JP3837272B2 - 動圧型軸受の軸受特性測定方法および測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受隙間に生じた流体動圧で回転側部材を非接触支持する動圧型軸受の軸受特性、例えば回転精度を測定するための測定方法および測定装置に関する。この動圧型軸受は、例えば、HDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスクなどのスピンドルモータ、あるいはレーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータなどのスピンドル支持用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
上記各種情報機器のスピンドルモータには、高回転精度の他、高速化、低コスト化、低騒音化などが求められている。これらの要求性能を決定付ける構成要素の一つに当該モータのスピンドルを支持する軸受があり、近年では、この種の軸受として、上記要求性能に優れた特性を有する動圧型軸受の使用が検討され、あるいは実際に使用されている。
【0003】
図5は、この種の動圧型軸受の一例で、軸22aおよび軸22aへの装着によりフランジ部となるスラスト円盤22bとで構成される軸部材22を、軸受部材24および軸受部材24の底部側の開口部を封口するバックメタル26からなる固定側部材で回転自在に支持する構造である。
【0004】
この動圧型軸受には、軸部材22をラジアル方向で支持するラジアル軸受部Br'とスラスト円盤22bをスラスト方向で支持するスラスト軸受部Bs'とが設けられ、これらの軸受部Br'、Bs'は何れも軸受面に動圧発生用の溝(動圧溝)を有する動圧型の軸受部とされる。ラジアル軸受部Br'の動圧溝は、例えば軸受部材24の内周面に形成され、スラスト軸受部Bs'の動圧溝は、例えば軸部材22の下端に固定されたスラスト円盤22bの両端面にそれぞれ形成される。
【0005】
軸部材22が回転すると、ラジアル軸受部Br'の軸受隙間Cr'(軸22aの外周面と軸受部材24の内周面との間の隙間)やスラスト軸受部Bs'の軸受隙間Cs1'、Cs2'(スラスト円盤22bの両端面と、軸受部材24の端面およびバックメタル26の端面との間の隙間)に油や空気などの流体動圧が形成され、軸部材22が非接触状態で回転自在に支持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記情報機器用の動圧型軸受では、元々高い回転精度が要求されていることに加え、軸受隙間Cr' 、Cs1'、Cs2'や動圧溝の溝深さなどにμm単位の精度管理が必要とされる。そのため、各軸受構成部品の製作工程で十分な品質管理を行うことはもちろん、組立完了後に一台ずつ運転試験を行い、回転精度などの軸受性能が基準値を満たしているか否か検査する必要がある。しかしながら、この種の検査には煩雑な作業と大掛かりな検査装置とを必要とし、この点が動圧型軸受の低コスト化を図る上で大きな障害となっている。
【0007】
そこで、本発明は、回転精度等の動圧型軸受の軸受特性を簡単かつ低コストに測定可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
動圧型軸受では、回転側部材が回転することにより、軸受隙間内の流体圧が高められ、この圧力(動圧)によって回転側の部材が固定側部材に対して浮き上がる。動圧型軸受が所定の軸受性能を満たしているのであれば、設計された回転数で回転側部材と固定側部材とが非接触となるが、軸受隙間に異物が侵入していたり組立不良があると、回転側部材と固定側部材との接触が発生し、両者が非接触となるまでの必要回転数が著しく増大したり、回転数をいかに増しても両者の接触状態が解消されない等の不具合を招くことになる。
【0009】
これまでの経験から、設計通りの回転精度が得られない主要因として、回転側部材と固定側部材の機械的接触による摩擦力の有無が明らかになっている。よって、高い回転精度を得るためには、機械的接触の発生を完全に回避する必要があり、逆に機械的接触がなければ高回転精度が得られると考えられる。
【0010】
以上の考察に基づいて、本発明では、固定側部材と回転側部材との間の軸受隙間に満たされた潤滑油に生じる動圧で回転側部材を非接触支持する動圧型軸受の軸受特性を、上記固定側部材と回転側部材との間の電気抵抗に基づいて測定するに際し、固定側部材と回転側部材との間に、直列の抵抗器を介して電圧を印加し、かつ上記抵抗器の抵抗値を、非接触状態の上記軸受隙間の抵抗値よりも小さくして、上記軸受隙間の印加電圧を計測することとした。
【0011】
固定側部材と回転側部材との間の電気抵抗は、両部材の何れか一方を電源のプラス側、他方をマイナス側に接続し、両部材の印加電圧を計測することで測定可能となる。この測定は、電圧計等の簡単な測定装置を用いて簡易な手順で行うことができるので、動圧型軸受の製造コスト削減を図ることが可能となる。なお、ここでいう「軸受特性」としては、例えば回転側部材の回転精度がある。回転精度は、回転側部材の振れ幅や、トルク特性、負荷容量等によって、あるいはこれらの組み合わせによって評価され得る。本発明は、軸受運転中の軸受隙間の抵抗値からこれらの特性を直接的、あるいは間接的に測定可能とするものである。
【0012】
固定側部材と回転側部材との間の印加電圧は、任意に選択できるが、少なくとも上記軸受隙間で放電が起きない値以下に設定するのがよい。
【0014】
この場合、上記抵抗器の抵抗値を、上記軸受隙間の抵抗値よりも小さくすることにより、軸受隙間での機械的接触の有無を明瞭に判別することができる。
【0015】
上記測定は、固定側部材と回転側部材との接触が最も起こり易い姿勢の下で行うのがよい。
【0016】
回転側部材に、ウェイト等でアンバランス荷重を付与しておけば、軸受の負荷容量を測定することが可能となる。
【0017】
上記動圧型軸受には、軸受隙間としてラジアル軸受隙間を有するもの、あるいは、さらに軸受隙間としてスラスト軸受隙間を有するもの(ラジアル軸受隙間とスラスト軸受隙間の双方を有するもの)が含まれる。
【0018】
本発明にかかる軸受特性測定装置は、固定側部材と回転側部材との間の軸受隙間に満たされた潤滑油に生じる動圧で回転側部材を非接触支持する動圧型軸受の軸受特性を測定するための装置であって、直列の抵抗器を介して固定側部材と回転側部材との間に電圧を印加し、かつ上記抵抗器の抵抗値を、非接触状態の上記軸受隙間の抵抗値よりも小さくして、上記軸受隙間の印加電圧を計測するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0020】
図1は動圧型軸受1を備える情報機器用スピンドルモータの断面図で、一例としてHDD(ハードディスクドライブ)スピンドルモータを示している。このスピンドルモータは、軸部材2(スピンドル)を回転自在に支持する動圧型軸受1と、軸部材2に取付けられ、磁気ディスク(図示せず)を一又は複数枚保持するディスクハブ3と、半径方向のギャップを介して対向させたモータステータMsおよびモータロータMrとを有する。ステータMsは、軸受1を保持するケーシング7の円筒状外周部に取付けられ、ロータMrはディスクハブ3の内周面に取付けられている。ステータMsに通電すると、ステータMsとロータMrとの間の励磁力でロータMrが回転し、ディスクハブ3および軸部材2が回転する。
【0021】
図1に示すように、動圧型軸受1は、軸部材2と、ケーシング7の内周面に固定された略円筒状の軸受部材4と、軸受部材4の一端側(図1では上端側)を密封するシール装置(図示省略)とを主な構成要素とする。図1では、ケーシング7にステータMsを取り付けているが、軸受部材4に直接ステータMsを取り付ける場合もある。
【0022】
軸受部材4の他端側(図1では下端)には段差が設けられ、この段差部分にバックメタル等の閉塞部材6を嵌合することによって、軸受部材4の他端開口部が閉塞されている。軸部材2は、適当な導電性の金属材料で形成されていて、軸2aと軸2aの一方の端部(図1では下端部)に設けられたフランジ部2bとを具備する。軸2aが軸受部材4の内周部に、フランジ部2bが軸受部材4の端面と閉塞部材6の端面との間の空間にそれぞれ収容される。
【0023】
軸受部材4は、導電性の金属材料、好ましくは銅や真鍮等の軟質金属で形成される。軸受部材4の内周面には、動圧溝13(図2(a)参照)を有するラジアル軸受面10が形成される。軸部材2と軸受部材4の相対回転時(本実施形態では軸部材2の回転時)には、ラジアル軸受面10と軸2aの外周面との間のラジアル軸受隙間Crで当該隙間に満たされた潤滑油による動圧油膜が形成され、これより軸2aをラジアル方向で非接触支持するラジアル軸受部Brが構成される。なお、図中のラジアル軸受隙間Crの幅は誇張して描かれている(後述のスラスト軸受隙間Cs1、Cs2についても同様)。
【0024】
フランジ部2bの軸方向両側には、軸方向の隙間であるスラスト軸受隙間Cs1、Cs2が設けられる。スラスト軸受隙間Cs1は、フランジ部2bの上端面とこれに対向する軸受部材4の端面との間に形成され、他方のスラスト軸受隙間Cs2は、フランジ部2bの下端面と、これに対向する閉塞部材6の上面との間に形成される。一方のスラスト軸受隙間Cs1を臨む軸受部材4の端面、および他方のスラスト軸受隙間Cs2を臨む閉塞部材6の端面には、それぞれ動圧溝を有するスラスト軸受面11a、11bが形成され、これより上記回転時に、スラスト軸受隙間Cs1、Cs2で当該隙間に満たされた潤滑油による動圧油膜が形成され、フランジ部2bをスラスト方向両側から非接触支持するスラスト軸受部Bsが構成される。スラスト軸受面11a、11bの何れか一方、または双方は、フランジ部2bの一方の端面、あるいは両端面に形成することもできる。
【0025】
上記ラジアル軸受面10およびスラスト軸受面11a、11bの動圧溝形状は任意に選択することができ、公知のへリングボーン型、スパイラル型、ステップ型、多円弧型等の何れかを選択し、あるいはこれらを適宜組合わせて使用することができる。図2は動圧溝形状の一例としてへリングボーン型を示すもので、同図2(a)はラジアル軸受面10を、同図(b)はスラスト軸受面11aを示す。図示のように、ラジアル軸受面10は、一方に傾斜する動圧溝13が形成された第一の溝領域m1と、第一の溝領域m1から軸方向に離隔し、他方に傾斜する動圧溝13が配列された第二の溝領域m2と、2つの溝領域間m1、m2間に位置する環状の平滑部nとを備え、平滑部nと動圧溝13間の背の部分14とは同一レベルにある。スラスト軸受面11aの動圧溝15は、半径方向のほぼ中心部に屈曲部分を有するほぼV字状をなしている。
【0026】
軸受部材4は軟質金属等だけでなく、たとえば焼結金属によっても成形することもできる。その場合の動圧溝は圧縮成形、すなわち、コアロッドの外周面にラジアル軸受面10の動圧溝形状(図2(a)参照)に対応した凹凸形状の溝型を形成し、コアロッドの外周に焼結金属を供給して焼結金属を圧迫し、焼結金属の内周部に溝型形状に対応した動圧溝を転写することによって、低コストにかつ高精度に成形することができる。この場合、焼結金属の脱型は、圧迫力を解除することによる焼結金属のスプリングバックを利用して簡単に行える。このように軸受部材4の素材として焼結金属を用いる場合、軸受部材4に潤滑油や潤滑グリースを含浸させることによって動圧型焼結含油軸受が構成される。
【0027】
この動圧型軸受の回転精度の測定は、図1の右側に示す測定装置Aを用いて行われる。なお、この測定は、軸受ユニットをモータ部に組込んだ最終製品の形で行う他、軸受ユニットをモータ部に仮置きした状態で行うこともできる。
【0028】
上記測定装置Aは、直流電源16のプラス側を抵抗器17を介して回転側部材となる軸部材2に接続すると共に、マイナス側を固定側部材となるケーシング7に接続し、軸部材2とケーシング7との間の電圧を電圧計18で読み取るようにしたものである。電源プラス側にはブラシ等からなる接触子19が装着されており、この接触子19を軸部材2側の集電子20に接触させることによって電源16と軸部材2とが電気的に接続される。本実施形態では、集電子20として、導電材料からなる球体を、軸部材2の上端軸芯付近に転動可能に保持した構造を例示しており、これにより、軸部材2の回転時における集電子20と接触子19との相対的な滑り速度を大幅に減じ、あるいは0にすることができる。
【0029】
軸部材2と軸受部材4との間の印加電圧が高いと、軸受隙間Cr、Cs1、Cs2内で放電が生じ、軸受面10、11a、11bを損傷するおそれがある。電源電圧は上記放電が生じない限り任意に設定できるが、測定可能である限り、低電圧(例えば1V程度)に設定するのがよい。一方、印加電圧が低くても、接触時に大電流が流れると同様に軸受面を損傷するおそれがある。上記抵抗器17は、この種の大電流を制御・抑制する役割を果たす。
【0030】
作動流体として潤滑油を用いる場合、抵抗器17の抵抗値は、例えば10kΩに設定することができる。この場合、軸部材2と軸受部材4とが非接触状態、つまりラジアル軸受隙間Cr、およびスラスト軸受隙間Cs1、Cs2の何れにおいても両部材2、4の接触が生じていない状態では、両部材2、4間の抵抗が大きくなるため(通常は10MΩ以上)、電圧計18は電源電圧に等しい値を示す。一方、軸部材2と軸受部材4とが接触した状態では、両部材2、4間の抵抗値が0となり、電圧計18の値も0となる。これより軸部材2を所定回転数で回転させた状態で電圧計18の測定値を読み取ることにより、その回転数の下で軸部材2と軸受部材4とが接触しているか否か、すなわち所定の回転精度が得られているか否かを判別することが可能となる。つまり、電圧計18の読みが0の時は、軸受隙間Cr、Cs1、Cs2の回転側と固定側との間に機械的接触が生じており(回転精度は不良)、電圧計18の読みの平均値が予め設定したしきい値以上であれば、軸受隙間Cr、Cs1、Cs2の非接触状態が確保されている(回転精度は良)ことが判明する。
【0031】
このように本発明は、軸受隙間Cr、Cs1、Cs2の抵抗値を測定することで、軸部材2の回転精度の良否を判別するものであり、簡単な方法・装置で精度の良い良否判定が可能となる。従って、動圧型軸受のさらなる製造コストの低減を図ることができる。
【0032】
図1に示すように、ディスクハブ3上に適当な重さのアンバランスウェイト21を装着することにより、軸受の負荷容量を測定することが可能となる。
【0033】
測定時の軸2の姿勢は自由に選択できるが、非接触状態を維持する上で最も厳しい姿勢(固定側部材と回転側部材との接触が最も起こり易い姿勢)で測定を行うのがよい。「最も厳しい姿勢」は、ラジアル軸受部Brやスラスト軸受部Bsの負荷容量、アンバランス荷重の大きさ、作動流体の種類等に応じて変わるため、一概には言えないが、例えば、図1に示す構造では、図示のようにフランジ部2bを下にして軸部材2を垂直にした場合が最も厳しい姿勢となる。
【0034】
近年のHDDなどで使用されるGMRヘッド(Giant Magneto‐Resistive Head:磁気抵抗効果を使用したもので、MRヘッドよりさらに感度が良い)では、ディスクとヘッドとの摩擦によってディスク面に生じる静電気のため、GMRヘッドが悪影響を受けるおそれがある。この静電気を逃がすため、潤滑油に導電性を持たせ、潤滑油を介して静電気を放電させる場合があるが、この場合、導電性潤滑油で満たされた非接触状態の軸受隙間Cr、Cs1、Cs2が有する抵抗値は通常の潤滑油の場合に比べて小さい(10kΩ程度)ため、抵抗器17の抵抗値も落とす必要がある。例えば、通常の潤滑油では抵抗器17の抵抗値が1MΩであっても接触状態を判別することが可能であるが、同じ抵抗値のままで導電性潤滑油を使用すると、接触時および非接触時の何れも電圧計は0近くを示し、接触の有無を判別できなくなる。この場合、抵抗器17の抵抗値を例えば1kΩに設定すれば、接触時は0、非接触時は電源電圧の約9割の電圧が得られることになるので、接触の有無を明瞭に判別することが可能となる。従って、抵抗器17の抵抗値は非接触時の軸受隙間の抵抗値よりも小さな値を選ぶ必要があり、これより軸受性能の良否を精度よく判別することが可能となる。
【0035】
本発明は、図1に示す動圧型軸受ユニットに限らず、種々の形式のユニットにも同様に適用可能である。図3は円筒状の軸受部材4を有底筒型のハウジング5の内周に固定したもので、潤滑油の漏れ防止等に重点を置いた構造である。また、図4はスラスト軸受部Bsを、軸部材2を閉塞部材6で接触支持するピボット軸受構造としたもので、図1のタイプに比べ、軸方向の位置精度がそれほど重要視されない場合に低コストに製作できるという利点を有する。この場合、軸受部材4と閉塞部材6との間は電気的に絶縁しておく必要がある。図3および図4の実施形態は、上述の点を除いてそれぞれ図1に示す実施形態と同様の構造・作用であるので、共通する部材には図1と同一の参照番号を付して重複説明を省略する。
【0036】
以上の説明では、動圧発生用の作動流体として潤滑油を例示したが、その他の作動流体(空気等)を使用する場合にも本発明を適用することができる。また、本実施形態では、電源のプラス側を回転側部材に、マイナス側を固定側部材に接続した場合を例示したが、これとは逆に電源プラス側を固定側部材に、マイナス側を回転側部材に接続してもよい。本実施形態は、軸部材2が回転する構造であるから、上記回転側部材には軸2aやフランジ部2bが該当し、固定側部材には軸受部材4、ハウジング5、閉塞部材6等が該当する。
【0037】
【発明の効果】
本発明方法および装置によれば、動圧溝軸受の回転精度等の軸受性能を低コストに測定することができ、製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動圧型軸受の軸受特性の測定状況を示す断面図である
【図2】(a)図は軸受部材の部分拡大断面図、(b)図はスラスト軸受面の平面図である。
【図3】動圧型軸受の断面図である。
【図4】動圧型軸受の断面図である。
【図5】動圧型軸受の断面図である。
【符号の説明】
1 動圧型軸受
2 軸部材
3 ディスクハブ
4 軸受部材
5 ハウジング
6 閉塞部材
7 ケーシング
13 動圧溝
15 動圧溝
16 電源
17 抵抗器
18 電圧計
21 アンバランスウェイト
A 測定装置
Cr ラジアル軸受隙間
Cs1 スラスト軸受隙間
Cs2 スラスト軸受隙間
Claims (7)
- 固定側部材と回転側部材との間の軸受隙間に満たされた潤滑油に生じる動圧で回転側部材を非接触支持する動圧型軸受の軸受特性を、上記固定側部材と回転側部材との間の電気抵抗に基づいて測定する方法であって、
固定側部材と回転側部材との間に、直列の抵抗器を介して電圧を印加し、かつ上記抵抗器の抵抗値を、非接触状態の上記軸受隙間の抵抗値よりも小さくして、上記軸受隙間の印加電圧を計測することを特徴とする動圧型軸受の軸受特性測定方法。 - 固定側部材と回転側部材との間の印加電圧を、上記軸受隙間で放電が起きない値以下に設定する請求項1記載の動圧型軸受の軸受特性測定方法。
- 固定側部材と回転側部材との接触が最も起こり易い姿勢の下で測定を行う請求項1記載の動圧型軸受の軸受特性測定方法。
- 回転側部材にアンバランス荷重を付与する請求項1記載の動圧型軸受の軸受特性測定方法。
- 動圧型軸受が、上記軸受隙間としてラジアル軸受隙間を有する請求項1〜4何れか記載の動圧型軸受の軸受特性測定方法。
- 動圧型軸受が、さらに軸受隙間としてスラスト軸受隙間を有する請求項5記載の動圧型軸受の軸受特性測定方法。
- 固定側部材と回転側部材との間の軸受隙間に満たされた潤滑油に生じる動圧で回転側部材を非接触支持する動圧型軸受の軸受特性を測定するための装置であって、直列の抵抗器を介して固定側部材と回転側部材との間に電圧を印加し、かつ上記抵抗器の抵抗値を、非接触状態の上記軸受隙間の抵抗値よりも小さくして、上記軸受隙間の印加電圧を計測することを特徴とする動圧型軸受の軸受特性測定装置。
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