JP3846957B2 - プリント基板ダイレクト描画装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光硬化性のラミネートフィルムを張り付けた基板にレーザビームを照射して露光させ、基板上に配線パターンを形成するプリント基板のダイレクト描画装置に関し、特に本発明は直線部分あるいは曲線部分に関係なく感光部の線幅を均一に作成することができるプリント基板ダイレクト描画装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント基板の作成方法としては、フォトマスクを作成してこれを光硬化性のラミネートフィルムを貼り付けた基板に合わせ、紫外線ランプ等を使って紫外線を含む光(以下、UV光という)を一面に照射して露光を行う方法が知られている。
この方法により両面基板に回路パターンを形成する場合は、次のように行われる。
【0003】
▲1▼ 銅等の導電金属材料でできた薄膜を基板の両面に均一に付着させ、電子部品等を取り付けるための貫通穴と、基板の表面と裏面のある特定の回路パターンに導通性を持たせるための貫通穴を開ける。
▲2▼ その基板上にUV(紫外線)光硬化フィルムを基板の表、裏両面に均一に付着させ、さらに基板の表面には表面用のフォトマスクフィルムを、裏面には裏面用のフォトマスクフィルムを貼り付ける。
▲3▼ UV光を照射してフォトマスクフィルムに形成されている回路パターンを基板の両面それぞれに露光焼付する。
▲4▼ 露光処理した基板をエッチング処理して未露光部分の導電性金属材料を除去する。
▲5▼ 化学処理により光硬化したフィルムを除去する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の方法を用いる場合には、1枚もしくは少数のプリント基板の作成においても必ずフォトマスクを作成する必要があり、そのあとこれを基板に貼り付け露光する工程をとるため、時間と費用を要することになる。すなわち従来の方法は次のような欠点がある。
【0005】
(イ)フォトマスクフィルムを自社で製作することのできない基板メーカにおけるフォトマスクフィルムの製作は自社外の製作会社に製作依頼しなければならず、その場合の製作時間は最低でも約一日必要であり、この時間をさらに短縮することは困難である。
(ロ)製作されたフォトマスクフィルムの検査に要する時間、工数の負担が大きい。
(ハ)フォトマスクフィルムの伸縮を防止するために、フォトマスクフィルムの保管場所の温度、湿度管理が必要であり、設備の整備、手間がかかる。
(ニ)フォトマスクフィルムにゴミや傷が付かないように保護しなければならず、管理上の負担が大きい。
(ホ)基板上にフォトマスクフィルムを貼り付ける時、基板に開けられている多数の穴とフォトマスクフィルムに印刷されている多数の穴とを、人手により精密に重ね合す必要があり、熟練した技術が要求され、工数の負担も大きい。
【0006】
そこで上記したフォトマスクを作成する工程と、ラミネートフィルムを貼り付けた基板に上記フォトマスクを合わせ、紫外線ランプ等を使って一面に照射して露光を行う工程とを一工程で処理する方法が要望されている。
そのため、例えば、UV光を照射する出射端を設け、該出射端を上記UV光硬化フィルムを貼り付けた基板上で配線パターンに沿って移動させ、配線パターン部分を露光する方法が考えられる。
この場合には、フォトマスクを使用したときと同等の精度をもつ成果物を作成することが条件となる。つまり、基板上に、フォトマスクを使用した場合に得られる線幅と同等の線幅で均一に描画するとともに、露光領域のエッジ部分をシャープに露光することが必要となる。
【0007】
本発明は、上述した点に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、フォトマスクフィルム等を使用せずに基板上に回路パターンを形成することができ、また、基板上に配線パターンを所定の線幅で均一に描画でき、フォトマスクを使用したときと同等の成果物を作成することが可能なプリント基板ダイレクト描画装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を次のようにして解決する。
導電性金属材料の上に光の照射によって硬化するフィルムを貼り付けた基板を載置・固定する描画テーブルと、紫外線を含む光を出射する光源と、該光源から出射する光の出力強度を調整する光強度変調器と、上記光強度変調器が出射する光が入射し、該光を導光する光ファイバと、上記光ファイバの出射光を前記基板に対して略垂直に照射せしめる照射部と上記照射部を基板に対して略垂直方向に移動せしめる移動機構と、照射径を調整するため上記照射部を基板に対して略垂直方向に移動せしめる移動機構とを具備した描画ヘッドと、上記描画ヘッドに取り付けられ、上記基板までの距離および描画テーブルまでの距離を測定するセンサと、上記センサにより測定された基板上の各XY座標値における基板の高さ分布を示す高さ分布データを記憶したメモリと、上記描画ヘッドを上記描画テーブルに略平行にX方向およびY方向に移動させる移動機構と、上記移動機構により描画ヘッドを基板上で配線パターンに沿って移動させる制御手段とを設ける。
上記制御手段は、前記センサで測定した基板までの距離に応じて上記描画ヘッドを基板に対して略垂直方向に移動させ、上記基板上の照射径が略一定になるように制御する。
【0009】
そして、制御手段により、上述したように上記照射部を基板に対して垂直方向に移動させ基板上の照射径を制御するとともに、上記描画ヘッドの移動速度と前記光強度変調器の出射光の出力強度とを同期させ、上記基板上に張りつけたフィルムの感光量が均一となるように制御する。
すなわち、描画ヘッドが加速している期間は、光強度変調器により光強度を上記描画ヘッドの速度に応じて上昇させ、描画ヘッドの加速が終了すると光強度が100%になるように制御する。また、描画ヘッドが定速で移動している期間は光強度を一定に保ち、描画ヘッドが減速している間は、描画ヘッドの速度に応じて光強度を100%から減少させ減速が終了し、ヘッドが停止したとき光強度が0%になるように同期制御する。
以上のような制御を行うことにより、直線部分、曲線部分に関係なく基板に貼り付けたフィルムの感光量および感光部の線幅を均一にすることができ、フォトマスクを使用した場合と同等の寸法精度のよい成果物を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を説明する。
図1は本発明によるプリント基板ダイレクト自動描画装置の一実施例の外観斜視図である。図1において、1は本実施例の描画装置本体であり、描画装置本体1の両側面にYレール18が設けられており、そのYレール18を跨ぐようにXビーム19が設けられている。Xビーム19は、Yレール18上に移動可能に取り付けられており、Xビーム19の両側にはXビーム19の駆動用のY軸駆動部6が設けられている。
【0013】
また、Xビーム19にはXレール17が設けられ、X軸駆動部5により駆動される描画ヘッド2が、Xレール17上を移動可能に取り付けられている。
このため、Y軸駆動部6によりXビーム19を駆動することにより、描画ベッド2をY軸方向に移動させ、また、上記X軸駆動部5により描画ヘッド2を駆動することにより、描画ヘッド2をX軸方向に移動させることができる。
一方、描画テーブル3が描画装置本体1の描画ヘッド2と対向するように設置されており、描画テーブル3には予め基板4を吸着固定するための小さい吸着穴21が無数に開けられている。上記吸着穴21は図示しないチューブ等を介して吸着装置7に接続されており、描画装置本体1の内部に設置された吸着装置7で負圧を形成することにより、描画テーブル3上に置かれた基板4を吸着・固定する。
【0014】
描画装置本体1の内部には、プリント基板CAD14から送られてくる配線パターンデータに従い、描画ヘッド2を自動制御動作させるための制御装置8が設けられている。
さらに、UV(紫外線)波長光(以下UV光という)を射出するレーザ発振装置9およびレーザ発振装置9の出力強度を変調する光強度変調器10が描画装置本体1の内部に設置されている。レーザ発振装置9の出力強度を変調する手段としては、例えば、AOM(音響ー光学光強度変調器)等を使用することができる。
【0015】
描画ヘッド2には、レーザ発振装置9から射出されたUV光22が基板4に対して略垂直に照射されるように、所定の焦点距離を持った集光レンズを備えたプロジェクタ11が設けられている。
また、描画ヘッド2が自由に動けるように光ファイバケーブルLFが、描画ヘッド2と光強度変調器10の間に接続されており、光ファイバケーブルLFの一方端の端面が、光強度変調器10のレーザ光出射端12に接続され、光ファイバケーブルLFの他方端の端面に、上記描画ヘッド2に設けられた集光レンズ11の光入力部13に接続されている。
【0016】
図2は上記描画ヘッドの構成の一例を示す図である。描画ヘッド2には同図に示すようにステッピングモータ2aが設けられており、ステッピングモータ2aの回転軸に取り付けられたボールネジ2bに、プロジェクタ11が取り付けられたナット2cが係合している。このため、ステッピングモータ2aが回転すると、プロジェクタ11は同図に示すZ軸方向に移動する。なお、同図では、ボールネジ2bとナット2cを使用してプロジェクタ11をZ軸方向に移動させる場合を示しているが、ラックとピニオンを使用してもよい。また、駆動手段として、ステッピングモータに換え、DCモータ等を用いてもよい。
【0017】
また、描画ヘッド2には基板4との距離を測定するためのLEDを用いた光変位センサ(以下、LEDセンサという)2dと、基板4上に印されたマークを観察するためのルーペ2eが設けられている。また、上記プロジェクタ11の光軸とLEDセンサ2d、ルーペ2eの光軸は同図に示すようにそれぞれ距離E,Fだけオフセットしているが、このオフセット量は後述するようにデータ処理において補正される。
【0018】
図3は本実施例において使用される基板を示す図である。基板4には同図に示すように予め銅等の導電金属材料16が付着されており、その上にUV光硬化フィルム15が均一に付着されている。
【0019】
図4は本実施例の制御装置の構成を示す図である。
同図において、9は前記したレーザ発振装置、10は強度変調器、LFは光ファイバ、14は前記したプリント基板CADであり、プリント基板CAD14はプリント基板の配線パターンデータを作成し、基板上の配線パターン形成位置を示すX,Y座標を出力する。
プリント基板CAD14の出力はデータコンバータ31に与えられ、データコンバータ31はプリント基板CAD14の出力をプロジェクタ11のX,Y,Z軸方向の位置制御信号に変換する。
【0020】
データコンバータ31の出力は描画制御部32に与えられ、描画制御部32は上記データコンバータ31の出力に応じてXY軸移動制御回路35、Z軸移動制御回路37を介してXY軸移動機構36、Z軸移動機構38を駆動してプロジェクタ11の位置を制御する。また、後述するように露光線幅、プロジェクタ11の移動速度等に応じて光強度制御回路33を介して光強度変調器10を制御してUV光の強度を制御する。
さらに、描画ヘッド2に取り付けられたLEDセンサ2dにより測定された描画ヘッド2と描画テーブルとの距離データ、描画ヘッド2と基板4との距離データが描画制御部32に送られる。描画制御部32は描画ヘッド2と基板4との距離データに基づき、後述するように基板4の高さ分布データを作成し、作成された高さ分布データに基づきプロジェクタ11のZ軸方向の位置を制御する。
【0021】
以下、本発明の実施例における配線パターンの描画処理について説明する。
(a)基板4を描画テーブル3上に載置しない状態で、予め描画ヘッド2を描画テーブル3上で移動させ、描画テーブル3から描画ヘッド2までの高さを描画ヘッド2に取り付けたLEDセンサ2dで測定する。そして、所定の仕様を満足するように描画テーブル3をセッティングする。
【0022】
(b)前記図3に示したラミネートフィルムを貼り付けた基板4を描画テーブル3上の固定ピン(図示せず)に固定させる。ついで、吸着装置7から真空を供給して基板4を描画テーブル3に吸着させる。その際、描画テーブル3上の基板4が無い部分をシート等で覆っておくことにより、基板4がない部分の吸着穴21から空気が流入することを防止することができ、基板4を確実に描画テーブル3に吸着させることができる。
なお、基板4には図3に示したようにUV光硬化フィルム15が付着しているので、基板4には通常若干の反りが生じる(最大数mm程度)。このため、基板4の厚さ(通常1,6mm程度)が一定であっても、上記のように基板4を吸着したとき基板4の表面は必ずしも描画テーブル3の表面と平行にはならない。
そこで、基板4の最大高さが図5(a)に示すように所定の仕様(例えば0.3mm)を満足するように、基板4の取り付けを調整する。
【0023】
(c)描画ヘッド2を基板4上で移動させ、図5(b)に示すように基板4から描画ヘッド2までの高さを、描画ヘッド2に取り付けたLEDセンサ2dで測定する。
測定された距離データは描画制御部32に送られ、描画制御部32は基板4上の各X,Y座標値における基板4から描画ヘッド2までの高さを示す高さ分布データ(以下これを高さ分布マップという)を作成しメモリ34に格納する。ここで、前記したようにLEDセンサ2dとプロジェクタ11の取り付け位置は距離Eだけ離れているので、描画制御部32にはこのオフセット量Eに基づき測定された距離データを補正する。
【0024】
(d)基板4上に予め印されたマーク位置を描画ヘッド2に取り付けてあるルーペ2eで読み取る。読み取ったマーク位置データに基づき描画制御部32は、基板4の取り付け角度および伸縮補正値を求め、メモリ34に格納する。
【0025】
(e)描画制御部32は描画ヘッド2を描画開始位置に移動させ、プリント基板CAD14が指示する線幅に相当する高さになるように描画ヘッド2のプロジェクタ11をZ軸方向に移動させる。その際、描画制御部32はメモリ34に格納されている前記高さ分布マップを参照して、基板4から描画ヘッド2までの高さを求め、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を制御する。
上記線幅は、プロジェクタ11に設けられた集光レンズの焦点距離とプロジェクタ11の出射径から2等辺三角形の相似を利用して、上記線幅に相当する照射径になるようにプロジェクタ11のZ軸方向の位置を制御することにより、設定することができる。
【0026】
ここで、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を、プロジェクタ11の集光レンズの焦点位置が基板4上になるように設定すれば最もシャープな線を描画することができるが、プリント基板の露光処理においては、焦点位置が基板4上から0.±0.1〜0.5mm程度ずれても実用上支障がない。そこで、本実施例においては、プロジェクタ11のZ軸方向の距離を上記の範囲内で制御して所望の線幅のパターンを描画している。
なお、広い領域を露光する場合には、後述するように、焦点位置をさらにずらして線幅の太い線で露光を行ったのち、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を上記範囲内に制御してそのエッジ部分を再度露光する。
【0027】
(f)レーザ発振器9をオンしてレーザ光を出射させるとともに、描画ヘッド2の移動を開始する。レーザ光は、光強度変調器10、光ファイバLFを介して描画ヘッド2のプロジェクタ11に導光されプロジェクタ11から出射し、基板4上に照射される。描画制御部32はデータコンバータ31の出力に基づき描画ヘッド2のX,Y軸方向の位置を制御し、基板4上に所定の配線パターンを描画する。その際、前記ルーペ2eで読み取ったマーク位置データから求めた基板4の取り付け角度および伸縮補正値に基づき、描画ヘッド2のX,Y座標値を補正する。
【0028】
また、描画制御部32は光強度制御回路33により光強度変調器10を制御して、描画ヘッド2の移動速度とUV光の出力強度を比例させるように制御する。すなわち、図6に示すように描画ヘッド2の移動速度が遅いときにはUV光の強度を下げ、描画ヘッド2の移動速度が速いときにはUV光の強度を上げる。これにより、描画ヘッド2の移動速度にかかわらず基板4への照射量を一定にすることができる。
【0029】
(g)また、描画制御部32は前記した基板4の高さ分布マップを参照して、上記描画ヘッド2のX−Y移動に同期させてプロジェクタ11のZ軸方向の位置を微調する。
すなわち、図7に示すように、基板面が高くなると、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を上昇させ、基板4とプロジェクタ11の距離を一定に保つ。
このような制御を行うことにより基板の厚みのバラツキや板面の平面度のバラツキに対してもまた直線や曲線描画でも線幅が均一な精度の結果を得ることができる。
【0030】
(h)基板4上の広い領域を露光する場合には、前記したようにプロジェクタ11をZ軸方向に移動させて焦点位置をずらして線幅の太い線で露光を行ったのち、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を調整して、基板4上に焦点位置を合わせ、エッジ部分を再度露光する。
例えば、図8(a)に示す領域を露光する場合には、同図(b)に示すように領域をA〜Dの領域に分け、プロジェクタ11と基板4の距離を太い線を描画できる距離Hwに設定して、まず、各領域A〜Dを線幅の広い線で露光する。その際、光強度変調器10が出射するUV光の強度を上げて、露光量が低下しないように制御する。
【0031】
ついで、同図(c)に示すように、プロジェクタ11と基板4の距離を、基板4上にシャープな線が描画できる距離Hnとし、UV光の強度を通常の強度に下げて、領域のエッジ部分をシャープな線で描画する。
上記のような露光をすることにより、エッジ部分をシャープに露光することができ、また、比較的広い領域を短時間に、かつ、一定の露光量で露光することができる。
【0032】
(i)以上のように配線パターンに沿って描画ヘッドを移動させ基板4にUV光を照射することにより、基板4上の配線パターンが設けられる部分のUV光硬化フィルム15を硬化させる。
(j)配線パターンに沿ってUV光硬化フィルム15を硬化させたのち、エッチング処理により、UV光が照射されなかった部分の導電金属材料16等を除去し、さらに化学処理により硬化したUV光硬化フィルム15を除去する。これにより、基板4上に回路パターンが形成される。
【0033】
なお、上記実施例では、LEDセンサ2dにより基板4の高さを測定して高さ分布マップを作成し、該高さ分布マップによりプロジェクタ11のZ軸方向の位置を制御するようにしているが、基板の反りが少ない場合には、LEDセンサ2dにより描画テーブル3の高さを予め測定しておき、この高さから基板4の厚みを減算して基板面の高さを求め、プロジェクタ11のZ軸方向の位置を制御するようにしてもよい。
また、上記実施例では、UV光を放出する手段としてレーザ発振装置を用いる例を示したが、所望の強度の光出力が得られる場合には、紫外線ランプを用いた光源を使用してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、フォトマスクを作成する工程および露光する工程を一工程で行うことができるので、プリント基板の作成を短時間に行うことができるとともに、直線部分、曲線部分に関係なく基板に貼り付けたフィルムの感光量および感光部の線幅を均一にすることができ、フォトマスクを使用した場合と同等の寸法精度のよい成果物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のプリント基板ダイレクト描画装置の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施例の描画ヘッドの構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例において使用されるプリント基板の一例を示す図である。
【図4】図4は本実施例の制御装置の構成を示す図である。
【図5】基板の反りおよび基板から描画ヘッドまでの距離測定を説明する図である。
【図6】描画ヘッドの移動速度とUV光の強度との関係を示す図である。
【図7】線幅一定制御を説明する図である。
【図8】広い領域を露光する場合の露光方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 描画装置本体
2 描画ヘッド
2a ステッピングモータ
2b ボールネジ
2c ナット係合
2d LEDセンサ
2e ルーペ
3 描画テーブル
4 基板
5 X軸駆動部
6 Y軸駆動部
7 吸着装置
8 制御装置
9 レーザ発振装置
10 光強度変調器
11 プロジェクタ
12 レーザ射出面
13 光入力部
14 プリント基板CAD
15 UV(紫外線)光硬化フィルム
16 導電金属材料
17 Xレール
18 Yレール
19 Xビーム
20 操作パネル
21 吸着穴
22 UV(紫外線)光
31 データコンバータ
32 描画制御部
33 光強度制御回路
34 メモリ
35 XY軸移動制御回路
36 XY軸移動機構
37 Z軸移動制御回路
38 Z軸移動機構
LF 光ファイバ

Claims (1)

  1. 導電性金属材料の上に光の照射によって硬化するフィルムを貼り付けた基板を載置・固定する描画テーブルと、
    紫外線を含む光を出射する光源と、該光源から出射する光の出力強度を調整する光強度変調器と、
    上記光強度変調器が出射する光が入射し、該光を導光する光ファイバと、
    上記光ファイバの出射光を前記基板に対して略垂直に照射せしめる照射部と照射径を調整するため上記照射部を基板に対して略垂直方向に移動せしめる移動機構とを具備した描画ヘッドと、
    上記描画ヘッドに取り付けられ、上記基板までの距離および描画テーブルまでの距離を測定するセンサと、
    上記センサにより測定された基板上の各XY座標値における基板の高さ分布を示す高さ分布データを記憶したメモリと、
    上記描画ヘッドを上記描画テーブルに略平行にX方向およびY方向に移動させる移動機構と、
    上記移動機構により描画ヘッドを基板上で配線パターンに沿って移動させる制御手段とを備えたプリント基板ダイレクト描画装置であって、
    上記制御手段は、前記センサで測定した基板までの距離に応じて上記描画ヘッドを基板に対して略垂直方向に移動させ、前記センサで測定した基板の高さ分布データに基づき高さ方向の位置を微調して、上記基板上の照射径が略一定になるように制御するとともに、上記描画ヘッドの移動速度と前記光強度変調器の出射光の出力強度とを同期させることにより上記基板上に張りつけたフィルムの感光量を均一化する
    ことを特徴とするプリント基板ダイレクト描画装置。
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