JPH10227475A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、据え付け場所に制限を受けることが
ない。 【解決手段】ベース本体５の前部にフロントパネル６を
設けると共に、このフロントパネル６の上面及び前面に
吸込みグリルを設けてなる空気調和機において、これら
上面吸込みグリル２０と前面吸込みグリル２１とを分離
し、これら上面吸込みグリル２０と前面吸込みグリル２
１とを相対的に各回動機構２２、２３を介して回動可能
に連結するとともにフロントパネル６又はベース本体５
に対して着脱自在に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、前面パネルの上面
及び前面に対して挿脱可能な吸込みグリルを設けた空気
調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６は空気調和機の全体構成図である。

【０００３】空気調和機は、室内ユニット１及び室外ユ
ニット２を備え、これらユニット１、２は配管３を介し
て接続されている。なお、これら室内ユニット１、室外
ユニット及び配管３において冷凍サイクルが形成され、
室内の冷暖房動作を行うものとなっている。

【０００４】このうち室内ユニット１である空気調和機
本体４は、図７に示すようにベース本体５の前部に対し
て前面パネル（以下、フロントパネルと称する）６を設
けたもので、その内部には、インペラの連結されたファ
ンモータ７や各熱交換器８ａ〜８ｃなどの冷凍サイクル
を形成する各部品が収納されている。なお、冷風や温風
の吹き出し口には、ルーバ９が可動自在に設けられてい
る。

【０００５】これら熱交換器８ａ〜８ｃは、フロントパ
ネル６の上面及び前面に亙って配置され、フロントパネ
ル６の上面及び前面から吸込まれた空気を熱交換して、
冷風又は温風としている。

【０００６】このような空気調和機本体４では、これら
熱交換器８ａ〜８ｃの配置位置に応じて、フロントパネ
ル６の上面及び前面の位置に対応して吸込み口の形成さ
れた吸込みグリル１０が着脱自在に設けられている。

【０００７】すなわち、この吸込みグリル１０は、フロ
ントパネル６の上面及び前面に沿って一体的に略Ｌ字状
に形成されている。なお、この吸込みグリル１０は、正
面１０ａをフロントパネル６の前面に配置し、天面１０
ｂをフロントパネル６の上面に配置している。

【０００８】そして、この吸込みグリル１０の裏側に
は、この吸込みグリル１０の形状に対応して形成された
エアフィルタ１１が取り付けられている。

【０００９】ここで、このような吸込みグリル１０を空
気調和機本体４から取り外す場合やエアフィルタ１１を
メンテナンスのため取り外す場合は、図８に示すように
吸込みグリル１０の天面１０ｂの一端を中心として矢印
（イ）方向に所定の角度だけ回動させた後、吸込みグリ
ル１０やエアフィルタ１１を取り外すようになってい
る。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、略Ｌ字
状の吸込みグリル１０を回転させて取り外すので、空気
調和機本体４の上方に高さａの空間が必要となる。

【００１１】このため、空気調和機本体４の据え付け場
所には、空気調和機本体４の上方に高さａの空間を設け
るという制約が生じ、例えば図９に示すように空気調和
機本体４を壁面１２に据え付ける場合、空気調和機本体
４の上部と天井１３との間隔を高さａ以上に設定しなけ
ればならず、これよりも狭い間隔ｂでは、吸込みグリル
１０を取り外すことができなくなる。

【００１２】又、エアフィルタ１１を取り外すときも、
吸込みグリル１０と同様に略Ｌ字状に形成されているの
で、エアフィルタ１１を例えば９０度屈曲しなければ取
り外すことができない。

【００１３】そこで本発明は、据え付け場所に制限を受
けることがない空気調和機を提供することを目的とす
る。

【００１４】

【課題を解決するための手段】請求項１によれば、ベー
ス本体の前部に前面パネルを設けると共に、この前面パ
ネルの上面及び前面に吸込みグリルを設けてなる空気調
和機において、上面吸込みグリルと前面吸込みグリルと
を分離して備え、これら上面吸込みグリルと前面吸込み
グリルとを相対的に回動可能に連結するとともに前面パ
ネル又はベース本体に対して着脱自在に設けてなる空気
調和機である。

【００１５】請求項２によれば、請求項１記載の空気調
和機において、上面吸込みグリル及び前面吸込みグリル
の背面側にエアフィルタを装着する保持ガイドを一体的
に設けてなる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、図７と同一部分に
は同一符号を付してその詳しい説明は省略する。

【００１７】図１は空気調和機の構成図である。

【００１８】ベース本体５の前部には、フロントパネル
６が設けられ、その内部には、インペラの連結されたフ
ァンモータ７や各熱交換器８ａ〜８ｃなどの冷凍サイク
ルを形成する各部品が収納されると共に、冷風や温風の
吹き出し口には、ルーバ９が可動自在に設けられてい
る。

【００１９】フロントパネル６には、それぞれ分離され
た上面吸込みグリル（補助吸込みグリルとも称する）２
０と前面吸込みグリル２１とが設けられている。

【００２０】図２はこれらフロントパネル６、上面吸込
みグリル２０及び前面吸込みグリル２１の分解斜視図で
ある。すなわち、フロントパネル６には、その上面及び
前面に空気を吸込むために複数の開口６ａが形成されて
いる。そして、このフロントパネル６の上面には上面吸
込みグリル２０が取り付けられ、かつフロントパネル６
の前面には前面吸込みグリル２１が設けられている。

【００２１】これら上面吸込みグリル２０と前面吸込み
グリル２１とは、例えば２つの回動機構２２、２３を介
して相対的に回動可能に連結されている。

【００２２】図３はこれら回動機構２２、２３の構成図
である。上面吸込みグリル２０の一側面には、所定間隔
をおいて２つの突出部２２ａ、２３ａが形成され、かつ
これら突出部２２ａ、２３ａにそれぞれ各連結ピン２２
ｂ、２３ｂが形成されている。

【００２３】一方、前面吸込みグリル２１の一側面に
は、上面吸込みグリル２０の各突出部２２ａ、２３ａの
間隔よりも僅かに広い間隔をおいて、２つの突出部２４
ａ、２５ａが形成され、かつこれら突出部２４ａ、２５
ａにそれぞれ各連結孔２４ｂ、２５ｂが形成されてい
る。

【００２４】従って、上面吸込みグリル２０の各連結ピ
ン２２ｂ、２３ｂが前面吸込みグリル２１の各連結孔２
４ｂ、２５ｂに挿入・嵌合することにより、上面吸込み
グリル２０と前面吸込みグリル２１とが相対的に回動自
在となる。

【００２５】又、上面吸込みグリル２０の他側面には、
フック部２６が設けられている。このフック部２６は、
フロントパネル６又はベース本体５に設けられた引っ掛
け部２７に対して引っ掛ける等により、上面吸込みグリ
ル２０をフロントパネル６又はベース本体５に対して着
脱自在に取り付ける構造となっている。

【００２６】又、前面吸込みグリル２１の下部両端に
は、ラッチ部２８が設けられている。このラッチ部２８
は、爪等の形状に形成され、フロントパネル６又はベー
ス本体５に対してラッチし、前面吸込みグリル２１をフ
ロントパネル６又はベース本体５に対して着脱自在に取
り付ける構造となっている。

【００２７】さらに、上面吸込みグリル２０及び前面吸
込みグリル２１の背面側には、エアフィルタ１１を装着
する各保持ガイド２９、３０が一体的に設けられてい
る。これら保持ガイド２９、３０は、それぞれエアフィ
ルタ１１の上部及び下部を保持するものとなっている。

【００２８】次に上記の如く構成された空気調和機の作
用について説明する。

【００２９】上面吸込みグリル２０及び前面吸込みグリ
ル２１を空気調和機本体４のフロントパネル６から取り
外す場合は、図４に示すように前面吸込みグリル２１の
下部両端に設けられた各ラッチ部２８のフロントパネル
６に対する係止状態を外し、前面吸込みグリル２１を各
回動機構２２、２３を中心として矢印（ロ）方向に引き
上げる、例えば角度にして６０度程度引き上げる。

【００３０】このように前面吸込みグリル２１が所要の
角度だけ引き上げた後、上面吸込みグリル２０のフック
部２６のフロントパネル６又はベース本体５の引っ掛け
部２７に対して引っ掛け状態を解除する。

【００３１】そして、上面吸込みグリル２０及び前面吸
込みグリル２１を一体的に、フロントパネル６を上面か
ら見て手前側に引くことにより、図５に示すように上面
吸込みグリル２０及び前面吸込みグリル２１が一体的に
フロントパネル６から取り外される。

【００３２】この場合、上面吸込みグリル２０及び前面
吸込みグリル２１には、エアフィルタ１１が各保持ガイ
ド２９、３０により一体的に装着されているので、エア
フィルタ１１も取り外される。

【００３３】なお、エアフィルタ１１は、図４に示すよ
うに前面吸込みグリル２１を引き上げた状態に、上面吸
込みグリル２０及び前面吸込みグリル２１に装着された
状態から取り外すこともできる。

【００３４】このような上面吸込みグリル２０及び前面
吸込みグリル２１の取り外し作業であれば、空気調和機
本体４と天井１３との間隔が狭くても、容易にこれら吸
込みグリル２０、２１を取り外すことができる。

【００３５】一方、上面吸込みグリル２０及び前面吸込
みグリル２１を空気調和機本体４のフロントパネル６に
取り付ける場合は、先ず、上面吸込みグリル２０のフッ
ク部２６をフロントパネル６又はベース本体５の引っ掛
け部２７に対して引っ掛ける。

【００３６】次に、前面吸込みグリル２１を各回動機構
２２、２３を中心として矢印（ハ）方向に下げ、前面吸
込みグリル２１の下部両端に設けられた各ラッチ部２８
をフロントパネル６に対して係止する。

【００３７】これにより、上面吸込みグリル２０及び前
面吸込みグリル２１が空気調和機本体４のフロントパネ
ル６に取り付けられる。

【００３８】このように上面吸込みグリル２０及び前面
吸込みグリル２１の取り付ける作業では、取り付ける場
合と同様に、空気調和機本体４と天井１３との間隔が狭
くても、容易にこれら吸込みグリル２０、２１を取り付
けることができる。

【００３９】このように上記一実施の形態においては、
上面吸込みグリル２０と前面吸込みグリル２１とを分離
し、これら上面吸込みグリル２０と前面吸込みグリル２
１とを相対的に各回動機構２２、２３を介して回動可能
に連結するとともにフロントパネル６又はベース本体５
に対して着脱自在に設けたので、上面吸込みグリル２０
又は前面吸込みグリル２１を上方に移動させることなく
取り外し、取り付けることができ、空気調和機本体４と
天井１３との間隔が狭くても、容易にこれら吸込みグリ
ル２０、２１を取り付け、取り外しすることができる。

【００４０】又、上面吸込みグリル２０及び前面吸込み
グリル２１の背面側にエアフィルタ１１を装着する保持
ガイド２９、３０を一体的に設けたので、エアフィルタ
１１を取り外す場合でも、エアフィルタ１１を曲げるこ
とが少なく取り外し、取り付けることができる。

【００４１】

【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、ベ
ース本体の前部に前面パネルを設けると共に、この前面
パネルの上面及び前面に吸込みグリルを設けてなる空気
調和機において、上面吸込みグリルと前面吸込みグリル
とを分離して備え、これら上面吸込みグリルと前面吸込
みグリルとを相対的に回動可能に連結するとともに前面
パネル又はベース本体に対して着脱自在に設けたので、
上面吸込みグリル又は前面吸込みグリルを上方に移動さ
せることがなく、空気調和機の上方に吸込みグリル取り
外しのための空間が不必要となり、据え付け場所に制限
を受けることがない空気調和機を提供できる。

【００４２】又、本発明によれば、上面吸込みグリル及
び前面吸込みグリルの背面側にエアフィルタを装着する
保持ガイドを一体的に設けたので、エアフィルタを曲げ
ることが少なく取り外し、取り付けることができる空気
調和機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる空気調和機の一実施の形態を示
す構成図。

【図２】フロントパネル、上面吸込みグリル及び前面吸
込みグリルの分解斜視図。

【図３】上面吸込みグリルと前面吸込みグリルとの回動
機構の構成図。

【図４】上面吸込みグリル及び前面吸込みグリルの取り
外しの作用を示す図。

【図５】上面吸込みグリル及び前面吸込みグリルの取り
外しの作用を示す図。

【図６】空気調和機の全体構成図。

【図７】空気調和機本体の断面構成図。

【図８】空気調和機本体から吸込みグリルを取り外すと
きの作用を示す図。

【図９】空気調和機本体から吸込みグリルを取り外すと
きの制約を示す図。

【符号の説明】

５…ベース本体、 ６…フロントパネル、 ８ａ〜８ｃ…熱交換器、 ２０…上面吸込みグリル、 ２１…前面吸込みグリル、 ２２，２３…回動機構、 ２６…フック部、 ２７…引っ掛け部、 ２８…ラッチ部、 ２９，３０…保持ガイド。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベース本体の前部に前面パネルを設ける
   と共に、この前面パネルの上面及び前面に吸込みグリル
   を設けてなる空気調和機において、 前記上面吸込みグリルと前記前面吸込みグリルとを分離
   して備え、これら上面吸込みグリルと前記前面吸込みグ
   リルとを相対的に回動可能に連結するとともに前記前面
   パネル又は前記ベース本体に対して着脱自在に設けてな
   ることを特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】 前記上面吸込みグリル及び前記前面吸込
   みグリルの背面側にエアフィルタを装着する保持ガイド
   を一体的に設けてなることを特徴とする請求項１記載の
   空気調和機。