JP3848763B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、操縦安定性と乗心地性を共に改善するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りラジアルタイヤのカーカス層には、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)繊維コードが主として使用されてきたが、このPET繊維は高温でのモジュラス低下が大きいため、高速走行時における操縦安定性に問題があった。
【0003】
そこで、上記対策として、カーカス層にPET繊維コードよりガラス転移温度(Tg)が高くかつモジュラスを高くしたポリエチレン−2,6−ナフタレート(以下、PENと略す)繊維コードを使用することにより、高速走行時の操縦安定性を改善するようにした技術の提案がある。しかし、モジュラスが高いPEN繊維コードの使用により、ショルダー部からサイドウォール部へかけてのいわゆる面外曲げ剛性の増大を招くため、乗心地性が悪化し、操縦安定性と乗心地性の両立が難しいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、操縦安定性と乗心地性とを両立することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、左右のビード部間に装架したカーカス層の補強コードを150℃の熱収縮率が0.5〜3.0%のポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維コードから構成した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層を2層構造にし、その補強コードの直径をDf (mm)、前記2層のカーカス層の補強コード中心間距離をDL (mm)、前記2層のカーカス層の積層面とは反対側の面から補強コードまでのゴム肉厚をDM (mm)、前記2層のカーカス層のトータル肉厚をDT (mm)とすると、下記式(1)(3)を満足することを特徴とする。
【0006】
(1)0.3mm<Df ≦0.85mm
(2)DM ≧0.15mm
(3)DL /DT <0.5
このようにモジュラスの高いPEN繊維コードを補強コードとして用いたカーカス層の構造を上記のように特定することにより、ショルダー部からサイドウォール部へかけての面外曲げ剛性を低下させることができるので、乗心地性を改善することができる。しかも、操縦安定性に影響するショルダー部からサイドウォール部にかけての面内曲げ剛性(面方向の曲げ剛性)は主としてカーカス層の補強コードのモジュラスに支配されるので、この値を高く維持することで、操縦安定性を改善することができる。すなわち、カーカス層の補強コードの素材と構造を特定して組み合わせることで、カーカス層の面内及び面外の剛性バランスを改良し、その結果、操縦安定性と乗心地性とを両立させることができる。
【0007】
【発明の実施形態】
以下、本発明を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の空気入りタイヤの一例を示す。1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右のビード部3間にカーカス層4を装架され、その両端部がヒードコア5の周りにビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層外周側には、2層のベルト層7が配設されている。そのベルト層7の外周側にはベルトカバー層8が設けられている。
【0008】
上記カーカス層4は、内側カーカス層4Xの外側に外側カーカス層4Yを積層した2層構造になっており、図2に示す補強コードfは150℃における乾熱収縮率が0.5〜3.0%の範囲となるPEN繊維コードから構成されている。また、カーカス構造が以下のように特定されている。即ち、補強コードfの直径をDf (mm)、カーカス層4X,4Yの補強コードfの中心間距離をDL (mm)、カーカス層4X,4Yの積層面Zとは反対側の面x,yからそれぞれ卑近の補強コードfまでのゴム肉厚をDM (mm)、カーカス層4X,4Yのトータル肉厚をDT (mm)とすると、下記式(1)(3)を同時に満たすようになっている。
【0009】
▲1▼ 0.3mm<Df ≦0.85mm
▲2▼ DM ≧0.15mm
▲3▼ DL /DT <0.5
このようにモジュラスを高くした補強コードfをカーカス層4に使用した際に、上記のようにカーカス構造を特定することにより、トレッド部1のショルダー部1Aからサイドウォール部2へかけて、操縦安定性に影響する面内曲げ剛性を高く維持しながら、乗心地性に影響する面外曲げ剛性を低減することができるようになる。従って、操縦安定性を改善しながら、乗心地性の向上もでき、操縦安定性と乗心地性との両立が可能になる。
【0010】
補強コードfの直径Df が0.85mmを越えると、コード自体の剛性が高くなる為、面外曲げ剛性の低減効果が不十分となるため、乗心地性の改善効果を得ることが難しくなる。又0.3mm以下になると、必要とされる補強コードfのモジュラスが得られず、操縦安定性を改善することができない。
ゴム肉厚DM が0.15mm未満では、外側カーカス層4Yの補強コードfとベルト層7の補強コードが接近しすぎる為、走行に伴う変形によるセパレーションの問題が生じる。また、タイヤ内面部のゴムがうすい為、加硫時の温度でカーカス層の補強コードfの収縮が起こり、そのコードの糸目がタイヤ内面に浮き上がり、すなわち内観が悪くなるといった問題が生じる。その上限値としては、0.8mm以下にするのが好ましい。0.8mmを越えると、カーカス層の重量が大きくなり、実用的ではない。
【0011】
DL /DT (補強コード中心間距離とカーカス層4X,4Yのトータル肉厚との比)が0.5以上になると、カーカス層の補強コード間距離が従来よりも大きくなるため、面外曲げ剛性を十分に下げられず、乗心地性能が低下するため好ましくない。その下限値としては、補強コードf同士の接触を避けるため、望ましくは0.2以上にするのがよい。トータル肉厚DT としては、1.2mm<DT ≦5.0mmにすることができる。DT が1.2mm以下になると、トータル肉厚が薄くなりすぎることにより、間のゴムの緩衝部材が少なくなり、ロードノイズ性能が悪化する。5.0mmを越えると、トータル肉厚が厚くなりすぎることにより、重くなり、転がり抵抗が大きくなる。
【0012】
本発明において、上記のような高いモジュラスを有するPEN繊維コードは、モノフィラメントからなるか、もしくはフィラメントを上下撚した撚コードから構成することができる。撚コードの場合の撚数は、強度、初期モジュラス、集束性などを考慮して適宜決定すればよい
【0013】
本発明は、特に高速走行する高性能な乗用車用の空気入りタイヤや、ライトトラックやトラックなどの重荷重車両用の空気入りタイヤに好ましく用いることができる。なお、乗用車、ライトトラック、トラック用の空気入りタイヤとは、JATMA(JATMA YEAR BOOK 1997)に規定された空気入りタイヤを言うものである。
【0014】
また、本発明におけるカーカス層の補強コードの150℃の乾熱収縮率の値は、以下のようにして測定するものである
乾熱収縮率の測定方法
一定長さ(LO )の補強コードをオーブン中に150℃、30分無荷重の状態で放置し、その後測定したコード長さ(L)から、以下の式により乾熱収縮率(%)を算出した。
【0015】
(乾熱収縮率)=(LO −L)/LO ×100
【0016】
【実施例】
タイヤサイズを235/45ZR17で共通にし、図1の構成において、2層構造のカーカス層の補強コード及びカーカス構造を表2のようにした本発明タイヤ、比較タイヤ1〜4、及び従来タイヤをそれぞれ作製した。
これら各試験タイヤをリムサイズ17×8JJ(JATMA標準リムサイズ)のリムに装着し、以下に示す測定条件により、操縦安定性、乗心地性、カーカス耐久性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
操縦安定性
各試験タイヤを空気圧220kPa にして3000ccの車両に取り付け、テストコースにおいてパネラーによるフィーリング試験を実施し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。その値が大きい程、操縦安定性が優れている。
乗心地性
各試験タイヤを上記と同様にして車両に取り付け、テストコースにおいてパネラーによるフィーリング試験を実施し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。その値が大きい程、乗心地性が優れている。
カーカス耐久性
各試験タイヤをドラム試験機に取り付け、JIS D4230に準拠して荷重耐久試験を行い、カーカス層の補強コードが破断するまでの走行距離を測定し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。その値が大きい程、カーカス耐久性が優れている。
【0017】
【表1】
Figure 0003848763
【0018】
表1から明らかなように、本発明は、他の性能を低下させることなく、操縦安定性と乗心地性とを共に改善できることが判る。
【0019】
上述したように本発明は、カーカス層の補強コードにモジュラスの高いPEN繊維コードを用いた空気入りタイヤにおいて、カーカス構造を上記のように特定することにより、操縦安定性と乗心地性とを両立して改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線要部断面図である。
【図2】図1のカーカス層の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 サイドウォール部
3 ビード部 4,4X,4Y カーカス層
5 ビードコア 6 ビードフィラー
7 ベルト層 8 ベルトカバー層
Z 積層面 f 補強コード
x,y 面

Claims (2)

  1. 左右のビード部間に装架したカーカス層の補強コードを150℃の熱収縮率が0.5〜3.0%のポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維コードから構成した空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層を2層構造にし、その補強コードの直径をDf (mm)、前記2層のカーカス層の補強コード中心間距離をDL (mm)、前記2層のカーカス層の積層面とは反対側の面から補強コードまでのゴム肉厚をDM (mm)、前記2層のカーカス層のトータル肉厚をDT (mm)とすると、下記式(1)(3)を満足する空気入りタイヤ。
    (1)0.3mm<Df ≦0.85mm
    (2)DM ≧0.15mm
    (3)DL /DT <0.5
  2. 前記ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維コードがモノフィラメントもしくはフィラメントを上下撚した撚コードからなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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