JP3841170B2 - 液体噴射装置、およびそれに用いるキャップ - Google Patents

液体噴射装置、およびそれに用いるキャップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体噴射装置に関し、詳細には、例えば記録媒体へ向けてインクを噴射して記録を行う記録ヘッドをはじめ、液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーやFED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等として利用可能な液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射装置の代表例としてインクジェット式記録装置が知られている。このインクジェット式記録装置は、主走査方向に往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドと、印刷用紙等の記録媒体を副走査方向に間欠的に設定量ずつ送る記録媒体送り手段を備え、記録ヘッドを主走査方向に移動させつつ該記録ヘッドからインク滴を前記記録媒体に吐出して記録を行うように構成されている。そして、インクジェット式記録装置においては、公知のように圧力発生室でインクを所定圧で加圧し、その圧力に基づいてインクをノズル形成面にあるノズルから記録媒体に向けてコントロールされた大きさのインク滴として吐出する。従って、記録ヘッドのノズルからのインク吐出特性は、一定に維持される必要があり、該インク吐出特性が変動すると記録品質の低下につながる。
【0003】
記録ヘッドのインク吐出特性は、ノズル形成面におけるインクの固化、塵、埃などの付着によるノズルの目詰まり、ノズルからの気泡の進入等が原因となって変動する。そのため、インクジェット式記録装置には、記録ヘッドのインク吐出特性を一定に維持するために、前記したインク吐出特性の各変動原因を排除し、もって記録ヘッドの吐出特性を維持する吐出特性維持装置が設けられている。
【0004】
吐出特性維持装置は、通常、非記録時にノズル形成面を封止してインクの乾燥を抑制し、インク粘度の上昇を押さえるためのキャッピング装置、ノズルの目詰まりや混入した気泡を除去するためにインクをノズルから強制的に吸引排出する吸引装置、およびノズル形成面を払拭して清掃するワイピング装置を含んでいる。
【0005】
以上のような構成のインクジェット式記録装置において、最近では記録媒体におけるインクの定着性を向上させるため、インクとは別に、インクに作用して発色性等を高める定着液を噴射する方式の記録方法が開発されつつある。すなわち、この2液定着方式は、記録媒体へ、インク(第1液)とは別に、カチオン性樹脂等を主成分とし、インクを含有しない定着液(第2液)を噴射することにより、記録媒体上でインク中に含まれる顔料の分散剤(通例、アニオン性樹脂等が用いられる)の電気的安定性を変化させて顔料の凝集を促し、記録媒体表面での定着性を向上させ、インクジェット専用紙における光沢性の向上と、普通紙における発色性の向上を同時に実現させる、というものである。
【0006】
上記2液定着方式では、第1液と第2液との性質から、両者を混合すると、顔料の凝集が起き、ノズルの目詰まり等を引き起こすため、インクカートリッジ内ではもちろん、記録ヘッド周辺部(例えば、ノズル形成面)においても混合することは避けなければならない。それゆえ、2液定着方式では、インクと定着液との流路やノズルを別々に構成することが必要になる。
【0007】
ところで、前記したように、従来のインクジェット式記録装置は吐出特性維持装置を備えており、記録ヘッドのノズル形成面を封止(キャッピング)した状態で吸引動作を行っている。この吸引過程で第1液と第2液が混合してしまうと、キャップ内に凝集物が残存したり、廃インクの排出口である吸引口を目詰まりさせる原因となる。さらに、キャップ内で両液が混合した状態となって充満すると、ノズル形成面に凝集物が付着し、ノズルの目詰まりを引き起こす可能性もある。このような意図しない第1液と第2液との混合状態を回避するためには、記録ヘッドおよびキャップを別々に分けることが有効であるが(例えば、特許文献1参照)、装置構成が複雑化するとともに部品点数も多くなるため、限られたスペースに多くの機能部品を集約させることが要請されるインクジェット式記録装置においては、現実的な解決手段とは言えない。
【0008】
また、単一の記録ヘッドから複数色のインクを吐出するように構成されたインクジェット式記録装置において、キャップ内を区画して混色防止を図る技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)が、2液定着方式に関するものではなく、また、区画毎にインクを排出するための吸引口が設けられていることから、キャップと吸引装置とを接続する廃インク通路を別々にする必要があるなど構成が複雑になり、前記要請に反する構造となっている。
【0009】
上記2液定着方式のインクジェット式記録装置における混合の問題は、例えば、被験液(試料)と、該試験液との反応性を有する特定の試薬を噴射する精密ピペットなど、液体噴射ヘッドを利用する他の液体噴射装置においても生じ得る。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−281968号公報
【特許文献2】
特開平6−191061号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第1液と第2液とをそれぞれ別々のノズル列から噴射する方式の液体噴射装置において、吐出特性の維持動作の際に液体噴射ヘッドの周辺で第1液と第2液との意図しない混合をできるだけ回避することが可能な液体噴射装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る液体噴射装置は、ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で形成される内部空間を、前記主ノズル列に対応した第1液受け部と、前記副ノズル列に対応した第2液受け部と、に分割し、該第1液受け部と該第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、前記吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする。
【0013】
この液体噴射装置によれば、キャップ内を第1液受け部と、第2液受け部と、に分割するとともに、これら第1液受け部と前記第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を設けたので、吸引動作中におけるキャップ内での第1液と第2液との接触を最小限に抑えることができる。したがってキャップ内で第1液と第2液との反応が生じて凝集、固化等による目詰まりを引き起こすことを防止できる。
【0014】
また、キャップ内に区画手段を設けるという簡易な構成であるため、キャッピング装置の構成を複雑にしたり、配置スペースを拡大したりする必要はなく、キャップ以外の構成は従来の液体噴射装置におけるキャッピング装置と同様のものを使用できる。さらに、区画手段を設けることにより、吸引動作に限らず、フラッシング動作時にキャップに向け吐出された第1液と第2液との混合も防止できる。
【0015】
また、この特徴によれば、区画手段か壁体であるため、簡易な構成で第1液受け部と第2液受け部とを区画することが可能になる。また、壁体の頂部はキャップがノズル形成面を封止した状態でノズル形成面と間隔を開けて形成されているから、第1液受け部と第2液受け部とを分離しつつ、連通状態をも維持することができる。
【0016】
さらに、この特徴によれば、吸引動作時にキャップ内の廃液を排出する吸引口を第2液受け部に臨むように配設したので、吸引時には第2液が優先的にキャップ内から排出され、次いで第1液が第1液受け部から第2液受け部へ流入して吸引口から排出される。これにより、第1液と第2液の排出が時間差をもって行われることになり、キャップ内での第1液と第2液との混合がほぼ妨げられる。したがって、吸引口が1箇所であるにも関わらず、吸引口を目詰まりさせるような凝集物や固化物等の生成を回避することが可能になる。
本発明の第2の態様に係る液体噴射装置は、第1の態様において、前記第2液受け部は、前記第1液受け部より小さく構成されていることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様に係る液体噴射装置は、第1または第2の態様において、前記第1液受け部側に、該第1液受け部の廃液の排出を促すための大気開放弁が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第4の態様に係る液体噴射装置は、上記第1ないし第3のいずれかの態様において、キャップ内に、ノズル形成面の乾燥を防止する乾燥防止手段を設けたことを特徴とする。この特徴によれば、キャップ内に乾燥防止手段を設けたので、キャップを液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接して封止した状態でキャップ内の湿度を適切に維持することが可能になる。これにより、ノズル内の液体の乾燥や粘度の上昇を防ぐことができる。
【0018】
ここで、「乾燥防止手段」としては既知の構成のものを採用することが可能であり、例えば後記実施例に示すように発泡ウレタン等の多孔性材料のシート部材を用いることができる。また、該シート部材には、必要に応じて保湿成分等を含浸させることが可能であるほか、メッシュ径の異なるシートを積層して使用することもできる。
【0019】
本発明の第5の態様に係る液体噴射装置は、上記第4の態様において、前記乾燥防止手段を前記第1液受け部にのみ設けたことを特徴とする。この特徴によれば、乾燥防止手段を第1液受け部にのみ設けたので、乾燥防止手段が目詰まりを起こすことがない。
【0020】
すなわち、第1液受け部にのみ設けられた乾燥防止手段は、上記第1ないし第3のいずれの態様においても、第1液の廃液のみと接することになり、第2液との接触が防止される。このため、乾燥防止手段において第1液と第2液とが反応して凝集等を生じることがない。また、区画手段は第1液受け部と第2液受け部を連通可能に区画するものであるため、キャップ封止時にノズル形成面の乾燥を防止する作用(保湿作用)は維持される。
【0021】
本発明の第6の態様に係る液体噴射装置は、上記第1から第5のいずれかの態様において、前記液体噴射装置は、さらに前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭してクリーニングを行うワイピング装置を備え、前記ノズル列は、前記ワイピング装置による払拭方向に対し直交する方向で配設されており、前記副ノズル列は、前記払拭方向に対し、前記主ノズル列よりも下流側に位置するように配置されていることを特徴とする。
この特徴によれば、吸引動作時におけるキャップ内での第1液と第2液との接触を防止できる作用に加え、ワイピング動作時の払拭によって第1液と第2液とが噴射ヘッド周辺で混ざり合うことも防止できる。従って、液体噴射ヘッドの吐出特性を維持するためのワイピング動作、吸引動作、さらにはキャップによる封止状態(キャッピング動作)の過程で、第1液と第2液との意図しない混合状態を出来るだけ回避することができる。
【0022】
本発明の第7の態様は、ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液と混合すると凝集物や固化物の生成物の生成をする関係にある第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で形成される内部空間を、前記主ノズル列に対応した第1液受け部と、前記副ノズル列に対応した第2液受け部と、に分割し、該第1液受け部と該第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、前記吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする。
本発明の第8の態様は、上記第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記液体噴射装置はインクジェット式記録装置であり、前記第1液がインクであり、前記第2液がインク用の定着液であることを特徴とする。
インクジェット式記録装置においては、良好な記録性能を維持するために、前記吸引動作、キャッピング動作が非常に重要であり、比較的高い頻度でこれらの動作が行われるが、その際に第1液と第2液の混合を防ぐことができるので、記録ヘッドの性能を良好な状態に維持することができる。
【0023】
インクジェット式記録装置において、第1液がインクであり、前記第2液がインク用の定着液である場合、定着液の作用により、インクジェット専用紙における光沢性の向上と、普通紙における発色性の向上を同時に実現できる、という利点がある。しかし、インクと定着液とが混ざり合うとインク中の顔料が凝集するため、例えばノズルの目詰まり等の原因となりやすい。従って、記録ヘッド周辺での両者の混合は出来る限り避けることが望まれる。本発明のインクジェット式記録装置では、上記第1〜第6の態様によって、吐出特性維持動作中において第1液としてのインクと第2液としての定着液とが混ざり合うことを抑制もしくは回避できるので、吐出特性の維持、向上を図りつつ、光沢性と発色性に優れた鮮明な記録が実現する。
【0024】
本発明の第9の態様に係る液体噴射装置の発明は、ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、前記キャップには、前記ノズル形成面との当接状態において、前記キャップの底部から、対向するノズル形成面の前記主ノズル列と前記副ノズル列との間に向け突出し、かつ該ノズル形成面とは接触しない壁体を設け、前記吸引口は、前記キャップの底部において、前記壁体の前記副ノズル列から第2液が噴射される側のみに配設されていることを特徴とする。
この特徴によれば、壁体を設けたことにより、吸引動作中に第1液と第2液がキャップ内で接触することを最小限に抑えることができる。したがってキャップ内で第1液と第2液との反応が生じて凝集、固化等による目詰まりを引き起こすことを防止できる。
【0025】
また、キャップ内に壁体を設けるという簡易な構成であるため、キャッピング装置の構成を複雑にしたり、配置スペースを拡大したりする必要はなく、キャップ以外の構成は従来の液体噴射装置におけるキャッピング装置と同様のものを使用できる。
【0026】
本発明の第10の態様に係るキャップは、ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能に構成されたキャップであって、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に配設された、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、にそれぞれ対応して設けられた第1液受け部と第2液受け部と、を備え、前記第1液受け部と前記第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で、吸引装置によって負圧を作用させて前記液体ヘッド内の液体を強制的に排出させる吸引口を備え、該吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする。
このキャップの発明によれば、上記第1の態様に係る液体噴射装置と同様の作用効果が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、液体噴射装置の代表例としてインクジェット式記録装置を挙げ、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置50の概要を示す図面である。ここでは、内部構造を明らかにするため本体カバーをはずした状態を示している。キャリッジ53は、駆動モータ56に接続されたタイミングベルト57により、キャリッジガイド軸55に沿って主走査方向に往復移動しながら、記録ヘッド51より記録媒体Pへインクを吐出して記録を行う。キャリッジ53には、第1液としてのブラック、シアン、マゼンタ、イエローなど複数の異なる色のインクカートリッジ54B、54Y、54M、54Cを装着できるように構成されているとともに、第2液としての定着液専用のインクカートリッジ54Aも装着できるように構成されている。インクカートリッジ54Aに保持されている定着液としては、例えば、水と、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレート等のカチオン性樹脂とを主成分として含有し、着色剤を含まないクリアインク組成物を挙げることができる。この定着液は、インクとは別個に記録媒体に付着させることによって、インクの発色性および光沢性を向上させ得るものである。
【0029】
キャリッジ53のホームポジションに対応する位置には、記録ヘッド51の吐出特性を維持するための吐出特性維持装置40が配設されている。この吐出特性維持装置40は、ワイピング装置10、キャッピング装置20および吸引装置30から構成されている。そして、キャリッジ53がホームポジションに位置している状態のときに、この吐出特性維持装置40によって、記録ヘッド51の吐出特性を維持するキャッピング動作、吸引動作およびワイピング動作が行われるようになっている。
【0030】
図2は、図1のインクジェット式記録装置50の内部構造の要部を示す図面である。吸引装置30は、回転体により可撓性チューブを圧迫することによって負圧を発生させる機構のチューブポンプ(図示せず)を内蔵しており、モータ等の動力によって駆動するものである。吸引装置30による吸引動作は、キャッピング装置20のキャップ部材21が記録ヘッド51のノズル形成面52を封止した状態で、吸引装置30を動作させることにより行われる。吸引装置30によって記録ヘッド51内から排出された廃インクは、排出管31を介して廃液タンク80内に導入され、廃液吸収材61の片端のインク溜り部に滴下される。
【0031】
図3は、本実施形態に係るインクジェット式記録装置50の要部平面図であり、キャッピング装置20の概要を示したものである。また、図4は同要部側面図である。この実施形態では、キャッピング装置20のキャップ部材21は、記録ヘッド51のノズル形成面52に当接し、または離間できるような既知の変位機構を備えている。
【0032】
すなわち、駆動モータ56が駆動することによりキャリッジ53がホームポシション側の非印刷領域に移動すると、キャリッジ53の係合部153がスライド部材110の突起112に係合する。この係合に伴い、引張ばね117に抗してスライド部材110がアーム114を介して上昇する。そして、スライド部材110のガイド111が案内溝116の低所から傾斜部を経て高所へ移動する。この動作により、キャップ部材21が記録ヘッド51の方へ移動し、記録ヘッド51のノズル形成面52にキャップ部材21が当接する。これによりノズル形成面52が封止され気密状態におかれる。
【0033】
一方、駆動モータ56の駆動により、キャリッジ53が印刷領域側に移動すると、キャリッジ53の係合部153がスライド部材110の係合部から離間する。これにより、引張ばね117の作用によりスライド部材110がアーム114を介して下降する。その結果、スライド部材のガイド111が高所から傾斜部を介して低所に移動し、記録ヘッド51のキャップ部材21による封止が解除される。
【0034】
図4に示すように、キャップ部材21が記録ヘッド51のノズル形成面52を封止した状態で、吸引口23を介し、吸引装置30(図2参照)により強制的にインクを排出させることにより、記録ヘッド51のクリーニングが行われる。
【0035】
キャッピング装置20のキャップ部材21に隣接する印刷領域側には、キャリッジ53の移動に伴って記録ヘッド51のノズル形成面52を払拭するワイピング装置10が配備されている。
【0036】
ワイピング装置10のワイピング部材11は、キャリッジ53が往復移動する主走査方向と直交する方向(図4の紙面に直交する方向)で水平に移動可能な機構を備え、記録ヘッド51の移動経路内の所定位置に進出し、または退避できるように構成されている。ここで、ワイピング部材11の進退動作は、既知の機構により行われ、その動力には、例えば記録媒体の搬送用の紙送りモータ(図示せず)の駆動力や、吸引ポンプのモータの駆動力が利用されている。
【0037】
図5は、ワイピング装置10におけるワイピング動作を示す図面である。図5(a)は払拭前、同(b)は払拭時のワイピング装置と記録ヘッド51との相対位置を示す。符号11で示すワイピング部材は、通常、エラストマーなどの弾性材料により形成されており、ホルダ14に支持、固定されている。ワイピング部材11は記録ヘッド51のノズル形成面52に対して相対的に移動可能であればよく、ここではホルダ14ごと記録ヘッド51の移動経路上に進退可能に構成され、該経路に進出した状態でノズル形成面52を払拭する。
【0038】
より具体的には、ワイピング部材11は、記録ヘッド51のノズル形成面52に摺接するために十分な干渉量をもって配置されている[同図(a)]。払拭時には、例えば記録ヘッド51の移動経路上にワイピング部材11が進出し、静止した状態で記録ヘッド51が移動(図5中、矢印方向)してくることにより、弾性材料で形成されたワイピング部材11がノズル形成面52に変形しながら当接して、該ノズル形成面52を払拭し、付着したインクなどを機械的に拭い取る[同図(b)]。この動作によって、記録ヘッド51のノズル形成面52に付着したインクなどが除去され、固化したり、記録中に記録媒体に飛散したりすることを防止するとともに、メニスカスを安定化させることができる。
【0039】
図6は、記録ヘッド51の内部構造を説明するものである。ここでは、一つのインクカートリッジ54に対応するインク供給針89からノズル148に至るまでの内部構造のみを示しているが、各色のインクあるいは定着液をノズル148から吐出させる構造はそれぞれ図6と同様である。
【0040】
この記録ヘッド51は、ケース72と、このケース72内に収容される振動子ユニット73と、ケース72の一端側に接合される流路ユニット74と、ケース72の他端側に配備される供給針ユニット76とから概略構成されている。
【0041】
供給針ユニット76は、インクカートリッジ54が接続される部分であり、針支持部88と、インク供給針89と、フィルタ90とから概略構成される。
【0042】
インク供給針89は、インクカートリッジ54内に挿入される部分であり、インクカートリッジ54内に貯留されたインク等を導入する機能を有する。このインク供給針89の先端部は、インク供給針89の内外を連通するインク導入孔が複数穿設されている。
【0043】
針支持部88は、インク供給針89を装着するための部材であり、その表面にはインク供給針89の根元部分を止着するための台座91が、インクカートリッジ54の数だけ横並びに形成されている。この台座91は、インク供給針89の底面形状に合わせた円形状に作成されている。また、台座底面の略中心には、針支持部88の板厚方向を貫通するインク排出口92を形成している。フィルタ90は、埃や成形時のばりなどのインク内の異物の通過を阻止する部材であり、例えば目の細かな金属網によって構成される。このフィルタ90は、台座91内に形成されたフィルタ保持溝に接着されている。
【0044】
そして、この供給針ユニット76は、図6に示すようにケース72の取付面上に配設される。この配設状態において、供給針ユニット76のインク排出口92とケース72の突出部86とは、シール部材93を介して液密状態で連通する。
【0045】
圧電振動子77は、固定端側を固定板78に接合することにより自由端側を固定板78の先端面よりも外側に突出させている。各圧電振動子77の自由端部は、圧電素子と内部電極とを交互に積層して構成されており、対向する電極間に電位差を与えることで圧電素子を長手方向に伸縮させ得る構造になっている。
【0046】
フレキシブルケーブル79は、圧電振動子77と電気的に接続されている。そして、このフレキシブルケーブル79の表面には、圧電振動子77の駆動等を制御するための制御用集積回路81が配備されている。また、各圧電振動子77を支持する固定板78は、圧電振動子77からの反力を受け止め得る剛性を備えた、例えばステンレス等の材質の板状部材で形成されている。
【0047】
ケース72は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で成形されたブロック状部材である。ケース72の内部には、振動子ユニット73を収納可能な空所82と、インク流路の一部を構成する液体供給路83とが形成されている。ケース72の先端には、共通インク室84となる凹部85が形成されている。
【0048】
空所82は、振動子ユニット73を収納可能な大きさのスペースであり、その先端側には、ケース72の内壁が側方に向けて部分的に突出しており、この突出部分の上面が固定板当接面として機能する。そして、振動子ユニット73は、先端が開口から臨む状態で空所82内に収納される。この収納状態において、固定板78の先端面は固定板当接面に当接した状態で接着されている。
【0049】
凹部85は、空所82よりも左右外側に形成された略台形状の凹部であり、空所82側に台形の下底が位置するように形成されている。
【0050】
液体供給路83は、ケース72の高さ方向を貫通するように形成され、先端が凹部85に連通している。また液体供給路83における取付面側の端部は、取付面から突設した突出部86内に形成されている。
【0051】
接続基板75は、記録ヘッド51に供給する各種信号用の電気配線が形成されるとともに、信号ケーブルを接続可能なコネクタが配備された配線基板である。そして、この接続基板75は、ケース72における取付面上に配置され、そこにフレキシブルケーブル79が接続される。
【0052】
流路ユニット74は、圧力発生室形成板130の一方の面にノズルプレート131を、圧力発生室形成板130の他方の面に、支持板142と弾性体膜143とからなる弾性板132を接合した構造である。
【0053】
ノズルプレート131は、ノズル148を列設した、例えばステンレス等の金属製の板状部材である。ノズル148は、ドット形成密度に対応したピッチで配列されている。本実施形態では、ノズル148を列設してノズル列48を構成しており、このノズル列48を平行に5列配置している。
【0054】
弾性板132を、圧力発生室形成板130の一方の表面、すなわち、溝状窪部133の形成面に接合することにより、ダイヤフラム部144が溝状窪み部133の開口面を封止して圧力発生室99が区画形成される。また上記のノズルプレート131を圧力発生室形成板130の他方の面に接合することにより、ノズル148が対応する連通口134と連絡する。この状態で島部147に接合した圧電振動子77を伸縮すると島部147周辺の弾性体膜143が変形し、島部147が溝状窪部133側に押されたり、溝状窪み部133側から離隔する方向に引かれたりする。この弾性体膜143の変形により、圧力発生室129が膨張したり収縮したりして圧力発生室99内のインクに圧力変動が付与される。
【0055】
さらに、弾性板132(すなわち、流路ユニット74)をケース72に接合することにより、コンプライアンス部146が凹部85を封止する。このコンプライアンス部146は、共通インク室84に貯留されたインク等の圧力変動を吸収する。すなわち、貯留されたインク等の圧力に応じて弾性体膜143が膨張したり収縮したりして変形する。そして、逃げ凹部135は、弾性体膜143の膨張時において、弾性体膜143が膨らむための空間を形成する。
【0056】
以上のような構成の記録ヘッド51は、インク供給針89から共通インク室84までの共通インク流路と、共通インク室84から圧力発生室99を通って各ノズル148に至る個別インク流路とを有する。そして、インクカートリッジ54に貯留されたインクは、インク供給針89から導入されて共通インク流路を通って共通インク室84に貯留される。この共通インク室84に貯留されたインクは個別インク流路を介してノズル148から吐出される。
【0057】
例えば圧電振動子77を収縮させると、ダイヤフラム部144が振動子ユニット73側に引っ張られて圧力発生室99が膨張する。この膨張により圧力発生室99内が負圧になるので、共通インク室84内のインクがインク供給口145を通って各圧力発生室99に流入する。次に圧電振動子77を伸長させると、ダイヤフラム部144が圧力発生室形成板130側に押されて圧力発生室99が収縮する。この収縮により、圧力発生室99内のインク圧力が上昇し、対応するノズル148からインク滴が吐出される。
【0058】
図7は、本実施形態に係る記録ヘッド51のノズル列48の配置を説明するための図であり、(a)は記録ヘッド51のノズル形成面52の平面図、(b)は記録ヘッド51の要部側面図である。ここでは、第1液としてのブラックインク(B)、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)をそれぞれ吐出するための主ノズル列48B、48Y、48M、48Cおよび第2液としての定着液(A)を吐出するための副ノズル列48Aは、ノズル形成面52において所定間隔で平行に配設されている。各ノズル列48へは、前記した構造(図6参照)で各インクカートリッジ54からインク等が供給される。
【0059】
この記録ヘッド51におけるノズル列48の配置は、ワイピング部材11による払拭方向(図中、矢印で示す)の上流側から下流側に向けて、ブラックインク用ノズル列48B、イエローインク用ノズル列48Y、マゼンタインク用ノズル列48M、シアンインク用ノズル列48C、定着液用ノズル列48Aの順になっている。このように定着液用ノズル列48Aをワイピング方向の最も後位置に配置することにより、ワイピング動作によりノズル形成面52に付着したインクを払拭する際に、定着液がノズル形成面52に広がることがない。よって、各インクのノズル148に定着液が付着して目詰まり等を引き起こす心配がほとんどない。
【0060】
図8は、本実施形態に係るキャップ部材21の詳細を示す図面であり、(a)は平面図、(b)は側断面図である。このキャップ部材21は、浅い箱型で上方に開放した凹部を形成している。キャップ部材21本体はゴム等の弾性材料で形成されており、ここでは図示しないキャップケースに下部が嵌め込まれるようにして装着されている。そして、キャップ部材21の開口縁部は、記録ヘッド51のノズル形成面52(ノズルプレート表面)に密着し、封止できるように構成されている。
【0061】
キャップ部材21の凹部の底には、該凹部内の廃インクを排出するための吸引口23が設けられており、図2に示すとおり、吸引装置30(吸引ポンプ)に接続されている。吸引動作時には、吸引装置30で発生した負圧が、この吸引口23を介してノズル形成面52を封止した状態のキャップ部材21の凹部内に伝達され、さらにノズル148を介して記録ヘッド51内部を負圧にする。その結果、記録ヘッド51内部、さらには場合によりインクカートリッジ54内のインクや定着液の一部がノズル148から吸引排出される。そして、キャップ部材21の凹部内に排出されたインク等は、吸引口23から吸引装置30へ吸い出されていく。
【0062】
また、本実施形態に係るキャップ部材21は、その底部から開口部へ向けて壁体25が立設されている。この壁体25により、キャップ21の凹部内は第1液受け部としてのインク室24と、第2液受け部としての定着液室26とに分割されている。つまり、壁体25は、インク室24と定着液室26とを区画する区画手段として機能するものである。
【0063】
壁体25は、キャップ部材21がノズル形成面52に当接した状態で、壁体25の頂部がノズル形成面52に接触しないように形成されている。換言すれば、キャップ部材21によるノズル形成面52の封止状態で、壁体25とノズル形成面52との間に所定の間隔を持たせている。このように間隔を開けることにより、壁体25によりインク室24と定着液室26とを分割しながら、部分的に両室を連通した状態におくことができる。
【0064】
本実施形態では、吸引口23は、キャップ部材21の底部において片側に偏倚した位置に設けられている。より具体的には、図9に示すように、吸引口23は、キャップ部材21がノズル形成面52を封止した状態で定着液用のノズル列48Aに最も近くなるような位置で設けられている。これにより、吸引装置30により負圧を作用させた場合、定着液用のノズル列48Aから定着液が優先的に吸引され、キャップ部材21の凹部内に滞留することが少なくなる。その結果、各色のインクがキャップ部材21の凹部内に充満することがあっても、定着液との混合が起こり難くなり、キャップ部材21での凝集や、ノズル形成面52に付着しての凝集を防ぐことが可能になる。なお、図9では、説明の便宜上、キャップ部材21については断面を示している。
【0065】
また、キャップ部材21によりノズル形成面52を封止した状態で、吸引装置30によりキャップ部材21の凹部内の空間に負圧を作用させた場合、記録ヘッド51内のインクはインク室24に吸い出され、定着液は定着液室26に吸い出される。この段階では、廃インクと廃定着液とは壁体25により隔てられているためキャップ部材21の凹部内で混合することはない。
【0066】
引き続き吸引を行い、キャップ部材21内を減圧状態におくことにより、定着液室26の廃定着液は順次吸引口23から排出されていくが、インク室24に吸い出された廃インクは、キャップ部材21内の減圧状態が十分に高まるまでインク室24に留まる。定着液室26内の廃定着液が排出された後も吸引を続けることにより、最終的にインク室24内のインクは壁体25を乗り越えて定着液室26に移行し、吸引口23から排出されていく。これらの動作は連続して、かつほとんど瞬時に行われる。このように吸引口23を定着液室26にのみ設け、壁体25の頂部とノズル形成面52との間隔を開けてインク室24と定着液室26とを連通状態にすることによって、廃定着液と廃インクは時間差をもってキャップ部材21内の空間から排出される。したがって、キャップ部材21で特に目詰まりの発生が懸念される吸引口23部分で両液が混合することを回避し、目詰まりを防止できる。なお、インク室24からの廃インクの排出を促すため、インク室24側に大気開放弁(図示せず)を設けることもできる。
【0067】
また、本実施形態に係るキャップ21では、吸引動作時だけでなく、フラッシング動作時においても上記と同様に廃インクと廃定着液との混合を防止することができる。フラッシングは、印刷動作が一定時間継続して行われた後や吸引動作の後などのタイミングで、記録ヘッド51をキャッピング位置まで移動させ、ノズル148の目詰まりを防止もしくは解消する目的で所定数のインク滴等をキャップ21へ向けて打ち捨てる動作である。このフラッシング動作においても、廃インクと廃定着液とは壁体25により隔てられ、キャップ部材21の凹部内で混合することはない。
【0068】
図10から図13は、キャップ部材21に乾燥防止手段としての保湿シート27を配備した状態を示すものである。なお、図10、図12、図13において、(a)はキャップ部材21の平面図、(b)は側断面図である。保湿シート27a、27b、27cは、例えば発泡ウレタンなどの多孔質材料からなり、必要に応じて保湿成分等を含浸させることができるほか、メッシュ径の異なる多孔質材料を積層して使用することもできる。キャップ部材21に保湿シート27a、27b、27cを配備することにより、非記録時にノズル形成面52を封止した状態で、保湿シート27a、27b、27cに吸収された廃インクや廃定着液から発生する蒸気によって、キャップ部材21による封止空間が一定の湿度に保たれ、ノズルの乾燥を防止できる。
図10および図11は、キャップ部材21のインク室24および定着液室26の下部に保湿シート27a、27bを配備した態様である。吸引動作時においては、キャップ部材21に吐き出されたインクおよび定着液は、上記したように、まず定着液室26の定着液から吸引口23を介して排出され、次いで壁体25を回り込むようにして流入したインク室24内のインクが排出されていく。このように時間差をもって廃定着液と廃インクが通過するため、定着液室26側の多孔質材料からなる保湿シート27b自体の目詰まりの発生を少なくできる。
【0069】
図12は、キャップ部材21のインク室24の下部にのみ保湿シート27aを配備した態様である。このようにインク室24側にのみ保湿シート27aを配備し、定着室26には保湿シートを設けないことにより、吸引動作時にインク室24側から流入してくるインクと定着液との反応により保湿シート27aが目詰まりを起こす可能性を完全に回避できる。また、保湿シート27aの本来的作用である封止時の湿度の維持は、インク室24側の保湿シート27aによって十分に達成される。
【0070】
すなわち、インク室24と定着液室26を区画する壁体25は、キャッピング状態(ノズル形成面封止状態)において記録ヘッド51のノズル形成面52と所定間隔を開けて形成されていることから、キャッピング状態においても両室は連通状態にある。その結果、インク室24側から揮発する水分等は定着液室26側にも充満することになり、両室内ともに均一な状態が維持される。
【0071】
図13は、図10の変形例であり、インク室24と定着液室26の両方に保湿シート27a、27cを配備するが、定着液室26側の保湿シート27cには吸引口23に対応するように貫通孔29が形成されている。この貫通孔29により、吸引時の定着液やインクの排出が容易になるとともに、吸引口23が保湿シート27cで覆われていないため、目詰まりの発生を低減できる。
【0072】
また、図10〜13に示す態様のキャップ21では、吸引動作時だけでなく、フラッシング動作時においても上記と同様に廃インクと廃定着液との混合を防止することができる。
【0073】
すなわち、フラッシング動作においても、廃インクと廃定着液とは壁体25により隔てられ、キャップ部材21の凹部内で混合することはない。フラッシング動作によって、図10および図13の態様では保湿シート27a、27bまたは保湿シート27a、27cに、図12の態様では保湿シート27cと定着液室26に、インクや定着液が打ち捨てられることになるが、壁体25によって離隔されるため、キャップ21で廃インクと廃定着液が接触することはない。
【0074】
図14は、本発明の別の実施形態に係るキャップ部材22を示しており、(a)は平面図、(b)は側断面図である。また、図15は、インクジェット式記録装置の記録ヘッド51のノズル形成面52をキャップ部材22により封止した状態を説明する模式図であり、説明の便宜上キャップ部材22は断面構造で示している。本実施形態に係るキャップ部材22は、一対の壁体25a、25bにより区画された空間を定着液室26としており、定着液室26の両側にインク室24aおよびインク室24bが配置されている。かかるキャップ部材22の構成は、記録ヘッド51のノズル列の配列に応じて設定されたものである。
【0075】
すなわち、図15に示す記録ヘッド51では、ノズル列がブラックインク用ノズル列48B、イエローインク用ノズル列48Y、定着液用ノズル列48A、マゼンタインク用ノズル列48M、シアンインク用ノズル列48Cの順に配置されている。そして吸引口23は、定着液用ノズル列48Aに最も近接するように、キャップ部材22の底部中央付近に配備されており、吸引動作時において定着液の吸引が速やかに行われるように構成されている。一対の壁体25a、25bは、吸引口23を間に挟むようにして立設され、主としてブラックインクおよびイエローインクの受け部として機能するインク室24aと、定着液室26と、主としてマゼンタインクおよびシアンインクの受け部として機能するインク室24bと、を区画している。なお、この場合ワイピング装置10によるワイピング動作は、インクと定着液との混合を避けるため、ワイピング部材11を各ノズル列48と同方向(すなわち、図15の紙面に直交する方向)に相対移動させて実行することが好ましい。
【0076】
本実施形態においても吸引動作時のキャップ部材22内のインクおよび定着液の挙動は第1実施形態と同様であり、まず、定着液室26に吐き出された廃定着液が優先的に吸引口23から排出され、次いで時間差をもってインク室24a、24bの廃インクが壁体25aまたは25bの頂部を回折して定着液室26に流入して吸引口23から排出されていく。インクの排出を促すため、必要に応じて、インク室24aおよび24bに大気開放弁(図示せず)を設けることも可能である。
【0077】
図16は、図14および図15のキャップ部材22において、インク室24a、24bの下部に保湿シート27a、27bを配備した態様を示す模式図である。ここでは、定着液室26には保湿シートを配備していない。このようにインク室24a、24b側にのみ保湿シート27a、27bを配備し、定着室26には保湿シートを設けないことにより、吸引動作時にインク室24側から流入してくるインクと定着液との反応により保湿シートが目詰まりを起こすことは一切ない。また、封止時の湿度の維持は、インク室24a、24b側の保湿シート27a、27bと、壁体25a、25bの上部空間による連通によって十分に達成される。
【0078】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は上記実施形態に制約されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用可能である。
【0079】
例えば上記実施形態では液体噴射装置の代表例としてインクジェット式記録装置を取り上げたが、これに限るものではなく、本発明の技術思想は、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッドを備えた色材噴射装置、有機ELディスプレーやFED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた電極材噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた生体有機物噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた試料噴射装置等の液体噴射装置においても同様に適用できる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは機能が異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、を備えた液体噴射装置において、吸引動作時に第1液と第2液とが噴射ヘッド周辺で混ざり合うことを防止できる。そして、第1液と第2液との液体噴射ヘッドを別々に設けたり、キャッピング装置を個々に設けたりする必要はないため、装置構成を複雑にしたり、部品点数を増加させる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インクジェット式記録装置の概要を示す斜視図。
【図2】 インクジェット式記録装置の内部構造を示す要部断面図。
【図3】 インクジェット式記録装置の要部平面図。
【図4】 インクジェット式記録装置の側面図。
【図5】 ワイピング装置におけるワイピング動作を示す模式図。
【図6】 記録ヘッドの内部構造の説明に供する要部断面図。
【図7】 記録ヘッドのノズル列の配置を説明する図。
【図8】 キャップ部材の(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図9】 ノズル形成面の封止状態を模式的に示す図面。
【図10】 キャップ部材の(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図11】 ノズル形成面の封止状態を模式的に示す図面。
【図12】 キャップ部材の(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図13】 キャップ部材の(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図14】 キャップ部材の(a)は平面図、(b)は側断面図。
【図15】 ノズル形成面の封止状態を模式的に示す図面。
【図16】 ノズル形成面の封止状態を模式的に示す図面。
【符号の説明】
10 ワイピング装置、 11 ワイピング部材、 20 キャッピング装置、 21、22 キャップ部材、 23 吸引口、
24、24a、24b インク室、 25、25a、25b 壁体、
26 定着液室、 27a、27b、27c 保湿シート、 29 貫通孔、
30 吸引装置、 31 排出管、 40 吐出特性維持装置、
50 インクジェット式記録装置、 51 記録ヘッド、
52 ノズル形成面、 53 キャリッジ、 54 インクカートリッジ、
55 キャリッジガイド軸、 56 駆動モータ、 57 タイミングベルト、 58 プラテン、 61 廃液吸収材

Claims (10)

  1. ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、
    前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、
    前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で形成される内部空間を、前記主ノズル列に対応した第1液受け部と、前記副ノズル列に対応した第2液受け部と、に分割し、該第1液受け部と該第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、
    該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、
    前記吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする、液体噴射装置。
  2. 請求項1において、前記第2液受け部は、前記第1液受け部より小さく構成されていることを特徴とする、液体噴射装置。
  3. 請求項1または2において、前記第1液受け部側に、該第1液受け部の廃液の排出を促すための大気開放弁が設けられていることを特徴とする、液体噴射装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、キャップ内に、ノズル形成面の乾燥を防止する乾燥防止手段を設けたことを特徴とする、液体噴射装置。
  5. 請求項4において、前記乾燥防止手段を前記第1液受け部にのみ設けたことを特徴とする、液体噴射装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記液体噴射装置は、さらに前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭してクリーニングを行うワイピング装置を備えており、
    前記ノズル列は、前記ワイピング装置による払拭方向に対し直交する方向で配設されており、
    前記副ノズル列は、前記払拭方向に対し、前記主ノズル列よりも下流側に位置するように配置されていることを特徴とする、液体噴射装置。
  7. ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、
    前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液と混合すると凝集物や固化物の生成物の生成をする関係にある第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、
    前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で形成される内部空間を、前記主ノズル列に対応した第1液受け部と、前記副ノズル列に対応した第2液受け部と、に分割し、該第1液受け部と該第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、
    該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、
    前記吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする、液体噴射装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項において、前記液体噴射装置はインクジェット式記録装置であり、
    前記第1液がインクであり、前記第2液がインク用の定着液である、ことを特徴とする液体噴射装置。
  9. ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能なキャップを備えたキャッピング装置と、
    前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で負圧を作用させて液体噴射ヘッド内の液体を前記キャップの吸引口を介して強制的に排出させる吸引装置と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面には、複数のノズルにより形成されるノズル列が設けられ、該ノズル列は、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、により構成されており、
    前記キャップには、前記ノズル形成面との当接状態において、前記キャップの底部から、対向するノズル形成面の前記主ノズル列と前記副ノズル列との間に向け突出し、かつ該ノズル形成面とは接触しない壁体を設け、
    前記吸引口は、前記キャップの底部において、前記壁体の前記副ノズル列から第2液が噴射される側のみに配設されていることを特徴とする、液体噴射装置。
  10. ノズルに連通する圧力発生室と該圧力発生室内の液体に圧力変動を与える圧力発生手段とを備え、ノズルから対象物に向けて液体を噴射可能に構成した液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接または離間可能に構成されたキャップであって、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に配設された、第1液を噴射するための少なくとも一つの主ノズル列と、前記第1液とは異なる第2液を噴射するための少なくとも一つの副ノズル列と、にそれぞれ対応して設けられた第1液受け部と第2液受け部と、を備え、
    前記第1液受け部と前記第2液受け部とを連通可能に区画する区画手段を備え、
    該区画手段は、前記第1液受け部と前記第2液受け部との間に形成された壁体であり、該壁体の頂部は、前記キャップが前記ノズル形成面に当接した状態で該ノズル形成面と間隔を開けて形成され、
    前記キャップを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接させた状態で、吸引装置によって負圧を作用させて前記液体ヘッド内の液体を強制的に排出させる吸引口を備え、
    該吸引口が、前記第2液受け部のみに臨むように配設されていることを特徴とする、キャップ。
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