JP3674455B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケースを分割して部品を横嵌め式に挿入する回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の回路遮断器としては、特開平11−67046号公報に示されるようなものがあった。この従来の回路遮断器は部品を横嵌式に挿入するケースを複数に分割し、各側ケース間に部品を挿入した状態でリベットやねじにより連結していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記の従来の回路遮断器にあっては、各側ケースをリベットやねじにより連結しているので、リベットやねじ締め作業の専用の治具が必要であり、各側ケース間の連結作業が煩わしいという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる事由に鑑みて為されたのであり、その目的とするところは、各側ケース間の連結作業が容易となる回路遮断器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明において、側面の開口から部品を横嵌めにより配設する第1側ケースと、この第1側ケースに各部品を嵌め込んだ状態で第1側ケースの開口を閉塞するように取着される第2側ケースと、を備えた回路遮断器において、前記第1側ケース及び第2側ケースの一方に、第1側ケース及び第2側ケースの他方側に突出する複数の引掛部を設け、第1側ケース及び第2側ケースの他方に、各引掛部が引掛けられる被引掛部を各々設けるとともに外側から被引掛部方向に連通し、治具を挿入したときに引掛部を抑圧して被引掛部との引掛け状態を解除する解除孔を形成し、前記各側ケースの上面に、複数の引掛部及び被引掛部のうちの少なくとも一組方向に連通する通孔を設けるとともに、この通孔に少なくとも一組の引掛部及び被引掛部のうちの引掛部側を臨ませ、該引掛部を被引掛部に引掛けた状態で引掛部に当接して通孔を塞ぐカバーを取着したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記引掛部及び被引掛部を、各側ケースの高さ方向上下、かつ、両端方向の少なくとも4ヶ所に形成したことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記4ヶ所に形成された引掛部及び被引掛部の各引掛方向を上下で互いに異なる方向としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記各側ケースの上面にハンドルを配設するハンドル突部を設け、該ハンドル突部の一端側から前記通孔を連接して形成するとともに前記カバーの差込孔を形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明では、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記各側ケースに、解除孔の少なくとも1つを塞ぐシール材を貼着したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図1乃至図14により説明する。
【0012】
本実施形態の回路遮断器は、両側の合成樹脂製の第1側ケース1Aと第2側ケース1Bとを連結して構成される器体1内に、器体1の幅方向に並設された2つの固定接点2A,2Bと、これら各固定接点2A,2Bに接離自在に対向する可動接点3A,3Bを固着した2つの可動接触子4A,4Bと、これらの2つの可動接触子4A,4Bを駆動する開閉機構5とを備え、ハンドル6のオンオフ操作により開閉機構5を介して各可動接点3A,3Bを各固定接点2A,2Bに接離(接触・開離)させる構成となっており、各固定接点2A,2B及び各可動接触子4A,4Bを、器体1の高さ方向に上下に配設するとともに両可動接触子4A,4Bの内、高さ方向で2つの固定接点2A,2B間に介在する一方の可動接触子4Bと、他方の可動接触子4Aの可動接点3Aが接離する固定接点2Aとを、各固定接点2A,2Bから各可動接点3A,3Bが開離した状態で器体1の幅方向から見て交差しない高さ位置に配設してある。
【0013】
器体1の一端部内には両側ケース1A,1B間に挟み込むようにして、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば水酸化Mg)を含む合成樹脂材料から成形された中間ケース7を固定しており、第1側ケース1Aの側壁(外壁)内側の凹部8と中間ケース7の縦壁部35とで構成される区間内に固定接点2Aを一端に設けた第1の固定側電路を構成する端子ブロック10Aを収納し、中間ケース7の第2側ケース1B側に設けた凹部9と第2側ケース1Bの側壁(外壁)とで構成される区画内に下側の固定接点2Bを一端に設けた第2の固定側電路を構成する端子ブロック10Bを収納してある。
【0014】
端子ブロック10Aは、コ状に折り曲げられた端子板11と、該端子板11の下片の一端より上方に一体延長され、該延長片11aの上端から延長片11aに対し直角に折り曲げて端子板11に対して外向きに一体延長された固定接触子12Aと、該固定接触子12Aの一端上面にかしめ固定された固定接点2Aと、端子板11の下片上に載置されて端子板11内に収納される略ム字状の鎖錠ばね13Aとで構成され、上記第1側ケース1Aの凹部8の下向き傾斜した底面上に端子板11の下片を乗せ、凹部8の一端の立ち上がり壁8aに沿うように延長片11aを配置し、立ち上がり壁8aの上端を越えて固定接触子12Aを凹部8の外へ導出して立ち上がり壁8aと、第1側ケース1Aの底部より立ち上がった隔壁14との間に凹部8の底部と同様に傾斜させて一体形成した固定接点配置部15上に固定接触子12Aの先部を配置することにより、端子ブロック10Aは凹部8内に配設される。固定接点配置部15には固定接触子12Aの下面側に突出した固定接点2Aの下端を逃がす凹部15aが形成されている。端子板11は上片の他端から上向きにT字片11bを一体に延長形成しており、このT字片11bの上端の側方突出部の片側先端を第1側ケース1Aの内側面に形成してある凸平部22の上端面に載置する。また端子板11の側片の側面には鎖錠ばね13Aの押さえ片13b内に挿入され、鎖錠ばね13Aのがたつきを防止する突起23を一体に形成してある。
【0015】
鎖錠ばね13Aと端子板11は導体接続部たる速結端子を構成するもので、第1側ケース1Aに中間ケース7を重ね合わせた時に、第1側ケース1Aの他端部の縦壁部に形成した断面が半円状の斜め下向き溝160と中間ケース7の対向壁面に形成した壁に同様な形状の斜め下向き溝160とで形成される斜め下向き電線挿入孔16Aを介して外部より挿入された電線(図示せず)の芯線が端子板11の上片と鎖錠ばね13Aの鎖錠片13aの上端と押さえ片13bの上端との間に圧入され、鎖錠片13a先端により電線の引き抜き方向に対して芯線を鎖錠し且つ、押さえ片13bの上端面で芯線を端子板11の上片に押し付けることにより、電気的に芯線を接続すると共に、機械的に保持するようになっている。この電線鎖錠を解除するのが解除ハンドル17でこの解除ハンドル17は下部側面に設けた回動軸18が第1側ケース1Aの内側面の凸平部22に設けた軸孔20に回動自在に軸支され且つ中間ケース7の縦壁部35の壁面に突出させている軸36を下部他側面に設けた凹部37に回動自在に軸支してあり、器体1の外側に露出する操作部17aを手動操作して回動させることで、下端に設けた駆動突起19が鎖錠ばね13Aの鎖錠片13aの一側端の先部を押して鎖錠片13aを撓ませ、芯線に対する鎖錠を解除することができるようになっている。図中21は解除ハンドル17を常時反手動操作方向に回動付勢する復帰ばねである。
【0016】
一方端子ブロック10Bは、基本的に端子ブロック10Aと同様に端子板11と、鎖錠ばね13Bと、固定接触子12Bとで構成されているが、端子ブロック10Aの端子板11とは異なり、端子ブロック10Bの端子板11はその下片の一端より下向きに延長片11cを延長形成し、その延長片11cの先端より器体1の底部と平行するようにして固定接触子12Bを延長形成し、また端子板11の側片の一端部から直角に延長した奥片11dを形成してある。
【0017】
鎖錠ばね13Bは、鎖錠ばね13Aと同じ構造のものであって、端子板11の下片上に載置され、端子板11の側片より突出させた突起23が押さえ片13b内に挿入されるようになっている。
【0018】
この端子ブロック10Bは中間ケース7の凹部9の底部を構成し器体1の底部に略平行に延出形成された横壁部24上に端子板11の下片を載置するとともに、凹部9の一端部の縦壁25に奥片11dを沿わせるとともに縦壁25の下端と、横壁部24の一端部との間に形成された切欠27に端子板11の一端を嵌めて延長片11cを凹部9外に出すようになっており、中間ケース7を第1側ケース1A側に重ね合わせときに、固定接触子12Bの先部、つまり固定接点2Bを設けた下面を第1側ケース1Aの底部のリブ26,26上に載置されるようになっている。つまり固定接点2Bは中間ケース7の横壁部24及び後述する膨出部30及び両側ケース1A,1Bの側壁間で構成される空間で両側ケース1A,1B間に跨って配置される。尚リブ26,26間の凹所は固定接触子12Bの先部にかしめ固定された固定接点2Bの固定接触子12Bの下面側に突出した下端部の逃げとなる。
【0019】
また端子板11の上片の他端部より上方に延長形成されたT字片11bの上端の側方突出部の先端は中間ケース7の壁面に形成してある凸平部22’の上端面に載置される。
【0020】
端子ブロック10Bの鎖錠ばね13Bと端子板11は端子ブロック10Aの場合と同様に導体接続部たる速結端子を構成し、第2側ケース1Bに中間ケース7を重ね合わせたときに、中間ケース7の凹部9の他端部の縦壁部に設けられた断面半円状の斜め下向き溝160とこの斜め下向き溝160と同様に第2側ケース1Bの他端部の縦壁に設けられた斜め下向き溝160とで形成される電線挿入孔16Bから電線が挿入されるとその芯線を鎖錠ばね13Bの鎖錠片13aで鎖錠し、押さえ片13bで芯線を端子板11の上片に押しつけて電線を電気的に接続するともに機械的に鎖錠するようになっている。
【0021】
この電線鎖錠を解除するのが解除ハンドル17’で、この解除ハンドル17’は上記の解除ハンドル17と同様に下部側面に設けた回動軸18が中間ケース7の凸平部22’に設けた軸孔20に回動自在に軸支され且つ第2側ケース1Bの内側壁面に突出させている軸38を側面に形成してある凹部37に回動自在に軸支し、器体1の外側に露出する操作部17aを手動操作して回動させたときに下端に設けた駆動突起19が鎖錠ばね13Bの鎖錠片13aの一側端の先部を押して鎖錠片13aを撓ませて鎖錠状態を解除することができるようになっている。図中21’は解除ハンドル17’を常時反手動操作方向に回動付勢する復帰ばねである。
【0022】
中間ケース7は図8に示すように両側ケース1A,1Bの側壁に略平行する縦壁部35に対して第2側ケース1B側へ突出して第2側ケース1Bの側壁内面に当接する膨出部30を形成し、この膨出部30下面より垂下させた壁が上記縦壁25であり、第2側ケース1B側に面する側壁、底壁31、一端部の縦壁32及び天井壁33とで囲まれた凹所34を第1側ケース1A側に設けてある。そして第1側ケース1A側に中間ケース7を突き合わせたときに第1側ケース1A側に組み付けてある端子ブロック10Aの固定接触子12Aの先端側部が凹所34の底壁31の段面31a上に載置され、また天井壁33が第1側ケース1Aの内側面より突出している横壁29の下面に沿うよう配置される。段面31aには固定接触子12Aにかしめ固定されている固定接点2Aの下端部を逃がす溝31bを形成してある。また縦壁32には固定接点2Aに対応する可動接触子4Aの自由端を凹所34内に挿入するための開口部39を形成してある。
【0023】
さて可動接触子4A,4Bを開閉駆動する開閉機構5は、ラッチ部材たる作動板43と、クロスバー40と、作動板43の一端を係止する段状の係止部57を備えた第1引き外し板41と、第2引き外し板42と、ハンドル6と、コ字状リンク44等から成り、これらに過電流検出時に開閉機構5を駆動する2つのバイメタル45,46、更に短絡電流が流れたときに開閉機構5を駆動する電磁駆動部47,48が付加される。
【0024】
ハンドル6は、操作部6aと回動部6bとハンドル軸6cとで構成され、回動部6bの両側面の中央に突出したハンドル軸6cを第1側ケース1Aの内側面に形成された軸孔49と、第2側ケース1Bの内側面に形成された軸孔49とにそれぞれ回動自在に挿入して両側ケース1A,1B間に保持され、操作部6aは、両側ケース1A,1Bの連結した状態で構成される器体1の上面に開口する窓孔50に臨むようになっている。またハンドル軸6cにはねじりばね51が装着され、該ねじりばね51により、ハンドル6はオン操作位置(図14参照)において、オフ操作方向に付勢されている。
【0025】
回動部6bの下端に設けた軸孔52にはリンク44の上側軸44aを回動自在に挿入して、リンク44を介して作動板43と連結されている。
【0026】
作動板43は中央両側に設けた軸受け孔43aにリンク44の下側軸44bを貫挿させることによりリンク44を介してハンドル6と連結され、器体1内に上下移動自在に配置される。
【0027】
クロスバー40は上部の両側面に突出させた軸40aを両側ケース1A,1Bの内側面に形成した軸孔52、52に挿入して両側ケース1A,1B間に枢支されるもので、図9に示すように軸40aよりやや下方の第1側ケース1A側の側部には可動接触子4Aの側部を横方向から嵌める切溝54を、また下部の第2側ケース1B側の側部には可動接触子4Bを横方向から嵌める切溝55を夫々設けてある。そして可動接点側端面には、中間ケース7及び両側ケース1A,1Bの側壁の内面に突設してある止片130…を、各可動接点3A,3Bが各固定接点2A,2Bから開離した状態で係入してその底部に当接する凹溝131を幅方向に形成してある。
【0028】
ここで可動接触子4Aは剛体の導電金属板から構成され、クロスバー40の切溝54に側方から挿入されるとともに、切溝54の後ろに設けた凹み部54aにおいて、後部下面と凹み部54aの底部との間に圧縮配置される接圧用のコイルばね53により後部が上方に付勢されるようになっており、クロスバー40が軸40aを中心として回動したときに可動接触子4Aは切溝54の開口縁を中心として回動し、自由端にかしめ固定した可動接点3Aを対応する固定接点2Aに対して開離・接触させるようになっている。
【0029】
また可動接触子4Bは導電性ばね薄板材からなり、クロスバー40がオン動作方向に回動したときには下方に押されて撓み、この撓んだ状態からクロスバー40がオフ動作方向に回動したときには復帰し、その撓みと、復帰とで、先端にかしめ固定した可動接点3Bを固定接点2Bに対して接触・開離させるようになっている。
【0030】
クロスバー40の下端部は、該下端部と、第1側ケース1Aの底部より垂立させた壁63との間で圧縮配置されたコイルばね62により押されて回転力が付与される。
【0031】
第1引き外し板41は軸部41aと、この軸部41aの上部に突出する突出部41bと、軸部41aの第2側ケース1B側寄りに軸部41aと直交する面を有する側片部41cとこの側片部41cの上端より一端に一体延出された腕片41dとからなり、軸部41aの両端を両側ケース1A,1Bの内側面に設けられた軸孔56、56に挿入して両側ケース1A,1B間で回動自在に支持されるもので、突出部41bの上端部には作動板43の一端が係脱する係止部57を、また腕片41dの先端上部には電磁駆動部47の可動鉄心58の駆動部58aに押し駆動される受け部88を夫々形成している。また側片部41cの下部の第2側ケース1B側面には、第2の引き外し板42の下端部端面に設けた対向部42aにより押し動かされる受け部59を形成し、この受け部59の側面には、軸部41aに環部を嵌めるねじりばね60の両端を係止する係止部61を設けてある。また側片部41cの下部の第1側ケース1A側面には、電磁駆動部47を固定保持する導電板71から垂下されたバイメタル45の下端に対向し、バイメタル45の湾曲変位時に押される第1駆動部69を設けてある。
【0032】
第2引き外し板42は中央部の軸孔42bに第1側ケース1Aの内側面に第1側ケース1Aの上側近傍から底部近傍にかけて一体形成された隔壁たる分離壁65の端面の中央部に設けられた軸体66を挿入して両側ケース1A,1B間で回動自在に枢支されるので、上述の対向部42aの反対側の下部端面には電磁駆動部48の可動鉄心67の駆動部67aに押し駆動される受け部68を設けてある。また第2引き外し板42の上端の第1側ケース1A側の側面には電磁駆動部48を固持する可動接触子供4Bの後端部から垂立させたバイメタル46の上端に対向し、バイメタル46の湾曲時に押される第2駆動部70を設けてある。
【0033】
薄板金属材からなる導電板71は電磁駆動部47を固持するとともにバイメタル45を溶着固定して垂下させてある。
【0034】
電磁駆動部47は、磁性鉄板を逆Lに折り曲げてその垂直片の両端を直角に折り曲げて水平断面がコ字状となった固定鉄心74と、可動鉄心58と、可動鉄心58を固定鉄心の両端磁極面に揺動自在に対向支持させるための板ばね(図示せず)とで構成されており、固定鉄心が導電板71に固持される。而して短絡電流のような過大な電流が導電板71に流れたときに固定鉄心74の両側片先端の磁極面に発生する磁力により可動鉄心58を吸引揺動させて、可動鉄心58の一側端面に突設してある駆動部58aを移動させるのである。
【0035】
尚電磁駆動部47の詳細な構成の説明は本発明の要旨でないので省略する。
【0036】
バイメタル45は調整螺子77を螺進させることでバイメタル45の下端位置を調整することができるようになっている。この調整機構も本発明の要旨ではないので詳細な説明は省略する。
【0037】
導電板71の垂直片71cの下端には分電盤内に配設される導電バー(図示せず)を挟む刃受ばね部78を溶着固定し、またバイメタル45の下端よりやや上方の板面には可動接触子4Aに一端が溶着された編組線79の他端が溶着され、刃受ばね部78、導電板71,バイメタル47,編組線79,可動接触子4Aとが電気的に接続されている。
【0038】
一方電磁駆動部48を固持する可動接触子4Bは後端部にバイメタル46の下端L字状折部の横片を載置して溶着固定しバイメタル46を垂立させている。
【0039】
電磁駆動部48は、上記の電磁駆動部47と同形状に形成された、固定鉄心74’、板ばね(図示せず)、可動鉄心67から構成され、固定鉄心74’が可動接触子4Bの後端部に固持される。可動鉄心67は固定鉄心74’側の面に突出させ突起(図示せず)を、板ばね73に揺動自在に支持され、板ばね7は固定鉄心74’に固持される。固定鉄心74’の両側片の先端である磁極面は可動鉄心67に対向し、短絡電流のような過大な電流が可動接触子7Bに流れたときに固定鉄心74’の両側片の磁極面に発生する磁力で可動鉄心67を吸引揺動させ、可動鉄心67の一側端面に突設してある駆動部67aを移動させるのである。
【0040】
尚電磁駆動部48の詳細な構成の説明は本発明の要旨でないので省略する。
【0041】
またバイメタル46は調整螺子77’を螺進させることで上端位置を調整することができるようになっている。この調整機構も本発明の要旨ではないので詳細な説明は省略する。
【0042】
バイメタル46の上端よりやや下方の板面には上述の刃受ばね部78と同様に分電盤内に配設される導電バー(図示せず)を挟む刃受ばね部81に一端を溶着した編組線82の他端を溶着してあり、刃受ばね部81、バイメタル46、可動接触子4Bを電気的に接続している。尚刃受ばね部81は合成樹脂成形品からなる枠部83内に収納されている。
【0043】
而して本実施形態の回路遮断器を組み立てるに当たっては、まず第1側ケース1Aの凹部8に端子ブロック10Aを収納するとともに解除ハンドル17を復帰ばね21とともに定位置に組み込む。またハンドル6を所定位置にねじりばね51とともに組み込み、更に一端部の底部近辺に設けられた刃受ばね部収納部90に刃受ばね部78を収納し、導電板71の縦片71cを第1側ケース1Aの隔壁91、92間のL状の隙間に沿わせるように配置するともに隔壁92の上横壁部92aの上面に並行するように外片71aを配置し、第1側ケース1Aの側平内面に形成した分離壁65の左側壁面(図2において)に電磁駆動部47及びバイメタル45を配置する。このとき導電板71の外片71aと、内片71bのU字状屈曲部内に第1側ケース1Aの内側面より突出してある半円状のリブ103が嵌まって位置決めする。
【0044】
そしてクロスバー40をその切溝54に可動接触子4Aを嵌め込むとともにコイルばね53を凹部54a内に収納して第1側ケース1Aの所定位置に回動自在に配置する。また作動板43をリンク44でハンドル6と連結させて配設する。更に分離壁65と隔壁92との間の空間に電磁駆動部48及びバイメタル46を収納するとともに、枠部83とともに刃受ばね部81を第1側ケース1Aの上記刃受ばね部81の刃受ばね部収納部90より上方に位置する上刃受ばね収納部93に配置する。このとき枠部83の下部より一体延設した支持片83aの下端の係止爪83bを第1側ケース1Aに形成した係止孔(図示せず)に係止させて枠部83を支持するとともに第1側ケース1Aの前壁の内側面に突出させている断面が半円状の突起97で枠部83の下部を支えるようになっている。
【0045】
また可動接触子4Bの中央部の斜め上向きの傾斜部位を、第1側ケース1Aの底部よりやや上方に位置する分離壁65の下端より第1側ケース1Aの他端部方向へ底部に平行し、さらにこの平行部より上向きに傾斜して延長された隔壁95と第1側ケース1Aの底部との間に配置して、可動接触子4Bの自由端側を隔壁14の切欠部14aを介して固定接触子12Bが配置される空間に配設する。このとき隔壁95の平行部の下面と第1側ケース1Aの底部とに夫々突設したリブ96…で可動接触子4Bの後端部を挟んで固定する。またこのとき後端部と内片80とのU字状屈曲部内に第1側ケース1Aの内側面より突出した半円状のリブ103’が嵌まり、位置決めされる。
【0046】
更に第1引き外し板41をねじりばね60とともに定位置に回動自在に配置し、また更に第2引き外し板41を定位置に回動自在に配置する。
【0047】
このようにして中間ケース7及びこの中間ケース7の凹部9内に収納する端子ブロック10B、解除ハンドル17’及びその復帰ばね21’以外を第1側ケース1A側に横方向からの嵌め込みにより組み付けた後に、端子ブロック10B、解除ハンドル17’及び復帰ばね21’を凹部9に組み付けた中間ケース7を第1側ケース1A側に重ねるように配設する。
【0048】
ここで中間ケース7を第1側ケース1A側の定位置に配設すると、可動接触子4Aの自由端側が縦壁32の開口部39を介して凹所34内に配置されるとともに、端子ブロック10Aに設けられた固定接触子12Aの先端側部が底壁31の段面31a上に載置されることになり、また軸36が解除ハンドル17の凹部37に嵌まることになる。
【0049】
一方端子ブロック10Bに設けられた固定接触子12Bが第1側ケース1Aの底部上のリブ26上に載置される。また中間ケース7の端部に形成せる下向き段部の下面が第1側ケース1Aの端部壁に形成した平坦面上に載置される。
【0050】
この状態で第2側ケース1Bを第1側ケース1A側に重ね合わせて連結するのである。このとき第1側ケース1Aから第2側ケース1B側へ一体突出させた高さ方向上下及び両端方向に夫々設けた4カ所の弾性係止片100…の先端の爪状の引掛部101が第2側ケース1B側に対応して設けた突起状の被引掛部102に係止されて第1側ケース1Aと第2側ケース1Bとが連結固定されて器体1を構成することになる。この第1側ケース1Aと1Bの連結固定を外す場合には、第2側ケース1Bに各被引掛部102…に対応させて開口した各解除孔150よりドライバ151を挿入して対応する各弾性係止片100…の引掛部101を上方へ押圧(抑圧)して、被引掛部102との引掛状態を外すことにより、第1側ケース1Aから第2側ケース1Bを外すことができる。尚引掛部101と対応する被引掛部102の向き、つまり引掛方向を、器体1の上側に位置する2組と、下側に位置する2組 とで異なる方向としており、各側ケース1A,1B間が上又は下方向に位置ずれしにくくしてある。
【0051】
第2側ケース1Bを被着することにより第2側ケース1Bの内側面に設けてある軸孔52,56にクロスバー40の軸40a、第1引き外し板41の軸部41aが回動自在に挿入される。
【0052】
また各バイメタル45,46に対応する調整螺子77,77’の頭部は器体1の上面に開口する開口部104,底部に開口する開口部105に夫々臨むことになり、組立後の動作試験時に最適な動作点が得られるように開口部104,105を介して動作調整螺子77,77’を螺進させてバイメタル45,46の初期位置を調整し、その調整後に、上カバー106,下カバー106’をその器体1の夫々の部位に弾性を利用して嵌め込んで開口部104,105を被蔽する。ここで開口部104は、ハンドル6を倒したときに操作部6aが図14に配置されるように窓孔50に隣接しており、窓孔50とともに第1,第2側ケース1A,1Bの上面に形成された周壁112により囲まれハンドル突部を構成している。そしてハンドル突部の外側の開口部104に隣接した器体1の上面位置には、器体1を構成する第1側ケース1A側の上側に設けられた弾性係止片100の上面が臨む通孔111を開口している。この通孔111側の上記周壁112の基部にはハンドル突部内外に連通する差込孔113を設けており、上カバー106で上記のように開口部104を被蔽させる場合、この差込孔113に通孔111側から上カバー106の前端を挿入して上カバー106を開口部104と、通孔111との間の上向き壁面115上をスライドさせながら、開口部104側の窓孔50の開口縁に突出させた立て壁114に突き当たる位置まで移動させると、図13に示すように丁度上カバー106の後端が通孔111の開口縁内に嵌まり込み、弾性係止片100上面に当接する形で上カバー106の前後端方向の動きが規制されて、器体1上に保持されることになる。従って上カバ−106により上述のように開口部104に対する被蔽と同時に通孔111を被蔽し、通孔111に臨む弾性係止片100を不用意に治具等で押圧(抑圧)操作され、引掛部101が被引掛部102から外されるのを防止できるようなっている。
【0053】
さて上記のようにして第1、第2側ケース1A,1Bを連結して構成された器体1の一端内部には上下方向に導電バーを挟み込むための刃受ばね部78,81が収納配設され、これら刃受ばね部78,81対応するように器体1の一端部には器体1の端面と両側面とにコ字型に開口した導電バー挿入溝107,108が形成されることになる。
【0054】
また器体1の他端部には斜め上向きに開口した一対の電線挿入孔16A、16Bが並行形成される。
【0055】
更にこの電線挿入孔16A、16Bの下方の端面には両側ケース1A,1Bの側壁と中間ケース7とで分割された2つの区画の内下側の区画に配置される固定接点2Bと可動接点3Bとの開閉により発生するガスを排気する排気孔109及び器体取付用係止孔116が開口し、更に器体1の他端部上面には、図18に示すように上側の区画に配置される配置される固定接点2Aと可動接点3Aとの開閉により発生するガスを斜め上方に排気する排気孔110が開口する。
【0056】
これら両排気孔109,110は上下に分離し、且つ器体1外部に臨む方向が互いに離れる角度となるため、強制開極時に発生するアークの排出方向が互いに異なり、両極のアークが混じり合うことによる極間短絡を防止することができる。
【0057】
而して電線挿入孔16A,16Bに夫々負荷側の電線を挿入して各端子ブロック10A,10Bに接続し、導電バーを各刃受ばね部78に接続すれば電路に本実施形態の回路遮断器を挿入することができることになる。
【0058】
さて上述のように上カバー106,下カバー106’を取り付けて組立が完成した図11に示す状態では、引掛部101と被引掛部102の引掛状態を解除するための解除孔150が第1側,第2側ケース1A,1Bの側面に露出しているため、不用意に外される恐れがある。
【0059】
そこで本実施形態では、図12に示すように少なくともこれら解除孔15を隠すためのシール材117を第1側,第2側ケース1A,1Bの外側面に貼着することで最終的に回路遮断器を完成する。このシール材117は中央片117aと、中央片117aの両側縁から折り曲げて垂下させた垂下片117bとからなり、中央片117aを器体1の上面部に貼着するとともに、両側の垂下片117b,117bを夫々第1側,第2側ケース1A,1Bの外側面に貼着するようになっており、中央片117aはハンドル突部を露出させる窓孔117cを設けてある。尚中央片117aの通孔111の上部に位置する部位は上カバー106上面に貼着されて上カバー106が不用意に外されるのを防いでいる。
【0060】
次に本実施形態の動作を図13、図14により説明する。
【0061】
図13はオフ状態を示しており、このオフ状態ではハンドル6の操作部6aが窓孔50より倒立露出した状態にあり、作動板43の一端と第1引き外し板41との係合状態は外れた状態にある。そしてコイルばね62によりクロスバー40は図において時計方向に回動するように付勢されており、クロスバー40の切溝54に貫挿されている可動接触子4Aが自由端を上方に移動させた状態にあり、また切溝55に貫挿させた可動接触子4Bはそのばね弾性力により自由端を上方に移動させた状態にあり、夫々の自由端に設けてある可動接点3A,3Bが対応する固定接点2A,2Bから開離した状態にある。
【0062】
この状態でハンドル6の操作部6aを時計方向に回動操作すると、リンク44の上側軸44aが下方向に押し動かされてリンク44は下側軸44bにより作動板43を押し下げる。この作動板43の押し下げにより作動板43の一端(図において右端)が第1引き外し板41の係止部57に当たり、その位置を回動中心として作動板43は反時計方向に回動し、作動板43の他端(左端)が図21に示すようにクロスバー40の上端に設けてある突起部84に当たり、クロスバー40を反時計方向にばね付勢に抗して回動させる。
【0063】
この回動によりクロスバー40の切溝55に貫挿された可動接触子4Bが自由端を下向きに移動させる方向に撓むことになり、自由端の可動接点3Bを固定接点2Bに接触させる。また切溝54に貫挿された可動接触子4Aが反時計方向に回動してその自由端の可動接点3Aを固定接点3Bに接触させる。この接触は可動接点3Bが固定接点2Bに接触するよりも遅れるようなっている。
【0064】
そしてハンドル6を更に時計方向に回動させると、リンク44の下側軸44bの位置とハンドル6の回転中心を結ぶ線より上側軸44bが図14に示すように左方向に移動し、この状態でハンドル6のねじりばね51、クロスバー44を付勢するコイルばね62、更に可動接触子4Bのばね力等が均衡して作動板43の一端と第1引き外し板41の係止部57とのラッチ状態が保持され、図14のオン状態が維持される。
【0065】
さてオン状態でハンドル6の操作部6aを反時計方向に回動させると、リンク44の上側軸44aの位置が、ハンドル6の回転中心と、下側軸44bを結ぶ線を右方向に越えて上方へ移動するため作動板43の左端と第1引き外し板41の係止部57とのラッチ状態が解かれ、クロスバー40はコイルばね62の付勢力で時計方向に回動するとともに、ハンドル6がねじりばね51の付勢力でオフ側に急速に回動復帰する。クロスバー40の時計方向への回動により可動接触子4Aが時計方向に回動して自由端を上方へ移動させ可動接点3Aを固定接点2Aより開離させる。また可動接触子4Bが下向きの押し下げが無くなって、そのばね力で元の状態に復帰することになり、自由端の可動接点3Bを固定接点2Bより開離する。この開離は上記可動接点3Aが固定接点2Aから開離するよりも遅れる。この遅れは後述する強制開極時も同様である。
【0066】
さて図14に示す上記オン状態において、負荷に過電流が流れると、バイメタル45,46は過電流により発熱して湾曲変位することになる。ここで上方から垂下したバイメタル45は下端が図において左方向に移動するように変位し、また垂立したバイメタル46は上端が右方向に移動するように変位し、バイメタル45の下端は第1引き外し板41の第1駆動部69を左方向に押し、バイメタル46の上端は第2引き外し板42の第2駆動部70を右方向に押す。つまり両バイメタル45,46の自由端は互いに離れる方向に変位する。この変位により第1、2引き外し板41、42は時計方向に回動するが、このとき第2引き外し板42の対向部42aが第1引き外し板41の受け部59を押して第1引き外し板41に時計方向の回動力を与える。
【0067】
ここでバイメタル45,46の通電方向が互いに逆方向となっているため、大電流が流れたときに、両バイメタル45,46には互いに離れる方向の磁力が発生する。そのためバイメタル45,46の湾曲変位を素早くすることができ、その結果強制開極をより速くすることができる。この動作は後述する短絡電流による強制開極時にも有効となる。
【0068】
次に第1引き外し板41が時計方向に回動すると、係止部57と作動板43の一端(右端)とのラッチ状態が解除され、作動板43はリンク44の下側軸44bを中心として時計方向に回動することになる。そのため作動板43の他端(左端)によるクロスバー40の規制が無くなり、クロスバー40はコイルばねのばね力により時計方向に回動し、可動接触子4A,4Bをオフ状態に復帰させ、可動接点3A,3Bを固定接点2A,2Bから夫々開離させる。
【0069】
その後電路遮断によりバイメタル45,46は元の状態に戻り、第1引き外し板41はねじりばね60の付勢により元の位置へ回動復帰し、同時に第2引き外し板42の対向部42aを受け部59が押し動かして第2引き外し板42を元へ戻す。またハンドル6はねじりばね51の付勢によりオフ方向(反時計方向)に回動することになる。
【0070】
また上記オン状態において、短絡電流のような過大電流が流れると、電磁駆動部47,48の固定鉄心74、74’に磁力が発生して対応する可動鉄心58,67を吸引して揺動させる。これにより可動鉄心58の駆動部58aが第1引き外し板41の受け部89を押し、また可動鉄心67の駆動部67aが引き外し板42の受け部68を押して夫々を時計方向に回動させる。
【0071】
過電流が流れたときと同様に第1引き外し板41が時計方向に回動すると、係止部57と作動板43の一端(右端)とのラッチ状態が解除され、作動板43はリンク44の下側軸44bを中心として時計方向に回動することになる。そのため作動板43の他端(左端)によるクロスバー40の規制が無くなり、クロスバー40はコイルばね62のばね力により時計方向に回動し、可動接触子4A,4Bをオフ状態に復帰させ、可動接点3A,3Bを固定接点2A,2Bから夫々開離させる。
【0072】
その後電路遮断により電磁駆動部47,48の固定鉄心74,74’に磁力が発生しなくなると、可動鉄心58,67は板ばねのばね力により元の状態に戻り、第1引き外し板41はねじりばね60の付勢により元の位置へ回動復帰し、同時に第2引き外し板44を押し動かして元へ戻す。またハンドル6はねじりばね51の付勢によりオフ方向(反時計方向)に回動することになる。
【0073】
尚本実施形態に用いる中間ケース7は両側ケース1A,1Bに挟み込まれるように器体1内固定されているが、かしめピンを用いて固定するようにしても良い。
【0074】
【発明の効果】
請求項1の発明は、側面の開口から部品を横嵌めにより配設する第1側ケースと、この第1側ケースに各部品を嵌め込んだ状態で第1側ケースの開口を閉塞するように取着される第2側ケースと、を備えた回路遮断器において、前記第1側ケース及び第2側ケースの一方に、第1側ケース及び第2側ケースの他方側に突出する複数の引掛部を設け、第1側ケース及び第2側ケースの他方に、各引掛部が引掛けられる被引掛部を各々設けるとともに外側から被引掛部方向に連通し、治具を挿入したときに引掛部を抑圧して被引掛部との引掛け状態を解除する解除孔を形成し、前記各側ケースの上面に、複数の引掛部及び被引掛部のうちの少なくとも一組方向に連通する通孔を設けるとともに、この通孔に少なくとも一組の引掛部及び被引掛部のうちの引掛部側を臨ませ、該引掛部を被引掛部に引掛けた状態で引掛部に当接して通孔を塞ぐカバーを取着したので、第1側ケース及び第2側ケースを引掛けて取着するだけで、各側ケース間の連結作業が容易に行え、また、解除孔から治具を挿通させて引掛部を抑圧操作して引掛け状態を解除するため、容易に外すことができなくなるという効果がある。さらに、各側ケース間を組立てた後に、カバーを取着する形となり、そのため解除孔から治具を挿入しても引掛部を抑圧操作することが不可能となり、不用意に外すのを防止できるという効果がある。
【0075】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記引掛部及び被引掛部を、各側ケースの高さ方向上下、かつ、両端方向の少なくとも4ヶ所に形成したので、各側ケース間のがたつきが少なくなり、各側ケース間を強固に取着できるという効果がある。
【0076】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記4ヶ所に形成された引掛部及び被引掛部の各引掛方向を上下で互いに異なる方向としたので、各側ケース間が上又は下方向に位置ずれしにくくなり、各側ケース間のずれが防止し易くなるという効果がある。
【0078】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記各側ケースの上面にハンドルを配設するハンドル突部を設け、該ハンドル突部の一端側から前記通孔を連接して形成するとともに前記カバーの差込孔を形成したので、ハンドル突部の一端側からカバーを差込んで取着することができ、カバーの取着作業をワンタッチ化して組立性を向上させることができるという効果がある。
【0079】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記各側ケースに、解除孔の少なくとも1つを塞ぐシール材を貼着したので、各側ケースの連結後にシールを貼着することにより不用意に外すのを防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の器体の背面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】同上の図3のA−A断面図である。
【図5】同上の図3のB−B断面図である。
【図6】同上の上面図である。
【図7】同上の下面図である。
【図8】同上の中間ケースの拡大斜視図である。
【図9】同上のクロスバー部位の一部省略せる拡大分解斜視図である。
【図10】同上の上カバー取り付け説明用の斜視図である。
【図11】同上の上カバー取り付け後の斜視図である。
【図12】同上のシール貼着後の斜視図である。
【図13】同上のオフ状態の状態説明図である。
【図14】同上のオン状態の状態説明図である。
【符号の説明】
1 器体
1A 第1側ケース
1B 第2側ケース
100 弾性係止片
101 引掛部
102 被引掛部
150 解除孔
151 ドライバー
Claims (5)
- 側面の開口から部品を横嵌めにより配設する第1側ケースと、この第1側ケースに各部品を嵌め込んだ状態で第1側ケースの開口を閉塞するように取着される第2側ケースと、を備えた回路遮断器において、前記第1側ケース及び第2側ケースの一方に、第1側ケース及び第2側ケースの他方側に突出する複数の引掛部を設け、第1側ケース及び第2側ケースの他方に、各引掛部が引掛けられる被引掛部を各々設けるとともに外側から被引掛部方向に連通し、治具を挿入したときに引掛部を抑圧して被引掛部との引掛け状態を解除する解除孔を形成し、前記各側ケースの上面に、複数の引掛部及び被引掛部のうちの少なくとも一組方向に連通する通孔を設けるとともに、この通孔に少なくとも一組の引掛部及び被引掛部のうちの引掛部側を臨ませ、該引掛部を被引掛部に引掛けた状態で引掛部に当接して通孔を塞ぐカバーを取着したことを特徴とする回路遮断器。
- 前記引掛部及び被引掛部を、各側ケースの高さ方向上下、かつ、両端方向の少なくとも4ヶ所に形成したことを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
- 前記4ヶ所に形成された引掛部及び被引掛部の各引掛方向を上下で互いに異なる方向としたことを特徴とする請求項2記載の回路遮断器。
- 前記各側ケースの上面にハンドルを配設するハンドル突部を設け、該ハンドル突部の一端側から前記通孔を連接して形成するとともに前記カバーの差込孔を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか記載の回路遮断器。
- 前記各側ケースに、解除孔の少なくとも1つを塞ぐシール材を貼着したことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の回路遮断器。
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