JP3843072B2 - 交通信号機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3色3灯からなる交通信号機の改良に関し、特に、通常の道路で車両交通の制御用に使用されている3色灯が一つのユニット灯器内に装備された1灯型の交通用信号機に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献】
特開平05−101298
【0003】
従来から、人馬車両交通用の信号機は車両等の交通を自動制御するため、道路の交差点等に多数配備されている。その基本的構成は、第5図に示すように、本体51の中に青信号用ユニット52a、黄色信号用ユニット52b、赤信号用ユニット52cが並んで取り付けられており、これらの光源ユニットは第6図のようにランプ61、反射鏡62、色(青、黄、赤)つきプリズムレンズ63で構成されている。光源として採用されているランプ61はその殆どが白熱電球である。また、ランプ61の背面の半円球状の反射鏡62は、ランプからの発光を効率良く信号機の前方へ集め、いずれの色が点灯しているかを車両の搭乗者や横断する歩行者等に明確に認知させるために設けられているものである。
【0004】
しかし、従来の方式による信号機では、以下のような種々の問題点があった。従来の形式の信号機は、本体の大きさが決められるとこれに応じて各信号ユニットの大きさが制限されている。従って、装置全体を小さくして軽量化を図れば信号ユニットを小さくせざるを得ず、また、明瞭表示のために信号ユニットを大きくすれば信号機全体の重量が重くなり、これを支えるポールに過負荷が掛かることになる。また信号ユニットの電球は寿命が短く、振動で電球のフィラメントが断芯することもあり、頻繁に電球の交換作業が必要であった。さらに、交通信号機は一般に高所に設置されることが多いので、重量のある信号ユニットの電球を交換するメンテナンス作業が容易ではないという問題があった。
【0005】
また、従来の形式の信号機は青、黄、赤の3つの光源ユニットが別個に設けられているため灯数が多く、製造及び維持のためのコストが高くなる。さらに、灯数が多いことに加えて、光源として白熱電球を使用しているため、電力消費量が大きいという問題もあった。そこで近年、この問題を解決するために複数個の発光ダイオード(LED)から構成された信号ユニットを採用する交通信号機も増えてきている。LEDは、信号機に利用できる程度に輝度も向上し、電球のフィラメントのように断芯することもなく、電球よりも長命であり、交換回数を少なくできるので有効である。また、青、黄、赤の3色のLEDを一つの光源ユニットにまとめることで、軽量化および、電力消費量の低減を図った信号機の技術も開示されている。
【0006】
一方、交通量の多い道路等では、交通量の最適化の為に車線が複数用意されており、このような道路の大型交差点や多岐路では、通常の青、黄、赤の基本灯以外に信号機の下端に方向指示のための矢印灯を設置し、右左折車等の交通規制を行っている。このような複雑な規制の必要な交差点では、運転者は基本灯に注意するだけでなく、矢印灯も含めて状況を判断する必要がある。しかし、道路状況が複雑になり、矢印灯の数が多くなると、運転者は基本灯と矢印灯を一見して状況を即断することが困難になり、一瞬の判断の遅れが交通事故につながる原因ともなっている。
【0007】
また、矢印灯が多数付けられた交通信号機では、通常の3色交通信号機の下端に、更に矢印信号灯用のスペースが必要となり、装置が大型化すると共に、製造コストや設置コストが高くなっていた。さらに、基本灯と矢印灯を同時に点灯させる際や待機時の電力消費量も大きく、運用コストが増大することも大きな問題となっていた。そこで上記の欠点を勘案し、諸コスト、メンテナンス性に優れ、多岐路においても一見して即座に判断可能な信号機能を有した新しい交通信号機の開発が待たれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決するために、本発明の交通信号機は、光源ユニットにLEDを用いており、点灯及び指示された方向の識別が容易かつ確実で、かつ、3色灯を一つのユニット灯器内に装備した信号機全体の重量が軽く、諸コストも安い1灯型の交通用信号機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明に係る交通信号機は、従来の3色灯器に替えて一つのユニット灯器内に異なる色を発光する複数のLEDを配設した1灯型の交通信号機であって、ユニット灯器の中心に第1の色で発光する複数個の第一のLEDを円形に配設するとともに、第一のLEDが配設されている円形領域の周縁の同心円上に円環状に第2の色で発光する複数個の第二のLEDを配設し、かつ第二のLED配設領域の周縁に第3の色で発光する複数個の第三のLEDを円環状に配設し、異なる色のLEDが定められた区間内において同一色の三重の円となるように配設された構成である。
【0010】
また、本発明の交通信号機は、第一のLEDが青色発光LEDであり、第二のLEDが黄色発光LEDであり、第三のLEDが赤色発光LEDである構成である。
さらに,本発明の交通信号機は、複数個の第一のLEDを表面(前面)に配設した着脱可能な円筒台形のユニットと、該ユニットを嵌脱可能に嵌装する係合孔が前面中心部に凹設され該係合孔の周縁に第ニのLEDさらにその外周縁に第三のLEDを配設した円筒台形または多角台形からなる灯器基体と、からなる構成である。
【0011】
また、灯器基体は、上面が水平となる8角形からなり、8つの各辺に山型のLEDを保持するカセットソケットが装備された構造で、該カセットソケットに前記ユニットの代わりとなる、第1の色の山型のLEDを道路の分岐状況に応じて装着する構成でもある。
さらに、山型のLEDは、縦ないし横方向にLEDが順次発光してLEDの発光位置が移動するよう放射方向に連続して配備し、電気的に制御される構成である。
【0012】
【作用】
本発明に係る交通信号機は、1灯型の光源ユニットにLEDを用いた交通信号機であり、一つの光源ユニットの中央に青色を、その周縁に黄色を、さらにその外周に大きく赤色を配置して表示色を1灯にまとめたものである。従来の3色が別々の灯器で矢印の付加された信号ユニットに比べ、基本となる1灯だけの設置作業でありかつ信号機自体が軽量化されている。
また、LED配設部分を着脱可能にすることで、メンテナンス作業時には信号機を取り外したりする必要もなく、メンテナンスが容易で設置コストも安く済む。
さらに、従来の矢印灯の代わりに山型のLEDを必要に応じて基本灯の周囲に装着することにより、点灯及び指示された方向の識別が従来に比べてより容易かつ確実となる。また、山型のLEDはカセット式であるので取替え作業も容易であり、LEDに故障が発生しても簡単に交換な構造である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る交通用信号機を図面に示す実施例にしたがって詳細に説明する。図1(a)〜(c)は本発明に係る交通用信号機の正面図であり、図2(a)(b)は本発明に係る交通用信号機の別の実施例を示す正面図および側面図であり、図3(a)〜(c)は本発明に係る交通用信号機の別の実施例における信号方式を示す正面図である。
本発明の交通用信号機10は、第一のLED20と、第二のLED30と、第三のLED40と、ユニット50と、灯器基体60と,係合孔62と,カセットソケット70と、山型のLED80と、背面遮光板90とからなる。
従来の3色灯器に替えて、一つのユニット灯器内に異なる3色を発光する複数のLEDを配設した1灯型の交通信号機である。
【0014】
図1は本発明に係る1灯型の交通信号機10を、片側一車線の道路の交差点で用いる場合の一実施例である。片側一車線の場合は、単純に青色、赤色、黄色の色彩が交互に一方向に認識されればよいので、信号の構成としては、中心に青色のLED20、外周の円環形に赤色のLED40、その中間に注意信号の黄色のLED30を配した単純な三重円からなる構成である。LED(=Light Emitting Diode)は通常は通電させることにより光を発光するダイオードである。
【0015】
第一のLED20は、青色に発光する複数の青色発光LEDからなり、交通信号機10のユニット灯器の中心部に、円形に複数個が配設される。従来は、輝度の問題があったが新しく開発された青色発光ダイオードは従来とは異なり交通信号として利用することができる性能を持つ。なお、青色灯および青矢印灯は、人および車の発進または進行中のサインであり、行動表示であると考えられている。本発明の交通信号機では、青色が最も注目度(危険度)の高い色であることを考慮してシステムを作っている。
【0016】
第二のLED30は、黄色に発光する複数の黄色発光LEDからなり、ユニット灯器の中心部の第一のLEDが配置されている円形領域の周縁の同心円上の円環状領域に複数個が配置される。この実施例では、青色と赤色の中間に挟まれて細い円環状に形成されている。形状及び円環の位置はこれに限定されるものではない。
【0017】
第三のLED40は、赤色に発光する複数の赤色発光LEDからなり、第二のLEDの配設領域周縁に幅広く円環状に複数個が配設される。ストップ信号であるためにより注目を引くように大きめな領域を取っているが、形状及び円環の位置はこれに限定されるものではない。
【0018】
この実施例では、中心から青、黄、赤となるように各色発光LEDを配設しているが、配色はこれに限定されない。例えば中心から赤、黄、青と配設してもよいし、青の変わりに緑を用いても良い。また、幅も自由に設定することが出来る。
すなわち、各LEDは、第一のLEDと第二のLEDと第三のLEDが、ユニット灯器の半径線を均等に分割した領域に配設してもよいが、青色信号と赤色信号が歩行者と運転者にとってより注意すべき信号であることを考慮した配分とすることが望ましい。この実施例では、第一のLEDが配置されている領域は、ユニット灯器の半径の3分の1よりも大きく、2分の1よりは小さい半径の円形であり、第二のLEDが配設されている円環状領域は、ユニット灯器の半径の3分の1よりも小さい幅の円環上領域に設定している。大外の第三LEDが配設されている領域は、ユニット灯の半径の3分の1よりも大きく、2分の1よりは小さい幅の円環状領域としている。
【0019】
ユニット50は、複数の第一のLEDを表面(前面)に配設した着脱可能な円筒台形からなり、後述する灯器基体60の係合孔62に着脱可能に嵌装される。電力供給によりLEDが発光可能な構成であればよく、例えば円盤状の基盤にLEDを配設した構成であってもよい。
係合孔62は、図2で示す実施例では灯器基体60の中央に凹設されているが、図1で示す実施例では交通用信号機10の中央に凹設されていても良い。中央部分が着脱可能な構成ではあっても、信号機に青色信号が欠ける事になるので、使用場所は限定される。
【0020】
図2は、本発明を、矢印灯を必要とするような交通量の大きい交差点または多岐路で用いる場合の別の実施例であり、特徴的には灯器基体60の外周に山型のLED80が必要に応じて複数箇所に設けられている。
図2の信号機では、山型のLED80を装着する代わりに中心部に青色発光するユニット50を装着することで、図1に示す例と同様の単純機能を持たせることもできる。
多岐路における使用の場合は中心部にユニットを装着しなくともよいが、装着した構成であってもよい。また、中心部のユニット部分に赤色発光LEDを装着し、ストップ時の赤色信号表示を強調する使用方法も考えられる。
【0021】
灯器基体60は、上面が水平となる8角形の形状であり、中心部にユニット50を嵌脱可能に装着する係合孔62を有する。また、8角形の各辺には山型のLED80を保持するカセットソケット70が設けられた構造であり、カセットソケットには青色発光LEDを配設した山型のLED80を装着する。
この実施例では、道路の分岐方向として直進、左斜、左、左斜後、右斜、右、右斜後および後の八方向を想定しており、山型のLEDは後方を除いたその他の7方向を示す位置に必要に応じて取り付けられる。カセットソケットの装着設置が容易であるように灯器基体を8角形の形状としたが、カセットソケットが設置可能であれば、外形は8角形以外の多角形形状でも、円形であっても良い。
【0022】
係合孔62は、中心部にユニット50を着脱可能に嵌装する係合孔であり、ユニット灯器の前面中心部に凹設されている。この実施例ではユニットは円筒台形であり、係合孔もユニットを嵌装可能な円形の凹孔である。例えば該ユニットが円盤状の基盤であれば、係合孔も基盤が装着可能な形状であればよい。
係合孔には、中心部のユニット50に電力を供給可能な端子等が設置されており、ユニットに配設された第一の青色発光LEDを発光させることができる構成である。この実施例では他に山型のLED80を用いているので、中心部にはユニットを使用しない想定である。
【0023】
カセットソケット70は、灯器基体の8角形各辺に設置される山形のLEDを装着する枠体である。カセットソケットは山型のLEDを保持する役割とともに、山型のLEDに配設された第一のLEDに電力を供給する役割を果たせば、その形状は限定されない。各辺に設置するカセットソケットの形状および大きさは図に示す実施例の形状に限定されるものではないが、部品の供給や、故障交換時用の部品在庫を無駄に多く持つことをなくすに為、すべて同一形状であることが望ましい。
また、カセットソケットは電力を供給する端子等を装備しているので、山型のLEDを装着しない箇所には、着脱可能なカセットコネクタ(カバー)等を装着することが考えられる。たとえば道路の拡張等で新たに山型のLEDを装着する際にはコネクタを取り外し、山型のLEDを取り付ければ良い。
【0024】
山型のLED80は、前面が三角形の山型形状で、青色発光するユニット50と同様に青色LEDからなる第一のLEDを配設した構成である。山型のLEDは、該カセットソケット70によって保持され、かつカセットソケットを通じて電力の供給を受け、それに伴って表面に配設された第一のLEDが発光する。また、山型のLEDは従来の矢印灯と同様に、信号機が設置される交差点に応じて各進行方向に対応した位置に装着し、従来の矢印灯および進行可信号を兼ねた役割を果たす。
この実施例では山型の形状を用いているが、運転者が方向指示用の矢印灯の機能であると一見してわかるような形状であれば山型には限定されない。例えば半円形や四角形であってもよいし、矢印のような形状であってもよいが、進行方向を一見して判別可能であるためには山型や矢印のような形状であることが望ましい。また、各辺の山型のLEDはすべて同一形状のものを使用しているが、目的に応じて別々の形状にすることも考えられる。その大きさについても同様に、カセットソケットに装着可能であれば、別々の大きさにしても良い。しかし、該カセットソケットと同様に、形状や大きさが異なるとそれぞれの部品が必要がありので、故障交換時用の部品在庫を考慮して同一形状とすることが望ましい。
【0025】
また、山型のLEDは、カセット式で容易に着脱可能な構造であり、その装着作業は信号機を交差点に設置する前でも、設置した後でもよい。例えば道路の増設により新たに矢印灯が必要になった場合でも、部品の在庫さえあれば後付けでもすぐに設置することが可能である。
【0026】
また、山型のLED80は、青色発光LEDを発光させ、順次その発光箇所が移動するように細分化して電気的に制御できるように設置している(複数のLEDを順次点滅可能に並列に設置した)構造である。これにより、発光箇所が移動して点滅するので発光移動は運転者および歩行者の注意を促すのに充分である。特に青色灯は人または車の行動表示で、最も注目される危険な色であることを前提に創作された装置である。縦ないし横方向、または斜め方向に青色発光を移動させる方法等が考えられる。また、中心部から外側に波紋状に広がる発光移動方式や、それらを組み合わせた発光移動方式が考えられる。
【0027】
背面遮光板90は、ユニット灯器の背面に設置されており、ユニット灯器と山型のLEDの背面を覆う構成である。背面遮光板は、信号機の背面から運転者の方向に光が射すことにより、信号機が見づらくなるのを防ぐ板体である。形状は信号機の背面からの光の入射を遮ることが可能であればよく、円形でも多角形でもよいし、またこの実施例のように複雑な形状にしても良い。背面遮光板の材質は、光の入射を完全に遮るものであればよく、金属や合成樹脂などが考えられる。
【0028】
図3に、図2の交通信号機が直進、左斜、右折方向の矢印灯を必要とする交差点に設置される場合の信号方式の一例を示す。図3は、本発明における信号方式の一例であり、通行量および道路状況により、道路安全管理者が適宜の信号方式を選択することが可能である。
【0029】
山型のLEDの位置にあわせて、ユニット灯器の直径線で各LEDの配設領域を扇形に8分割し、それぞれを進行可能方向に割り当てる。LEDはそれぞれの領域で独立して発光することが可能な構成にする。進行信号時は、進行可能方向の山型の青色LEDを発光させると同時に、進行可能方向の黄色発光LED、赤色発光LEDの発光を並行的に付帯させる。山型のLEDだけを発光させても良いが、赤色発光LEDと黄色発光LEDを発光させることで指示方向以外の通行を止めると同時に運転者にさらなる注意を促すことができる。停止予告信号は、第二のLEDである黄色発光LEDを発光させると同時に、山型のLED80の発光移動を行う。これは運転者に歩行者との接触に対する注意を促す為である。停止信号時は、第三の赤色発光LEDだけを発光させる。
【0030】
また、本発明の交通信号機は従来の信号機と同様の機能を持つものであり、その制御には従来のインフラを流用可能である。したがって、従来の信号機との交換に際してもインフラの拡張を行う必要がなく、交換作業も容易である。
【0031】
【発明の効果】
上述した通り、本発明に係る交通用信号機は上記のような構成であるので、以下のような効果を奏する。
1.従来型の信号機は3色の灯器を個々に並べていたが、一つの灯器にまとめたことで軽量化され、設置作業が容易になった。ユニット灯器の数が一つに抑えられ、電力の使用量も少なくて済む。また、ユニット灯器の光源として、従来の白熱電球よりも長寿命なLEDを用いており、また、LEDは電球のようにフィラメントが断芯することがないので、振動などにも強く、耐久性に優れているので、交換作業の回数も少なくなる。
2.前記交通信号機に青、黄、赤のLEDを用いたことで、一つのユニット灯器で従来の交通信号機と同様の機能を果たす交通信号機が実現できる。
3.前記交通信号機で、LEDをユニットに配設し、着脱可能にしたことにより、LEDの交換を容易に行うことができる。
4.前記交通信号機で、中央の青色LEDユニットを取り外し、青色表示灯と方向指示灯の機能を併せ持つ山型のLEDを用いるので、電力の使用量を少なくすることができる。また、多岐路においても一見して即座に判断可能であるので、運転者のミスによる事故を未然に防ぐことができる。さらに、この山型のLEDは、カセット式で着脱可能な構造であるので、山型のLEDの交換作業も容易に行うことができるし、LEDは長寿命かつ補用品の在庫コストなど、運用コストが大幅に削減できる。
5.また、山型LEDが発光移動することにより、運転者の注意をより促すことができるので、それと共に歩行者横断歩道の有無及び横断者への配慮が十分行われることになり、運転者が交差点及びその周辺においての事故の第一当事者になることを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る交通用信号機の正面図
【図2】 本発明に係る交通用信号機の別の実施例を示す正面図および側面図
【図3】 本発明に係る交通用信号機の別の実施例における信号方式の一例図
【図4】 従来の信号機を示す斜視図
【図5】 従来の信号機を示す断面図
【符号の説明】
10 交通用信号機
20 第一のLED
30 第二のLED
40 第三のLED
50 ユニット
60 灯器基体
62 係合孔
70 カセットソケット
80 山型のLED
90 背面遮光板
【発明の属する技術分野】
本発明は、3色3灯からなる交通信号機の改良に関し、特に、通常の道路で車両交通の制御用に使用されている3色灯が一つのユニット灯器内に装備された1灯型の交通用信号機に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献】
特開平05−101298
【0003】
従来から、人馬車両交通用の信号機は車両等の交通を自動制御するため、道路の交差点等に多数配備されている。その基本的構成は、第5図に示すように、本体51の中に青信号用ユニット52a、黄色信号用ユニット52b、赤信号用ユニット52cが並んで取り付けられており、これらの光源ユニットは第6図のようにランプ61、反射鏡62、色(青、黄、赤)つきプリズムレンズ63で構成されている。光源として採用されているランプ61はその殆どが白熱電球である。また、ランプ61の背面の半円球状の反射鏡62は、ランプからの発光を効率良く信号機の前方へ集め、いずれの色が点灯しているかを車両の搭乗者や横断する歩行者等に明確に認知させるために設けられているものである。
【0004】
しかし、従来の方式による信号機では、以下のような種々の問題点があった。従来の形式の信号機は、本体の大きさが決められるとこれに応じて各信号ユニットの大きさが制限されている。従って、装置全体を小さくして軽量化を図れば信号ユニットを小さくせざるを得ず、また、明瞭表示のために信号ユニットを大きくすれば信号機全体の重量が重くなり、これを支えるポールに過負荷が掛かることになる。また信号ユニットの電球は寿命が短く、振動で電球のフィラメントが断芯することもあり、頻繁に電球の交換作業が必要であった。さらに、交通信号機は一般に高所に設置されることが多いので、重量のある信号ユニットの電球を交換するメンテナンス作業が容易ではないという問題があった。
【0005】
また、従来の形式の信号機は青、黄、赤の3つの光源ユニットが別個に設けられているため灯数が多く、製造及び維持のためのコストが高くなる。さらに、灯数が多いことに加えて、光源として白熱電球を使用しているため、電力消費量が大きいという問題もあった。そこで近年、この問題を解決するために複数個の発光ダイオード(LED)から構成された信号ユニットを採用する交通信号機も増えてきている。LEDは、信号機に利用できる程度に輝度も向上し、電球のフィラメントのように断芯することもなく、電球よりも長命であり、交換回数を少なくできるので有効である。また、青、黄、赤の3色のLEDを一つの光源ユニットにまとめることで、軽量化および、電力消費量の低減を図った信号機の技術も開示されている。
【0006】
一方、交通量の多い道路等では、交通量の最適化の為に車線が複数用意されており、このような道路の大型交差点や多岐路では、通常の青、黄、赤の基本灯以外に信号機の下端に方向指示のための矢印灯を設置し、右左折車等の交通規制を行っている。このような複雑な規制の必要な交差点では、運転者は基本灯に注意するだけでなく、矢印灯も含めて状況を判断する必要がある。しかし、道路状況が複雑になり、矢印灯の数が多くなると、運転者は基本灯と矢印灯を一見して状況を即断することが困難になり、一瞬の判断の遅れが交通事故につながる原因ともなっている。
【0007】
また、矢印灯が多数付けられた交通信号機では、通常の3色交通信号機の下端に、更に矢印信号灯用のスペースが必要となり、装置が大型化すると共に、製造コストや設置コストが高くなっていた。さらに、基本灯と矢印灯を同時に点灯させる際や待機時の電力消費量も大きく、運用コストが増大することも大きな問題となっていた。そこで上記の欠点を勘案し、諸コスト、メンテナンス性に優れ、多岐路においても一見して即座に判断可能な信号機能を有した新しい交通信号機の開発が待たれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決するために、本発明の交通信号機は、光源ユニットにLEDを用いており、点灯及び指示された方向の識別が容易かつ確実で、かつ、3色灯を一つのユニット灯器内に装備した信号機全体の重量が軽く、諸コストも安い1灯型の交通用信号機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明に係る交通信号機は、従来の3色灯器に替えて一つのユニット灯器内に異なる色を発光する複数のLEDを配設した1灯型の交通信号機であって、ユニット灯器の中心に第1の色で発光する複数個の第一のLEDを円形に配設するとともに、第一のLEDが配設されている円形領域の周縁の同心円上に円環状に第2の色で発光する複数個の第二のLEDを配設し、かつ第二のLED配設領域の周縁に第3の色で発光する複数個の第三のLEDを円環状に配設し、異なる色のLEDが定められた区間内において同一色の三重の円となるように配設された構成である。
【0010】
また、本発明の交通信号機は、第一のLEDが青色発光LEDであり、第二のLEDが黄色発光LEDであり、第三のLEDが赤色発光LEDである構成である。
さらに,本発明の交通信号機は、複数個の第一のLEDを表面(前面)に配設した着脱可能な円筒台形のユニットと、該ユニットを嵌脱可能に嵌装する係合孔が前面中心部に凹設され該係合孔の周縁に第ニのLEDさらにその外周縁に第三のLEDを配設した円筒台形または多角台形からなる灯器基体と、からなる構成である。
【0011】
また、灯器基体は、上面が水平となる8角形からなり、8つの各辺に山型のLEDを保持するカセットソケットが装備された構造で、該カセットソケットに前記ユニットの代わりとなる、第1の色の山型のLEDを道路の分岐状況に応じて装着する構成でもある。
さらに、山型のLEDは、縦ないし横方向にLEDが順次発光してLEDの発光位置が移動するよう放射方向に連続して配備し、電気的に制御される構成である。
【0012】
【作用】
本発明に係る交通信号機は、1灯型の光源ユニットにLEDを用いた交通信号機であり、一つの光源ユニットの中央に青色を、その周縁に黄色を、さらにその外周に大きく赤色を配置して表示色を1灯にまとめたものである。従来の3色が別々の灯器で矢印の付加された信号ユニットに比べ、基本となる1灯だけの設置作業でありかつ信号機自体が軽量化されている。
また、LED配設部分を着脱可能にすることで、メンテナンス作業時には信号機を取り外したりする必要もなく、メンテナンスが容易で設置コストも安く済む。
さらに、従来の矢印灯の代わりに山型のLEDを必要に応じて基本灯の周囲に装着することにより、点灯及び指示された方向の識別が従来に比べてより容易かつ確実となる。また、山型のLEDはカセット式であるので取替え作業も容易であり、LEDに故障が発生しても簡単に交換な構造である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る交通用信号機を図面に示す実施例にしたがって詳細に説明する。図1(a)〜(c)は本発明に係る交通用信号機の正面図であり、図2(a)(b)は本発明に係る交通用信号機の別の実施例を示す正面図および側面図であり、図3(a)〜(c)は本発明に係る交通用信号機の別の実施例における信号方式を示す正面図である。
本発明の交通用信号機10は、第一のLED20と、第二のLED30と、第三のLED40と、ユニット50と、灯器基体60と,係合孔62と,カセットソケット70と、山型のLED80と、背面遮光板90とからなる。
従来の3色灯器に替えて、一つのユニット灯器内に異なる3色を発光する複数のLEDを配設した1灯型の交通信号機である。
【0014】
図1は本発明に係る1灯型の交通信号機10を、片側一車線の道路の交差点で用いる場合の一実施例である。片側一車線の場合は、単純に青色、赤色、黄色の色彩が交互に一方向に認識されればよいので、信号の構成としては、中心に青色のLED20、外周の円環形に赤色のLED40、その中間に注意信号の黄色のLED30を配した単純な三重円からなる構成である。LED(=Light Emitting Diode)は通常は通電させることにより光を発光するダイオードである。
【0015】
第一のLED20は、青色に発光する複数の青色発光LEDからなり、交通信号機10のユニット灯器の中心部に、円形に複数個が配設される。従来は、輝度の問題があったが新しく開発された青色発光ダイオードは従来とは異なり交通信号として利用することができる性能を持つ。なお、青色灯および青矢印灯は、人および車の発進または進行中のサインであり、行動表示であると考えられている。本発明の交通信号機では、青色が最も注目度(危険度)の高い色であることを考慮してシステムを作っている。
【0016】
第二のLED30は、黄色に発光する複数の黄色発光LEDからなり、ユニット灯器の中心部の第一のLEDが配置されている円形領域の周縁の同心円上の円環状領域に複数個が配置される。この実施例では、青色と赤色の中間に挟まれて細い円環状に形成されている。形状及び円環の位置はこれに限定されるものではない。
【0017】
第三のLED40は、赤色に発光する複数の赤色発光LEDからなり、第二のLEDの配設領域周縁に幅広く円環状に複数個が配設される。ストップ信号であるためにより注目を引くように大きめな領域を取っているが、形状及び円環の位置はこれに限定されるものではない。
【0018】
この実施例では、中心から青、黄、赤となるように各色発光LEDを配設しているが、配色はこれに限定されない。例えば中心から赤、黄、青と配設してもよいし、青の変わりに緑を用いても良い。また、幅も自由に設定することが出来る。
すなわち、各LEDは、第一のLEDと第二のLEDと第三のLEDが、ユニット灯器の半径線を均等に分割した領域に配設してもよいが、青色信号と赤色信号が歩行者と運転者にとってより注意すべき信号であることを考慮した配分とすることが望ましい。この実施例では、第一のLEDが配置されている領域は、ユニット灯器の半径の3分の1よりも大きく、2分の1よりは小さい半径の円形であり、第二のLEDが配設されている円環状領域は、ユニット灯器の半径の3分の1よりも小さい幅の円環上領域に設定している。大外の第三LEDが配設されている領域は、ユニット灯の半径の3分の1よりも大きく、2分の1よりは小さい幅の円環状領域としている。
【0019】
ユニット50は、複数の第一のLEDを表面(前面)に配設した着脱可能な円筒台形からなり、後述する灯器基体60の係合孔62に着脱可能に嵌装される。電力供給によりLEDが発光可能な構成であればよく、例えば円盤状の基盤にLEDを配設した構成であってもよい。
係合孔62は、図2で示す実施例では灯器基体60の中央に凹設されているが、図1で示す実施例では交通用信号機10の中央に凹設されていても良い。中央部分が着脱可能な構成ではあっても、信号機に青色信号が欠ける事になるので、使用場所は限定される。
【0020】
図2は、本発明を、矢印灯を必要とするような交通量の大きい交差点または多岐路で用いる場合の別の実施例であり、特徴的には灯器基体60の外周に山型のLED80が必要に応じて複数箇所に設けられている。
図2の信号機では、山型のLED80を装着する代わりに中心部に青色発光するユニット50を装着することで、図1に示す例と同様の単純機能を持たせることもできる。
多岐路における使用の場合は中心部にユニットを装着しなくともよいが、装着した構成であってもよい。また、中心部のユニット部分に赤色発光LEDを装着し、ストップ時の赤色信号表示を強調する使用方法も考えられる。
【0021】
灯器基体60は、上面が水平となる8角形の形状であり、中心部にユニット50を嵌脱可能に装着する係合孔62を有する。また、8角形の各辺には山型のLED80を保持するカセットソケット70が設けられた構造であり、カセットソケットには青色発光LEDを配設した山型のLED80を装着する。
この実施例では、道路の分岐方向として直進、左斜、左、左斜後、右斜、右、右斜後および後の八方向を想定しており、山型のLEDは後方を除いたその他の7方向を示す位置に必要に応じて取り付けられる。カセットソケットの装着設置が容易であるように灯器基体を8角形の形状としたが、カセットソケットが設置可能であれば、外形は8角形以外の多角形形状でも、円形であっても良い。
【0022】
係合孔62は、中心部にユニット50を着脱可能に嵌装する係合孔であり、ユニット灯器の前面中心部に凹設されている。この実施例ではユニットは円筒台形であり、係合孔もユニットを嵌装可能な円形の凹孔である。例えば該ユニットが円盤状の基盤であれば、係合孔も基盤が装着可能な形状であればよい。
係合孔には、中心部のユニット50に電力を供給可能な端子等が設置されており、ユニットに配設された第一の青色発光LEDを発光させることができる構成である。この実施例では他に山型のLED80を用いているので、中心部にはユニットを使用しない想定である。
【0023】
カセットソケット70は、灯器基体の8角形各辺に設置される山形のLEDを装着する枠体である。カセットソケットは山型のLEDを保持する役割とともに、山型のLEDに配設された第一のLEDに電力を供給する役割を果たせば、その形状は限定されない。各辺に設置するカセットソケットの形状および大きさは図に示す実施例の形状に限定されるものではないが、部品の供給や、故障交換時用の部品在庫を無駄に多く持つことをなくすに為、すべて同一形状であることが望ましい。
また、カセットソケットは電力を供給する端子等を装備しているので、山型のLEDを装着しない箇所には、着脱可能なカセットコネクタ(カバー)等を装着することが考えられる。たとえば道路の拡張等で新たに山型のLEDを装着する際にはコネクタを取り外し、山型のLEDを取り付ければ良い。
【0024】
山型のLED80は、前面が三角形の山型形状で、青色発光するユニット50と同様に青色LEDからなる第一のLEDを配設した構成である。山型のLEDは、該カセットソケット70によって保持され、かつカセットソケットを通じて電力の供給を受け、それに伴って表面に配設された第一のLEDが発光する。また、山型のLEDは従来の矢印灯と同様に、信号機が設置される交差点に応じて各進行方向に対応した位置に装着し、従来の矢印灯および進行可信号を兼ねた役割を果たす。
この実施例では山型の形状を用いているが、運転者が方向指示用の矢印灯の機能であると一見してわかるような形状であれば山型には限定されない。例えば半円形や四角形であってもよいし、矢印のような形状であってもよいが、進行方向を一見して判別可能であるためには山型や矢印のような形状であることが望ましい。また、各辺の山型のLEDはすべて同一形状のものを使用しているが、目的に応じて別々の形状にすることも考えられる。その大きさについても同様に、カセットソケットに装着可能であれば、別々の大きさにしても良い。しかし、該カセットソケットと同様に、形状や大きさが異なるとそれぞれの部品が必要がありので、故障交換時用の部品在庫を考慮して同一形状とすることが望ましい。
【0025】
また、山型のLEDは、カセット式で容易に着脱可能な構造であり、その装着作業は信号機を交差点に設置する前でも、設置した後でもよい。例えば道路の増設により新たに矢印灯が必要になった場合でも、部品の在庫さえあれば後付けでもすぐに設置することが可能である。
【0026】
また、山型のLED80は、青色発光LEDを発光させ、順次その発光箇所が移動するように細分化して電気的に制御できるように設置している(複数のLEDを順次点滅可能に並列に設置した)構造である。これにより、発光箇所が移動して点滅するので発光移動は運転者および歩行者の注意を促すのに充分である。特に青色灯は人または車の行動表示で、最も注目される危険な色であることを前提に創作された装置である。縦ないし横方向、または斜め方向に青色発光を移動させる方法等が考えられる。また、中心部から外側に波紋状に広がる発光移動方式や、それらを組み合わせた発光移動方式が考えられる。
【0027】
背面遮光板90は、ユニット灯器の背面に設置されており、ユニット灯器と山型のLEDの背面を覆う構成である。背面遮光板は、信号機の背面から運転者の方向に光が射すことにより、信号機が見づらくなるのを防ぐ板体である。形状は信号機の背面からの光の入射を遮ることが可能であればよく、円形でも多角形でもよいし、またこの実施例のように複雑な形状にしても良い。背面遮光板の材質は、光の入射を完全に遮るものであればよく、金属や合成樹脂などが考えられる。
【0028】
図3に、図2の交通信号機が直進、左斜、右折方向の矢印灯を必要とする交差点に設置される場合の信号方式の一例を示す。図3は、本発明における信号方式の一例であり、通行量および道路状況により、道路安全管理者が適宜の信号方式を選択することが可能である。
【0029】
山型のLEDの位置にあわせて、ユニット灯器の直径線で各LEDの配設領域を扇形に8分割し、それぞれを進行可能方向に割り当てる。LEDはそれぞれの領域で独立して発光することが可能な構成にする。進行信号時は、進行可能方向の山型の青色LEDを発光させると同時に、進行可能方向の黄色発光LED、赤色発光LEDの発光を並行的に付帯させる。山型のLEDだけを発光させても良いが、赤色発光LEDと黄色発光LEDを発光させることで指示方向以外の通行を止めると同時に運転者にさらなる注意を促すことができる。停止予告信号は、第二のLEDである黄色発光LEDを発光させると同時に、山型のLED80の発光移動を行う。これは運転者に歩行者との接触に対する注意を促す為である。停止信号時は、第三の赤色発光LEDだけを発光させる。
【0030】
また、本発明の交通信号機は従来の信号機と同様の機能を持つものであり、その制御には従来のインフラを流用可能である。したがって、従来の信号機との交換に際してもインフラの拡張を行う必要がなく、交換作業も容易である。
【0031】
【発明の効果】
上述した通り、本発明に係る交通用信号機は上記のような構成であるので、以下のような効果を奏する。
1.従来型の信号機は3色の灯器を個々に並べていたが、一つの灯器にまとめたことで軽量化され、設置作業が容易になった。ユニット灯器の数が一つに抑えられ、電力の使用量も少なくて済む。また、ユニット灯器の光源として、従来の白熱電球よりも長寿命なLEDを用いており、また、LEDは電球のようにフィラメントが断芯することがないので、振動などにも強く、耐久性に優れているので、交換作業の回数も少なくなる。
2.前記交通信号機に青、黄、赤のLEDを用いたことで、一つのユニット灯器で従来の交通信号機と同様の機能を果たす交通信号機が実現できる。
3.前記交通信号機で、LEDをユニットに配設し、着脱可能にしたことにより、LEDの交換を容易に行うことができる。
4.前記交通信号機で、中央の青色LEDユニットを取り外し、青色表示灯と方向指示灯の機能を併せ持つ山型のLEDを用いるので、電力の使用量を少なくすることができる。また、多岐路においても一見して即座に判断可能であるので、運転者のミスによる事故を未然に防ぐことができる。さらに、この山型のLEDは、カセット式で着脱可能な構造であるので、山型のLEDの交換作業も容易に行うことができるし、LEDは長寿命かつ補用品の在庫コストなど、運用コストが大幅に削減できる。
5.また、山型LEDが発光移動することにより、運転者の注意をより促すことができるので、それと共に歩行者横断歩道の有無及び横断者への配慮が十分行われることになり、運転者が交差点及びその周辺においての事故の第一当事者になることを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る交通用信号機の正面図
【図2】 本発明に係る交通用信号機の別の実施例を示す正面図および側面図
【図3】 本発明に係る交通用信号機の別の実施例における信号方式の一例図
【図4】 従来の信号機を示す斜視図
【図5】 従来の信号機を示す断面図
【符号の説明】
10 交通用信号機
20 第一のLED
30 第二のLED
40 第三のLED
50 ユニット
60 灯器基体
62 係合孔
70 カセットソケット
80 山型のLED
90 背面遮光板
Claims (5)
- 従来の3色灯器に替えて一つのユニット灯器内に異なる色を発光する複数のLEDを配設した1灯型の交通信号機において、
ユニット灯器の中心に第1の色で発光する複数個の第一のLEDを円形に配設するとともに、第一のLEDが配設されている円形領域の周縁の同心円上に円環状に第2の色で発光する複数個の第二のLEDを配設し、かつ第二のLED配設領域の周縁に第3の色で発光する複数個の第三のLEDを円環状に配設し、異なる色のLEDが定められた区間内において同一色の三重の円となるように配設されたことを特徴とする交通信号機 - 前記交通信号機は、第一のLEDが青色発光LEDであり、
第二のLEDが黄色発光LEDであり、第三のLEDが赤色発光LEDであることを特徴とする請求項1記載の交通信号機 - 前記交通信号機は、
複数個の第一のLEDを表面(前面)に配設した着脱可能な円筒台形のユニットと、
該ユニットを着脱可能に嵌装する係合孔が前面中心部に凹設され該係合孔の周縁に第二のLEDさらにその外周縁に第三のLEDを配設した円筒台形または多角台形からなる灯器基体と、
からなることを特徴とする請求項1乃至2記載の交通信号機 - 前記灯器基体は、上面が水平となる8角形からなり、8つの各辺に山型のLEDを保持するカセットソケットが装備された構造で、該カセットソケットに前記ユニットの代わりとなる、第1の色の山型のLEDを道路の分岐状況に応じて装着することを特徴とする請求項3記載の交通信号機
- 前記山型のLEDは、縦ないし横方向にLEDが順次発光してLEDの発光位置が移動するよう放射方向に連続して配備し、電気的に制御されることを特徴とする請求項4記載の交通信号機
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