JP2001196850A - 導波管スロットアンテナ - Google Patents

導波管スロットアンテナ

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JP2001196850A
JP2001196850A JP2000002433A JP2000002433A JP2001196850A JP 2001196850 A JP2001196850 A JP 2001196850A JP 2000002433 A JP2000002433 A JP 2000002433A JP 2000002433 A JP2000002433 A JP 2000002433A JP 2001196850 A JP2001196850 A JP 2001196850A
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JP
Japan
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waveguide
rectangular waveguide
wide wall
slots
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JP2000002433A
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English (en)
Inventor
Naohisa Goto
尚久 後藤
Tatsuyoshi Koshio
立吉 小塩
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TAKUSHOKU UNIVERSITY
Original Assignee
TAKUSHOKU UNIVERSITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドローブを低減でき、また指向性をも改
善可能な新規な構造を有する導波管スロットアンテナを
提供する。 【解決手段】 広壁方向の管幅が管内波長λgの半分ま
たはほぼ半分である方形導波管1の広壁面に管軸と45
度の角度を有するとともに互いに平行な放射用の第1の
スロット10の対を複数設ける。第2のスロット20
は、第1のスロット10と同様に、方形導波管1の広壁
面上に中心軸5を通り、それぞれが方形導波管1の終端
方向に対して45度の角度をなし、方形導波管1の管軸
方向に管内波長λgのピッチで設ける。各第2のスロッ
ト20のそれぞれが、相隣る第1のスロット10、10
の対との間に管幅と同一または略同一の間隔を置いて位
置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、任意の直線偏波も
しくは円偏波を用いた無線通信やレーダなどの用途に適
した導波管スロットアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の導波管スロットアンテナとして
は、管軸と平行な多数の放射スロットを管軸の中心軸を
隔てて管軸方向に交互に半波長間隔で配設したものが公
知である。
【0003】図1にこのような導波管スロットアンテナ
の平面図、すなわち広壁面を上に向けた状態の図を示
す。また図2にTE10モードで給電された方形導波管
の広壁面のある瞬間の電流分布を示す。なお図1中にお
いてλgは管内波長を示し、動作原理の説明の便宜上、
1/4管内波長毎に細い目盛り、1管内波長毎に太い目
盛りが付けてある。
【0004】図1において示すように、図示の導波管ス
ロットアンテナは、方形導波管1に給電開口2、短絡終
端3(または整合終端)及び管軸に平行な放射用のスロ
ット4・・・を設けてなる。放射用のスロット4は、方
形導波管1の広壁面の中心軸5を隔てて2列に設けてあ
り、スロット素子を構成する。
【0005】図2の電流分布6・・・は、力線の原理、
すなわち線の方向が電流の方向、線の密度が電流の大き
さに比例するように描いてある。方形導波管1が短絡終
端3により短絡されている場合、電流分布6は、時間に
よってその大きさと符号が正弦的に変化し、位置に対す
る分布の形状は変化しない。一方、整合終端により整合
されている場合、電流分布6・・・は、時間によってそ
のまま右向きに平行移動したものとなる。スロット素子
は、その軸に直交する方向の電流成分によって励振さ
れ、この電流と逆向きの偏波を有する電波を放射する。
このため、スロット4・・・は電界ベクトル7・・・の
向きの偏波を放射する。電流分布6から明らかにわかる
ように、スロット4を方形導波管1の広壁面の中心軸5
に対して交互に半波長間隔で配置することにより、すべ
てのスロット4は管幅方向で同位相に励振される。
【0006】ところで上述した図1の導波管スロットア
ンテナでは、方形導波管1の管幅方向に電波を放射する
構造になっているが、自動車衝突防止用レーダ等では円
偏波や斜め45度偏波を放射するアンテナが必要となっ
ている。
【0007】そこで本願発明者は、短絡終端または整合
終端を用いて斜め45度の角度の直線偏波及び円偏波を
放射できる導波管スロットアンテナを既に提案している
(特開平9−64637号公報参照)。この導波管スロ
ットアンテナは、スロット素子を方形導波管の広壁面上
の中心軸を隔てて交互に管軸方向に約1/2管内波長間
隔に配置し、各スロット素子を管軸の終端方向に対して
角度θ度だけ傾け、管幅方向に対して角度45度だけ傾
いた直線偏波を放射するというものである。
【0008】図3は上述の導波管スロットアンテナの一
例の平面図である。電流分布は図2と同じであり、方形
導波管1は広壁面に給電開口2、短絡終端3及び管軸と
45度の角度を有し互いに平行な放射用のスロット8・
・・からなる。なお図3でも説明の便宜上、1/2管内
波長毎に細い目盛り、1管内波長毎に太い目盛りが付け
てある。方形導波管1の広壁方向の管幅は管内波長λg
の半分またはほぼ半分である。
【0009】スロット8の位置では、図2からわかるよ
うに管幅方向に電流が流れている。スロット素子は、そ
の軸に直交する成分の電流によって励振されるので、こ
の管幅方向の電流のうちのスロット8に平行な成分によ
り励振され、電界ベクトル9・・・の向きの偏波を放射
する。電流分布6から明らかであるように、スロット8
・・・を方形導波管1の中心軸5に対して交互に半波長
間隔に配置することにより、すべてのスロット8・・・
を同位相で励振することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】例えば図3の例で、方
形導波管1に誘電体を入れず(比誘電率1.0)、周波
数11.157GHz、管内波長λg=38.0mm、
自由空間波長λ=26.87mm、進行波励振、スロッ
ト長l=11.0mm、スロット幅w=1.0mm、方
形導波管1の広壁面の中心軸5とスロット8の中心との
距離s=4.75mm、スロット数8としてシミュレー
ションしてみると、方形導波管1のXZ面管軸上の指向
性を示す図4からわかるように、かなり大きなサイドロ
ーブが発生することがわかった。また、YZ面管幅上の
指向性を示す図5からわかるように、−20度のずれが
生じることもわかった。
【0011】そこで本発明は、サイドローブを低減で
き、また指向性をも改善可能な新規な構造を有する導波
管スロットアンテナを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
導波管スロットアンテナは、上記目的を達成するため
に、複数の放射用スロット素子を備え、一端が終端され
た方形導波管からなり、送受信する電波の該方形導波管
内での波長を該方形導波管の広壁方向の管幅の2倍また
は約2倍とし、上記スロット素子を、上記方形導波管の
広壁面上に該広壁面の中心軸を隔てて2列に1個ずつ対
をなし且つ上記管軸の上記終端方向に対して45度の角
度をなすように複数個ずつ設けるとともに、各対を上記
方形導波管の管軸方向に上記管内波長のピッチで配し、
上記各対のスロット素子が上記終端方向と45度の角度
をなす線上に位置するように配置し、上記終端方向に対
して45度傾いた直線偏波を放射可能としてなることを
特徴とする。
【0013】また請求項2に係るものは、上記目的を達
成するために、上記対をなすスロット素子に加えて第2
のスロット素子を設けてなり、該第2のスロット素子
を、上記方形導波管の広壁面上に該広壁面の中心軸を通
り且つ上記管軸の上記終端方向と45度の角度をなして
伸びるように上記方形導波管の管軸方向に上記管内波長
のピッチで複数個配してなり、これら第2のスロット素
子それぞれが、相隣る上記対をなすスロット素子との間
に上記管幅と同一または略同一の間隔を置いて位置する
ことを特徴とする。
【0014】さらに請求項3に係るものは、上記目的を
達成するために、複数の放射用スロット素子を備え、一
端が終端された方形導波管からなり、送受信する電波の
該方形導波管内での波長を該方形導波管の広壁方向の管
幅の2倍または約2倍とし、上記スロット素子を、上記
方形導波管の広壁面上に該広壁面の中心軸を通り且つ上
記管軸の上記終端方向に対して45度の角度をなして伸
びるように上記方形導波管の管軸方向に上記管幅のピッ
チで複数個配してなり、上記終端方向に対して45度だ
け傾いた直線偏波を放射可能としてなることを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】以下本発明の実施の形
態及び実施例を図面を参照して説明する。なお以下では
従来と共通する部分には共通する符号を付すにとどめ重
複する説明は省略する。また本明細書では、説明の都合
上送信用として説明しているが、相反定理により受信用
では単に逆に作用するに過ぎないことは明らかである。
【0016】図6は本発明に係る導波管スロットアンテ
ナの第1の実施形態を示す平面図である。なお図6でも
説明の便宜上、1/2管内波長毎に細い目盛り、1管内
波長毎に太い目盛りが付けてある。本実施形態の導波管
スロットアンテナは、図3の導波管スロットアンテナと
同様に、電流分布は図2と同じであり、広壁方向の管幅
が管内波長λgの半分またはほぼ半分である方形導波管
1の広壁面に管軸と45度の角度を有するとともに互い
に平行な放射用のスロット10の対を複数設けてある。
【0017】すなわちスロット素子は、スロット10、
10が方形導波管1の広壁面上に中心軸5を隔てて2列
に1個ずつ対をなすように設けて構成してある。各スロ
ット10は、それぞれが方形導波管1の終端方向に対し
て45度の角度をなし、各対は方形導波管1の管軸方向
に管内波長λgのピッチで設けてある。また中心軸5を
隔てて対をなすスロット10、10は、方形導波管1の
終端方向と45度の角度をなす線上に位置するように、
すなわち一線上に連なるように配置してある。このた
め、既に述べたように、方形導波管1の終端方向に対し
て45度傾いた直線偏波を放射可能となっている。
【0018】この第1の実施形態で、図3の例に対する
シミュレーションと同一の条件、すなわち方形導波管1
に誘電体を入れず(比誘電率1.0)、周波数11.1
57GHz、管内波長λg=38.0mm、自由空間波
長λ=26.87mm、進行波励振、スロット長l=1
1.0mm、スロット幅w=1.0mm、方形導波管1
の広壁面の中心軸5とスロット8の中心との距離s=
4.75mm、スロット数8(スロットの対の個数4)
としてシミュレーションしてみると、方形導波管1のX
Z面管軸上の指向性を示す図7からわかるように、若干
サイドローブの発生が抑えられ、またYZ面管幅上の指
向性を示す図8からわかるように、ずれが生じなくなっ
た。ずれが生じないのは、管内波長が管幅の2倍である
こと及び2個のスロットが直線上に並んでいることによ
る結果である。
【0019】図9は、本発明に係る導波管スロットアン
テナの第2の実施形態を示す平面図である。なお図9で
も説明の便宜上、1/2管内波長毎に細い目盛り、1管
内波長毎に太い目盛りが付けてある。本実施形態の導波
管スロットアンテナも、電流分布は図2と同じであり、
図6の実施形態の導波管スロットアンテナの構成に加え
て、対をなすスロット(以下、第1のスロットとい
う。)10、10に加えて第2のスロット20を設けて
構成したものである。
【0020】これらの第2のスロット20は、第1のス
ロット10と同様に、方形導波管1の広壁面上に中心軸
5を通り、それぞれが方形導波管1の終端方向に対して
45度の角度をなし、方形導波管1の管軸方向に管内波
長λgのピッチで設けてある。また各第2のスロット2
0のそれぞれが、相隣る第1のスロット10、10の対
との間に管幅と同一または略同一の間隔を置いて位置す
るように設けてある。
【0021】この第2の実施形態で、第1の実施形態に
対するシミュレーションと同一の条件で(ただしスロッ
ト数は13個で、第1のスロット10の対の個数4、第
2のスロット20の数5でスロット長L=18.0m
m)としてシミュレーションしてみると、図10からわ
かるように、大幅にサイドローブの発生が抑えられ、ま
たYZ面管幅上の指向性を示す図11からわかるよう
に、ずれも生じなくなった。ずれが生じない理由は、第
1の実施形態と同様である。
【0022】なお以上の実施形態においてサイドローブ
の発生を抑えられる理由を図12で説明する。図12の
横軸はスロットの長さを、縦軸はそのスロットから放射
される電波の位相と振幅である。スロット長が11mm
のときの位相は165度、18mmのときは15度にな
り、短いスロットは長いスロットより150度だけ位相
が進んで法h謝される。すなわち、図9の左端の長いス
ロットに対して右隣の短いスロットは1/2管内波長だ
け離れているから、180度の位相遅れで励振される。
しかしながら、短いスロットは長いスロットより150
度だけ位相が進んで放射されるため、両者から放射され
る電波の位相差は30度と小さくなる。このように、1
/2管内波長という自由空間波長より小さい間隔でスロ
ットを配置しても、位相差が30度と小さくなるため、
サイドローブが抑圧される。
【0023】
【発明の効果】本発明の導波管スロットアンテナは、以
上説明してきたようなものなので、導波管の管軸方向に
対して45度の角度の偏波面を有する直線偏波および円
偏波を放射できるだけでなく、サイドローブを低減で
き、良好な指向性を有するようにすることができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の導波管スロットアンテナの平面図であ
る。
【図2】TE10モードで給電された方形導波管の広壁
面のある瞬間の電流分布を示す図である。
【図3】従来の他の導波管スロットアンテナの平面図で
ある。
【図4】図3の例の方形導波管のXZ面管軸上の指向性
を示す図である。
【図5】図3の例の方形導波管のYZ面管幅上の指向性
を示す図である。
【図6】本発明に係る導波管スロットアンテナの第1の
実施形態を示す平面図である。
【図7】図6の実施形態の方形導波管のXZ面管軸上の
指向性を示す図である。
【図8】図6の実施形態の方形導波管のYZ面管軸上の
指向性を示す図である。
【図9】本発明に係る導波管スロットアンテナの第2の
実施形態を示す平面図である。
【図10】図9の実施形態の方形導波管のXZ面管軸上
の指向性を示す図である。
【図11】図9の実施形態の方形導波管のYZ面管軸上
の指向性を示す図である。
【図12】本発明の実施形態でサイドローブを抑圧でき
る理由を示す図である。
【符号の説明】
1 方形導波管 2 給電開口 3 短絡終端 4、10、20、30 放射用のスロット 5 方形導波管の広壁面の中心軸 6 電流分布 7 電界ベクトル 8 スロット 9 電界ベクトル λ 自由空間波長 λg 管内波長 l、L スロット長 w スロット幅 s 広壁面の中心軸とスロットの中心との距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の放射用スロット素子を備え、一端
    が終端された方形導波管からなり、送受信する電波の該
    方形導波管内での波長を該方形導波管の広壁方向の管幅
    の2倍または約2倍とし、上記スロット素子を、上記方
    形導波管の広壁面上に該広壁面の中心軸を隔てて2列に
    1個ずつ対をなし且つ上記管軸の上記終端方向に対して
    45度の角度をなすように複数個ずつ設けるとともに、
    各対を上記方形導波管の管軸方向に上記管内波長のピッ
    チで配し、上記各対のスロット素子が上記終端方向と4
    5度の角度をなす線上に位置するように配置し、上記終
    端方向に対して45度傾いた直線偏波を放射可能として
    なることを特徴とする導波管スロットアンテナ。
  2. 【請求項2】 上記対をなすスロット素子に加えて第2
    のスロット素子を設けてなり、該第2のスロット素子
    を、上記方形導波管の広壁面上に該広壁面の中心軸を通
    り且つ上記管軸の上記終端方向と45度の角度をなして
    伸びるように上記方形導波管の管軸方向に上記管内波長
    のピッチで複数個配してなり、これら第2のスロット素
    子それぞれが、相隣る上記対をなすスロット素子との間
    に上記管幅と同一または略同一の間隔を置いて位置する
    ことを特徴とする請求項1の導波管スロットアンテナ。
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Cited By (5)

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