JP3839764B2 - ディーゼルエンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの排気浄化装置において、特に、窒素酸化物の浄化効率を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出される排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化する排気浄化装置として、例えば、特開2002−4840号公報に開示されるような排気浄化装置が提案されている。かかる排気浄化装置は、酸素過剰雰囲気で窒素酸化物を無害な窒素(N2)、酸素(O2)等に転化すべく、ディーゼルエンジンの排気通路に窒素酸化物還元触媒が介装されている。また、窒素酸化物還元触媒における窒素酸化物浄化効率を高めるべく、固体状の尿素((NH22CO)等の還元剤を車両上に搭載し、加熱液化して、液体状となった還元剤を窒素酸化物還元触媒の上流側の排気通路に添加する構成が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、液体状の還元剤を排気通路に添加すると、還元剤が液滴状態で添加されるため、窒素酸化物還元触媒に対する還元剤の供給にむらが生じ、還元剤の拡散が不十分になり易いおそれがあった。また、還元剤が液滴状態で排気と混合するため、気化熱により排気温度が低下し、窒素酸化物還元触媒の活性が低下してしまうという問題点があった。このため、従来技術においては、液体状の還元剤を添加しても、窒素酸化物還元触媒による窒素酸化物浄化効率が期待したほど向上しなかった。
【0004】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、還元剤の拡散性を高めると共に、窒素酸化物還元触媒の活性の低下を防止することで、窒素酸化物還元触媒による窒素酸化物浄化効率を向上させたディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明では、尿素水溶液を貯蔵する尿素水溶液貯蔵手段と、ディーゼルエンジンの排気熱を利用して、尿素水溶液からアンモニアガスを生成する尿素加水分解触媒と、前記尿素水溶液貯蔵手段に貯蔵された尿素水溶液を前記尿素加水分解触媒に供給する尿素水溶液供給手段と、前記尿素加水分解触媒により生成されたアンモニアガスを貯蔵するアンモニアガス貯蔵手段と、前記ディーゼルエンジンの排気通路に介装され、前記ディーゼルエンジンの排気中の窒素酸化物を還元除去する窒素酸化物還元触媒と、前記アンモニアガス貯蔵手段に貯蔵されたアンモニアガスを前記窒素酸化物還元触媒の上流側に添加するアンモニアガス添加手段と、を含んで構成され、前記尿素加水分解触媒は、前記排気通路から受熱可能に、略鉛直方向に沿って延びるように配置され、鉛直方向下部に尿素水溶液が流入する流入口が設けられるとともに、鉛直方向上部に前記アンモニアガス貯蔵手段が一体的に設けられたことを特徴とする。
【0006】
かかる構成によれば、尿素加水分解触媒により、ディーゼルエンジンの排気熱を利用して、尿素水溶液貯蔵手段に貯蔵された尿素水溶液からアンモニアガスが生成され、アンモニアガス貯蔵手段に貯蔵される。そして、このアンモニアガス貯蔵手段に貯蔵されたアンモニアガスが、還元剤として窒素酸化物還元触媒の上流側に添加されるので、排気中に十分に拡散され、かつ排気温度を低下させることなく、窒素酸化物還元触媒の活性を高められ、窒素酸化物浄化効率を向上させたディーゼルエンジンの排気浄化装置が得られる。
また、尿素加水分解触媒の鉛直方向下部に尿素水溶液の流入口が設けられると共に、鉛直方向上部にアンモニアガス貯蔵手段を設けたので、尿素加水分解触媒において尿素水溶液からアンモニアガスを生成する際に残った尿素水溶液が、アンモニアガス貯蔵手段に流入することはない。更に、アンモニア貯蔵手段と尿素加水分解触媒を一体化してコンパクトにすることができる。
請求項2記載の発明は、前記アンモニアガス貯蔵手段は、前記アンモニア貯蔵手段内で冷却して液化したアンモニアを、鉛直方向下方に位置する前記尿素加水分解触媒に戻すように、傾斜した底板を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、アンモニア貯蔵手段内のアンモニアガスが冷却して液化しても、傾斜した底板に沿って鉛直下方に流れ落ちて、尿素加水分解触媒に戻り、再度加熱され、気化するので、アンモニアガス貯蔵手段に液化したアンモニアが溜まることなく、添加制御手段により排気中に液体のアンモニアが添加されることを防止する。
【0007】
請求項記載の発明は、前記ディーゼルエンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて、前記アンモニアガス添加手段によるアンモニアガスの添加流量を制御する添加制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、添加制御手段により、ディーゼルエンジンの運転状態に基づいて窒素酸化物還元触媒の上流側へのアンモニアガスの添加流量が最適な流量に制御され、アンモニアガスの消費量が最小限に抑制される。
【0008】
請求項記載の発明は、前記尿素加水分解触媒の触媒温度を検出する触媒温度検出手段と、前記アンモニアガス貯蔵手段内のガス圧力を検出する圧力検出手段と、前記触媒温度検出手段及び圧力検出手段により夫々検出された触媒温度及びガス圧力に基づいて、前記尿素水溶液供給手段による尿素水溶液の供給流量を制御する供給制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0009】
かかる構成によれば、供給制御手段は、アンモニアガス貯蔵手段内のガス圧力及び尿素加水分解触媒の触媒温度に基づいて、尿素水溶液供給手段による尿素水溶液の供給流量を制御することによって、尿素加水分解触媒におけるアンモニアガスの発生量を制御するので、アンモニアガス貯蔵手段内のアンモニアガスが常に十分な圧力に保持されるようになる。その際に、供給制御手段は、尿素加水分解触媒の触媒温度が活性温度未満の場合に、尿素水溶液を尿素加水分解触媒に供給しないように尿素水溶液供給手段を制御すれば、尿素水溶液の消費量を抑制できる。
【0010】
請求項記載の発明は、前記尿素加水分解触媒の触媒温度を検出する触媒温度検出手段と、前記尿素加水分解触媒を加熱する加熱手段と、前記触媒温度検出手段により検出された触媒温度に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する加熱制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、尿素加水分解触媒は、触媒温度が低いときには、加熱手段により加熱されるので、単位時間当たりのアンモニアガスの生成量を増加することができる。
【0013】
請求項記載の発明は、前記加熱手段から外気への放熱を抑制する断熱手段が設けられたことを特徴とする。
かかる構成によれば、加熱手段により発生した熱量が外気へ極力漏れることなく、加熱手段により効率よく尿素加水分解触媒を加熱できるので、加熱手段の消費エネルギーが極力抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係るディーゼルエンジンの排気浄化装置の構成を示すブロック図である。
車両のディーゼルエンジン1の排気通路2には、排気流通方向に沿って、粒子状物質(PM)を捕集除去するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)3と窒素酸化物を還元浄化する窒素酸化物還元触媒4とが、介装されている。
【0015】
DPF3は、セラミック等の多孔性部材からなる隔壁により排気流と略平行なセルが多数形成され、各セルの入口と出口とが目封材により互い違いに千鳥格子状に目封じされた構成をなす。そして、出口が塞がれたセル内の排気が、隔壁を介して入口が塞がれている隣接するセルに流入するとき、排気中のPMが隔壁を形成する多孔性部材により捕集除去される。
【0016】
一方、窒素酸化物還元触媒4は、セラミックのコーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼からなるハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの触媒担体に、例えば、ゼオライト系の活性成分が担持された構成をなす。そして、触媒担体に担持された活性成分は、還元剤としてのアンモニア(NH3)の供給を受けて活性化し、窒素酸化物を効果的に無害物質に転化させる。
【0017】
ディーゼルエンジン1とDPF3の間の排気通路2には、尿素水溶液からアンモニアと二酸化炭素(CO)の混合気であるアンモニアガスを発生させるアンモニア発生装置5が設けられている。アンモニア発生装置5は、図2に示すように、排気通路2の周囲を囲むように鉛直方向に立設し、円筒状の本体30の内部に尿素加水分解触媒31が充填されており、鉛直方向下端に尿素水溶液が流入される流入口32が設けられ、鉛直方向上端にはアンモニアガスを排出する排出口33が設けられている。また、本体30の周囲には、電気ヒータ34(加熱手段)が設けられていて、この電気ヒータ34は、発熱することにより、尿素加水分解触媒31の触媒温度を上昇させる。本体30には、触媒温度センサ35(触媒温度検出手段)が設けられていて、尿素加水分解触媒31の触媒温度を検出する。
【0018】
なお、尿素加水分解触媒31は、酸化チタン(TiO)、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)等を混合して生成したペレットから構成される。このような構成により、アンモニア発生装置5は、下記の化学式のように、外部から供給された尿素水溶液から、アンモニアと二酸化炭素とを生成する。
(NHCO+HO→2NH+CO
更に、車両には、尿素水溶液が貯蔵される尿素水溶液タンク6(尿素水溶液貯蔵手段)が設けられている。そして、この尿素水溶液タンク6に貯蔵された尿素水溶液は、ポンプ7(尿素水溶液供給手段)により第1のチェックバルブ8を通って、アンモニア発生装置5に供給され、ここで発生したアンモニアガスは、第2のチェックバルブ9を通って、車両に設けられたアンモニアガスタンク10(アンモニアガス貯蔵手段)に貯蔵される。本実施形態では、アンモニアガスタンク10は、図2に示すように、アンモニア発生装置5の鉛直方向上部に、本体30と一体となるように設けられている。
【0019】
このアンモニアガスタンク10と、窒素酸化物還元触媒4の上流側の排気通路2と、の間には、排気中にアンモニアガスを添加するアンモニアガス添加手段11が設けられる。このアンモニアガス添加手段11は、アンモニアガス導入路11Aと、制御弁11Bと、を含んで構成される。アンモニアガス導入路11Aは、アンモニアガスタンク10と、窒素酸化物還元触媒4の上流側の排気通路2と、を連通した配管であり、制御弁11Bは、このアンモニアガス導入路11Aに介装されており、アンモニアガス導入路11Aを流れるアンモニアガスの流量を調節する。
【0020】
そして、窒素酸化物還元触媒4はこのアンモニアガスを還元剤として、ディーゼルエンジン1から排出された排気から、窒素酸化物を還元除去する。
更に、窒素酸化物還元触媒4の下流側の排気通路2には余剰還元剤酸化触媒12が設けられ、窒素酸化物還元触媒4にて余ったアンモニアガスを酸化して排気中から除去する。
【0021】
ところで、ディーゼルエンジン1には、運転状態を検出する運転状態検出手段として、吸気流量を検出する吸気流量センサ13、回転速度を検出する回転速度センサ14、負荷を検出する負荷センサ15が設けられ、更に、排気通路2には、排気温度を検出する排気温度センサ16、排気中の窒素酸化物の濃度を検出する窒素酸化物センサ17及び排気圧力を検出する排気圧力センサ18が設けられている。そして、車両には、マイクロコンピュータを内蔵したアンモニアガス供給コントロールユニット19(添加制御手段)が設けられ、このアンモニアガス供給コントロールユニット19は、上述の吸気流量センサ13、回転速度センサ14、負荷センサ15、排気温度センサ16、窒素酸化物センサ17、排気圧力センサ18により夫々検出された、吸気流量、回転速度、負荷、排気温度、窒素酸化物濃度及び排気圧力から、排気中の窒素酸化物を還元するために必要なアンモニアガスの添加流量を演算し、制御弁11Aを制御することにより、アンモニアガスタンク10に貯蔵されたアンモニアガスの窒素酸化物還元触媒4の上流側の排気通路2への添加流量を調節する。これにより、アンモニアガスタンク10からディーゼルエンジン1の運転状況に見合った最適な量のアンモニアガスが窒素酸化物還元触媒4の上流側に添加される。
【0022】
更に、車両には、尿素加水分解コントロールユニット20(供給制御手段、加熱制御手段)が設けられている。この尿素加水分解コントロールユニット20は、アンモニアガスタンク10に設けられた圧力センサ21(圧力検出手段)により検出されたアンモニアガスタンク10内の圧力と、アンモニア発生装置5に設けられた触媒温度センサ35により検出された尿素加水分解触媒31の触媒温度に応じて、ポンプ7及びアンモニア発生装置5に設けられた電気ヒータ34の作動を制御する。
【0023】
ここで、図3を用いて、尿素加水分解コントロールユニット20における制御方法を詳述する。まず、尿素加水分解コントロールユニット20は、車両のキースイッチONにて電源が供給され、制御を開始する。始めにステップ1(図ではS1と表記する、以下同様)では、電気ヒータ34の作動を停止させる。次にステップ2では、ポンプ7の作動を停止させる。そして、ステップ3では、回転速度センサ14からの信号により、ディーゼルエンジン1が稼動中であるかを判定し、稼動中でない(停止した)場合は制御が終了する。ディーゼルエンジン1が稼動中である場合はステップ4へ進む。
【0024】
ステップ4では、圧力センサ21からの信号によりアンモニアガスタンク10内の圧力が設定圧未満であるか判定し、設定圧未満でない場合は、ステップ1に戻る。設定圧未満の場合は、ステップ5に進み、ステップ5では、触媒温度センサ35からの信号により、尿素加水分解触媒31の触媒温度が活性温度以上であるか判定する。活性温度以上でない場合は、ステップ6に進み、ステップ6では、ポンプ7の作動を停止させ、次に、ステップ7では、電気ヒータ34を作動させ、尿素加水分解触媒31を加熱し、再びステップ5に戻る。
【0025】
一方、尿素加水分解触媒31の触媒温度が活性温度以上である場合は、ステップ8に進む。ステップ8では、電気ヒータ34の作動を停止させ、次にステップ9では、ポンプ7を作動させる。そして、ステップ3に戻る。なお、ステップ4,ステップ5、ステップ6及びステップ9が供給制御手段に、ステップ5、ステップ7及びステップ8が加熱制御手段に相当する。
【0026】
以上のようにして、アンモニアガスタンク10内の圧力が設定圧未満の場合は、ポンプ7を作動して、尿素水溶液をアンモニア発生装置5に供給する。また、尿素加水分解触媒31の触媒温度が活性温度未満の場合は、ポンプ7の作動は行わず、電気ヒータ34を作動して尿素加水分解触媒31を活性温度になるまで加熱する。そして、尿素加水分解触媒31の触媒温度が活性温度以上となったら、電気ヒータ34の作動を停止させ、ポンプ7を作動して、尿素水溶液をアンモニア発生装置5に供給する。
【0027】
以上により、尿素加水分解触媒31によって、ディーゼルエンジン1の排気熱を利用して、尿素水溶液タンク6に貯蔵された尿素水溶液からアンモニアガスが生成され、アンモニアガスタンク10に貯蔵される。そして、このアンモニアガスは窒素酸化物還元触媒4の上流側に必要量添加され、ディーゼルエンジン1の排気中の窒素酸化物が還元除去される。
【0028】
なお、アンモニア発生装置5は、排気通路のいずれの位置に配置しても実施はできるが、ディーゼルエンジン1の排気マニフォールド近傍の排気通路2に設けることが好ましい。これは、ディーゼルエンジン1の排気マニフォールド近傍に配置することによって、排気熱を有効に利用できるためである。
また、本実施形態では、アンモニア発生装置5の鉛直方向上部に、本体30と一体となるように、アンモニアガスタンク10を設けたことで、本発明のディーゼルエンジンの排気浄化装置をコンパクトに構成できる。更に、排気通路2の排気熱により、アンモニアガスタンク10内のアンモニアガスが加熱されるので、アンモニアガスが冷却して液化するのを抑制できる。また、アンモニアガスタンク10の底板36を、アンモニア発生装置5に向かって鉛直方向下方に傾斜することにより、例えアンモニアガスタンク10内のアンモニアガスが冷却してアンモニアが液化しても、傾斜した底板に沿って鉛直下方のアンモニア発生装置5に流れ落ちるので、液化したアンモニアは排気熱によって加熱され気化される。これにより、アンモニアガスタンク10に液化したアンモニアが溜まらずに、排気通路2に液体のアンモニアが添加されることを防止できる。
【0029】
更に、アンモニア発生装置5の周囲を断熱材(断熱手段)で包むことが好ましい。これにより、排気通路2の熱及び電気ヒータ34の熱が外気へ放熱することなく、効率よく尿素加水分解触媒30の加熱に利用され、電気ヒータの消費電力を低減することができる。
【0030】
また、本実施形態では、アンモニアガス供給コントロールユニット19及び尿素加水分解コントロールユニット20は、独立して設けられているが、一体にして設けても良い。一体にすることにより、部品点数が削減できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、アンモニアガス貯蔵手段に貯蔵されたアンモニアガスが、還元剤として窒素酸化物還元触媒の上流側に添加されるので、排気中に十分に拡散され、かつ排気温度を低下させることなく、窒素酸化物還元触媒の活性を高められ、窒素酸化物浄化効率を向上させたディーゼルエンジンの排気浄化装置が得られる。
また、尿素加水分解触媒の鉛直方向下部に尿素水溶液の流入口が設けられると共に、鉛直方向上部にアンモニアガス貯蔵手段が設けられたので、尿素加水分解触媒において、尿素水溶液からアンモニアガスを生成する際に残った尿素水溶液が、アンモニアガス貯蔵手段に流入することはない。更に、アンモニア貯蔵手段と尿素加水分解触媒を一体化してコンパクトにすることができる。
請求項2記載の発明によれば、アンモニア貯蔵手段内のアンモニアガスは、冷却して液化しても、傾斜した底板に沿って鉛直下方に流れ落ちて、尿素加水分解触媒に戻り、再度加熱され、気化するので、アンモニアガス貯蔵手段に液化したアンモニアが溜まることなく、添加制御手段により排気中に液体のアンモニアが添加されることを防止する。
【0032】
請求項記載の発明によれば、添加制御手段により、ディーゼルエンジンの運転状態に基づいて窒素酸化物還元触媒の上流側へのアンモニアガスの添加流量が最適な流量に制御され、アンモニアガスの消費量が最小限に抑制される。
請求項記載の発明によれば、供給制御手段は、アンモニアガス貯蔵手段内のガス圧力及び尿素加水分解触媒の触媒温度に基づいて、尿素水溶液供給手段による尿素水溶液の供給流量を制御することによって、尿素加水分解触媒におけるアンモニアガスの発生量を制御するので、アンモニアガス貯蔵手段内のアンモニアガスが常に十分な圧力に保持されるようになる。その際に、供給制御手段は、尿素加水分解触媒の触媒温度が活性温度未満の場合に、尿素水溶液を尿素加水分解触媒に供給しないように尿素水溶液供給手段を制御すれば、尿素水溶液の消費量を抑制できる。
【0033】
請求項記載の発明によれば、尿素加水分解触媒は、触媒温度が低いときには、加熱手段により加熱されるので、単位時間当たりのアンモニアガスの生成量を増加することができ、ディーゼルエンジンの始動直後など、触媒温度が低いときでも、アンモニアガスの不足による窒素酸化物の除去性能の低下を抑制できる。
【0034】
請求項記載の発明によれば、加熱手段により発生した熱量が外気へ極力漏れることなく、加熱手段により効率よく尿素加水分解触媒を加熱できるので、加熱手段の消費エネルギーが極力抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディーゼルエンジンの排気浄化装置の構成を示すブロック図
【図2】同上排気浄化装置におけるアンモニア発生装置の構造図
【図3】同上排気浄化装置における尿素加水分解コントロールユニット制御内容を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
2 排気通路
4 窒素酸化物還元触媒
5 アンモニア発生装置
6 尿素水溶液タンク
7 ポンプ
10 アンモニアガスタンク
11 アンモニアガス添加手段
11A アンモニアガス導入路
11B 制御弁
13 吸気流量センサ
14 回転速度センサ
15 負荷センサ
16 排気温度センサ
17 窒素酸化物センサ
18 排気圧力センサ
19 アンモニアガス供給コントロールユニット
20 尿素加水分解コントロールユニット
21 タンク内圧力センサ
35 触媒温度センサ
31 尿素加水分解触媒
34 電気ヒータ
36 底板

Claims (6)

  1. 尿素水溶液を貯蔵する尿素水溶液貯蔵手段と、
    ディーゼルエンジンの排気熱を利用して、尿素水溶液からアンモニアガスを生成する尿素加水分解触媒と、
    前記尿素水溶液貯蔵手段に貯蔵された尿素水溶液を前記尿素加水分解触媒に供給する尿素水溶液供給手段と、
    前記尿素加水分解触媒により生成されたアンモニアガスを貯蔵するアンモニアガス貯蔵手段と、
    前記ディーゼルエンジンの排気通路に介装され、前記ディーゼルエンジンの排気中の窒素酸化物を還元除去する窒素酸化物還元触媒と、
    前記アンモニアガス貯蔵手段に貯蔵されたアンモニアガスを前記窒素酸化物還元触媒の上流側に添加するアンモニアガス添加手段と、を含んで構成され
    前記尿素加水分解触媒は、前記排気通路から受熱可能に、略鉛直方向に沿って延びるように配置され、鉛直方向下部に尿素水溶液が流入する流入口が設けられるとともに、鉛直方向上部に前記アンモニアガス貯蔵手段が一体的に設けられたことを特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  2. 前記アンモニアガス貯蔵手段は、前記アンモニア貯蔵手段内で冷却して液化したアンモニアを、鉛直方向下方に位置する前記尿素加水分解触媒に戻すように、傾斜した底板を有することを特徴とする請求項記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  3. 前記ディーゼルエンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて、前記アンモニアガス添加手段によるアンモニアガスの添加流量を制御する添加制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  4. 前記尿素加水分解触媒の触媒温度を検出する触媒温度検出手段と、
    前記アンモニアガス貯蔵手段内のガス圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記触媒温度検出手段及び圧力検出手段により夫々検出された触媒温度及びガス圧力に基づいて、前記尿素水溶液供給手段による尿素水溶液の供給流量を制御する供給制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  5. 前記尿素加水分解触媒の触媒温度を検出する触媒温度検出手段と、
    前記尿素加水分解触媒を加熱する加熱手段と、
    前記触媒温度検出手段により検出された触媒温度に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する加熱制御手段と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  6. 前記加熱手段から外気への放熱を抑制する断熱手段が設けられたことを特徴とする請求項記載のディーゼルエンジンの排気浄化装置。
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