JP3837745B2 - 通信システム,基地局,移動局及び無線通信システム - Google Patents

通信システム,基地局,移動局及び無線通信システム Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、通信システム,基地局,移動局及び無線通信システムに関する。特に本発明は、基地局と移動局(端末局)との間でデジタルデータの通信を行う場合に適用される通信システム及び無線通信システムとそれらのシステムに使用される基地局及び移動局に関する。
背景技術
従来、無線通信を行う通信システムとして、基地局を介して通信を行うシステムが各種開発されている。即ち、例えば無線電話として実用化されている通信システムの場合には、有線の電話回線を介して交換局側と接続された基地局と、端末側の電話機である無線電話装置(移動局)との間で、無線通信による電話回線を設定させて、交換局を介して接続された相手側と無線電話装置とで通話を行う。
このような端末側機器としての無線電話装置としては、小型に構成された携帯用無線電話機や自動車に搭載された自動車用無線電話機などがある。
このような無線電話装置を使用する通信システムは、従来基地局と端末側電話装置との間の通信を、アナログ信号の無線伝送により行っていた。これに対し、伝送帯域を効率良く使用するために、デジタルデータの無線伝送により基地局と端末側との間の通信を行う通信システムが開発されている。
このデジタル通信システムは、基地局と移動局との間のデジタルデータの送受信を、TDM方式(時分割多重方式),TDMA方式(時分割多元接続方式)などの効率の良い伝送で行うと共に、音声信号を効能率符号化、復号化することで、アナログ方式に比べて非常に伝送回線を効率良く使用することができ、伝送チャンネル数などを多く設定できると共に、ノイズの少ない通話音声の伝送が実現できる。
また、デジタル通信システムが適用される通信システムの他の方式として、CDMA方式(符号分割多元接続方式)やFDMA方式(周波数分割多元接続方式)などがあり、これらの方式の場合でも、従来のアナログ伝送による通信よりも伝送効率などが良い。
ここで、現在提案されているTDMA方式による通信システムの一例を示すと、周波数帯として800MHz帯と1.5GHz帯とが通信に使用され、各周波数帯でのチャンネル間隔は25kHzとされる。そして、基地局から移動局への下り回線はTDM方式で伝送させ、移動局から基地局への上り回線はTDMA方式で伝送させる。また、伝送データの変調方式としては、例えばπ/4シフトDQPSK変調などの位相変調が使用される。
そして、TDM方式,TDMA方式での伝送としては、例えば図1に示すようにスロット0〜スロット5の6スロットで1フレームが構成され、1フレームの半分でサブフレームが構成されるとすると、例えば基地局から移動局への下り回線の送信は、1サブフレーム周期でスロット1とスロット4のタイミングで行われ、移動局から基地局への上り回線の送信は、この下り回線の送信スロットの直前の所定期間に行われる。この場合、各スロットでは同じ周波数が伝送に使用される。
そして、基地局から送信される信号は、各スロットの中央付近に20ビット程度のビット数の同期ワードが配置される。この同期ワードは、システム毎に決められていて、同一の無線電話システムでは各基地局で同じ同期ワードを使用する。
そして、移動局側では、基地局から送信される同期ワードを受信して、同期ワードを受信したタイミングを基準として、基地局との通信のための同期処理を行う。
また、各基地局からは、予め決められた周波数チャンネル及びスロットで、報知情報を伝送するようにしてあり、各移動局が初期受信を行う場合(即ち最初に通信できる基地局を探す場合)には、この報知情報が伝送される可能性のある全てのチャンネル及びスロットの受信処理を行って、各チャンネル、スロットの受信電界強度(RSSI)などを測定し、受信電界強度が高く正確に報知情報を受信できたチャンネルが、最も近い基地局からの信号であると判断し、このチャンネルの信号に同期させる処理を行う。
また、このようにして或る基地局との通信が開始された後は、各移動局では、この基地局から報知情報で伝送される隣接セルの周波数チャンネルの情報に基づいて、アイドルスロットの期間(即ち基地局と通信をしていない期間)に、その隣接セルのチャンネルの受信を行って受信電界強度を測定し、この隣接セルの受信電界強度が通信中のセルの受信電界強度より高くなったとき、この隣接セルの基地局との通信に切換えるハンドオフ処理を行う。
このハンドオフ処理を行うときには、各基地局毎に同期バーストが定義されていて、この同期バースト基地局と移動局との間でやり取りして、該当する基地局との同期を確立させる。
ところで、このようなTDMA方式で伝送が行われるデジタル無線電話システムの場合には、1フレームに用意されたスロットを個別に使用することで、1チャンネルで多元接続でき、伝送チャンネルが効率良く使用できるが、各移動局との通信に使用される時間率は、通信状態にかかわらず一定である。即ち、例えば図1の例の場合には、1フレームに6スロット用意された内の2スロットが通信に使用されるので、時間率は1/3に固定されている。このように時間率が固定されていると、通信の制御は簡単であるが、基地局と各移動局との間の通信状態によっては、もっと少ない時間率でも通信できる場合があると共に、逆に通信状態が悪い場合には時間率を長くして通信したい場合がある。ところが、従来のこの種の通信システムの場合には、通信状態にかかわらず時間率が一定で、必ずしも効率の良い回線使用が行われているとは言えなかった。
なお、ここではTDMA方式で伝送される場合について説明したので、時間率が一定であると述べたが、CDMA方式の場合には符号の使用率を一定として通信が行われる。また、FDMA方式の場合には、周波数の使用率を一定として通信が行われる。
また、1回線に割当てられる周波数は1つであるので、移動局が歩行などで比較的ゆっくり移動している遅いフェージング状態であるときには、受信状態が悪いフェージングの谷間になると、この谷間から抜け出すまでの時間が長くかかり、通信状態が悪い状態が比較的長くなって一時的に通話品質が劣化してしまう。
また、各スロットに配された同期ワードは、スロット中の他のデータとの相互干渉により誤検出される可能性が高く、誤同期などが行われないように、何らかの対策をする必要があった。
また、この同期ワードは20ビット程度の比較的少ないビット数で構成されているので、同期ワードの受信状態から伝送路状態の推定などを行うのは困難であった。
また、各移動局が初期受信を行う場合には、報知情報が伝送される可能性のある全てのチャンネル及びスロットの受信処理を順番に行って、良好に受信できるチャンネルを探す処理を行う必要があるので、通信ができるチャンネルが見つかるまでに非常に時間がかかってしまう不都合があった。
また、隣接セルの通信に切換わるハンドオフ処理を行う際には、基地局から隣接局のチャンネル周波数などを教えてもらう必要があるので、各基地局は全ての隣接局の周波数割当て情報などを記憶しておく必要があった。さらに、各基地局側では、基地局と通信をしていないアイドルスロットの期間に、隣接基地局からの制御信号を受信して、電界強度測定する必要があり、通話のための通信とは直接関係のない受信を行う必要があり、それだけ移動局で必要な受信時間が長くなり、通信に必要な電力が大きくなってしまうと共に、その制御のための構成が必要で移動局の装置の構成を複雑にしていた。
また、このハンドオフ処理を行う際には、切換わる局側の同期バーストを受信させて同期をとる必要があり、切換わる局と同期が取れるまでハンドオフ時に一時的に通信のできない時間が発生する場合がある。このようなことがあると、ハンドオフ時に通話音声が一時的に途絶える瞬断が発生してしまう。
発明の開示
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、常時効率良く良好に通信できる通信システム及び無線通信システムとそれらのシステムに使用される基地局並びに移動局を提供することにある。
第1の発明は、基地局と、上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備える通信システムにおいて、上記基地局から送信するデータの多重化率を変化できるようにし、上記基地局毎に互いに異なる同期ワードが設定されているとともに、基地局毎に等しい周波数割り当て及びスロット割り当ての状態で、最大の多重化率で各基地局毎に同期して信号を送信し、移動局は、受信動作を決められた周波数及びスロットで行うとともに、基準となる同期ワードと受信した信号との相関値を求めて、最も高い相関値を示す受信した信号に対応する基地局を選択するようにした通信システムとしたものである。このようにしたことで、移動局側では決められた周波数及びスロットで受信して、相関値を検出するだけで、良好な基地局の選択が行え、簡単な処理で最適な基地局の選択処理が可能になる。
第2の発明は、基地局と、上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備える通信システムにおいて、上記移動局は、データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号と上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードとの間の相関を検出するとともに、上記データの送受信を行っている基地局と隣接する少なくともひとつの基地局から送信されてくる信号と隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関を検出し、上記隣接する基地局から送信されてくる信号と上記隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関値が、上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードと上記データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号との相関値よりも高い時には、上記隣接する基地局へのハンドオフ処理を行う通信システムとしたものである。このようにしたことで、ハンドオフ処理をするか否かの判断が簡単かつ正確に行え、良好にハンドオフ処理を行って通信を維持できるようになる。
第3の発明は、移動局との間でデータの送受信を行う基地局であって、データを多重化して送信する送信手段と、上記移動局から送信されたデータを受信する受信手段と、上記移動局からの伝送品質を検出したデータに基づいて上記送信手段の多重化率を変化させる制御手段と、上記移動局から送信されてきたデータに基づいて上記基地局との間の伝送品質を検出する検出手段を備え、上記制御手段は、上記移動局からの伝送品質を検出したデータと上記検出手段によって検出された伝送品質に基づいて上記送信手段の多重化率を変化させる基地局としたものである。このようにしたことで、基地局で検出した伝送品質と移動局で検出した伝送品質との双方に基づいて、多重化率が制御され、基地局と移動局の双方で良好な受信状態が確保できるようになる。
第4の発明は、基地局との間で多重化されたデータの送受信を行う移動局であって、上記基地局より送信されてきたデータを受信して、復調する復調手段と、上記基地局との間の伝送品質を検出する検出手段と、上記基地局にデータを送信するとともに、上記検出手段によって検出された伝送品質に関するデータを送信する送信手段とを備え、さらに、上記復調手段は、受信手段と、基準となる同期ワードと上記基地局との間に設定された回線の状態の推定情報に基づいて擬似同期ワードを生成する生成手段と、上記生成手段からの擬似同期ワードを用いて上記受信手段からの出力からデータを抽出する抽出手段とを備えている移動局としたものである。このようにしたことで、基地局から送信される信号に同期させて復調する処理が良好にできるようになる。
第5の発明は、第4の発明の移動局において、上記生成手段は、上記基準となる同期ワードを発生する第1の生成手段と、上記受信手段からの出力に基づいて上記基地局との間に設定された回線の状態を維持する推定手段と、上記第1の生成手段からの基準となる同期ワードと上記推定手段からの出力とに基づいて擬似同期ワードを生成する第2の生成手段とを備えているものである。このことによって、擬似同期ワードの生成が良好にでき、受信信号に含まれる同期ワードの検出が良好にできるようになる。
第6の発明は、第4の発明の移動局において、上記移動局は、更に複数の同期ワードを発生する発生手段と、上記復調手段からの受信された信号と上記発生手段からの複数の同期ワードと各々相関をとり、最も相関値の高い上記発生手段からの同期ワードを選択する同期ワード選択手段とを備え、上記選択手段から出力される同期ワードに基づいて上記復調手段を制御されるようにしたものである。このことによって、良好に受信できる信号の選択処理が簡単にできるようになる。
第7の発明は、第6の発明の移動局において、上記同期ワード選択手段は、上記復調手段からの受信された信号と上記発生手段からの複数の同期ワードと各々相関を取る相関値検出手段と、上記相関値検出手段からの出力に基づいて最も相関値の高い上記発生手段からの同期ワードを選択する選択手段とを備えているものである。このことによって、同期ワードの選択処理が良好にできるようになる。
第8の発明は、第7の発明の移動局において、上記同期ワード選択手段は、更に上記選択手段からの出力に基づいて相関値の中で最も高くなる位置を検出する位置検出手段を備えているものである。このことによって、受信信号に同期したタイミングの判断が良好にできる。
第9の発明は、第7の発明の移動局において、上記同期ワード選択手段は、更に上記相関値検出手段からの出力に基づいて基地局を選択する基地局選択手段を備えているものである。このことによって、基地局の選択処理が良好にできるようになる。
第10の発明は、データを多重化して送信する基地局と、無線伝送路により上記基地局との間でデータの送受信を行う基地局とを備えた無線通信システムにおいて、上記基地局から送信するデータの多重化率を変化できるようにし、上記基地局毎に互いに異なる同期ワードが設定されているとともに、基地局毎に等しい周波数割り当て及びスロット割り当ての状態で、最大の多重化率で各基地局毎に同期して信号を送信し、移動局は、受信動作を決められた周波数及びスロットで行うとともに、基準となる同期ワードと受信した信号との相関値を求めて、最も高い相関値を示す受信した信号に対応する基地局を選択するようにした無線通信システムとしたものである。このことによって、移動局で受信できる基地局を選択する処理が、良好にできるようになる。
第11の発明は、データを多重化して送信する基地局と、無線伝送路により上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備えた無線通信システムにおいて、上記移動局は、データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号と上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードとの間の相関を検出するとともに、上記データの送受信を行っている基地局と隣接する少なくともひとつの基地局から送信されてくる信号と隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関を検出し、上記隣接する基地局から送信されてくる信号と上記隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関値が、上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードと上記データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号との相関値よりも高い時には、上記隣接する基地局へのハンドオフ処理を行う無線通信システムとしたものである。このことによって、同期ワードの検出処理に基づいて、効率良くハンドオフ処理ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
図1は無線電話システムのスロット構成の例を示す説明図である。
図2は本発明の一実施例による基地局の送信系を示す構成図である。
図3は図2の例の同期ワード付加処理を示す構成図である。
図4は一実施例により同期ワードが付加された状態を示す説明図である。
図5は一実施例のフレーム構成を示す説明図である。
図6は一実施例による移動局での受信状態例を示す説明図である。
図7は一実施例による各基地局の周波数,スロット割当て状態を示す説明図である。
図8は一実施例による多重化状態と利用周波数を示す説明図である。
図9は一実施例による移動局の受信系の全体構成を示す構成図である。
図10は図9の例の初期同期の構成を示す構成図である。
図11は一実施例による相関検出例を示す波形図である。
図12は図9の例の通信維持に必要な情報の検出構成を示す構成図である。
図13は一実施例による他局干渉と雑音による受信波のモデル例を示す構成図である。
図14は移動局で検出したデータを送信する構成を示す構成図である。
図15は一実施例による移動局の送信系の全体構成を示す構成図である。
図16は一実施例による通信維持に必要な情報の伝送状態を示す構成図である。
図17は一実施例による回線状態の判断処理を示すフローチャートである。
図18は一実施例による回線状態の判断処理を示すフローチャートである。
図19は一実施例による回線状態の判断処理を示すフローチャートである。
図20は一実施例による回線状態の判断処理を示すフローチャートである。
図21は一実施例で想定される伝送路のモデル例を示す構成図である。
図22は一実施例で想定される伝送路の処理後の等価なモデル例を示す構成図である。
図23は一実施例による伝送路推定状態を示す構成図である。
図24は一実施例による同期ワード除去状態を示す構成図である。
図25は一実施例による畳込み符号化器と伝送路のモデル例を示す構成図である。
図26は一実施例によるビタビデコーダの構成例を示す構成図である。
図27は一実施例による各ステータスに対するパス候補の様子を示す説明図である。
図28は一実施例によるセル配置状態とインターリーブとの関係を示す説明図である。
図29は一実施例による基地局からの下り回線の干渉状態を示す特性図である。
図30は一実施例による移動局からの上り回線の干渉状態を示す特性図である。
図31は一実施例によるセルのパーテション分け状態を示す説明図である。
図32は本発明の他の実施例による基地局の送信系を示す構成図である。
図33は図32の例による伝送路の等価モデル例を示す構成図である。
図34は図33に示す等価モデルを簡略化して示す構成図である。
図35は他の実施例での合成特性の詳細を示す構成図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施例を図2〜図31を参照して説明する。
本例においては、基地局と端末機器としての携帯用無線電話装置(移動局)との間で高能率符号化されたデジタルデータの無線通信が行われるデジタル無線電話システムに適用したもので、基地局が所定状態で複数配置されたいわゆるセルラ方式と称されるシステムとされる。
・基地局の構成
まず、基地局側の送信系の構成を図2に示すと、図2において11は基地局から送信するデータ(通話のための音声データなどのデータ)の入力端子を示し、この入力端子11に得られる送信データを畳込み符号化器12に供給し、畳込み符号化を行う。そして、この畳込み符号化された送信データを、π/4シフトDQPSK変調器13で位相変調であるπ/4シフトDQPSK変調を行う。そして、このπ/4シフトDQPSK変調された送信データを、バッファ14に供給し、送信時に必要なデータの多重化処理を行う。この処理は、スロット単位で行うもので、伝送状態に応じて処理状態を変化させる。その具体的な処理については後述する。
そして、このバッファ14が出力する送信データを、加算器15に供給し、同期ワードを付加する処理を行う。即ち、各基地局は所定ビット数の固有の同期ワードが設定されていて、移動局はこの同期ワードで示されるタイミングに同期して基地局との通信を行う。そして、同期ワード発生回路16は、この固有の同期ワードをπ/4シフトDQPSK変調されたデータとして所定周期で出力するようにしてある。そして、この同期ワード発生回路16が出力する同期ワードのデータを、係数乗算器17に供給してα倍し、このα倍された同期ワードデータを加算器15に供給し、バッファ14が出力する送信データに混合する。
ここで本例においては、係数乗算器17で乗算する係数αとして0.5(又はその近傍の値)を設定し、図3に示すように、バッファ14が出力して端子15aに得られる多重化された送信データである情報系列Xkに、端子17aに得られる同期ワード系列Skの0.5倍された信号を、加算器15で加算して送信系列tkとする。
このように処理されたデータのコンスタレーションは、図4に示すようになる。即ち、π/4シフトDQPSK変調された送信データである情報系列Xkは、図4のAに示すように、IチャンネルとQチャンネルとを直交させて形成される空間内の90°ずつシフトした4値θ1,θ2,θ3,θ4の何れかを示すデータとなる。そして、係数乗算器17が出力する0.5倍された同期ワード系列Skは、図4のBに示すように、同様に90°ずつシフトした4値の何れかを示すデータとなっているが、情報系列Xkに比べ各値のレベルが1/2になっている。そして、この情報系列Xkと同期ワード系列Skとを混合した送信系列tkは、元の情報系列Xkの各値θ1,θ2,θ3,θ4毎に4値の内の何れかの同期ワードが加算されるので、図4のCに示すように、元の4値θ1,θ2,θ3,θ4の周囲の4値の何れかの値となり、結局図4のCに示す16値の内の何れかの値を示すようになる。
ここで図2の説明に戻ると、このように同期ワードが混合された加算器15の出力信号(送信系列tk)を、送信フィルタ18,送信スイッチ19を介して混合器20に供給する。この混合器20では、PLL回路で構成される周波数シンセサイザ21が出力する送信チャンネル設定用周波数信号を、送信系列tkに混合し、所定のチャンネルの送信信号とし、この送信信号を送信アンプ22で増幅した後、アンテナ23から無線送信させる。この場合、送信スイッチ19の開閉と周波数シンセサイザ21での送信チャンネルの設定と送信アンプ22の増幅出力の設定とは、この基地局での送信を制御するコントローラ(図示せず)の制御で行われる。送信スイッチ19の開閉は、送信スロットの期間だけ接続させる制御が行われる。周波数シンセサイザ21での送信チャンネルの設定は、各送信スロット毎に行われ、適切な送信周波数を設定させる。送信アンプ22の増幅出力の設定は、移動局との通信状態に応じて行われ、コントローラが通信状態が悪いと判断したとき、最大の増幅率を設定させ、その他のときには最大の増幅率よりも低い増幅率を設定させる。この増幅率の設定については後述する。
・通信データの構成
ここで、本例の基地局と移動局との間で通信が行われるフレーム構成について説明すると、本例においては図5に示すように、送信データが構成される。即ち、1スロットが1.25m秒とされ、この1スロット内の1m秒が送受信区間とされ、残りの250μ秒がガードタイムとされる。そして、スロット番号0からスロット番号15までの16スロットで1フレームが構成され、1フレームは20m秒となる。そして本例においては、1フレーム内の各スロットで異なる送信周波数(送信チャンネル)を設定する。このため、周波数シンセサイザ21での送信チャンネル設定用周波数信号を、1スロット毎に変更させる必要がある。この各スロットに設定される送信チャンネルは、基地局から伝送される信号に含まれる報知情報などで各移動局に伝送させる。そして、本例の場合には、基地局からの下り回線の送信と、移動局からの上り回線の送信とを時分割で行うTDMA方式(時分割多重接続方式)が適用され、例えば或る1フレームで下り回線の送信が行われ、次の1フレームで上り回線の送信が行われ、2フレームで通信が完結するようにしてある。なお、各スロット期間には、各基地局に固有の同期ワードが上述した構成(図3参照)で付加されている。
そして、各移動局が基地局と初期同期を行うために必要な各基地局からの報知情報の送信は、同期したタイミングで行われる。即ち、例えば図6に示すように、例えば隣接する3組の基地局A,B,Cが存在する場合、このそれぞれの基地局A,B,Cで行われる通信は、図7のA,B,Cに示すように、フレーム周期が一致したものとされ、各フレーム内の全スロットを使用して初期同期を行うために必要な報知情報を送信する。そして、各スロット期間で送信チャンネルを変更させるが、報知情報の場合の送信チャンネルの設定についても各基地局で同一のスロット期間には同一のチャンネルを設定させる。即ち、或るフレームのスロット番号0の期間には、各基地局で送信チャンネルf0を設定させ、次のスロット1では送信チャンネルf1を設定させ、以下順に送信チャンネルf2,f3,f4,‥‥と1スロット毎に変化させる。
そして、各基地局と移動局との間の通話のための通信を行う際には、通信状態に応じて、1フレーム内の通信に使用するスロット数を設定する制御を基地局が行う。即ち、図8のAに示すように1フレームが16スロットで構成されている場合、図8のBに示すように、1フレーム内の16スロットを、それぞれ別の移動局との通信に使用した場合には、1通信チャンネル当たり16多重の伝送が行われる。なお、図8において示されるU0,U1,U2,‥‥は、通信を行う移動局の番号を示している。
例えば、16多重の場合には、U0として示した移動局は、各フレームの最初のスロット期間(図8のBにハッチングを付して示す期間)だけで通信が行われる。また、最初のフレームの通信が行われるスロット期間で送信チャンネルfkを設定したとき、次のフレームの通信が行われるスロット期間で送信チャンネルfk+1を設定させ、順次送信チャンネルを変更させる。
そして、この16多重で良好な通信品質が確保できないときには、1フレーム内の2スロットを使用して特定の移動局と通信を行う。例えば、図8のCに示すように、U0として示した移動局は、各フレームの最初の2スロット期間(図8のCにハッチングを付して示す期間)を使用して通信を行う。この場合、同一のデータを2スロット期間連続して送信させる。また、送信チャンネルは、このU0として示した移動局と通信が行われるスロット毎に、順に送信チャンネルfk,fk+1,fk+2,fk+3,‥‥と変化させる。この1フレーム2スロットを使用した場合には、全ての移動局と2スロットずつ使用すると、1通信チャンネル当たり8多重の伝送が行われる。
そして、さらにこの8多重の伝送で良好な通信品質が確保できないときには、1フレーム内の4スロットを使用して特定の移動局と通信を行う。例えば、図8のDに示すように、U0として示した移動局は、各フレームの最初の4スロット期間(図8のDにハッチングを付して示す期間)を使用して通信を行う。この場合、同一のデータを4スロット期間連続して送信させる。また、送信チャンネルは、このU0として示した移動局と通信が行われるスロット毎に、順に送信チャンネルfk,fk+1,fk+2,fk+3,‥‥と変化させる。この1フレーム4スロットを使用した場合には、全ての移動局と4スロットずつ使用すると、1通信チャンネル当たり4多重の伝送が行われる。
そして、さらにこの4多重の伝送で良好な通信品質が確保できないときには、1フレーム内の8スロットを使用して特定の移動局と通信を行う。例えば、図8のEに示すように、U0として示した移動局は、各フレームの最初の8スロット期間(図8のEにハッチングを付して示す期間)を使用して通信を行う。この場合、同一のデータを8スロット期間連続して送信させる。また、送信チャンネルは、このU0として示した移動局と通信が行われるスロット毎に、順に送信チャンネルfk,fk+1,fk+2,fk+3,‥‥と変化させる。この1フレーム8スロットを使用した場合には、全ての移動局と8スロットずつ使用すると、1通信チャンネル当たり2多重の伝送が行われる。
そして、さらにこの8多重の伝送で良好な通信品質が確保できないときには、1フレーム内の全スロット(即ち16スロット)を使用して特定の移動局と通信を行う。例えば、図8のFに示すように、U0として示した移動局は、各フレームの全スロット期間を使用して通信を行う。この場合、同一のデータを16スロット期間連続して送信させる。また、送信チャンネルは、このU0として示した移動局と通信が行われるスロット毎に、順に送信チャンネルfk,fk+1,fk+2,fk+3,‥‥と変化させる。この1フレーム16スロットを使用した場合には、1通信チャンネルでの多重なしで伝送が行われる。
ここではスロット数を増やす場合について説明したが、逆に通話品質が良好になったときは、スロット数を減らすことができることは勿論である。
なお、図8に示した例では、1スロット内で1移動局との通信に複数スロット使用する場合に、使用するスロットを連続させたが、1スロット内に用意された16スロットの何れを使用しても良い。また、通信を行う移動局毎に適切な使用スロット数は異なるので、例えば1通信チャンネル内で、移動局毎にスロット数を変化させても良い。即ち、或る移動局とはスロット番号0のスロットを使用して1フレーム1スロットで通信を行い、他の移動局とはスロット番号1,2のスロットを使用して1フレーム2スロットで通信を行うようにしても良い。また、図8の例では1フレームで使用するスロット数として、1,2,4,8,16の例を示したが、その他のスロット数(即ち3,5,6,7,9,10,11,12,13,14,15の何れか)を設定させても良い。
また、ここでは通信に使用するスロット数を変化させて、通信に使用する時間率を変化させるようにしたが、他の要因により通信の時間率を変化させるようにしても良い。例えば、送信側での符号化率を変化させ、通信状態が悪いとき符号化されたデータの冗長度を大きくして、受信側で正しく復号できる可能性を高くしても良い。
また、上述したスロット数の変化と、符号化率などの変化とを組み合わせるようにしても良い。即ち、上述実施例では1フレームで複数スロット送信させる場合でも、各スロットで同じデータを送信させるようにしたが、符号化率や伝送レートなどを伝送するスロット数に応じて設定するようにしても良い。即ち、例えば使用するスロット数が2倍になったとき、符号化率を1/2にするようにしても良い。後述する図15に示す移動局は、この符号化率の変化とスロット数の変化とを組合わせた場合の送信構成である。
なお、ここまで説明した例では、通信方式がTDMA方式の伝送システムに適用した例であるため、使用スロット数などの時間率を変化させて多重化率を変化させる構成としたが、他の通信方式の場合には、その方式に適した多重化率の制御を行う必要がある。例えば、CDMA方式(符号分割多元接続方式)の通信システムの場合には、符号の使用数を変化させて、多重化率を変化させて、同様の伝送効率改善を行うことができる。また、FDMA方式(周波数分割多元接続方式)の通信システムの場合には、周波数の使用数(即ち使用帯域など)を変化させて、同様の伝送効率改善を行うことができる。
・移動局の構成
次に、基地局と通信を行う移動局側の受信系の構成を図9に示す。ここでの移動局は、2系統の受信系を備えてダイバーシティ受信を行うようにしてあり、図9において、31及び41はアンテナを示し、アンテナ31,41が受信した信号を、それぞれ受信アンプ32,42を介して混合器33,43に供給し、PLL回路で構成される周波数シンセサイザ51が出力する受信チャンネル設定用周波数信号を混合し、中間周波信号とする。
そして、この混合器33,43が出力する中間周波信号を、それぞれ受信スイッチ34,44を介して受信フィルタ35,45に供給し、受信データの抽出を行う。この場合、受信スイッチ34,44は、受信スロットの期間だけ接続されるスイッチで、この移動局での受信動作を制御するスロットタイミング生成回路(図示せず)の制御により開閉する。
そして、各受信フィルタ35,45が出力する中間周波信号を、それぞれ減算器36,46に供給し、各減算器36,46で受信側で作成した同期ワードを減算して、伝送信号から同期ワード成分を除去して情報系列だけを抽出する処理を行う。
この情報系列だけを抽出する処理を行うために、移動局では同期ワード発生回路52を備え、この同期ワード発生回路52は、現在受信中の基地局の同期ワードのπ/4シフトDQPSK変調されたデータを発生する。そして、この同期ワード発生回路52が出力する同期ワードのデータを、伝送路推定回路53及び同期ワードレプリカ作成回路54に供給する。そして、各受信フィルタ35,45が出力する中間周波信号を伝送路推定回路53に供給し、基準となる同期ワードとの相関の検出より伝送路状態を各受信系毎に推定する。そして、推定した伝送路状態のデータを、同期ワードレプリカ作成回路54及び各受信系の整合フィルタ37,47に供給する。
そして、同期ワードレプリカ作成回路54では、同期ワード発生回路52から供給される同期ワードを、伝送路推定回路53から供給される伝送路状態のデータに基づいて受信した状態の同期ワードのレプリカを各受信系毎に作成し、作成した同期ワードのレプリカを減算器36及び46に供給し、受信した中間周波信号から同期ワードのレプリカを減算する。
この減算器36,46での減算により、中間周波信号に含まれる同期ワード成分が除去され、減算器36及び46の出力信号は情報成分だけになる。そして、この情報成分だけになった中間周波信号を、それぞれの受信系毎に整合フィルタ37,47に供給する。このそれぞれの整合フィルタ37,47では、情報成分だけになった中間周波信号から伝送路特性を取り除く補正処理(或いはキャリアの位相補正処理)が行われる。
そして、それぞれの受信系の整合フィルタ37,47で補正処理された信号を、加算器55に供給して加算し、1系統の受信信号とする。或いは、加算器55の代わりに切換スイッチを設けて、良好な受信系の信号を選択させる。
そして、加算器55が出力する受信信号を、バッファ56に供給し、送信側で多重化されたデータを元のデータ構成に戻す処理を行う。この処理はスロット単位で行われる。そして、バッファ56で処理された受信信号をビタビデコーダ57に供給し、ビタビアルゴリズムを用いて伝送された情報系列(ビットデータ)を復調して出力端子58に得る。また、情報系列の復調と同時に、復調した情報の信頼度情報を得て、この信頼度情報を出力端子59に得る。このビタビデコーダ57での復調処理及び信頼度情報を得るための処理については後述する。
次に、このように構成される移動局の受信系において、基地局と初期同期を行うための構成を、図10を参照して説明する。
移動局が通信を開始する場合には、移動局の現在位置で通信できる基地局を探す初期同期動作を行う。この基地局を探す動作は、各基地局毎に設定された同期ワードに基づいて行われる。本例の場合には、この同期ワードは基地局からの伝送信号に重畳されているので、基地局から送信される信号に含まれる同期ワード成分を検出して、初期同期動作を行う。
図10はこのための構成を示す図で、各受信系の受信フィルタ35,45が出力する受信信号(中間周波信号)を、相関器63に供給する。この相関器63には、同期ワード発生回路62が接続してあり、同期する可能性のある基地局の同期ワードデータ(変調されたデータ)が、同期ワード発生回路62から所定数(ここでは3個)供給される。ここで、移動局が例えば図6に示すような位置にあり、基地局A,基地局B,基地局Cの3局からの報知情報が受信できる状態にあるとすると、同期ワード発生回路62は、この3局A,B,Cの同期ワードデータを相関器63に供給する。
そして、相関器63では、供給される受信信号と3局A,B,Cの同期ワードデータとの相関を個別にとり、その相関値のデータを基地局検出回路64及び選択回路65に供給する。基地局検出回路64では、最も相関値が高い系を検出し、この検出した系の同期ワードが、最も良好に通信できる基地局の同期ワードであると判断する。
例えば、基地局A,B,Cの同期ワードデータとの相関値が、図11のA,B,Cに示す状態であるとき、基地局Aとの相関値が最も高く、基地局Aと良好に通信ができると判断する。
そして、基地局検出回路64で判断した系の相関値のデータを選択回路65で選択させて出力させる。そして、この選択回路65が出力する相関値のデータを、同期位置検出回路66に供給する。この同期位置検出回路66では、供給される相関値のデータの中で、相関値が最も高くなる位置を検出し、この検出した位置を基準となる同期位置とする。例えば、図11の例の場合には、図11のAに示す基地局Aが選択されている場合に、この基地局Aの相関値の中で最も高くなる位置taが同期位置検出回路66で検出され、このタイミングtaのデータを、スロットタイミング生成回路61に供給する。
このスロットタイミング生成回路61は、供給されるタイミングデータに基づいて、スロット周期を判断し、各受信系の受信スイッチ34,44を開閉させるタイミングを判断する。また、周波数シンセサイザ51が出力する受信チャンネル設定用周波数信号の切換えタイミングも、このスロットタイミング生成回路61の制御で設定される。
このように、図10の構成により最も良好に通信ができる基地局の同期ワードが検出されて、この検出した同期ワードに同期した基地局と移動局との通信が開始される。なお、この初期同期時に使用される通信チャンネルは、上述した図7に示すように、各局で互いに等しい周波数割当て,スロット割当てを持ち、各移動局側ではこの初期同期時の周波数割当て,スロット割当てのデータについては予め判っている。
次に、このようにして開始された通信を維持するための移動局側の構成について、図12を参照して説明する。
基地局と移動局との間で通話のための通信が開始された後は、移動局が基地局との通信状態を監視して、良好に通信ができているか否か判断する。図12はこのための受信系の構成を示す図で、各受信系の受信フィルタ35,45が出力する受信信号を、信号レベル測定回路71と相関器72,73とに供給する。信号レベル測定回路71では受信信号のレベルを測定する。そして相関器72は、自局同期ワード発生回路74が接続され、この同期ワード発生回路74が出力する自局(現在通信中の基地局)の同期ワードの変調信号と、受信信号との相関を検出する。また相関器73は、隣接局同期ワード発生回路76が接続され、この同期ワード発生回路76が出力する隣接局(現在通信中の基地局のエリアと隣接するエリアの基地局)の同期ワードの変調信号と、受信信号との相関を検出する。
この場合、隣接局同期ワード発生回路76での隣接局の同期ワードデータの発生は、この移動局が現在通信中の基地局から送信される報知情報に含まれる隣接局の同期ワード情報を、この移動局の通信制御部(図示せず)が判別して、判別した同期ワード情報を端子75を介して隣接局同期ワード発生回路76に供給することで行われる。
そして、信号レベル測定回路71で測定した受信信号レベルのデータと、相関器72が検出した自局の同期ワードの相関値のデータとを、SN比換算回路77に供給し、自局の同期ワードの受信状態に関するデータとしてのSN比のデータを得る。また、相関器72が検出した自局の同期ワードの相関値のデータと、相関器73が検出した隣接局の同期ワードの相関値のデータとの比を、レベル比検出回路78で検出する。さらに、相関器73が検出した隣接局の同期ワードの相関値のピーク位置を、他局同期位置検出回路79で検出する。
そして、検出した自局の同期ワードのSN比のデータと、自局と隣接局との同期ワードの相関値の比のデータと、隣接局の同期ワードのピーク位置のデータとを、この移動局の通信制御部(図示せず)に供給する。そして、この通信制御部では、自局の同期ワードのSN比に基づいて、基地局との通信状態が良好か否か判断する。このとき、他局干渉や雑音が増加したと判断(この判断は上述したデータの他の要因についても判断する)したときには、送受信が行われるデータの時間率を増加させる。具体的には、図8に示したように、1フレーム中の通信に使用するスロット数を増やすように、基地局に対して要求を行う。また、逆に他局干渉や雑音が減少したと判断したときには、送受信に使用される時間率(即ちスロット数など)を減少させる要求を基地局に対して行う。
そして、レベル比検出回路78の出力データで、隣接局の同期ワードの相関値の方が、自局の同期ワードの相関値よりも高いことが判ったときには、隣接局との通信に切換えるハンドオフ処理を行う。このハンドオフ時には、隣接局の同期ワードに同期した通信に切換える必要があるが、他局同期位置検出回路79で検出したピーク位置のデータを使用して、隣接局と同期させる処理を行う。即ち、各基地局から送信される同期データで示される同期タイミングについては、若干異なるものになっていて、他局との通信に切換える場合には、切換える相手の局の同期データで示されるタイミングに切換える必要があるが、本例の場合には他局同期位置検出回路79で他局の同期位置を検出しているので、他局に切換える際に、直ちに他局の同期タイミングが判り、切換える相手の局との正確な通信が直ちにできる。
なお、本例のシステムの場合には、基本的には各基地局からは同期して通信が行われているが、基地局の位置の違いに起因して、伝搬遅延の時間差などが生じて、各移動局で受信する場合にはタイミングが異なるものになってしまう。
ここで、自局からの受信波に、他局干渉などが重畳される様子を、図13に通信モデルとして示す。自局Aの送信情報は、加算器151aで自局で同期ワードが付加されて送信され、伝搬遅延τAが生じた状態で所定の伝送路152aを通過する。また、他局Bの送信情報も、加算器151bでこの局で同期ワードが付加されて送信され、伝搬遅延τBが生じた状態で所定の伝送路152bを通過する。そして、各局の送信波が加算(加算器153)され、さらに雑音が加算(加算器154)されて受信波となる。
次に、移動局内で検出したデータを基地局側へ送信する構成について図14を参照して説明すると、2系統の受信用アンテナ31,41の内、アンテナ41は送信アンテナとしても使用され、アンテナ41と受信アンプ42との間に、送信と受信とを切換える切換スイッチ413を接続してある。
そして、受信フィルタ35,45が出力する受信信号を、受信処理部401に供給し、受信データを復調処理し、復調された受信データの内の音声データなどのユーザーデータを、ユーザーデータ処理部402に供給し、音声出力処理などを行う。また、受信データ中の制御データ(基地局からの制御データ)を、回線制御データ処理部403に供給し、制御データに基づいた移動局内の制御を行う。
そして、各受信フィルタ35,45の出力は、初期同期部60及び回線品質情報検出部70に供給され、それぞれ対応した処理が行われるようにしてある。ここで、初期同期部60は、図10に示した同期ワード発生回路62から同期位置検出回路66までの構成に相当し、検出した同期位置データを、スロットタイミング生成回路61に供給する。また、回線品質情報検出部70は、図12に示した検出構成に相当し、検出部70で検出されたSN比のデータと、自局と隣接局との相関値のデータと、隣接局のピーク位置のデータとを、回線維持データ処理部404に供給する。また、受信処理部401で復調されたデータの信頼性に関するデータを、回線維持データ処理部404に供給する。なお、この信頼性に関するデータを検出する処理については後述する。
そして、回線維持データ処理部404では、供給されるそれぞれのデータを、送信用のデータ形式に変換し、変換された各検出データを送信処理部405に供給する。また、この送信処理部405は、送信側のユーザーデータ処理部406から音声データなどのユーザーデータが供給されると共に、送信側の回線制御データ処理部407から基地局へ送信する制御データが供給され、これらのデータを各送信スロット内の所定位置に配置してスロット構成のデータとした後、このスロット構成のデータに変調などの送信処理を行う。
そして、送信処理部405で送信処理されて得た送信信号を、送信フィルタ408、送信スイッチ409を介して混合器410に供給し、周波数シンセサイザ411が出力する周波数信号を混合して所定の送信周波数の送信信号とする。そして、この送信周波数とされた送信信号を、送信アンプ412を介して切換スイッチ413に供給し、アンテナ41から無線送信させる。
なお、送信スイッチ409は、スロットタイミング生成回路61により開閉が制御されるスイッチで、送信するスロット期間だけ閉状態となるスイッチである。また、周波数シンセサイザ411の出力周波数や切換スイッチ413の切換についても、スロットタイミング生成回路61により制御される。また、この移動局の受信周波数と送信周波数が同一の場合には、受信系の周波数シンセサイザ51と送信系の周波数シンセサイザ411は、1個で兼用させることができる。
次に、移動局での送信処理を図15を参照して説明すると、端子501に得られる音声データ(付随する制御データを含む)と、端子502に得られる回線維持データ(図14の回線維持データ処理部404が出力するデータ)を、合成回路503に供給し、1スロットNビットのデータに合成させた後、このNビットのデータを符号化率可変畳込み符号化器504に供給する。この畳込み符号化器504は、端子505に得られる符号化率設定データ(基地局側から送信される制御データに含まれる)に基づいて符号化率が設定され、符号化率が1/2R(Rは任意の整数)とされ、(N×2R)ビットのデータとする。例えば符号化率として、1/2,1/4,1/8,1/16等が選択される。
そして、この畳込み符号化器504が出力する(N×2R)ビットのデータを、DQPSK変調器506でπ/4シフトDQPSK変調し、この変調信号をバッファ507に供給する。このバッファ507は、1単位で送信されるスロット数のデータとする回路で、(N+1)〔シンボル〕×R〔スロット〕の送信データとして、加算器508に供給する。ここで、バッファ507の出力タイミングは、スロットタイミング生成回路61(図14など参照)から、端子512を介して供給される送信タイミングデータに基づいたタイミングとされ、符号化器504での符号化率に応じて1単位のスロット数が変化する。
また、同期ワード発生回路509が出力する同期ワードを、係数乗算器510で係数α(αは例えば0.5)を乗算し、この係数が乗算された同期ワードを加算器508に供給し、送信データに1スロットずつ同期ワードを加算処理する。なお、同期ワード発生回路509には、端子512から送信タイミングデータが供給され、スロットタイミングに同期して同期ワードが発生するようにしてあると共に、端子511から同期ワードデータが供給され、現在通信中の基地局の同期ワードが同期ワード発生回路509から発生されるようにしてある。
そして、加算器508で同期ワードが加算された送信データを、送信フィルタ408,送信スイッチ409を介して混合器410に供給し、周波数シンセサイザ411が出力する周波数信号を混合して、所定の送信周波数の送信信号として、この送信信号を送信アンプ412を介してアンテナ41に供給し、無線送信させる。
ここで、本例の無線電話システムで基地局と移動局との間の通信維持に必要な情報の伝送状態を図16に示す。ここでは基地局Aと移動局aとの間で通信が行われているとする。基地局Aは、回線マネンジメント部201と移動局aに対する回線制御部202とを備え、伝搬路203を介して移動局204(移動局a)と通信が行われる。そして、基地局Aの回線マネンジメント部201は、ISDN回線などの電話回線205と接続されると共に、他の基地局206とも接続され、ハンドオフ処理に関する情報などが伝送される。
そして、電話回線205を介して供給される通話データとしての音声データd1が、回線マネンジメント部201,回線制御部202を介して移動局204へ送信されると共に、移動局204から逆の経路で電話回線205へも音声データd1が送信される。このとき、移動局204では受信信号の状態より、自局品質d2を検出して、移動局品質の情報d3として回線制御部202へ伝送させる。また、回線制御部202でも、受信信号の状態から基地局品質の情報d4を得る。そして、それぞれの局品質データを回線制御部202内の品質比較部202aに供給し、品質が悪い方を判断する。
そして、これらの通信品質の情報を回線制御部202が判断して、回線マネンジメント部201に対して通信に必要なスロットの割当て(スロット数の増減)要求などの通信の多重化率(ここでは多重化率として使用するスロット数に対応した時間率)を設定させる要求の情報d5の伝送を行う。そして、この要求に基づいて空いている所定のスロットをこの移動局204との通信に割当てる許可を、回線制御部202に対して行い、回線制御部202が設定されたスロット割当て情報等を移動局204に対して報知情報d6として伝送させる。
また、他局206の同期ワードの情報などの他局情報d7を、回線マネンジメント部201,回線制御部202を介して移動局204に報知情報として伝送させ、移動局側で他局レベルの測定に必要な情報を得る。
そして、移動局204で他局レベルd8を同期ワードなどから検出し、他局の同期タイミングd12を検出すると共に、検出した他局レベルの情報d9を回線制御部202に伝送させる。回線制御部202では、この他局レベルデータと移動局品質データ中の基地局(自局)レベルデータとを、レベル比較部202bに供給し、他局レベルの方が高くなったと判断したとき、他局に切換えるハンドオフ処理が必要であると判断する。そして、このハンドオフ処理が必要であると判断したとき、回線マネンジメント部201に対してハンドオフ要求d10を行い、回線マネンジメント部201の制御に基づいて、ハンドオフ情報d11を移動局204に伝送させ、他局206側での処理と同期させながら基地局を切換える処理を実行させる。
次に、このようにして基地局の回線制御部202で行われる通信制御処理を、図17〜図20のフローチャートを参照して説明する。
まず、図17に示すように、他局レベルが自局レベルより大きいか否かレベル比較部202bで判断し(ステップS11)、他局レベルの方が大きい場合には、回線マネンジメント部201へ他局へのハンドオフ要求を行う(ステップS12)。そして、回線マネンジメント部201からハンドオフ許可があるか否か判断し(ステップS13)、ハンドオフ許可があった場合、他の基地局(ステップS11で判断した他局)に切換えるハンドオフ処理を行う(ステップS14)。
そして、ステップS11で自局レベルの方が大きいと判断した場合及びステップS13でハンドオフ許可がない場合には、図18のフローチャートの処理へと移る。この処理では、レベル比較部202bで移動局レベルと基地局レベルとの比較を行い(ステップS21)、移動局レベルの方が高い場合には、信号レベル最小値minを、このときの基地局レベルとする(ステップS22)。また、基地局レベルの方が高い場合には、信号レベル最小値minを、このときの移動局レベルとする(ステップS23)。
そして次に、設定した信号レベル最小値minが、予め設定された適正な信号レベルの基準値である〔設定レベル値+(Δ/2)〕よりも大きいか否か判断する(ステップS24)。ここで、〔設定レベル値+(Δ/2)〕よりも大きい場合には、後述する図19の処理に移り、小さい場合には、さらに信号レベル最小値minが〔設定レベル値−(Δ/2)〕よりも小さいか否か判断する(ステップS25)。ここで、〔設定レベル値−(Δ/2)〕よりも信号レベル最小値minが小さい場合には、後述する図20の処理に移り、大きい場合には、移動局での受信信号のSN比と、基地局との受信信号のSN比の比較を行う(ステップS26)。そして、基地局のSN比の方が低い場合には、SN比最小値minを、このときの基地局の受信信号のSN比とする(ステップS27)。また、移動局のSN比の方が低い場合には、SN比最小値minを、このときの移動局の受信信号のSN比とする(ステップS28)。
そして次に、設定したSN比最小値minが、予め設定された適正なSN比の基準値である〔設定SN比+(Δ/2)〕よりも大きいか否か判断する(ステップS29)。ここで、〔設定SN比+(Δ/2)〕よりも大きい場合には、後述する図19の処理に移り、小さい場合には、さらにSN比最小値minが〔設定SN比−(Δ/2)〕よりも小さいか否か判断する(ステップS30)。ここで、〔設定SN比−(Δ/2)〕よりもSN比最小値minが小さい場合には、後述する図20の処理に移り、大きい場合には、図17のフローチャートの処理に戻る。
そして、図18のフローチャートのステップS24で設定されたレベルの範囲以外であると判断された場合及びステップS29で設定されたSN比の範囲以上であると判断された場合には、図19のフローチャートの処理に移り、現在伝送に使用される時間率である使用スロット数Nが最小値か否か判断する(ステップS31)。ここで、Nが最小値のとき(即ちこれ以上スロット数を減らすことが出来ないとき)には、図17のフローチャートの処理に戻る。そして、Nが最小値でない場合には、回線マネンジメント部201へ、使用スロット数Nを減少させる要求を行い(ステップS32)、回線マネンジメント部201では新たなNの値を、現在のNの値から1減算した値とし(ステップS33)、使用スロット数を1スロット少なくする。また、符号化率が可変である場合には、それに応じて伝送データの符号化率を変化させる。そして、図17のフローチャートの処理に戻る。
そして、図18のフローチャートのステップS25で設定されたレベルの範囲以下であると判断された場合及びステップS30で設定されたSN比の範囲以下であると判断された場合には、図20のフローチャートの処理に移り、現在伝送に使用される時間率である使用スロット数Nが最大値か否か判断する(ステップS41)。ここで、Nが最大値のとき(即ちこれ以上スロット数を増やすことが出来ないとき)には、図17のフローチャートの処理に戻る。そして、Nが最大値でない場合には、回線マネンジメント部201へ、使用スロット数Nを増やす要求を行い(ステップS43)、回線マネンジメント部201ではスロット数を増やすことが可能か(即ち空きスロットがあるか)否か判断し(ステップS43)、可能である場合には、新たなNの値を現在のNの値から1加算した値とし(ステップS44)、使用スロット数を1スロット増加させる。また、符号化率を変化させる場合には、それに応じて伝送データの符号化率も変化させる。そして、図17のフローチャートの処理に戻る。
・伝送特性の説明
次に、本例のシステムで基地局と移動局との間で行われる通信の伝送特性について説明する。まず、図21に本例のシステムで想定される伝送路のモデルの例を示す。端子101に得られる基地局からの送信系列tkは、マルチパスなどの影響を受けて、遅延手段102,103で遅延したシンボルtk−1,tk−2となり、それぞれのシンボルがそれぞれ係数乗算器104,105,106で重み付け係数a0,a1,a2が乗算されて加算器107,108で加算される。そして、この加算データに加法的雑音nkが加算器109で加算されて、受信系列rkとなって移動局に届く。
ここで、本例においては基地局から伝送させる情報に、同期ワードが重畳されているので、移動局での受信時に伝送路推定を行って同期ワードを除去する必要がある。図23は、この受信時の伝送路推定の構成を示す図で、端子121に得られる受信信号rkは、移動局側で既知の基地局の同期ワードSkとの相関が検出される。即ち、端子121に得られる受信信号rkは、遅延手段122,123により順次遅延される。そして、遅延されてない受信信号rkと、順次遅延された受信信号rkとが、相関検出器128,129,130に供給され、それぞれ既知の同期ワードSkとの相関が検出される。そして、それぞれの相関検出値a0′,a1′,a2′が、図21に示す伝送路モデルの重み付け係数a0,a1,a2に於ける伝送路推定値となる。
そして、検出した伝送路推定値を用いて同期ワードの除去を行う。即ち、図17に示すように、移動局で既知のデータとして端子131に得られる同期ワードSkは、係数乗算器132でα倍(このαは基地局側で設定されたα:約0.5と同じ値とする)された後、図21に示す伝送路のモデルと同じ伝送路(遅延手段133,134,係数乗算器135,136,137,加算器138,139の構成)を構成させて、伝送された状態と同じ状態の同期ワード(即ち受信同期ワードのレプリカSk′)を作成する。このとき、伝送路推定した相関検出値a0′,a1′,a2′を、係数乗算器135,136,137に設定させる。そして、この系を通過した受信同期ワードのレプリカSk′を、減算器141で端子140に得られる受信信号rkから減算し、同期ワードが除去された受信情報系列ukを得る。
ここまでの処理と等価な送受信系のモデルを図22に示すと、端子111に得られる情報系列Xkは、マルチパスの影響で遅延手段112,113で遅延した信号Xk−1,Xk−2となり、遅延されてない信号Xkと遅延信号Xk−1,Xk−2とに対し、それぞれ伝送路の推定値a0′,a1′,a2′が、係数乗算器114,115,116で乗算され、加算器117,118で加算される。さらに、加算器119で加法的雑音nkが加算されて、受信情報系列ukとなる。
このように、本例の場合には伝送情報に重畳された同期ワードに基づいて、伝送路の推定が行われると共に、受信側でこの重畳された同期ワードを良好に除去することができる。なお、同期ワードを重畳する係数αは、これを大きな値にすると伝送路推定値の精度が良くなるが、送信信号電力が大きくなり無駄である。また、逆に係数αが小さすぎると、SN比が不足して、良い推定値が得られなくなってしまう。このため、同期ワードを重畳する係数αは、0.5前後の値とするのが、最も好ましい。
次に、本例の伝送システムで畳込み符号化されて伝送される状態について説明する。図25は、畳込み符号化器と伝送路のモデルの例を示す図を、端子11から畳込み符号化器12に得られる伝送データである情報ビットXkは、直列に接続された遅延回路12a,12bで構成されるシフトレジスタに入力され、加算器12c,12dで過去2ビットの情報を共に2シンボルY0k,Y1kが作成され、この2シンボルY0k,Y1kが伝送される。なお、この畳込み符号化器12は、K=3,R=1/2の畳込み符号化器である。ここで、伝送路において加算器81,82でn1k,n2kなる雑音又は受信エラーが加算されて、受信シンボルr0k,r1kが得られる。
そして、この受信シンボルr0k,r1kを受信側で復調する構成について説明すると、ビタビアルゴリズムを適用したビタビデコーダ(図9のデコーダ57)で復調される。図26は、このビタビデコーダの構成を示す図で、まずASC回路(Add Compare Select回路)91内のブランチメトリック計算回路91aで、ブランチメトリックbmが計算され、このブランチメトリックbmを各ASC部91b,91c,91d,91eに供給する。ここで、各ASC部91b,91c,91d,91eには、符号化器における各ステートを仮定して、ステート毎にその尤度を示すステートメトリックSmを定義する。
そして、ブランチメトリック計算回路91aでの計算としては、各ステートと仮定する情報ビットにおける符号化のシンボルと、実際に受信したシンボルr0k,r1kとの差より、ブランチメトリックbmを計算する。
そして、各ASC部91b,91c,91d,91eでは、各ステート毎に仮定されている情報ビットの内のどのビットが入力されるのがもっともらしいか、それぞれ次に示すステートメトリックSm0,Sm1を計算して比較する。
ステートメトリックSm0=Sm+bm0
ステートメトリックSm1=Sm+bm1
この比較により値の小さい方(即ちもっともらしい方)を各ASC部91b,91c,91d,91eで選択する。そして、ステートに対応するビット(Sm0,Sm1,Sm2,Sm3)をパスメモリ部92に出力すると共に、選択情報をセレクタ93に供給する。
パスメモリ部92は、セレクタ93がシフトレジスタの最終段に接続された構成とされ、各ASC部91b,91c,91d,91eから供給されるビットを順にパスメモリ部92内のシフトレジスタでシフトすると共に、ASC部からセレクタ93に供給される選択情報により、最大パスの可能性のなくなったパスを外させる。このため、パスメモリ部92で最終段までシフトされたビットは、ASC部のステートメトリックの値Sm0〜Sm3が最小となるステートに対応するパスのビットが選択され、復号結果λk-K-Mが端子58に得られる。
次に、このビタビデコーダに接続された信頼度検出回路94について説明する。まず、パスメモリ部92におけるパス候補は、常に尤度の高いパスが残るようセレクトされシフトされるので、通常パス候補のパス後半部分は大部分が同じ系列となる。この様子を図27に示すと、パスメモリ長をMとすると、図27のBに示すように、伝送路の状態が比較的良好なときには、比較的早くパスの後半部分が同一になってしまう。これに対し、図27のCに示すように、伝送路の状態が比較的悪いときには、候補から外せるパスの決定が遅くなり、パスメモリの後半までパスは同一にならない。そして、伝送の状態が通常のときには、図27のAに示すように、ほぼ中間でパスが同一になる。
そこで、パスメモリ部92を構成するシフトレジスタのほぼ中間の先頭からL番目のメモリの値を、信頼度検出回路94に供給し、この検出回路94内の信頼度計算回路94aで、全てのステートについて1の数又は0の数をカウントする。ここで、パスがL番目の時点でまだ合流してなければ、1の数と0の数はほぼ半分になる。そこで、信頼度計算回路94aでは、この合流した数を、次式〔数1〕で求める。
〔数1〕
k-K-L=|(N/2)−n1
但し、Nはステート数,n1は1の数である。
そして、この式で求めた値Ck-K-Lが0に近ければ信頼性が低いことが判り、逆にN/2に近ければ信頼性が高いことが判る。そして、信頼度計算回路94aが求めた信頼性の値Cを、このL番目のメモリのデータが出力端子58から出力されるタイミングまで遅延させる遅延回路列94b〜94z(この遅延回路の接続段数は〔パスメモリ長M〕−〔信頼度推定長L)〕を設け、この遅延回路列で遅延された信頼度情報Ck-K-Lを端子59に供給する。
そして、この回路を備えた移動局の通信制御部(図示せず)では、端子58に得られる復号データλk-K-Mを使用する場合に、端子59に得られる信頼度情報Ck-K-Lを参照する。
なお、信頼度情報Ck-K-Lは、前後の数データを平均化して通信制御部に供給するようにしても良い。
・他局干渉の影響についての説明
次に、本例のシステムで基地局と移動局との間で通信する場合の、他の基地局からの干渉の影響について説明する。まず、本例のシステムで考えられるセル(基地局)の配置例を、図28に示す。ここでは、それぞれのセルの形状を六角形とし、各六角形のセルのほぼ中央部分に基地局があるとする。そして、図28でほぼ中央部分に(0,0)として示されるセルを基準となるセルとし、他のセルで示される数字は、基準セルからのi方向及びj方向の距離を示している。そして本例においては、基準セルからの距離で次式〔数2〕が成り立つセルが、基準セルと同一周波数が使用できるとする。
〔数2〕
(3i2+j2)÷4N=0
但し、Nはインターリーブ数である。
図29,図30は他局干渉状態を示す図で、図29は基地局から移動局への下り回線の干渉状態を示し、後述する送信出力の制御を行った場合の例である。また、図30は移動局から基地局への上り回線の干渉状態を示し、この場合には送信出力は一定である。この図29,図30において、L1と示される特性は、自局の隣のセルで同一の周波数を通信に使用している場合の干渉レベルで、以下L3,L4,L7,L9,L12は、それぞれ自局から3局目,4局目,7局目,9局目,12局目のセルで同一の周波数を通信に使用している場合の干渉レベルである。
ここで、本例の伝送システムで伝送されたデータのビットエラーレート(ビット誤り率)を1%とするために必要なS/Nを、次の表1に示す。
Figure 0003837745
この表1は、他局からの干渉がS/Nを下げている場合に、基地局にどれだけ近づけば、ビットエラーレート1%を確保できるのかを示す表で、1フレーム内の利用スロット数(図8参照)と、その利用スロット数でのS/Nの例を示したものである。
図31は、この表1に基づいたセルの分割状態を示し、六角形のセルの中央に基地局があるとすると、この基地局からセルの端部までの距離を1とし、距離0.45までの範囲をエリアA1、距離0.45〜距離0.7の範囲をエリアA2、距離0.7〜距離0.85の範囲をエリアA3、距離0.85〜距離0.95の範囲をエリアA4、距離0.95〜距離1の範囲をエリアA5とする。
エリアA1では、1フレーム16スロット用意された内の1スロットだけを使用するので16チャンネル多重でき、240kHzあたりのチャンネル数は3.2となる。エリアA2では、1フレームで2スロット使用するので8チャンネル多重でき、240kHzあたりのチャンネル数は2.4となる。エリアA3では、1フレームで3スロット使用するので約5.3チャンネル多重でき、240kHzあたりのチャンネル数は1.06となる。エリアA4では、1フレームで4スロットを使用するので、4チャンネル多重でき、240kHzあたりのチャンネル数0.4となる。エリアA5では、1フレーム6スロットを使用するので、約2.7チャンネル多重でき、240kHzあたりのチャンネル数は0.27となる。
この各分割エリアのチャンネル数を1セル全体の平均で見ると、240kHzあたり7.33チャンネルとなり、1チャンネルあたり約33kHzで良いことになる。この1チャンネルあたり約33kHzと言う値は、現在実用化されているデジタル無線電話システムと比較すると、例えば日本国内で実用化されている或るデジタル無線電話システムでは1チャンネルあたりの周波数が約105kHzとなり、本例のシステムの方が周波数利用効率が約3倍高いことになる。
なお、ここまでの説明は理想的な六角形形状のセルの場合での計算であり、この例では利用する1フレームでスロット数が6スロットまでで、良好な伝送状態が確保されるが、実際には1フレーム16スロット用意された内の8スロット以上を使用することも考えられる。そして、1フレームに用意された16スロット全てを使用しても伝送品質が充分でない場合には、数dBの範囲で基地局からの送信出力を大きくすることで、良好に伝送できるようになる。この送信出力の変化は、図1に示す構成の基地局の場合、例えば送信アンプ22の出力を変化させることで実現できる。
なお、1セル内で確率的にこのように全スロット使用し、なおかつ送信出力を大きくする必要のあるケースはまれで、また本例の場合には利用周波数が1スロット毎に変化するので、送信出力を大きくすることが他のセルでの通信に悪影響を与える可能性は殆どない。
・スクランブルして伝送する場合の例
次に、本発明の他の実施例として、スクランブルして伝送させる場合の例を、図32〜図35を参照して説明する。
図32は、本例の基地局の構成を示す図で、本例の場合には畳込み符号化器12が出力する畳込み符号化されたデータを、データ変換回路601に供給し、データ列を変換させる。そして、変換されたデータを、スクランブル回路602に供給し、端子603に得られる既知スクランブルパターンを乗算してスクランブルされたデータとする。そして、このスクランブルされたデータを、π/4シフトDQPSK変調器13に供給し、π/4シフトDQPSK変調を行う。その他の部分は、図2に示した基地局と同じ構成である。
ここで、データ変換回路601及びスクランブル回路602での具体的な処理例を説明すると、1フレーム(20m秒)で400ビットを送信するシステムにおいて、1フレーム中に400〔mu〕のスロットを2回送信するシステムとする。なお、muは変調単位を示す。
まず、情報ビット(X0〜X399)を符号化率4の畳込み符号化器12に供給して、以下の〔400×4シンボル〕を得るものとする。
0,0〜S0,399
1,0〜S1,399
2,0〜S2,399
3,0〜S3,399
そして、データ変換回路601ではS0とS1,S2とS4を一組にして、以下のデータを得る。
0,0〜m0,399
1,0〜m1,399
そして、スクランブル回路602では、この各組のデータに既知スクランブルパターンu0〜u399を乗算して、次のデータを得る。
m′0,0〜m′0,399
m′1,0〜m′1,399
そして、このデータをπ/4シフトDQPSK変調器13で変調することで、QPSK信号の信号点に配置された以下のデータとなる。
0,0〜q0,399
1,0〜q1,399
そして、この基地局の同期ワード系列w0〜w399をq0,q1に加算器15で加算して、以下の送信スロットを得る。
0,0〜t0,399
1,0〜t1,399
そして、本例の場合には1スロット毎に送信周波数を変えるので、この2つの送信スロットt0,t1を、それぞれ異なる周波数で変調して送信する。
そして、移動局の受信系の構成としては、基本的には図9に示した受信系と同じ構成である。但し本例の場合には、ビタビデコーダ57でビタビ復号と同時にデスクランブルを行う。
この送受信系の等価モデルを、図33に示すと、端子161に得られる送信情報系列Xは、直接又は遅延手段162,163,164を介して、符号化率4の畳込み符号化器165に供給され、畳込み符号化特性G0,G1,G2,G3毎に、端子171,172に得られる既知スクランブルパターンuがゲート回路166,167,168,169で重畳される。そして、スクランブルされたデータがQPSK変調器173,174で位相変調され、それぞれ遅延手段と係数乗算器と加算器とで構成される伝送路モデルを通過して、4種の受信データr0A,r0B,r1A,r1Bが得られる。ここで、各伝送路モデルの係数乗算器175,176,177,178に設定される係数a′0A,a′0B,a′1A,a′1Bは、a′0Aが第1スロットで一方のアンテナの受信系の伝送路特性推定値、a′0Bが第1スロットで他方のアンテナの受信系の伝送路特性推定値、a′1Aが第2スロットで一方のアンテナの受信系の伝送路特性推定値、a′1Bが第2スロットで他方のアンテナの受信系の伝送路特性推定値で、受信データr0A,r0B,r1A,r1Bがそれぞれの場合における受信データである。
この図33に示す伝送モデルを簡略化したものを、図34に示す。端子181に得られる送信情報系列Xを直接及び遅延手段182,183,184,185,186を介して畳込み符号化器187に供給する。また、既知スクランブルパターンuを、端子188から直接及び遅延手段189,190を介して畳込み符号化器187に供給する。この畳込み符号化器187は、段数K=6、符号化率R=1/4の符号化器として畳込み符号化し、ビタビ復号する。そして、それぞれ合成特性G′0,G′1,G′2,G′3を有する4種類の受信データr0A,r0B,r1A,r1Bを得る。
ここで、合成特性G′0の詳細を図35に示すと、端子301に得られる送信情報系列Xを直接又は遅延手段302,303,304,305,306を介して順に畳込み符号化器307,308,309に供給する。そして、各畳込み符号化器307,308,309の出力に、端子316,317に得られるスクランブルパターンuを、直接又は遅延手段318,319,320,321を介して重畳する処理を、ゲート回路310,311,312,313,314,315で行う。そして、各ゲート回路310,311,312,313,314,315の出力を、QPSK変調回路322,323,324に供給し、位相変調されたデータとする。そして、この位相変調されたデータを、伝送路特性を乗算する係数乗算器325,326,327で乗算し、加算器328で各系の加算を行って受信データr0Aとする。ここで、畳込み符号化器307,308,309から係数乗算器325,326,327までの系が、合成特性G′0に相当する。

Claims (11)

  1. 基地局と、
    上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備える通信システムにおいて、
    上記基地局から送信するデータの多重化率を変化できるようにし、
    上記基地局毎に互いに異なる同期ワードが設定されているとともに、基地局毎に等しい周波数割り当て及びスロット割り当ての状態で、最大の多重化率で各基地局毎に同期して信号を送信し、
    移動局は、受信動作を決められた周波数及びスロットで行うとともに、基準となる同期ワードと受信した信号との相関値を求めて、最も高い相関値を示す受信した信号に対応する基地局を選択するようにしたことを特徴とする通信システム。
  2. 基地局と、
    上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備える通信システムにおいて、
    上記移動局は、データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号と上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードとの間の相関を検出するとともに、上記データの送受信を行っている基地局と隣接する少なくともひとつの基地局から送信されてくる信号と隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関を検出し、上記隣接する基地局から送信されてくる信号と上記隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関値が、上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードと上記データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号との相関値よりも高い時には、上記隣接する基地局へのハンドオフ処理を行うことを特徴とする通信システム。
  3. 移動局との間でデータの送受信を行う基地局であって、
    データを多重化して送信する送信手段と、
    上記移動局から送信されたデータを受信する受信手段と、
    上記移動局からの伝送品質を検出したデータに基づいて上記送信手段の多重化率を変化させる制御手段と、
    上記移動局から送信されてきたデータに基づいて上記基地局との間の伝送品質を検出する検出手段を備え、
    上記制御手段は、上記移動局からの伝送品質を検出したデータと上記検出手段によって検出された伝送品質に基づいて上記送信手段の多重化率を変化させることを特徴とする基地局。
  4. 基地局との間で多重化されたデータの送受信を行う移動局であって、
    上記基地局より送信されてきたデータを受信して、復調する復調手段と、
    上記基地局との間の伝送品質を検出する検出手段と、
    上記基地局にデータを送信するとともに、上記検出手段によって検出された伝送品質に関するデータを送信する送信手段とを備え、
    さらに、上記復調手段は、受信手段と、基準となる同期ワードと上記基地局との間に設定された回線の状態の推定情報に基づいて擬似同期ワードを生成する生成手段と、上記生成手段からの擬似同期ワードを用いて上記受信手段からの出力からデータを抽出する抽出手段とを備えていることを特徴とする移動局。
  5. 上記生成手段は、上記基準となる同期ワードを発生する第1の生成手段と、上記受信手段からの出力に基づいて上記基地局との間に設定された回線の状態を推定する推定手段と、上記第1の生成手段からの基準となる同期ワードと上記推定手段からの出力とに基づいて擬似同期ワードを生成する第2の生成手段とを備えていることを特徴とする請求の範囲第4項記載の移動局。
  6. 上記移動局は、更に複数の同期ワードを発生する発生手段と、上記復調手段からの受信された信号と上記発生手段からの複数の同期ワードと各々相関をとり、最も相関値の高い上記発生手段からの同期ワードを選択する同期ワード選択手段とを備え、上記選択手段から出力される同期ワードに基づいて上記復調手段を制御することを特徴とする請求の範囲第4項記載の移動局。
  7. 上記同期ワード選択手段は、上記復調手段からの受信された信号と上記発生手段からの複数の同期ワードと各々相関を取る相関値検出手段と、上記相関値検出手段からの出力に基づいて最も相関値の高い上記発生手段からの同期ワードを選択する選択手段とを備えていることを特徴とする請求の範囲第6項記載の移動局。
  8. 上記同期ワード選択手段は、更に上記選択手段からの出力に基づいて相関値の中で最も高くなる位置を検出する位置検出手段を備えていることを特徴とする請求の範囲第7項記載の移動局。
  9. 上記同期ワード選択手段は、更に上記相関値検出手段からの出力に基づいて基地局を選択する基地局選択手段を備えていることを特徴とする請求の範囲第7項記載の移動局。
  10. データを多重化して送信する基地局と、
    無線伝送路により上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備えた無線通信システムにおいて、
    上記基地局から送信するデータの多重化率を変化できるようにし、
    上記基地局毎に互いに異なる同期ワードが設定されているとともに、基地局毎に等しい周波数割り当て及びスロット割り当ての状態で、最大の多重化率で各基地局毎に同期して信号を送信し、
    移動局は、受信動作を決められた周波数及びスロットで行うとともに、基準となる同期ワードと受信した信号との相関値を求めて、最も高い相関値を示す受信した信号に対応する基地局を選択するようにしたことを特徴とする無線通信システム。
  11. データを多重化して送信する基地局と、
    無線伝送路により上記基地局との間でデータの送受信を行う移動局とを備えた無線通信システムにおいて、
    上記移動局は、データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号と上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードとの間の相関を検出するとともに、
    上記データの送受信を行っている基地局と隣接する少なくともひとつの基地局から送信されてくる信号と隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関を検出し、上記隣接する基地局から送信されてくる信号と上記隣接する基地局に対応する同期ワードとの相関値が、上記データの送受信を行っている基地局に対応する同期ワードと上記データの送受信を行っている基地局から送信されてきた信号との相関値よりも高い時には、上記隣接する基地局へのハンドオフ処理を行うことを特徴とする無線通信システム。
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