JP3836104B2 - 利得が電源電圧に比例する増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は電源電圧の変化に応じて利得が変化する増幅器に関するものであり、さらにこの増幅器を用いる角速度センサ装置に関するものである。
電子機器においては直流増幅器や高周波増幅器など各種の増幅器が用いられるが、これらの増幅器では、その直流電源の電圧を安定化し一定に保つのが普通である。一般的には電源の電圧を一定に保つことによって安定した特性を得ることができる。
ところが自動車などの移動体に搭載され、厳しい環境条件下において使用される電子機器においては、安定化したはずの電源電圧が負荷変動や外部ノイズによって変動するという問題がある。最近の自動車においては、姿勢制御システムやアンチロックブレーキシステム(ABS)など、車体制御や安全装置のために多くのセンサが使われている。これら大部分のセンサの出力信号はアナログ信号である。このアナログ信号を基にしてマイクロコンピュータでデータ処理を行い所定の判定と制御を行うためには、このアナログ信号をAD変換器を用いてデジタル信号に変換する。
AD変換を行う場合には、通常基準となる基準電圧(VREF)が必要である。このVREFはAD変換される信号を出すセンサ側にも全く同じものが必要である。したがって、AD変換器とセンサの場所が離れている場合には、電源用の配線、アースGNDの配線、信号出力伝送用の配線、の他にもう1本の基準電圧源につながる配線が必要となる。しかし、自動車等の電子機器では、コストや信頼性の理由から配線数を減らす必要があり、基準電圧源を設けずに直流電源の電圧を基準電圧とするのが一般的となっている。
このような電子機器では、センサの検出出力が一定で、電源電圧が高くなったとすると、AD変換器は高くなった電源電圧を基準としてAD変換する。その結果デジタル変換を行った結果のデジタル出力は低下して、あたかもセンサの検出出力が小さくなったかのような結果を与える。従ってこのようにAD変換したのでは正しい検出データが得られない。そこで、電源電圧が例えば10%大きくなったときには、センサの検出出力を10%大きくしてAD変換器へ入力してやれば、電源電圧の変動分がキャンセルされ、変換されたデジタル出力はセンサのアナログの検出出力に正しく対応する。
このような構成のために自動車などに搭載されるセンサは、電源電圧に比例してその出力が変動するような特性が要求される。
従来の自動車等の電子機器においては、このような特性を持った高精度の増幅器を実現するのが難しいので、センサの感度そのものを電源電圧に比例させるように構成していた。
自動車の電子機器の一例として、自動車の姿勢を制御するために、車体の揺動を検出する角速度センサ装置がある。以下、図12を参照して従来の角速度センサ装置の構成及びその動作を説明する。
図12は従来の角速度センサ装置のシステムブロック図の一例である。
図12において、角速度センサ10はよく知られている音叉構造を有する振動型のセンサであり、例えば 米国特許5,014,554号、5,038,613号、5,239,868号、5,447,066号に示されている。角速度センサ10は、支持ポスト100によって中央部で支持された連結板107の両端に振動素子を取付けた音叉構造を有する。連結板107の一方の端部には振動素子にピエゾ電気素子を張り付けた駆動素子101が取り付けられている。駆動素子101は音叉に振動を起こさせる駆動源として働く。駆動素子101の上端には、角速度に応じて生じるコリオリの力を電気的に検出する検出素子103が連結されている。連結板107の他方の端部には、振動素子にピエゾ電気素子を張り付けたレベル検出素子102が取り付けられている。レベル検出素子102は音叉振動の振幅である振動レベルを検出するための素子である。レベル検出素子102の上端には、角速度に応じて生じるコリオリの力を電気的に検出する検出素子104が連結されている。
角速度センサ10のレベル検出素子102につながる端子133は、第1の増幅器111の入力端に接続され、レベル検出素子102に生じる表面電荷による入力信号Vinが第1の増幅器111に入力され増幅される。増幅器111の出力電圧Vmは整流器122、可変利得増幅器125及び位相検波器127に入力される。出力電圧Vmは整流器122で整流され、抵抗143とコンデンサ144からなる平滑回路123によって平滑されて可変利得増幅器125の加算器125aの負入力端に入力される。加算器125aの正入力端には、比較電圧発生回路114の比較電圧Vrが印加されている。比較電圧発生回路114は同じ抵抗値を有する2つの抵抗器141、142を直列に接続して構成されている。抵抗器141と142は電源VDDと回路グランドGr間に接続され、電源電圧の2分の1の電圧が比較電圧Vrとして出力される。加算器125aは、平滑回路123の出力電圧と比較電圧Vrとの差の電圧を、可変利得増幅器125内の電圧制御により利得を変えることができる増幅器125bに印加する。増幅器125bは、加算回路125aに入力される2つの電圧の差電圧によって利得が制御され、この制御された出力信号は角速度センサ10の駆動用端子130から駆動素子101へ印加されこれを駆動する。
第1の増幅器111の出力は可変利得増幅器125で増幅されて角速度センサ10の端子130から駆動素子101に加えられる。従って、増幅器111、整流器122、平滑回路123、可変利得増幅器125及び角速度センサ10からなるループ回路は自動利得制御機能を有する正弦波発振回路を構成している。このループ回路を、以下「AGCループ回路」という。AGCループ回路により第1の増幅器111の出力電圧Vmは、その振幅が一定になるように制御される。
以上の構成により、角速度センサ10は素子のバラツキや温度の変化の影響を受けずにレベル検出素子102の出力が一定になるように音叉振動を行い、角速度の検出感度についても同様に素子バラツキや温度バラツキに影響しない検出感度を実現している。
図12における比較電圧発生器114の比較電圧Vrは、電源VDDと回路グランドGr間に直列に接続された2つの抵抗器141と142の接続点の電圧であり、電源VDDの電圧(電源電圧Vdd)の変動に対応して比較電圧Vrも変動する。回路グランドGrを基準としてみたときの電源電圧Vddと比較電圧Vrの変動率(%)は同じである。
従って、出力電圧Vmの振幅は常に電源電圧Vddに比例した振幅を持った正弦波電圧になる。第1の増幅器111と整流器122を電源電圧Vddに依存しないように構成すれば、角速度センサ10の検出素子102の出力信号、すなわち第1の増幅器111の入力信号Vinも出力電圧Vm同様に電源電圧Vddに比例した電圧となる。検出素子103、104の電荷のレベル変動は、レベル検出素子102から出力される正弦波の振幅に比例している。そのためこの信号を位相検波器127で検波し直流増幅器118で増幅して出力端子119に出力される角速度の出力信号も電源電圧Vddに比例した値となり、電源電圧Vddに比例して利得が変化する増幅装置が得られる。
米国特許5,014,554号公報 米国特許5,038,613号公報 米国特許5,239,868号公報 米国特許5,447,066号公報
図12に示す従来例の増幅装置において、電源電圧Vddが変動したときの動作について図13及び図14の(a)、(b)、(c)を参照して説明する。
角速度センサ10は機械的振動を併なう素子であるのでメカニカルフィルタとしての特性を有し、時定数が比較的大きく応答速度は比較的遅い。また平滑回路123は、抵抗器143とコンデンサ144で構成された大きな時定数を有するローパスフィルタである。従って、角速度センサ10、増幅器111、整流器122、平滑回路123、可変利得増幅器125を含むAGCループ回路は外乱に対する応答速度が比較的遅い。すなわち応答周波数が比較的低い。その応答特性の例を図13のグラフに示す。
図13のグラフにおいて、横軸は電源電圧Vddの変動の周波数を示す。frは角速度センサ10の応答特性の遅れと平滑回路123の時定数で決まる共振周波数で、例えば10Hz程度である。縦軸は入力電圧Vinの電圧変動比(dB)を示している。電圧変動比は、電源電圧Vddの電源電圧変動率RVddと増幅器111の入力電圧Vinの入力電圧変動率RVinとの比のRVin/RVddで表わされる。例えば、電源電圧Vddが10%上昇したときに、入力電圧Vinも10%上昇した場合には電圧変動比RVin/RVddは0dBである。電源電圧Vddの変動の速さが極めて遅く、直流又は直流に近い低周波のときは、先に説明したAGC機能が有効に働き、入力電圧Vinは電源電圧Vddに比例して変動する。従って電源電圧変動率RVddと入力電圧変動率RVinは同じ値となり、電圧変動比は0dBとなる。電源電圧Vddの変動が速く、前記のAGC機能が追従できない程高い周波数fh(例えば100Hz)で変動する場合には、入力電圧変動率RVinが電源電圧変動率RVddより小さくなる。従って電圧変動比は図13のグラフに示すように0dBより小さくなる。ただし、共振周波数frでは入力電圧変動率RVinが電源電圧変動率RVddの2倍以上になることがあり、図13に示すように鋭いピークを形成する。
AGCループの応答速度を速くするためにはAGCループのゲインを高くすればよいが、そうすると、電源電圧Vddに対する入力電圧Vinの変動比が大きくなり、共振周波数frにおける電圧変動比はさらに大きくなる。
図12に示す従来の回路において、電源電圧Vddが図14の(a)に波形aで示すように階段状にA%だけ上昇した場合、出力電圧Vmは図14の(b)に波形bで示すように振動する。第1増幅器111から一定の出力電圧Vmが出力されているとき、図14の(a)に示すような急激な電源電圧変動が生じると、角速度出力端子119に出力される角速度を表す出力電圧Voutも図14の(c)に示すように、図14の(b)と同様の変動をすることになる。従って出力電圧Voutを電源電圧Vddの変動に正確に追従させることができない。
本発明は、電源電圧が急激に変動した場合でも、電源電圧の変動に正しく追従して利得が変化し電源電圧の変動に正確に応じた出力電圧が得られる、応答速度の速い、利得が電源電圧に比例する増幅器を提供することを目的とする。
本発明の、利得が電源電圧に比例する増幅器は、それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS電界効果トランジスタ(以下、MOS−FET)、電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を発生する第2の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び前記第2の電圧源の出力がバイアス電圧として非反転入力端子に印加されている演算増幅器を備えている。前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲートは、それぞれのソースまたは前記第2の電圧源のいずれか一方に接続されている。前記第1のMOS−FETのゲートは回路グランドの電位にバイアスされ、そのドレインは、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続されている。前記第2のMOS−FETのゲートは前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは出力端子につながる前記演算増幅器の出力端に接続されている。
本発明によれば、増幅器の利得が電源電圧に比例して変化するので、この増幅器を用いて各種センサのアナログの検出出力を増幅すると、増幅された検出出力は、電源電圧の変化に応じて変化する。従ってアナログの検出出力をAD変換するときに、電源電圧を基準電圧として用いた場合においても、前記アナログの検出出力に正しく対応するデジタル出力を得ることができる。増幅器としての周波数特性が十分高いので、特に車両用の各種センサに用いた場合、十分な応答速度を有し、様々な高速動作センサにも適用することができる。
本発明の他の観点の、利得が電源電圧に比例する増幅器は、それぞれのバックゲートが基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のNチャンネルMOS−FET、電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った負の電圧を発生する第2の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の正の電圧を発生する第3の電圧源、及び前記第2の電圧源の出力がバイアス電圧として非反転入力端子に印加されている演算増幅器を備えている。前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは前記演算増幅器の反転入力端子に接続されている。前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲートはそれぞれのソースまたは前記第2の電圧源の出力端いずれか一方に接続され、前記第1のMOS−FETのゲートは正の電源電圧に接続され、そのドレインは、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続されている。前記第2のMOS−FETのゲートは前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは出力端子につながる前記演算増幅器の出力端に接続されている。
本発明によれば、増幅器の利得が電源電圧に比例して変化するので、この増幅器を用いて各種センサのアナログの検出出力を増幅すると、増幅された検出出力は、電源電圧の変化に応じて変化する。従ってアナログの検出出力をAD変換するときに、電源電圧を基準電圧として用いた場合においても、前記アナログの検出出力に正しく対応するデジタル出力を得ることができる。増幅器としての周波数特性が十分高いので、特に車両用の各種センサに用いた場合、十分な応答速度を有し、様々な高速動作センサにも適用することができる。
本発明の他の観点の、利得が電源電圧に比例する増幅器は、それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を発生する第2の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及びそれぞれの非反転入力端が前記第2の電圧源に接続されている第1及び第2の演算増幅器を備えている。前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは前記第1の演算増幅器の出力端に接続され、前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲートは、それぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続されている。前記第1のMOS−FETのゲートは前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続されている。前記第2のMOS−FETのゲートは回路グランドに接続され、そのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端に接続されている。前記第2の演算増幅器の反転入力端と、増幅器の出力端子につながる前記第2の演算増幅器の出力端との間に抵抗器を接続している。
本発明によれば、増幅器の利得が電源電圧に比例して変化するので、この増幅器を用いて各種センサのアナログの検出出力を増幅すると、増幅された検出出力は、電源電圧の変化に応じて変化する。従ってアナログの検出出力をAD変換するときに、電源電圧を基準電圧として用いた場合においても、前記アナログの検出出力に正しく対応するデジタル出力を得ることができる。入力信号が電流信号であるときは、第1の演算増幅器と、その帰還抵抗となっている第1のMOS−FETは電流電圧変換器として動作する。また第2の演算増幅器は第2のMOS−FET及び抵抗と共に通常の反転増幅器を形成している。したがって、入力端子と出力端子間の利得は、電流電圧変換器と反転増幅器のそれぞれの利得の積となり、大きな利得が得られる。
本発明の他の観点の、利得が電源電圧に比例する増幅器は、それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1、第2、第3及び第4のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を発生する第2の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び非反転入力端が共通に接続され、前記第2の電圧源によってバイアスされている第1の演算増幅器、及び第2の演算増幅器、それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第1の演算増幅器の出力端に接続された第1及び第2のMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第2の演算増幅器の出力端に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FETを備えている。前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETの各バックゲートはそれぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続され、前記第1及び第3のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続されている。前記第1のMOS−FETのドレインは、前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第1の入力端子に接続されている。前記第3のMOS−FETのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端へ接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第2の入力端子に接続されている。前記第2、第4のMOSーFETのゲートは回路グランドに接続され、前記第2のMOS−FETのドレインは第3の演算増幅器の非反転入力端に接続されている。前記第4のMOS−FETのドレインは前記第3の演算増幅器の反転入力端に接続され、前記第2の電圧源が第1の抵抗を介して前記第3の演算増幅器の非反転入力端へ接続され、前記第3の演算増幅器の反転入力端と、増幅器の出力端子につながる、前記第3の演算増幅器の出力端との間に第2の抵抗器を接続している。
本発明によれば、増幅器の利得が電源電圧に比例して変化するので、この増幅器を用いて各種センサのアナログの検出出力を増幅すると、増幅された検出出力は、電源電圧の変化に応じて変化する。従ってアナログの検出出力をAD変換するときに、電源電圧を基準電圧として用いた場合においても、前記アナログの検出出力に正しく対応するデジタル出力を得ることができる。増幅器としての周波数特性が十分高いので、特に車両用の各種センサに用いた場合、十分な応答速度を有し、様々な高速動作センサにも適用することができる。また、第1の入力端子と第2の入力端子の2つの入力端子を有するので、角速度センサ等の2出力のセンサにも適用可能である。
本発明の角速度センサ装置は、振動体に振動を与える励振部、振動体の振動レベルを検出する振動レベル検出部、角速度に応じて生ずるコリオリの力を検出するコリオリ力検出部、前記振動レベル検出部の出力信号を増幅する第1の増幅器、前記第1の増幅器の出力信号を整流し直流電圧を得る整流回路、前記第1の増幅器の出力信号を入力し前記整流回路の出力値に応じて増幅度が変化する可変利得増幅器、前記コリオリ力検出部の出力信号を増幅する第2の増幅器、前記第2の増幅器の出力電圧を前記振動体の振動周波数に基づいて位相検波する位相検波器、前記位相検波器の出力を直流増幅する直流増幅器を備えている。前記第2の増幅器は、少なくとも2つの演算増幅器、及びドレイン・ソース間を0Vにバイアスした少なくとも2つ以上のMOS−FETを備え、一方のMOS−FETはゲート・ソース間電圧が一定となるようにバイアスされ、他方のMOS−FETは電源電圧の変動に応じて変化するようバイアスされ、前記の互いに異なる電圧でバイアスされた前記少なくとも2つのMOS−FETのチャンネル抵抗の比によって前記演算増幅器の利得が決まるように構成したことを特徴とする。
前記第2の増幅器は、それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1、第2、第3及び第4のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を発生する第2の電圧源、前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び非反転入力端が共通に接続され、前記第2の電圧源によってバイアスされている第1の演算増幅器、及び第2の演算増幅器、それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第1の演算増幅器の出力端に接続された第1及び第2のMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第2の演算増幅器の出力端に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FETを備えている。前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETの各バックゲートはそれぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続され、前記第1及び第3のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続されている。前記第1のMOS−FETのドレインは、前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第1の入力端子に接続されている。前記第3のMOS−FETのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端子へ接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第2の入力端子に接続されている。前記第2、第4のMOSーFETのゲートは回路グランドに接続され、前記第2のMOS−FETのドレインは第3の演算増幅器の非反転入力に接続され、前記第4のMOS−FETのドレインは前記第3の演算増幅器の反転入力に接続されている。前記第2の電圧源が第1の抵抗を介して前記第3の演算増幅器の非反転入力へ接続され、前記第3の演算増幅器の反転入力端子と、増幅器の出力端子につながる、前記第3の演算増幅器の出力端との間に第2の抵抗を接続した、利得が電源電圧に比例する増幅器であることを特徴とする。
本発明によれば、第2の増幅器として充分高い周波数特性を有する、利得が電源電圧に比例する増幅器を用いているので、応答速度の速い角速度センサが実現できる。
本発明によれば、増幅器の利得が電源電圧に比例して変化するので、この増幅器を用いて各種センサのアナログの検出出力を増幅すると、増幅された検出出力は、電源電圧の変化に応じて変化する。従ってアナログの検出出力をAD変換するときに、電源電圧を基準電圧として用いた場合においても、前記アナログの検出出力に正しく対応するデジタル出力を得ることができる。増幅器としての周波数特性が十分高いので、特に車両用の各種センサに用いた場合、十分な応答速度を有し、様々な高速動作センサにも適用することができる。また、第1の入力端子と第2の入力端子の2つの入力端子を有するので、角速度センサ等の2出力のセンサにも適用可能である。
以下、本発明の、利得が電源電圧に比例する増幅器(以下、電源電圧比例増幅器という)及びこれを用いる角速度センサ装置の好適な実施例を図1から図11を参照して説明する。
《第1実施例》
本発明の第1実施例の、電源電圧比例増幅器を図1から図3を参照して説明する。
図1において、第1実施例の電源電圧比例増幅器は、入力信号を増幅して出力する増幅回路20aと、第1の電圧源であるバイアス回路11、第3の電圧源である定電圧源12及び第2の電圧源であるバイアス回路14を有している。バイアス回路11は、電源電圧Vddを分圧した正の電圧を出力端11aに出力する。増幅回路20aにおいて、入力端子51は直流電流を阻止するためのコンデンサ9を経てPチャンネルの第1のMOS型電界効果トランジスタ(以下MOS−FETと略記する。)21のドレインに接続されている。入力端子51に印加される入力信号が直流成分を含まない場合には、入力信号をMOS−FET21のドレインに直接接続された入力端子51aに入力してもよい。例えば後で詳しく説明する角速度センサの出力は直流成分を含まない交流出力であるので入力端子51aに入力する。MOS−FET21のゲートは回路グランドGrに接続されている。MOS−FET21のソースは演算増幅器61の反転入力(−)に接続されている。演算増幅器61の反転入力(−)と出力端子52との間に、Pチャンネルの第2のMOS−FET22が、そのソースが反転入力(−)に接続され、ドレインが出力端子52に接続されるように設けられている。MOS−FET22のゲートは第3の電圧源である定電圧源12の負端子に接続されている。定電圧源12の正端子はバイアス回路14に含まれるPチャンネルの第3のMOS−FET23のドレイン及びバイアス回路11の出力端11aに接続されている。定電圧源12は、バイアス回路11の出力電圧を基準として所定の負の電圧を発生する。バイアス回路14は、バイアス回路11の出力電圧を基準としてMOS−FET21、22、23の閾値電圧とほぼ同じ電位差をもつ正の電圧を出力端子14fに出力する。前記演算増幅器61の非反転入力(+)は第3のMOS−FET23のソースに接続されている。MOS−FET23のソースは定電流源13を経て電源VDDに接続されている。MOS−FET23のドレインとゲートは第2の演算増幅器60の出力端11aに接続されている。バイアス回路11において、電源VDDと回路グランドGr間には抵抗44及び45が直列に接続されている。抵抗44と45の接続点45aは第2の演算増幅器60の非反転入力(+)に接続されている。演算増幅器60の反転入力(−)は演算増幅器60の出力端11aに接続されている。演算増幅器61及び60の電源は図示を省略している。
上記のように構成された本実施例の電源電圧比例増幅器の動作を以下に説明する。MOS−FET21のドレインには直流が流入しないので、演算増幅器61の反転入力(−)、出力端子52及び非反転入力(+)はともに同電位になる。
MOS−FET21、22など、一般にMOS−FETが非飽和状態で動作しているときのドレイン電流Idsは次の式(1)で表わされる。
Ids=β・{(Vgs−Vth)・Vds−(Vds)/2}…(1)
ここに、βは単位ゲート電圧あたりの相互コンダクタンス、Vgsはゲート・ソース間電圧、VthはMOS−FETがオンとなるゲート・ソース間の閾値電圧、Vdsはドレイン・ソース間電圧である。またMOS−FETのオン抵抗Ronは、式(1)で求めたドレイン電流Idsを、ドレイン・ソース間電圧Vdsで微分した値の逆数であり、式(2)で表わされる。
Ron=1/(dIds/dVds)…(2)
式(1)及び(2)から式(3)が得られる。
dIds/dVds=β・{(Vgs−Vth)−Vds}…(3)
ドレイン・ソース間にバイアス電圧が印加されておらずゼロバイアスである場合には、ドレイン・ソース間電圧Vdsは零である。従って、式(3)の右辺の第2項は消える。その結果式(2)は式(4)のようになる。
Ron=1/{β・(Vgs−Vth)}…(4)
式(4)から、ドレイン・ソース間の電圧Vdsが零であるMOS−FETのオン抵抗Ronは相互コンダクタンスβと電圧差(Vgs−Vth)の積に反比例することがわかる。相互コンダクタンスβはMOS−FET21、22の製造プロセス及びサイズから定まるので電源電圧に関係なく一定である。そこで演算増幅器のゲインを決める入力抵抗にこのMOS−FETのオン抵抗Ronを用いて、バイアス電圧としての差電圧(Vgs−Vth)が電源電圧Vddに比例するように構成すると、ゲインが電源電圧Vddに比例する増幅器が得られることがわかる。
図1のバイアス回路11において、抵抗44、45の接続点45aの電位は、演算増幅器60によりインピーダンス変換され、その出力端11aに出力される。
MOS−FET23のソースには、電源VDDにつながる定電流源13から一定の微少な電流(定電流)が流れている。この定電流によって演算増幅器60の出力電圧11aと演算増幅器61の非反転入力(+)との間にMOS−FET21、22の閾値電圧Vthに相当するバイアス電圧が発生して、演算増幅器61の入力DCバイアスはレベルシフトされている。これによりMOS−FET21、22の閾値電圧Vthはキャンセルされる。定電流の電流値はなるべく小さい方が望ましい。MOS−FET23のゲートサイズ幅はなるべく大きい方が望ましい。
増幅回路20aの演算増幅器61の帰還抵抗として働くMOS−FET22のゲートバイアス電圧は、演算増幅器60の出力電圧を基準として負電圧にする。この負電圧は定電圧源12により印加されている。上記の構成によって、演算増幅器61の反転入力(−)と非反転入力(+)のバイアス電圧が電源電圧Vddの変動に従って変動してもMOS−FET22のオン抵抗は変化しない。これに対してMOS−FET21のオン抵抗は電源電圧Vddに反比例して小さくなる。以上の動作により、MOS−FET21、22及び演算増幅器61を有する増幅回路20aの利得は電源電圧Vddに比例する。
MOS−FET21、22のソース電位Vsoは、回路グランドGrに対する演算増幅器61の反転入力(−)のバイアス電圧であり、次の式(5)で表される。
Vso={R45/(R44+R45)}・Vdd−Vgs23 …(5)
ここに、R44及びR45はそれぞれ抵抗44及び45の抵抗値であり、Vddは電源電圧である。Vgs23はMOS−FET23のゲート・ソース間電圧であり、Pチャンネルのため極性は負である。
MOS−FET23のドレイン・ソース間電流Idsは、ゲート・ソース間電圧Vgsと閾値電圧Vthを用いて、MOS−FETの動作の飽和時の一般式(6)で表される。
Ids=(β/2)・(Vgs−Vth) …(6)
MOS−FET23の、ドレイン・ソース間電流をIds23、単位ゲート電圧当たりの相互コンダクタンスをβ23、ゲート・ソース間電圧をVgs23とすると、式(6)は次の式(6A)となる。
Ids23=(β23/2)・(Vgs23−Vth) …(6A)
式(6A)をゲート・ソース間電圧Vgs23について解くと、式(7)が得られ
る。
Figure 0003836104
式(7)において、比2・Ids23/β23が閾値電圧Vthよりはるかに小さい場合、[2・Ids23/β23<<Vth]のときには、式(7)は式(8)になる。
Vgs23≒Vth …(8)
比2・Ids23/β23を小さくするためには、定電流源13から供給される電流を小さくし、後で詳しく説明するように、MOS−FET23のゲートのチャンネル長をできるだけ短くし、チャンネル幅をできるだけ広くする。これによって式(8)の条件が実現できる。
MOS−FET21のゲート・ソース間電圧Vgs21は、式(5)と式(8)を用いて式(9)で表される。
Vgs21=Vth−{R45/(R44+R45)}・Vdd …(9)
MOS−FET21のオン抵抗Ron21は、MOS−FET21の単位ゲート当たりの相互コンダクタンスをβ21とすると、式4のVgsにVgs21を代入して計算すれば式(10)のように求まる。
Ron21=1/[−β21・{R45/(R44+R45)}・Vdd]
…(10)
式(10)では閾値電圧Vthが消去されて、オン抵抗Ronが電源電圧Vddに反比例していることがわかる。β21にマイナスがついているのは、MOS−FET21はPチャンネルでありβ21そのものが負であるからである。
MOS−FET22についても同様に計算すると、ゲート・ソース間電圧Vgs22は式(11)で表すことができる。
Vgs22={R45/(R44+R45)}・Vdd−V12−Vso
…(11)
V12は定電圧源12の電圧値である。式(5)のVsoを代入して整理すると、式(12)のようになる。
Vgs22=−V12+Vgs23 …(12)
MOS−FET22のオン抵抗Ron22はMOS−FET21と同様に、MOS−FET22の単位ゲート当たりの相互コンダクタンスをβ22とすると、式(4)のVgsにVgs22を代入した式(13)で表される。
Ron22=1/{β22・(−V12+Vgs23−Vth)}
…(13)
式(8)より、Vgs23≒Vthであるため、式(13)のVgs23とVthは相殺されて式(14)となる。
Ron22=1/{β22・(−V12)} …(14)
定電圧源12の電圧V12は一定であるため、式(14)からMOS−FET22のオン抵抗は電源電圧Vddに関係無く一定になることが解る。
図1の増幅回路20aの入力端子51aと出力端子52間の利得Gを求めるために、式(10)と式(14)を反転アンプの公式である式(15)に代入する。その結果、式(16)が導き出される。
G=Ron22/Ron21 …(15)
G=(β21/β22)・{R45/(R44+R45)}・(Vdd/V12)
…(16)
抵抗44と45の値が同じ場合には(R44=R45)、式(16)は式(17)のように簡単になる。
G=(β21/β22)・{Vdd/(2・V12)} …(17)
式(16)、式(17)からわかるように、利得Gを表す式の分子に電源電圧Vddが入っているので、利得Gは電源電圧Vddに比例する。
上記の本実施例の電源電圧比例増幅器ではPチャンネルのMOS−FET21,22及び23を用いた回路について説明したが、本実施例の電源電圧比例増幅器はNチャンネルのMOS−FETを用いても同様に構成することができる。
PチャンネルのMOS−FET21と22において、ゲートバイアスを入れ替えれば、利得が電源電圧Vddに反比例することも容易に理解できることである。
図1においてはMOS−FET21、22のそれぞれのバックゲート79はいずれもそれぞれのソース76に接続されており、ソース76は演算増幅器61の反転入力(−)に接続されている。演算増幅器61の2つの入力端は通常の動作では同電位(イマジナリティショートサーキット)であることから、図2に示すようにMOS−FET21,22のバックゲート79を演算増幅器61の非反転入力(+)に接続してもよい。これによりバックゲート79はバイアス回路14の出力端子14fに接続されることになる。本発明においては、バックゲートの電位をソース・ドレインとほぼ同じ電圧にバイアスすることが基本である。そのためにバックゲートが基板から電気的に分離できるようNウエルやPウエルの中に作られたMOS−FETを利用している。図2の回路においても図1と同様の動作をして、利得Gが電源電圧Vddに比例する電源電圧比例増幅器が得られる。
本実施例に用いるPチャンネルのMOS−FET21、22、23は、よく知られた構造を有する半導体素子であり、その構造について図3の断面図を参照して簡単に説明する。シリコン等の半導体材料に所定の不純物を添加したP型半導体基板70の上面近傍に、当技術分野ではNウエル(N−Well)71と呼ばれているN型の拡散層を形成している。Nウエルは構造上の呼び名であり、回路構成上はバックゲートと呼ばれることが多い。したがって、以後はNウエル71をバックゲート71と呼ぶことにする。バックゲート71内には、所定の間隔を保って並ぶ2つのP+型拡散層72a、72bが設けられている。バックゲート内の右側の領域にはN+型拡散層73が設けられている。P+型拡散層72aにはソース端子76が接続され、P+型拡散層72bにはドレイン端子77が接続されている。N+型拡散層73にはバックゲート端子79が接続されている。前記のように構成された基板70の上面には酸化シリコン(SiO)の絶縁膜74が設けられている。絶縁膜74を介して、P+型拡散層72a、72b間のチャンネル領域CHに対向するように、導電性のポリシリコン膜75が設けられている。ポリシリコン膜75にはゲート端子78が接続されている。実際のMOS−FET21〜23は集積回路(以下ICとする)で作られており、ポリシリコン膜75の上にアルミ配線や保護膜などがあるが、この図では図示を省略している。ソース端子76、ドレイン端子77、ゲート端子78、及びバックゲート端子79は、このMOS−FETを他の回路に電気的に接続するための端子を表すものであり、実際の端子構造とは異なっている。P型の半導体基板70とN型バックゲート71とは互いに異なる導電型であるので、本実施例では両者間に逆バイアス電圧を印加して、半導体基板70とバックゲート71間を電気的に分離された状態にしている。P+型拡散層72a、72bは全く同じ構造であり、ソース端子76とドレイン端子77を入れ替えて使っても問題ない。図1に示す回路では、各MOS−FET21、22、23のバックゲート端子79は、ソース端子76に接続されているが、図2に示すようにバイアス回路14の出力端14fに接続してもよい。本発明では図1に示すようにMOS−FET21、22には回路構成上直流電流が流れず電圧降下が発生しない。すなわちドレイン・ソース間をゼロバイアスにしているため実際にはバックゲートがドレイン側に接続されていても信号が小さいときにはほぼ電源電圧に比例した利得を得ることができる。
本実施例ではドレイン・ソース間をゼロバイアスにしているため実際にはソース端子76とドレイン端子77を入れ替えてもほぼ同じ特性が得られる。ただし直流バイアス電圧が0Vであっても、印加される信号のレベルが大きいとその信号によってドレイン・ソース間に電位差が発生する。例えば電位差が0.1V程度のときは問題ないが、これが大きくなるにしたがって先に説明した各計算式に誤差が生じてくる。
また、MOS−FETでは以下に説明するように、チャンネルのサイズが特性に大きな影響を与える。前記の式(1)で用いた単位ゲート電圧あたりの相互コンダクタンスβは、チャンネルサイズと以下の式(18)で示す関係が有る。
β∝(W/L) …(18)
ここでW/Lは、図3において、ポリシリコン膜75に対向するバックゲート71内のチャンネル領域CHの寸法比を示すものである。Wはチャンネル幅であり図の紙面に垂直な方向のP+型拡散層72aと72bの長さである。Lはチャンネル長であり、P+型拡散層72aとP+型拡散層72bとの間の距離である。MOS−FETのチャンネル領域の面積は、チャンネル幅Wとチャンネル長に応じて増減する。W/Lの値が変わると、その値に比例して相互コンダクタンスβが変化する。
式(18)より、図3のように構成したMOS−FET21、22のオン抵抗(ON抵抗)は、チャンネル幅Wが大きく、チャンネル長Lが短いほど小さくなることが分かる。図1のMOS−FET23は先に説明したようにβが大きい方がよいが、実際にはMOS−FET23のチャンネル長をMOS−FET21,22と同じにするのが望ましい。MOS−FET23のチャンネル幅Wは、チャンネル領域の面積のばらつきの許容範囲内でMOS−FET21、22のものに近い値に設定される。その理由は、図1のバイアス回路14は、MOS−FET21、22の閾値電圧とほぼ同じ電圧を発生させるための回路だからである。
さらに、先の各計算式ではMOS−FET21、22、23のバックゲート端子79の電位がそれぞれのソース端子76の電位と同電位であるとして計算している。しかし、必ずしもそれぞれのバックゲート端子79がそれぞれのソース端子76と共通に接続されている必要はなく、MOS−FET21、22、23のそれぞれのバックゲート端子79が互いに同じ電位であれば良い。バイアス回路14のMOS−FET23はMOS−FET21、22と同じ構造であるため、MOS−FET21、22、23の閾値電圧は常に同じように変化する。結果としてそれぞれのソース端子76の電位が全て同じ場合はバックゲート効果による閾値電圧の変動はキャンセルされる。ただしバックゲート効果による閾値電圧が高くなるにしたがい、利得が電源電圧に比例するときの精度が悪くなる。
図2は、本実施例の電源電圧比例増幅器において、各MOS−FET21、22のバックゲート端子79をそれぞれのソース端子76に接続しない場合の回路例を示す。図2のMOS−FET21、22は図1と全く同じMOS−FETを用いている。図2ではMOS−FET21、22のバックゲート端子79がともに演算増幅器61の非反転入力端(+)に接続されている。演算増幅器61の反転入力端子(−)と非反転入力端子(+)は正常動作状態においては仮想短絡状態(イマジナリティショートサーキット)にあり、MOS−FET21及び22のソース端子76が接続されている演算増幅器61の反転入力端子(−)とほぼ同じ電位である。したがって図2においても図1と同じ作用と効果が得られる。
≪第2実施例≫
本発明の第2実施例の電源電圧比例増幅器を図4を参照して説明する。前記第1実施例の電源電圧比例増幅器ではPチャンネルのMOS−FET21、22、23を用いているが、第2実施例の電源電圧比例増幅器はNチャンネルのMOS−FETを用いて構成している。
図4に示すように、NチャンネルのMOS−FET24、25、26において、入力抵抗として働くMOS−FET24のゲートは電源VDDへ接続されている。MOS−FET25のゲートには定電圧源12(第3の電圧源)の正端子が接続されている。バイアス回路14a(第2の電圧源)において、MOS−FET26のソース端子84は、定電流源13を経て、回路グランドGrに接続されている。バイアス回路14aの出力端14gは前記ソース端子84と定電流源13の接続点に接続されている。その他の構成は図1に示す前記第1実施例の電源電圧比例増幅器と同様である。本実施例では、前記の各式における値の正負を逆にすることにより本実施例の式を得ることができるが式については記載を省略する。本実施例の電源電圧比例増幅器においても入力端子51aから入力された直流分を含まない入力信号は電源電圧Vddの変化によって変化する利得に応じて増幅され、出力端子52から出力される。
図5及び図6によく知られた構造を有するNチャンネルのMOS−FETの2つの例の断面図を示す。
図5は図4に示す第2実施例の電源電圧比例増幅器のMOS−FET24、25、26として用いられる最も簡単な構成のNチャンネルMOS−FETの構造例である。シリコン等の半導体材料に所定の不純物を添加したN型の基板80の上面近傍にP型の拡散層(P−Well)を設けこれをバックゲート81とする。バックゲート81内に所定の間隔を保って2つのN+型拡散層82a、82bが設けられている。バックゲート81内の右側の領域には、P+型の拡散層83が設けられている。N型拡散層82aにはソース端子84が接続され、N+型拡散層82bにはドレイン端子85が接続されている。P+型拡散層83にはバックゲート端子87が接続されている。上記のように構成された基板80の上面にSiOの絶縁膜74が設けられている。絶縁膜74を介してN+型拡散層82a、82bの間のチャンネル領域CHに対向して導電性ポリシリコン膜75が設けられている。ポリシリコン膜75にはゲート端子86が接続されている。以上のように、図5の構成ではP型とN型の要素が図3の構成とは逆の関係になっている。
図6はNチャンネルMOS−FETの他の構造のものを示す断面図であり、バイポーラ半導体素子でよく用いられている。図6において、P型半導体基板70にN型のエピタキシャル層88を設けている。エピタキシャル層88は、エピタキシャル層88より不純物濃度の高いP+型の分離拡散領域89で区切られている。分離拡散領域89で区切られたN型エピタキシャル層88内に、図5と同じ構成のPチャンネルMOS−FETが形成されている。N型エピタキシャル層88に電気的に接続するためにN+拡散層82Cが設けられ、N+拡散層82Cにはエピタキシャル層端子90が設けられている。N+拡散層82Cは、N+拡散層82a、82bと同じ工程で形成される。エピタキシャル層端子90は通常は電源VDDに接続されるがどこにも接続せずにフローティング状態にしてもよい。N型エピタキシャル層88内には、P型の拡散抵抗など、本実施例の利得が電源電圧に比例する増幅に必要な回路素子を設けることも可能である。本実施例の電源電圧比例増幅器に用いるMOS−FETは、バックゲートを半導体基板から電気的に分離させることができる構造を有するが、そのような構造のものであれば、図3、図5及び図6に示すもの以外のMOS−FETでも使用可能である。一般にNチャンネルのMOS−FETは、PチャンネルのMOS−FETに比べて低周波ノイズが多い。従って入力信号レベルが小さい装置では、PチャンネルのMOS−FETを使用するのが好ましい。
前記の式(15)に示すように、本実施例1の電源電圧比例増幅器では、利得GはMOS−FET21と22のそれぞれのオン抵抗の比Ron22/Ron21で表される。同様に、本実施例2の電源電圧比例増幅器では、利得GはMOS−FET24と25のそれぞれのオン抵抗の比Ron25/Ron24で表される。そこで本実施例1においてMOS−FET21と22の関係を逆にした場合すなわち、MOS−FET21のゲートバイアス電圧を固定し、MOS−FET22のゲートバイアス電圧を電源電圧Vddに比例するようにMOS−FET21と22のゲートの接続を入れ替えると、帰還抵抗であるMOS−FET22のオン抵抗が電源電圧Vddに反比例して変化することになる。本実施例2においてMOS−FET24と25の関係を逆にした場合すなわち、MOS−FET24のゲートバイアス電圧を固定し、MOS−FET25のゲートバイアス電圧を電源電圧Vddに比例するようにMOS−FET24と25のゲートの接続を入れ替えると、帰還抵抗であるMOS−FET25のオン抵抗が電源電圧Vddに反比例して変化することになる。その結果、利得Gが電源電圧Vddに反比例する増幅器を得ることができる。
《第3実施例》
本発明の第3実施例の電源電圧比例増幅器を図7の回路図を参照して説明する。図7に
おいて、定電圧源12,バイアス回路11及び14は図1に示すものと同じであるので重複する説明は省略する。増幅回路20dは、反転入力端(−)がコンデンサ9を介して入力端子51に接続され、非反転入力端(+)がバイアス回路14の出力端14fに接続されている第1の演算増幅器64と、出力端が増幅回路20dの出力端子52に接続されている第2の演算増幅器65を有する。第2の演算増幅器65の反転入力端(−)と出力端子52間には抵抗46が接続されている。2つのPチャンネルのMOS−FET31、32はそれぞれのソースが共通に接続され、そのソース76は演算増幅器64の出力端に接続されている。MOS−FET31のゲートは、定電圧源12の負端子に接続され、そのドレイン77は、演算増幅器64の反転入力端に接続されている。MOS−FET32のゲートは回路グランドGrに接続され、そのドレインは演算増幅器65の反転入力端(−)に接続されている。演算増幅器65の非反転入力端(+)はバイアス回路14の出力端14fに接続されている。MOS−FET31、32のバックゲート端子79はそれぞれのソース76に接続されている。バックゲート端子79はバイアス回路14に接続してもよい。
例えば音叉構造の角速度センサの検出素子は電流を出力する素子である。角速度センサからの入力電流が入力端子51に流入するときには、演算増幅器64と、その帰還抵抗となっているMOS−FET31は電流電圧変換器として動作する。また演算増幅器65はMOS−FET32及び抵抗46と共に通常の反転増幅器を形成している。したがって、入力端子51と出力端子52間の利得Gは、電流電圧変換器と反転増幅器のそれぞれの利得の積となる。利得Gを以下の式(19)から(26)の計算によって求める。
入力信号は、例えば信号源である音叉構造の角速度センサから入力される電流信号であるとする。出力端子52の出力電圧V52が電源VDDの電源電圧Vddに対してどのような依存性を持つかを計算する。演算増幅器64、65の開ループ利得が非常に大きいと仮定すると以下の3つの式(19)、(20)、(21)が成り立つ。
V52=V64・G65 …(19)
V64=Iin・Ron31 …(20)
G65=R46/Ron32 …(21)
ここでV64は演算増幅器64の出力電圧、G65は演算増幅器65の利得、Iinは信号源から流入する信号電流、Ron31はMOS−FET31のON抵抗、Ron32はMOS−FET32のON抵抗、R46は抵抗46の抵抗値である。ここで、MOS−FETのON抵抗は先に図1の説明において詳しく説明した通りであり、図1と図7のバイアス回路が全く同じであることから、Ron31は式(14)から、またRon32は式(10)から、次の式(22)、(23)のように表すことができる。すなわち
Ron31=1/{β31・(−V12)} …(22)
Ron32=1/[−β32・{R45/(R44+R45)}・Vdd]
…(23)
ここで、β31、β32はそれぞれMOS−FET31と32の単位ゲート電圧あたりの相互コンダクタンスであり、V12は定電圧源12の電圧である。
式(22)及び式(23)をそれぞれ式(20)及び式(21)に代入すると次の式(24)、(25)が得られる。
V64=Iin/{β31・(−V12)} …(24)
G65=R46・[−β32・{R45/(R44+R45)}・Vdd] …(25)
さらに増幅器20dの出力電圧V52は、式(24)と式(25)を掛けることにより式(26)に示すように表せる。
V52=(β32/β31)・{R45/(R44+R45)}・(Vdd/V12)・R46・Iin …(26)
式(26)において、電源電圧Vddが掛け算の形で入っているので、この式(26)から増幅器20dの出力電圧V52は電源電圧Vddに比例することが分かる。式(26)を図1で算出した利得の式(17)と比べてみると、(β32/β31)と、最後のR46・Iinが異なる。比(β32/β31)はMOS−FETのゲートサイズを表しているので、図1のMOS−FET21を図7ではMOS−FET32に置き換え、また図1のMOS−FET22を図7ではMOS−FET31へ置き換えると、最後のR46・Iinのみが異なることになる。抵抗46は通常の固定抵抗の値であり、信号源電流が一定ならこの項は電源電圧依存性を持たないので、式(26)から明らかなように、増幅器20dは利得が電源電圧に比例する増幅器となる。
《第4実施例》
第4実施例は、前記第3実施例の図7の回路を応用して正負が互いに逆向きの2つの信号電流を増幅する、2入力の電源電圧比例増幅器に関する。図8は第4実施例の電源電圧比例増幅器の回路図である。図8において、第1の電圧源のバイアス回路11は、図1のものと同じであり、電源VDDの電源電圧Vddに依存するバイアス電圧を出力端11aに出力する。第2の電圧源のバイアス回路14bは、図1や図7のバイアス回路14にバッファーアンプとして演算増幅器62をボルテージフォロワー形式で追加した閾値電圧発生回路であり、MOS−FET33,34、35、36の閾値電圧とほぼ同じ電位差をもった正の電圧を発生する。定電圧源12aは、定電圧12dを出力する。したがってバイアス回路14bの出力は演算増幅器62の出力14hとなる。定電圧源12aは、図1に示す定電圧源12の具体的な回路構成を示している。定電圧源12aは演算増幅器69の非反転入力端(+)にバンドギャップリファレンス回路などで作った定電圧VBGを印加し、出力端をNチャンネルMOS−FET37のゲートへ接続している。MOS−FET37のソースは抵抗47を介して回路グランドGrに接続され、ソースは演算増幅器69の反転入力端子(−)へ接続されている。MOS−FET37のドレインは抵抗48を介してバイアス源11の出力端11aに接続されている。この構成によりMOS−FET37は定電流源となり、抵抗48の両端に定電圧12dが得られる。抵抗47、48の値が大きくばらついてもお互いの相対誤差が少なければ抵抗48の両端の電圧は安定である。電源VDDの電源電圧Vddが変化したとき、バイアス源11の出力電圧は同じ割合で変動するが、抵抗48の両端の電圧は一定であるため、定電圧源12aは図1、図2、図4、図7に示すフローティングの定電圧源12と同様の動作をする。定電圧源12aの定電圧12dがゲートに印加されているMOS−FET33、35のON抵抗は一定に保たれる。
図8の増幅器20eの回路は図7の増幅器20dとよく似ていることが分かる。図8のMOS−FET33、34、及び演算増幅器66からなる回路構成は、図7のMOS−FET31、32、及び演算増幅器64から成る回路の構成と全く同じである。同様に図8のMOS−FET35、36、及び演算増幅器67の回路構成も、図7のMOS−FET31、32及び演算増幅器64からなる回路構成と同じである。図8の抵抗49、50、及び演算増幅器68からなる回路は、MOS−FET34と36を入力抵抗としたときの引き算回路(減算器)を構成している。したがって増幅器20eは、入力端子54からの入力される信号と、入力端子53から入力される信号との差の信号を出力端子55に出力していることになり、同相成分はキャンセルされる。MOS−FET33と35を同じ素子とし、MOS−FET34と36を同じ素子とし、さらに抵抗49と50を同じ値に設定すると、演算増幅器を使った引き算回路の動作により、出力端子55に出力される信号電圧V55は式(27)で表されるものとなる。
V55=(β36/β35)・{R45/(R44+R45)}・(Vdd/V12)・R50・(Iin53−Iin54) …(27)
式(27)においてR50は抵抗50の抵抗値、β35、β36はそれぞれMOS−FET35、36の単位ゲート電圧あたりの相互コンダクタンスである。MOS−FET35と36では、前記第3実施例において式(18)を用いて説明したように、β∝(W/L)の関係がある。従ってチャンネル長Lを同じにすれば出力電圧V55はMOS−FET35のチャンネル幅WとMOS−FET36のチャンネル幅Wの比に比例することが分かる。式(27)では、分子に電源電圧Vddがあることから、出力の信号電圧V55は電源電圧Vddに比例している。
前記の第1から第4実施例の電源電圧比例増幅器の周波数特性は、用いられているMOS−FETや演算増幅器の基本の周波数特性により定まる。現状で入手可能なMOS−FET及び演算増幅器を用いた場合の最高増幅可能周波数は、例えば10MHz程度である。すなわち10MHz程度の入力信号を増幅することができる。また利得が電源電圧の変動に比例する周波数範囲は例えば1MHz程度である。
《第5実施例》
本発明の第5実施例は、前記第4実施例の電源電圧比例増幅器を用いる角速度センサ装置に関するものである。図9は、図12を用いて従来の技術で説明した角速度センサ装置に類似の回路を有する角速度センサ装置のブロック図である。図9において、図12と異なる部分は、比較電圧発生回路15と第2の増幅器42である。その他の部分は図12の構成と同じである。以下図9の角速度センサの構成を簡単に説明する。角速度センサ10は、支持ポスト100によって中央部で支持された連結板107の両端に振動素子を取付けた音叉構造を有する。連結板107の一方の端部には振動素子にピエゾ電気素子を張り付けた駆動素子101が取り付けられている。駆動素子101は音叉振動の駆動源となる励振部である。駆動素子101の上端には、角速度に応じて生じるコリオリの力を検出する検出素子103が連結されている。連結板107の他方の端部には、振動素子にピエゾ電気素子を張り付けたレベル検出素子102が取り付けられている。レベル検出素子102は音叉振動の振幅である振動レベルを検出するための振動レベル検出部である。レベル検出素子102の上端には、角速度に応じて生じるコリオリの力を検出する検出素子104が連結されている。
角速度センサ10のレベル検出素子102につながる端子133は、第1の増幅器111の入力端に接続され、レベル検出素子102に生じる表面電荷による入力信号Vinが第1の増幅器111に入力され増幅される。増幅器111の出力電圧Vmは整流器122、可変利得増幅器125及び位相検波器127に入力される。出力電圧Vmは整流器122で整流され、抵抗143とコンデンサ144からなる平滑回路123によって平滑されて可変利得増幅器125の加算器125aの負入力端に入力される。加算器125aの正入力端には、比較電圧発生回路15の正の比較電圧Vrが印加されている。比較電圧発生回路15は負端子が回路グランドGrに接続された、バンドキャップ定電圧源等の定電圧源である。加算器125aは、平滑回路123の出力電圧と比較電圧Vrとの差の電圧を、可変利得増幅器125内の電圧制御により利得を可変できる増幅器125bに印加する。増幅器125bは、加算器125aに入力される2つの電圧の差電圧によって利得が制御され、この制御された出力信号は角速度センサ10の駆動用端子130から駆動素子101へ印加されこれを駆動する。
第1の増幅器111の出力は可変利得増幅器125で増幅されて角速度センサ10の端子130から駆動素子101に加えられるので、増幅器111、整流器122、平滑回路123、可変利得増幅器125及び角速度センサ10を含むループ回路は自動利得制御機能を有する正弦波発振回路を構成している。このループ回路を、以下「AGCループ回路」という。AGCループ回路により第1の増幅器111の出力電圧Vmは、その振幅が一定になるように制御される。AGCループは比較電圧発生器15の電圧を固定したことにより電源電圧Vddの変動に関係無く一定電圧で動作する。したがって、検出用圧電素子103、104から出力される電荷量も電源電圧Vddに影響されない。電源電圧Vddに比例する増幅度をもった第2の増幅器42の後に続く位相検波器127と直流増幅器118を電源電圧依存性をもたないようにすることにより、角速度信号出力端子119に出力される信号出力は電源電圧比例増幅器である第2の増幅器の電源電圧依存性により角速度センサ装置の出力も電源電圧依存性をもつことになる。
図9において、第2の増幅器42は、図8に示す前記第4実施例の電源電圧比例増幅器42である。電源電圧比例増幅器42の2つの入力端子53、54は、検出素子103、104の出力端子131、132にそれぞれ接続されている。電源電圧比例増幅器42の出力端子55は位相検波器127の第2の入力端に接続されている。
位相検波器127で検波された出力は直流増幅器118で直流増幅されて出力端子119から電源電圧Vddに比例したレベルを有する、角速度を表す出力信号が出力される。
図9に示す角速度センサ装置の電源電圧応答特性を図10、図11を用いて説明する。図10は一定の角速度を与えた状態で、電源電圧Vddを正弦波状に変動させ、その周波数を変化させたとき、電源電圧の変動と出力電圧変動比との関係を示したものである。出力端子119の出力電圧Voutの出力電圧変動比(dB)は、電源電圧Vddの電源電圧変動率RVddと出力電圧Voutの出力電圧変動率RVoutとの比RVout/RVddで表される。例えば、電源電圧Vddが10%上昇したときに、出力電圧Voutも10%上昇した場合には出力電圧変動比RVout/RVddは0dBである。本実施例の角速度センサ装置では、電源電圧Vddの変動周波数がfe以下では、出力電圧Voutは電源電圧Vddに比例して変動する。従って電源電圧変動率RVddと出力電圧変動率RVoutは同じ値となり、出力電圧変動比は0dBとなる。電源電圧Vddの変動が速く、fe以上の高い周波数で変動する場合には、出力電圧変動率RVoutが電源電圧変動率RVddより小さくなる。従って電圧変動比は図10のグラフに示すように0dBより小さくなる。周波数feは例えば1KHz〜2KHzであり、図12に示す従来の角度センサに比べると10倍以上である。以上のように本発明の角速度センサ装置では、電源電圧Vddが2KHz程度の変動周波数で変動する場合においても利得が電源電圧に比例する増幅特性が得られ、正確な角速度の検出値を得ることができる。図13に示す従来の角速度センサ装置における共振周波数frでのピークは現れない。2KHz以上の高周波で減衰するのは、位相検波器127内に設けられているフィルタ回路の特性によるものである。
図11の(a)は一定の角速度を検出している状態で電源電圧Vddがステップ状にA%だけ上昇した時の状態を示す。図11の(b)は電源電圧Vddが上昇してもAGCループ回路内の出力電圧Vmが変化しないことを示す。図11の(c)は角速度を示す出力電圧Voutの変動を示す。図10で説明した様に位相検波器127のフィルタ回路の影響で立ち上がりが遅れる他は出力電力Voutにリンギングなどは生じない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに、種々の変形が可能である。また、本発明の電源電圧比例増幅器の適用範囲は、前記音叉構造の角速度センサに限られるものでなく、他の構造の角速度センサ及び他の様々な電子装置の増幅器としても適用可能である。
本発明の、利得が電源電圧に比例する増幅器は、電源電圧の変動が激しい電子機器に利用可能である。
本発明の第1実施例の電源電圧比例増幅器の回路図 本発明の第1実施例の電源電圧比例増幅器の他の例の回路図 本発明の第1実施例の電源電圧比例増幅器に用いられるPチャンネルMOS−FETの例の断面図 本発明の第2実施例の電源電圧比例増幅器の回路図 本発明の第2実施例の電源電圧比例増幅器に用いられるNチャンネルMOS−FETの例の断面図 本発明の第2実施例の電源電圧比例増幅器に用いられるNチャンネルMOS−FETの他の例の断面図 本発明の第3実施例の電源電圧比例増幅器の回路図 本発明の第4実施例の電源電圧比例増幅器の回路図 本発明の第4実施例の、電源電圧比例増幅器を音叉型振動センサと組み合わせた角速度センサ装置のシステムブロック図 本発明の図9に示す角速度センサ装置において、電源電圧が変動するときの出力電圧変動比と電源電圧の変動周波数の関係を示すグラフ (a)は本発明の図9に示す角速度センサ装置における電源電圧と時間との関係を示すグラフ(b)は増幅器の出力電圧と時間との関係を示すグラフ(c)は同角速度の出力電圧と時間との関係を示すグラフ 従来の角速度センサ装置のシステムブロック図 図12の従来の角速度センサ装置において、電源電圧が変動する時の電圧変動比(dB)の変化を示すグラフ (a)は図12に示す従来の角速度センサ装置における、電源電圧と時間との関係を示すグラフ(b)は増幅器の出力電圧と時間との関係を示すグラフ(c)は同角速度の出力電圧と時間との関係を示すグラフ
符号の説明
11 第1の電圧源
11a 出力電圧
12、12a 第3の電圧源
14、14a、14b 第2の電圧源
14f、14g、14h 第2の電圧源の出力、出力端
21、31、33 第1のPチャンネルMOS−FET
22、32、34 第2のPチャンネルMOS−FET
24 第1のNチャンネルMOS−FET
25 第2のNチャンネルMOS−FET
35 第3のPチャンネルのMOS−FET
36 第4のPチャンネルのMOS−FET
42 第2の増幅器
46 抵抗器
49 第1の抵抗
50 第2の抵抗、第2の抵抗器
51a 入力端子
52 出力端子
53 第1の入力端子
54 第2の入力端子
55 増幅器の出力端子
61 演算増幅器
64、66 第1の演算増幅器
65、67 第2の演算増幅器
68 第3の演算増幅器
70 半導体基板
76 ソース
79 バックゲート
81 バックゲート
84 ソース
101 励振部
102 振動レベル検出部
103 、104 振動体
111 第1の増幅器
118 直流増幅器
122 整流回路
125 可変利得増幅器
127 位相検波器
131、132 コリオリ力検出部

Claims (5)

  1. それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS電界効果トランジスタ(以下、MOS−FET)、
    電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を発生する第2の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び
    前記第2の電圧源の出力がバイアス電圧として非反転入力端子に印加されている演算増幅器を備え、
    前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは、前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、
    前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲートは、それぞれのソースまたは前記第2の電圧源のいずれか一方に接続され、
    前記第1のMOS−FETのゲートは、回路グランドの電位にバイアスされ、そのドレインは、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続され、
    前記第2のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは、出力端子につながる前記演算増幅器の出力端に接続されている、
    利得が電源電圧に比例する増幅器。
  2. それぞれのバックゲートが基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のNチャンネルのMOS−FET、
    電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った負の電圧を発生する第2の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の正の電圧を発生する第3の電圧源、及び
    前記第2の電圧源の出力が、バイアス電圧として非反転入力端子に印加されている演算増幅器を備え、
    前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは、前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、
    前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲート、それぞれのソースまたは前記第2の電圧源の出力端いずれか一方に接続され、
    前記第1のMOS−FETのゲートは、正の電源電圧に接続され、そのドレインは、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続され、
    前記第2のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは、出力端子につながる前記演算増幅器の出力端に接続されている
    利得が電源電圧に比例する増幅器。
  3. それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、
    電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1及び第2のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を出力端に発生する第2の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び
    それぞれの非反転入力端が前記第2の電圧源の出力端に接続されている第1及び第2の演算増幅器を備え、
    前記第1及び第2のMOS−FETの共通に接続されたソースは前記第1の演算増幅器の出力端に接続され、
    前記第1及び第2のMOS−FETのそれぞれのバックゲートは、それぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続され、
    前記第1のMOS−FETのゲートは前記第3の電圧源に接続され、そのドレインは前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される入力端子に接続され、
    前記第2のMOS−FETのゲートは回路グランドに接続され、そのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端に接続され、
    前記第2の演算増幅器の反転入力端と、増幅器の出力端子につながる前記第2の演算増幅器の出力端との間に抵抗器を接続したことを特徴とする利得が電源電圧に比例する増幅器。
  4. それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、
    電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1、第2、第3及び第4のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を出力端に発生する第2の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び
    非反転入力端が共通に接続され、前記第2の電圧源によってバイアスされている第1の演算増幅器、及び第2の演算増幅器、
    それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第1の演算増幅器の出力端に接続された第1及び第2のMOS−FET、及び
    それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第2の演算増幅器の出力端に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、を備え
    前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETの各バックゲートはそれぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続され、
    前記第1及び第3のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続され、
    前記第1のMOS−FETのドレインは、前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第1の入力端子に接続され、
    前記第3のMOS−FETのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端へ接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第2の入力端子に接続され、
    前記第2、第4のMOSーFETのゲートは回路グランドに接続され、
    前記第2のMOS−FETのドレインは第3の演算増幅器の非反転入力端に接続され、
    前記第4のMOS−FETのドレインは前記第3の演算増幅器の反転入力端に接続され、
    前記第2の電圧源が第1の抵抗を介して前記第3の演算増幅器の非反転入力端へ接続され、
    前記第3の演算増幅器の反転入力端と、増幅器の出力端子につながる、前記第3の演算増幅器の出力端との間に第2の抵抗器を接続したことを特徴とする利得が電源電圧に比例する増幅器。
  5. 振動体に振動を与える励振部、
    振動体の振動レベルを検出する振動レベル検出部、
    角速度に応じて生ずるコリオリの力を検出するコリオリ力検出部、
    前記振動レベル検出部の出力信号を増幅する第1の増幅器、
    前記第1の増幅器の出力信号を整流し直流電圧を得る整流回路、
    前記第1の増幅器の出力信号を入力し前記整流回路の出力値に応じて増幅度が変化する可変利得増幅器、
    前記コリオリ力検出部の出力信号を増幅する第2の増幅器、
    前記第2の増幅器の出力電圧を前記振動体の振動周波数に基づいて位相検波する位相検波器、及び
    前記位相検波器の出力を直流増幅する直流増幅器を備えた角速度センサ装置であって、
    前記第2の増幅器は、
    それぞれのバックゲートが半導体基板から電気的に分離されるように形成され、それぞれのソースが共通に接続された第1及び第2のPチャンネルのMOS−FET、及びそれぞれのソースが共通に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、
    電源電圧を分圧した電圧を出力する第1の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、前記第1、第2、第3及び第4のMOS−FETの閾値電圧とほぼ同じ電位差を持った正の電圧を出力端に発生する第2の電圧源、
    前記第1の電圧源の出力電圧を基準として、所定の負の電圧を発生する第3の電圧源、及び
    非反転入力端が共通に接続され、前記第2の電圧源によってバイアスされている第1の演算増幅器、及び第2の演算増幅器、
    それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第1の演算増幅器の出力端に接続された第1及び第2のMOS−FET、及び
    それぞれのソースが共通に接続され、前記ソースが前記第2の演算増幅器の出力端に接続された第3及び第4のPチャンネルのMOS−FET、を備え
    前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETの各バックゲートはそれぞれのソース又は前記第2の電圧源のいずれかに接続され、
    前記第1及び第3のMOS−FETのゲートは、前記第3の電圧源に接続され、
    前記第1のMOS−FETのドレインは、前記第1の演算増幅器の反転入力端に接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第1の入力端子に接続され、
    前記第3のMOS−FETのドレインは前記第2の演算増幅器の反転入力端子へ接続されるとともに、直流分を除去した信号が入力される第2の入力端子に接続され、
    前記第2、第4のMOSーFETのゲートは回路グランドに接続され、
    前記第2のMOS−FETのドレインは第3の演算増幅器の非反転入力に接続され、
    前記第4のMOS−FETのドレインは前記第3の演算増幅器の反転入力に接続され、
    前記第2の電圧源が第1の抵抗を介して前記第3の演算増幅器の非反転入力へ接続され、
    前記第3の演算増幅器の反転入力端子と、増幅器の出力端子につながる、前記第3の演算増幅器の出力端との間に第2の抵抗を接続したことを特徴とする利得が電源電圧に比例する増幅器である
    ことを特徴とする角速度センサ装置。
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