JP3836061B2 - 間仕切り - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、事務所や工場内の作業エリア等を分けるのに利用される間仕切りに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的に知られた間仕切りは、具体的に特許文献や非特許文献等で先行技術を開示することは出来ないが、枠の内側に適当な板材、例えば基板の両面に化粧用表装材を貼付したものや、半透明の合成樹脂製板材を嵌め込んだものであり、作業エリア等を分けるという基本的機能の他には、単なる目隠しとしての機能しか持ち合わせておらず、間仕切り周囲の雰囲気中の有害物質の吸着機能、湿度調整、音の遮断効果等を備えた間仕切りは、知られていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る間仕切りを提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、床面上等に垂直に立設される板状の間仕切りであって、左右両縦枠材2,3と、上下両横枠材4,5と、これら枠材2〜5で形成された矩形区画内に着脱可能に嵌められた矩形板状体6とから成り、当該矩形板状体6は、粉末状又は顆粒状の炭を適当なバインダーを併用して板状に成形した構成となっている。
【0004】
上記構成の本発明を実施する場合、前記矩形板状体6は、上下複数枚の矩形板状単体7a〜7cに分割し、その上下各矩形板状単体7a〜7c間の上下隣接部の表裏両側を塞ぐ中間横枠材8,9を左右両縦枠材2,3間に架設することが出来る。
【0005】
又、前記左右両縦枠材2,3には、前記矩形板状体6の左右両側辺が上下移動自在に嵌合する縦溝10を形成し、少なくとも上側横枠材4は、前記矩形板状体6を表裏両側から挟む前後一対の横枠単体4a,4bから構成して、前記矩形板状体6を上下方向に抜き差し自在に構成し、前記上側横枠材4の上側には、当該上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間の隙間と前記左右両縦枠材2,3の縦溝10の上端とを塞ぐ被せ材12,16を着脱自在に装着することが出来る。
【0006】
更に、前記左右両縦枠材2,3は、上側横枠材4よりも適当長さ上方に突出させ、前記被せ材16は、前記上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間の隙間と前記左右両縦枠材2,3の縦溝10とに嵌合する嵌合部15bと、上側横枠材4よりも上方、好ましくは前記左右両縦枠材2,3の上端よりの上方に突出する目隠し用板部15aとから構成することが出来る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適実施形態を添付図に基づいて説明すると、図1〜図3に於いて、1は本発明に基づいて構成された間仕切りであって、左右両縦枠材2,3と、上下両横枠材4,5と、これら枠材2〜5で形成された矩形区画内に着脱可能に嵌められた矩形板状体6とから成り、当該矩形板状体6は、粉末状又は顆粒状の炭を適当なバインダーを併用して板状に成形したものである。
【0008】
更に詳細に説明すると、前記矩形板状体6は、上下複数枚の同一サイズの矩形板状単体7a〜7cに分割され、その上下各矩形板状単体7a〜7c間の上下隣接部の表裏両側を塞ぐ2本の中間横枠材8,9が左右両縦枠材2,3間に架設されている。前記左右両縦枠材2,3には、その全長にわたって内側面に、前記各矩形板状単体7a〜7cの左右両側辺が上下移動自在に嵌合する縦溝10が形成され、上側横枠材4及び中間横枠材8,9は、矩形板状体6(各矩形板状単体7a〜7c)を上下移動可能な状態に表裏両側から挟む前後一対の横枠単体4a,4b、8a,8b、9a,9bから構成され、下側横枠材5の内側面には、矩形板状体6の下端辺(最下段の矩形板状単体7cの下端辺)が上下嵌脱自在に嵌合する横溝11が形成されている。尚、全ての枠材2〜5,8,9は、その表裏両面が面一になるように同一厚さに構成されている。
【0009】
前記下側横枠材5も、他の横枠材4,8,9と同様に前後一対の横枠単体から構成し、左右両縦枠材2,3の縦溝10の下端を下側横枠材5の高さの中間レベルで止めるか又は、同レベルで縦溝10内等に受け具を取り付け、この縦溝10の下端又は前記受け具で矩形板状体6の下端辺(最下段の矩形板状単体7cの下端辺)を受け止めるように構成しても良い。
【0010】
上側横枠材4の上側には被せ材12が装着されている。この被せ材12は、上側横枠材4の厚さよりも小さいがその前後一対の横枠単体4a,4b間の隙間(左右両縦枠材2,3の縦溝10の内巾)よりも大きい巾を有すると共に、左右両縦枠材2,3の外側面間の巾より若干短い長さの棒状のもので、その下側面には、左右両縦枠材2,3の縦溝10の上端部と上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間の隙間とにわたって上下に嵌脱自在に嵌合する突条部13を備えている。
【0011】
尚、この間仕切り1を床面上等に垂直に自立させる場合には、左右両縦枠材2,3の下端に適当な大きさの接地板14a,14bを取り付けることが出来る。
【0012】
上記構成の間仕切り1を組み立てるときは、被せ材12を取り除いた状態で、矩形板状体6を構成する各矩形板状単体7a〜7cを、上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間に順次落とし込む。而して、各矩形板状単体7a〜7cは、その左右両側辺が左右両縦枠材2,3の縦溝10に嵌合して下方に移動する結果、中間横枠材8の前後一対の横枠単体8a,8b間、及び中間横枠材9の前後一対の横枠単体9a,9b間を通過し、最下段の矩形板状単体7cの下端辺が下側横枠材5の横溝11内に嵌合する。このように左右両縦枠材2,3間に嵌め込まれた矩形板状体6は、その上端辺(最上段の矩形板状単体7aの上端辺)が上側横枠材4の高さ範囲の中間レベルに位置すると共に、各矩形板状単体7a〜7c間の隣接部が中間横枠材8,9それぞれの高さ範囲の中間レベルに位置することになり、左右両側辺は左右両縦枠材2,3の縦溝10内に嵌合しているので、外側からは各矩形板状単体7a〜7cの周縁は見えない状態にある。
【0013】
上記のように矩形板状体6を各枠材2〜5,8,9から成る枠組みに組み付けたならば、被せ材12を、その突条部13を左右両縦枠材2,3の縦溝10の上端部と上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間の隙間とにわたって嵌合させて、上側横枠材4の上に装着することにより、間仕切り1が完成する。
【0014】
上記の間仕切り1は、単体で、又は図4に示すように複数枚を並べて使用されるものであるが、図4に示すように複数枚の間仕切り1……を並べて使用する場合、隣接する間仕切り1どうしを適当な手段(例えば釘やボルトナット等の止着具、或いは任意角度で折曲可能とする蝶番等)で連結することが出来る。又この場合、接地板14a,14bを各間仕切り1ごとに設ける必要はなく、図示のように互いに連結された複数枚の間仕切り1……の両端部等、必要箇所にのみ設けることが出来るし、複数枚の間仕切り1……をL字状に連結して使用する場合のように、間仕切り全体として自立性が得られる場合には、接地板14a,14bを省くことも出来る。
【0015】
而して、上記構成の間仕切り1は、その矩形板状体6が粉末状又は顆粒状の炭を適当なバインダーを併用して板状に成形したものであるところから、使用状態に於いて、その周囲雰囲気中の有害物質や湿気の吸着効果、或いは吸音効果が期待出来る。勿論、これら効果を得るためには、矩形板状体6の表面が露出していることが望ましいが、間仕切りとしての用途から考えると、人が接触する機会が多く、この接触で人側(衣服等)に炭による黒色の汚れがつく恐れがある。従って、前記効果を著しく低下させない範囲で、矩形板状体6の表面に通気性の高い多孔質の薄膜、例えば和紙等の紙類やネット状の化粧用シートを貼付したり、塗装することが出来る。
【0016】
何れにしても、継続使用によって、矩形板状体6が備える上記効果が十分に発揮されなくなったときは、被せ材12を取り除き、上記の組み立て手順とは逆の手順で矩形板状体6(各矩形板状単体7a〜7c)を枠組みから引き抜き、これを天日に干す等して乾燥させたり場合によっては洗浄して再生し、再度、上記の組み立て手順で枠組みに組み付けて使用することが出来る。
【0017】
尚、被せ材を併用する場合、上記実施形態の被せ材12に限定されない。例えば、図5に示すように、半透明の合成樹脂板等から成る目隠し用板部15aを備えた被せ材16も利用出来る。この被せ材16を利用する場合は、目隠し用板部15aとして矩形板状体6よりも十分に薄い厚さの素材を利用出来るようにすると共に、使用状態での安定性を高めるために、左右両縦枠材2,3を上側横枠材4よりも上方に適当高さ突出させ、目隠し用板部15aの下部周縁で前記上側横枠材4の前後一対の横枠単体4a,4b間に嵌合する下端辺と、左右両縦枠材2,3の上側横枠材4より上方に突出する領域の縦溝10に嵌合する左右両側辺の一部とにわたってコ字形に、厚みを矩形板状体6の厚さと同一にするための周縁カバー材17を嵌合固定して嵌合部15bを構成することが出来る。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上のように実施し且つ使用することが出来るものであって、係る本発明の間仕切りによれば、枠組みの内側に嵌め込まれた矩形板状体が粉末状又は顆粒状の炭を適当なバインダーを併用して板状に成形したものであるから、この間仕切りの周囲雰囲気中の有害物質や湿気の吸着効果、或いは吸音効果等、従来の間仕切りにない有益な効果が期待出来る。しかも、前記矩形板状体は、枠組みに対し着脱自在に嵌められたものであるから、継続使用によって、矩形板状体が備える上記効果が十分に発揮されなくなったとき、矩形板状体を枠組みから取り外し、これを天日に干す等して乾燥させたり場合によっては洗浄して再生し、再度、枠組みに組み付けて使用することが出来るので、長期間にわたって所期の効果を継続的に得ることが出来る。
【0019】
尚、請求項2に記載の構成によれば、前記矩形板状体として大面積のものを使用してその効果を高める場合でも、当該矩形板状体は複数枚の矩形板状単体に分割されているので、枠組みに対する着脱作業も容易に行え、この着脱作業時に矩形板状体を不測に破損させてしまう恐れも少なくなる。又、矩形板状体は上下複数枚に分割されていて、その上下各矩形板状単体間の上下隣接部の表裏両側を中間横枠材が塞いでいるので、この上下各矩形板状単体間の上下隣接部が前後(表裏)方向にずれることが無く、見た目も良くなる。
【0020】
又、請求項3に記載の構成によれば、前記矩形板状体は枠組みに対し上下に抜き差しして着脱するものであるから、枠組みの矩形板状体出し入れ口に相当する箇所を閉じる部材、即ち、被せ材を枠組みに対し固定しなくとも、震動等で矩形板状体がずれて枠組みから食み出すようなことが無く、安全に使用することが出来る。この場合、請求項4に記載の構成によれば、枠組みの矩形板状体出し入れ口に相当する箇所を閉じる部材、即ち、被せ材を、間仕切りの上端から起立する目隠し用板の取り付け手段に兼用させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 A図は一部縦断正面図であり、B図は一部切欠き拡大縦断側面図である。
【図2】 A図は被せ材の正面図であり、B図は同被せ材の側面図であり、C図は矩形板状体を構成する1枚の矩形板状単体の正面図であり、D図は同矩形板状単体の側面図である。
【図3】 一部切欠き拡大横断平面図である。
【図4】 複数の間仕切りの使用状態の一例を示す斜視図である。
【図5】 別の実施形態を示し、A図は全体の一部縦断正面図であり、B図は使用されている被せ材を示す正面図であり、C図は全体の一部切欠き拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
1 間仕切り
2,3 左右両縦枠材
4,5 上下両横枠材
6 矩形板状体
7a〜7c 上下複数枚の同一サイズの矩形板状単体
8,9 中間横枠材
10 左右両縦枠材の縦溝
11 下側横枠材の横溝
12,16 被せ材
13 突条部
14a,14b 接地板
15a 目隠し用板部
15b 嵌合部
17 周縁カバー材
Claims (4)
- 床面上等に垂直に立設される板状の間仕切りであって、左右両縦枠材と、上下両横枠材と、これら枠材で形成された矩形区画内に着脱可能に嵌められた矩形板状体とから成り、当該矩形板状体は、粉末状又は顆粒状の炭を適当なバインダーを併用して板状に成形したものである、間仕切り。
- 前記矩形板状体は、上下複数枚の矩形板状単体に分割され、その上下各矩形板状単体間の上下隣接部の表裏両側を塞ぐ中間横枠材が左右両縦枠材間に架設されている、請求項1に記載の間仕切り。
- 前記左右両縦枠材には、前記矩形板状体の左右両側辺が上下移動自在に嵌合する縦溝が形成され、少なくとも上側横枠材は、前記矩形板状体を表裏両側から挟む前後一対の横枠単体から構成されて、前記矩形板状体が上下方向に抜き差し自在に構成され、前記上側横枠材の上側には、当該上側横枠材の前後一対の横枠単体間の隙間と前記左右両縦枠材の縦溝の上端とを塞ぐ被せ材が着脱自在に装着されている、請求項1又は2に記載の間仕切り。
- 前記左右両縦枠材は、上側横枠材よりも適当長さ上方に突出し、前記被せ材は、前記上側横枠材の前後一対の横枠単体間の隙間と前記左右両縦枠材の縦溝とに嵌合する嵌合部と、上側横枠材よりも上方に突出する目隠し用板部とを備えている、請求項3に記載の間仕切り。
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- 2002-09-12 JP JP2002266397A patent/JP3836061B2/ja not_active Expired - Lifetime
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