JP3848643B2 - ラップ定盤製造装置 - Google Patents

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Description

本発明はラップ定盤の製造装置関するものである。
浮上式磁気ヘッドは、磁気記録媒体から浮上しつつ、磁気記録媒体に対して情報の記録及び再生を行うものである。一般に浮上式磁気ヘッドは、磁気記録媒体の移動の際に生ずる気流によって浮上し、磁気記録媒体の停止により再び磁気記録媒体上に載置するいわゆるCSS方式に基づいて動作する。浮上式磁気ヘッドの磁気記録媒体と対向する面は、一般にABS面(Air Bearing Surface)と呼ばれ、浮上式磁気ヘッドの浮上量はこのABS面の表面粗さに大きく影響する。従って、浮上式磁気ヘッドの製造工程では、ABS面の表面加工が重要な工程となる。ABS面の表面加工の手段としては、下記特許文献1に記載されているように、ラップ定盤を用いたラップ加工が知られている。
従来からラップ定盤として、錫からなる円板の表面にダイヤモンド砥粒を埋め込んで固定させた研磨面としたものが用いられている。ラップ定盤にダイヤモンド砥粒を固定した状態でラップ加工を繰り返し行うと、徐々に砥粒が摩耗して加工量が低下するため、定期的にダイヤモンド砥粒を研磨面に固定する作業を行う必要がある。研磨面にダイヤモンド砥粒を固定させる手段としては、砥粒を含んだ研磨液を研磨面上に滴下しつつ、埋め込み用の冶具を研磨面上で摺動させることにより、冶具によって砥粒を研磨面にくい込ませる手段がとられている。
特開2001−101634号公報
しかし、従来のダイヤモンド砥粒の固定方法では、ラップ定盤の研磨面に充分な量のダイヤモンド砥粒を固定することが難しく、研磨面の単位面積当たりの砥粒数が少ないため、砥粒の摩耗が激しく、ダイヤモンド砥粒の固定作業を頻繁に行う必要があった。また、ダイヤモンド砥粒の固定作業に長時間を要するという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、研磨面の単位面積当たりの砥粒の数を増やすことにより、長時間に渡ってラップ加工が可能で、砥粒の固定作業の作業時間を短縮することが可能なラップ定盤の製造装置を提供することを目的とする
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のラップ定盤製造装置は、定盤と、該定盤を回転駆動する駆動手段と、砥粒を含む砥液を前記定盤の上面に供給する砥液供給手段と、前記定盤の上面に対向配置されて超音波振動する振動面を有する固定用冶具と、前記固定用冶具に内蔵されて前記振動面を超音波振動させる超音波振動発生手段とを具備してなり、前記固定用治具が、前記定盤と対向する前記振動面を有するドーナッツ状の振動体と、前記振動体に重ねられたプレートと、前記プレートの中央に載置された超音波振動装置と、前記プレートの周辺部に重ねられた管状の荷重材とから構成されていることを特徴とする。
また、本発明のラップ定盤製造装置は、定盤と、該定盤を回転駆動する駆動手段と、砥粒を含む砥液を前記定盤の上面に供給する砥液供給手段と、前記定盤の上面に対向配置されて超音波振動する振動面を有する固定用冶具と、前記固定用冶具に内蔵されて前記振動面を超音波振動させる超音波振動発生手段とを具備してなり、前記固定用治具が、前記定盤と対向する前記振動面を有するドーナッツ状の振動体と、前記振動体に重ねられたプレートと、前記プレートの周辺部に沿って載置された複数の超音波振動装置と、前記プレートの周辺部に重ねられた管状の荷重材とから構成されていることを特徴とする。
上記のラップ定盤製造装置によれば、定盤を回転駆動させつつ振動面を超音波振動させることで、振動面と定盤の上面との間に砥粒が入り込み、固定用冶具の自重により砥粒が上面に埋め込まれる。更に、振動面の振動が砥粒に伝わり、砥粒が上面に効率よく埋め込まれる。
また、本発明のラップ定盤製造装置においては、前記振動面における超音波振動の振幅量が0.01μm以上であることが好ましい。この構成により、振動面の振動が砥粒に十分に伝わり、砥粒が上面に効率よく埋め込まれる。
尚、本発明において、「定盤」とは、砥粒が一度も埋め込まれていない状態の定盤に加えて、砥粒が既に埋め込まれているが砥粒が摩耗して加工量が低下した状態のラップ定盤を含むものとする。また、「ラップ定盤」とは、砥粒が埋め込まれており、加工量も充分な状態のラップ定盤を指すものとする。
また、本発明においては、砥粒としてはダイヤモンド砥粒を用いることが好ましい。
本発明のラップ定盤製造装置によれば、定盤の回転駆動及び振動面の振動により、砥粒が上面に効率よく埋め込まれるので、研磨面の単位面積当たりの砥粒の密度を向上させることができる。これにより、砥粒の摩耗スピードが小さくなり、長寿命なラップ定盤が得られる。特に、前記振動面における超音波振動の振幅量を0.01μm以上とすることで、研磨面の単位面積当たりの砥粒の密度を大幅に向上できる。
また、超音波振動によって砥粒が効率よく埋め込まれるので、砥粒の固定に要する時間を短縮することができ、ラップ加工の作業効率を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1には本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置の斜視図であり、図2はラップ定盤製造装置の要部を示す斜視図であり、図3はラップ定盤製造装置の要部を示す断面図である。また、図4は固定用冶具の要部を示す斜視図であり、図5は固定用冶具の他の例を示す斜視図である。更に図6は、加工用冶具を示す図である。尚、これら図1〜図6は、ラップ定盤製造装置を説明するためのものであって、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際のラップ定盤製造装置の寸法関係とは必ずしも一致するものではない。
図1に示すように、本実施形態のラップ定盤製造装置1は、テーブルTの上に備えられた定盤2と、定盤2を回転駆動する駆動手段17と、砥粒を含む砥液を定盤2の上面2aに供給する砥液供給手段16と、定盤2の上面2aに載置された固定用冶具15と、固定用冶具15に内蔵された図示略の超音波振動発生手段とを主体として構成されている。
また、ラップ定盤製造装置1には、定盤2の上に設けられて浮上式磁気ヘッドのラップ加工に用いられる加工用治具3と、加工用冶具3を揺動するための揺動手段10と、定盤2の背後側に立設された制御盤Sと、この制御盤Sに支持された揺動板11とが備えられている。
定盤2は、図1に示すように、その形状が略円盤状とされ、その上面2aが凹曲面状に形成されている。また、上面2aは定盤2の中央に向けて下方に傾斜している。更に、定盤2は、例えば錫などの金属材料で構成されている。
また、駆動手段17は、ラップ定盤2を回転駆動させるものであればどのようなものであっても良く、例えば、図1に示すように定盤2の中央に連結され、定盤2を矢印A方向に回転させるモータ7を例示できる。
砥液供給手段16は、定盤2の上面2aに向けて砥液を供給するものであり、例えば、図1及び図2に示すように、砥液噴出ノズル16bと、砥液タンク16cと、砥液噴出ノズル16bと砥液タンク16cとの間に設けられて砥液の供給量を調整するための流量ポンプ16dとから構成される砥液供給装置16aを例示できる。また砥液としては、例えばダイヤモンド砥粒(砥粒)を含むものを例示できる。ダイヤモンド砥粒としては、平均粒径が1/20〜1μmのものを用いることが好ましい。
固定用冶具15には、図1〜図4に示すように、定盤2の上面に対向配置されたドーナッツ状の振動体40と、振動体40に重ねられたプレート41と、プレート41のほぼ中央に載置された超音波振動装置51と、超音波振動装置51を囲む中空管状の荷重材42とから構成されている。振動体40の定盤2と対向する面が振動面15aとされている。振動体40は厚みが10mm〜100mm程度の金属材やセラミックス等からなり、プレート41は厚みが3mm〜20mmの金属板やセラミックス等からなる。固定用冶具15は、振動面15aを定盤2の上面2aに向けた状態で載置されており、固定用冶具15の自重による荷重を定盤2にかけている。
また図2に示すように、超音波振動装置51には超音波発振器52が接続されており、超音波振動装置51と超音波発振器52とによって超音波振動発生手段50が構成されている。超音波振動装置51としては例えばランジュバン型超音波振動装置を例示できる。
上記構成により、固定用冶具15は、超音波発振器52によって超音波振動装置51から超音波振動が発せられると、超音波振動がプレート41及び振動体40を伝わって振動面15aに達し、振動面15aが振幅するように構成されている。
超音波振動装置51の出力は30〜100W程度がよい。また、超音波振動装置51における超音波振動の振幅幅を3〜4μm程度とし、振動面15aにおける振幅を0.01μm以上にすることが好ましい。尚、振幅量の管理は、レーザードップラーバイブロメータなどを用いることが好ましい。
振動面15aにおける振幅量が0.01μm未満だと、砥粒を定盤2の上面2aに充分に埋め込ませることができないので好ましくない。また、超音波振動装置51の出力を上げれば振動面15aの振幅が増加するが、振幅が0.05μm近くになると砥粒の埋め込みの効果が飽和するので、それ以上出力を上げることはエネルギーの無駄になる。
また、図5に示すように、超音波振動装置51は一つに限らず、小型の複数の超音波振動装置151…をプレート41上に載置しても良い。
加工用冶具3は、図1及び図6Aに示すように、円柱状であってその上面が凸曲面6とされている。凸曲面6には、バー21、21が平行かつ離間されて2本取り付けられている。バー21は、浮上式磁気ヘッドのスライダの材料からなるウエハの一面に、多数の磁気ヘッド素子を薄膜形成技術等を用いて形成した後に、ウエハーの一部を切り出して略直方体としたものである。バー21、21は、図6Bに示すように、側壁面23に複数の磁気ヘッド素子29…が一列に連なって配置されるようにウエハーから切り出されたものである。バー21、21の側壁面23に隣接する上面(被加工面)24は、最終的に得られる浮上式磁気ヘッドのABS面となる。バー21、21は、図6A及び図6Bに示すように、上面24を上にして、バー21、21の長手方向に沿って弧状に変形されて加工用治具3に取り付けられている。また、バー21、21と凸曲面6との間には、弾性シート30が介在されている。
揺動手段10は、制御盤Sの前面側に設けられた揺動板11と、揺動板11の前面上部に設けられた凸部12と、凸部12から下方に突出する左右一対の荷重棒13、13と、荷重棒13、13に吊り下げて設けられた荷重ブロック14とからなる。
揺動板11の背面側には支持面19が設けられ、支持面19の定盤2側の前面には、図示略の揺動機構が備えられており、この揺動機構によって揺動板11が図1中左右方向に揺動できるように構成されている。
そして、図1に示すように、加工用冶具3の凸曲面6が定盤2と対向するように荷重ブロック14に取り付けられ、荷重棒13、13に内蔵された図示しない弾性材により定盤2に向けて治具3が付勢されている。
次に、上記構成のラップ定盤製造装置を用いて、ラップ定盤を製造する方法及び浮上式磁気ヘッドのABS面の加工方法について説明する。
まず、図1及び図7Aに示すように、錫製の定盤2をラップ定盤製造装置1に取り付けるとともに、定盤2上に固定用冶具15を載置する。
次に、図1及び図7Bに示すように、駆動手段17(モータ7)により定盤2を図1中矢印A方向に回転駆動しつつ、砥液噴出ノズル16bから定盤2の上面2aに砥液60を噴出させる。定盤2が回転駆動されると、固定用冶具15が上面2a上で図1中矢印B方向に回転する。また、固定用冶具15の振動面15aと定盤2の上面2aとの間に砥液60が入り込む。
次に、超音波発振器52によって超音波振動装置51から超音波振動を発生させる。発生した超音波振動は、図7Cに示すように、プレート41及び振動体40を伝わって振動面15aに達し、振動面15aが振幅する。超音波振動装置51の出力を30〜100W程度にすると、超音波振動装置51における超音波振動の振幅幅が3〜4μm程度となり、振動面15aにおける振幅が0.01μm以上になる。
振動面15aにおける超音波振動は、砥液60の溶媒を伝搬して砥粒61に伝えられる。更に、砥粒61には、固定用冶具15の自重が加わり、砥粒61自体が定盤2の上面2aに押し付けられる。
そして、定盤2の回転駆動及び砥液60の供給並びに超音波振動の印加を30分〜90分程度続けることで、図7Dに示すように、定盤2の上面2aに砥粒61が埋め込まれる。即ち、振動面15aと定盤2の上面2aとの間に砥粒61が入り込み、固定用冶具15の自重により砥粒61が上面2aに埋め込まれる。また、振動面15aの振動が砥粒61に伝わり、砥粒61が上面2aに効率よく埋め込まれる。
このようにして、定盤2の上面2aに砥粒が埋め込まれて研磨面2bが形成され、ラップ定盤が形成される。図8には、研磨面形成後のラップ定盤の断面模式図を示す。図8に示すように、研磨面2bには、多数のダイヤモンド砥粒61が埋め込まれている。こうして形成された研磨面2bにおいては、砥粒61の密度が、一辺が10マイクロメートル四方の矩形領域内における砥粒の数で表した場合に500個以上となる。この砥粒の密度は、超音波振動を印加しない場合には決して得られるものではない。このように高密度で砥粒61が固定された研磨面2bを有する本発明に係るラップ定盤は、砥粒の摩耗量が少なく、ラップ定盤の寿命を長くすることができる。
次に、得られたラップ定盤を用いて、浮上式磁気ヘッドのABS面をラップ加工する。
まず、ラップ定盤2を回転させ、加工用治具3に取り付けられたバー21、21をラップ定盤の研磨面2bに押し当てる。次に、揺動手段10を駆動させて、加工用治具3をラップ定盤2の回転方向の直交方向に揺動させて、バー21、21の上面(被加工面)24と研磨面2bとを互いに摺動させて、バー21、21の上面24、24にラップ処理を施す。
このようにして、ラップ処理後のバー21、21の上面(被加工面)24、24は、図9Aに示すように、バー21の短手方向に向けて凸の凸曲面となる。このバー21を長手方向に対して等間隔に切断することにより、浮上式磁気ヘッド26が得られる(図9B)。この浮上式磁気ヘッド26のABS面27は、バー21の上面(被加工面)24であり、浮上面27には加工面4と同一の曲率半径のクラウン28が形成される。
バー21のラップ加工を繰り返し行うと、次第に研磨面2bのダイヤモンド砥粒が摩耗し、単位時間当たりのラップ加工量が徐々に低下する。ラップ加工量がある設定値以下になった時点で、ラップ定盤の寿命が尽きたと判断する。寿命が尽きたラップ定盤に対しては、再度、砥液の供給と固定用冶具による超音波振動の印加を行い、ダイヤモンド砥粒を再固定してラップ定盤を再生する。
高密度で砥粒61が固定された研磨面2bを有する本発明に係るラップ定盤は、砥粒の摩耗量が少なく、ラップ定盤の寿命を長くすることができる。また、ダイヤモンド砥粒の再固定化によるラップ定盤の再生の回数を減らすことができ、ABS面のラップ加工を効率よく行うことができる。
また、上記のラップ定盤製造装置1及びラップ定盤の製造方法によれば、定盤2の回転駆動及び振動面15aの振動により、砥粒61が上面2aに効率よく埋め込まれるので、研磨面2bの単位面積当たりの砥粒の密度を向上させることができる。これにより、砥粒61の摩耗が少なく、長寿命なラップ定盤が得られる。特に、振動面15aにおける超音波振動の振幅量を0.01μm以上とすることで、研磨面2bの単位面積当たりの砥粒の密度を大幅に向上できる。
また、超音波振動によって砥粒61が効率よく埋め込まれるので、砥粒61の固定に要する時間を短縮することができ、ラップ加工の作業効率を高めることができる。
錫製の定盤2を図1に示すラップ定盤製造装置1に取り付けるとともに、定盤2上に図1〜図4に示したものと同一構成の固定用冶具15を載置した。次に、定盤2を図1中矢印A方向に回転駆動しつつ、砥液噴出ノズル16bから定盤2の上面2aに平均粒径1/15μmのダイヤモンド砥粒を含む砥液を噴出させた。次に、超音波振動装置により超音波振動を発生させ、振動面における振幅を0.01μm以上に調整した状態で、定盤2を更に回転駆動させた。このようにして、定盤の上面にダイヤモンド砥粒を埋め込ませて固定させた。このようにして実験例1のラップ定盤を製造した。
また、超音波振動を印加しなかったこと以外は上記実験例1と同様にして砥粒の固定化を行い、実験例2のラップ定盤を製造した。
得られた実験例1及び比較例1のラップ定盤について、研磨面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。図10及び図11に、SEM写真を示す。図10A及び図11Aは5000倍の拡大像であり、図10B及び図11Bは30000倍の拡大像である。図10及び図11に示すように、実験例1のラップ定盤には、実験例2の場合よりも砥粒が多く固定されていることが分かる。また、研磨面の砥粒密度を、一辺が10マイクロメートル四方の矩形領域内における砥粒の数で表すと、実験例1では1400個となり、実験例2では350個となり、実験例1のラップ定盤の砥粒密度が極めて高いことが分かる。
次に、実験例1及び実験例2のラップ定盤を用いて、浮上式磁気ヘッドのABS面のラップ加工を行った。図6に示したものと同一構成のバーを加工用冶具に取り付けて、ABS面のラップ加工を行った。ラップ加工の加工量が設定値以下になった時点でラップ定盤の寿命が尽きたと判断し、ダイヤモンド砥粒の固定化を再度行ってラップ定盤を再生してからラップ加工を続行した。このようにして、ラップ加工と砥粒の固定化の作業を繰り返し行った。
ラップ定盤の寿命が尽きるまでにラップ加工できたバーの平均個数を計測するとともに、砥粒の固定化に要した平均時間を計測した。
その結果、実験例1のラップ定盤では、ラップ定盤の寿命が尽きるまでに48バッチのバーの加工が可能であったのに対し、実験例2では27バッチしか加工できなかった。また、実験例1のラップ定盤では砥粒の固定化に60分間を要したのに対し、実験例2では90分間を要した。
以上のように、実験例1のラップ定盤は、砥粒密度が高いために、ラップ加工による砥粒の摩耗量が少なくなってラップ定盤の寿命が延びたものと考えられる。また、実験例1のラップ定盤では、超音波振動を印加しつつ砥粒の固定化を行ったので、効率よく砥粒がラップ定盤に埋め込まれて固定化に要する時間が短縮されたものと考えられる。
本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置を示す斜視図。 本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置の要部を示す斜視図。 本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置の要部を示す断面図。 本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置を構成する固定用冶具の要部を示す斜視図。 本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置を構成するその他の固定用冶具の要部を示す斜視図。図6は、加工用冶具を示す図である。 本発明の実施形態であるラップ定盤製造装置に備えられた加工用冶具を示す図であって、Aが斜視図であり、Bが側面図。 本発明の実施形態であるラップ定盤の製造方法を説明するための工程図。 本発明の実施形態であるラップ定盤を示す断面図。 浮上式磁気ヘッドのABS面のラップ加工工程を説明するための工程図。 実験例1のラップ定盤の研磨面のSEM写真。 実験例2のラップ定盤の研磨面のSEM写真。
符号の説明
1…ラップ定盤製造装置、2…定盤、2a…上面、2b…研磨面、15…固定用冶具、15a…振動面、16…砥液供給手段、17…駆動手段、40…振動体、41…プレート、42…荷重材、50…超音波振動発生手段、51…超音波振動装置、60…砥液、61…砥粒

Claims (2)

  1. 定盤と、該定盤を回転駆動する駆動手段と、砥粒を含む砥液を前記定盤の上面に供給する砥液供給手段と、前記定盤の上面に対向配置されて超音波振動する振動面を有する固定用冶具と、前記固定用冶具に内蔵されて前記振動面を超音波振動させる超音波振動発生手段とを具備してなり、
    前記固定用治具が、前記定盤と対向する前記振動面を有するドーナッツ状の振動体と、前記振動体に重ねられたプレートと、前記プレートの中央に載置された超音波振動装置と、前記プレートの周辺部に重ねられた管状の荷重材とから構成されていることを特徴とするラップ定盤製造装置。
  2. 定盤と、該定盤を回転駆動する駆動手段と、砥粒を含む砥液を前記定盤の上面に供給する砥液供給手段と、前記定盤の上面に対向配置されて超音波振動する振動面を有する固定用冶具と、前記固定用冶具に内蔵されて前記振動面を超音波振動させる超音波振動発生手段とを具備してなり、
    前記固定用治具が、前記定盤と対向する前記振動面を有するドーナッツ状の振動体と、前記振動体に重ねられたプレートと、前記プレートの周辺部に沿って載置された複数の超音波振動装置と、前記プレートの周辺部に重ねられた管状の荷重材とから構成されていることを特徴とするラップ定盤製造装置。
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