JP3841376B2 - 連続メラミン化粧板の製法 - Google Patents
連続メラミン化粧板の製法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3841376B2 JP3841376B2 JP5587898A JP5587898A JP3841376B2 JP 3841376 B2 JP3841376 B2 JP 3841376B2 JP 5587898 A JP5587898 A JP 5587898A JP 5587898 A JP5587898 A JP 5587898A JP 3841376 B2 JP3841376 B2 JP 3841376B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- continuous
- melamine
- decorative board
- impregnated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、連続メラミン化粧板の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面層がメラミン樹脂含浸紙でコア層がフェノール樹脂含浸紙からなるメラミン化粧板は、表面物性が優れていることからカウンター甲板、テーブルトップ、棚板等の表面化粧材として利用されている。
【0003】
メラミン化粧板の製法としては、上記のメラミン樹脂含浸紙とフェノール樹脂含浸紙とを、多段式ホットプレス機を用いて熱圧成形することにより製造していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
多段式ホットプレス機により製造されるメラミン化粧板は、バッチ式の生産方式のために熱圧成形条件に幅があるが生産性が悪く、製品の形状や大きさはプレス機により限定された板状の製品であった。
【0005】
そこで、近年、連続式の生産方式のために生産性が良く、製品の形状や大きさにも制限もなく巻物として取扱うことができる連続式熱圧成形機によるメラミン樹脂化粧板が検討されているが、従来の多段式ホットプレス機用の化粧板用のメラミン樹脂及びフェノール樹脂を使用して、連続式熱圧成形機、例えば、ダブルベルトプレス方式による熱圧成形機、にて成形すると、成形プレス機のステンレス製ベルトに、フェノール樹脂含浸紙がスティック(付着)するので、スティックを回避するために、離型用のフィルムを成形時に挿入する必要があった。
【0006】
また、離型用フィルムとして、例えば、50ミクロンのPETフィルムを使用すると、フィルム挿入時のしわによる不良発生や、フィルムとフェノール樹脂含浸層との界面でのパンクによる不良も発生し易かった。
【0007】
本発明の目的は、連続式熱圧成形機で成形しても、スティックしないメラミン化粧板用の変性フェノール樹脂を開発して、連続メラミン化粧板に応用することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、レゾールタイプのフェノール樹脂分に対して、1〜20重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体、及び離型剤が混入された変性フェノール樹脂を多孔質基材に含浸し、乾燥した含浸紙からなるコア層上に、メラミン樹脂含浸紙を重ねて、連続式熱圧成形機により熱圧成形することを特徴とする連続メラミン化粧板の製法である。
【0009】
本発明に係るポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体は、プロピレンオキシドにエチレンオキシドを付加したもので、エチレンオキシドの組成比が5〜50%で分子量が3000以下のものが使用される。分子量が3000を越えるものはクラフト紙等の基材への浸透が損なわれるために好ましくない。また、エチレンオキシドの組成比が50%以上であると化粧板の耐水性が低下及び含浸時の発泡などがあり好ましくない。
【0010】
次に、フェノール樹脂は、フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比が0.8〜2.0のレゾールタイプのもので、好ましくはゲルタイムが0.5〜3分/140℃のものが使用される。
【0011】
該フェノール樹脂に対する該ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体の添加率は、樹脂分に対して1〜20重量%が適合する。1重量%以下では本発明の効果が得られず、20重量%以上では耐熱水性、耐熱性が低下して好ましくない。
【0012】
本発明の連続メラミン化粧板の製法に係る含浸用の基材には、α−セルロース、リンター、クラフトなどのパルプないしは天然繊維単独またはこれらにビニロンやナイロン等の合成繊維、ガラス繊維などの無機繊維等が混入された繊維材料から作られた多孔質な紙類、不織布、布類等が使用される。
【0013】
上記の様に変性されたフェノール樹脂は、含浸用基材重量に対し、50〜150重量%含浸処理されてコア層用の成形用シートに仕上げられる。含浸処理率が50重量%以下では成形性に欠け、層間剥離や反りの原因となり、150重量%以上では樹脂の流出ロスが激しく好ましくない。
【0014】
パターン紙に含浸するメラミン樹脂としては、特に限定されず、例えばメラミンに対するホルムアルデヒドのモル比が、1.2〜2.5のメラミンホルムアルデヒド初期縮合物が適用される。
【0015】
【実施例】
実施例1
フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比が1.4のレゾールタイプのフェノール樹脂を、水酸化カルシウム触媒で反応し、メタノールを添加して樹脂分50重量%の未変性のフェノール樹脂とした。
【0016】
該未変性フェノール樹脂100重量部(以下、部という)に対して、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体のプルロニックL62(旭電化社製、平均分子量2000、エチレンオキシド組成20%)を5部(固形フェノール樹脂100部に対して10部)、離型剤のセパール328(中京油脂社製)1部を添加混合して変性フェノール樹脂とした。
【0017】
該変性フェノール樹脂に、坪量200g/m2の晒クラフト紙を含浸、乾燥して、樹脂含浸率約100%からなるコア層を作成した。
【0018】
また、メラミンに対するホルムアルデヒドのモル比が1.5モルの樹脂分60%の水溶性メラミン樹脂に硬化剤のキャタニットA(日東理研工業社製)3部、離型剤のセパール328を0.1部を添加混合して表面層用のメラミン樹脂とした。
【0019】
該メラミン樹脂に、坪量80g/m2のセルロースパルプからなる印刷紙(パターン紙)を含浸、乾燥して、樹脂含浸率約120%からなるメラミン樹脂含浸パターン紙とした。
【0020】
次に、上記の変性フェノール樹脂含浸コア層1枚と、上記のメラミン樹脂含浸パターン紙を1枚とを重ねて、ダブルベルトプレス(DBP)方式からなる連続式熱圧成形機に挿入し、180℃、15kg/cm2、20秒間の熱圧成形条件にて成形して、厚み0.45mmの連続メラミン化粧板を製造した。
【0021】
比較例1
実施例1において、フェノール樹脂に添加するプルロニックL62の代りに、従来のフロー性向上剤としてのパラトルエンスルホンアミド(PTSA)を使用した以外は同様にして連続メラミン化粧板を製造した。
【0022】
比較例2
実施例1において、フェノール樹脂に添加するプルロニックL62を添加しなかった以外は同様にして、連続メラミン化粧板を製造した。
【0023】
実施例1、比較例1、比較例2の各化粧板の性能を次の如く測定し、その結果を表1に示す。
【0024】
1.連続成形性
各化粧板の製造時において、ダブルベルトプレスのステンレスベルトにコア層用のフェノール樹脂がスティックするまでの化粧板の成形された長さ(m)を測定する。
【0025】
2.樹脂の流動性
各化粧板の裏面を目視にて観察して、白化の有無を測定する。
【0026】
3.反り試験
各化粧板の60cm角の試験体を、常態で7日間放置後の、端部の基盤からの反った距離(mm)を測定する。
【0027】
4.耐煮沸性
JIS K 6902「熱硬化性樹脂化粧板試験方法」に準拠して、重量増加率(%)を測定する。
【0028】
5.曲げ成形性
JIS K 6902に準拠して、加熱温度135℃で曲げが可能な雄型の先端丸み半径(mm)を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
表1より、本発明のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体を混入した変性フェノール樹脂を含浸コア層とする連続メラミン化粧板の製法では、連続成形性、樹脂のフロー性などの生産性が良く、かつ、製品の耐煮沸性、曲げ成形性等も優れている。
【0031】
よって、本発明は、長尺の連続メラミン化粧板の製造を可能にし、生産性の向上、新規用途の拡大に貢献する。
Claims (1)
- レゾールタイプのフェノール樹脂分に対して、1〜20重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体、及び離型剤が混入された変性フェノール樹脂を多孔質基材に含浸し、乾燥した含浸紙からなるコア層上に、メラミン樹脂含浸紙を重ねて、連続式熱圧成形機により熱圧成形することを特徴とする連続メラミン化粧板の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5587898A JP3841376B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 連続メラミン化粧板の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5587898A JP3841376B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 連続メラミン化粧板の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11235789A JPH11235789A (ja) | 1999-08-31 |
JP3841376B2 true JP3841376B2 (ja) | 2006-11-01 |
Family
ID=13011366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5587898A Expired - Fee Related JP3841376B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 連続メラミン化粧板の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3841376B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1022425C2 (nl) * | 2003-01-17 | 2004-08-03 | Trespa Int Bv | Fenolhars, toepassing van een dergelijk fenolhars alsmede een daarmee vervaardigd vormdeel. |
JP4758851B2 (ja) * | 2006-08-29 | 2011-08-31 | アイカ工業株式会社 | 熱硬化性樹脂化粧板 |
-
1998
- 1998-02-20 JP JP5587898A patent/JP3841376B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11235789A (ja) | 1999-08-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS59174349A (ja) | 化粧板 | |
US3018206A (en) | Fire-resistant decorated composite laminate members and method of producing same | |
JP4979038B2 (ja) | メラミン化粧板 | |
US3378433A (en) | Postformable decorative laminates | |
US2930727A (en) | Aminoplastic resin impregnated laminates | |
JP3841376B2 (ja) | 連続メラミン化粧板の製法 | |
JPH09117903A (ja) | 木質仕上材 | |
JP6006515B2 (ja) | メラミン化粧板 | |
JP4282155B2 (ja) | メラミン樹脂化粧板 | |
JPS60248740A (ja) | 積層板の製造法 | |
JPH0624822B2 (ja) | 化粧材 | |
US4069276A (en) | Low-pressure, no-cool phenolic type resin for decorative laminates | |
JP2733177B2 (ja) | 積層板の製造方法 | |
JP3851508B2 (ja) | メラミン樹脂系成形物及び積層板並びにメラミン樹脂系成形物の成形方法 | |
JPS59198146A (ja) | メラミン化粧積層板の連続的製造法 | |
JPS58163653A (ja) | 積層品の製造法 | |
JPH10114024A (ja) | 木質仕上材 | |
JP6629561B2 (ja) | ポストフォーム化粧板の製造方法 | |
JP2000025016A (ja) | 化粧仕上材の製造方法 | |
CN117360013A (zh) | 胶纸、lpm浸渍纸、含其的无机材料环保加工板及制造方法 | |
JPH06116422A (ja) | ガラス繊維強化樹脂複合材料及び積層板の製造方法 | |
JPS6285938A (ja) | メラミン樹脂化粧板 | |
JPH10114026A (ja) | 内装仕上材 | |
JPS58197053A (ja) | メラミン樹脂化粧材の製法 | |
JP4433584B2 (ja) | 天然質感を有する化粧材及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060105 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060614 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060614 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20060807 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20060807 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100818 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |