JP3840439B2 - 粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水難溶性蛍光体を含有する粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物、その製造方法及び前記蛍光体分散液組成物を用いて得られる粉末洗剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉末洗剤に配合される蛍光体には、水易溶性蛍光体及び水難溶性蛍光体があるが、中でも水難溶性蛍光体、例えばジモルホリノ型蛍光体は安価であり、水に溶けにくいため衣料へ留まりやすいことから洗濯後の衣料への単位重量当たりにおける蛍光強度(染着性)が高い有用な洗浄助剤である。しかしながら、かかる水難溶性蛍光体は、洗剤に配合した場合、従来の方法では洗剤組成物中に均一に配合することが困難であるという欠点があり、もっぱら水易溶性蛍光体が使用されている。
【0003】
たとえば、蛍光体を洗剤に配合する方法としては、一般的には、洗剤成分を溶解した水性スラリーに配合して均一とした後、噴霧乾燥(タワー法)を行い洗剤粒子を得るか、或いはタワー法により得られた噴霧乾燥粉末を撹拌しながら蛍光体を粉末のまま添加する方法、更には、アニオン酸前駆体を洗剤アルカリ成分と接触させた乾式中和を行った後(非タワー法)に粉末のまま添加する方法が知られている。
【0004】
しかしながら、これらの方法を用いる場合、ジモルホリノ型蛍光体のような水難溶性蛍光体を洗剤に配合することは、以下のように、非常に困難であった。
【0005】
例えば、「タワー法」の場合、蛍光体を含む噴霧乾燥粉末を調製する場合には、噴霧乾燥粉末中に蛍光体が均一になるように、典型的には噴霧乾燥粉末の成分を含む水性スラリー中に蛍光体を溶解する方法が主に用いられている。この方法においては、数多い市販の蛍光体の中から、特に高濃度の電解質を含む液中で均一となる蛍光体を選択しなければならないが、水難溶性蛍光体をスラリーに配合する場合、スラリー中で塩析し、粉末洗剤組成物中に均一に分布しないことから使用が困難であった。また、噴霧乾燥粉末に蛍光体を粉末のまま添加する方法を用いる場合や、典型的に蛍光体を粉末状のまま配合する「非タワー法」を用いる場合では、撹拌機などで充分に注意を払いながらよく混合しないと、蛍光体の凝集体が生成したり、粉末洗剤組成物中への均一なる分布が困難であった。
【0006】
一方、蛍光体の溶液を噴霧する方法も知られている。特許第2813469 号公報、及び特開平9-241685号公報には、水含有の非イオン界面活性剤中に蛍光体を溶解させた蛍光体混合物を調製し洗剤粒子に噴霧する方法が記載されているが、蛍光体混合物が不均一であると蛍光体混合物中の蛍光体が沈降・分離を起こし、洗剤粒子に対して不均一な分布となるため、いずれも水易溶性蛍光体を用いた均一な蛍光体溶液として使用している。即ち、上記技術においては水難溶性蛍光体を用いる技術的な思想はなく、いずれも水難溶性蛍光体を用いた例は一切記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らはこれらの課題を克服するために鋭意検討を行った結果、固化性の高い水溶性高分子を媒体とした水難溶性蛍光体の分散液組成物が経時安定性に優れ、かつ80℃下4日間静置後の蛍光体の最小沈降距離が40mm以下である分散状態に調整することによって、従来配合が困難であった水難溶性蛍光体を粉末洗剤組成物に対して均一に分布させ、衣料への染着性を高めることが可能となることを初めて見出した。
【0008】
したがって、本発明の目的は、今まで洗剤粒子に均一分布させる事が困難であった水難溶性蛍光体を含有し、経時安定性(低沈降性・低分離性)に優れた粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物及びその製法、並びにそれらをベース洗剤粒子群に添加して得られる衣料への染着性に優れた粉末洗剤組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 水難溶性蛍光体が分散された平均分子量2000以上、20000以下の水溶性高分子の溶液であって、蛍光体の分散状態が80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離が40mm以下であり、前記水溶性高分子がポリエチレングリコールである粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物、
〔2〕 平均分子量2000以上、20000以下のポリエチレングリコールを含む水溶性高分子溶液に水難溶性蛍光体を分散機を用いて微分散させ、未溶解蛍光体の最小沈降距離を、80℃下4日間静置後で40mm以下の分散状態に調整する粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物の製造方法、並びに
〔3〕 前記〔1〕記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物をベース洗剤粒子群に添加して得られる粉末洗剤組成物
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
1.水難溶性蛍光体
本発明で用いる水難溶性蛍光体には、ジモルホリノ型蛍光体、ヒドロキシエチルアミノ型蛍光体等が挙げられ、中でも、汎用性の観点から、ジモルホリノ型蛍光体が好ましい。ジモルホリノ型蛍光体には、4 、4 ’- ビス{(4-アニリノ-6- モルホリノ-1,3,5- トリアジン-2- イル)アミノ}スチルベン-2,2'-ジスルホン酸二ナトリウム塩、4 、4 ’- ビス{(4-トルイジノ-6- モルホリノ-1,3,5- トリアジン-2- イル)アミノ}スチルベン-2,2'-ジスルホン酸二ナトリウム塩等が挙げられ、本発明では前者のジモルホリノ型蛍光体が特に好ましい。前者のジモルホリノ型蛍光体としては、Photine CBUS-560B (商品名、ヒクソン社製)、BRY-10(商品名、マクテシム社製)、Tinopal DMS−X(商品名、チバガイギー社製)等がある。所望により、上記の種々の水難溶性蛍光体を組み合わせて使用してもよい。
【0011】
本発明でいう水難溶性蛍光体とは、蛍光体の溶解度を正確に示す方法として
下記の計算式によって求めた難溶性度(S値)により決定する。
難溶性度(S値)=(P1 −P2 )/P1 × 100 (1)
P1 ;ろ過していない蛍光体溶液または懸濁液(A)の吸光度値
P2 ;ろ過後のろ液(B)の吸光度値
(A)、(B)の蛍光体濃度はいずれも2ppm
【0012】
本発明において、上記式(1)でS値が20%以上を示すものは水難溶性蛍光体であり、S値が20%未満を示すものは水易溶性蛍光体である。下記に具体的な実験方法を示す。
【0013】
1Lのビーカーに1000gの蒸留水(水温25℃)を入れ、蛍光体0.200gを投入し、(株)島津製作所製マグネティックスターラー(商品名:SST−172)、撹拌子(長さ34mm、直径8mm)で900rpm、25℃にて攪拌することにより蛍光体溶液または懸濁液を調製する。10分撹拌した後、蛍光体溶液または懸濁液を(攪拌しながら)シリンジ等でサンプリングする。
【0014】
ろ過していない蛍光体溶液または懸濁液(A)を調製する場合は、100mLメスフラスコに10分攪拌後の蛍光体溶液または懸濁液を10.000g精確にサンプリングし、蒸留水/メタノール=1/1(容量比)を加えて1000倍に希釈する。
【0015】
ろ過後のろ液(B)を調製する場合は、シリンジ等でサンプリングした10分攪拌後の蛍光体溶液または懸濁液をADVANTEC製0.2μフィルター(商品名:DISMIC−25)にてろ過したろ液を100mLメスフラスコに10.000g精確にサンプリングし、蒸留水/メタノール=1/1(容量比)を用いて1000倍に希釈する。なお、(A)、(B)の各液を調製する際に、希釈するために使用する溶媒に蒸留水/メタノール=1/1(容量比)を用いているのは、未溶解の蛍光体を素早く完全に溶解させるためである。
【0016】
その後、未溶解蛍光体を完全に溶解させるため常温にて約90分攪拌して得られた(A)、(B)それぞれの溶液を島津製作所製分光光度計UV−2500PC(商品名)にて吸光度値(λ=350nm)を測定する。
【0017】
例えば本発明に使用するのに好ましいPhotine CBUS-560B のS値は、約75%であり水難溶性蛍光体に分類される。S値を求めるためには所望される蛍光体の精確な秤量が必要であるが、困難な場合には、蛍光体濃度の異なる(A)、(B)溶液を数点調製した後、吸光度値の検量線を引き、上記蛍光体濃度(2ppm)に相当する吸光度値を読み取っても良い。
【0018】
本発明において、蛍光体としては、前記水難溶性蛍光体に加えて、水易溶性蛍光体を使用してもよい。該水易溶性蛍光体としては、一般に洗浄剤に配合されているものであれば特に限定はないが、ジモルホリノ型蛍光体等の水難溶性蛍光体の紫外線による分解を抑えたり、冬場等の低温洗濯時での衣料への染着性が高いという観点から、ビフェニル型蛍光体が好ましい。該ビフェニル型蛍光体としては、4 、4 ’- ビス(2-スルホスチリル)ビフェニル二硫酸塩)等が挙げられる。中でも、本発明では、チノパール CBS-X(商品名、チバガイギー社製)を使用することが好ましい。なお、チノパール CBS-XのS値は約0%である。
【0019】
衣料への染着性の点から、蛍光分散液組成物中における水難溶性蛍光体/水易溶性蛍光体の比率(重量比)は、100/0〜20/80が好ましい。前記比率は、好ましくは70/30〜30/70、更に好ましくは60/40〜40/60、最も好ましくは50/50である。また最終形態の粉末洗剤組成物中に配合される蛍光体の総量は、0.5重量%以下であれば粉末洗剤組成物の色調が良好である。
【0020】
蛍光体の含有量は、5〜30重量%が好ましい。該含有量の下限は、高濃度な蛍光体分散液であることが望まれているという点、及び蛍光体分散液組成物の添加量が少量でも衣料への染着性が充分な効果を発現させることが可能であるという点から、蛍光体分散液組成物中5重量%以上が好ましく、更に好ましくは8重量%以上、特に好ましくは11重量%以上である。また前記含有量の上限は、水難溶性蛍光体を多く配合しても、蛍光体分散液組成物の経時安定性が良好である点から30重量%以下が好ましく、更に好ましくは25重量%以下、特に好ましくは20重量%以下である。
【0021】
蛍光体は、前記蛍光分散液組成物中で分散、特に微分散している方が粉末洗剤組成物の衣料への染着性の点で好ましい。
【0022】
本発明においては、蛍光分散液組成物中における前記蛍光体の分散状態が80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離が40mm以下である点に一つの大きな特徴があり、かかる分散状態であることで、蛍光分散液組成物は、粉末洗剤組成物中への分布が均一となる/衣料への染着性が高まるという利点がある。
【0023】
前記80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離は、以下の方法によって測定される値をいう。即ち、蛍光体分散液組成物を市販の高さ110ミリメートル以上、径35ミリメートル以上、内体積が100ml以上の円柱形透明ガラス瓶に80体積%以上90体積%以下となるよう充填し、80℃にて4日静置し、目視により沈降距離を測定する。
【0024】
2.水溶性高分子
本発明では、蛍光体分散液組成物中の蛍光体は、水溶性高分子溶液に分散させておけば良く、あえて溶解させる必要がないため、蛍光体分散液組成物添加後の粉末洗剤の色調、粉末物性が良好となる水溶性高分子を用いる。特に蛍光体分散液組成物添加後に洗剤粒子表面を素早く固化させベース洗剤粒子表面に蛍光体を留めておくことで粉末洗剤組成物の色調が良くなるという点で、高い融点を持つ水溶性高分子が好ましい。該水溶性高分子の融点は、40℃以上が好ましく、更に好ましくは50℃以上、特に好ましくは60℃以上である。本発明においては、水溶性高分子は、常温で固体であり蛍光体分散液組成物を調製するときの温度で液体であることが好ましく、かかる水溶性高分子を使用することで、蛍光体分散液組成物を調製する際のハンドリング性及び粉末洗剤組成物の粉末物性が良好となるという利点がある。水溶性高分子は、1種以上の水溶性高分子を用いることができる。
【0025】
本発明で用いる水溶性高分子は、平均分子量2000以上のものであり、その例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロースに代表されるセルロース誘導体の天然高分子化合物等が挙げられる。中でも、近年、洗剤の製造に関する省エネルギ−化が進められており、例えば、製造時の温度をできるだけ抑制する、即ち、水溶性高分子単体の融点が製造上ハンドリングし易い温度に近い、また蛍光体分散液経時安定性が良い、更には固化性に優れるという点で、平均分子量6000以上のポリエチレングリコールが最も好ましい。更に良好な蛍光体分散液経時安定性を所望の場合は平均分子量10000以上が好ましく、且つハンドリング性の点から20000以下のポリエチレングリコールが好ましい。平均分子量には、分子量の異なる同種の水溶性高分子2種以上を所望の比率で混合し、平均値を求めた分子量も含まれる。尚、90℃以上の融点をもつ水溶性高分子、例えばポリビニルアルコール等を使用する場合には、予め水に溶解したものを使用することができる。
【0026】
水溶性高分子の含有量は、20〜95重量%が好ましい。該含有量の下限は、蛍光体分散液組成物の経時安定性及び分散液添加後の粉末洗剤組成物の粉末物性が良好になるという観点から、蛍光体分散液組成物中20重量%以上が好ましく、35重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましく、また、該含有量の上限は、蛍光体分散液組成物の調製時のハンドリング性の観点から、蛍光体分散液組成物中95重量%以下が好ましく、90重量%以下がより好ましく、85重量%以下がさらに好ましい。
【0027】
3.蛍光体分散液組成物中の水分量
蛍光体分散液組成物中の水分は任意でよいが、ハンドリング性の観点から蛍光体分散液組成物の製造直後の粘度を7000mPa・s以下に調整するために少量の水を配合して製造したほうが好ましい。該粘度は、測定温度80℃、B型粘度計、ローター3を用いて測定して得られる値をいう。蛍光体分散液組成物の製造直後の粘度が7000mPa・s以下であれば、蛍光体分散液組成物を添加しやすく、粉末洗剤組成物中に均一に分布させることができる。さらに粘度が400mPa・s以上であれば、蛍光体分散液組成物中の蛍光体の経時安定性が良好であり、従って、蛍光体分散液組成物の経時安定性を良好とする製造直後の粘度は、400〜7000mPa・sが好ましい。該粘度の下限は、400mPa・s以上が好ましく、より好ましくは500mPa・s以上、更に好ましくは600mPa・s以上である。また、ベース洗剤粒子群に均一に分布できるという点で、蛍光体分散液の製造直後の粘度の上限は、7000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは5000mPa・s以下、更に好ましくは4000mPa・s以下、最も好ましくは2000mPa・s以下である。なお、本発明において、製造直後の粘度とは製造終了時にサンプリングした後速やかに80℃の湯浴で調温し、蛍光体分散液の温度が80℃になった時点で測定された値であり、製造終了後から2時間以内に作業を行うことをいう。
【0028】
水分量については、0〜50重量%が好ましい。該水分量の上限は、未溶解蛍光体が沈降して分散液が不均一とならない程度に蛍光体分散液組成物粘度を維持させること、及びベース洗剤粒子群に添加した後、水溶性高分子の粒子表面での固化性を上げること、更には粉末洗剤組成物の粉末物性を良好にすること、以上の点から、蛍光体分散液組成物中50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは45重量%以下、更に好ましくは40重量%以下である。また、蛍光体分散液のハンドリング性を向上させるという点で、水分量の下限は、10重量%以上が好ましく、更には15重量%以上が好ましく、特に20重量%以上が特に好ましい。
【0029】
また、少量の水分を含んだ蛍光体分散液組成物において、蛍光体を水溶性高分子水溶液に添加する前に水溶性無機粒子、例えば炭酸ナトリウムや硫酸ナトリウムなどを添加して水溶性高分子中の水分を水溶性無機塩にて飽和状態とすることで、蛍光体分散液中の蛍光体を全く未溶解のままにしておくこともできる。この場合は、水溶性無機粒子が完全に溶解していることが好ましい。
【0030】
4.蛍光体分散液組成物の製造方法
蛍光体分散液組成物の製造方法については、予め少量の水分を含んだ水溶性高分子溶液を撹拌しながら水難溶性蛍光体粉末を混合して製造するのが好ましいが、粘度調整のための水が無くても良い場合にはこの限りではない。
【0031】
以下、蛍光体分散液組成物の製造方法を例示する。まず槽に水、水溶性高分子溶液などの液体成分を所定量投入する。各成分の分布が均一となるよう撹拌することが好ましい。なお、水溶性高分子のみからなる溶液を用いる場合、該溶液は水溶性高分子が溶融する温度以上に調整されていることが好ましい。また、撹拌効率を上げるため、製造時は粘度が下がるように温度調節することが好ましい。したがって、混合して得られた液体成分の温度としては、60〜95℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。
【0032】
次に水難溶性蛍光体などの蛍光体を所定量投入する。液体成分と同時に添加しても問題ないが、分散効率の点から液体成分を撹拌しながら添加することが好ましい。このとき気泡の混入により、ハンドリング性が低下した場合、脱気を行うことが好ましい。この後微分散を行うことが好ましい。
【0033】
微分散とは、分散機を用いて蛍光体を液成分(溶媒)中に濃度が均一になるようにし、かつ未溶解の蛍光体の最小沈降距離が、80℃下静置で4日間保存後に40mm以下となるように蛍光体の分散状態を調節する工程を言う。これは、蛍光体分散液組成物中における蛍光体と液成分(溶媒)の濃度を均一にしつつ、未溶解の蛍光体粉末の粒径を小さくすることと同義であり、粒径を細かくしつつ分散させるプロセスと言いかえることが出来る。未溶解の蛍光体の粒径を測定するためにその最小沈降距離を測定する。
【0034】
微分散の方法について詳細に説明する。好ましい分散機は特殊機化工業株式会社製T.K.ホモミックラインミキサーもしくは類似の分散機構を持つ分散機、特殊機化工業株式会社製T.K.ホモミックラインミル(商品名)もしくは類似の分散機構を持つ分散機、ウィリーA.・バコフェンAGマシネンファブリック・スウィッツァーランド(Willy A. Bachofen AG Maschinenfabrik Switzerland)社製、ダイノミル(Dyno-Mill )(商品名)に代表されるメディアミルタイプの分散機で、順に微分散の強度が強くなるように、外部循環配管に分散機を設置し、蛍光体と水溶性高分子溶液の混合物を少なくとも1回通過させることが好ましい。分散翼を少なくとも6m/s以上の周速で分散することが好ましい。ホモジナイザー等の回分式の分散機も使用可能であるが、確実に少なくとも1回分散翼により微分散されるために処理時間が長くなる。未溶解の蛍光体の粒径は、80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離から一般的な沈降分析法により測定可能である。ただし、粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物中の未溶解の蛍光体の量が2重量%以上である場合は、本測定法により得られた粒径は誤差が大きくなるため、微分散後の未溶解蛍光体の粒径は目安であり、あくまで80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離により微分散後の状態が定義されなければならない。微分散後の未溶解蛍光体の粒径の目安は、粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物の粘度が1000mPa・sの場合で推算された粒径で100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以下である。要求される分散後の粒径は溶媒の粘度に左右され、沈降分析法により大体の目標粒径が推算される。これにより微分散前の粒径が大きく、また粘度が低いために目標粒径が小さくなる場合はより強い微分散が必要になり、適した分散機を選定する。未溶解蛍光体の粒径はばらつくが、最も沈降距離の小さい蛍光体の沈降距離が、80℃静置で4日経過後に40mm以下となるように微分散することにより、安定な粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物を得る。なお、未溶解蛍光体の最小沈降距離は、前記の方法に基づいて測定する。
【0035】
微分散後の未溶解蛍光体の粒径の推算方法は、以下の式による。
D=√(18μ/(ρs - ρf )g)・√(h/t)
D:粒径
μ:水溶性高分子溶液の粘度
ρs :水難溶性蛍光体の真密度
ρf :水溶性高分子溶液の真密度
g:重力加速度
h:80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離
t:経過時間(ここでは4日)
なお、真密度は、比重計法、ピクノメータ法等の一般的な方法により得られる値を使用する。
【0036】
以上のようにして得られる蛍光体分散液組成物は、均一に水難溶性蛍光体を分布され、且つ沈降性、分離性共に低い、経時安定性に優れたものであるため、該蛍光体分散液組成物を用いることで、安価で、衣料に対して蛍光体のムラ付きを防止でき、更には衣料への染着性に優れる粉末洗剤組成物を得ることができるという効果が奏される。
【0037】
5.蛍光体分散液組成物を添加した粉末洗剤組成物の製造方法
本発明の粉末洗剤組成物は、前記蛍光体分散液組成物をベース洗剤粒子群に添加することによって得られる。ベース洗剤粒子群とは、通常の粉末洗剤に使用されている粒子群をいい、例えば、界面活性剤、アルカリ剤、必要により他の洗剤成分からなる表面改質処理が施される前の粒子群をいう。ベース洗剤粒子群は、前記成分をスラリー状態として噴霧乾燥したものを攪拌造粒や、転動造粒、捏和・混合造粒したものでも良いが、ポリマー及び水溶性塩類から選ばれた一種以上の水溶性成分を含有してなり、特に水溶性ポリマー及び水溶性塩類のいずれをも含有してなる噴霧乾燥粒子等の実質的に界面活性剤を含まない噴霧乾燥粒子に1種以上の界面活性剤混合液を担持させることにより得られるベース洗剤粒子群が、溶解性に優れるという点で好ましい。
【0038】
前記ベース洗剤粒子群に該蛍光体分散液組成物を添加して表面改質剤による改質を行い、洗剤粒子群が得られるが、例えば、実質的に界面活性剤を含まない噴霧乾燥粒子に1種以上の界面活性剤混合液を担持させることにより得られるベース洗剤粒子群を用いる場合には、界面活性剤混合液と同時に、又はその前後いずれかに粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物を噴霧或いは添加する。なお、これらの噴霧乾燥方法や、添加方法については、公知の方法であれば特に限定はない。このようにして得られた洗剤粒子群に表面改質剤による改質、及び酵素、香料、漂白剤等の一般的な洗剤助剤を配合して粉末洗剤組成物を得るものである。
【0039】
その他、非タワー法等の噴霧乾燥を行わないプロセスで本発明の粉末洗剤組成物を製造しても、粉末のまま蛍光体を添加する場合に比べ、水難溶性蛍光体が均一分散でき、ベース洗剤粒子群への不均一分布が起こらないという利点がある。
【0040】
ベース洗剤粒子群に添加する前記蛍光体分散液組成物の量としては、洗剤粒子群100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましい。該量の下限は、粉末洗剤組成物の色調が良好であるという観点から、0.1重量部以上が好ましく、0.5重量部以上が更に好ましい。また、前記量の上限は、溶解性が高いという点で、3重量部以下が好ましく、2.5重量部以下が更に好ましい。
【0041】
かかる方法により得られた本発明の粉末洗剤組成物は、水難溶性蛍光体を使用した蛍光体分散液の経時安定性(蛍光体の沈降性・分離性)が良好であるため、衣料に対する蛍光体のムラ付きが少なく、かつ優れた衣料への染着性を有するものである。
【0042】
【実施例】
蛍光体分散液製造方法(A)
水溶性高分子溶液84重量部に、80℃下で蛍光体16重量部をPhotine CBUS-560B (ジモルホリノ型蛍光体)/チノパール( Tinopal) CBS-X(ビフェニル型蛍光体)=50/50(重量比)にて配合した。この混合液を30分間撹拌したのち、特殊機化工業株式会社製T.K.ホモミックラインミルS型(商品名)を用いて、分散翼の周速9m/s、クリアランス0.4mm、流量600kg/hrの条件にて、該ラインミルを1回通過させて分散し、粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物を得た。
【0043】
衣料用粉末洗剤の製造方法(B)
以下の表1のとおりに水性スラリーを調製し、噴霧乾燥により嵩密度500g/L、平均粒径300μmの噴霧乾燥粒子を得た。この噴霧乾燥粒子に加えて製造方法(A)で得られた蛍光体分散液及びその他の成分を表2のとおりに20Lレゲィゲミキサーに仕込んで製剤化し、さらに表3のとおりに助剤を均一に混合して衣料用粉末洗剤を得た。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
蛍光強度評価方法(C)
上記で得られた衣料用粉末洗剤を20g/30L濃度で、未染着の綿メリヤスを試験布としターゴトメータで洗浄・乾燥後、日本電色工業(株)分光色彩・白度計PF−10(商品名)を用いて蛍光強度(IF値)を測定した。尚、ターゴトメータによる洗浄条件は、水温20℃、100rpmで10分撹拌後、濯ぎとして水温27℃、100rpmで3分撹拌後、脱水1分、暗室にて12時間乾燥した。
【0048】
<蛍光体分散液の経時安定性(沈降・分離性)>
実施例1〜4、比較例1〜4
水溶性高分子溶液として、非イオン界面活性剤(C12/14=8/2、EO付加モル数6モル)水溶液、及び水溶性高分子に平均分子量400〜20000のポリエチレングリコール(PEG)水溶液を用い、製造方法(A)により得られた蛍光体分散液の経時安定性を評価した。尚、比較例4は、特殊機化工業株式会社製T.K.ホモミックラインミルS型にて微分散処理を行わなかった場合の評価結果である。また、平均分子量6000〜20000のポリエチレングリコールの融点は、いずれも50℃以上であった。これらの結果を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
実施例5〜10、比較例5
<蛍光体を微分散した場合の衣料の蛍光強度(IF値)>
水溶性高分子に平均分子量13000のポリエチレングリコールの60重量%水溶液を用い、チノパール(Tinopal) CBS-XとPhotine CBUS-560B の比率を変更しつつ、蛍光体全体で製造方法(A)を用いて16重量%微分散した液と単に撹拌しただけの液をそれぞれ調製し、更に製造方法(B)により衣料用粉末洗剤とし、評価方法(C)により衣料への染着性を評価した。その結果を表5に示す。表5の結果より、水難溶性蛍光体を配合し、蛍光体を微分散した方が衣料への染着効果が高まることがわかる。
【0051】
【表5】
【0052】
実施例11〜15、比較例6、7
<蛍光体分散液の最小沈降距離と衣料への蛍光強度>
最小沈降距離は、製造方法(A)を用いて各種蛍光体分散液を調製し、80℃下で4日間静置後に測定した。また、衣料の蛍光強度は、製造方法(A)を用いて蛍光体分散液を調製し、調製後すぐ製造方法(B)により粉末洗剤化し、評価方法(C)により求めた。これらの結果を表6に示す。表6の結果より、高い染着性を得るためには最小沈降距離を40mm以下になるまで微分散した方が蛍光強度が高まり、衣料へのムラ付きを防止することができることがわかる。
【0053】
【表6】
【0054】
【発明の効果】
本発明の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物は、均一に水難溶性蛍光体を分布され、且つ沈降性、分離性共に低い、経時安定性に優れたものであるため、該蛍光体分散液組成物を用いることで、安価で、衣料への蛍光体のムラ付きが防止でき、衣料への染着性に優れる粉末洗剤組成物を得ることができるという効果が奏される。
Claims (9)
- 水難溶性蛍光体が分散された平均分子量2000以上、20000以下の水溶性高分子の溶液であって、蛍光体の分散状態が80℃下4日間静置後の未溶解蛍光体の最小沈降距離が40mm以下であり、前記水溶性高分子がポリエチレングリコールである粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 蛍光体5重量%以上、30重量%以下、水溶性高分子20重量%以上、95重量%以下及び水分0重量%以上、50重量%以下を含み、該蛍光体の組成が水難溶性蛍光体/水易溶性蛍光体(重量比)=100/0〜20/80である請求項1記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 製造直後の粘度が80℃で400mPa・s以上、7000mPa・s以下である請求項1又は2記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 水溶性高分子の融点が40℃以上である請求項1〜3いずれか記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 水溶性高分子が平均分子量6000以上、20000以下のポリエチレングリコールである請求項1〜4いずれか記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 水難溶性蛍光体がジモルホリノ型蛍光体及び水易溶性蛍光体がビフェニル型蛍光体である請求項2〜5いずれか記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物。
- 平均分子量2000以上、20000以下のポリエチレングリコールを含む水溶性高分子溶液に水難溶性蛍光体を分散機を用いて微分散させ、未溶解蛍光体の最小沈降距離を、80℃下4日間静置後で40mm以下の分散状態に調整する粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物の製造方法。
- 請求項1〜6いずれか記載の粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物をベース洗剤粒子群に添加して得られる粉末洗剤組成物。
- 粉末洗剤添加用蛍光体分散液組成物の含有量が洗剤粒子群100重量部に対して0.1重量部以上、3重量部以下である請求項8記載の粉末洗剤組成物。
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