JPH0328832Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅等の棒状化粧品を収納した棒状化
粧品繰出し容器に関する。

「従来の技術」 この種の容器として従来、摘み筒部からキヤツ
プ嵌合筒部を介してガイド筒部を上方へ起立さ
せ、該ガイド筒部上下方向に複数のガイド長孔を
穿設させた主筒部材と、上記ガイド筒部外面に回
動可能に嵌合させた筒部を有し、該筒部内壁に螺
条溝を設けた回動筒と、上記ガイド筒部内に嵌合
させた短筒部の外面から複数の係合ピンを突出さ
せ、該係合ピンを上記各ガイド長孔に挿通させて
ピン先端を螺条溝内へ係合させた棒状化粧品嵌合
用受筒とからなり、上記回動筒を持ち、摘み筒部
を正方向へ回すと、受筒が上昇して該受筒内に下
端部を嵌着させた棒状化粧品がガイド筒部上端か
ら繰出され、又逆方向に回すと受筒が下降して棒
状化粧品が繰込みされるよう設けた繰出し容器が
知られている。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来例は、棒状化粧品の繰出し、繰込みが
自由であるため便利であるが、その操作にあたつ
ては、一方の手で回動筒を持ち他方の手で摘み筒
部を回さなければならず、必ず両手使用が条件と
なることから操作性が低く不便な面もあつた。

本考案は、このような従来の実情を考慮して提
案されたもので、片手操作を可能にして操作性が
高く便利な棒状化粧品繰出し容器を提供すること
を目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案容器は容器主
体１と、螺筒７と、棒状化粧品保持筒１０と、操
作片１２とを主要部材としている。

容器主体１は、上端面開口の円筒体であつて、
該円筒体下部を摘み部２に形成させると共に該摘
み部よりも上方筒部分を内筒３と外筒４との二重
筒で形成させ、かつ上記内筒の左、右両部及び外
筒の右部にそれぞれガイド長孔５，６を縦設させ
ている。

螺筒７は、上記内筒外面と外筒内面との間に形
成された間隙内に回動自在に嵌合され、かつ内面
に大リードで二条ねじをなす第１螺溝８，８を、
また外面に大リードでしかも上記第１螺溝とは逆
向きの第２螺溝９をそれぞれ穿設させている。

棒状化粧品保持筒１０は、上記容器主体内に上
下動自在に嵌合され、かつ外面の左、右両部分か
ら突出した一対の第１係合ピン１１，１１を内筒
のガイド長孔５，５を通つて上記第１螺溝８，８
下端にそれぞれ嵌合させている。

操作片１２は、上記外筒外面に上下動自在に装
着され、かつ内面から突出した第２係合ピン１３
を外筒のガイド長孔６を通つて上記第２螺溝９上
端に嵌合させている。

そして、上記操作片１２押下げにより第２係合
ピン１３が第２螺溝９を螺降することで、第１係
合ピン１１，１１が第１螺溝８，８を螺昇して保
持筒１０の容器主体内上方への上昇が可能に形成
させている。

「作用」 第１図の状態から操作片１２を押下げると、上
述したように第２係合ピン１３が第２螺溝９を螺
降することから螺筒７が所定方向に回動する。こ
れにより、第１係合ピン１１，１１が逆に第１螺
溝８，８を螺昇することから保持筒１０が容器主
体内上方へ上昇し、該保持筒に装着された棒状化
粧品が容器主体上端面から繰出される。

斯る状態から今度は操作片１２を押上げると、
上述したのと逆の動作で保持筒１０が容器主体内
下方へ下降し、棒状化粧品が繰込みされることは
自明である。

「実施例」 第１図乃至第４図が示す実施例は、既述「問題
点を解決するための手段」で述べたところと同様
であり、重複を避けるために該既述部分について
の説明は省略し、既述しない事項についてだけ説
明を加える。

容器主体１は、大外径の摘み部２に続く直ぐ上
方筒部分を中外径のキヤツプ螺合筒部１４に形成
させ、この筒部の更に上方筒部分を小外径の二重
筒（内筒３及び外筒４）に形成させている。尚、
図中１５は上記筒部１４に嵌合されたキヤツプで
ある。また、内筒３上端外周に突条１６が周設さ
せている。

螺筒７の上端内周は大内径部とし、該大内径部
下端の上向き段部１７を内筒３の突条１６下面に
係合させ、該螺筒７の抜出しを防止させている。
また、螺筒７の第１及び第２螺溝８，９は第４図
が示すように内、外面の略一周に亘つて形成され
ている。

操作片１２の第２係合ピン１３は、第３図Ｃが
示すように、小外径部１３ａの先端に更に大外径
部１３ｂが形成され、この大外径部１３ｂが外筒
４のガイド長孔６の内側側縁に形成した係合段部
１８に係合することによつて外方への抜止めがな
されている。尚、図中１９は操作片外面のローレ
ツト加工部である。

上記実施例にて、各部は適宜合成樹脂材で成形
製作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、操作片を
上下動させるだけで棒状化粧品の繰出し及び繰込
みが可能に構成したので、片手操作が可能となつ
て操作性が高く便利であるという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す縦断面
図、第２図は第１図の−線断面図、第３図Ａ
は容器主体の斜視図、第３図Ｂは螺筒の斜視図、
第３図Ｃは操作片の斜視図、第３図Ｄは保持筒の
斜視図、第３図Ｅはキヤツプの斜視図、第４図は
螺筒の展開図である。 １……容器主体、７……螺筒、１０……棒状化
粧品保持筒、１２……操作片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端面開口の円筒体であつて、該円筒体下部を
   摘み部２に形成させると共に該摘み部よりも上方
   筒部分を内筒３と外筒４との二重筒で形成させ、
   かつ上記内筒の左、右両部及び外筒の右部にそれ
   ぞれガイド長孔５，６を縦設させた容器主体１
   と、上記内筒外面と外筒内面との間に形成された
   間隙内に回動自在に嵌合され、かつ内面に大リー
   ドで二条ねじをなす第１螺溝８，８を、また外面
   に大リードでしかも上記第１螺溝とは逆向きの第
   ２螺溝９をそれぞれ穿設させた螺筒７と、上記容
   器主体内に上下動自在に嵌合され、かつ外面の
   左、右両部分から突出した一対の第１係合ピン１
   １，１１を内筒のガイド長孔５，５を通つて上記
   第１螺溝８，８下端にそれぞれ嵌合させた棒状化
   粧品保持筒１０と、上記外筒外面に上下動自在に
   装着され、かつ内面から突出した第２係合ピン１
   ３を外筒のガイド長孔６を通つて上記第２螺溝９
   上端に嵌合させた操作片１２とからなり、上記操
   作片１２押下げにより第２係合ピン１３が第２螺
   溝９を螺降することで、第１係合ピン１１，１１
   が第１螺溝８，８を螺昇して保持筒１０の容器主
   体内上方への上昇が可能に形成させたことを特徴
   とする棒状化粧品繰出し容器。