JP3847471B2 - 棒状化粧品繰出し容器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は口紅等棒状化粧品の繰出し容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば実公昭60-41846号においては、容器下端に露出する摘み筒の正逆両方向回動によって、容器体内に装着された棒状化粧品受筒が、容器外面に嵌合された雌ねじ筒の雌ねじ溝によりガイドされて上下動するよう設けた繰出し容器において、上記受筒下方の容器体内部分に押出し部材を設け、棒状化粧品が使い尽された後、受筒を上限に位置させた状態で更に摘み筒を正方向へ回し続けると、押出し部材が受筒内へ入って該受筒内に残った棒状化粧品を上方へ押上げ、よって受筒上方へ押出された化粧品を使用できるよう設けている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記繰出し容器は、棒状化粧品の無駄をなくす利点を有するものの、上記受筒と押出し部材とから、それぞれ係合ピンを外方へ突出し、又摘み筒から起立する内筒にそれぞれの係合ピンを挿通させかつ上下動させる割溝を縦設して、それ等別に設けた割溝内へ各係合ピンを挿通させてそれ等係合ピン先端を内筒外面へ回動可能に嵌合させた雌ねじ筒の雌ねじ溝内へ係合させるから、摩擦抵抗の増大により摘み筒回動が重くなり易い欠点があった。
【０００４】
本発明は上記利点を残して欠点を除去し、更に簡易で作り易く、又廉価となし得るよう設けたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
第１の手段として下方筒部を摘み筒1aとして、該摘み筒から起立する上方筒部分を内筒1bとなし、該内筒に割溝２を縦設した主筒１と、
上記内筒外面へ回動可能に嵌合させた雌ねじ筒５と、
上記内筒1b内へ上下動可能に嵌合させて、筒壁外面から突設した係合ピン15先端を上記割溝を通って雌ねじ筒５の雌ねじ溝内へ摺動自在に嵌合させた棒状化粧品受筒11と、
からなる棒状化粧品繰出し容器において、
上記受筒11外径を小外径として内筒1b内面との間に間隙を設けると共に、受筒の上部内面に底板12を横設して、該底板上方の受筒部分を棒状化粧品の下端嵌合部となし、又底板下方の受筒部分を第１雄ねじ筒14として該筒下端から上記係合ピン15を突設しておき、
又上記間隙上部内へ下方筒部を嵌合させ、かつ筒部下端内面に付設した第１係合突子22を上記第１雄ねじ筒の雄ねじ条間に形成された第１雄ねじ条溝16上部内へ係合させて、内筒1b内面へ上下動可能に嵌合させた、棒状化粧品第１補強筒21を設けて、
上記受筒11を上限まで螺上昇させたとき、第１補強筒21上部が主筒ないし雌ねじ筒上端から上方へ露出可能となし、該露出部分を受筒11に対して回すことで、第１補強筒21が下降可能に形成した。
【０００７】
【発明の実施の形態】
まず図１から図４が示す第１実施形態について説明する。
１は従来公知の主筒であり、該主筒の下方筒部は摘み筒1aとし、該摘み筒上端から内向きフランジを介して内筒1bを起立し、該内筒には通常左右一対の割溝２を縦設し、内筒上端外面には係合突条３を周設している。
【０００８】
上記内筒外面へは回動自在に雌ねじ筒５を嵌合させる。該筒は上端部内面に上記係合突条を嵌合させる凹溝６を周設している。上記内筒1b内へは棒状化粧品嵌合用の受筒11を上下動自在に嵌合させる。該受筒は小外径として内筒1b内面との間に間隙を設けると共に、受筒の上部内面に底板12を横設して該底板上方の受筒部分を棒状化粧品13の下端嵌合部12 ａとなし、又底板下方の受筒部分を第１雄ねじ筒14として、該筒下端から係合ピン15を突出し、該係合ピンを公知の場合と同様既述割溝２に挿通させ、かつその係合ピン先端を雌ねじ筒５の雌ねじ溝内へ摺動自在に係合させている。
【０００９】
上記間隙上部内へは、棒状化粧品補強用の第１補強筒21の下部を嵌合させ、かつその筒下端内面に付設した第１係合突子22を第１雄ねじ筒14の雄ねじ条間に形成された第１雄ねじ条溝16の上部内へ係合させて、第１補強筒21を内筒1b内へ上下動可能に嵌合させる。
【００１０】
上記第１補強筒は受筒11と共に、雌ねじ筒５に対する主筒１の正逆両方向への回動により上下動し、図１が示すように受筒11を上限まで上昇させたとき、第１補強筒21上部が主筒１ないし雌ねじ筒５上端から上方へ露出可能とする。該図１が示す状態から第１補強筒21の上部を雄ねじ条の螺降方向へ回せば第１係合突子22が第１雄ねじ条溝16内を螺降することで、図３が示すように第１補強筒21は下降し、よって第１補強筒21の上部内に嵌合されていた棒状化粧品部分が露出することとなるから、該露出部分を使用することが出来る。
【００１６】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、棒状化粧品を使い終った後に、受筒11を上限まで上昇させ、主筒等の上端上方へ露出した第１補強筒21 上部を回すことで第１補強筒21を下降させるから、棒状化粧品 13 上部の繰り出し操作が容易である。又第１補強筒 21 を嵌合させた受筒と、内筒1b内面との摺動面は第１補強筒 21の外面だけとなり、既述従来例が受筒11外面と押出し部材外面との二ヶ所で内筒内面との摺動を行っている場合に比べて摺動面を少くすることが出来、よって受筒上下動の際の摩擦抵抗を少くすることが出来る。又構造も簡易となり、廉価とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明繰出し容器の半断面図である。
【図２】図１容器の斜視図である。
【図３】図１の状態から第１補強筒を螺降させて、その第１補強筒内に残った棒状化粧品を露出させた状態を示す、要部の半断面図である。
【図４】図３の状態を全体図で示す、斜視図である。
【符号の説明】
１…主筒 1a…摘み筒
1b…内筒 ２…割溝
５…雌ねじ筒 11…受筒
14…第１雄ねじ筒 21…第１補強筒

Claims (1)

1. 下方筒部を摘み筒1aとして、該摘み筒から起立する上方筒部分を内筒1bとなし、該内筒に割溝２を縦設した主筒１と、上記内筒外面へ回動可能に嵌合させた雌ねじ筒５と、上記内筒1b内へ上下動可能に嵌合させて、筒壁外面から突設した係合ピン15先端を上記割溝を通って雌ねじ筒５の雌ねじ溝内へ摺動自在に嵌合させた棒状化粧品受筒11と、からなる棒状化粧品繰出し容器において、上記受筒11外径を小外径として内筒1b内面との間に間隙を設けると共に、受筒の上部内面に底板12を横設して、該底板上方の受筒部分を棒状化粧品の下端嵌合部12 ａとなし、又底板下方の受筒部分を第１雄ねじ筒14として該筒下端から上記係合ピン15を突設しておき、又上記間隙上部内へ下方筒部を嵌合させ、かつ筒部下端内面に付設した第１係合突子22を上記第１雄ねじ筒の雄ねじ条間に形成された第１雄ねじ条溝16上部内へ係合させて、内筒1b内面へ上下動可能に嵌合させた、棒状化粧品第１補強筒21を設けて、上記受筒11を上限まで螺上昇させたとき、第１補強筒21上部が主筒ないし雌ねじ筒上端から上方へ露出可能となし、該露出部分を受筒11に対して回すことで、第１補強筒21が下降可能に形成したことを特徴とする棒状化粧品繰出し容器。

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