電波を、背面の給電導波管で供給することができ、放射導波管の端に給電手段を設けずに済むので、アンテナの開口面積をより小さくすることができる
【0057】
また、クロススロットの導波管の管軸方向の長さと管軸に直交する方向の長さが異なる。そのため、周波数が異なる2つの直交偏波を送受信できる。
【0058】
また、放射導波管が管軸と直角方向に複数配列されてアレーアンテナを構成している。そのため、放射導波管の数が減らせる効果がより大きなものとなり、アンテナ装置の製造コストをさらに低減することができる。
【0059】
また、放射導波管の内部に誘電体が充填されている。そのため、誘電体損失がより小さいアンテナ装置とすることができる。
【0060】
さらに、放射導波管の放射面から所定の距離離れた位置に、直線偏波−円偏波変換板が設けられている。そのため、直交する2つの円偏波を送受信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアンテナ装置の実施の形態1を示す斜視図である。
【図2】 図1のアンテナ装置において、放射導波管の管軸と平行な偏波面を有する電波の放射を説明する説明図である。
【図3】 図1のアンテナ装置において、放射導波管の管軸と直交する偏波面を有する電波の放射を説明する説明図である。
【図4】 本発明のアンテナ装置の実施の形態2を示す正面図である。
【図5】 実施の形態1において、放射導波管の端に他の給電導波管を接続した例を示す正面図である。
【図6】 本発明のアンテナ装置の実施の形態3を示す正面図である。
【図7】 本発明のアンテナ装置の実施の形態4を示す正面図である。
【図8】 本発明のアンテナ装置の実施の形態5を示す部分断面図である。
【図9】 本発明のアンテナ装置の実施の形態5を示す部分断面図である。
【図10】 本発明のアンテナ装置の実施の形態6を示す部分断面図である。
【図11】 従来のアンテナ装置の斜視図である。
【図12】 従来のアンテナ装置の正面図である。
【符号の説明】
15 第1の放射スロット、16 第2の放射スロット、17 放射導波管、18,24 給電スロット、23 クロススロット、28 誘電体、29 メアンダラインポラライザ(直線偏波−円偏波変換板)。

Claims (5)

  1. 断面矩形を成し第1の幅広側面に複数の放射スロットが形成された方形導波管であって、前記第1の幅広側面に、導波管の管軸に垂直な第1の放射スロットと、導波管の管軸上に設けられ前記管軸に平行な第2の放射スロットとが形成され、前記第1の幅広側面に対向する第2の幅広側面の導波管の管軸上の、前記第1の幅広側面に形成された前記第2の放射スロットと対向する位置に、前記第2の放射スロットを励振するように前記管軸に平行な給電スロットが形成されている放射導波管を有する
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1の放射スロットと前記第2の放射スロットの長さが異なる
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記放射導波管が管軸と直角方向に複数配列されてアレーアンテナを構成している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記放射導波管の内部に誘電体が充填されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記放射導波管の放射面から所定の距離離れた位置に、直線偏波−円偏波変換板が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ装置。
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