JP3845517B2 - 熱処理油組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱処理油組成物、特に焼入れ油組成物に関し、より詳しくは、焼入れ硬化能と被処理物の光輝性を損なうことなく、防錆性が付与された熱処理油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベアリングの焼入れは、通常金属光沢を維持した光輝焼入れがなされているが、その結果、後の研削工程に移るまでの保管期間に錆が発生するという問題がある。そのために、洗浄液への防錆剤の添加、焼戻し直後の防錆剤の噴霧、防錆剤中への浸漬処理などの中間防錆処理が行われている。この防錆処理は煩雑であるばかりでなく、防錆処理が徹底せず錆の発生、作業環境の汚染や被処理物のべとつきなど後工程への影響があり、その代替技術の出現が要求されている。即ち、焼入れ工程において、ベアリングの光輝性を維持しながら同時に防錆性の付与が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたもので、焼入れ硬化能と被処理物の光輝性を損なうことなく防錆性が付与された熱処理油組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の基油と特定の添加剤を組み合わせることにより上記の目的を効果的に達成しうることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、及び(b)アルケニルコハク酸イミド化合物もしくはアルキルコハク酸イミド化合物またはそれらのホウ素付加物を0.5〜10重量%配合してなる熱処理油組成物。
(2)環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、及び(c)アルカリ土類金属のサリチレート、フェネート及びスルホネートから選ばれる少なくとも一種を0.5〜10重量%配合してなる熱処理油組成物。(3)環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、(b)アルケニルコハク酸イミド化合物もしくはアルキルコハク酸イミド化合物またはそれらのホウ素付加物を0.5〜10重量、及び(c)アルカリ土類金属のサリチレート、フェネート及びスルホネートから選ばれる少なくとも一種を0.5〜10重量%配合してなる(1)又は(2)に記載の熱処理油組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の熱処理油組成物において、基油として、環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油が用いられる。%CAが2未満であると、熱分解による冷却特性の変化が大きくなり、15を超えると、酸化劣化による光輝寿命が短くなり好ましくない。臭素価が5g/100g未満であると、熱分解による冷却特性の変化が大きくなり、50g/100gを超えると、酸化劣化による光輝寿命が短くなり好ましくない。また、硫黄含量が50重量ppm未満であると、熱分解による冷却特性の変化が大きくなり、2重量%を超えると、酸化劣化による光輝寿命が短くなり好ましくない。この基油の粘度については、特に制限はないが、100℃における動粘度が1.5mm2 /s以上のものが好ましく、2〜50mm2 /sの範囲にあるものがより好ましい。基油の粘度が低すぎると、蒸気膜段階が長くなり、冷却の不均一が起こり易く、また焼入歪みの増大を招く。同時にミスト発生により作業性悪化を招いたり、火災の危険性が増大する場合があり好ましくない。また、この基油の低温流動性の指標である流動点については特に制限はないが、−10℃以下であるのが好ましい。
【0006】
このような鉱油は各種のものがあり、用途などに応じて適宜選定すればよいが、例えばパラフィン基系原油,中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常圧蒸留するか、あるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られる留出油、またはこれを常法にしたがって精製することによって得られる精製油、例えば、溶剤精製油,水添精製油,脱蝋処理油,白土処理油などを挙げることができる。
これらの基油は、それぞれ単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
【0007】
次に、基油に配合される(a)〜(c)成分について説明する。
a)成分
リン酸エステル化合物は、下記の一般式(I)〜(V)で表されるリン酸エステル,酸性リン酸エステル,亜リン酸エステル,酸性亜リン酸エステルを包含する。
【0008】
【化1】
Figure 0003845517
【0009】
【化2】
Figure 0003845517
【0010】
【化3】
Figure 0003845517
【0011】
【化4】
Figure 0003845517
【0012】
【化5】
Figure 0003845517
【0013】
上記一般式(I)〜(V)において、R1 〜R3 は炭素数4〜30のアルキル基,アルケニル基,アルキルアリール基及びアリールアルキル基を示し、R1 〜R3 は同一でも異なっていてもよい。
リン酸エステルとしては、トリアリールホスフェート,トリアルキルホスフェート,トリアルキルアリールホスフェート,トリアリールアルキルホスフェート,トリアルケニルホスフェートなどがあり、具体的には、例えばトリフェニルホスフェート,トリクレジルホスフェート,ベンジルジフェニルホスフェート,エチルジフェニルホスフェート,トリブチルホスフェート,エチルジブチルホスフェート,クレジルジフェニルホスフェート,ジクレジルフェニルホスフェート,エチルフェニルジフェニルホスフェート,ジエチルフェニルフェニルホスフェート,プロピルフェニルジフェニルホスフェート,ジプロピルフェニルフェニルホスフェート,トリエチルフェニルホスフェート,トリプロピルフェニルホスフェート,ブチルフェニルジフェニルホスフェート,ジブチルフェニルフェニルホスフェート,トリブチルフェニルホスフェート,トリヘキシルホスフェート,トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート,トリデシルホスフェート,トリラウリルホスフェート,トリミリスチルホスフェート,トリパルミチルホスフェート,トリステアリルホスフェート,トリオレイルホスフェートなどを挙げることができる。
【0014】
酸性リン酸エステルとしては、具体的には、例えば2−エチルヘキシルアシッドホスフェート,エチルアシッドホスフェート,ブチルアシッドホスフェート,オレイルアシッドホスフェート,テトラコシルアシッドホスフェート,イソデシルアシッドホスフェート,ラウリルアシッドホスフェート,トリデシルアシッドホスフェート,ステアリルアシッドホスフェート,イソステアリルアシッドホスフェートなどを挙げることができる。
【0015】
亜リン酸エステルとしては、具体的には、例えばトリエチルホスファイト,トリブチルホスファイト,トリフェニルホスファイト,トリクレジルホスファイト,トリ(ノニルフェニル)ホスファイト,トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト,トリデシルホスファイト,トリラウリルホスファイト,トリイソオクチルホスファイト,ジフェニルイソデシルホスファイト,トリステアリルホスファイト,トリオレイルホスファイトなどを挙げることができる。
【0016】
酸性亜リン酸エステルとしては、具体的には、例えばジブチルハイドロゲンホスファイト,ジラウリルハイドロゲンホスファイト,ジオレイルハイドゲンホスファイト,ジステアリルハイドロゲンホスファイト,ジフェニルハイドロゲンホスファイトなどを挙げることができる。
以上のリン酸エステル化合物の中で、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート,オレイルアシッドホスフェート,ラウリルアシッドホスフェート,ステアリルアシッドホスフェートなどの酸性リン酸エステル、ジラウリルハイドロゲンホスファイト,ジオレイルハイドゲンホスファイト,ジステアリルハイドロゲンホスファイトなどの酸性亜リン酸エステルが好適である。
【0017】
本発明においては、上記(a)成分は一種用いてもよく、二種以上を用いてもよい。また、その配合量は、組成物全量基準で、0.01〜5重量%の範囲であり、0.1〜1重量%の範囲が好ましい。0.01重量%未満では、防錆効果が不十分であり、また他成分との相乗効果が見られない場合があり、5重量%を超えると、焼入油の酸化安定性を阻害し、光輝寿命を損なうため好ましくない。
【0018】
b)成分
アルケニルコハク酸イミド化合物とアルキルコハク酸イミド化合物として、下記の一般式(VI)のモノ体と一般式(VII)のビス体を挙げることができる。
【0019】
【化6】
Figure 0003845517
【0020】
【化7】
Figure 0003845517
【0021】
(式中、R4 、R6 及びR7 は数平均分子量300〜4,000のアルケニル基又はアルキル基で同一でも異なっていてもよく、R5 、R8 及びR9 は炭素数2〜4のアルキレン基で同一でも異なっていてもよく、mは1〜10の整数を示し、nは0又は1〜10の整数を示す。)
上記一般式(VI),(VII)において、R4 、R6 及びR7 は、好ましくは900〜3,000のアルケニル基又はアルキル基であり、アルケニル基としては、ポリブテニル基、エチレン−プロピレン共重合体を挙げることができ、アルキル基としてはそれらを水添したものである。
【0022】
本発明においては、上記モノ体、ビス体、それらの混合物のいずれも使用することができる。
上記のアルケニルコハク酸イミド化合物及びアルキルコハク酸イミド化合物は、通常ポリオレフィンと無水マレイン酸との反応で得られるアルケニルコハク酸無水物、又はそれを水添して得られるアルキルコハク酸無水物を、ポリアミンと反応させることによって調製することができる。前記のモノ体及びビス体は、アルケニルコハク酸無水物又はアルキルコハク酸無水物とポリアミンとの反応比率を変えることによって調製することができる。前記ポリオレフィンを形成するオレフィン単量体としては、炭素数2〜8のα−オレフィンの一種又は二種以上を混合して用いることができるが、イソブテンとブテン−1の混合物が好適に用いることができる。一方、ポリアミンとしては、エチレンジアミン,プロピレンジアミン,ブチレンジアミン,ペンチレンジアミン等の単一ジアミン、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサミン,ジ(メチルエチレン)トリアミン,ジブチレントリアミン,トリブチレンテトラミン,ペンタペンチレンヘキサミン等のポリアルキレンポリアミンを挙げることができる。
【0023】
また、アルケニルコハク酸イミド化合物もしくはアルキルコハク酸イミド化合物のホウ素付加物は、常法により調製したものを使用することができる。例えば、前記のポリオレフィンを無水マレイン酸と反応させてアルケニルコハク酸無水物とした後、さらに上記のポリアミンと酸化ホウ素,ハロゲン化ホウ素,ホウ素酸,ホウ素酸エステル,ホウ素酸のアンモニウム塩等のホウ素化合物を反応させて得られる中間体と反応させてイミド化させることによって得られる。このホウ素付加物中のホウ素の好ましい含有量は、0.1〜6重量%の範囲であり、更に好ましい含有量は0.1〜4重量%の範囲である。
【0024】
本発明においては、ホウ素付加物の方が、光輝性改善効果の点で好ましい。
本発明においては、上記(b)成分は一種用いてもよく、二種以上を用いてもよい。また、その配合量は、組成物全量基準で、0.5〜10重量%の範囲であり、1〜4重量%の範囲が好ましい。0.5重量%未満では、光輝性改善効果が不十分であり、また他成分との相乗効果が見られない場合があり、10重量%を超えると、熱安定性が悪化し好ましくない。
【0025】
c)成分
アルカリ土類金属のサリチレート、フェネート及びスルホネートから選ばれる金属系清浄分散剤である。好ましい全塩基価は50〜300mgKOH/g(JIS K−2501:過塩素酸法)の範囲である。全塩基価が低すぎると、添加量が多くないと効果が得られないため、経済的に不利である。全塩基価が高すぎると、溶解性が不十分である。さらに好ましい全塩基価は150〜250mgKOH/gの範囲である。
【0026】
アルカリ土類金属のサリチレートは、アルキルサリチル酸のアルカリ金属塩であり、通常、炭素数8〜18のα−オレフィンでフェノールをアルキル化し、次いでコルベシュミット反応でカルボキシル基を導入した後、複分解し、炭酸化する方法により得られる。アルキルサリチル酸の具体例としては、ドデシルサリチル酸,ドデシルメチルサリチル酸,テトラデシルサリチル酸,ヘキサデシルサリチル酸,オクタデシルサリチル酸,ジオクチルサリチル酸などを挙げることができる。
【0027】
アルカリ土類金属のフェネートは、アルキルフェノール又は硫化アルキルフェノールのアルカリ土類金属塩であり、通常、アルキルフェノールまたは硫化アルキルフェノールのアルカリ土類金属塩を炭酸化する方法により得られる。
【0028】
アルカリ土類金属のスルホネートは、各種スルホン酸のアルカリ土類金属塩であり、通常、各種スルホン酸のアルカリ土類金属塩を炭酸化する方法により得られる。スルホン酸としては、芳香族石油スルホン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸等があり、具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジラウリルセチルベンゼンスルホン酸、パラフィンワックス置換ベンゼンスルホン酸、ポリオレフィン置換ベンゼンスルホン酸、ポリイソブチレン置換ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などを挙げることができる。
【0029】
以上のサリチレート,フェネート及びスルホネートのアルカリ土類金属としては、カルシウム,バリウム,マグネシウム等が挙げられるが、効果の点でカルシウムが好ましい。
本発明においては、上記(c)成分は一種用いてもよく、二種以上を用いてもよい。また、その配合量は、組成物全量基準で、0.5〜10重量%の範囲であり、1〜3重量%の範囲が好ましい。0.5重量%未満では、熱分解抑制効果が不十分であり、また他成分との相乗効果が見られない場合があり、10重量%を超えると、添加量に見合った効果が出ず経済的に好ましくない。
【0030】
本発明の熱処理油組成物は、基油に、(a)成分と(b)成分、又は(a)成分と(c)成分を配合することによって調製できるが、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を配合することによっても調製できるのは勿論である。
本発明の熱処理油組成物には、その他に、必要に応じて酸化防止剤,消泡剤,冷却性向上剤などの添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
なお、焼入れの油槽には、密閉型と開放型があるが、本発明の熱処理油組成物は密閉型に適しているものである。
【0031】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1〜8及び比較例1〜4
第1表に示す割合で、基油に各成分を配合し、実施例及び比較例の焼入油を調製した。これら実施例と比較例の油剤の新油、酸化試験後の油、熱劣化試験後の油について、下記の要領で性能を評価した。その結果を第1表に示す。
【0032】
(1)新油
▲1▼冷却性能
JIS K 2242に準拠して冷却曲線を作成し、H値(cm-1)で評価した。
▲2▼防錆性
JIS K 2246に準拠して塩水噴霧試験を行い、3時間後の錆の発生状況で評価した。
評価 ○;錆なし ×;錆あり
【0033】
(2)酸化試験後の油
酸化試験:インディアナ酸化試験(170℃、96時間、空気吹き込み量10リットル/hr、触媒Cu,Fe)
▲1▼冷却性能
前記に同じ。
▲2▼光輝性
2 :H2 =3:1の雰囲気中で850℃に加熱したS45C及びSUS−2試験片を120℃の試料油に投入し、試験片の着色状態を評価した。
評価 ◎;全面が金属光沢 ○;端部が灰色、又は全体がうすい灰色〜黄褐色△;端部が褐色〜黒色、又は全体にうすいスラッジ模様
×;全体にスラッジ付着
【0034】
(3)酸化劣化後の油をフィルター(No.5のろ紙)で吸引ろ過したもの
▲1▼光輝性
前記に同じ。
(4)熱劣化試験後の油
熱劣化試験:加熱した鋼試験片を試料油中に繰り返し投入(鋼試験片の温度800℃、投入回数1,000回、試料油温190℃、空気吹き込み量10リットル/hr)
▲1▼冷却性能
前記に同じ。
▲2▼光輝性
前記に同じ。
【0035】
【表1】
Figure 0003845517
【0036】
【表2】
Figure 0003845517
【0037】
【表3】
Figure 0003845517
【0038】
(注)
*1:パラフィン系鉱油(%CA3.5、臭素価15g/100g、硫黄含量150重量ppm、100℃における動粘度18mm2 /s)
*2 パラフィン系鉱油(%CA;0、臭素価1g/100g、硫黄含量3重量ppm、100℃における動粘度18mm2 /s)
*3:ジオレイルハイドロゲンホスファイト
*4:2−エチルヘキシルアシッドホスフェート
*5:B系ポリブテニルコハク酸イミド(ポリブテニル基の数平均分子量1,000、ホウ素含量2重量%)
*6:ポリブテニルコハク酸イミド(ポリブテニル基の数平均分子量1,000)
*7:Ca−サリチレート(全塩基価210mgKOH/g)
*8:Ca−スルホネート(全塩基価210mgKOH/g)
*9:フィルターでろ過した後の油を評価
第1表から、実施例の油剤は、比較例のものに比較して防錆性が優れていると同時に熱劣化試験後の冷却特性の変化が小さいことがわかる。したがって、本発明の熱処理油組成物は、特に密閉型の油槽の熱処理に適していると言える。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、焼入れ硬化能と被処理物の光輝性を損なうことなく防錆性が付与された熱処理油組成物を提供することができ、特に密閉型の油槽の熱処理に適している。

Claims (3)

  1. 環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、及び(b)アルケニルコハク酸イミド化合物もしくはアルキルコハク酸イミド化合物またはそれらのホウ素付加物を0.5〜10重量%配合してなる熱処理油組成物。
  2. 環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、及び(c)アルカリ土類金属のサリチレート、フェネート及びスルホネートから選ばれる少なくとも一種を0.5〜10重量%配合してなる熱処理油組成物。
  3. 環分析(n−d−m法)による%CAが2〜15、臭素価が5〜50g/100gであり、硫黄を50重量ppm〜2重量%含有する鉱油を基油とし、該基油に、組成物全量基準で、(a)リン酸エステル化合物を0.01〜5重量%、(b)アルケニルコハク酸イミド化合物もしくはアルキルコハク酸イミド化合物またはそれらのホウ素付加物を0.5〜10重量、及び(c)アルカリ土類金属のサリチレート、フェネート及びスルホネートから選ばれる少なくとも一種を0.5〜10重量%配合してなる請求項1又は2に記載の熱処理油組成物。
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