JPH0535808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、例えば口紅等の棒状化粧品繰出し容器
に係る。

「従来の技術」 棒状化粧品繰出し容器としては、一般に主筒外
面に螺筒を回動可能に嵌合させると共に、主筒内
に嵌合させた棒状化粧品支持筒からピンを突出さ
せて、該ピンを主筒に縦設した縦割溝に挿通さ
せ、かつ該ピン先端を螺筒内面の螺溝内へ係合さ
せ、上記螺筒に対して主筒下部が形成する摘み筒
部を正逆両方向へ回すと、螺溝内をピンが押上げ
られ、又押下げられることで支持筒が上下動する
よう設けられている。

該従来のこの種容器は、摘み筒部を大外径とし
て、その上方の小外径部分へ螺筒を嵌合させてお
り、支持筒のピンは螺溝下端に達したとき停止す
るから、よつて支持筒は摘み筒部から起立する縦
割溝付き筒部内だけを上下動するものであつた。

「考案が解決しようとする問題点」 従来のこの種繰出し容器において、容器下端部
の摘み筒部分と、棒状化粧品下降時において棒状
化粧品用支持筒が位置する摘み筒の直ぐ上方部分
とは、実際に消費される棒状化粧品の収納部とし
ては使用されていない。このため棒状化粧品の長
さに比べて容器体が長くなり過ぎる欠点があつ
た。

本案は、上記摘み筒内へ支持筒が下降するよう
形成することにより、容器における上記棒状化粧
品収納部の長さを大きく形成することが出来るよ
うにしたものである。

「問題点を解決するための手段」 筒体下端部の外面に凹溝２を周設すると共に、
該凹溝上方の筒壁部分に縦割溝３，３を縦設した
主筒１と、上記縦割溝を穿設する主筒部分外面へ
回動可能に筒体を嵌合させ、該筒体内面に螺溝
６，６を穿設した螺筒５と、上記凹溝２内へ短筒
部８内面に付設した突条８ａを嵌着させると共に
その短筒部８下端に付設した外向きフランジ状部
９を介して、短筒部よりも高く摘み筒部１０を起
立する摘み部材７と、上記主筒１内へ上下動可能
に嵌合させた筒部外面から上記縦割溝を挿通させ
てピン１２，１２を突出し、該ピン先端を上記螺
溝６，６内へ係合させた棒状化粧品支持筒１１
と、上記螺筒を内部に遊挿させて上記短筒部８と
摘み筒部１０との間へ頂壁周縁から垂設した周壁
１５下部を着脱自在に嵌合させたキヤツプ１４と
で形成させた。

「作用」 第１図の状態において、キヤツプ１４の周壁１
５下部は摘み部材７の短筒部８と摘み筒部１０と
の間へ着脱自在に嵌合させてあつた、その摘み部
材７に対してキヤツプが自由に回動することはな
い。キヤツプ１４を外し、螺筒５に対して摘み筒
部１０を正逆方向へ回すと、主筒１に対して支持
筒１１が上下動する。

「実施例」 本案容器は、主筒と螺筒と摘み部材と支持筒と
キヤツプとからなる。

主筒１は、筒体下端外面に凹溝２を周設すると
共に、該凹溝上方の筒壁部分の左右両部に縦割溝
３，３を縦設している。凹溝上端と縦割溝下端と
の間の筒壁部分外面には後述の螺筒支持板４を周
設している。

上記縦割溝３を穿設する主筒部分外面へは回動
可能に螺筒５を嵌合させる。該螺筒は内面に螺溝
６，６を穿設しており、その螺筒下端を支持板４
上へ載置し、又螺筒の上部内面に設けた上向き段
部へ主筒の上部外面に周設した突条１ａを係合さ
せて該螺筒の抜出しを防止させている。

既述主筒１の下端部には、摘み部材７を嵌着さ
せる。該摘み部材は、上記凹溝２内へ短筒部８内
面に付設した突条８ａを嵌着させると共に、その
短筒部下端に付設した外向きフランジ状部９を介
して短筒部よりも高く摘み筒部１０を起立して形
成させている。主筒に対して摘み部材７は回動不
能とし、そのため上記凹溝内面と突条８ａ外面と
には多数の噛合せ用凹凸条を設けている。

棒状化粧品用支持筒１１は、既述主筒１内へ上
下動可能に嵌着させた筒部外面から、縦割溝に挿
通させてピン１２，１２を突出させ、該ピン先端
を凹溝６，６内へ係合させている。筒部内面から
は棒状化粧品係止用のピン１３，１３が突出させ
てある。

１４はキヤツプで、頂壁周縁から垂下する周壁
１５内へ螺筒５を遊嵌させてその周壁下部を摘み
部材７の短筒部８と摘み筒部１０との間へ着脱自
在に嵌合させている。

「考案の効果」 本案は既述のように、主筒の筒体下端部外面に
凹溝２を周設して、該凹溝上方の筒壁部分に縦割
溝３，３を縦設し、又上記凹溝内へ短筒部８内面
に付設した突条８ａを嵌合させると共にその短筒
部８下端に付設した外向きフランジ状部９を介し
て、短筒部よりも高く摘み筒部１０を起立する摘
み部材７を設けたから、縦割溝３，３下端を摘み
筒部上端よりも下方まで穿設させることが出来、
又上記縦割溝を穿設する主筒部分外面へ、内面に
螺溝６，６を有する螺筒５を回動可能に嵌合さ
せ、主筒内へ嵌合させた支持筒のピン１２，１２
を縦割溝２に挿通させ、かつそのピン先端を螺溝
６，６内へ係合させたから、下限まで下降させた
状態で支持筒１１は従来に比して下方まで下降さ
せることが出来、よつて従来品に比べて実際に消
費させる棒状化粧品収納部の長さを大とすること
が出来る。更にキヤツプ１７周壁はその下部を摘
み部材７の短筒部８と摘み筒部１０との間へ嵌合
させるよう設けたから、螺筒外面に嵌合させた場
合のように、携帯時にキヤツプに対して主筒と共
に摘み部材７が回動してそのため主筒に対して支
持筒と共に棒状化粧品が上下動するようなことも
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の半断面図、第２図はその容
器の分解斜視図である。 １……主筒、５……螺筒、７……摘み部材、１
１……支持筒、１４……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒体下端部の外面に凹溝２を周設すると共に、
   該凹溝上方の筒壁部分に縦割溝３，３を縦設した
   主筒１と、上記縦割溝を穿設する主筒部分外面へ
   回動可能に筒体を嵌合させ、該筒体内面に螺溝
   ６，６を穿設した螺筒５と、上記凹溝２内へ短筒
   部８内面に付設した突条８ａを嵌着させると共に
   その短筒部８下端に付設した外向きフランジ状部
   ９を介して、短筒部よりも高く摘み筒部１０を起
   立する摘み部材７と、上記主筒１内へ上下動可能
   に嵌合させた筒部外面から上記縦割溝を挿通させ
   てピン１２，１２を突出し、該ピン先端を上記螺
   溝６，６内へ係合させた棒状化粧品支持筒１１
   と、上記螺筒を内部に遊挿させて上記短筒部８と
   摘み筒部１０との間へ頂壁周縁から垂設した周壁
   １５下部を着脱自在に嵌合させたキヤツプ１４と
   で形成させたことを特徴とする棒状化粧品繰出し
   容器。