JP3837900B2 - アクリル系エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系エラストマー組成物に関する。更に詳しくは、耐スコーチ性を改善させたカルボキシル基含有アクリル系エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリル系エラストマーは、耐熱性、耐油性などにすぐれているため、シール材、ホース、電気部品等の加硫成形材料として広く用いられている。こうした用途に用いられるアクリル系エラストマーにあっては、そこに共重合されている架橋性モノマーの種類や架橋剤の種類によって、加硫物の物性が大きく変化する。
【0003】
例えば、二重結合を有する架橋サイトモノマーを有するアクリル系エラストマーをイオウ(供与体)で加硫した場合、加硫速度は速いが、分子中に不飽和結合を有するため耐熱性や耐候性に劣り、また加硫時に生成する硫化物によって金型の腐食がみられる。また、エポキシ基を架橋サイトとするアクリル系エラストマーは、加硫速度が遅いばかりではなく、二次加硫前後での常態物性の変化が大きく、耐熱性や圧縮永久歪特性の点でも劣っている。
【0004】
カルボキシル基を架橋サイトとするアクリル系エラストマーについては、一般にアミン加硫が行われており、加硫物は常態物性や圧縮永久歪特性などの点ですぐれてはいるが、スコーチタイムが短かいという欠点を有している。近年、生産性の向上を目的として、成形法としてインジェクション成形法が用いられることが多くなっており、かかる成形法においては、耐スコーチ性が非常に重要な材料特性の一つとなってきており、スコーチタイムの延長要求が大きくなっている。また、加工安定性についても、改善が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は先に、カルボキシル基を架橋サイトとするアクリル系エラストマーの組成物であって、常態物性、耐熱性、圧縮永久歪特性などを低下させることなく、耐スコーチ性を改善せしめたものとして、カルボキシル基含有アクリル系エラストマーに、多官能性イソシアネート化合物および加硫促進剤としてのグアニジン類、4級オニウム塩類、3級アミン類または3級ホスフィン類を配合したアクリル系エラストマー組成物を提案している(特願平9-279958号)。
【0006】
しかるに、ここで提案された加硫系は、低温での加硫速度が遅く、加硫速度を向上させるために高温成形を行うことを考えた場合、耐スコーチ性については未だ十分とはいえない。
【0007】
また、一般に、加硫速度の速い加硫系ではスコーチタイムが短く、スコーチタイムが長い加硫系では加硫速度が遅く、耐スコーチ性と加硫速度とを同時に満足させることは困難とされており、これらを両立させることがゴムの加硫成形における加工安定性にとって重要な問題となっている。
【0008】
本発明の目的は、加硫速度を低下させることなく、耐スコーチ性、特に高温における耐スコーチ性を改善せしめた、カルボキシル基を架橋サイトとするアクリル系エラストマーの組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、カルボキシル基含有アクリル系エラストマー100 重量部に、0.1 15 重量部のブロック化イソシアネートおよび15 重量部以下の加硫促進剤としてのグアニジン類、4級オニウム塩類、3級アミン類または3級ホスフィン類を配合したアクリル系エラストマー組成物によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
カルボキシル基を架橋サイトとするアクリル系エラストマーは、アルキルアクリレートおよびアルコキシアルキルアクリレートの少くとも一種を主成分とし、これにカルボキシル基含有不飽和化合物を共重合させたものである。
【0011】
アルキルアクリレートとしては、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n-またはイソプロピルアクリレート、n-またはイソブチルアクリレート、n-アミルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、2-シアノエチルアクリレート等が用いられ、好ましくはエチルアクリレート、n-ブチルアクリレートが用いられる。
【0012】
アルコキシアルキルアクリレートとしては、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレート、例えばメトキシメチルアクリレート、エトキシメチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアクリレート等が用いられ、好ましくは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレートが用いられる。
【0013】
これらのアルキルアクリレートまたはアルコキシアルキルアクリレートは、モノマー混合物中約20〜99.9重量%、好ましくは約40〜99重量%の割合で共重合反応に用いられ、共重合反応の重合率が約90%以上であるので、モノマー混合割合がほぼ共重合割合となる。
【0014】
カルボキシル基含有不飽和化合物としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸またはモノメチルマレエート、モノエチルマレエート、モノブチルマレエート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノブチルフマレート等のジカルボン酸モノエステルが用いられ、好ましくはモノエチルマレエート、モノエチルフマレートが用いられる。これらのカルボキシル基含有不飽和化合物は、モノマー混合物中約0.1〜15重量%、好ましくは約1〜10重量%の割合で用い、共重合せしめる。
【0015】
以上の各成分以外に、約60重量%以下、好ましくは約40重量%以下の割合で用いられた共重合可能な不飽和化合物、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、フェニル(メタ)アクリレート等のビニル化合物、エチレン、プロピレン等のモノオレフィン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジオレフィンを共重合させたものであってもよい。
【0016】
これらの各成分の共重合体であるアクリル系エラストマーには、ブロック化イソシアネートが添加されて用いられる。
【0017】
ブロック化イソシアネートは、一般式 R(NCO)n [ここで、Rはアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アルキルアリール基またはアラルキル基であり、nは2以上の整数である]で表わされる多官能性イソシアネート化合物とブロック化剤とを反応させて得られた化合物である。
【0018】
多官能性ポリイソシアネート化合物としては、例えばo-トルイレンジイソシアネート、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリス(p-イソシアネートフェニル)チオホスファイト、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、クロロフェニルジイソシアネート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネート、テトラメチルジフェニレンジイソシアネート、ジフェニルジフェニレンジイソシアネート、ジクロロジフェニレンジイソシアネート、ジメトキシジフェニレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、トランスビニレンジイソシアネート、N,N′-(4,4′-ジメチル-3,3′-ジフェニルジイソシアネート)ウレトジオン、4,4′,4″-トリメチル-3,3′,3″-トリイソシアネート-2,4,6-トリフェニルシアヌレート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート、ビュレット型ヘキサメチレンジイソシアネート、イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート、アダクト型トリレンジイソシアネート、ビュレット型トリレンジイソシアネート、イソシアヌレート型トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0019】
これらの多官能性イソシアネートと反応するブロック化剤としては、例えばジフェニルアミン、ビス(ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン、エチルフェニルアミン、フェニルイソプロピルアミン、フェニルナフチルアミン、ナフチルフェニレンジアミン、ジフェニルフェニレンジアミン、ジナフチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-メチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-エチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-イソプロピルフェニレンジアミン、アニリン、カルバゾール等のアミン類、フェノール、クレゾール、キシレノール、p-エチルフェノール、o-イソプロピルフェノール、p-第3ブチルフェノール、p-第3オクチルフェノール、2,6-ジ第3ブチル-4-メチルフェノール、2,6-ジ第3ブチル-4-エチルフェノール、メチレンビス(エチル-第3ブチルフェノール)、2,5-ジ第3ブチルハイドロキノン、チモール、ナフトール、ニトロフェノール、クロロフェノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、ブロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ベンジルアルコール、フェニルセロソルブ、シクロヘキサノール等のアルコール類、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン類、ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオフェノール等のメルカプタン類、アセトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、ベンズアミド、スルフェンアミド等のアミド類、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド類、イミダゾール、エチルイミダゾール、メルカプトベンツイミダゾール等のイミダゾール類、尿素、エチレン尿素、チオ尿素等の尿素類、フェニルカルバミン酸フェニル、オキサゾリドン等のカルバミン酸塩類、エチレンイミン等のイミン類、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン、トリルビグアニド等のグアニジン類、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸塩類、ε-カプロラクタム等のラクタム類などが挙げられる。これらのブロック化剤は、多官能性イソシアネート化合物の場合と同様に、分解温度などを考慮して選択される。
【0020】
これらのブロック化イソシアネートは、その少なくとも一種がアクリル系エラストマー100重量部当り約0.1〜15重量部、好ましくは約0.2〜8重量部の割合で用いられる。使用割合がこれ以下では、加硫トルク、常態物性および圧縮永久歪特性が低下し、一方これより多い割合で用いられると、スコーチ改善効果が小さくなる。
【0021】
これらのブロック化イソシアネートは、加硫促進剤と併用されることが好ましく、かかる加硫促進剤としては、グアニジン類、4級オニウム塩類、3級アミン類または3級ホスフィン類の少くとも一種が用いられる。
【0022】
グアニジン類としては、グアニジンまたはその置換体、例えばアミノグアニジン、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン、n-ドデシルグアニジン、メチロールグアニジン、ジメチロールグアニジン、1-フェニルグアニジン、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、トリフェニルグアニジン、1-ベンジル-2 ,3-ジメチルグアニジン、シアノグアニジン等が用いられ、この他1,6-グアニジノヘキサン、グアニル尿素、ビグアニド、1-o-トリルビグアニド等も用いられる。
【0023】
4級オニウム塩は、次のような一般式で表わされる。
(R1R2R3R4N)+X- または (R1R2R3R4P)+X-
R1〜R4:炭素数1〜25のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基またはポリオキシアルキレン基であり、あるいはこれらの内2〜3個がNまたはPと共に複素環構造を形成することもできる。
X-:Cl-、Br-、I-、HSO4 -、H2PO4 -、RCOO-、ROSO2 -、CO3 --
等のアニオン
【0024】
具体的には、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、n-ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5-ベンジル-1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネニウムクロライド、5-ベンジル-1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩類、またはテトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルベンジルホスホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェート等の4級ホスホニウム塩類が用いられる。
【0025】
3級アミン類としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、ジメチルラウリルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、1,8-ジアザ-ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、ピリジンおよびその置換体、ピロールおよびその置換体、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ジメチルピペラジン、ジエチルピペラジン等が用いられる。
【0026】
また、3級ホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィン、トリ(メチルフェニル)ホスフィン等が用いられる。
【0027】
これらの加硫促進剤は、カルボキシル基含有アクリル系エラストマー100重量部当り約15重量部以下、好ましくは約1〜10重量部の割合で用いられる。加硫促進剤を併用した方が、耐スコーチ性の改善効果はより顕著となる。
【0028】
以上の各成分よりなるアクリル系エラストマー組成物の調製は、そこに老化防止剤、軟化剤、分散剤、加工助剤、滑剤等を必要に応じて添加し、バンバリーミキサ、オープンロール等が混練することによって行われる。混練物の加硫は、約160〜220℃で約0.5〜15分間加熱することによって行われ、必要に応じて約150〜200℃で約1〜20時間のオーブン加硫(二次加硫)が行われる。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係るアクリル系エラストマー組成物は、先に提案された組成物において、多官能性イソシアネート化合物の代りに、それのブロック化物を用いることにより、加硫速度をかえって高めながら耐スコーチ性、特に高温での耐スコーチ性を改善せしめており、また100%モジュラス値の改善も行われている。このような改善効果は、ブロック化イソシアネートと共に加硫促進剤を併用した場合に顕著にみられる。また、加工安定性の点も良好である。
【0030】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0031】
実施例1
エチルアクリレート46重量%、n-ブチルアクリレート30重量%、2-メトキシエチルアクリレート20重量%およびモノエチルマレエート4重量%よりなるモノマー混合物を共重合させて得られたアクリル系エラストマーA100部(重量、以下同じ)に、
Figure 0003837900
を添加し、オープンロールで混練した。混練物について、180℃、8分間のプレス加硫を行った後、175℃、15時間のオーブン加硫を行った。
【0032】
混練物および加硫物について、次の各項目の測定および評価が行われた。
スコーチタイムt5:混練物のムーニースコーチ
加硫速度Tc90:最大トルクの90%に達する迄の時間をキュラストメ−タで測定
常態物性:JIS K-6301に準拠
圧縮永久歪:JIS K-6301に準拠
加工性:200℃、1分間のプレス加硫シート(厚さ2mm)について測定し、平面が平滑で荒れのないものを○、発泡や荒れのあるものを×と評価した
【0033】
実施例2
実施例1において、ブロック化イソシアネート量を5部に変更した。
【0034】
実施例3
実施例1において、ブロック化イソシアネートとして、住友バイエルウレタン製品クラレンVPLS-2256が2.5重量部用いられた。
【0035】
実施例4
実施例1において、ブロック化イソシアネートとして、ブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート(ジ-o-トリルグアニジンとヘキサメチレンジイソシアネートとから合成されたブロック化イソシアネート)4重量部ガ用いられ、ジ-o-トリルグアニジンが用いられなかった。
【0036】
比較例1
実施例1において、ブロック化イソシアネートの代りにヘキサメチレンジイソシアネート1重量部が用いられ、 -o-トリルグアニジン量が4重量部に変更された。
【0037】
比較例2
実施例1において、ブロック化イソシアネートの代りにジアミノジフェニルエーテルが0.7重量部用いられ、 -o-トリルグアニジン量が0.7重量部に変更された。
【0038】
比較例3
実施例1において、アクリル系エラストマーAの代りに、エチルアクリレート48重量%、n-ブチルアクリレート30重量%、2-メトキシエチルアクリレート20重量%およびグリシジルメタクリレート2重量%よりなるモノマー混合物から共重合されたアクリル系エラストマーBが用いられ、またブロック化イソシアネートおよびジ-o-トリルグアニジンの代りに、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学製品ノクセラーPZ)2重量部およびジメチルジチオカルバミン酸第2鉄(同社製品ノクセラーTTFE)1重量部が用いられた。なお、二次加硫時間は4時間に変更された。
【0039】
比較例4
実施例1において、アクリル系エラストマーAの代りに、エチルアクリレート47重量%、n-ブチルアクリレート30重量%、2-メトキシエチルアクリレート20重量%およびビニルクロロアセテート3重量%よりなるモノマー混合物から共重合されたアクリル系エラストマーCが用いられ、またブロック化イソシアネートおよびジ-o-トリルグアニジンの代りに2,4,6-トリメルカプト-s-トリアジン(大内新興化学製品ノクセラーTCA)0.5部およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(同社製品ノクセラーBZ)1.5部が用いられた。なお、二次加硫時間は4時間に変更された。
【0040】
以上の各実施例および比較例における測定結果は、次の表に示される。
Figure 0003837900

Claims (1)

  1. カルボキシル基含有アクリル系エラストマー100 重量部に、0.1 15 重量部のブロック化イソシアネートおよび15 重量部以下の加硫促進剤としてのグアニジン類、4級オニウム塩類、3級アミン類または3級ホスフィン類を配合してなるアクリル系エラストマー組成物。
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