JP3839165B2 - 収納ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリルチップ等の棒状収納物を収納するための収納ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ドリルチップなどの棒状収納物用のケースとして、例えば、米国特許第4509656号特許明細書に記載さるケースや、実開昭62−105134号公報に記載される様に、収納物の長さに応じて下ケースと上ケースとの係合位置を変化させることことのできる収納ケースが知られている。
【0003】
これら従来の収納ケースによれば、収納物の長さに応じて全長を可変でき、非常に便利なものであるが、以下の様な欠点が存在した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1に、従来の長さ可変の収納ケースにおいても、その最大長さと最小長さには自ずと限界があることから、収納物の長さに応じて何種類ものケースを製造する必要があるという欠点である。
【0005】
第2に、内部に収納される工具類には、種々の太さのものがあり、ケース内で横方向にがたついて下ケースの脱落の原因となる場合があることから、できるだけ横方向のがたつきを少なくする様に、収納物の太さに応じて何種類ものケースを製造する必要があるという欠点である。
【0006】
第3に、上述した従来の長さ可変の収納ケースは、ブロー成形によって製造される構造のものであったため、高精度が得られず、収納物のがたつきによって下ケースが抜け落ちる可能性があるという欠点である。
【0007】
そこで、本発明は、収納物の長さが変わっても、最適な状態で棒状収納物を収納しておくことのできる汎用性の高い収納ケースであって、射出成形によって精度よく製造し得る収納ケースを提供することを第1の目的とする。また、長さに加えて太さが変わっても、最適な状態で棒状収納物を収納しておくことのできる汎用性の高い収納ケースを提供することを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の目的を達成するためになされた収納ケースは、請求項1に記載した様に、下端を開口されると共に上端を閉じられた筒体からなり、下端から所定高さの位置の筒壁に切り込みを入れることによって形成された軸方向に伸びる弾性片と、該弾性片の内面に内側へ飛び出す様に形成された凸部とを有する上ケースと、上端を開口されると共に下端を閉じられた筒体からなり、上端側に前記上ケースの内面形状とほぼ一致する外面形状の嵌合部を有し、該嵌合部の筒壁外面に、前記上ケースを上方から嵌合させたときに前記凸部と嵌合する凹部が形成された下ケースとに加えて、上下両端を開口された筒体からなり、前記上ケースの下端部分とほぼ同一の形状を呈する下側嵌合部と、前記下ケースの嵌合部とほぼ同一の形状を呈する上側嵌合部とを備える中間ケースを少なくとも1個以上備え、前記中間ケースの前記下側嵌合部には、下端から所定高さの位置の筒壁に切り込みを入れることによって、前記上ケースの前記弾性片と同様の弾性片が形成されると共に、該弾性片の内面に、前記下ケースの嵌合部に設けた凹部と嵌合する凸部が形成され、前記中間ケースの前記上側嵌合部には、前記上ケースを嵌合させたときに当該上ケースに設けた弾性片の凸部と嵌合する凹部が形成されている収納ケースであって、前記各ケースは、いずれも断面形状がほぼ正方形状の筒体からなり、前記各凹部及び前記凸部を有する弾性片はいずれも各筒体のコーナー部分に設けられると共に、前記各凹部は、当該凹部が形成される筒壁の肉厚よりも浅く、前記凸部は、当該凹部に嵌合されたときに弾性片が外側へ撓まない程度の突出量とされていることを特徴とする。
【0009】
この請求項1の収納ケースにおいては、上述の様に、中間ケースは、その下端側を下ケースの嵌合部と嵌合される形状とされると共に上端側を上ケースと嵌合される形状に構成されている。従って、下ケースと上ケースの間に中間ケースを嵌合させることにより、長さを長くした収納ケースとすることができる。また、このとき、中間ケース同士を嵌合させることもできる。よって、種々の長さの収納物に応じて、使用する中間ケースの数を変えるだけで最適な長さの収納ケースを容易に得ることができ、長さに対する汎用性を高めることができる。もちろん、中間ケースについてだけ、何種類か長さの異なるものを準備しておいて、これらの中で最適のものを下ケースと上ケースの間に嵌合させる構成とした場合にも、下ケース及び上ケースについては同じものを使用しつつ種々の長さの収納物に応じたケースを提供することができ、これだけでも従来に比べて汎用性を高めることができる。また、請求項1の収納ケースによれば、各凹部は当該凹部が形成される筒壁の肉厚よりも浅いことから、凹部を形成するために下ケースや中間ケースの筒壁を内側へ窪ませ る必要がない。また、凸部はケース内面より内側へ飛び出すものの、軸方向に伸びる弾性片に対して形成されるので、射出成型時にこの弾性片の切り込みも同時に形成してやりさえすれば、内型から抜き取るときには弾性片が外側へ撓み、内側へ飛び出す凸部を有するにも拘わらず、中間ケースや上ケースを内型から容易に抜き取ることができる。よって、射出成形によって本発明の収納ケースを製造することができ、嵌合精度を高めることができる。また、各凹部及び各凸部を有する弾性片は、各ケースを構成するほぼ正方形状断面の筒体のコーナー部分に設けられているので、弾性片の剛性が増し、強い結合力が得られる。この結果、例えば、中間ケースを下ケースと上ケースの間に嵌合させて長さを調節して用いる場合に、各嵌合部分は強い嵌合力を発揮し、中間ケースの部分で脱落が生じるといった不具合を防止することができる。
【0010】
上記第2の目的をも達成するためになされた収納ケースは、請求項2に記載した様に、請求項1記載の収納ケースにおいて、前記下ケース又は前記中間ケースに設けられ、ケース内に収納する棒状収納物の外周面に当接することによって当該棒状収納物をケース内で保持するシャンクホルダを備えることを特徴とする。
【0011】
この請求項2の収納ケースによれば、棒状収納物は、その外周面をシャンクホルダによって保持された状態で、ケース内に収納される。従って、ケース内で横方向にがたつくことがない。なお、ここで、このシャンクホルダとしては、下ケース又は中間ケースの内面に、内側へ向かって伸びる複数のリブ状部材を設けることによって、下ケース及び中間ケースの外側形状を変えることなく、種々の太さの棒状収納物を収納することができる。この場合、シャンクホルダを設けるケースについては、そこに設けるリブ状部材の飛び出し量を変えたものを複数種類用意する必要があるが、それ以外のケースについては、1種類のものを用意すればよく、少なくとも上ケースについては汎用性を高めることができる。
【0012】
ここで、請求項3に記載した様に、請求項2記載の収納ケースにおいて、前記シャンクホルダが、前記下ケースの嵌合部及び前記中間ケースの上側嵌合部の内壁面に嵌合し得る下方筒部と、該下方筒部の上端側で外側に張り出すと共に前記下ケースの嵌合部及び前記中間ケースの上側嵌合部の外面よりはみ出さない外面形状を有する上方筒部とを備え、前記下ケース及び前記中間ケースに対して着脱可能な別部品によって構成されていることが望ましい。
【0013】
この請求項3の収納ケースによれば、収納物の太さに応じたシャンクホルダを下ケースの嵌合部又は中間ケースの上側嵌合部に嵌合させた状態で棒状収納物を収納し、上ケースを閉じることによって、内部で収納物が横方向にがたつかないケースを完成することができる。この場合、下ケース、上ケース及び中間ケースとしては同じものを用い、シャンクホルダだけを収納物の太さに応じたものにするだけでよく、さらに汎用性を高めることができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態としての工具収納ケースは、図1に示す様に、上ケース10と、下ケース20と、中間ケース30と、シャンクホルダ40とによって構成されている。これら各部品10〜40は、いずれも透明プラスチックを射出成形して製造されたものである。
【0017】
上ケース10は、コーナーをアール取りした断面正方形状を呈し、下端を開口し上端を閉じた中空の筒体によって構成されている。そして、4つのコーナー部11の内の対角位置にある2つに、下端から所定高さの位置の筒壁にU字状の切り込み12を入れることによって形成された弾性片13がケースと一体的に設けられている。そして、この弾性片13の内面に、縦断面台形状の凸部14が一定の間隔で各3個ずつ一体に設けられている。
【0018】
下ケース20は、コーナーをアール取りした断面正方形状を呈し、上端を開口し下端を閉じた中空の筒体によって構成されている。そして、上端側に上ケース10の内面形状とほぼ一致する外面形状の嵌合部21を有し、この嵌合部21の下端には外へ張り出す段部22が形成されている。この段部22より下側は、上ケース10の外面形状とほぼ一致する外形形状の摘み部23とされており、滑り難くするための複数条の溝24が刻設されている。また、嵌合部21の4つのコーナー部25には、それぞれ、段部22の位置まで上ケース10を嵌合させたとき、上ケース10側に設けた凸部14と嵌合する縦断面台形状の凹部26が一定の間隔で各3個ずつ設けられている。なお、この凹部26は、嵌合部21の肉厚より浅いものである。
【0019】
中間ケース30は、上下両端を開口された中空の筒体によって構成されている。そして、上ケース10の下端部分とほぼ同一の形状を呈し、4つのコーナー部31の内の対角位置にある2つに、下ケース20の嵌合部21に設けた凹部26と嵌合する各3個の凸部32が形成された弾性片33を有する下側嵌合部34と、下ケース20の嵌合部21とほぼ同一の形状を呈し、上ケース10を嵌合させたときに当該上ケース10に設けた弾性片13の凸部14と嵌合する様に、4つのコーナー部35のそれぞれに各3個の凹部36を有する上側嵌合部37とを備えている。
【0020】
シャンクホルダ40は、下ケース20の嵌合部21及び中間ケース30の上側嵌合部37の各内壁面に嵌合し得る下方筒部41と、下方筒部41の上端側で外側に張り出すと共に下ケース20の嵌合部21及び中間ケース30の上側嵌合部37の外面とほぼ同一の外面形状を有する上方筒部42とを備えている。そして、下方筒部41には、ケース内に収納する工具の軸径に一致する円孔43が貫通されると共に、上方筒部42には、この円孔43の周縁まで伸びる4個のリブ44が設けられている。
【0021】
本実施の形態においては、以上の様な上ケース10、下ケース20、中間ケース30及びシャンクホルダ40を用いて、図2に示す様に、各種長さのドリルチップを収納し得るケースを構成することができる。
【0022】
まず、図2(A)は、各部品10〜40を用いて、中程度の長さのドリルチップ51を収納するケース61を構成した状態を示している。ここでは、下ケース20の嵌合部21に対して、シャンクホルダ40を嵌合し、この状態においてドリルチップ51をシャンクホルダ40で保持させて下ケース20内に収納する。そして、中間ケース30の下側嵌合部34を下ケース20の嵌合部21に嵌合させ、さらに、中間ケース30の上側嵌合部37に対して上ケース10を嵌合させることにより、中程度の長さのドリルチップ51に対して最適な長さの収納ケース61を構成している。
【0023】
また、図2(B)は、各部品10〜40の内、中間ケース30を除く各部品を用いて、短いドリルチップ62を収納するケース62を構成した状態を示している。ここでも、下ケース20の嵌合部21に対して、シャンクホルダ40を嵌合し、この状態においてドリルチップ52をシャンクホルダ40で保持させて下ケース20内に収納する。そして、下ケース20の嵌合部21に対して上ケース10を嵌合させることにより、長さの短いドリルチップ52に対して最適な長さの収納ケース62を構成している。
【0024】
さらに、図2(C)は、各部品10〜40を用いて、長さの長いドリルチップ53を収納するケース63を構成した状態を示している。ここでは、下ケース20の嵌合部21に対して1段目の中間ケース30の下側嵌合部34を嵌合させると共に、この1段目の中間ケース30の上側嵌合部37に対して2段目の中間ケース30の下側嵌合部37を嵌合させ、さらに、この2段目の中間ケースの上側嵌合部37に対してシャンクホルダ40を嵌合し、この状態においてドリルチップ53をシャンクホルダ40で保持させつつ下ケース20及び2段の中間ケース30,30で構成したケース内に収納する。そして、2段目の中間ケース30の上側嵌合部37に対して上ケース10を嵌合させることにより、長さの長いドリルチップ53に対して最適な長さの収納ケース63を構成している。
【0025】
この様に、第1の実施の形態によれば、収納するドリルチップ51〜53に対して最適な長さの収納ケース61〜63を、共通の部品10〜40を用いて構成することができる。そして、収納ケース61〜63内においては、シャンクホルダ40によってドリルチップ51〜53がそれぞれの外周面を保持されているので、横方向にがたつくことがない。なお、図2に示した各ドリルチップ51〜53よりも細いドリルチップを収納する場合には、シャンクホルダ40のみを当該細いドリルチップの保持に適するものに取り換えるだけでよく、上ケース10、下ケース20及び中間ケース30についてはそのままこれらを用いることができる。
【0026】
この結果、第1の実施の形態によれば、共通の部品10〜40により、内部で収納物が横方向にがたつくことなく、最適な長さの収納ケース61〜63を構成することができる。また、シャンクホルダ40を交換するだけで、他の部品10〜30は共通のままにして各種の太さの収納物に対して横方向のがたつきを防止できる収納ケースを提供することもできる。
【0027】
また、例えば、図2(C)の収納ケース63からドリルチップ53を取り出す場合、上ケース10を取り除き、シャンクホルダ40を指で摘んで引き抜くことにより、ドリルチップ53自体に直接触れることなくこれを取り出すことができる。ドリルチップ53等には、防錆用のオイルが塗布されているので、こうしてシャンクホルダ40を摘んで取り出すことで、手指の汚れを防止することができるという効果もある。
【0028】
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態における下ケース20の代わりに、図3に示す様なシャンクホルダ付きの下ケース70を用いるものである。このシャンクホルダ付きの下ケース70は、第1の実施の形態の下ケース20と同様に、コーナーをアール取りした断面正方形状を呈し、上端を開口し下端を閉じた中空の筒体によって構成され、上端側に上ケース10の内面形状とほぼ一致する外面形状の嵌合部71を有し、この嵌合部71の下端には外へ張り出す段部72が形成されると共に、段部72より下側は上ケース10の外面形状とほぼ一致する外形形状の摘み部73とされている。また、嵌合部71の4つのコーナー部75には、それぞれ、段部72の位置まで上ケース10や中間ケース30を嵌合させたとき、上ケース10及び中間ケース30側に設けた凸部14,32と嵌合する縦断面台形状の凹部76が各3個ずつ設けられている。そして、第1の実施の形態のものと相違する点として、ケース内面に、4個のリブ81が一体成形されている。この4個のリブ81は、いずれも上端を湾曲された形状を呈し、その垂直部にてドリルチップ54の外周面に当接する様に構成されている。また、下ケース70の底82には、断面半円形状の突条83が設けられている。
【0029】
この第2の実施の形態によれば、下ケース70内のリブ81にてドライバチップ54を横方向にがたつくことなく保持することができる。それにも拘わらず、下ケース70自体の嵌合部71の構造は第1の実施の形態の下ケース20と同じに構成されているので、第1の実施の形態で説明した中間ケース30を必要数だけこの下ケース70の上方に嵌合させ、上ケース10で蓋を閉じることにより、各種の長さのドリルチップに対して適切な長さの収納ケースを少ない部品点数を用意しておくだけで提供することができる。この場合、第1の実施の形態で説明したシャンクホルダ40は用いなくてもよい。なお、かなり長いドリルチップを収納する場合には、中間ケース30のいずれかの上側嵌合部37に対してシャンクホルダ40を嵌合させて、2ヶ所でドリルチップを保持する様にしてもよい。
【0030】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。
【0031】
例えば、第1の実施の形態において、シャンクホルダ40を用いずに、上ケース10と、下ケース20と、必要な数の中間ケース30とを用いて、収納物の長さに応じた全長の収納ケースを構成する様にしてもよい。この場合も、本発明の目的の一つである共通部品により種々の長さの収納ケースを構成するという目的は十分に達成されるからである。
【0032】
【発明の効果】
以上詳細に説明した様に、請求項1の収納ケースによれば、収納物の長さが変わっても、共通の部品によりこれに適切に対応することができると共に、射出成形によって高精度に各部品を製造することができる上に、弾性片をコーナー部分に設けることでその剛性を高めることができ、上ケースと下ケースとの間に中間ケースを嵌合させて長い収納ケースとして提供する場合にも、収納ケース自体がぐらつくといったことがない。また、請求項2及び請求項3の収納ケースによれば、さらに、収納物の太さが変わった場合にも、少なくとも部品の一部についてはこれをそのまま用いて、収納物の太さに対して汎用性の高い収納ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の各構成部品について、(A)〜(D)は上ケースを示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は底面図、(D)はa−a断面図、(E)〜(H)は中間ケースを示し、(E)は正面図、(F)は平面図、(G)は底面図、(H)はb−b断面図、(I)〜(L)はシャンクホルダを示し、(I)は正面図、(J)は平面図、(K)は底面図、(L)はc−c断面図、(M)〜(P)は下ケースを示し、(M)は正面図、(N)は平面図、(O)は底面図、(P)はd−d断面図である。
【図2】 第1の実施の形態における各部品の種々の組み合わせによる使用状態を表した一部断面で示す正面図である。
【図3】 第2の実施の形態における下ケースを示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)はe−e断面図、(D)はf−f断面図である。
【符号の説明】
10・・・上ケース、12・・・切り込み、13・・・弾性片、14・・・凸部、20・・・下ケース、21・・・嵌合部、22・・・段部、26・・・凹部、30・・・中間ケース、32・・・凸部、33・・・弾性片、34・・・下側嵌合部、36・・・凹部、37・・・上側嵌合部、40・・・シャンクホルダ、41・・・下方筒部、42・・・上方筒部、43・・・円孔、44・・・リブ、51〜54・・・ドリルチップ、61〜63・・・収納ケース、70・・・下ケース、71・・・嵌合部、72・・・段部、76・・・凹部、81・・・リブ、83・・・突条。
Claims (3)
- 下端を開口されると共に上端を閉じられた筒体からなり、下端から所定高さの位置の筒壁に切り込みを入れることによって形成された軸方向に伸びる弾性片と、該弾性片の内面に内側へ飛び出す様に形成された凸部とを有する上ケースと、
上端を開口されると共に下端を閉じられた筒体からなり、上端側に前記上ケースの内面形状とほぼ一致する外面形状の嵌合部を有し、該嵌合部の筒壁外面に、前記上ケースを上方から嵌合させたときに前記凸部と嵌合する凹部が形成された下ケースとに加えて、
上下両端を開口された筒体からなり、前記上ケースの下端部分とほぼ同一の形状を呈する下側嵌合部と、前記下ケースの嵌合部とほぼ同一の形状を呈する上側嵌合部とを備える中間ケースを少なくとも1個以上備え、
前記中間ケースの前記下側嵌合部には、下端から所定高さの位置の筒壁に切り込みを入れることによって、前記上ケースの前記弾性片と同様の弾性片が形成されると共に、該弾性片の内面に、前記下ケースの嵌合部に設けた凹部と嵌合する凸部が形成され、
前記中間ケースの前記上側嵌合部には、前記上ケースを嵌合させたときに当該上ケースに設けた弾性片の凸部と嵌合する凹部が形成されている収納ケースであって、
前記各ケースは、いずれも断面形状がほぼ正方形状の筒体からなり、
前記各凹部及び前記凸部を有する弾性片はいずれも各筒体のコーナー部分に設けられると共に、
前記各凹部は、当該凹部が形成される筒壁の肉厚よりも浅く、
前記凸部は、当該凹部に嵌合されたときに弾性片が外側へ撓まない程度の突出量とされていることを特徴とする収納ケース。 - 請求項1記載の収納ケースにおいて、
前記下ケース又は前記中間ケースに設けられ、ケース内に収納する棒状収納物の外周面に当接することによって当該棒状収納物をケース内で保持するシャンクホルダを備えることを特徴とする収納ケース。 - 請求項2記載の収納ケースにおいて、
前記シャンクホルダが、前記下ケースの嵌合部及び前記中間ケースの上側嵌合部の内壁面に嵌合し得る下方筒部と、該下方筒部の上端側で外側に張り出すと共に前記下ケースの嵌合部及び前記中間ケースの上側嵌合部の外面よりはみ出さない外面形状を有する上方筒部とを備え、前記下ケース及び前記中間ケースに対して着脱可能な別部品によって構成されていることを特徴とする収納ケース。
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