JP3846403B2 - 空気調和装置の室外ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置の室外ユニット、特に、天面から空気を吹き出すタイプの空気調和装置の室外ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の天面から空気を吹き出すタイプの空気調和装置の室外ユニットにおいては、ケーシングの天面に空気吹出口が形成されており、この空気吹出口を覆うようにファングリルが配置されている。このファングリルは、ケーシングの天面にネジ等の複数の締結部材を介して固定されている。このファングリルは、空気吹出口の径よりも大きな外径を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、側面から空気を吹き出すタイプの空気調和装置の室外ユニットにおいて、ケーシングの側面の平坦部にスリットを設けるとともに、このスリットに対応する係合爪をファングリルに設けて、爪係合させることによってファングリルをケーシングの側面に固定しているものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−281204号公報(第1図及び第3図)
【0005】
【特許文献2】
実開昭62−31225号公報(第1図−第7図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の室外ユニットでは、ファングリルが複数の締結部材によって固定されているため、ケーシングにファングリルを固定する作業に手間がかかる傾向にある。また、ファングリルの外径は、空気吹出口の径よりも大径であるため、平面視におけるケーシングサイズが小さく、空気吹出口の外周縁とケーシング天面の外周縁とが非常に接近した室外ユニットでは、平面視において、ファングリルの外周部がケーシング天面の外周縁よりも外側にはみ出してしまい、見栄えが悪くなることもある。
【0007】
これに対して、上記の側面から空気を吹き出すタイプの従来の室外ユニットのように、ケーシングの側面の平坦部にスリットを設けるとともに、このスリットに対応する係合爪をファングリルに設けて、爪係合させることによってファングリルをケーシングの側面に固定することで、締結部材による固定作業を減らすことも可能であるが、ファングリルの外周部がケーシング天面の外周縁よりも外側にはみ出してしまい、見栄えが悪くなる点では同じである。
【0008】
さらに、天面から空気を吹き出すタイプの室外ユニットにおいて、平面視におけるケーシングサイズが比較的大きい場合には、ファングリルの重量やケーシングの天面部分の自重によって、ケーシング天面が撓むおそれもあるため、ケーシングの天面部分の板厚を大きくして強度を確保する必要がある。これにより、室外ユニットのコストが増加している。
【0009】
本発明の課題は、ファングリルをケーシングに装着する際の作業性に優れ、低コストで、かつ、ファングリル装着後の見栄えもよい室外ユニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の空気調和装置の室外ユニットは、天面から空気を吹き出すタイプの空気調和装置の室外ユニットであって、ケーシングとファングリルとを備えている。ケーシングは、上部に形成された空気吹出口と、空気吹出口の外周縁に上方に延びるように形成された環状のリブとを有している。ファングリルは、空気吹出口を上方から覆い、リブに直接固定されている。ファングリル及びリブの一方は、複数の係合爪部を有している。ファングリル及びリブの他方は、各係合爪部を上下方向に移動不能に係止する係合溝部を有している。係合爪部は、ファングリルの下端部及びリブの上端部の一方から内周側に向かって延びるように形成されている。
【0011】
この室外ユニットでは、ケーシングの上部に形成された空気吹出口の外周縁に環状のリブを設け、このリブにファングリルを固定するようにしている。このリブは、ケーシングの空気吹出口の周辺の強度を向上させている。しかも、ファングリルとリブとは、係合爪部と係合溝部とによって、上下方向に移動不能に係止されるため、従来のようにファングリルをネジ等の複数の締結部材を介して固定する場合に比べて、締結部材の数を最小限に抑えることができる。例えば、ファングリルの周囲のほとんどを係合爪部と係合溝部とによって係止し、ネジ止め箇所を1カ所だけにすることも可能である。
【0012】
このように、係合爪部と係合溝部との爪係合により、ファングリルが上下方向に移動不能に係止されるため、ネジ止め箇所やファングリルの組み付け工数を減らし、作業性を向上させることができる。また、リブによってケーシングの空気吹出口の周辺の強度が向上しているため、ケーシング天面の強度が確保される。これにより、ケーシングの天面部分の板厚を減らすことができ、コストダウンが可能となる。
【0013】
しかも、この室外ユニットでは、係合爪部がファングリルの下端部及びリブの上端部の一方から内周側に向かって延びるように形成されているため、空気吹出口の外周縁とケーシング天面の外周縁とが非常に接近した室外ユニットにおいて、ファングリルがケーシング天面の外周縁よりも外側にはみ出さないようにすることが可能である。
【0014】
請求項2に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項1において、係合溝部は、案内溝部と、スライド溝部とを有している。案内溝部は、ファングリルをリブに装着する際に、係合爪部を上下方向に案内することが可能である。スライド溝部は、案内溝部の端部から円周方向側に向かって延び、係合爪部がスライド可能である。
【0015】
この室外ユニットでは、ファングリルをリブに装着する際に、案内溝部によって係合爪部を上下方向に案内し、その後、ファングリルをリブに対して回転させることによって、係合爪部をスライド溝部に係合させて、ファングリルをケーシング天面に上下方向に移動不能に係止することができる。これにより、複数の係合爪部を同時に係合溝部に係止することが可能である。
【0016】
請求項3に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項2において、係合爪部は、内周側端部にスライド溝部の上下方向の溝幅よりも大きいサイズの抜け止め爪部を有している。
【0017】
この室外ユニットでは、スライド溝部に係合した係合爪部がスライド溝部からファングリルやリブの径方向に抜けないようにすることが可能である。
【0018】
請求項4に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項1〜3のいずれかにおいて、ファングリル及びリブの他方には、各係合溝部が形成された部分に、内周側に向かって凹んだ凹部が形成されている。
【0019】
この室外ユニットでは、係合爪部と係合溝部とが係合する部分がファングリルやリブの外周部よりもはみ出さないようにすることが可能である。
【0020】
請求項5に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項4において、ケーシングの内面の空気吹出口に対応する位置において、リブの近傍に吊り下げられるように支持されたベルマウスをさらに備えている。
【0021】
この室外ユニットでは、ベルマウスがリブの近傍に吊り下げられるように支持されているため、ケーシングの天面が撓みにくい。
【0022】
請求項6に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項5において、ベルマウスは、上端部に設けられた複数のベルマウス爪部とを有している。ケーシングは、各ベルマウス爪部を上下方向に移動不能に係止するスリット部を有している。
【0023】
請求項7に記載の空気調和装置の室外ユニットは、請求項6において、複数の凹部は、リブに形成されている。スリット部は、各凹部に対応する位置に配置されている。
【0024】
この室外ユニットでは、ベルマウス爪部がファングリルやリブの外周部よりもはみ出さないようにすることが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0026】
(1)室外ユニットの構成
図1に本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の室外ユニット1を示す。室外ユニット1は、マルチタイプの空気調和装置を構成しており、ビルの屋上等に設置されるとともに、複数の室外ユニットに連絡配管を介して接続されている。
【0027】
室外ユニット1は、本実施形態において、側面から空気を吸入して熱交換した後に天面から空気を吹き出すタイプであり、ケーシング12と、ケーシング12の内部に収納された室外側冷媒回路13と、ケーシング12の上部に設けられた送風ファン14とを備えている。
【0028】
ケーシング12は、略直方体形状の箱体であり、主に、4つの角部にそれぞれ配置された支柱21a〜21dと、天板22と、前板23と、後板24と、1対の側板25と、底板26とから構成されている。
【0029】
支柱21a〜21dは、ケーシング12の各角部の上端から下端まで延びる柱状の部材であり、天板22、前板23、後板24、側板25及び底板26を固定・支持している。
【0030】
天板22は、中央に設けられた開口からなる空気吹出口22aを有しており、空気吹出口22aを上部から覆うようにファングリル51が設けられている。そして、ケーシング12内に吸入された空気は、空気吹出口22aから上方に向かって吹き出されるようになっている。尚、天板22及びファングリル51の詳細な構造については、後述する。
【0031】
前板23は、本実施形態において、天板22の下側に配置される上部前板23aと、上部前板23aの下側に配置される中部前板23bと、中部前板23bの下側に配置される下部前板23cとから構成されている。このように、前板23は、上中下3分割の構造になっている。
【0032】
後板24は、ケーシング12内に空気を吸入するための空気吸入口24aを有している。本実施形態において、空気吸入口24aは、詳細は図示しないが、ほぼ全面に設けられた開口からなる。1対の側板25は、ケーシング12内に空気を吸入するための空気吸入口25aを有している。本実施形態において、空気吸入口25aは、前板23近傍を除く面に設けられた開口からなる。これらの空気吸入口24a、25aからケーシング12内に、空気が吸入されるようになっている。
【0033】
底板26は、室外側冷媒回路13を構成する機器及び配管類を支持・固定している。また、底板26は、据付面との間にスペースができるように、4つの支柱21a〜21dに支持されている。
【0034】
室外側冷媒回路13は、圧縮機13a、熱交換器13b等及びこれらの機器を接続する配管類から構成されている。圧縮機13aや熱交換器13b等の主要な機器は、底板26に固定されている。すなわち、室外側冷媒回路13を構成する機器及び配管類は、主として、ケーシング12の下部に配置されている。熱交換器13bは、略U字形状であり、3つの空気吸入口24a、25aに対向するように配置されている。熱交換器13bは、空気吸入口24a、25aから吸入された空気と冷媒とを熱交換させることが可能である。
【0035】
送風ファン14は、プロペラファンであり、ケーシング12の上部において、空気吹出口22aに対応するように配置されている。送風ファン14は、羽根車14aと、羽根車14aを回転駆動するファンモータ14bとを有している。ファンモータ14bは、図示しない支持フレームを介して、ケーシング12に固定されている。また、羽根車14aの外周側には、羽根車14aを囲むように本図では図示しないベルマウス52が配置されている。本実施形態において、ベルマウス52は、ケーシング12内において、天板22に吊り下げられるように支持されている。尚、ベルマウス52の詳細構造については、天板22及びファングリル51の詳細構造とともに後述する。以上より、送風ファン14は、空気吸入口24a、25aを通じて、室外空気をケーシング12の側面からケーシング12の内部に吸入して、熱交換器13bを通過させた後、ケーシング12の上部に導いて空気吹出口22aから吹き出すことが可能である。
【0036】
(2)天板、ファングリル及びベルマウスの詳細構造
次に、天板22、ファングリル51及びベルマウス52の詳細構造について、図2〜図15を用いて説明する。ここで、図2は、天板22にファングリル51及びベルマウス52が装着された状態を示す斜視図である。図3は、天板22、ファングリル51及びベルマウス52を示す分解斜視図である。図4は、第1固定部22cを示す斜視図である。図5は、第2固定部22dを示す斜視図である。図6は、第1ベルマウス爪部52aを示す斜視図である。図7は、第2ベルマウス爪部52bを示す斜視図である。図8は、第1係合部51aを示す斜視図である。図9は、第2係合部51bを示す斜視図である。図10は、第1ベルマウス爪部52aが第1固定部22cに係合した状態を示す図である。図11は、図10のA矢視図である。図12は、第2ベルマウス爪部52bが第2固定部22dに係合した状態を示す図である。図13は、図12のB矢視図である。図14は、第1係合部51aが第1固定部22cに係合した状態を示す図である。図15は、第2係合部51bが第2固定部22dに係合した状態を示す図である。
【0037】
天板22は、空気吹出口22aの外周縁に上方に延びるように形成された環状のリブ22bを有している。リブ22bは、天板22の空気吹出口22aの周辺の強度を向上させている。リブ22bには、円周方向に並んで配置された複数の第1固定部22c(本実施形態では、5個)と、第2固定部22d(本実施形態では、1個)とが設けられている。
【0038】
第1固定部22cは、図4に示すように、リブ22bの一部を空気吹出口22aの内周側に向かって凹ませるようにして形成された第1凹部22eと、第1凹部22eの外周側において天板22を上下方向に貫通するように形成された第1スリット孔22fと、第1凹部22eの一部を切り欠くようにして形成された係合溝部22gとを有している。係合溝部22gは、第1凹部22eの上端部から下方に向かって延びる案内溝部22hと、案内溝部22hの下端からリブ22bの円周方向に向かって延びるスライド溝部22iとから構成されている。
【0039】
第2固定部22dは、図5に示すように、リブ22bの一部を空気吹出口22aの内周側に向かって凹ませるようにして形成された第2凹部22jと、第2凹部22jの外周側において天板22を上下方向に貫通するように形成された第2スリット孔22kと、第2凹部22jの空気吹出口22a側の面に設けられた2つのネジ孔部22m、22nとを有している。本実施形態において、2つのネジ孔部22m、22nは、円筒形状を有しており、その中心に空気吹出口22aを半径方向に貫通する孔が形成されている。そして、この孔の内壁には、雌ネジが形成されている。
【0040】
ベルマウス52は、その上端部の第1固定部22cに対応する位置に形成された第1ベルマウス爪部52a(本実施形態では、5個)と、第2固定部22dに対応する位置に形成された第2ベルマウス爪部52bとを有している。
【0041】
第1ベルマウス爪部52aは、図6に示すように、ベルマウス52の上端部から上方に延びる根元部52cと、根元部52cの上端部から円周方向一方(本実施形態では、図6の右方向)に延びる先端部52dとを有している。そして、第1ベルマウス爪部52aは、図10及び図11に示すように、第1スリット孔22fに挿入され、さらに、円周方向にスライドされることによって天板22に対して上下方向に移動不能に係止されている。
【0042】
第2ベルマウス爪部52bは、図7に示すように、ベルマウス52の上端部から上方に延びる根元部52eと、根元部52eの上端部から円周方向一方(本実施形態では、図7の右方向)に延びる先端部52fと、先端部52fのほぼ中央付近を半径方向に貫通する貫通孔部52gとを有している。そして、第2ベルマウス爪部52bは、図12及び図13に示すように、第2スリット孔22kに挿入され、さらに、円周方向にスライドされることによって天板22に対して上下方向に移動不能に係止されている。このとき、貫通孔部52gは、天板22に上下方向に移動不能に係止された状態において、ネジ孔部22nに対応するように配置される。そして、第2ベルマウス爪部52bは、図示しない1つのネジによって第2固定部22dに固定されて、ベルマウス52が天板22に固定されている。
【0043】
このように、ベルマウス52は、天板22のリブ22b近傍に吊り下げられるように支持されている。
【0044】
ファングリル51は、その下端部の第1固定部22cに対応する位置に形成された第1係合部51a(本実施形態では、5個)と、第2固定部22dに対応する位置に形成された第2係合部51b(本実施形態では、1個)とを有している。
【0045】
第1係合部51aは、ファングリル51の下端部から下方に延びる第1鍔部51cと、第1鍔部51cのほぼ中央付近から内周側に向かって延びるように形成された係合爪部51dを有している。係合爪部51dは、その内周側端部に、抜け止め爪部51eを有している。抜け止め爪部51eは、本実施形態においては係合爪部51dの内周側端部から下方に向かって延びており、第1固定部22cのスライド溝部22iの溝幅よりも大きいサイズを有している。係合爪部51dは、図14に示すように、第1固定部22cの案内溝部22hによってスライド溝部22iまで下方に案内され、さらに、スライド溝部22i内をスライドさせられることによって、第1固定部22c(すなわち、天板22)に上下方向に移動不能に係止されている。さらに、係合爪部51dは、抜け止め爪部51eによって、スライド溝部22iから半径方向に抜けてしまうことがないようになっている。
【0046】
第2係合部51bは、ファングリル51の下端部から下方に延びる第2鍔部51fと、第2鍔部51fのほぼ中央付近を半径方向に貫通する貫通孔部51gとを有している。そして、貫通孔部51gは、上記のように、第1係合部51aが第1固定部22cに係止される際に、図15に示すように、ネジ孔部22mに対応するように配置される。そして、第2鍔部51fは、図示しない1つのネジによって第1固定部22cに固定されて、ファングリル51が天板22に固定されている。
【0047】
このように、図10〜図15に示されるように、第1係合部51a及び第1ベルマウス爪部52aは、第1固定部22cの第1凹部22eの半径方向外周部において、リブ22bの外周縁の形状に沿って配置されている。同様に、第2係合部51b及び第2ベルマウス爪部52bは、第2固定部22dの第2凹部22jの半径方向外周部において、リブ22bの外周縁の形状に沿って配置されている。すなわち、ファングリル51の外周部及びベルマウス52の爪部52a、52bは、リブ22bの外周部よりもはみ出すことなく配置されている。
【0048】
(3)ファングリル及びベルマウスの天板への装着
次に、ファングリル51及びベルマウス52の天板へ22への装着について、図2〜図11を用いて説明する。
【0049】
まず、図10に示すように、第1ベルマウス爪部52aの先端部52dが第1スリット孔部22fを貫通するまで第1ベルマウス爪部52aを挿入する。同様に、図12に示すように、第2ベルマウス爪部52bの先端部52fが第2スリット孔部22kを貫通するまで第2ベルマウス爪部52b挿入する。その後、ベルマウス52を天板22に対して矢印Rの方向に回転させることによって、第1及び第2ベルマウス爪部52a、52bをスライドさせて、第1及び第2スリット孔部22f、22kに係止させる。さらに、第2ベルマウス爪部52bの貫通孔部52g及び第2固定部22dのネジ孔部22n内にネジ(図示せず)をねじ込んで、ベルマウス52を天板22に固定する。
【0050】
次に、図14に示すように、第1係合部51aの係合爪部51dを係合溝部22g内、具体的には、案内溝部22hに挿入する。その後、ファングリル51を天板22に対して矢印Rの方向に回転させることによって、係合爪部51dをスライドさせて、スライド溝部22iに係止させる。このとき、第2係合部51bの貫通孔部51gは、図15に示すように、ネジ孔部22mに対応するように配置されるので、これらの孔部51g、22m内にネジ(図示せず)をねじ込んで、ファングリル51を天板22に固定する。
【0051】
このようにして、ファングリル51及びベルマウス52を天板22に装着することができる。
【0052】
(4)室外ユニットの特徴
本実施形態の室外ユニット1には、以下のような特徴がある。
【0053】
(A)室外ユニット1では、天板22に形成された空気吹出口22aの外周縁に環状のリブ22bを設け、このリブ22bにファングリル51を固定するようにしている。このリブ22bは、天板22の空気吹出口22aの周辺の強度を向上させている。しかも、ファングリル51とリブ22bとは、係合爪部51dと係合溝部22gとによって、上下方向に移動不能に係止されるため、従来のようにファングリル51をネジ等の複数の締結部材を介して固定する場合に比べて、締結部材の数を最小限(本実施形態では、1つだけ)に抑えることができる。
【0054】
このように、係合爪部51dと係合溝部22gとの爪係合により、ファングリル51が上下方向に移動不能に係止されるため、ネジ止め箇所やファングリル51の組み付け工数を減らし、作業性を向上させることができる。また、リブ22bによって天板22の空気吹出口22aの周辺の強度が向上しているため、天板22の強度が確保される。これにより、天板22の板厚を減らすことができ、コストダウンが可能となる。
【0055】
また、係合溝部22gは、案内溝部22hとスライド溝部22iとによって構成されており、案内溝部22hによって係合爪部51dを上下方向に案内し、その後、ファングリル51をリブ22bに対して回転させることによって、係合爪部51dをスライド溝部22iに係合させて、ファングリル51を天板22に上下方向に移動不能に係止することができる。これにより、複数の係合爪部51dを同時に係合溝部22gに係止することが可能となり、作業性が向上する。
【0056】
さらに、係合爪部51dは、内周側端部にスライド溝部22iの上下方向の溝幅よりも大きい幅の抜け止め爪部51eを有しているため、スライド溝部22iに係合した係合爪部51dがスライド溝部22iからファングリル51及びリブ22bの半径方向に抜けないようになっている。
【0057】
(B)室外ユニット1では、ベルマウス52がリブ22bの近傍に吊り下げられるように支持されているため、天板22が撓みにくい。
【0058】
また、ベルマウス52は、上端部に設けられた複数のベルマウス爪部52a、52bを天板22の第1及び第2固定部22c、22dに設けられたスリット孔部22f、22kによって上下方向に移動不能に係止している。
【0059】
(C)室外ユニット1では、係合爪部51dは、ファングリル51の下端部及びリブ22bの上端部の一方から内周側に向かって延びるように形成されているため、空気吹出口22aの外周縁と天板22の外周縁とが非常に接近している場合でも、ファングリル51が天板22の外周縁よりも外側にはみ出さないようにできる。
【0060】
また、リブ22bには、係合溝部22gが形成された部分に内周側に向かって凹んだ第1凹部22eが形成されているため、係合爪部51dと係合溝部22gとが係合する部分をファングリル51及びリブ22bの外径よりもはみ出ないようにすることが可能である。
【0061】
さらに、ベルマウス爪部52a、52bを係止するスリット孔部22f、22kは、リブ22bに形成された第1及び第2凹部22e、22iに対応する位置に配置されているため、ベルマウス爪部52a、52bがファングリル51及びリブ22bの外径よりもはみ出ないようにすることが可能である。
【0062】
このように、ファングリル51及びベルマウス52を天板22に装着した後の見栄えも向上している。
【0063】
(5)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0064】
(A)前記実施形態では、係合爪部がファングリルに形成され、係合溝部がリブに形成されていたが、係合溝部がファングリルに形成され、係合爪部がリブに形成されていてもよい。
【0065】
(B)前記実施形態では、ベルマウスを天板にネジ固定するために、ベルマウス爪部に貫通孔部を設け、さらに、リブの第2固定部に対応するネジ孔部を設けているが、これらの孔部を設けずに、ファングリルの第2係合部を第2固定部にネジ固定する構成にしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0067】
請求項1にかかる発明では、空気吹出口の外周縁に環状のリブを設け、ファングリルとリブとを係合爪部と係合溝部との爪係合することにより、ファングリルがケーシングに対して上下方向に移動不能に係止されるため、ネジ止め箇所やファングリルの組み付け工数を減らし、作業性を向上させることができる。また、リブによってケーシングの空気吹出口の周辺の強度が向上しているため、ケーシング天面の強度が確保される。これにより、ケーシングの天面部分の板厚を減らすことができ、コストダウンが可能となる。しかも、係合爪部がファングリルの下端部及びリブの上端部の一方から内周側に向かって延びるように形成されているため、空気吹出口の外周縁とケーシング天面の外周縁とが非常に接近した室外ユニットにおいて、ファングリルがケーシング天面の外周縁よりも外側にはみ出さないようにすることが可能である。
【0068】
請求項2にかかる発明では、ファングリルをリブに装着する際に、案内溝部によって係合爪部を上下方向に案内し、その後、ファングリルをリブに対して回転させることによって、係合爪部をスライド溝部に係合させて、ファングリルをケーシング天面に上下方向に移動不能に係止することができる。これにより、複数の係合爪部を同時に係合溝部に係止することが可能である。
【0069】
請求項3にかかる発明では、抜け止め爪部によって、スライド溝部に係合した係合爪部がスライド溝部からファングリル及びリブの径方向に抜けないようにすることが可能である。
【0070】
請求項4にかかる発明では、係合爪部と係合溝部とが係合する部分をファングリル及びリブの外径よりもはみ出ないようにすることが可能である。
【0071】
請求項5及び請求項6にかかる発明では、ベルマウスがリブの近傍に吊り下げられるように支持されているため、ケーシングの天面が撓みにくい。
【0072】
請求項7にかかる発明では、ベルマウス爪部がファングリル及びリブの外径よりもはみ出ないようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の空気調和装置の室外ユニットの外観斜視図。
【図2】 天板にファングリル及びベルマウスが装着された状態を示す斜視図。
【図3】 天板、ファングリル及びベルマウスを示す分解斜視図。
【図4】 第1固定部を示す斜視図。
【図5】 第2固定部を示す斜視図。
【図6】 第1ベルマウス爪部を示す斜視図。
【図7】 第2ベルマウス爪部を示す斜視図。
【図8】 第1係合部を示す斜視図。
【図9】 第2係合部を示す斜視図。
【図10】 第1ベルマウス爪部が第1固定部に係合した状態を示す図。
【図11】 図10のA矢視図。
【図12】 第2ベルマウス爪部が第2固定部に係合した状態を示す図。
【図13】 図12のB矢視図。
【図14】 第1係合部が第1固定部に係合した状態を示す図。
【図15】 第2係合部が第2固定部に係合した状態を示す図。
【符号の説明】
1 室外ユニット
12 ケーシング
22a 空気吹出口
22b リブ
22g 係合溝部
51 ファングリル
51d 係合爪部
Claims (7)
- 天面から空気を吹き出すタイプの空気調和装置の室外ユニット(1)であって、
上部に形成された空気吹出口(22a)と、前記空気吹出口の外周縁に上方に延びるように形成された環状のリブ(22b)とを有するケーシング(12)と、
前記空気吹出口を上方から覆い、前記リブに直接固定されたファングリル(51)とを備え、
前記ファングリル及び前記リブの一方は、複数の係合爪部(51d)を有しており、
前記ファングリル及び前記リブの他方は、前記各係合爪部を上下方向に移動不能に係止する係合溝部(22g)を有しており、
前記係合爪部(51d)は、前記ファングリル(51)の下端部及び前記リブ(22b)の上端部の一方から内周側に向かって延びるように形成されている、
空気調和装置の室外ユニット(1)。 - 前記係合溝部(22g)は、前記ファングリル(51)を前記リブ(22b)に装着する際に、前記係合爪部(51d)を上下方向に案内することが可能な案内溝部(22h)と、前記案内溝部の端部から円周方向側に向かって延び、前記係合爪部がスライド可能なスライド溝部(22i)とを有している、請求項1に記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。
- 前記係合爪部(51d)は、内周側端部に前記スライド溝部(22i)の上下方向の溝幅よりも大きいサイズの抜け止め爪部(51e)を有している、請求項2に記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。
- 前記ファングリル(51)及び前記リブ(22b)の他方には、前記各係合溝部(22g)が形成された部分に、内周側に向かって凹んだ凹部(22e、22i)が形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。
- 前記ケーシング(12)の内面の前記空気吹出口(22a)に対応する位置において、前記リブ(22b)の近傍に吊り下げられるように支持されたベルマウス(52)をさらに備えている、請求項4に記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。
- 前記ベルマウス(52)は、上端部に設けられた複数のベルマウス爪部(52a、52b)を有しており、
前記ケーシング(12)は、前記各ベルマウス爪部を上下方向に移動不能に係止するスリット部(22f、22k)を有している、
請求項5に記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。 - 前記複数の凹部(22e、22i)は、前記リブ(22b)に形成されており、
前記スリット部(22f、22k)は、前記各凹部に対応する位置に配置されている、
請求項6に記載の空気調和装置の室外ユニット(1)。
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