JP3837842B2 - パルス電源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高電圧・大電流の短パルスを発生するパルス電源に係り、特にパルス電源の組み立て構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
パルスレーザ励起やパルスプラズマ発生、パルス脱硝装置等のパルス電源として、半導体スイッチと磁気スイッチになる可飽和リアクトル又は可飽和トランスを組合せたものがある。
【0003】
図5は、半導体スイッチと可飽和リアクトルを組み合わせたパルス電源の回路例を示す。
【0004】
同図において、初段エネルギー蓄積用コンデンサC0は、インバータと整流回路等で構成された高圧直流電源になる充電器DCHVにより初期充電される。GTOで示す半導体スイッチSWは、1つの半導体スイッチング素子とそのゲート制御回路、スナバ回路を有して構成された初段スイッチにされる。可飽和リアクトルSI0は、スイッチSWのオンによるコンデンサC0から矢印で示す経路の放電パルス電流I0に対して、その飽和までの遅れでスイッチSWのスイッチング損失を減らす磁気アシスト手段になる。
【0005】
パルストランスPTは、放電パルス電流I0により一次巻線に印加されるパルス電圧を昇圧してコンデンサC1を充電する。可飽和リアクトルSI1は、コンデンサC1の充電が所定レベルまで達したときに飽和し、低インピーダンスになってコンデンサC1からコンデンサC2への放電パルス電流I1を発生する磁気パルス圧縮手段になる。
【0006】
同様に、可飽和リアクトルSI2は、コンデンサC2の充電でピーキングコンデンサCPへの放電パルス電流I2を発生する磁気パルス圧縮手段になる。
【0007】
ピーキングコンデンサCPは、レーザヘッドLHと共にレーザ発振器を構成したパルス電源の負荷となり、磁気パルス圧縮されたパルス電流により高圧充電され、一定電圧までの充電でレーザヘッドLHに放電パルス電流を供給する。
【0008】
なお、パルス電源の構成は、図5に示すものに限らず、パルストランスPTに代えて可飽和トランスを用いたもの、さらにトランスを複数段設けたものなど種々の変形例がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパルス電源は、充電器DCHVを除いて、初段コンデンサC0からピーキングコンデンサCPまでを1つの筺体内に収めた一体型となっている。
【0010】
これは、磁気パルス圧縮で短パルスを得るために、LC振動電流の発生時のインダクタンス成分を極力小さくすることが要求されることから、回路要素間を至近距離に配置するためのものである。
【0011】
この一体化構造において、磁気パルス圧縮に用いる可飽和トランスや可飽和リアクトルは、鉄を主成分とする磁心が大部分の容積を占め、重量物になる。
【0012】
このため、パルス電源としては、磁気パルス圧縮段数及び電流容量の増大に伴って大型で重い装置になり、その組み立てや修理、運搬、据え付けなどの取り扱いが難しくなるし、大掛かりな作業になる。
【0013】
本発明の目的は、電気的性能を落とすことなく、装置の取り扱いを容易にするパルス電源を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題の解決を図るため、パルス電源をその電気的性能に影響を与えない構造で分割・結合できるようユニット化し、ユニット毎の組み立てや運搬ができるようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
【0015】
充電器で初期充電されるコンデンサと、オン制御されて前記コンデンサからトランスにパルス電流を供給する半導体スイッチと、可飽和リアクトル又は可飽和トランスを磁気スイッチ手段として前記トランスの出力をパルス圧縮する磁気パルス圧縮回路と、この磁気パルス圧縮回路からのパルス電流出力をパルス発振器等の負荷に供給するパルス電源において、
前記コンデンサと半導体スイッチを一括収納した筺体として構成する第1のユニットと、前記トランスと磁気パルス圧縮回路を一括収納した筺体として構成する第2のユニットとに分割構成し、
前記ユニット間の回路接続及び前記負荷との回路接続を同軸ケーブル又は導体バーで接続した構成を特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記第2のユニットは、磁気パルス圧縮回路が複数段に構成される場合に各磁気パルス圧縮回路別にユニット化し、該ユニット間を同軸ケーブル又は導体バーで接続した構成を特徴とする。
【0017】
また、本発明は、前記第1のユニットは、磁気アシスト用可飽和リアクトルを含む構成を特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態を示すユニット構成である。ユニット1は、初段のコンデンサC0と半導体スイッチSWを一括収納した1つの筺体として構成する。
【0019】
ユニット2は、磁気アシスト手段になる可飽和リアクトルSI0と、パルストランスPTと、コンデンサC1,C2及び磁気パルス圧縮手段になる可飽和リアクトルSI1,SI2を一括収納した1つの筺体として構成する。
【0020】
レーザ発振器3は、ピーキングコンデンサCPとレーザヘッドLHを1つの筺体として構成する。
【0021】
各ユニット1、2及びレーザ発振器3の間の接続は、パルス電流に対して応答性に優れる同軸ケーブル又は自己インダクタンスの極めて低い導体バーを使って接続する。
【0022】
図2の(a)に示す同軸ケーブルの場合、芯線Aを高電圧側、外部導体Bを接地電位側とし、同軸コネクタを使って着脱可能にする。図2の(b)に示す導体バーの場合、一対の導体バーCとDを絶縁物Eを挟んだ構造とし、一方の導体バーを高電圧側、他方の導体バーを接地電位側とする。導体バー同士の接続は、ボルトFを使って切り離し可能にする。また、ノイズ防止用に導体バーC,Dの外側にシールド用のダクトGで覆う。
【0023】
充電器DCHVとユニット1との接続にも同軸ケーブル又は導体バーで接続することができるが、通常の電源ケーブルでも良い。
【0024】
本実施形態において、充電器DCHVとユニット1の間の分割構成では、コンデンサC0の初期充電が直流電源による緩やかや充電になって電気的性能に何ら影響を与えない。
【0025】
次に、ユニット1とユニット2の間の分割構成では、コンデンサC0からの放電電流が同軸ケーブル又は導体バーを通して可飽和リアクトルSI0側に流れるが、この電流は磁気パルス圧縮前の比較的緩やかに変化するパルス電流になり、パルス電流波形に対する電気的性能には何ら影響を与えない。
【0026】
この点、ユニット2内におけるコンデンサC1と可飽和リアクトルSI1との間には磁気パルス圧縮された速い立ち上がりのパルス電流が流れる。同様に、コンデンサC2と可飽和リアクトルSI2との間には速い立ち上がりのパルス電流が流れる。
【0027】
これらパルス電流に対して、コンデンサC1,C2と可飽和リアクトルSI1,SI2は共にユニット2内に至近距離で配置できるため、パルス電流波形に対する立ち上がりの遅れなどを起こすことはない。
【0028】
最終段になるユニット2とレーザ発振器3との間は、立ち上がりが最も高いパルス電流が流れるが、この間をケーブル接続するのに、パルス電流に対して応答性に優れる同軸ケーブル又は自己インダクタンスの極めて低い導体バーを使用するため、パルス電流に対する電気的性能の低下を起こすことはない。
【0029】
したがって、本実施形態によれば、パルス電源を構成する回路要素を複数のユニットに分割構成するため、その組み立てや修理、運搬、据え付けなどをユニット毎に行うことができ、取り扱いを容易にして簡単な作業になる。しかも、電気的性能を落とすこともなくなる。
【0030】
図3は、本発明の他の実施形態を示すユニット構成である。同図が図1と異なる部分は、可飽和リアクトルSI0をユニット1側に移した点にある。
【0031】
ユニット1Aは、コンデンサC0と半導体スイッチSW及び可飽和リアクトルSI0を一括収納した1つの筺体として構成する。
【0032】
ユニット2Aは、パルストランスPTと、コンデンサC1,C2及び可飽和リアクトルSI1,SI2を一括収納した1つの筺体として構成する。
【0033】
本実施形態においても、ユニット1Aと2Aとの分割構成及びユニット2Aとレーザ発振器3との分割構成に、同軸ケーブル又は導体バーによる接続により、電気的性能を落とすことなく取り扱いが容易になる。
【0034】
図4は、本発明の他の実施形態を示すユニット構成である。同図が図3と異なる部分は、ユニット2Aをユニット2Bと2Cに分割構成した点にある。
【0035】
ユニット2Bは、パルストランスPTとコンデンサC1及び可飽和リアクトルSI1を一括収納した1つの筺体として構成する。
【0036】
ユニット2Cは、コンデンサC2及び可飽和リアクトルSI2を一括収納した1つの筺体として構成する。
【0037】
本実施形態において、ユニット2Bと2C間の接続は、図1でのユニット2とレーザ発振器3の間の接続と同様に、速い立ち上がりのパルス電流に対する影響を無くすよう、同軸ケーブル又は導体バーを用いる。
【0038】
本実施形態によれば、磁気パルス圧縮回路が複数段になることに着目し、1段目の磁気パルス圧縮回路と2段目のそれを分割構成とする。これにより、図1や図3に比べてユニット数の増加で接続箇所が増えるが、ユニット毎の重量が減ると共に回路要素数が減り、その取り扱いが一層容易になるし、修理をユニット毎に交換する方法を採ることができる。
【0039】
なお、図4の構成において、ユニット2Cとレーザ発振器3を一体構成とすることもできる。また、図1及び図3、図4の構成において、可飽和リアクトルSI0を省略したパルス電源など、他の回路構成になるパルス電源についても、そのユニット化により同等の作用効果を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、パルス電源をその電気的性能に影響を与えない構造で分割・結合できるようユニット化し、ユニット毎の組み立てや運搬ができるようにしたため、ユニット毎の重量が軽減され、その組み立てや修理、運搬、据え付けなどをユニット毎に実施でき、その取り扱いが簡単になるし、作業も簡単になる。
【0041】
しかも、ユニット間の回路要素の接続は、同軸ケーブル又は導体バーで行うため、電気的性能を落とすことは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すパルス電源のユニット構成。
【図2】実施形態における同軸ケーブルと導体バーの構造。
【図3】本発明の他の実施形態を示すユニット構成。
【図4】本発明の他の実施形態を示すユニット構成。
【図5】パルス電源の回路例。
【符号の説明】
1、2…ユニット
3…レーザ発振器
DCHV…充電器
C0、C1、C2、CP…コンデンサ
SI0、SI1、SI2…可飽和リアクトル
SW…半導体スイッチ
PT…パルストランス
LH…レーザヘッド
Claims (3)
- 充電器で初期充電されるコンデンサと、オン制御されて前記コンデンサからトランスにパルス電流を供給する半導体スイッチと、可飽和リアクトル又は可飽和トランスを磁気スイッチ手段として前記トランスの出力をパルス圧縮する磁気パルス圧縮回路と、この磁気パルス圧縮回路からのパルス電流出力をパルス発振器等の負荷に供給するパルス電源において、
前記コンデンサと半導体スイッチを一括収納した筺体として構成する第1のユニットと、前記トランスと磁気パルス圧縮回路を一括収納した筺体として構成する第2のユニットとに分割構成し、
前記ユニット間の回路接続及び前記負荷との回路接続を同軸ケーブル又は導体バーで接続した構成を特徴とするパルス電源。 - 前記第2のユニットは、磁気パルス圧縮回路が複数段に構成される場合に各磁気パルス圧縮回路別にユニット化し、該ユニット間を同軸ケーブル又は導体バーで接続した構成を特徴とする請求項1に記載のパルス電源。
- 前記第1のユニットは、磁気アシスト用可飽和リアクトルを含む構成を特徴とする請求項1又は2に記載のパルス電源。
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