JP3838021B2 - スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動接点とともに接点装置を構成する固定接点を一体に備える端子装置が器体内に収納されたスイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、可動接点とともに接点装置を構成する固定接点を一体に備える端子装置が器体内に収納されたスイッチが提供されている。この種の端子装置は、器体内に収納される端子板と、器体に貫設された電線挿入孔から挿入される電線を端子板との間で保持する鎖錠ばねとからなり、電線を電線挿入孔に挿入するだけで鎖錠ばねにより電線の抜止および接続が可能になるものであって速結端子と呼ばれている。ここにおいて、端子板は、鎖錠ばねとの間に電線を挟持する押え片と、固定接点が設けられた接点保持片と、押え片と接点保持片とを連結する連結片とを有している。
【0003】
ところで、上述の器体は前面が開口した直方体状のボディとボディの前面側に結合されるカバーとで構成されるものが広く用いられており、例えば、2極単投(いわゆる両切)の接点構成を採用したスイッチでは上記端子装置を2つ備え、各端子装置それぞれの端子板は、帯状の金属板を曲成して形成され、ボディの長手方向の一端部付近でボディの幅方向の両内側面に設けた保持溝にそれぞれ押え片の一側部が挿入保持されることでボディに対して位置決めされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のスイッチでは、上記端子装置における端子板の押え片の一側部を、ボディの内側面に設けた保持溝に挿入保持させることでボディに対して位置決めしているが、上記端子板の連結片および接点保持片それぞれの両側縁が直線状に形成されており、端子板の位置を規制する部位が少ないので、端子板の位置が安定しないという不具合があった。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、固定接点を一体に備える端子板の器体内における位置が安定したスイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、可動接点とともに接点装置を構成する固定接点を一体に備える端子装置が器体内に収納されたスイッチであって、端子装置は、器体内に収納される端子板と、器体に貫設された電線挿入孔から挿入される電線を端子板との間に接続保持する鎖錠ばねとからなり、端子板は、器体内に設けられた保持溝に側部が挿入され鎖錠ばねとの間に前記電線を挟持する押え片と、固定接点が設けられた接点保持片と、押え片と接点保持片とを連結する連結片とを有し、器体の内周面に形成された位置決めスリットへ挿入される位置決め突起が前記接点保持片の側縁に突設されてなることを特徴とするものであり、端子板は押え片が保持溝に挿入保持されるとともに、前記接点保持片の側縁に突設された位置決め突起が器体の内周面に形成された位置決めスリットへ挿入保持されることになり、器体内における端子板の位置が安定して端子板のがたつきを防止することができる。また、組立時に器体に対する端子板の位置決めが容易になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(参考例)
以下に説明する参考例では、端子装置をスイッチに適用した例を示すが、他の電気機器において同様の構成を適用するのを妨げるものではない。
【0009】
まず、端子装置を適用するスイッチについて説明する。図2ないし図4に示すスイッチは、前面(図2の上面)が開口した直方体状の合成樹脂成形品のボディ10と、矩形枠状に形成されボディ10の前面側に結合される合成樹脂成形品のカバー20とにより構成される器体1を備える。ボディ10の幅方向における両外側面にはボディ10の長手方向に離間して各一対の組立突起11が突設され、カバー20の後端縁からは組立舌片21が後方に延設され、組立舌片21に設けた組立孔21aに組立突起11が係合することによってボディ10とカバー20とが結合される。
【0010】
ボディ10には、ボディ10の後壁に設けた電線挿入孔12を通して器体1に挿入される電線(図示せず)を接続する端子装置30a,30bと、端子装置30a,30bの間の電路を開閉する接点装置40とがそれぞれ2つずつ収納される。一方、カバー20の中央部の開口窓22には合成樹脂成形品の反転ハンドル50がカバー20に対して揺動自在に枢支された形で装着され、この反転ハンドル50の揺動に伴って接点装置40が開閉される。反転ハンドル50の前面側にはカバー20の前面に重複する合成樹脂成形品の操作ハンドル60が着脱可能に結合され、操作ハンドル60を操作部として揺動させることにより、反転ハンドル50が揺動して接点装置40が開閉されるようにしてある。
【0011】
端子装置30a,30bはボディ10の長手方向の両端部内に配置され、接点装置40はボディ10の長手方向の中央部内に配置される。ボディ10の内側面には、端子装置30aを位置決めするための保持リブ13および保持溝14がそれぞれ2つずつ形成されている。
【0012】
端子装置30a,30bは、導電性の金属板により形成された端子板31,32と、各端子板31,32ごとに1個ずつ設けた鎖錠ばね33と、各2つの端子板31,32ごとに1個ずつ設けた2個の鎖錠ばね33に当接する合成樹脂成形品の解除釦34とを備える。
【0013】
各端子板31は、それぞれボディ10の長手方向の一端部(図4における左端部)付近でボディ10の幅方向の両内側面に設けた保持溝14に一側部が挿入され鎖錠ばね33との間に電線を挟持する押え片31aと、ボディ10の長手方向の中央部に位置し固定接点41を有する接点保持片31dと、押え片31aと接点保持片31dとの前端縁間を連続一体に連結するようにボディ10の開口面に沿って延長された連結片31cとを備える。言い換えれば、端子板31は、連結片31cから延長されて先端部に固定接点31を備える接点保持片31dがボディ10の長手方向の中央部に向かって斜め後向き(図4の下向き)に延設される。ここに、連結片31cは保持溝14への押え片31aの挿入方向に交差するように位置し、ボディ10の長手方向における上記一端部と中央部とを仕切る仕切壁13の前端縁に当接する。また、端子装置30aにおいては、鎖錠ばね33は押え片31aと仕切壁13との間に収納される。
【0014】
また、各端子板32は、それぞれボディ10の長手方向の他端部(図4における右端部)付近でボディ10の両内側面に設けた保持溝14に一側部が挿入され鎖錠ばね33との間に電線を挟持する押え片32aと、押え片32aに対向する当接片32bと、押え片32aと当接片32bとの前端縁間を連続一体に連結するようにボディ10の開口面に沿って延長された連結片32cとを備える。端子装置30bにおいては、鎖錠ばね33は押え片32aと当接片32bとの間に収納される。また、端子板32には当接片32bの後端縁からボディ10の長手方向の中央部に向かってボディ10の後面に沿う形で支持片32dが延設され、支持片32dの先端部には前面開放された断面V字状の支点用溝32eが支持片32dの延長方向に直交する形で形成される。
【0015】
鎖錠ばね33は、帯状の板ばねの一端部をS字状に曲成して接触片33aを形成し、他端部をJ字状に曲成して鎖錠片33bを形成し、接触片33aと鎖錠片33bとの間を接続片33cにより連続一体に連結した形状に形成される。また、接触片33aおよび鎖錠片33bは接続片33cに対して厚み方向の同じ側に突出する。
【0016】
鎖錠ばね33を端子板31の押え片31aとボディ10の仕切壁13との間に装着するに際しては、接続片33cを仕切壁13に当接させる形で接触片33aおよび鎖錠片33bを押え片31aに対向させる。また、鎖錠ばね33を端子板32の押え片32aと当接片32bとの間に装着するに際しては、接続片33cを当接片32bに当接させる形で接触片33aおよび鎖錠片33bを押え片32aに対向させる。ここに、接触片33aおよび鎖錠片33bの先端部は、先端側ほど接続片33cから離れる向きに傾斜し、かつ互いに略平行になるように延長されている。また、接触片33aおよび鎖錠片33bの先端部は、先端側ほど連結片31c,32cとの距離を小さくするように配置される。
【0017】
上述した電線挿入孔12は、端子板31,32の押え片31a,32aと接触片33aおよび鎖錠片33bとの間に対応する部位に形成され、電線挿入孔12を通して器体1に電線を挿入すると、電線の先端部が押え片31a,32aと接触片33aおよび鎖錠片33bとの間に挟持され、電線が押え片31a,32aに接触して端子装置30a,30bと電線とが電気的に接続されるとともに、鎖錠片33bの先端縁が電線に食い込むことによって電線が器体1から抜けないように機械的に保持される。とくに、鎖錠片33bは電線挿入孔12を通して電線を挿入する向きにおいて押え片31a,32aとの距離を小さくするように傾斜しているから、電線を引き抜く向きの力に対して鎖錠片33bが撓みにくく、電線の引き抜きを確実に阻止することになる。ここに、電線は絶縁被覆電線であって器体1に挿入する部位は芯線が露出するように絶縁被覆が除去される。したがって、押え片31a,32aと鎖錠ばね33との間に電線が挟持されるとは実際には芯線が挟持されることを意味する。
【0018】
ボディ10の後壁には解除釦34に対応する部位に操作孔15が貫設される。各解除釦34はそれぞれ2個の鎖錠ばね33の間に配置され、両鎖錠ばね33の鎖錠片33bの後面側にそれぞれ当接する2個の押し片34aが側面から突出する形状を有する。操作孔15はマイナスドライバの先端部のような工具が挿入可能となる形状を有し、工具を操作孔15に挿入して解除釦34を前方に押圧すると、鎖錠片33bが押し片34aから押圧力を受けることにより押え片31a,32aから離れる向きに撓むようにしてある。したがって、上述のようにして端子装置30a,30bに電線を接続した状態で操作孔15に工具を挿入して解除釦34を押圧すれば、鎖錠片33bが電線から離れるように撓んで電線の機械的保持が解除され、電線を器体1から引き抜くことが可能になる。ここに、解除釦34には2個の押し片34aが設けられ、2個の鎖錠ばね33の鎖錠片33bを同時に押圧するから、各2つの端子装置30a,30bにそれぞれ電線を接続していれば、1個の解除釦34を押圧することで2本の電線の機械的保持を同時に解除することができる。
【0019】
接点装置40は、端子板32の支持片32dに対して枢支された板状の開閉素子43を備え、開閉素子43には端子板31の接点保持片31dに設けた固定接点41に離接する可動接点42が設けられる。開閉素子43の後端縁は支持片32dに設けた支点用溝32eに挿入され、支点用溝32eを中心として開閉素子43が回動可能になっている。ボディ10の長手方向の中央部であってボディ10の後部における幅方向の両側面および中央部においてボディ10の長手方向に沿って設けられた仕切壁17の両側面には、開閉素子43の側縁に突設された突片43aが挿入されるV字状の回動規制溝16が形成され、回動規制溝16によって開閉素子43の回動範囲が規制される。各開閉素子43と反転ハンドル50との間にはそれぞれコイルスプリングからなる反転ばね44が保持されており、開閉素子43の前端部には反転ばね44の一端部内に挿入されるばね座片43bが突設される。
【0020】
各反転ばね44の他端部は反転ハンドル50の後面側に設けた筒部(図示せず)に挿入される。ここに、反転ハンドル50では両反転ばね44を互いに絶縁する必要があるから、反転ハンドル44には上記筒部が2個設けられる。器体1の幅方向における反転ハンドル50の両側面には支点突起51が突設され、各支点突起51は前端部が先細りとなる形状に形成されている。カバー20の長手方向の中央部であって幅方向の両側部には開口窓22の周縁から前方に突出する一対の軸受突片23が突設され、両軸受突片23の対向面には反転ハンドル50の支点突起51が挿入される軸受凹所24が形成される。軸受凹所24は少なくとも前端部において支点突起51を揺動可能に枢支する。反転ハンドル50の長手方向の両端面には操作ハンドル60を反転ハンドル50に結合するための結合爪53がそれぞれ突設される。
【0021】
なお、カバー20の長手方向の両端部にはカバー20の両端部側縁に沿ってカバー20の前面から突出する当てリブ25がそれぞれ突設され、各当てリブ25の外側面には各一対の取付爪26が突設される。ここでは詳しく説明しないが、取付爪26は配線器具用の取付枠に設けた取付孔に係合することによって器体1を取付枠に保持させるために設けてあり、壁面などの施工面に器体1の一部を埋め込む形で施工する際に、施工面に固定される取付枠への器体1の結合作業が容易になっている。また、当てリブ25は器体1を取付枠に取り付けたときに取付枠の裏面側に当接することになる。操作ハンドル60は両当てリブ25の間に配置され、操作ハンドル60は揺動時において当てリブ25に干渉しないように形成される。このように当てリブ25をカバー20に突設し当てリブ25に取付爪26を設けたことによって、当てリブ25を設けない場合に比較すると操作ハンドル60を後方に位置させることが可能になり、施工状態においてカバー20と操作ハンドル60との間に形成される隙間が外部から見えにくくなる。
【0022】
操作ハンドル60は、図4に示すように、反転ハンドル50の前面を覆い、操作ハンドル60の後面には反転ハンドル50に設けた結合爪53に係合する結合脚61が突設される。結合脚61の先端部(後端部)には結合爪53の後面に係合する脚爪61aが形成され、操作ハンドル60の後面に突設した押さえ突起62と脚爪61aとの間で反転ハンドル50が保持され、結果的に操作ハンドル60が反転ハンドル50に固定されることになる。さらに、操作ハンドル60の長手方向の一端部の前面には環状の押位置指示突起63が突設され、両端子装置30a,30b間を通電する際(つまり、電源をオンする際)に押力を作用させるべき端部が押位置指示突起63側であることが示されている。なお、操作ハンドル69の前面において押位置指示突起63で囲まれた部位には適宜のマークが施されているので、両端子装置30a,30b間を通電する際に押力を作用させるべき端部を容易に視認できる。
【0023】
上述したスイッチの動作を簡単に説明すれば、図4のように操作ハンドル60の右端部が左端部よりも後方(図4の下方)に位置するときには可動接点42が固定接点41に接触するようにしているものとする。この状態では反転ばね44は中間部が両端部よりも左側に膨らんだ状態になり、反転ばね44によって可動接点42が固定接点41に押圧されて接点圧が付与される。一方、この状態から操作ハンドル60の左端部を後方に押すと、反転ばね44の前端部が右側に移動することにより反転ばね44は圧縮された後に急速に伸長して中間部が両端部よりも右側に膨らんだ状態になり、このとき開閉素子43を右側に倒して可動接点42を固定接点41から引き離す。つまり、反転ばね44のばね力は反転ハンドル50を左回りに回転させる向きに作用する。
【0024】
本参考例では、端子装置30aと端子装置30bと接点装置40との組が2組設けられているから、各接点装置40を負荷の両側で電源との間に挿入することができる。この意味で本参考例のスイッチはいわゆる両切り型のスイッチになっている。つまり、両接点装置40を開放しておけば、負荷が地絡されたとしても負荷に電源からの電流が流れることがなく、安全性を高めることができる。
【0025】
ところで、本参考例のスイッチにおいては、図1に示すように、ボディ10の幅方向への端子板31の連結片31cの移動を規制するように互いに対向する規制突起18,19がボディ10に設けられている。ここに各規制突起18,19は連結片31cの両側縁にそれぞれ対向する。また、規制突起18における規制突起19との対向面側には位置決め部たる凹部18aが形成されており、端子板31の連結片31cには、凹部18aに凹凸係合する係合部たる係合凸部35が一側部に設けられている。しかして、端子板31は押え片31aが保持溝14に挿入保持されるとともに、連結片31cの一側部に設けられた係合凸部35が凹部18aに凹凸係合されることになり、器体1内における端子板31の位置が安定して端子板31のがたつきを防止することができる。また、組立時にボディ10に対する端子板31の位置決めが容易になる。なお、カバー20には、ボディ10に結合された状態で端子板31の連結片31cの前面に当接する突出片28が後面に突設されているので、組立時には端子板31をボディ10の前方から挿入して位置決めした状態でカバー20をボディ10の前方からボディ10に結合すれば、ボディ10の前方への端子板31のがたつきが防止される。また、端子板31の押え片31aは、厚み方向におけるボディ10の内周面との対向面において当該内周面に点状に当接するがたつき防止突起36が電線の挿入方向に沿って離間して突設されているので、電線の挿入時に端子板31が傾くのを防止することができる。
【0026】
(実施形態)
本実施形態は、図6ないし図9に示すように、いわゆる4路スイッチの構成を有するものである。4路スイッチでは、図6ないし図9に示すように、各2個ずつの端子装置30c,30bを用いる。端子装置30bの構成は参考例と同構成であって、参考例で用いた端子装置30aに代えて端子装置30cを用いる。
【0027】
各端子装置30cは、それぞれ端子板45を備え、各端子板45には、器体1に設けた電線挿入孔12を通して器体1に導入された電線(図示せず)が接触する押え片45aと、2個の固定接点41a,41bを備える屈曲形状の接点保持片45dと、押え片45aと接点保持片45dとを連続一体に連結する連結片45cとを備える。接点保持片45dの基部側(連結片45c側)の固定接点41aは仕切壁13に対して端子板45と同じ側に位置し、接点保持片45dの先端側の固定接点41bは仕切壁13に対して端子板45とは反対側に位置する。接点保持片45dにおいて両固定接点41a,41bの間の部位は互いに交差し、正面方向から見たときに図9に示すようにX字状をなすように配置される。接点保持片45dの交差部位は前後に離間しており電気的に絶縁されている。また、この状態において一方の端子板45の固定接点41aと他方の端子板45の固定接点41bとが互いに対向する位置関係になる。
【0028】
また開閉素子43は厚み方向の両面に可動接点42a,42bを備え、開閉素子43の回動に伴って各固定接点41a,41bに各可動接点42a,42bが選択的に接触するようにしてある。つまり、固定接点41aに可動接点42aが接触している間は可動接点42bは固定接点41bから離れ、固定接点41bに可動接点42bが接触している間は可動接点42aは固定接点41aから離れる。さらに説明すると、両開閉素子43の各可動接点42aがともに固定接点41aに接触する状態と、各可動接点43bがともに固定接点41bに接触する状態とが選択されることになる。つまり、仕切壁13に対して同じ側にある端子板45,45を電気的に接続する状態と、互いに反対側にある端子板45,32を電気的に接続する状態とを選択することができる。なお、参考例と同様の構成要素には同一の符号を付してある。
【0029】
ところで、本実施形態では、図5および図9に示すように、ボディ10の幅方向の両内側面にそれぞれ2つの位置決めスリット74a,74bが形成されている。ここに、各位置決めスリット74a,74bはボディ10の前後方向に沿って形成されている。また、端子装置30cの端子板45は、位置決めスリット74aに挿入保持される位置決め突起47aが接点保持片45dにおける基部側(連結片45c側)の部位の側縁に突設され、さらに、位置決めスリット74bに挿入保持される位置決め突起47bが接点保持片45dの先端側の部位の側縁に突設されている。ここに、端子板45は、位置決め突起47aがボディ10の一方の内側面に形成された位置決めスリット74aに挿入保持されるとともに、位置決め突起47bがボディ10の他方の内側面に形成された位置決めスリット74bに挿入保持される。
【0030】
しかして、本実施形態では、端子板45の押え片45aが保持溝14に挿入保持されるとともに、接点保持片45dの側縁に突設された位置決め突起47a,47bがボディ10の内周面に形成された位置決めスリット74a,74bへ挿入保持されることになり、器体1内における端子板45の位置が安定して端子板45のがたつきを防止することができる。また、組立時に器体1に対する端子板45の位置決めが容易になる。
【0031】
なお、接点装置40の構成として、参考例では2極単投型のスイッチ(いわゆる両切りスイッチ)を例示し、実施形態ではいわゆる4路スイッチを例示したが、本発明の技術思想はこれらのスイッチへの適用に限定されるものではなく、例えば単極単投型のスイッチ(いわゆる片切りのスイッチ)やいわゆる3路スイッチに適用することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明は、可動接点とともに接点装置を構成する固定接点を一体に備える端子装置が器体内に収納されたスイッチであって、端子装置は、器体内に収納される端子板と、器体に貫設された電線挿入孔から挿入される電線を端子板との間に接続保持する鎖錠ばねとからなり、端子板は、器体内に設けられた保持溝に側部が挿入され鎖錠ばねとの間に前記電線を挟持する押え片と、固定接点が設けられた接点保持片と、押え片と接点保持片とを連結する連結片とを有し、器体の内周面に形成された位置決めスリットへ挿入される位置決め突起が前記接点保持片の側縁に突設されてなることを特徴とするものであり、端子板は押え片が保持溝に挿入保持されるとともに、前記接点保持片の側縁に突設された位置決め突起が器体の内周面に形成された位置決めスリットへ挿入保持されることになり、器体内における端子板の位置が安定して端子板のがたつきを防止することができるという効果がある。また、組立時に器体に対する端子板の位置決めが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の要部説明図である。
【図2】 同上の分解斜視図である。
【図3】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。
【図4】 同上の断面図である。
【図5】 実施形態の要部説明図である。
【図6】 同上の分解斜視図である。
【図7】 同上を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。
【図8】 同上の断面図である。
【図9】 同上のカバーを取り外した状態の正面図である。
【符号の説明】
10 ボディ
18 規制突起
18a 凹部
19 規制突起
30a 端子装置
31 端子板
31a 押え片
31c 連結片
31d 接点保持片
35 係合凸部
Claims (1)
- 可動接点とともに接点装置を構成する固定接点を一体に備える端子装置が器体内に収納されたスイッチであって、端子装置は、器体内に収納される端子板と、器体に貫設された電線挿入孔から挿入される電線を端子板との間に接続保持する鎖錠ばねとからなり、端子板は、器体内に設けられた保持溝に側部が挿入され鎖錠ばねとの間に前記電線を挟持する押え片と、固定接点が設けられた接点保持片と、押え片と接点保持片とを連結する連結片とを有し、器体の内周面に形成された位置決めスリットへ挿入される位置決め突起が前記接点保持片の側縁に突設されてなることを特徴とするスイッチ。
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