JP3840907B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて用紙等の記録材にトナー画像を形成することのできるプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いて用紙等の記録材(以下単に用紙という)上にトナー画像を形成する画像形成装置は、回転駆動される感光体と、この感光体に露光して表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像となす現像手段と、そのトナー画像を用紙に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー画像が転写された用紙を通過させつつ加熱して用紙上にトナー画像を定着させる定着装置とを有している。
【0003】
従来の一般的な定着装置は、加熱される加熱ローラとこの加熱ローラに圧接されている加圧ローラとを備えており、これら両ローラによって、通過する用紙を挟圧しつつ加熱し、用紙上のトナー画像を用紙上に溶融定着させるようになっている。
【0004】
このような定着装置においては、両ローラ、特に加熱ローラの軸線方向における温度分布が均一であることが望まれるが、両ローラの圧接部を用紙が通過することで、両ローラにおける用紙との接触部においては用紙(およびトナー)に熱が奪われ、非接触部においては用紙に熱が奪われないため、特に、連続して定着動作が行われると、上記接触部に比べて非接触部の温度が著しく上昇し、結果として、両ローラの軸線方向における温度分布を均一に維持することが困難になるという問題がある。
【0005】
そこで、このような問題を解決するために、従来、次のような技術がすでに提案されている。
(1)加熱ローラの軸線方向に関して異なる発熱分布をもつ発熱体を複数用意し、定着時の加熱ローラの温度分布に応じて、作動させる発熱体を変更する。
(2)加熱ローラの断面積を大きくすることで軸線方向における熱伝導性および熱容量を高め、温度分布の均一化を図る。
(3)図7に示すように、加熱ローラ1の表面に対し、高熱伝導性の部材3を接触させて、温度分布の均一化を図る(特開平8−87191号)。なお、図7において、2は加圧ローラである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の技術には、それぞれ次のような問題がある。
(1)加熱ローラの軸線方向に関して異なる発熱分布をもつ発熱体を複数用意し、定着時の加熱ローラの温度分布に応じて作動させる発熱体を変更する技術では、発熱体部分の構造や制御が複雑化し、機器の故障を招きやすい。
(2)加熱ローラの断面積を大きくすることで軸線方向における熱伝導性および熱容量を高め、温度分布の均一化を図る技術では、加熱ローラの熱容量が大きくなるため、ウォームアップ時間(加熱ローラが所定温度に達するまでの立ち上がり時間)が長くなり、結果としてエネルギーの無駄が多くなる。
(3)図7に示した、加熱ローラ1の表面に対し、高熱伝導性の部材3を接触させて、温度分布の均一化を図る技術では、加熱ローラ1の表面に対して高熱伝導性部材3が接触しているので、高熱伝導性部材3からの加熱ローラ1以外への放熱量が大きくなり、必ずしも効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることができない。
【0007】
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、発熱体部分の構造が(したがって制御も)簡単でウォームアップ時間も短くて済み、効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることができる定着装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の定着装置は、内部にヒータが配置された中空パイプ状の加熱ローラと、この加熱ローラに圧接されている加圧ローラとを備えた定着装置において、
前記加熱ローラの内部に、その軸線方向においてその内周面と接触する高熱伝導部材が設けられており,かつこの高熱伝導部材における前記加熱ローラの内周面との接触面を、高熱伝導性の弾性層で被覆してあることを特徴とする。
請求項2記載の定着装置は、請求項1記載の定着装置において、前記高熱伝導部材がローラで構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の定着装置は、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする。
請求項4記載の定着装置は、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする。
請求項5記載の定着装置は、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、少なくとも2つ設けられていて、その1つの高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触し、他の1つの高熱伝導部材が、前記部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする。
請求項6記載の定着装置は、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の定着装置において、前記ヒータが、加熱ローラの回転中心から偏倚しており、かつ、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流側に配置されていることを特徴とする。
【0009】
【作用効果】
請求項1記載の定着装置によれば、内部にヒータが配置された中空パイプ状の加熱ローラと、この加熱ローラに圧接されている加圧ローラとを備えた定着装置において、前記加熱ローラの内部に、その軸線方向においてその内周面と接触する高熱伝導部材が設けられているので、加熱ローラの軸線方向における温度分布が不均一になると(あるいはなろうとすると)、加熱ローラにおける高温部の熱が高熱伝導部材を介して低温部へと伝わり、これによって、加熱ローラの軸線方向における温度分布を均一に維持することが可能となる。
そして、加熱ローラの内部に、その軸線方向においてその内周面と接触する高熱伝導部材を設けるだけでよいので、複数の発熱体を用意する必要がなくなり、発熱体部分の構造および制御が簡単で、機器の故障も生じ難くなる。
また、加熱ローラ自体の断面積を大きくする必要もなくなるので、ウォームアップ時間が短くて済む。
さらに、図7に示したものと異なり、高熱伝導性部材は中空パイプ状の加熱ローラの内部に設けられていて加熱ローラの内周面と接触するので、高熱伝導性部材からの加熱ローラ以外への放熱量が少なくなり、結果として効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化が図られることとなる。
すなわち、この請求項1記載の定着装置によれば、発熱体部分の構造が(したがって制御も)簡単でウォームアップ時間も短くて済み、効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることができるという効果が得られる。
しかも、図7に示した従来技術においては、高熱伝導性部材3が加熱ローラ1の表面に接触しているので、加熱ローラ1の表面が劣化しやすく、また、装置が大型化するという難点があったが、この請求項1記載の定着装置によれば、高熱伝導性部材が、中空パイプ状の加熱ローラの内部に設けられていて加熱ローラの内周面と接触するので、加熱ローラの表面が劣化せず、装置も大型化しないという効果が得られる。
請求項2記載の定着装置によれば、請求項1記載の定着装置において、前記高熱伝導部材がローラで構成されているので、高熱伝導性部材と加熱ローラ内周面との接触面積が広くなり、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。しかも、高熱伝導部材がローラで構成されているので、高熱伝導部材を例えば摺接部材で構成した場合に比べて加熱ローラの回転負荷が増大しないという効果も得られる。
請求項3記載の定着装置によれば、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触するので、以下に説明するように、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
すなわち、前述したように、この種の定着装置においては、加熱ローラと加圧ローラとの圧接部を用紙が通過することで、両ローラにおける用紙との接触部においては用紙(およびトナー)に熱が奪われ、非接触部においては用紙に熱が奪われないため、加熱ローラの軸線方向における温度分布は、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において著しく不均一になりやすい。
これに対し、この請求項3記載の定着装置によれば、高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍、すなわち加熱ローラの軸線方向における温度分布が著しく不均一になりやすく、温度差の大きな位置において加熱ローラの内周面と接触するので、加熱ローラにおける高温部(用紙との非接触部に対応する部位)の熱が高熱伝導部材を介して低温部(用紙との接触部に対応する部位)へ効率的に伝わることとなる。
したがって、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
請求項4記載の定着装置によれば、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触するので、加熱ローラが用紙と接触する直前において、その軸線方向における温度分布の均一化が図られることとなり、結果として、安定した定着状態が得られることとなる。
請求項5記載の定着装置によれば、請求項1または2記載の定着装置において、前記高熱伝導部材が、少なくとも2つ設けられていて、その1つの高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触し、他の1つの高熱伝導部材が、前記部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触するので、1つの高熱伝導部材上によって、用紙との接触直後において効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化が図られるとともに、他の1つの高熱伝導部材によって、用紙との接触直前における軸線方向における温度分布の均一化が図られることとなり、結果として、より一層安定した定着状態が得られることとなる。
請求項6記載の定着装置によれば、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の定着装置において、前記ヒータが、加熱ローラの回転中心から偏倚しており、かつ、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流側に配置されているので、以下に説明するように、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
すなわち、前述したように、この種の定着装置においては、加熱ローラと加圧ローラとの圧接部を用紙が通過することで、両ローラにおける用紙との接触部においては用紙(およびトナー)に熱が奪われ、非接触部においては用紙に熱が奪われないため、加熱ローラの軸線方向における温度分布は、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流側において不均一になりやすい。
これに対し、この請求項6記載の定着装置によれば、ヒータが、加熱ローラの回転中心から偏倚しており、かつ、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流側すなわち加熱ローラの軸線方向における用紙との接触部位の温度が低い位置に配置されているので、その低温部に対するヒータからの熱供給が効率的になされることとなる。
したがって、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
したがって、また、この請求項6記載の構成は、上記請求項3の構成と組み合わせた場合に特に有効になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係る定着装置の第1の実施の形態の要部を示す概略正面図、図2は正断面図、図3は図2における部分省略III−III端面図、図4は加熱ローラの拡大断面図である。
【0011】
これらの図に示すように、この定着装置は、加熱ローラ10とこの加熱ローラ10に圧接されている加圧ローラ20とを備えている。
【0012】
加熱ローラ10は、図4に示すように、金属製のパイプ11と、その表面に被覆された弾性層12と、さらにその表面に被覆された表層(例えばPFA層)12aとを備えており、図1,図2に示すように、パイプ11の両端部が軸受け13および支持部材14によって、定着装置のフレーム30に回転可能に支持されている。パイプ11の内部には、発熱手段であるヒータ15が挿通されており、このヒータ15によって加熱ローラ10が加熱される。加熱ローラ10は、その一端にギア16が固定されており、このギア16が図示しないモータを有する駆動機構のギアに噛み合っていることによって回転駆動される。
【0013】
また、加熱ローラ10の内部には、その軸線方向(図2において左右方向)においてその内周面17と接触する高熱伝導部材40が設けられている。
高熱伝導部材40は、アルミニウムや銅等の熱伝導率の高い材料で構成することができ、この実施の形態では例えばアルミニウムからなるローラで構成してある。さらに、この実施の形態では、図4に示すように、加熱ローラ10の内周面17との接触を確実かつ円滑にし、さらに接触面積を広げるために、高熱伝導ローラ40の表面(加熱ローラ10の内周面17との接触面)を、高熱伝導性の弾性層41で被覆してある。
図2に示すように、高熱伝導ローラ40は、その両端の軸42が軸受け43によって回転可能に支持されており、この軸受け43が、バネ44により加熱ローラ10の内周面17へ向けて付勢されていることで加熱ローラ10の内周面17に圧接され、加熱ローラ10に従動して回転する。
図3に示すように、高熱伝導ローラ40は、加熱ローラ10の回転方向(図3において反時計方向)に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触している。
【0014】
図3に示すように、ヒータ15は、加熱ローラ10の回転中心Oから偏倚しており、かつ、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流側に配置されている。
なお、図3に示すように、回転中心Oと圧接部(圧接位置)Nとを通る線分(圧接部Nの法線)Aで加熱ローラ10を2分したとき、加熱ローラ10の回転方向に沿って圧接部Nからその反対位置にある分割位置A1に至る領域(図3において線分Aの右側)を下流側といい、分割位置A1から圧接部Nに至る領域(図3において線分Aの左側)を上流側といっている。
図1,図2において、15a、15aは、ヒータ15をフレーム30に支持している支持部材である。
【0015】
加圧ローラ20は、軸21と、この軸21の回りに装着された弾性体22とを有しており、軸21の両端部が軸受け23によって回転可能に支持されており、この軸受け23が、加圧バネ24により加熱ローラ10へ向けて付勢されていることで加熱ローラ10に圧接され、加熱ローラ10に従動して回転する。
【0016】
以上のような定着装置は、加熱ローラ10と加圧ローラ20との圧接部Nに、図示しない転写手段でトナー画像が転写された用紙Pを図3に矢印で示す方向に通過させつつ加熱することで用紙P上にトナー画像を定着させる。
なお、図1において、用紙の通過範囲(通紙領域)の一例をPで示してある。
【0017】
以上のような定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
(a)内部にヒータ15が配置された中空パイプ状の加熱ローラ10と、この加熱ローラ10に圧接されている加圧ローラ20とを備え、加熱ローラ10の内部に、その軸線方向においてその内周面17と接触する高熱伝導部材40が設けられているので、加熱ローラ10の軸線方向における温度分布が不均一になると(あるいはなろうとすると)、加熱ローラ10における高温部(例えば図1において通紙領域Pの両端部に相当する部位10a(図2参照))の熱が高熱伝導部材40を介して図2に矢印aで示すように低温部(例えば図1において通紙領域Pに相当する部位10b(図2参照))へと伝わり、これによって、加熱ローラ10の軸線方向における温度分布を均一に維持することが可能となる。
そして、加熱ローラ10の内部に、その軸線方向においてその内周面17と接触する高熱伝導部材40を設けるだけでよいので、発熱体15を複数を用意する必要がなくなり、発熱体14部分の構造および制御が簡単で、機器の故障も生じ難くなる。
また、加熱ローラ10自体の断面積を大きくする(例えばパイプ11を肉厚にする)必要もなくなるので、ウォームアップ時間が短くて済む。
さらに、図7に示したものと異なり、高熱伝導性部材40は中空パイプ状の加熱ローラ10の内部に設けられていて加熱ローラ10の内周面17と接触するので、高熱伝導性部材40からの加熱ローラ10以外への放熱量が少なくなる。すなわち、高熱伝導性部材40の熱は、加熱ローラ10の内周面17との接触部以外においては加熱ローラ10の内部空間を経て加熱ローラ10へ伝わることとなる。したがって、効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化が図られることとなる。
すなわち、この定着装置によれば、発熱体部分の構造が(したがって制御も)簡単でウォームアップ時間も短くて済み、効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることができるという効果が得られる。
しかも、図7に示した従来技術においては、高熱伝導性部材3が加熱ローラ1の表面に接触しているので、加熱ローラ1の表面が劣化しやすく、また、装置が大型化するという難点があったが、この実施の形態の定着装置によれば、高熱伝導性部材40が、中空パイプ状の加熱ローラ10の内部に設けられていて加熱ローラ10の内周面17と接触するので、加熱ローラ10の表面が劣化せず、装置も大型化しないという効果が得られる。
(b)高熱伝導部材40がローラで構成されているので、高熱伝導性部材40と加熱ローラ内周面17との接触面積が広くなり、一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。しかも、高熱伝導部材40がローラで構成されているので、高熱伝導部材40を例えば摺接部材で構成した場合に比べて加熱ローラ10の回転負荷が増大しないという効果も得られる。
さらに、この実施の形態では、図4に示したように、高熱伝導ローラ40の表面(加熱ローラ10の内周面17との接触面)を、高熱伝導性の弾性層41で被覆してあるので、加熱ローラ10の内周面17との接触が確実かつ円滑になると同時に接触面積もさらに増大し、より一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
(c)高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触するので、以下に説明するように、一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
すなわち、この種の定着装置においては、加熱ローラ10と加圧ローラ20との圧接部Nを用紙Pが通過することで、両ローラ10,20における用紙Pとの接触部においては用紙(およびトナー)に熱が奪われ、非接触部においては用紙Pに熱が奪われないため、仮に何らの手段も講じないとしたならば、加熱ローラ10の軸線方向における温度分布は、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍において著しく不均一になりやすい。
これに対し、この実施の形態の定着装置によれば、高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍、すなわち加熱ローラ10の軸線方向における温度分布が著しく不均一になりやすく、温度差が大きくなりやすい位置において加熱ローラ10の内周面17と接触するので、加熱ローラ10における高温部(用紙との非接触部に対応する部位)10aの熱が高熱伝導部材40を介して低温部(用紙との接触部に対応する部位)10bへ効率的に伝わることとなる。
したがって、一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
(d)ヒータ15が、加熱ローラ10の回転中心Oから偏倚しており、かつ、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流側すなわち上述したように加熱ローラ10の軸線方向における用紙Pとの接触部位の温度が低くなる位置に配置されているので、その低温部に対するヒータ15からの熱供給が効率的になされることとなる。
したがって、一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
しかも上述したように、高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触するので、より一層効率的に加熱ローラ10の軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
【0018】
<第2の実施の形態>
図5は本発明に係る定着装置の第2の実施の形態の要部を示す概略断面図(図2におけるIII−III端面に相当する図)である。図5において、上記第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上記第1の実施の形態と異なる点は、高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の上流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触している点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても第1の実施の形態による上記(a)(b)(d)と同様な効果が得られる。
また、高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の上流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触しているので、加熱ローラ10が用紙Pと接触する直前において、その軸線方向における温度分布の均一化が図られることとなり、結果として、安定した定着状態が得られることとなる。
【0019】
<第3の実施の形態>
図6は本発明に係る定着装置の第3の実施の形態の要部を示す概略断面図(図2におけるIII−III端面に相当する図)である。図6において、上記第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上記第1の実施の形態と異なる点は、高熱伝導部材が、2つ(40、40’)設けられていて、その1つの高熱伝導部材40が、加熱ローラ10の回転方向に関し、加圧ローラ20との圧接位置Nに対応する部位18の下流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触し、他の1つの高熱伝導部材40’が、前記部位18の上流近傍において加熱ローラ10の内周面17と接触する点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によれば、上記第1,第2の実施の形態による作用効果が同時に得られることとなる。
【0020】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、
▲1▼請求項2以外の発明については、高熱伝導ローラ40は、ローラではなく、加熱ローラ10の内周面17に摺接する部材で構成してもよい。
▲2▼高熱伝導部材40に対して接離機構を設け、温度分布が特に不均一になりやすい小サイズ紙(上記通紙領域P(幅)の小さな用紙)に定着させる場合にのみ、高熱伝導部材40を加熱ローラ10の内周面17に当接させ、それ以外(使用頻度の高い大サイズ紙(例えばA4サイズ紙))の場合には、当接させないことによって、使用頻度の高い用紙に定着させるの場合におけるウォームアップ時間を著しく短縮することができる。
▲3▼高熱伝導部材40は2個以上設けてもよい。
【0021】
【発明の効果】
請求項1〜6記載のいずれの定着装置によっても、発熱体部分の構造が(したがって制御も)簡単でウォームアップ時間も短くて済み、効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることができるという効果が得られる。しかも、加熱ローラの表面が劣化せず、装置も大型化しないという効果も得られる。
さらに、
請求項2記載の定着装置によれば、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となると同時に、加熱ローラの回転負荷が増大しないという効果が得られる。
請求項3記載の定着装置によれば、一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
請求項4記載の定着装置によれば、安定した定着状態が得られることとなる。
請求項5記載の定着装置によれば、より一層安定した定着状態が得られることとなる。
請求項6記載の定着装置によれば、より一層効率的に加熱ローラの軸線方向における温度分布の均一化を図ることが可能となる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の第1の実施の形態の要部を示す概略正面図。
【図2】同上正断面図。
【図3】図2における部分省略III−III端面図。
【図4】加熱ローラの拡大断面図。
【図5】本発明に係る定着装置の第2の実施の形態の要部を示す概略断面図(図2におけるIII−III端面に相当する図)。
【図6】本発明に係る定着装置の第3の実施の形態の要部を示す概略断面図(図2におけるIII−III端面に相当する図)。
【図7】従来技術の説明図。
【符号の説明】
10 加熱ローラ
15 ヒータ
17 内周面
20 加圧ローラ
40 高熱伝導ローラ(高熱伝導部材)
N 圧接位置

Claims (6)

  1. 内部にヒータが配置された中空パイプ状の加熱ローラと、この加熱ローラに圧接されている加圧ローラとを備えた定着装置において、
    前記加熱ローラの内部に、その軸線方向においてその内周面と接触する高熱伝導部材が設けられており,かつこの高熱伝導部材における前記加熱ローラの内周面との接触面を、高熱伝導性の弾性層で被覆してあることを特徴とする定着装置。
  2. 前記高熱伝導部材がローラで構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  5. 前記高熱伝導部材が、少なくとも2つ設けられていて、その1つの高熱伝導部材が、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流近傍において加熱ローラの内周面と接触し、他の1つの高熱伝導部材が、前記部位の上流近傍において加熱ローラの内周面と接触することを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  6. 前記ヒータが、加熱ローラの回転中心から偏倚しており、かつ、加熱ローラの回転方向に関し、加圧ローラとの圧接位置に対応する部位の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の定着装置。
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