JP3842433B2 - 交換可能媒体の初期化方法および装置 - Google Patents

交換可能媒体の初期化方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスクや光磁気ディスク、磁気ディスク、メモリカード等の各種媒体の初期化方法に係り、特に、主として交換が可能で、しかも、書き込みも可能な媒体を使用する際における各媒体の初期化方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、コンピュータシステムでは、交換が可能で、しかも、書き込みも可能な媒体として、光ディスク(CD−R:レコーダブルや、CD−RW:リライタブル、DVD−R、DVD−RWなど)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク(HD、FD、LS120、ZIPなど)、メモリカード(RAM、ROM)等が使用されている。
これら多くの交換可能で、書き込みも可能な媒体は、通常、その装置やオペレーティングシステムで最初に利用する際に、その装置やオペレーティングシステムで扱えるように初期化処理される。
これらの媒体は、コンピュータシステムの高速化と共に、記憶容量も急激に増大化される傾向になっている。
例えば、外部記憶装置の代表である固定ディスク装置の場合、その記憶容量の増大化は顕著であり、このような傾向は、交換が可能で、しかも、書き込みも可能な媒体(以下適宜、交換可能媒体と総称する)についても全く同様である。
しかも、交換可能媒体の場合には、その収集や整理等が必要であり、その管理に多くの手間を要する。
【0003】
具体的にいえば、使用に際しては、その媒体の識別が必要で、従来はラベルシールなど(以下、ラベルと総称する)が添付されており、管理に必要な事項を書き込むことが多い。
しかし、ラベルの大きさには限度があり、また、ユーザの書き込む内容によっては、必ずしも必要な情報が全て記載できるとは限らない。
また、最近では、美しいラベルを印刷するケースも増えているが、本来限られているスペースにさらに絵や写真などを付加することになるので、媒体の内容を詳しく説明することが一層困難になっている。
しかも、これらの媒体に添付されているラベルは、媒体に記録される内容の変更に伴い、媒体から取りはがすことを前提としているので、時間の経過等によってはがれ易くなっており、使用中に貼り付けられた媒体からはがれ落ちてしまうこともある。
【0004】
他方、バルク販売されているような媒体の場合、必ずしもラベルが添付されているとは限らず、媒体の外側の適当な位置にその内容などをインク等で直接書き込むケースも散見される。
このような場合には、内容の書き換えは極めて困難である。
さらに、媒体を暗所などで使用する場合や、視覚が十分でないユーザにとっては、従来のこれらの媒体は、共通規格に従っているため、殆ど同じ形態や重量であり、外観から個々の媒体を識別することは著しく難かしい。
【0005】
ところで、交換が可能で、書き込みも可能な媒体を使用する場合には、次のような問題がある。
例えばこの媒体がCD−R/RWであった場合、CD−R/RWは従来から存在しているCDプレーヤ(CD−DA)や、CD−ROMドライブによって読み取ることができる、という場合が想定される。
CDプレーヤは、コンピュータの周辺機器ではないが、媒体上のあるトラックに音声の情報があれば、それを再生することができる。
そのため、媒体にCD−R/RWを選択するとは、CDプレーヤで再生できるような書き込み方をしておくと便利である。
特に安全性の高い書き込みフォーマットは、CD−Extraとして規格が設けられている(CD−DAトラックが終わった後に、CD−ROMトラックがくるように書き込む)。
【0006】
しかし、この規格は、スタンプされたCD−DAとCD−ROMでの利用を想定しており、書き込み可能媒体において、このような利用は考慮されていなかった。
また、既存の規格としてMixed Mode(第一トラックにデータが、それ以降にCD−DAトラックがくるように書き込む)では、他のプレーヤでフォーマットが判るという点で、十分有用である。
しかし、第一トラックを再生すると、スピーカを破壊する可能性が全く無い訳ではないので、このフォーマットを乱用するのは余り好ましくはない、という問題があり、個々の媒体が識別できるようにすることは重要な課題である。
【0007】
このような問題を解決する一つの対策として、追記型光ディスクへのデータ記録システムが提案されている(例えば特開平7−311943号公報)。
このシステムでは、銀塩写真のネガフィルムなどから得られた高解像度の画像データと音声データとを追記型光ディスクに記録するようにしている。
具体的には、複数の音声データを記録する場合に、それぞれの音声ファイル間に所定の数の無音データを挿入してファイルを接続し、全ての音声データを1つのファイルに生成して1つのトラックに記録する。
したがって、ファイル数が99を超えるような場合でも、CD(コンパクトディスク)への記録を有効に行なうことができると共に、ディスクにおける記録容量を大幅に削除することも可能になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
先の従来技術で説明したように、交換可能で、書き込みも可能な媒体では、媒体の種類や内容などが識別できるように、従来から、管理に必要な事項を書き込むラベルが使用されている。
しかし、ラベルの大きさ等の制約から、媒体が十分に識別できるとは限らず、ユーザにとって極めて不便であった。
また、銀塩写真のネガフィルムなどから得られた高解像度の画像データと音声データとを追記型光ディスクに記録する記録システムも提案されている(前出の特開平7−311943号公報)。
この記録システムでは、複数の音声データをファイルから記録している。
しかし、この音声データは、オーディオとして利用されているに過ぎない。
【0009】
他方、コンピュータシステムにおいては、音響を取り扱うことは、特殊な用途以外は最近まで、ほとんど行なわれていなかったが、最近、システム価格の低下などから、音響を取り扱うことが増えつつある。
例えば、コンピュータシステムを拡張する安価なボード1枚で、音声の録音、再生や、FMシンセサイザーによる音の合成、再生、さらには、これらの音響とCDプレーヤからの音声とのミキシングなどが可能になっている。
この発明では、交換可能で、書き込みも可能な媒体は、通常、その装置やオペレーティングシステムで最初に利用する際に、その装置やオペレーティングシステムで扱えるように初期化処理が施される、という点に着目し、初期化時に、音声をもって、媒体の識別を容易にした音声情報を付加する方法および装置を実現することを課題とする。
【0010】
具体的にいえば、音声をもって、媒体の識別を容易にした音声情報を付加する方法(請求項1の発明)や、予め保存されている音声情報の中からユーザが選択して当該媒体の内容説明を付加することにより、媒体の識別を正確かつ容易にした(請求項2の発明)交換可能媒体の初期化方法を実現する。
また、媒体の初期化時にユーザの発話によって当該媒体の内容説明を行い、その音声情報を当該媒体に付加したり(請求項3の発明)、音声合成システムによる発話によって、その音声情報を当該媒体に付加する(請求項4の発明)ことにより、媒体の識別を正確かつ容易にした初期化方法を実現する。
さらに、媒体に付加された情報(コード情報など)をもって、当該コンピュータシステム側に設けられている音声を再生したり(請求項5の発明)、当該媒体に媒体の内容説明の音声や、当該媒体に付加された情報のいずれも存在しないとき、コンピュータシステム側に存在する旨を表現した音声を再生して(請求項6の発明)、交換可能で、書き込みも可能な媒体の識別を容易にする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の交換可能媒体の初期化方法では、音響再生装置を備えたコンピュータシステムで使用される交換可能媒体の初期化方法であって、前記交換可能媒体のフォーマットに伴い音声情報を該交換可能媒体に記録することを可能にしている。
【0012】
請求項2の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、前記音声情報は前記コンピュータシステム側に予め記録されている音声情報である
【0013】
請求項3の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、音声の発話を要求する工程を含み、前記音声情報は発話された音声に対応する音声情報である
【0014】
請求項4の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、入力された情報に基づいて前記音声情報を作成する工程を含む
【0015】
請求項5の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、前記音声情報は前記コンピュータシステム側に設けられている音声ファイルを指定する情報である
【0016】
請求項1〜5のいずれかの一に記載の交換可能媒体の初期化方法により初期化された交換可能媒体を再生する音響再生装置を備えたコンピュータシステムであって、前記音声情報の検知を試み、該音声情報を検知できない場合に操作者に注意を促す手段を備えた
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の交換可能媒体の初期化方法および装置について、実施の形態を図で説明する。
この発明では、交換可能媒体の初期化の際に、当該媒体に記録される内容について、音声データそれ自体を媒体に書き込んだり、あるいは、音声データに対応する符号のみを媒体に書き込む点に特徴を有している。
このような処理を行なうことによって、この交換可能媒体が、再度利用可能なシステムに挿入されたとき、優先的に音声を再生することができるので、各媒体の識別性が向上される。
【0018】
第1の実施の形態
この第1の実施の形態は、主として請求項1の発明に対応しているが、請求項2から請求項6の発明にも関連しており、請求項1の発明が基本発明である。
この発明の交換可能媒体の初期化方法では、音響再生装置を備えたコンピュータシステムにおいて、音声をもって、当該媒体の内容説明を付加することを可能にした点に特徴を有している。
最初に、この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音響再生装置を備えたコンピュータシステムの環境例を説明する。
【0019】
図1は、この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音響再生装置を備えたコンピュータシステムについて、その環境の一例を示す構成図である。図において、1はCPU、2はメモリ、3はグラフィックデバイス、4はHDD、4aはハードディスク、5はFDD、5aはフロッピーディスク、6はサウンドデバイス、6aはスピーカー、7はCD−ROM/R/RWドライブ、7aはCD−ROM/R/RWディスク、8はシステムバスを示す。
【0020】
この発明の交換可能媒体の初期化方法では、この図1に示したように、CPU1,メモリ(主記憶メモリ)2,グラフィックデバイス(画像表示装置)3,HDD(固定ディスクドライブ)4,FDD(フロッピーディスクドライブ)5,サウンドデバイス(音響再生・録音装置)6,CD−ROM/R/RWドライブ7等が、システムバス8を介して接続されているコンピュータシステムを想定している。
グラフィックデバイス3には、ディスプレイも装備されており、ユーザが指示した内容について、可視的に表示することができる。
【0021】
また、サウンドデバイス6には、アナログ・デジタル双方向のコンバータやスピーカー6a等が接続されており、音声を出力したり、あるいは、録音することができるように構成されている。
さらに、HDD4には、出力のためのデジタル音声が予め録音されている。
この図1に示したコンピュータシステムの環境例では、このHDD4に録音されているデジタル音声を利用して、初期化時に、音声をもって、当該媒体の内容説明を付加する。
また、次の図2に示すような環境を利用することもできる。
【0022】
図2は、この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音響再生・録音装置を備えたコンピュータシステムについて、第2の環境の一例を示す構成図である。図の符号は図1と同様であり、6bはマイクロフォンを示す。
【0023】
この図2に示すコンピュータシステムでは、先の図1のシステムに、マイクロフォン6bが接続されている。
このマイクロフォン6bを使用して、操作者が発話によって当該媒体の内容説明を行えば、その音声を媒体に録音することができる。
この第1の実施の形態では、図1や図2のような環境において、音声をもって当該媒体の内容説明を付加する。
以上のように、この第1の実施の形態では、初期化時に、新規媒体が挿入されたとき、音声によって当該媒体の内容説明を付加するようにしている。
したがって、次にこの交換可能媒体を挿入すれば、その媒体の説明が音声で行なわれるので、容易かつ正確に内容等を識別することができる。
【0024】
第2の実施の形態
この第2の実施の形態は、請求項2の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
この第2の実施の形態では、交換可能媒体の初期化時に、予め保存してある音声を付加する点に特徴を有している。
システム環境は、先の図1に示したとおりである。
次に、交換可能媒体の初期化時の手順を説明する。
媒体初期化(すなわち、フォーマット)のモードになると、まず、新規媒体が挿入されているか検出する。
【0025】
そして、実際に装置が動作してフォーマットを開始する前に、予め録音されている音声ファイルの選択を要求する。
音声ファイルが選択されると、フォーマットを開始し、その動作が終了した後に、指定された音声ファイルを書き込む。
音声ファイルは、他の音声ファイルと区別するために、特定の名前(例えば、SOUND.VOLなどとしておく)で書き込まれる。
以上が、この第2の実施の形態による初期化時の処理、すなわち、当該媒体の内容説明のために音声を付加する処理である。
【0026】
このようにして初期化時に書き込まれた音声は、次のように再生される(詳細は後出の第6の実施の形態で説明する)。
オペレーションのモード時に、先に音声が書き込まれた媒体が挿入されると、それを検知して、音声ファイルを探し当てる。
特定の音声ファイル(例えば、SOUND.VOLなど)が存在すると、それを再生され、その媒体の説明が音声で行なわれる。
次に、第2の実施の形態による音声付加時のフローを示す。
【0027】
図3は、この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第2の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#1〜#5はステップを示す。
【0028】
ステップ#1で、新規の媒体が挿入されたかどうかチェックする。
新規の媒体が挿入されたときは、ステップ#2で、音声ファイルの選択要求を表示する。
ステップ#3で、音声ファイルが選択されたかどうかチェックする。
音声ファイルが選択されたときは、ステップ#4で、媒体の初期化(フォーマット)を行なう。
ステップ#5で、選択された音声ファイルを初期化された媒体に書き込んで、図3のフローを終了する。
以上のように、第2の実施の形態では、予め保存されている音声を付加することにより、当該媒体の内容説明を付加することが可能になる。
したがって、操作者は、予め用意されている音声を選択するだけで、当該媒体の内容を説明することができる。
【0029】
第3の実施の形態
この第3の実施の形態は、請求項3の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先の第2の実施の形態では、交換可能媒体の初期化時に、予め保存されている音声を付加することにより、当該媒体の内容説明を付加する場合を説明した。
この第3の実施の形態では、媒体の内容の説明に関する発話を求め、その音声を付加する点に特徴を有している。
【0030】
この第3の実施の形態の場合には、操作者の発話を媒体に録音する必要があるので、システム環境として、先の図2に示したシステムを利用する。
すなわち、コンピュータシステムの中に、マイクロフォン6bのような音声入力を備えたサウンドデバイス(音響再生・録音装置)6が必要である。
その他は、先の第1の実施の形態と同様である。
交換可能媒体の初期化時の手順は、次のとおりである。
フォーマットのモードになると、新規媒体の検出を行ない、媒体の内容説明に関する音声の発話を要求する。
そして、その発話の録音を開始し、それをファイルに格納するか、メモリに保存しておく。
格納した音声ファイルを、フォーマットが終了した後に書き込む。
以上の第3の実施の形態による音声付加時のフローを示す。
【0031】
図4は、この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第3の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#11〜#17はステップを示す。
【0032】
ステップ#11で、新規の媒体が挿入されたかどうかチェックする。
新規の媒体が挿入されたときは、ステップ#12で、音声発話の要求を表示する。
ステップ#13で、音声の発話が開始されたかどうかチェックする。
音声の発話が開始されたときは、ステップ#14で、音声を録音する。
ステップ#15で、音声の発話が終了したかどうかチェックする。
音声の発話が終了したときは、ステップ#16で、媒体の初期化(フォーマット)を行なう。
ステップ#17で、録音した音声ファイルを初期化された媒体に書き込み、図4のフローを終了する。
したがって、第3の実施の形態によれば、操作者の発話によるだけでの簡単な操作で、当該媒体の内容を説明することができる。
【0033】
第4の実施の形態
この第4の実施の形態は、請求項4の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
この第4の実施の形態では、交換可能媒体の初期化時に、音声合成システムによる発話によって、その音声を付加する点に特徴を有している。
この第4の実施の形態の場合には、音声合成システムを利用するので、音声合成装置が必要である。
そこで、先の図5に示すようなシステム環境を利用する。
【0034】
図5は、この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音声合成・音響再生装置を備えたコンピュータシステムについて、その第3の環境の一例を示す構成図である。図の符号は図1と同様であり、9はボイスジェネレータである。
【0035】
この図5に示したコンピュータシステムには、先の図1のシステムに、ボイスジェネレータ9が設けられている。
この図5では、システムバス8にボイスジェネレータ9を接続し、ハードウェアで構成する場合を示している。
このボイスジェネレータ9、すなわち、音声合成装置からの出力は、先の図2のマイクロフォン6bの代りに、サウンドデバイス6に入力される。
なお、この音声合成装置は、ソフトウェアで実現することも可能である。
【0036】
交換可能媒体の初期化時の手順は、次のとおりである。
フォーマットのモードになると、新規媒体の検出を行ない、媒体の内容説明に関する文字列の指定を要求する。
そして、その文字列をファイルに格納するか、メモリに保存しておく。
フォーマットを開始し、指定された文字列の情報を音声合成装置に渡す。
音声合成装置は、その文字列の情報を音声に変換し、音声データとして特定のファイルに格納する。
以上の第4の実施の形態による音声付加時のフローを示す。
【0037】
図6は、この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第4の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#21〜#27はステップを示す。
【0038】
ステップ#21で、新規の媒体が挿入されたかどうかチェックする。
新規の媒体が挿入されたときは、ステップ#22で、音声に変換する文字列の入力の要求を表示する。
ステップ#23で、音声に変換する文字列の入力の有無をチェックする。
音声に変換する文字列が入力されたときは、ステップ#24で、媒体の初期化(フォーマット)を行なう。
ステップ#25で、入力された音声に変換する文字列を音声合成装置に入力する。
【0039】
ステップ#26で、音声合成装置の発音をファイルに録音する。
ステップ#27で、録音した音声ファイルを初期化された媒体に書き込み、図6のフローを終了する。
以上のように、第4の実施の形態では、音声合成システムによる発話により、当該媒体の内容を付加する。
したがって、音声合成装置を利用することによって、当該媒体の内容を説明することができる。
【0040】
第5の実施の形態
この第5の実施の形態は、請求項5の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
この第5の実施の形態では、交換可能媒体の初期化時に、媒体に付加された情報(符号等)をもって、当該コンピュータシステム側に設けられている音声を再生する点に特徴を有している。
【0041】
システム環境には、先の図1に示したコンピュータシステムを利用する。
交換可能媒体の初期化時の手順は、次のように行なう。
第5の実施の形態では、先の第2の実施の形態に近い手順が実行される。
フォーマットのモードになると、新規媒体の検出を行ない、予め用意してある音声ファイルの選択を要求する。
音声ファイルが選択されると、フォーマットを開始する。
フォーマットが終了した後、指定された音声ファイルに対応する符号(単なる番号やファイル名・音声ファイルの格納場所を示すもの等でよい)が当該媒体に書き込まれる。
【0042】
このようにして書き込まれた音声を再生する手順も、先の第2の実施の形態の場合とほぼ同様である。
先の音声が書き込まれた媒体が挿入されると、それを検知して、音声ファイルに対応する符号を探し当てる。
先の第2の実施の形態(詳しくは第6の実施の形態)では、媒体上の特定の音声ファイルを直接探し出すが、この第5の実施の形態の場合には、媒体上の符号に対応した、HDD4側にある特定のファイルを探し出す点が異なる。
図1のコンピュータシステムでは、その符号に対応したシステムが有する音声ファイルを再生する。
この場合にも、符号に対応した特定の音声ファイルが存在しなければ、特に何も行なわない点、および後出の第6の実施の形態で詳しく説明する処理を実行することが可能な点は、先の第2の実施の形態と同様である。
以上の第5の実施の形態による音声付加時のフローを示す。
【0043】
図7は、この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第5の実施の形態による音声再生時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#31〜#35はステップを示す。
【0044】
この図7のフローは、媒体に付加された情報によってコンピュータシステム側にある音声を再生する処理である。
ステップ#31で、新規の媒体が挿入されたかどうかチェックする。
新規の媒体が挿入されたときは、ステップ#32で、音声ファイルの選択要求を表示する。
ステップ#33で、音声ファイルが選択されたかどうかチェックする。
音声ファイルが選択されたときは、ステップ#34で、媒体の初期化(フォーマット)を行なう。
【0045】
ステップ#35で、選択された音声ファイルに対応する符号を、初期化された媒体に書き込んで、図7のフローを終了する。
以上のように、この第5の実施の形態では、媒体に付加された情報(符号等)をもって、当該コンピュータシステム側に設けられている音声を再生する。
したがって、音声の代りに、符号を付加することで、コンピュータシステム側に用意された音声を利用することが可能になり、媒体を容易に識別することができる。
しかも、音声データが媒体側に存在しないので、媒体の記憶容量を著しく損うことは少ない。
そのため、比較的記憶容量の少ないFD等の媒体に特に有用である。
【0046】
第6の実施の形態
この第6の実施の形態は、請求項6の発明に対応しているが、請求項1の発明にも関連している。
先に第1から第5の実施の形態では、初期化時に、音声あるいは音声の代りの情報(符号等)によって、新規媒体にその内容を説明する情報を付加する場合について述べた。
この第6の実施の形態では、当該媒体に媒体の内容説明の音声、または当該媒体に付加された情報のいずれも存在しないとき、当該媒体の説明または当該媒体に付加された情報が、先の図1から図3に示した当該コンピュータシステム側に存在する旨を表現した音声を再生する点に特徴を有している。
【0047】
この場合のシステム環境は、図1から図3に示した各コンピュータシステムで実現される。
この第6の実施の形態では、この発明の初期化方法によって付加された当該媒体の内容説明の音声を、次の手順によって再生する。
通常のオペレーションのモード時に、先の各実施の形態で述べた処理により音声が書き込まれた媒体が挿入されると、それを検知して、音声ファイルを探し当てる。
特定の音声ファイル(例えば、SOUND.VOLなど)が存在すると、それを再生する。
特定の音声ファイルが存在しないときは、コンピュータシステム側に設けられている「音声ファイルが見つけられない」旨の音声を再生し、音声のメッセージによって操作者に知らせる。
【0048】
この第6の実施の形態は、特に、先の第5の実施の形態で説明した媒体説明の付加方法、すなわち、媒体に付加された情報をもって、当該コンピュータシステム側に設けられている音声を再生する方法に特に有効であるが、その他の実施の形態で述べた方法で付加された音声についても、再生された音声により、媒体の内容を容易かつ正確に識別することができる。
なお、上記のような音声または符号が付加されていないときには、システム側に用意された音声を利用して、操作者に対して注意を促すことができる。
以上の第6の実施の形態による音声再生時のフローを示す。
【0049】
図8は、この発明の初期化方法が施された交換可能媒体について、第6の実施の形態による音声再生時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。図において、#41〜#45はステップを示す。
【0050】
ステップ#41で、新規の媒体が挿入されたかどうかチェックする。
新規の媒体が挿入されたときは、ステップ#42で、特定の音声ファイルを探す。
ステップ#43で、特定の音声ファイルを見つけたかどうかチェックする。
特定の音声ファイルを見つけたときは、ステップ#44で、探した音声ファイルを再生して、図8のフローを終了する。
また、特定の音声ファイルが探せなかったときは、ステップ#45で、見つけられない、という音声ファイルを再生して、図8のフローを終了する。
【0051】
以上のように、この第6の実施の形態は、先の第5の実施の形態で説明した音声に代わる符号などを付加する場合に、音声データが媒体側に存在しないので、媒体の記憶容量を著しく損うことは少ない。
したがって、比較的記憶容量の少ないFD等の媒体に有効である。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の交換可能媒体の初期化方法では、音響再生装置を備えたコンピュータシステムで使用される交換可能媒体の初期化方法であって、前記交換可能媒体のフォーマットに伴い音声情報を該交換可能媒体に記録することを可能にしている。したがって、媒体を挿入すれば、その媒体の説明が音声で行われることなどが可能となるので、容易かつ正確に識別することができる。
【0053】
請求項2の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、前記音声情報は前記コンピュータシステム側に予め記録されている音声情報である。したがって、請求項1の初期化方法による効果に加えて、予め用意されている音声で、当該媒体の内容などを説明することができる。
【0054】
請求項3の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、音声の発話を要求する工程を含み、前記音声情報は発話された音声に対応する音声情報である。したがって、請求項1の初期化方法による効果に加えて、操作者の発話によるだけで、当該媒体の内容を説明することができる。
【0055】
請求項4の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、入力された情報に基づいて前記音声情報を作成する工程を含む。したがって、音声情報を作成しておくことができる
【0056】
請求項5の交換可能媒体の初期化方法では、請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法において、前記音声情報は前記コンピュータシステム側に設けられている音声ファイルを指定する情報である。したがって、請求項1の初期化方法による効果に加えて、音声の代りに音声ファイルを指定する情報を付加することで、コンピュータシステム側に用意された音声ファイルを利用することが可能になり、媒体を容易に識別することができる。この場合には、音声データが媒体側に存在しないので、媒体の記憶容量を著しく損うことは少ない。そのため、比較的記憶容量の少ないFD等の媒体に有効である。
【0057】
請求項6の装置では、請求項1〜5のいずれかの一に記載の交換可能媒体の初期化方法により初期化された交換可能媒体を再生する音響再生装置を備えたコンピュータシステムであって、前記音声情報の検知を試み、該音声情報を検知できない場合に操作者に注意を促す手段を備えた。この場合には、上記のような音声情報が付加されていないときには、システム側に用意された音声などを利用して、操作者に対して注意を促すことできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音響再生装置を備えたコンピュータシステムについて、その環境の一例を示す構成図である。
【図2】この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音響再生・録音装置を備えたコンピュータシステムについて、その第2の環境の一例を示す構成図である。
【図3】この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第2の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第3の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】この発明の交換可能媒体の初期化方法で使用するのに好適な音声合成・音響再生装置を備えたコンピュータシステムについて、その第3の環境の一例を示す構成図である。
【図6】この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第4の実施の形態による音声付加時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明の交換可能媒体の初期化方法について、第5の実施の形態による音声再生時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】この発明の初期化方法が施された交換可能媒体について、第6の実施の形態による音声再生時の主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1……CPU、2……メモリ、3……グラフィックデバイス、4……HDD、4a……ハードディスク、5……FDD、5a……フロッピーディスク、6……サウンドデバイス、6a……スピーカー、6b……マイクロフォン、7……CD−ROM/R/RWドライブ、7a……CD−ROM/R/RWディスク、9……ボイスジェネレータ

Claims (6)

  1. 音響再生装置を備えたコンピュータシステムで使用される交換可能媒体の初期化方法であって、
    前記交換可能媒体のフォーマットに伴い音声情報を該交換可能媒体に記録することを特徴とする交換可能媒体の初期化方法。
  2. 前記音声情報は前記コンピュータシステム側に予め記録されている音声情報であることを特徴とする請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法。
  3. 音声の発話を要求する工程を含み、前記音声情報は発話された音声に対応する音声情報であることを特徴とする請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法。
  4. 入力された情報に基づいて前記音声情報を作成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法。
  5. 前記音声情報は前記コンピュータシステム側に設けられている音声ファイルを指定する情報であることを特徴とする請求項1に記載の交換可能媒体の初期化方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかの一に記載の交換可能媒体の初期化方法により初期化された交換可能媒体を再生する音響再生装置を備えたコンピュータシステムであって、
    前記音声情報の検知を試み、該音声情報を検知できない場合に操作者に注意を促す手段を備えたことを特徴とするコンピュータシステム。
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