JP3845892B2 - 金属ラミネート用フィルム、それを用いたラミネート金属板および金属容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清涼飲料、ビール、缶詰等の金属容器の耐熱、美粧、防錆用として使用される金属ラミネート用フィルム、当該フィルムを金属にラミネートしたラミネート金属板、並びに当該ラミネート金属板を製缶してなる金属容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種清涼飲料、ビール、缶詰等の金属容器の材料としては、主として鋼やアルミニウム等の金属板が使用されており、その表面には内容物の表示もしくはブランド表示等を目的として様々の印刷・着色が施される。これらの金属容器への印刷・着色法として現在実用化されているのは、金属板を所定の寸法にスリット加工した後、オフセット印刷等により印刷してから焼付処理を行う方法、あるいはスリット加工後円筒状に曲げ加工し、シーム溶接した後オフセット印刷等により印刷・焼付けを行う方法である。そしてその後フランジ加工、インサイドコーティングと焼付け、シーミング加工等を行うことにより金属容器を作成している。
【0003】
ところが金属材に直接印刷する方法では、平板状で印刷するにしても又円筒状に成形した後印刷する方法を採用するにしても、グラビア印刷の如き金属製凹版を用いた印刷法を採用することはできない。なぜならば、金属材は硬質であるため、その印刷面全域に金属製凹版を均一に接触させることが極めて困難であるからである。そのため従来はゴム版や可撓性樹脂版のような弾力性を持った版が使用されているが、このような弾力性凹版を用いた場合の印刷精度は悪く、鮮明な印刷が得られ難いばかりでなく、ハーフトーン印刷や写真印刷のように広範囲の階調設定を必要とする複雑な印刷は困難であり、極く単調な印刷・着色しか行われていないのが実情である。
【0004】
更に美麗で立体感のある印刷を可能にするには多数の塗料を用いた多重印刷が必要となるが、それに伴って印刷インキの乾燥・焼付けに長時間かかるため、この様な多重印刷を製缶工程に組込むと、印刷インキの乾燥・焼付けが律速となって製缶速度が極端に遅くなるという問題も生じてくる。そのため工業規模での実用可能な重ね印刷数にも自ずと制限があり、満足のいく鮮明度及び美的意匠感を持った印刷は得られない。
【0005】
またスリット加工された金属板にオフセット印刷する方法も知られているが、やはりハーフトーン印刷等が困難であり、満足のいく鮮明度と美的意匠感を持った印刷が得られない点では、前記グラビア印刷の場合と同様である。
【0006】
上記のような問題点を解決する方法として商標デザインを印刷したフィルムを金属板に積層する方法が提案されている(例えば、特開平4−292942号公報)。この方法において、該金属板用積層フィルムとしては、一般には熱可塑性樹脂フィルムが用いられており、製缶時のシーム溶接や内容物封入後の熱処理やレトルト処理等による熱可塑性樹脂フィルムの軟化や白化現象を抑止する目的で硬化耐熱層が設けられる。また、該硬化耐熱層は製缶工程を始め各工程での傷付き防止や通板性を付与する性質も有している。例えば、特開平5−11979号公報において、該硬化耐熱層は静摩擦係数が0.2以下の特性を有することが好ましいことが提案されている。
【0007】
確かに、硬化耐熱層の滑り性を良くすることで通板性や傷付き防止性は改良されるが、傷付き防止性においては未だ不充分であり、製缶工程や食品の充填工程等で発生した硬化耐熱層表面の傷により、印刷フィルムを用いる大きな特徴の一つである商標印刷の鮮明度が部分的に阻害され高度の市場要求を満足させることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の欠点を解決しようとするものであり、その目的は、金属板にラミネートすることによって鮮明かつ美麗で高紙感を持った美粧金属板を得ることのできる金属ラミネート用フィルム、及び当該フィルムを用いたラミネート金属板、並びに該金属板を製缶してなる金属容器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材としての熱可塑性樹脂フィルムと、このフィルムの少なくとも片面上に積層された硬化耐熱層とを含有する金属ラミネート用フィルムであって、
前記硬化耐熱層は、ビスフェノールA骨格を有するエポキシ樹脂とメラミン化合物との硬化反応物を含有し、かつ内部全反射法による表面赤外線吸収分析において、下記式(I)および(II)を同時に満足する層であって、その層表面の耐摩耗性指数が1.2%以下、静摩擦係数が0.05〜0.20であり、
当該金属ラミネート用フィルム全体の透明度がヘイズ値で5%以下であることを特徴とする金属ラミネート用フィルムである。
【0010】
【数2】
【0011】
好適な実施態様は、上記硬化耐熱層表面の硬化耐熱層の厚さが、0.3〜10g/m2 であり、上記熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系フィルムである。
【0012】
また、本発明は、金属板と、この金属板の片面上に積層された上記の金属ラミネート用フィルムとを含有することを特徴とするラミネート金属板であり、上記金属ラミネート用フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムの片面上に硬化耐熱層が積層された金属ラミネート用フィルムである場合には、当該フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムを金属板側として金属板に積層されている。
さらに、本発明は、上記ラミネート金属板を用いて、硬化耐熱層が外側となるように製缶してなることを特徴とする金属容器である。
【0013】
次に本発明を詳細に説明する。本発明の金属ラミネート用フィルムは、基材としての熱可塑性樹脂フィルムと、このフィルムの少なくとも片面に積層される硬化耐熱層とを有する。
【0014】
熱可塑性樹脂フィルムに用いられる樹脂は、鮮明で美麗な多重印刷を可能とし、かつラミネート金属体の製缶加工時における湾曲加工等が容易に行えるよう、適度の可撓性を有する性質を有することが好ましい。さらに、製缶加工時のシーム溶接や製缶後のインサイドコーティング処理、内容物を封入したあとで行われる煮沸処理、あるいはその後のレトルト処理等で受ける熱に耐えるように、融点が160℃程度以上、特に175℃程度以上であることが好ましい。融点が160℃程度未満の場合、インサイドコーティング処理時の加熱等によってピンホール欠陥が生じたり、フィルムが溶融もしくは軟化収縮して平滑性を喪失したり光沢を失い、更には該フィルムにプリスター状の凹凸やストレスクラック、デラミネーション等の欠陥を生じ易くなる。
【0015】
上記の条件を満足するような熱可塑性樹脂フィルムとしては、好ましくはポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン−1、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等、あるいはこれらの各種変性樹脂よりなるフィルムが例示される。中でも、耐熱性と経済性とのバランスよりポリエステル系樹脂フィルムが特に好ましい。
【0016】
熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、好ましくは3〜50μm、より好ましくは5〜30μmの範囲である。フィルム厚が3μm未満の場合、加工適性が劣り、逆に50μmを超える場合、目的とした効果が飽和し、かつ経済的に不利となり好ましくない。
【0017】
硬化耐熱層は、製缶工程を始め各工程での熱可塑性樹脂フィルムの傷付き防止や通板性を付与する役割を果たすものであり、また製缶時のシーム溶接や内容物封入後の熱処理やレトルト処理等による熱可塑性樹脂フィルムの軟化や白化現象を抑制する役割も果たすものである。
【0018】
硬化耐熱層に用いられる材料としては、ビスフェノールA骨格を有するエポキシ樹脂とメラミン化合物が使用される。これらの化合物を使用することにより、耐摩耗性に優れた硬化耐熱層を形成することができる。
【0019】
ビスフェノールA骨格を有するエポキシ樹脂としては、分子量が1000〜20000、エポキシ当量が500〜10000のいわゆる固形タイプ物が好ましい。このエポキシ樹脂は、硬化耐熱層を塗布法により形成する場合、塗布液の粘度と硬化耐熱層の特性をバランスさせる点で、分子量の異なるものを2種以上併用するのが好ましい。メラミン化合物としては、メチロール化メラミンおよびアルコキシメチロールメラミンの使用が好ましい。特に、ヘキサアルコキシメチロールメラミンの使用が好ましい。上記の各化合物は単一組成であっても2種以上の配合品であってもかまわない。
【0020】
上記エポキシ樹脂とメラミン化合物の配合比は、重量比で好ましくは91:9〜50:50である。メラミン化合物の配合比が9未満の場合、硬化耐熱層の硬度や耐熱性が低くなり、逆にメラミン化合物の配合比が50を超える場合、硬度が高くなりすぎると共に耐摩耗性が低くなる場合があるので好ましくない。
【0021】
上記エポキシ樹脂とメラミン化合物の反応には、従来公知の触媒を用いてもよく、例えば、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸化合物およびそれらの塩等が挙げられる。
【0022】
上記エポキシ樹脂とメラミン化合物以外に、他の材料を用いてもよく、例えば、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、オキサゾリン系樹脂、及びそれらの各種変性樹脂等の種々の硬化反応性樹脂が使用される。これらの硬化反応性樹脂は単独でもよいが、2種以上併用することが好ましい。また、耐熱性に優れていることが要求されるので、融点もしくは分解温度が250℃以上、より好ましくは300℃以上のものが好ましい。
【0023】
硬化耐熱層には、その表面の滑り性を向上させる目的で添加剤を配合することが好ましい。このような添加剤としては、例えば、シリコーン化合物、フッ素化合物、高級炭化水素鎖を含む各種ワックス類等や、架橋高分子からなるポリマー微粒子等の有機微粒子、シリカ、炭酸カルシウム等の無機微粒子が挙げられる。
【0024】
これらの添加剤は、硬化耐熱層の透明性が低下しないような成分であることが好ましく、またその配合量も透明性が低下しないような範囲であることが好ましく、例えば硬化耐熱層組成物中、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。この配合量が0.05重量%未満の場合、フィルムの滑り性が不充分となり、逆に1重量%を超える場合、フィルムの透明性が低下するので好ましくない。
【0025】
硬化耐熱層に上記の添加剤を配合することにより、その表面の静摩擦係数が、好ましくは0.05〜0.20、より好ましくは0.06〜0.17となって滑り性が良好となる。
【0026】
該硬化耐熱層の厚さは、好ましくは0.3〜10g/m2 、より好ましくは0.3〜5g/m2 の範囲である。厚さが0.3g/m2 未満の場合、熱可塑性樹脂フィルム表面の保護効果が不充分であり、逆に、10g/m2 を超える場合、ラミネート金属板の曲げ加工時に硬化耐熱層にクラックが生じ易くなる。
【0027】
硬化耐熱層表面は、耐摩耗性が良好であることが必要であり、本発明では、硬化耐熱層の内部全反射法による表面赤外線吸収分析において下記式(I)および(II)を満足する。
【0028】
【数3】
【0029】
ここで、(I)式は、前記した必須の構成成分であるエポキシ樹脂とメラミン化合物との組成比の尺度である。式(I)の値が0.3未満である場合、メラミン化合物の配合量が少なすぎて、硬化耐熱層の硬度や耐熱性が低くなり、逆に3.0を超える場合、メラミン樹脂の配合量が多すぎて、硬度が高くなりすぎると共に耐摩耗性が低くなる。式(I)の値は、好ましくは0.4〜2.5、より好ましくは0.5〜2.5、特に好ましくは0.6〜2.4である。
【0030】
式(II)は、得られる硬化耐熱層の硬化度の尺度である。この硬化度は、エポキシ樹脂とメラミン化合物の組成比と、エポキシ樹脂中のエポキシ環の硬化反応後残存量の支配を受けることを見い出して求めたものである。即ち、下記式により求めたものである。
【0031】
【数4】
【0032】
式(II)の値が0.25を超える場合、エポキシ樹脂中のエポキシ環の硬化反応後残存量が多く硬化度が低いので、得られる硬化耐熱層の耐摩耗性が劣る。式(II)の値は、好ましくは0.23以下、より好ましくは0.20以下である。
【0033】
上記式(I)および(II)を同時に満足するような硬化耐熱層を得るためには、エポキシ樹脂とメラミン化合物の組成比と後述する形成方法の最適化により達成できる。
【0034】
硬化耐熱層表面の耐摩耗性がさらに良好となるためには、後述する耐摩耗性指数が、好ましくは1.2%以下、より好ましくは1.0%以下、特に好ましくは0.8%以下である。耐摩耗性指数が1.2%を超える場合、硬化耐熱層表面の耐摩耗性が悪く、ラミネート金属板の製缶工程や製缶後の食品の充填工程で硬化耐熱層表面が傷付き、商標印刷の鮮明性が悪化して商品価値が低下する。
【0035】
本発明においては、耐摩耗性指数は次のようにして測定される。
ダンボール(JIS Z 1516規定「両面段ボール3種」)の板目表紙の上に硬化耐熱層側を表面として本発明のフィルムをセロテープで接着し固定化する。一方、2ポンドハンマーの球状頭部側にガーゼを16枚重ねて固定し、このガーゼ部をメチルエチルケトンに10秒間浸漬後、過剰のメチルエチルケトンを除去する。次いで、ダンボールに固定したフィルム表面に、上記2ポンドハンマーを定規で位置固定し、柄の端を握って160mmの巾を2秒/1往復の速度で100回往復させる。フィルムのハンマーを往復させた部分とそうでない部分のヘイズを測定し、その差を耐摩耗性の尺度とする。測定場所を変えて20回測定した平均値を耐摩耗性指数とする。
【0036】
本発明において、耐摩耗性指数を1.2%以下とする手段は特に限定されないが、硬化耐熱層に用いられる硬化反応性樹脂の種類およびその配合量、硬化耐熱層の厚さおよび後述する硬化耐熱層の形成方法により調整する方法が好ましい。
【0037】
硬化耐熱層の形成方法も特に限定されないが、硬化性樹脂を溶剤に溶解し、熱可塑性樹脂フィルムに塗布して乾燥・硬化を行う、いわゆる塗布法が好ましい実施態様である。また、硬化方法は熱で行うことが好ましい。電子線、紫外線、X線等の他のエネルギーで硬化反応する成分を配合した場合には、配合成分に応じた硬化方法が採用される。
【0038】
塗布法でかつ熱硬化法で実施する場合は、乾燥条件や硬化条件により、耐摩耗性が大きく影響を受ける。このような方法の場合は、乾燥工程と硬化工程よりなる2段加熱方式が好ましい。硬化工程は、高温かつ効率的な加熱が必要であり、赤外線加熱が好ましい。2段加熱方式の場合の各工程の温度は、硬化性樹脂の組成、乾燥工程や硬化工程の炉長等により適宜選択すべきものであるが、乾燥工程は、好ましくは140℃以下、より好ましくは135℃以下で行い、かつ硬化工程は好ましくは140℃以上、より好ましくは145℃以上で行う。乾燥温度が140℃を超える場合、塗膜が不均一となり硬化度がむしろ低くなり、また硬化温度が140℃未満である場合、得られる硬化耐熱層の硬化度が不充分となり、硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣る場合がある。
【0039】
商標印刷の鮮明度及び美的意匠感を高めるために、本発明の金属ラミネート用フィルムの透明度は、ヘイズ値で好ましくは5%以下、より好ましくは4.5%以下である。
【0040】
このようにして得られた金属ラミネート用フィルムに、印刷が行われる。印刷方法としては、特に限定されないが、例えばグラビア印刷等が採用される。本発明の金属ラミネート用フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムの片面のみに硬化耐熱層が形成されている場合には、熱可塑性樹脂フィルム側に印刷を行うのが好ましい。
【0041】
印刷された金属ラミネート用フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムの片面のみに硬化耐熱層が形成されている場合には、印刷された熱可塑性樹脂フィルムを金属板側として金属板へラミネートされる。熱可塑性樹脂フィルムの両面に硬化耐熱層が形成されている場合には、印刷された耐熱硬化層を金属板側として金属板へラミネートされる。
【0042】
そのラミネート方法は、特に限定されるものではなく、ドライラミネート法やサーマルラミネート法が好適に使用できる。金属板と強固に接合し、かつ製缶時のシーム溶接やその後の煮沸あるいはレトルト処理等によって接合力を失うことがないように、硬化性樹脂を介してラミネートすることが好ましい。このような硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂等、あるいはこれらの各種変性樹脂を挙げることができ、これらは通常ラミネート用フィルムに塗布し、部分硬化状態として金属板と合体し、ラミネート時に完全硬化させるようにするのが良い。
【0043】
このようにして得られたラミネート金属板は、美粧されかつ表面の耐摩耗性に優れており、このラミネート金属板をそのままの状態で様々のパネル材や美粧外板材等として使用できるばかりでなく、これを硬化耐熱層を外側として常法に従って所望の形状に製缶すると、極めて美麗で意匠性の高い金属容器を得ることができるので、例えば清涼飲料、ビール、缶詰の如き金属缶材として好適に用いることができる。
【0044】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施によって制限を受けるものではなく、前述の趣旨を逸脱しない限度において変更して実施することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例中、単に部とあるのは重量部を表し、%とあるのは重量%を示す。各測定項目は以下の方法に従った。
【0045】
1.硬化耐熱層の内部全反射法による表面赤外吸収分析
FT−IR ATR法により硬化耐熱層のIRスペクトルを下記条件で測定し、1550cm-1付近に現れるトリアジン環の吸収の吸光度、910cm-1付近に現れるエポキシ環の吸収の吸光度および830cm-1付近に現れるビスフェノールA骨格の吸収の吸光度を測り、式(I)および式(II)の値を求めた。
測定条件
装置 :FTS−15/80(BIO−RAD製FT−IR)
光源 :グローバー
検出器 :DTGS(Deutrium Triglycine Sulfate)
ビームスプリッター:Geコート/KBr
分解能 :8cm-1
積算回数:300回
アポダイゼーション:三角形
位相補正:Mertz 法
ゼロフィリング因子:2
付属装置:ATR測定用付属装置(Harrick 製)
IRE :Ge(50×5×2mm )、カット角45°
【0046】
2.耐摩耗性評価法
ダンボール(JIS Z 1516規定「両面段ボール3種」)の板目表紙の上に硬化耐熱層側を表面とし、サンプルフィルムをセロテープで接着し固定化する。一方、2ポンドハンマーの球状頭部側にガーゼを16枚重ねて固定をする。該ガーゼを固定したハンマーのガーゼ取付部をメチルエチルケトンに10秒間浸漬する。浸漬を止めメチルエチルケトンを自然流下させた後、ハンマーを2回垂直方向に大きく振り過剰のメチルエチルケトンを振り切る。
ダンボールに固定したサンプルの表面に、上記2ポンドハンマーを定規で位置固定し、柄の端を握って160mmの巾を2秒/1往復の速度で100回往復させる。加重はハンマーの自重のみとして力はハンマーの往復のみにかける。ガーゼは毎回交換をする。
試料のハンマーを往復させた部分の傷付き度をフィルムのヘイズを測定して判定をする。すなわち、往復させた部分とそうでない部分とのヘイズ値(%)の差を耐摩耗性指数とした。耐摩耗性指数が小さい程、耐摩耗性は良好である。ヘイズ値は、6mmφの面積で東洋精器製のヘイズメーターで測定をした。測定場所をずらして20回測定した測定値の平均値で表示した。数値が小さい程、耐摩耗性は良好である。
【0047】
3.フィルムの静摩擦係数
硬化耐熱層表面同士の静摩擦係数をASTM−D−1894に準じて測定した。
4.フィルムの透明度
6mmφの面積で東洋精器製のヘイズメーターでヘイズ値を測定し、これを透明性の尺度とした。数値が小さい程、透明性が良好である。
【0048】
実施例1
極限粘度が0.80であるポリエチレンテレフタレート(ガラス転移温度:65℃)とポリエチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールエーテルブロック共重合体とを、ポリテトラメチレングリコールエーテル成分としての含有量が4重量%となるように配合し、成膜次いで2軸延伸して厚さ12μmのフィルム(200℃における収縮応力:0.5kg/mm2 )を得た。これとは別に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂50部、ポリエステル樹脂30部、ヘキサメトキシメチロール化メラミン20部、p−トルエンスルホン酸0.5部、シリコーン樹脂1部、ポリエチレンワックス0.2部およびフッ素樹脂0.2部よりなる硬化耐熱樹脂組成物をメチルエチルケトン/エチルアセテート/トルエンを主成分とした溶剤に溶解し塗布液を調製した。この塗布液を上記フィルムの片面上にグラビアロール法で乾燥後の厚みで1g/m2 となるように塗布し、乾燥温度100℃、硬化温度175℃で処理し、硬化耐熱層を形成して金属ラミネート用フィルムを得た。乾燥工程後の残留溶剤は95ppmであった。乾燥工程は熱風で硬化工程は赤外線で加熱を行った。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ1.2および0.14であり、耐摩耗性指数は0.1%、静摩擦係数は0.11であり、滑り性および耐摩耗性は共に優れたものであった。また透明度はヘイズ値で3.6%であった。
【0049】
このフィルムの熱可塑性樹脂フィルム側にコロナ処理を施し、印刷を行った後、この印刷面上に接着剤(東洋インキ社製のポリウレタン系接着剤「アドコート」及び硬化剤の混合物)を固形分換算で4g/m2 コーティングし、乾燥し40℃で24時間エージングし、次いで接着剤層を介して、フィルムを脱脂処理した冷延鋼板上にサーマルラミネート法によってラミネートして、ラミネート鋼板を得た。
【0050】
このラミネート鋼板を用いて常法により清涼飲料用の金属容器を作成したところ、得られた容器ボデー部のラミネート面は鮮明で光沢に富んだ美しい外観を有しており、優れた光沢を有するものであった。
【0051】
尚上記製缶工程では、ラミネート用フィルムに270℃以上の熱が加わり、それによって該フィルムのポリエチレンテレフタレート層は若干軟化しているものと思われるが、エポキシ変性ウレア樹脂よりなる硬化耐熱層によって保護されているため収縮変形や光沢の低下、及び印刷インキ層の変質は殆ど認められなかった。またこの容器を100℃の熱水及び125℃の水蒸気で処理したが、ラミネート用フィルム層の白濁や熱劣化は全く認められず、美しい外観が損なわれることはなかった。
【0052】
また、製缶工程でのラミネート鋼板の枚様片の移送時のこすれや、製缶工程あるいは食品充填工程での缶同志の接触によるこすれ等によるラミネートフィルム表面の傷発生はなく鮮明で光沢に富んだ美しい外観を有しており、実用性の高いものであった。
【0053】
比較例1
実施例1において、乾燥温度を80℃、硬化温度を135℃としたこと以外は実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。乾燥後の残留溶剤量は600ppmであった。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ1.2および0.27であり、耐摩耗性指数は1.5%、静摩擦係数は0.11であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性の劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.5%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法でラミネート鋼板及び金属容器を得た。得られたラミネート鋼板及び金属容器は、ラミネートされたフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、製缶工程あるいは食品充填工程でラミネートフィルム表面が部分的に傷付いて美粧性が低下し、商品価値の低いものであった。
【0054】
比較例2
実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を65部、ヘキサメトキシメチロール化メラミンの配合量を5部に変更したこと以外は実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ0.25および0.05であり、耐摩耗性指数は1.8%、静摩擦係数は0.11であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性の劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.6%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法でラミネート鋼板及び金属容器を得た。得られたラミネート鋼板及び金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、比較例1と同様に実用性の劣るものであった。
【0055】
比較例3
実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を30部、ヘキサメトキシメチロール化メラミンの配合量を35部に変更したこと以外は実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ3.45および0.10であり、耐摩耗性指数は2.2%、静摩擦係数は0.10であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性の劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.6%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法でラミネート鋼板及び金属容器を得た。得られたラミネート鋼板及び金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、比較例1と同様に実用性の劣るものであった。
【0056】
実施例2
実施例1において、p−トルエンスルホン酸の配合量を0.7部に変更し、かつ乾燥温度を80℃、硬化温度を160℃としたこと以外は実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ1.20および0.16であり、耐摩耗性指数は0.2%、静摩擦係数は0.10であった。また透明度はヘイズ値で3.5%であった。
このフィルムを用い実施例1と同じ方法で得たラミネート鋼板及び金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性および滑り性が優れており、実施例1と同様に実用性の高いものであった。
【0057】
実施例3
実施例1において、硬化耐熱樹脂組成物をビスフェノールA型エポキシ樹脂80部、ヘキサメトキシメチロール化メラミン20部、高級脂肪酸ワックス0.1部、フッ素樹脂0.4部、シリコーン樹脂1.2部およびp−トルエンスルホン酸0.07部よりなる配合物に変更し、かつ乾燥温度を80℃および硬化温度を165℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。乾燥後の残留溶剤は155ppmであった。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ0.76および0.11であり、耐摩耗性指数は0.2%、静摩擦係数は0.09であった。また透明度はヘイズ値で3.7%であった。
このフィルムを用い実施例1と同じ方法で得たラミネート鋼板及び金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性および滑り性が優れており、実施例1と同様に実用性の高いものであった。
【0058】
比較例4
実施例3において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を96部、ヘキサメトキシメチロール化メラミンの配合量を4部に変更したこと以外は、実施例3と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ0.11および0.04であり、耐摩耗性指数は2.2%、静摩擦係数は0.09であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性に劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.7%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法で得たラミネート鋼板および金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、比較例1と同様に実用性の劣るものであった。
【0059】
比較例5
実施例3において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を45部、ヘキサメトキシメチロール化メラミンの配合量を55部に変更したこと以外は、実施例3と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ3.60および0.12であり、耐摩耗性指数は1.9%、静摩擦係数は0.08であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性に劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.6%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法で得たラミネート鋼板および金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、比較例1と同様に実用性の劣るものであった。
【0060】
比較例6
実施例3において、乾燥温度を80℃、硬化温度を135℃(熱風加熱)としたこと以外は、実施例1と同じ方法で金属ラミネート用フィルムを得た。得られたフィルムの式(I)および式(II)の値はそれぞれ0.76および0.28であり、耐摩耗性指数は1.5%、静摩擦係数は0.10であり、滑り性は良好であるが耐摩耗性に劣るものであった。また透明度はヘイズ値で3.7%であった。
このフィルムを用い、実施例1と同じ方法で得たラミネート鋼板および金属容器は、ラミネートフィルムの硬化耐熱層表面の耐摩耗性が劣り、比較例1と同様に実用性の劣るものであった。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の金属ラミネート用フィルムは硬化耐熱層表面の耐摩耗性に優れているので、このフィルムを用いると、高光沢で美しい外観を有するラミネート金属板及び金属容器を提供することができる。
Claims (6)
- 硬化耐熱層の厚さが、0.3〜10g/m2 であることを特徴とする請求項1に記載の金属ラミネート用フィルム。
- 熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の金属ラミネート用フィルム。
- 金属板と、この金属板の片面上に積層された請求項1〜3のいずれかに記載の金属ラミネート用フィルムとを含有することを特徴とするラミネート金属板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の金属ラミネート用フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムの片面上に硬化耐熱層が積層された金属ラミネート用フィルムであって、当該フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムを金属板側として金属板に積層されていることを特徴とする請求項4に記載のラミネート金属板。
- 請求項4または5に記載のラミネート金属板を用いて、硬化耐熱層が外側となるように製缶してなることを特徴とする金属容器。
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