JP3845541B2 - 炭酸ガス吸収方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸ガス吸収方法に関する発明であり、特にリチウムジルコネートや、リチウムシリケートなどの炭酸ガスと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム含有複合酸化物からなる炭酸ガス吸収材の使用に適した炭酸ガス吸収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排ガス中からの炭酸ガスの分離方法として、リチウム化ジルコニアを用いた炭酸ガスの分離方法が検討されている(特開平9−99214号公報)。このリチウム化ジルコニアは500℃程度の高温の排ガス中で炭酸ガスと反応し、炭酸リチウムとジルコニアを生成することで、排ガス中から直接炭酸ガスを吸収することが可能な材料で、さらにこの反応生成物の700℃程度以上の温度域で炭酸ガスを放出する可逆反応を利用し再生可能な材料であるため、特に高温の炭酸ガスを使用する際には、炭酸ガスのリサイクルに適した材料である。
【0003】
また、前記特開平9−99214号公報には、連続的に炭酸ガス吸収材を2つの容器にそれぞれ収納し、一方の容器では炭酸ガス吸収、他方の容器では炭酸ガス吸収材の再生を行い、炭酸ガスを流通させる容器を交互に変えることで、炭酸ガスの吸収を連続的に行っていた。
【0004】
この方法では、容器内において、炭酸ガスの吸収あるいは放出速度に分布があり、そのため炭酸ガスと反応した炭酸ガス吸収材と、未反応の炭酸ガス吸収材とが共存した状態で炭酸ガスの吸収を行ったり、炭酸ガス吸収材の再生を行わなければならず、また、使用する炭酸ガス吸収材のうち、半分の炭酸ガス吸収材しか炭酸ガス吸収に貢献できず、炭酸ガス吸収材の使用効率が低いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の炭酸ガス吸収方法では、炭酸ガス吸収材の使用効率が低いという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、炭酸ガス吸収の進んだ炭酸ガス吸収材粉末を選択的に回収すること、さらにはこの回収した炭酸ガス吸収材を再生することで、少量の炭酸ガス吸収材粉末を利用して炭酸ガス吸収を連続的に行うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の炭酸ガス吸収方法は、反応筒内に炭酸ガスと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム含有複合酸化物の一次粒子が凝集して粒子間に空隙が形成された二次粒子からなる炭酸ガス吸収材粉末を供給する供給工程と、前記反応筒内に炭酸ガスを流通させてこの炭酸ガスを流動ガスとした前記炭酸ガス吸収材粉末の流動層を形成し、流動状態で前記炭酸ガス吸収材粉末とを反応させる工程と、前記反応筒下部に偏在した、前記炭酸ガスと反応した前記炭酸ガス吸収材粉末を前記反応筒外へ排出する工程と、前記排出された反応済炭酸ガス吸収材粉末を炭酸ガス放出温度まで加熱し再生する工程と、前記再生炭酸ガス吸収材粉末を前記反応筒上部から筒内へ供給する工程とからなることを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明は、炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収材粉末が未反応の炭酸ガス吸収材粉末よりも嵩密度が高くなり、炭酸ガス吸収材粉末の流動層中の下部に偏在することを利用し、この流動層の下部から炭酸ガス粉末を排出することで、使用済みの炭酸ガス吸収材粉末を選択的に反応筒から取り出し、再生することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の炭酸ガス吸収方法、および炭酸ガス吸収装置を説明する。
【0013】
まず、本発明に係る炭酸ガス吸収材粉末の一例を説明する。
【0014】
リチウム化ジルコニアなどのリチウム含有複合酸化物は、吸収温度域(この場合500℃程度)において下記式(1)に示すような炭酸ガス吸収反応を示す。
【0015】
Li2ZrO3+CO2→Zr2O+Li2CO3 (1)
また、反応生成物であるジルコニアと炭酸リチウムは、再生温度域(この場合700℃程度以上)において、下記(2)に示すような反応によって再生反応を示す。
【0016】
Zr2O+Li2CO3→ Li2ZrO3+CO2 (2)
このような炭酸ガス吸収材を使用した本発明の炭酸ガス吸収装置の一例を図1に示し、以下に図面を参照して本発明の炭酸ガス吸収方法および炭酸ガス吸収装置の説明をする。
【0017】
本発明の炭酸ガス吸収装置は、反応筒1および炭酸ガス吸収材の供給源2とを有しており、供給源2から反応筒1へ炭酸ガス吸収材粉末を供給路4を介して供給される。
【0018】
一方、反応筒1の下部には、炭酸ガス(あるいは炭酸ガスを含有するガス)の挿入路6が接続されており、エネルギープラントなどから排出される吸収温度域の炭酸ガスが挿入路6を介して反応筒1を流通し、反応筒1の上端部から排出される。
【0019】
反応筒1内を流通する炭酸ガスの流量は、反応筒1内に供給源2から供給された炭酸ガス吸収材粉末の流動層9を形成するように、流量制御手段(図示せず)により制御されている。すなわち、反応筒1内には炭酸ガスを流動ガスとした流動層9が形成される。
【0020】
流動層9中では、炭酸ガス吸収材は流動ガスである炭酸ガスと接触し炭酸ガスの吸収反応を開始する。炭酸ガス吸収反応が進むにしたがって炭酸ガス吸収材粉末の嵩密度が高くなる。流動層はあたかも液体のような性質を持ち、密度の低い粒子は上層に、密度の高い粒子は下層に偏在する。そのため反応筒9に供給されて間もない、未反応の炭酸ガス吸収材粉末は流動層9の上部に偏在し、反応筒9に供給されて長時間経過し、炭酸ガス吸収反応のより進んだ炭酸ガス吸収材粉末が流動層のより下部へと偏在する。
【0021】
反応筒9下部には、供給源2と接続する排出路3が形成されており、排出路3に設けられた流量調節手段5を開くと、流動層下部に偏在した、炭酸ガス吸収反応の進んだ炭酸ガス吸収材粉末が供給源2に排出される。
【0022】
供給源2には、炭酸ガス吸収材粉末を再生温度域以上に加熱する加熱手段(図示せず)が配置されており、炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収材粉末から炭酸ガスを放出し、炭酸ガス吸収材粉末の再生を行う。炭酸ガス吸収材粉末から放出された炭酸ガスは濃厚炭酸ガス流出管7を介して、ガスボンベなどに収納して再利用される。
【0023】
さらに、再生された炭酸ガス吸収材粉末を供給路4を介して反応筒1に供給する。
【0024】
一方、反応筒1を流通する炭酸ガスは、炭酸ガス吸収材粉末との反応によって、炭酸ガス濃度を低減させた状態で反応筒1端部から炭酸ガス排出路8を介して排出することが可能になる。なお、炭酸ガスを排出する反応筒端部には、サイクロン捕集器など微粉末捕集器10が配置されており、炭酸ガス吸収材粉末が流動ガス中に混入した場合には微粉末捕集器によって捕集し、その後炭酸ガス排出路8から排出されている。
【0025】
このように、本発明の炭酸ガス吸収装置によれば、反応筒1に供給された炭酸ガス吸収材粉末のうち、炭酸ガスを吸収したものを選択的に回収することが可能になる。また、この回収した炭酸ガス吸収材粉末を再生したものを供給源2から供給することで、炭酸ガス吸収材粉末を反応筒1と供給源2との間で循環させ、反応筒9を流通する炭酸ガスを連続的に吸収することが可能になる。
【0026】
本発明に係る炭酸ガス吸収材粉末は、炭酸ガスと可逆的に反応するものであり、また、炭酸ガスと反応して嵩密度を高めるものであれば使用できる。
【0027】
例えば、リチウム化ジルコニア、リチウムシリケートなどの炭酸ガスと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム複合酸化物からなる粉末などが挙げられる。
【0028】
また、リチウム含有複合酸化物は、前述の式(2)に示す反応を利用し、炭酸リチウムと、ジルコニアあるいは酸化ケイ素とを再生温度まで加熱し、反応させることで得ることができる。
【0029】
また、リチウム複合酸化物に、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムなどアルカリ金属、アルカリ土類金属を1種、あるいは複数種添加することで炭酸ガス吸収温度を低下させることもできる。
【0030】
このような炭酸リチウムと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム複合酸化物からなる炭酸ガス吸収材粉末の炭酸ガス吸収メカニズムを説明する。
【0031】
図2は、炭酸ガスと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム含有複合酸化物からなる炭酸ガス吸収材粉末の断面図を示す。
【0032】
図2(a)に示すように、例えばリチウム化ジルコニアの一次粒子11が凝集して二次粒子15からなるリチウム含有複合酸化物粉(炭酸ガス吸収材粉末11粒子)が形成されている。そのため、粒子間などに空隙が存在する。
【0033】
リチウム化ジルコニアは、前述した式(1)の通り、吸収温度域において炭酸ガスと反応し、ジルコニアと炭酸リチウムを生成する。吸収温度域において、ジルコニアは固体であり、炭酸リチウムは液体になるため、図2(b)に示すようにジルコニア粒子12からなる骨格の隙間に液体状の炭酸リチウム13が保持された粒子16になる。
【0034】
リチウム化ジルコニアと炭酸リチウムおよびジルコニアとの真密度を比較すると、リチウム化ジルコニアのほうが高いが、空隙を持つリチウム化ジルコニアの2次粒子15と、ジルコニア骨格の間隙に液体状の炭酸リチウム13を保持する粒子16とを比較すると、見かけ上の粒子の体積は実質的に変化していないが、吸収した炭酸ガスの分だけ粒子16の質量が大きくなる。すなわち、リチウム化ジルコニアは、炭酸ガスを吸収することで嵩密度が大きくなる。
【0035】
また、炭酸ガス吸収材粉末は、流通される炭酸ガスによって流動層が形成されるように、その平均粒径を20〜500μm、嵩密度を0.2〜10g/cm3程度にすることが好ましく、流通される炭酸ガスの流量に応じてこの範囲内で調整すればよい。
【0036】
本発明に係る反応筒は、円筒状のものを使用することが望ましい。円筒状にすることで、筒内を流れる流通ガスの流量の平均化ができ、流動層が形成されやすくなる。
【0037】
また、反応筒の下端、すなわち流通ガスの上流側は閉じられており、上端、すなわち流通ガスの上流側には排出する流通ガスの流量を制御し、反応筒内の内圧を制御できる構造とすることが好ましい。
【0038】
また、図1においては、吸収温度の炭酸ガスを反応筒内に流通させたが、反応温度に満たない炭酸ガスを流通させる場合には、反応筒に加熱装置を付加し、反応筒内において流通する炭酸ガスを吸収温度まで加熱しても良い。
【0039】
反応筒中に流通される炭酸ガス、すなわち流動化ガスの流量は、前述した炭酸ガス吸収材粉末によって異なるが、概ね0.1〜2.0m/sの範囲内で粒子の終端速度を超えない程度とし、反応筒中の炭酸ガス挿入路6と炭酸ガス排出路8との圧力損失である差圧ΔP[N]が、反応筒内に存在する炭酸ガス吸収材粉末の総重量M[kg]、重力加速度g[m/s2]と反応筒の断面積S[m2]によって、略ΔP=Mg/Sと表される程度になるように設定することが好ましく、換言すれば、いわゆる均一流動化状態の流動層乃至乱流流動層が形成される程度、さらには均一流動化状態の流動層が形成されるような流量に調整することが好ましい。流動化ガスの流量が少ないと炭酸ガス吸収材粉末の流動層が形成されず、また流動ガスの流量が多すぎると、流動層中に乱流が発生し、炭酸ガス吸収材の嵩密度の違いによる偏在効果が減少し、反応筒から排出される炭酸ガス吸収材粉末中の未反応粉末の比率が上昇してしまう恐れがある。
【0040】
反応筒下部に接続される排出路は、反応筒の流動層が形成される領域内であって、この領域の半分より下部の位置、より好ましくは、流動層が形成される領域の最下部に接続することが好ましい。反応筒のより上部に接続すると未反応の炭酸ガス吸収材粉末(嵩密度の小さな粉末)を反応筒外へ放出してしまい、より下部に接続することで炭酸ガスとの反応がより進んだ炭酸ガス吸収材粉末(嵩密度がより大きくなった粉末)を反応筒外へ放出することが可能になる。
【0041】
このように、本発明によれば炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収材を反応筒から選択的に回収することができ、この回収した炭酸ガス吸収材を反応筒に供給することで、炭酸ガスを連続的に吸収することが可能になる。また、再生工程に供される炭酸ガス吸収材粉末の量を、使用する全炭酸ガス吸収材粉末の総量の半分よりも少なくすることができる。
【0042】
さらに、炭酸ガスを流動ガスとした、炭酸ガス吸収材粉末の流動層を形成するため、炭酸ガス吸収材から作られる成形体、あるいは単に炭酸ガス吸収材粉末を山積した状態で炭酸ガスと接触させた場合に比べ、炭酸ガスとの接触面積を大きくできるため、炭酸ガス吸収効率を向上させることが可能になる。
【0043】
【実施例】
実施例1
純度99.9wt%の平均粒子径1μmのLi2CO3粉末と、純度99.9%での平均粒子径0.5μmのZrO2粉末とを原料とし、Li2CO3:ZrO2=1:1のモル割合で秤量し、その粉末を乾式混合した後、900℃で10時間大気中にて焼成して、2次粒子の平均粒径が80μmで、嵩密度が2.0g/cm3の Li2ZrO3からなる炭酸ガス吸収材粉末を作成した。
【0044】
図1に示すような炭酸ガス吸収装置に、作成した炭酸ガス吸収材粉末を投入し、炭酸ガス吸収を行った。
【0045】
本実施例においては、内径0.060m、高さ10mの円筒状の反応筒を使用し、反応筒に34kgの炭酸ガス吸収材粉末を収納した。また、流動化ガスは空気50%、炭酸ガス50%の混合ガスを500℃に加熱したものを用い、ガス空塔速度が0.8m/sとなるように調整して挿入路から流入させた。また、反応筒上端部の内圧が5.0kg/cm2Gとなるように調整した。
【0046】
供給源は700℃に加熱しており、反応筒から回収された、炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収材粉末を再生し、これを再度反応筒に供給し、炭酸ガス吸収材を循環させた。供給源では常時約5.0kgの炭酸ガス吸収材を貯蔵加熱させ、供給源と反応筒との循環量は、5.0kg/hとし、約10時間運転した。
【0047】
このようにして、反応筒から流出路を介して排出される混合ガス中の炭酸ガス濃度を測定し、この結果から炭酸ガス分離率(1−(流出路から排出される混合ガス中の炭酸ガス濃度)/(挿入路から挿入される混合ガス中の炭酸ガス濃度)を調べた。
【0048】
その結果を図3に示す。
【0049】
使用する全炭酸ガス吸収材粉末のうち、再生工程に存在する炭酸ガス吸収材の量をわずかに1/7としても、8割以上の炭酸ガス吸収を行うことが確認できた。すなわち、反応筒の中で使用されている炭酸ガス吸収材のうち、炭酸ガス吸収の進んだ炭酸ガス吸収材を選択的に排出し、再生を行うことで実現できた。
【0050】
実施例2
純度99.9wt%の平均粒子径1μmのLi2CO3粉末と、純度99.9%での平均粒子径0.5μmのSiO2粉末とを原料とし、Li2CO3:SiO2=2:1のモル割合で秤量し、その粉末を乾式混合した後、900℃で10時間大気中にて焼成して、2次粒子の平均粒径が50μmで、嵩密度が1.5g/cm3の Li4SiO4からなる炭酸ガス吸収材粉末を作成した。
【0051】
得られた炭酸ガス吸収剤粉末を用い、実施例1と同じ炭酸ガス吸収装置で炭酸ガス吸収を行った。
【0052】
ただし、本実施例においては、反応筒に収納する炭酸ガス吸収材粉末の量を25kgとし、供給源では常時約5.0kgの炭酸ガス吸収材を貯蔵加熱させ、供給源と反応筒との循環量は5.0kg/hとした。また、ガス空塔速度が0.5m/sとなるように調整して挿入路から流入させた。
【0053】
さらに実施例1と同様に反応筒から流出路を介して排出される混合ガス中の炭酸ガス濃度を測定し、この結果から炭酸ガス分離率を調べた。
【0054】
その結果を図4に示す。
【0055】
本実施例では、9割以上の炭酸ガスを吸収していることが確認でき、反応筒の中で使用されている炭酸ガス吸収材のうち、炭酸ガス吸収の進んだ炭酸ガス吸収材を選択的に排出し、再生を行っているものと考えられる。また、実施例1に対し炭酸ガス吸収効率が高いのは、リチウムシリケートの炭酸ガス吸収能力が高いためである。
【0056】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、反応筒内の炭酸ガスとの吸収が進んだ炭酸ガス吸収材を選択的に回収することが可能になる。その結果、再生工程に存在する炭酸ガス吸収材粉末の量を少なくすることが可能なため、少量の炭酸ガス吸収材粉末で、連続的に炭酸ガス吸収を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の炭酸ガス吸収材の一例を示す図面。
【図2】 本発明に係る炭酸ガス吸収材粉末の炭酸ガス吸収メカニズムを説明するための図。
【図3】 実施例1における炭酸ガス吸収率を示す図。
【図4】 実施例2における炭酸ガス吸収率を示す図。
【符号の説明】
1…反応筒
2…供給源
3…排出路
4…供給路
5…流量調整手段
6…挿入路
7…濃厚炭酸ガス流入管
8…炭酸ガス排出路
9…流動層
10…微粉末捕集器
Claims (1)
- 反応筒内に炭酸ガスと反応して炭酸リチウムを生成するリチウム含有複合酸化物の一次粒子が凝集して粒子間に空隙が形成された二次粒子からなる炭酸ガス吸収材粉末を供給する供給工程と、
前記反応筒内に炭酸ガスを流通させてこの炭酸ガスを流動ガスとした前記炭酸ガス吸収材粉末の流動層を形成し、流動状態で前記炭酸ガス吸収材粉末とを反応させる工程と、
前記反応筒下部に偏在した、前記炭酸ガスと反応した前記炭酸ガス吸収材粉末を前記反応筒外へ排出する工程と、
前記排出された反応済炭酸ガス吸収材粉末を炭酸ガス放出温度まで加熱し再生する工程と、
前記再生炭酸ガス吸収材粉末を前記反応筒上部から筒内へ供給する工程とからなることを特徴とする炭酸ガス吸収方法。
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