JP3846172B2 - カバー開閉機構および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カバー開閉機構、および、そのカバー開閉機構を備える、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザプリンタなどの画像形成装置においては、用紙のジャム処理のため、あるいは、プロセス装置を交換するために、フレームに対して開閉自在とされるカバーが設けられている。
【0003】
このようなカバーは、通常、カバーの閉鎖時に、カバーをフレームに対してロックするためのロック機構が設けられており、たとえば、特開昭62−174167号公報や特開平10−114129号公報では、カバーのロック機構を解除すると、ばねの付勢力によってカバーが開放されるものが提案されるなど、ロック機構の解除によって、カバーを開放させるものが種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらのロック機構では、ばねやその他の複雑な機構が用いられており、装置構成が複雑で、部品点数が多く、コストの上昇を招いていた。
【0005】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、カバーの閉鎖時には確実にカバーをロックすることができるとともに、ロックの解除時にはカバーを良好に開放方向に移動させることができ、しかも、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることのできるカバー開閉機構、および、そのカバー開閉機構を備える、画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、フレームに対して開閉されるカバーの開閉機構であって、前記カバーの閉鎖時に、前記カバーを前記フレームに対してロックするためのロック機構を備えており、前記ロック機構は、前記カバーに設けられ前記フレームに対して係脱される係止手段と、前記フレームに設けられ前記係止手段を押圧するための押圧手段とを備えており、前記係止手段は、前記押圧手段によって押圧され、その押圧力が、前記フレームから前記係止手段が脱離する方向の移動成分と、前記カバーを前記フレームから開放する方向の移動成分とに分力されるように傾斜する押圧面を備えており、前記押圧手段による前記押圧面の押圧によって、前記フレームに対する前記係止手段の脱離によってロックが解除されるとともに、前記カバーが、開放方向に移動するように構成されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によると、押圧面は、押圧手段によって押圧されると、その押圧力によって、フレームから脱離する方向に移動するとともにカバーをフレームから開放する方向に向かって移動させる。そうすると、係止手段がフレームに対して脱離されるので、カバーのロックが解除されるとともに、この係止手段が設けられているカバーがフレームから開放される方向に移動される。そのため、このようなロック機構では、ばねやその他の複雑な機構を用いずとも、カバーの閉鎖時には、確実にカバーをロックすることができるとともに、カバーの開放時には、ロックの解除とともに、カバーを良好に開放方向に移動させることができる。したがって、ロック機構の確実な動作を確保しつつ、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記カバーは、前記フレームから最も開放されるフルオープン位置まで開放可能とされており、前記ロック機構は、前記係止手段を前記フレームに向けて押圧するばねを備え、前記カバーは、前記押圧手段の押圧によって前記フレームから開放される方向に移動した時に、その押圧によって移動した分、前記フレームから所定の間隔を隔てて配置され、前記係止手段と前記フレームとが対向する保持位置において、前記ばねの付勢力による前記係止手段と前記フレームとの摩擦抵抗によって、保持可能に構成されていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によると、押圧手段の押圧によってカバーが開放方向に移動した時には、その押圧によって移動した分、フレームから所定の間隔を隔てて配置される保持位置において保持されるので、カバーが再び閉まったり、あるいは、そのまま開放方向に沿ってフルオープン位置まで倒れたりすることを有効に防止することができ、ユーザにおいてロックが解除されたことを容易に確認させることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1または2に記載のカバー開閉機構を備えていることを特徴としている。
【0011】
このようなカバー開閉機構を備えると、カバーの閉鎖時には確実にカバーをロックすることができるとともに、カバーの開放時には、ロックの解除とともにカバーを良好に開放方向に移動させることができるので、メンテナンスの容易化を図ることができながら、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記画像形成装置は、静電潜像を現像するためのプロセス装置を備えており、前記カバーが、前記プロセス装置を着脱する時に開閉される開閉カバーであることを特徴としている。
【0013】
プロセス装置を着脱する時に開閉される開閉カバーは、プロセス装置の交換や記録媒体のジャム処理のために開閉される頻度も多く、そのため、確実な開閉が要求される。しかるに、ロック機構が複雑であると、耐久により、損傷を生じやすく、確実なロックが行なえなくなるなどの不具合を生じる場合があるが、本発明のカバー開閉機構では、簡易な構成であるため、耐久によっても、損傷を生じにくく、長期にわたって、カバーの閉鎖時には確実にカバーをロックすることができるとともに、ロックの解除時にはカバーを良好に開放方向に移動させることができる。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記開閉カバーの開閉に連動して、装着された前記プロセス装置への駆動の伝達を入切するためのリンク手段を備えていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、開閉カバーを閉動作させた時には、この閉動作に連動して、リンク手段がプロセス装置への駆動を伝達するように動作され、また、開閉カバーを開動作させた時には、この開動作に連動して、リンク手段がプロセス装置への駆動の伝達を遮断するように動作される。そのため、開閉カバーの開閉に連動して、確実にプロセス装置を動作させることができ、その結果、たとえば、開閉カバーを開放してプロセス装置を取り外す時に、そのプロセス装置が動作することや、また、開閉カバーを閉鎖して画像を形成する時に、プロセス装置が動作しないことなど、プロセス装置の誤動作を有効に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダユニット4や、給紙された用紙3に所定の画像を形成するための画像形成ユニット5などを備えている。
【0017】
フィーダユニット4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ8および給紙パット9と、給紙ローラ8に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられる紙紛取りローラ10および11と、紙紛取りローラ10および11に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
【0018】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラ8に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側から図示しないばねによって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラ8に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ8および給紙パット9は、互いに対向状に配設され、給紙パット9の裏側に配設されるばね13によって、給紙パット9が給紙ローラ8に向かって押圧されている。用紙押圧板7上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示しないばねによって給紙ローラ8に向かって押圧され、その給紙ローラ8の回転によって給紙ローラ8と給紙パット9とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。給紙された用紙3は、紙紛取りローラ10および11によって、紙紛が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12は、1対のローラから構成されており、用紙3を所定のレジスト後に、画像形成ユニット5に送るようにしている。
【0019】
なお、このフィーダユニット4は、さらに、マルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット25とを備えており、マルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット25は、互いに対向状に配設され、マルチパーパス側給紙パット25の裏側に配設されるばね25aによって、マルチパーパス側給紙パット25がマルチパーパス側給紙ローラ15に向かって押圧されている。マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラ15の回転によってマルチパーパス側給紙ローラ15とマルチパーパス側給紙パット25とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。
【0020】
画像形成ユニット5は、スキャナユニット16、プロセス装置としてのプロセスユニット17、定着ユニット18などを備えている。
【0021】
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20および21、反射鏡22、23および24などを備えており、レーザ発光部からの発光される所定の画像データに基づくレーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22および23、レンズ21、反射鏡24の順に通過あるいは反射させて、後述するプロセスユニット17の感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射させている。
【0022】
プロセスユニット17は、スキャナユニット16の下方に配設され、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ26内に、感光ドラム27、現像カートリッジ28、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30などを備えている。現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ26に対して着脱自在に装着されており、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびトナーボックス34などを備えている。
【0023】
トナーボックス34内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが使用されている。このような重合トナーは、球状をなし、流動性が極めて良好である。なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0024】
そして、トナーボックス34内のトナーは、トナーボックス34の中心に設けられる回転軸35に支持されるアジテータ36により攪拌されて、トナーボックス34の側部に開口されたトナー供給口37から放出される。なお、トナーボックス34の側壁には、トナーの残量検知用の窓38が設けられており、回転軸35に支持されたクリーナ39によって清掃される。
【0025】
トナー供給口37の側方位置には、供給ローラ33が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ33に対向して、現像ローラ31が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ33と現像ローラ31とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
【0026】
供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。また、現像ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ31のローラ部分は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ31には、感光ドラム27に対して、所定の現像バイアスが印加されている。
【0027】
また、現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が配設されている。この層厚規制ブレード32は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部40を備えており、現像ローラ31の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部40がブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されるように構成されている。
【0028】
そして、トナー供給口37から放出されるトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部40と現像ローラ31との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
【0029】
感光ドラム27は、現像ローラ31の側方位置において、その現像ローラ31と対向するような状態で回転可能に配設されている。この感光ドラム27は、ドラム本体が接地されるとともに、その表面部分がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。
【0030】
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム27の上方に、感光ドラム27に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。
【0031】
そして、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザービームの高速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム27に対向して接触する時に、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム27の表面のうち、レーザービームによって露光され電位が下がっている部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像が達成される。
【0032】
転写ローラ30は、感光ドラム27の下方において、この感光ドラム27に対向するように配置され、ドラムカートリッジ26に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、感光ドラム27に対して所定の転写バイアスが印加されている。そのため、感光ドラム27上に担持された可視像は、用紙3が感光ドラム27と転写ローラ30との間を通る間に用紙3に転写される。
【0033】
定着ユニット18は、プロセスユニット17の側方下流側に配設され、加熱ローラ41、加熱ローラ41を押圧する押圧ローラ42、および、これら加熱ローラ41および押圧ローラ42の下流側に設けられる1対の搬送ローラ43を備えている。加熱ローラ41は、金属製で加熱のためのハロゲンランプを備えており、プロセスユニット17において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させ、その後、その用紙3を搬送ローラ43によって、排紙パス44に搬送するようにしている。排紙パス44に送られた用紙3は、排紙ローラ45に送られて、その排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に排紙される。
【0034】
また、このレーザプリンタ1では、転写ローラ30によって用紙3に転写された後に感光ドラム27上に残存するトナーを、現像ローラ31によって回収する、いわゆるクリーナレス方式によって残存トナーを回収するようにしている。このようなクリーナレス方式によって感光ドラム27上に残存するトナーを回収すれば、ブレードなどのクリーナ装置や廃トナーの貯留手段を設ける必要がないため、装置構成の簡略化、小型化およびコストの低減化を図ることができる。
【0035】
また、このレーザプリンタ1には、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送ユニット47が設けられている。この反転搬送ユニット47は、排紙ローラ45と、反転搬送パス48と、フラッパ49と、複数の反転搬送ローラ50とを備えている。
【0036】
排紙ローラ45は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように構成されている。この排紙ローラ45は、上記したように、排紙トレイ46上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
【0037】
反転搬送パス48は、排紙ローラ45から画像形成ユニット5の下方に配設される複数の反転搬送ローラ50まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ45の近くに配置されるとともに、その下流側端部が、反転搬送ローラ50の近くに配置されている。
【0038】
フラッパ49は、排紙パス44と反転搬送パス48との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ45によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス44に向かう方向から、反転搬送パス48に向かう方向に切り換えることができるように構成されている。
【0039】
反転搬送ローラ50は、給紙トレイ6の上方において、略水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ50が、反転搬送パス48の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ50が、レジストローラ12の下方に配置されるように設けられている。
【0040】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送ユニット47が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が搬送ローラ43によって排紙パス44から排紙ローラ45に送られてくると、排紙ローラ45は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ46側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ45に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ45は、逆回転するとともに、フラッパ49が、用紙3が反転搬送パス48に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス48に搬送するようにする。なお、フラッパ49は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、搬送ローラ43から送られる用紙3を排紙ローラ45に送る状態に切り換えられる。次いで、反転搬送パス48に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ50に搬送され、この反転搬送ローラ50から、上方向に反転されて、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、所定のレジスト後に、画像形成ユニット5に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に所定の画像が形成される。
【0041】
そして、このレーザプリンタ1には、本体ケーシング2の前端側に、開閉カバーとしてのフロントカバー51が設けられている。このフロントカバー51は、図2にも示すように、本体ケーシング2の前面全体を覆うカバー部52と、そのカバー部52の両側部下側からそれぞれ延びる揺動アーム部53とが一体に形成されており、本体ケーシング2の外側カバー部材の両内側に配置されるフレームとしての各サイドプレート66および67の前端部に、支持軸54を介して揺動可能に取り付けられている。そのため、このフロントカバー51は、閉鎖時(図1の実線に示す状態)には、起立状に配置される一方、開放時には、支持軸54を支点として、前方に向かって開放され、サイドプレート66および67から最も開放されるフルオープン位置(図2に示す状態)まで開放可能とされ、そのフルオープン位置において傾倒状に配置される。なお、図1には、後述するロック機構55およびリンク機構80は、省略されている。
【0042】
また、各サイドプレート66および67には、その前端部上側に、これら各サイドプレート66および67を貫通する略矩形状の挿通孔68および69がそれぞれ穿孔されている。
【0043】
なお、図2においては、フロントカバー51に形成されるマルチパーパストレイ14を支持するための構成や、後述するリンク機構80が省略されている。
【0044】
そして、このフロントカバー51には、閉鎖時において、フロントカバー51をサイドプレート66および67に対してロックするためのロック機構55が設けられている。このロック機構55は、フロントカバー51の裏面に設けられるロックユニット56と、サイドプレート66の外側に設けられる押圧手段としてのオープンボタン57(図3参照)とを備えている。ロックユニット56は、係止手段としてのロックレバー58と、ロックアーム59と、ばね64とを備えている。
【0045】
ロックレバー58は、フロントカバー51の幅方向に沿って延びる長細い杆状をなし、その一方側端部には、挿通孔68を介してオープンボタン57に押圧される押圧面としての傾斜面60を備える押圧部61が、また、その他方側端部には、ロックアーム59に当接される当接部62がそれぞれ形成されている。そして、カバー部52の裏面には、幅方向に沿って延びる案内溝63が形成されており、その案内溝63に沿って、ロックレバー58がスライド自在に配置されている。なお、ロックレバー58は、案内溝63に形成されているストッパ72によって、スライド方向以外への移動が規制されている。
【0046】
また、押圧部61は、案内溝63に配置された状態において、カバー部52より外側に配置され、その傾斜面60は、フロントカバー51の閉鎖方向に沿って内向きに(すなわち、フロントカバー51の開放方向に沿って外向きに)傾斜するように形成されている。
【0047】
ロックアーム59は、矩形板状をなし、一方側端部には、ばね64を係止するためのばね係止部65が形成されるとともに、他方側端部には、サイドプレート67の挿通孔69に係止される係止部70が形成されている。そして、カバー部52の他方側側壁83には、ロックアーム59を揺動自在に支持するための支持部71が設けられており、ロックアーム59は、ロックレバー58の当接部62が、その長手方向中央部よりもばね係止部65側において対向する状態で、この支持部71に、その長手方向中央部を支点として、揺動自在に支持されている。また、ばね係止部65には、案内溝63の長手方向途中においてその一端が係止されているばね64が係止されている。そのため、ロックアーム59は、ロックレバー58に押圧されない状態では、ばね64の付勢力によって、後述するように、係止部70がサイドプレート67の挿通孔69に係止する位置に配置され、ロックレバー58に押圧されると、ばね64の付勢力に抗して、係止部70がサイドフレーム67の挿通孔69から脱離する方向に揺動するように構成されている。なお、係止部70には、フロントカバー51の閉鎖時に、サイドプレート67にロックアーム59を良好に誘い込めるように、フロントカバー51の閉鎖方向に沿って内向きに傾斜する傾斜案内面73が形成されている。
【0048】
また、図3に示すように、オープンボタン57は、押圧部材74、ケーシング部材75およびばね76を備えており、サイドプレート66の挿通孔68の外側において対向状に配置されている。
【0049】
押圧部材74は、ユーザが指で押すことができる略楕円柱状のボタン部77と、そのボタン部77から内側に突出する、より小径のピン部78とを備えている。ケーシング部材75は、押圧部材74を収容するために、略楕円筒形状をなし、その底部には、押圧部材74のピン部78を挿通する開口部79が形成されている。
【0050】
そして、ケーシング部材75には、押圧部材74が、ピン部78が開口部79から突出される状態で、サイドプレート66に向かって進退自在に収容されるとともに、ばね76がケーシング部材75の底部と押圧部材74のボタン部77との間に介在されている。そのため、常には、実線で示すように、ばね76の付勢力によって、押圧部材74のピン部78がサイドプレート66の挿通孔68から退避しており、ユーザが指でボタン部77を押すと、仮想線で示すように、ばね76の付勢力に抗して、ピン部78がサイドプレート66の挿通孔68内に挿通され、次に述べるように、その先端部が、ロックアーム59の傾斜面60を押圧するようになる。
【0051】
次に、このようなロック機構55の動作について説明する。まず、フロントカバー51を開放状態から閉鎖方向に揺動させると、図2に示す回動軌跡(仮想線)に沿って、ロックレバー58の傾斜面60およびロックアーム59の傾斜案内面73が、それぞれサイドプレート66および67に当接しながら案内され、挿通孔68および69に対向した時に、ばね64の付勢力によって、ロックアーム59の係止部70が挿通孔69に係止されるとともに、それによって、ロックレバー58の当接部62がロックアーム59のばね係止部65側の当接面によって押圧されるので、図4(a)に示すように、ロックレバー58の押圧部61が挿通孔68に係止される。これによって、閉鎖時には、フロントカバー51がサイドプレート66および67に対して自動的にロックされる。
【0052】
次いで、このフロントカバー51を開放する時には、まず、ユーザが、指で、オープンボタン57のボタン部77を押圧する。そうすると、図4(b)〜(e)に示すように、ピン部78が押圧部61の傾斜面60を押圧するので、ロックレバー58がピン部78からの押圧力によって案内溝63に沿ってロックアーム69を押圧する方向に移動し、押圧部61が挿通孔68から脱離されるとともに、ロックアーム59がロックレバー58の当接部62によって押圧されて、ばね64の付勢力に抗して、その係止部70が挿通孔69から脱離され、これによって、フロントカバー51のサイドプレート66および67に対するロックが解除される。
【0053】
この時、押圧された押圧部61は、傾斜面60が開放方向に沿って外向きに傾斜しているので、脱離方向の移動成分と、フロントカバー51の開放方向の移動成分とに分力されるような押圧力を受けるので、挿通孔68から脱離されると、オープンボタン57の押圧によって、図4(c)〜(e)に示すように、押圧力を逃がす方向、つまり、開放方向に滑りながら押圧力を受け、その結果、押圧部61は、脱離方向に移動しつつ、開放方向にも押圧された分移動される。そのため、フロントカバー51は、ロックが解除されると同時に、オープンボタン57によって押圧された分だけ、少し開放方向に移動されるようになる。なお、この状態は、たとえば、次に述べる保持位置とされ、図1のカバー51の仮想線において示されている。これによって、ユーザは、ロックが解除されたことを容易に確認することができるので、誤操作なくフロントカバー51を開放することができる。
【0054】
したがって、このようなロック機構55では、フロントカバー51の閉鎖時には確実にフロントカバー51をロックすることができるとともに、フロントカバー51の開放時には、ばねやその他の複雑な機構を用いずに、ピン部78による傾斜面60の押圧によって、ロックの解除とともにフロントカバー51を良好に開放方向に移動させることができる。したがって、ロック機構55の確実な動作を確保しつつ、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0055】
また、このレーザプリンタ1では、ばね64の付勢力によるサイドプレート66および67とロックレバー58の押圧部61およびロックアーム59の係止部70との摩擦抵抗によって、オープンボタン57による押圧によってフロントカバー51が少し開放方向に移動された状態(つまり、フロントカバー51が、オープンボタン57による押圧によって、サイドプレート66および67から開放される方向に移動した時に、その押圧によって移動した分、サイドプレート66および67から少しの間隔を隔てて配置される保持位置)において、保持し得るように構成されている。
【0056】
このように、フロントカバー51のロック解除による開放状態を保持位置において保持することで、フロントカバー51が再び閉まったり、あるいは、そのまま開放方向に沿ってフルオープン位置まで倒れたりすることを有効に防止することができ、ユーザにおいてロックが解除されたことをより容易に確認させることができる。
【0057】
また、フロントカバー51の重心位置は、フロントカバー51のロック解除時において、フロントカバー51が閉まる方向に位置しており、これによっても、マルチパーパストレイ14などを支持して重くなっているフロントカバー51がロック解除時にフルオープン位置まで開放されることが防止されている。
【0058】
なお、ユーザは、保持位置において保持されているフロントカバー51のカバー部52などを持って、フロントカバー51をフルオープン位置(図2に示す状態)まで開放することができ、良好な開動作を確保することができる。
【0059】
そして、このようなロック機構55を備えるレーザプリンタ1では、フロントカバー51の閉鎖時には確実にフロントカバー51をロックすることができるとともに、フロントカバー51の開放時には、ロックの解除とともにフロントカバー51をサイドプレート66および67から開放する方向に良好に移動させることができるので、メンテナンスの容易化を図ることができながら、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0060】
また、このフロントカバー51は、プロセスユニット17を着脱する時に開閉されるので、プロセスユニット17の交換や用紙3のジャム処理のために開閉される頻度も多く、そのため、確実な開閉が要求される。しかるに、ロック機構が複雑であると、耐久により、損傷を生じやすく、確実なロックが行なえなくなるなどの不具合を生じる場合があるが、このようなロック機構55では、簡易な構成であるため、耐久によっても、損傷を生じにくく、長期にわたって、フロントカバー51の閉鎖時には確実にフロントカバー51をロックすることができるとともに、開放時には、ロックの解除とともにカバーを良好に開放方向に移動させることができる。
【0061】
また、このレーザプリンタ1には、フロントカバー51の開閉に連動して、プロセスユニット17への駆動の伝達を入切するためのリンク手段としてのリンク機構80を備えている。次に、図5ないし図14を参照して、このリンク機構80を説明する。
【0062】
図5ないし図12において、このリンク機構80は、サイドプレート67に揺動可能に設けられるリンクアーム81と、同じく、サイドプレート67に揺動可能に設けられるロック解除アーム82と、フロントカバー51の側壁83に設けられるロック解除レバー84およびロックピン押動レバー85と、サイドプレート67に形成されるガイド孔100などによって構成されている。
【0063】
リンクアーム81は、略L字板状をなし、その一端が、サイドプレート67の前端部において、揺動軸86を介して揺動自在に支持されるとともに、その他端部には、プロセスユニット17への駆動の伝達を入切するためのたてカム87が形成されている。このたてカム87は、湾曲状の長孔形状をなし、その上端部には、より大径に開口されるジョイント孔部88が形成されるとともに、それ以外の開口部分が、ジョイント規制孔部92とされており、ジョイント孔部88が平板状に形成される(図14参照)とともに、ジョイント規制孔部92が外側に膨出状に形成されている(図13参照)。
【0064】
一方、プロセスユニット17への駆動は、図13および図14に示すように、本体ケーシング2側に設けられ、図示しないモータからの駆動が伝達されている駆動ギヤ89と、プロセスユニット17側に設けられ、現像ローラ31などに駆動を伝達するためのジョイント部90とが、カップリング部材91を介して、接続されることによって、伝達されるように構成されており、カップリング部材91が、たてカム87内に進退自在に挿入されている。
【0065】
また、このカップリング部材91は、たてカム87に当接するフランジ部93を備え、図示しないばねによって、ジョイント部90に向かう方向に付勢されるとともに、後述するように、フロントカバー51が閉鎖状態の時には、たてカム87のジョイント孔部88と対向し(図8参照)、フロントカバー51が開放されると、ジョイント規制孔部92と対向するように(図9参照)配置されている。そのため、フロントカバー51の開放状態においては、図13に示すように、カップリング部材91のフランジ部93が、外側に膨出するジョイント規制孔部92に当接し、これによって、カップリング部材91がジョイント部90から退避して、プロセスユニット17への駆動の伝達が遮断され、一方、フロントカバー51の閉鎖時においては、図14に示すように、カップリング部材91のフランジ部93が、平板状に形成されているジョイント孔部88に規制されずに、このジョイント孔部88を介して、ジョイント部90と接続され、これによって、駆動ギヤ89からの駆動を、カップリング部材91を介して、ジョイント部90に伝達するようにしている。
【0066】
また、このリンクアーム81には、フロントカバー51の開放時において、その開放時におけるリンクアーム81の姿勢をロックするためのロック部材98が設けられている。このロック部材98は、矩形板状をなし、リンクアーム81の前端部上側おいて、その一端が、支持軸99を介して揺動自在とされ、その他端には、サイドプレート67のガイド孔100に挿入されるロックピン101が突出形成されている。また、このロック部材98の他端には、リンクアーム81においてその他端が位置固定されているばね102が係止されており、このばね102によって、ロックピン101が、常には下向きに付勢されている。
【0067】
また、このリンクアーム81には、スキャナユニット16のシャッタ(図示せず。)に当接するシャッタレバー94が、その上部に突出形成されるとともに、カバーセンサ遮光レバー96が、閉鎖時において、光センサからなるカバーセンサ95の検知光を遮光するような特定の位置に形成されている。なお、このカバーセンサ95は、サイドプレート67に設けられている。
【0068】
ロック解除アーム82は、上下方向に延びる板状をなし、その下端が、サイドプレート67の前端部において、リンクアーム81と同じ揺動軸86を介して揺動自在に支持されている。このロック解除アーム82は、その前端部に、後述するロック解除レバー84が当接するロック解除レバー当接部97が形成されるとともに、その上端部には、ロックピン101に当接するロックピン当接部103が形成されている。また、このロック解除アーム82における中央後端部には、リンクアーム81の前端部においてその他端が位置固定されているばね104が係止されており、このばね104を介して、ロック解除アーム82がリンクアーム81とともに回動可能とされるとともに、このばね104の付勢力によって、常には、このロック解除アーム82がリンクアーム81に対して、より前方側に向かって付勢され、リンクアーム81のロック姿勢において、ロックピン当接部103によってロックピン101が押圧されないように構成されている。
【0069】
ガイド孔100は、ロックピン101を、リンクアーム81の回動軌跡に沿って受け入れることができるように、サイドプレート67の上側において、前後方向に湾曲状に形成されており、その前端部には下側に窪むロック溝105が形成されている。
【0070】
また、フロントカバー51の側壁83には、フロントカバー51の閉動作において、ロック解除レバー81のロック解除レバー当接部97に当接するロック解除レバー84と、ロックピン101に当接するロックピン押動レバー85とが設けられている。これら、ロック解除レバー84とロックピン押動レバー85とは、後述するように、フロントカバー51の開動作において、ロックピン押動レバー85がガイド孔100と対向して、ロックピン101を押動することができる所定の位置に、また、フロントカバー51の閉動作において、ロック解除レバー84がロック解除レバー当接部97に当接するような所定の位置に、フロントカバー51の側壁83から、それぞれ矩形状に突出形成されている。
【0071】
次に、このようなリンク機構80の動作について説明する。まず、図5に示すように、フロントカバー51の開放状態においては、ロックピン101がガイド孔100のロック溝105に係合しており、これによって、リンクアーム81の回動がロックされている。また、この状態では、カップリング部材91がリンクアーム83のたてカム87のジョイント規制孔部92に対向しているため、上記したように、カップリング部材91がジョイント部90から退避して、プロセスユニット17への駆動の伝達が遮断されている。
【0072】
そして、この開放状態から、フロントカバー51を閉動作させると、図6に示すように、ロック解除レバー84がロック解除レバー当接部97に当接する。なお、この時、ロックピン101がガイド孔100のロック溝105に係合していることから、ロックピン押動レバー85は、ロックピン101には当接せずに、そのロックピン101を後方に乗り越えた状態となる。
【0073】
続いて、図7に示すように、ロック解除レバー84がロック解除レバー当接部97を押圧すると、ロック解除アーム82が、ばね104の付勢力に抗して、後側に押圧され、これによって、ロック解除アーム82が回動して、ロックピン当接部103がロックピン101を上側に押圧するようになる。これによって、ロック部材98は、ばね102の付勢力に抗して支持軸99を支点として上側に揺動し、これによって、ロックピン101がロック溝105から脱離して、ガイド孔100に沿って閉鎖方向に移動可能となる。
【0074】
そして、そのまま閉動作させると、ロックピン101がガイド孔100に沿って閉鎖方向に移動して、リンクアーム81およびロック解除アーム82が一体的に閉鎖方向に回動し、フロントカバー51を閉鎖すると、図8に示すように、たてカム87のジョイント孔部88にカップリング部材91が対向して、上記したように、駆動ギヤ89からの駆動が、カップリング部材91を介して、ジョイント部90に伝達される。
【0075】
また、この閉鎖時には、スキャナユニット16のシャッタ(図示せず。)に、シャッタレバー94が当接するとともに、カバーセンサ遮光レバー96が、カバーセンサ95の検知光を遮光して、フロントカバー51の閉鎖状態が検知される。
【0076】
次いで、再びフロントカバー51を開動作させると、図9に示すように、ガイド孔100に対向して移動されるロックピン押動レバー85がロックピン101を前方に押動して、これによって、リンクアーム81およびロック解除アーム82が一体的に開放方向に回動される。そうすると、カップリング部材91がたてカム87のジョイント規制孔部92に再び対向して、上記したように、プロセスユニット17への駆動の伝達が遮断され、また、スキャナユニット16のシャッタ(図示せず。)へのシャッタレバー94の当接が解除されるとともに、カバーセンサ遮光レバー96が、カバーセンサ95から離れ、フロントカバー51の開放状態が検知される。
【0077】
そして、そのまま開動作を続けて、図10に示すように、ロックピン101がガイド孔100のロック溝105に到達すると、ばね102の付勢力によって、ロック部材98が下方に揺動し、これによって、ロックピン101が再びロック溝105に係合し、これによって、リンクアーム83は、再び、その回動がロックされる。なお、この時、ロックピン101が再びロック溝105に係合するため、図11に示すように、ロックピン押動レバー85は、そのロックピン101を乗り越えて、開放方向への移動が可能となる。
【0078】
そして、図12に示すように、回動がロックされたリンクアーム83とは切り離されて、フロントカバー51がそのまま開動作され、図5に示すフロントカバー51の開放状態に到達する。
【0079】
このようなリンク機構80によると、フロントカバー51を閉動作させた時には、この閉動作に連動して、リンクアーム81がプロセスユニット17への駆動を伝達するように動作され、また、フロントカバー51を開動作させた時には、この開動作に連動して、リンクアーム81がプロセスユニット17への駆動の伝達を遮断するように動作される。そのため、フロントカバー51の開閉に連動して、確実にプロセスユニット17を動作させることができ、その結果、たとえば、フロントカバー51を開放してプロセスユニット17を取り外す時に、そのプロセスユニット17が動作することや、また、フロントカバー51を閉鎖して画像を形成する時に、プロセスユニット17が動作しないことなど、プロセスユニット17の誤動作を有効に防止することができる。
【0080】
しかも、このリンク機構80は、本体ケーシング2の側方、すなわち、サイドプレート67に設けられ、フロントカバー51の開閉動作において、ロックされているリンクアーム80に当接または離間する特定の開閉角度から、リンクアーム80が、フロントカバー51とともに連動し、または、フロントカバー51から切り離されるように構成されているので、リンク機構80の確実な動作を確保しながらも、省スペースで実現することができ、レーザプリンタ1の装置設計上の自由度の向上が図られている。
【0081】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、ばねやその他の複雑な機構を用いずとも、カバーの閉鎖時には、確実にカバーをロックすることができるとともに、カバーの開放時には、ロックの解除とともに、カバーを良好に開放方向に移動させることができる。したがって、ロック機構の確実な動作を確保しつつ、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0082】
請求項2に記載の発明によれば、カバーが再び閉まったり、あるいは、そのまま開放方向に沿ってフルオープン位置まで倒れたりすることを有効に防止することができ、ユーザにおいてロックが解除されたことを容易に確認させることができる。
【0083】
請求項3に記載の発明によれば、メンテナンスの容易化を図ることができながら、装置構成の簡略化、部品点数の低減化、コストの低減化を図ることができる。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、プロセス装置を着脱する時に開閉される開閉カバーとして用いても、長期にわたって、カバーの閉鎖時には確実にカバーをロックすることができるとともに、ロックの解除時にはカバーを良好に開放方向に移動させることができる。
【0085】
請求項5に記載の発明によれば、開閉カバーの開閉に連動して、確実にプロセス装置を動作させることができ、その結果、たとえば、開閉カバーを開放してプロセス装置を取り外す時に、そのプロセス装置が動作することや、また、開閉カバーを閉鎖して画像を形成する時に、プロセス装置が動作しないことなど、プロセス装置の誤動作を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としての、レーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すレーザプリンタにおいて、フロントカバーのロック機構を説明するための要部斜視図である。
【図3】図2に示すロック機構のオープンボタンを示す要部断面図である。
【図4】図2に示すロック機構の動作を説明するための要部動作図であって、(a)〜(e)は、オープンボタンのピン部によって、ロックレバーの傾斜面を押圧していく状態を順次示す。
【図5】図1に示すレーザプリンタにおいて、フロントカバーの開閉動作と、プロセスユニットへの駆動の伝達の入切とを連動させるリンク機構を説明するための要部側面図であって、フロントカバーの開放状態を示す。
【図6】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、ロック解除レバーがロック解除レバー当接部に当接する状態を示す。
【図7】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、ロックピン当接部がロックピンを上側に押圧する状態を示す。
【図8】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、フロントカバーの閉鎖状態を示す。
【図9】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、フロントカバーが再び開動作される状態を示す。
【図10】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、ロックピンが再びロック溝に係合し、リンクアームが再びロックされる状態を示す。
【図11】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、ロックピン押動レバーがロックピンを乗り越える状態を示す。
【図12】図5に示すリンク機構の要部側面図であって、ロックされたリンクアームとは切り離されて、フロントカバーがそのまま開動作される状態を示す。
【図13】プロセスユニットに駆動を伝達する構成を説明するための要部平面図であって、カップリング部材がジョイント部から退避して、プロセスユニットへの駆動の伝達が遮断されている状態を示す。
【図14】プロセスユニットに駆動を伝達する構成を説明するための要部平面図であって、カップリング部材がジョイント部と接続され、プロセスユニットに駆動が伝達されている状態を示す。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
17 プロセスユニット
51 フロントカバー
55 ロック機構
57 オープンボタン
58 ロックレバー
60 傾斜面
66 サイドプレート
67 サイドプレート
78 ピン部
80 リンク機構
Claims (5)
- フレームに対して開閉されるカバーの開閉機構であって、
前記カバーの閉鎖時に、前記カバーを前記フレームに対してロックするためのロック機構を備えており、
前記ロック機構は、前記カバーに設けられ前記フレームに対して係脱される係止手段と、前記フレームに設けられ前記係止手段を押圧するための押圧手段とを備えており、
前記係止手段は、
前記押圧手段によって押圧され、その押圧力が、前記フレームから前記係止手段が脱離する方向の移動成分と、前記カバーを前記フレームから開放する方向の移動成分とに分力されるように傾斜する押圧面を備えており、
前記押圧手段による前記押圧面の押圧によって、前記フレームに対する前記係止手段の脱離によってロックが解除されるとともに、前記カバーが、開放方向に移動するように構成されていることを特徴とする、カバー開閉機構。 - 前記カバーは、前記フレームから最も開放されるフルオープン位置まで開放可能とされており、
前記ロック機構は、前記係止手段を前記フレームに向けて押圧するばねを備え、
前記カバーは、前記押圧手段の押圧によって前記フレームから開放される方向に移動した時に、その押圧によって移動した分、前記フレームから所定の間隔を隔てて配置され、前記係止手段と前記フレームとが対向する保持位置において、前記ばねの付勢力による前記係止手段と前記フレームとの摩擦抵抗によって、保持可能に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のカバー開閉機構。 - 請求項1または2に記載のカバー開閉機構を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、静電潜像を現像するためのプロセス装置を備えており、
前記カバーが、前記プロセス装置を着脱する時に開閉される開閉カバーであることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記開閉カバーの開閉に連動して、装着された前記プロセス装置への駆動の伝達を入切するためのリンク手段を備えていることを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
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