JP3845066B2 - 論理積回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル回路に多用される論理積(AND)回路に係り、特に、高速動作が可能で、2つの論理入力の速度の対称性またはパタンレイアウトの対称性が必要とされるタイミング回路を構成するのに好適な論理積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の論理積回路の例は、例えば特許文献1、特許文献2に記載されている。図7に従来の論理積回路の構成例を示す。第1のトランジスタ差動対1(トランジスタQ1,Q2)には、第1の論理入力9,10(AT,AC)が入力され、第2のトランジスタ差動対2(トランジスタQ3,Q4)には第2の論理入力11,12(BT,BC)が入力される。第1のトランジスタ差動対1の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5(R1)、第2の負荷抵抗6(R2)が接続され、第2のトランジスタ差動対2の各コレクタには、それぞれ第1のトランジスタ差動対1の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6が接続される。第2のトランジスタ差動対2の共通エミッタには、電流源7(トランジスタQ6と抵抗R3)が接続される。VCSはバイアス電圧、VCCは高電位電源電圧、VEEは低電位電源電圧、17,18は論理積出力(OC,OT)である。なお、AT,BT,OTは正論理を、AC,BC,OCは負論理を表し、よって第1,第2の論理入力、および論理積出力は差動信号である。
【0003】
図7の回路が論理積回路であることは、以下のように示される。まず、第1の論理入力9,10が“1”(正論理はハイ、負論理はロウ、以下同じ)、第2の論理入力11,12が“1”の場合には、第1のトランジスタ差動対1内のトランジスタQ1がオン、Q2がオフとなり、第2のトランジスタ差動対2内のトランジスタQ3がオン、Q4がオフとなる。従つて、電流源7が吸込む電流は、第1の負荷抵抗5に全て流れ、第2の負荷抵抗6には流れない。これにより負論理の出力17はロー、正論理の出力18はハイとなる。従って、第1の論理入力が“1”、第2の論理入力が“1”の場合には、本回路の論理積出力17,18は“1”となる。
【0004】
反対に、第1の論理入力、第2の論理入力のどちらかが“0”(正論理はロウ、負論理はハイ、以下同じ)の場合、及び両者とも“0”の場合、Q1またはQ3(あるいは両方)がオフになるので、電流源7が吸込む電流は、第1の負荷抵抗5には流れない。また、この場合、Q2とQ3が同時にオンになるか、Q4がオンになるので、電流源7が吸込む電流は、第2の負荷抵抗6に流れる。従って、第1の論理入力、第2の論理入力のどちらかが“0”の場合、及び両者とも“0”の場合には、本回路の論理積出力17,18は“0”となる。以上より、図7の回路が論理積回路として動作することは明らかである。
【0005】
図8に従来の論理積回路(図7)を集積化する場合のパタンレイアウト例を示す。図8の左側に第1の論理入力、第2の論理入力を接続すると、図8の右側に論理積出力を取り出すことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−095278号公報
【特許文献2】
特開平5−102840号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の論理積回路(図7)では、トランジスタ差動対の2組を電圧方向に縦積みすることにより実現するので、第1の論理入力と第2の論理入力で負荷が異なることが避けられなかった。このため、第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延に差が生じることが避けられなかった。
【0008】
また、従来の論理積回路のパタンレイアウト(図8)では、第1の論理入力と第2の論理入力とをレイアウト的に対称に配置することが不可能であるため、両入力に接続する配線を等長にすることが難しい。両入力の配線の差やレイアウトの非対称性も、第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延が異なる原因となる。
【0009】
論理積回路を実際に実用に供しようとする場合、上記ゲート遅延の差はタイミング不整合やジッタ発生に関する問題を引き起こす。例えば、パルス信号を複数に分配し、それぞれの信号を並列処理した後に再び合成する回路は、パラレル(並列)処理あるいはインターリーブ処理として広く採用されている。この場合、合成回路として、論理積回路が使用される(ド・モルガンの法則を利用して論理和回路として使用される)。論理積回路において、第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延に差があると、分配から合成までの回路の遅延を等しく設計(複数の処理回路の電気的特性を一致させ、分配から合成までの各配線を等長に)したとしても、合成後の出力には、論理積回路におけるゲート遅延の差に相当する時間ずれ(ジッタ、ノイズ)が生じてしまう。
【0010】
本発明の目的は、第1の論理入力と第2の論理入力における負荷の非対称性、及びパタンレイアウトの非対称性を解消し、これにより第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延を一致させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる発明は、第1の論理入力及び第2の論理入力を入力して論理積出力を得る論理積回路であって、前記第1の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが第1の負荷抵抗及び第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第1のトランジスタ差動対と、前記第2の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第1のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第2のトランジスタ差動対と、前記第2の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第3のトランジスタ差動対と、前記第1の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第3のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第4のトランジスタ差動対と、前記第2のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第1の電流源と、前記第4のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第2の電流源と、前記第2のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第1のレベルシフトダイオードと、前記第4のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第2のレベルシフトダイオードと、から構成され、前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗に発生する電圧降下を前記論理積出力とすることを特徴とする論理積回路とした。
【0012】
請求項2にかかる発明は、第1の論理入力及び第2の論理入力を入力して論理積出力を得る論理積回路であって、前記第1の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが第1の負荷抵抗及び第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第1のトランジスタ差動対と、前記第2の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第1のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第2のトランジスタ差動対と、前記第2の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第3のトランジスタ差動対と、前記第1の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第3のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第4のトランジスタ差動対と、前記第2のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第1の電流源と、前記第4のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第2の電流源と、前記第2のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第1のカスコード接続トランジスタと、前記第4のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第2のカスコード接続トランジスタと、から構成され、前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗に発生する電圧降下を前記論理積出力とすることを特徴とする論理積回路とした。
【0013】
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の論理回路において、前記トランジスタの全てまたは一部を電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタで構成することを特徴とする論理積回路とした。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の論理積回路は、従来の論理積回路を2つ用意し、負荷抵抗を共通化するとともに、合計4つの論理入力(従来の2入力論理積回路が2個)を第1の論理入力と第2の論理入力とで負荷が等しくなるように接続することを最も主要な特徴とする。
【0016】
本発明は、論理積回路の第1の論理入力と第2の論理入力との負荷を等しくすることができ、かつパタンレイアウトを対称に行うことができるので両入力に接続する配線を等長にすることができ、これにより第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延を一致できる効果が得られる。
【0017】
参考例
図1は本発明の参考例を示す回路図である。図1において、第1のトランジスタ差動対1(トランジスタQ1,Q2)には、第1の論理入力9,10(A1T,A1C)が入力され、第2のトランジスタ差動対2(トランジスタQ3,Q4)には第2の論理入力11,12(B2T,B2C)が入力される。第1のトランジスタ差動対1の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5(R1)、第2の負荷抵抗6(R2)が接続され、第2のトランジスタ差動対2の各コレクタには、それぞれ第1のトランジスタ差動対1の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6が接続される。第2のトランジスタ差動対2の共通エミッタには、電流源7(トランジスタQ6と抵抗R3)が接続される。VCSはバイアス電圧、VCCは高電位電源電圧、VEEは低電位電源電圧、17,18は論理積出力(OC,OT)である。ここまでは、従来の論理積回路と同じである。
【0018】
参考例の論理積回路では、これに以下の回路が付加されている。第3のトランジスタ差動対3(トランジスタQ7,Q8)には第2の論理入力13,14(B1T,B1C)が入力され、第4のトランジスタ差動対4(トランジスタQ9,Q10)には第1の論理入力15、16(A2T,A2C)が入力される。第3のトランジスタ差動対3の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5、第2の負荷抵抗6が接続され、第4のトランジスタ差動対4の各コレクタには、それぞれ第3のトランジスタ差動対3の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6が接続される。さらに、第4のトランジスタ差動対4の共通エミッタには、電流源8(トランジスタQ12と抵抗R4)が接続される。以上において、A1T,B1T,A2T,B2T,OTは正論理を、A1C,B1C,A2C,B2C,OCは負論理を表す。よって第1,第2の論理入力、および論理積出力は差動信号である。なお、A1T=A2T、A1C=A2C、B1T=B2T、B1C=B2Cである。
【0019】
図1に示す参考例が論理積回路であることは、以下のように示される。まず、第1の論理入力9,10,15,16が“1”、第2の論理入力11,12,13,14が“1”の場合には、第1のトランジスタ差動対1内のトランジスタQ1がオン、Q2がオフとなり、第2のトランジスタ差動対2内のトランジスタQ3がオン、Q4がオフとなる。従って、電流源7が吸込む電流は、第1の負荷抵抗5に全て流れ、第2の負荷抵抗6には流れない。さらに、第3のトランジスタ差動対3内のトランジスタQ7がオン、Q8がオフとなり、第4のトランジスタ差動対4内のトランジスタQ9がオン、Q10がオフとなる。従って、電流源8が吸込む電流は、第1の負荷抵抗5に全て流れ、第2の負荷抵抗6には流れない。以上より負論理の出力17はロー、正論理の出力18はハイとなる。従って、第1の論理入力が“1”、第2の論理入力が“1”の場合には、参考例の論理積出力17,18は“1”となる。
【0020】
反対に、第1の論理入力9,10,15,16、第2の論理入力11,12,13,14のどちらかが“0”の場合、及び両者とも“0”の場合、Q1またはQ3(あるいは両方)がオフになるので、電流源7が吸込む電流は、第1の負荷抵抗5には流れない。また、Q7またはQ9(あるいは両方)がオフになるので、電流源8が吸込む電流も、第1の負荷抵抗5には流れない。一方、この場合、Q2とQ3が同時にオンになるか、Q4がオンになるので、電流源7が攻込む電流は、第2の負荷抵抗6に流れる。また、Q8とQ9が同時にオンになるか、Q10がオンになるので、電流源8が吸込む電流も、第2の負荷抵抗6に流れる。従って、第1の論理入力、第2の論理入力のどちらかが“0”の場合、及び両者とも“0”の場合には、本回路の論理積出力17,18は“0”となる。
【0021】
以上より、図1に示す参考例の回路が論理積回路として動作することは明らかである。
【0022】
従来の論理積回路(図7)では、トランジスタ差動対の2組を電圧方向に縦積みすることにより実現するので、第1の論理入力と第2の論理入力で負荷が異なることが避けられなかった。このため、第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延に差が生じることが避けられなかった。これに対して参考例では、トランジスタ差動対の2組を電圧方向に縦積みした回路を2セット用意し、合計4組のトランジスタ差動対をそれぞれ第1の論理入力と、第2の論理入力とでたすきがけ状に利用するため、従来の論理積回路において第1の論理入力と第2の論理入力の間で存在した負荷の偏りを緩和できる。
【0023】
図2に参考例を集積化する場合のパタンレイアウト例を示す。図2の左側上方に第1の論理入力9,10,15,16を、下方に第2の論理入力11,12,13,14を接続すると、2図の右側に論理積出力17,18を取り出すことができる。
【0024】
従来の論理積回路のパタンレイアウト(図8)では、第1の論理入力と第2の論理入力とをレイアウト的に対称に配置することが不可能であったため、両入力に接続する配線を等長にすることが難しかった。また、等長にできた場合でも、レイアウトを対称的にすることは不可能であった。これも、第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延が異なる原因となった。これに対して参考例では、図2に示すように第1の論理入力部分のパタンと第2の論理入力部分のパタンとを対称にレイアウトすることができ、かつ両入力ヘの配線を正確に等長に接続することができる。
【0025】
すなわち、参考例では、第1の論理入力と第2の論理入力における負荷の非対称性、及びパタンレイアウトの非対称性が解消されており、これにより第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延を一致させることができる。
【0026】
[第の実施の形態]
図3は本発明の第の実施の形態を示す回路図である。図3において、第1のトランジスタ差動対1には第1の論理入力9,10が入力され、第2のトランジスタ差動対2には第2の論理入力11,12が入力される。第1のトランジスタ差動対1の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5、第2の負荷抵抗6が接続される。ここまでは参考例と同じである。本発明の第の実施の形態では、第2のトランジスタ差動対2の各コレクタに、それぞれ第1のトランジスタ差動対1の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6がレベルシフトダイオード19(図3ではトランジスタQ5のべースとコレクタをアノード、エミッタをカソードとして使用)を介して接続される点が異なる。また、第2のトランジスタ差動対2の共通エミッタには、電流源7が接続される。
【0027】
また同様に、第3のトランジスタ差動対3には第2の論理入力13,14が入力され、第4のトランジスタ差動対4には第1の論理入力15,16が入力される。第3のトランジスタ差動対3の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5、第2の負荷抵抗6が接続される。ここまでは参考例の形態と同じである。本発明の第の実施の形態では、第4のトランジスタ差動対4の各コレクタに、それぞれ第3のトランジスタ差動対3の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6がレベルシフトダイオード20(図3ではトランジスタQ11のベースとコレクタをアノード、エミッタをカソードとして使用)を介して接続される点が異なる。また、第4のトランジスタ差動対4の共通エミッタには、電流源8が接続される。
【0028】
の実施の形態の論理的動作は参考例で説明した動作と同一である。参考例と異なるのはレベルシフトダイオード19、20が挿入されている点のみであり、これは第2のトランジスタ差動対2の一方のトランジスタQ4及び、第4のトランジスタ差動対4の一方のトランジスタQ10にかかる電圧(コレクタ・エミッタ間電圧)を低減する目的で挿入されている。参考例では、第2のトランジスタ差動対2のトランジスタQ4(第4のトランジスタ差動対4のトランジスタQ10)には、トランジスタQ3(Q9)とトランジスタQ2(Q8)の2段分の電圧がかかっていた。トランジスタの耐圧が十分に大きい場合には、2段分の電圧がかかっても問題ないが、一般的に超高周波数用のトランジスタは耐圧が低く、耐圧に近い電圧をかけると寿命が縮まる問題がある。
【0029】
の実施の形態では、参考例で大きな電圧がかかっていたトランジスタQ4,Q10にかかる電圧を他のトランジスタと同じレベルにまで低減することができるので、耐圧が低いトランジスタを使用する場合でも、電圧設計が容易になり、トランジスタの長期信頼性を確保することができる利点がある。
【0030】
また、第の実施の形態では、参考例で説明した発明の効果がそのまま有効である。すなわち、トランジスタ差動対の2組を電圧方向に縦積みした回路を2セット用意し、合計4組のトランジスタ差動対をそれぞれ第1の論理入力と第2の論理入力とでたすきがけ状に利用するため、従来の論理積回路において第1の論理入力と第2の論理入力の間で存在した負荷の偏りを緩和できる。
【0031】
図4に第の実施の形態を集積化する場合のパタンレイアウト例を示す。図4の左側上方に第1の論理入力9,10,15,16を、下方に第2の論理入力11,12,13,14を接続すると、図4の右側に論理積出力17,18を取り出すことができる。第の実施の形態では、図4に示すように第1の論理入力部分のパタンと第2の論理入力部分のパタンとを対称にレイアウトすることができ、かつ両入力ヘの配線を正確に等長に接続することができる。
【0032】
すなわち、第の実施の形態では、第1の論理入力と第2の論理入力における負荷の非対称性、及びパタンレイアウトの非対称性が解消されており、これにより第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延を一致させることができる。
【0033】
[第の実施の形態]
図5は本発明の第の実施の形態を示す回路図である。図5において、第1のトランジスタ差動対1には第1の論理入力9,10が入力され、第2のトランジスタ差動対2には第2の論理入力11,12が入力される。第1のトランジスタ差動対1の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5、第2の負荷時抗6が接続される。ここまでは第の実施の形態と同じである。本発明の第の実施の形態では、第2のトランジスタ差動対2の各コレクタに、それぞれ第1のトランジスタ差動対1の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6がカスコード接続トランジスタ21(図5ではトランジスタQ5)を介して接続される点が異なる。カスコード接続トランジスタ21のバイアス回路23(抵抗R5,R6)も新たに付加されている。また、第2のトランジスタ差動対2の共通エミッタには、電流源7が接続される。
【0034】
また同様に、第3のトランジスタ差動対3には第2の論理入力13,14が入力され、第4のトランジスタ差動対4には第1の論理入力15,16が入力される。第3のトランジスタ差動対3の各コレクタには、それぞれ第1の負荷抵抗5、第2の負荷抵抗6が接続される。ここまでは第の実施の形態と同じである。本発明の第の実施の形態では、第4のトランジスタ差動対4の各コレクタに、それぞれ第3のトランジスタ差動対3の共通エミッタと、第2の負荷抵抗6がカスコード接続トランジスタ22(図5ではトランジスタQ11)を介して接続される点が異なる。カスコード接続トランジスタ22のバイアス回路24(抵抗R7,R8)も新たに付加されている。また、第4のトランジスタ差動対4の共通エミッタには、電流源8が接続される。
【0035】
の実施の形態の論理的動作は参考例で説明した動作と同一である。参考例と異なるのはカスコード接続トランジスタ21、22が挿入されている点のみであり、これは第2のトランジスタ差動対2の一方のトランジスタQ4及び、第4のトランジスタ差動対4の一方のトランジスタQ10にかかる電圧(コレクタ・エミッタ間電圧)を低減する目的で挿入されている。
【0036】
の実施の形態では、参考例で大きな電圧がかかっていたトランジスタQ4,Q10にかかる電圧を他のトランジスタと同じレベルにまで低減することができるので、第の実施の形態と同様に、耐圧が低いトランジスタを使用する場合でも、電圧設計が容易になり、トランジスタの長期信頼性を確保することができる利点がある。さらに、第の実施の形態よりも優れた効果としては、第の実施の形態では、カスコード接続トランジスタを使用することで、レベルシフトダイオードよりも高周波特性に優れる点にある。
【0037】
また、第の実施の形態では、参考例で説明した発明の効果がそのまま有効である。すなわち、トランジスタ差動対の2組を電圧方向に縦積みした回路を2セット用意し、合計4組のトランジスタ差動対をそれぞれ第1の論理入力と第2の論理入力とでたすきがけ状に利用するため、従来の論理積回路において第1の論理入力と第2の論理入力の間で存在した負荷の偏りを緩和できる。
【0038】
図6に第の実施の形態を集積化する場合のパタンレイアウト例を示す。図6の左側上方に第1の論理入力9,10,15,16を、下方に第2の論理入力11,12,13,14を接続すると、図6の右側に論理積出力17,18を取り出すことができる。第の実施の形態では、図6に示すように第1の論理入力部分のパタンと第2の論理入力部分のパタンとを対称にレイアウトすることができ、かつ両入力ヘの配線を正確に等長に接続することができる。
【0039】
すなわち、第の実施の形態では、第1の論理入力と第2の論理入力における負荷の非対称性、及びパタンレイアウトの非対称性が解消されており、これにより第1の論理入力で規定した場合のゲート遅延と、第2の論理入力で規定した場合のゲート遅延を一致させることができる。
【0040】
[その他の実施の形態]
なお、以上ではトランジスタにバイポーラトランジスタを使用したが電界効果トランジスタを使用することもでき、またバイポーラトランジスタと電界効果トランジスタを混合して使用することもできる。
【0041】
【0042】
【0043】
【発明の効果】
レベルシフトダイオードを使用する本発明の論理積回路では、耐圧が低いトランジスタを使用する場合でも、電圧設計が容易になり、トランジスタの長期信頼性を確保することができる。また、カスコード接続トランジスタを使用する本発明の論理積回路では、高周波特性に優れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例の論理積回路を示す回路図である。
【図2】 参考例を集積化する場合のパタンレイアウト図である。
【図3】 本発明の第の実施の形態の論理積回路を示す回路図である。
【図4】 第の実施の形態を集積化する場合のパタンレイアウト図である。
【図5】 本発明の第の実施の形態の論理積回路を示す回路図である。
【図6】 第の実施の形態を集積化する場合のパタンレイアウト図である。
【図7】 従来の論理積回路の構成を示す図である。
【図8】 従来の論理積回路を集積化する場合のパタンレイアウト図である。
【符号の説明】
1:第1のトランジスタ差動対
2:第2のトランジスタ差動対
3:第3のトランジスタ差動対
4:第4のトランジスタ差動対
5:第1の負荷抵抗
6:第2の負荷抵抗
7:電流源
8:電流源
9:第1の論理入力(正論理)
10:第1の論理入力(負論理)
11:第2の論理入力(正論理)
12:第2の論理入力(負論理)
13:第2の論理入力(正論理)
14:第2の論理入力(負論理)
15:第1の論理入力(正論理)
16:第1の論理入力(負論理)
17:論理積出力(負論理)
18:論理積出力(正論理)
19:レベルシフトダイオード
20:レベルシフトダイオード
21:カスコード接続トランジスタ
22:カスコード接続トランジスタ
23:バイアス回路
24:バイアス回路

Claims (3)

  1. 第1の論理入力及び第2の論理入力を入力して論理積出力を得る論理積回路であって、
    前記第1の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが第1の負荷抵抗及び第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第1のトランジスタ差動対と、
    前記第2の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第1のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第2のトランジスタ差動対と、
    前記第2の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第3のトランジスタ差動対と、
    前記第1の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第3のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第4のトランジスタ差動対と、
    前記第2のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第1の電流源と、
    前記第4のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第2の電流源と、
    前記第2のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第1のレベルシフトダイオードと、
    前記第4のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第2のレベルシフトダイオードと、
    から構成され、
    前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗に発生する電圧降下を前記論理積出力とすることを特徴とする論理積回路。
  2. 第1の論理入力及び第2の論理入力を入力して論理積出力を得る論理積回路であって、
    前記第1の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが第1の負荷抵抗及び第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第1のトランジスタ差動対と、
    前記第2の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第1のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第2のトランジスタ差動対と、
    前記第2の論理入力が各べースに入力され、各コレクタが前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗にそれぞれ接続される2個のトランジスタからなる第3のトランジスタ差動対と、
    前記第1の論理入力が各ベースに入力され、一方のトランジスタのコレクタが前記第3のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続され、他方のトランジスタのコレクタが前記第2の負荷抵抗に接続される2個のトランジスタからなる第4のトランジスタ差動対と、
    前記第2のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第1の電流源と、
    前記第4のトランジスタ差動対の2個のトランジスタの共通エミッタに接続される第2の電流源と、
    前記第2のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第1のカスコード接続トランジスタと、
    前記第4のトランジスタ差動対における前記他方のトランジスタのコレクタと前記第2の負荷抵抗との間に挿入した第2のカスコード接続トランジスタと、
    から構成され、
    前記第1の負荷抵抗及び前記第2の負荷抵抗に発生する電圧降下を前記論理積出力とすることを特徴とする論理積回路。
  3. 前記トランジスタの全てまたは一部を電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタで構成することを特徴とする請求項1又は2に記載の論理積回路。
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